JP2023039467A - 全固体電池の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電池抵抗の低い全固体電池を提供することを目的とする。【解決手段】全固体電池の製造方法であって、正極、固体電解質層、負極がこの順に積層された積層体を準備する工程と、前記積層体に対し、一方向からロールプレスする第1プレス工程と、第1プレス工程後の前記積層体に対し、前記一方向に対して直交する方向からロールプレスする第2プレス工程と、を備えることを特徴とする全固体電池の製造方法。【選択図】図1

Description

本開示は、全固体電池の製造方法に関する。
近年におけるパソコン、ビデオカメラおよび携帯電話等の情報関連機器や通信機器等の急速な普及に伴い、その電源として利用される電池の開発が重要視されている。また、自動車産業界等においても、電気自動車用あるいはハイブリッド自動車用の高出力かつ高容量の電池の開発が進められている。
また、全固体電池は、正極と負極の間に介在する電解質として、有機溶媒を含む電解液に替えて固体電解質を用いるという点で注目されている。
特許文献1には、全固体電池の製造方法であって、電極合材を転写し、緻密化プレスをした後、電極裁断を行う旨が開示されている。
特許文献2には、電極シートにおける未塗工部と塗工部とをロールプレスする電池の製造方法が開示されている。
特許文献3には、全固体電池の製造方法であって、電極合材を積層後、ロールプレスする旨が開示されている。
特開2020-161471号公報 特開5760366号公報 特開2020-126800号公報
従来技術では、緻密化プレスにより発生する電極うねりにより、全固体電池の電池抵抗が上昇する。
本開示は、上記実情に鑑みてなされたものであり、電池抵抗の低い全固体電池を提供することを主目的とする。
本開示の全固体電池の製造方法は、全固体電池の製造方法であって、
正極、固体電解質層、負極がこの順に積層された積層体を準備する工程と、
前記積層体に対し、一方向からロールプレスする第1プレス工程と、
第1プレス工程後の前記積層体に対し、前記一方向に対して直交する方向からロールプレスする第2プレス工程と、を備えることを特徴とする。
本開示は、電極うねりの発生を抑制し、全固体電池の電池抵抗を低減することができる。
図1は、本開示の全固体電池の製造方法の一例を示すフローチャートである。
本開示の全固体電池の製造方法は、全固体電池の製造方法であって、
正極、固体電解質層、負極がこの順に積層された積層体を準備する工程と、
前記積層体に対し、一方向からロールプレスする第1プレス工程と、
第1プレス工程後の前記積層体に対し、前記一方向に対して直交する方向からロールプレスする第2プレス工程と、を備えることを特徴とする。
積層体の緻密化プレスにより搬送方向に圧延されることで電極伸びが発生して電極にシワが発生する。このシワにより集電体との界面接触が阻害され、電池の電気性能の低下に繋がる。また、この電極シワにより積層位置精度が悪化し、生産性の低下が懸念される。
本開示は、積層体の緻密化プレス後に、積層体を緻密化プレス搬送方向に対して直交する方向から適正条件で緻密化プレスする。すなわち、積層体を緻密化プレス搬送方向から90°左右方向に回した積層体の幅方向に適正条件で緻密化プレスする。
積層体が緻密化プレスされた際、搬送方向に伸びが大きく発生することにより積層体の幅方向が収縮することで電極シワが発生していると推察される。この搬送方向と幅方向の伸び率が異なることでシワとなっているため、収縮した分について積層体を幅方向に緻密化プレスすることで搬送方向と幅方向の伸び率を合わせることが出来、電極シワの発生の抑制が達成される。
本開示の全固体電池の製造方法は、(1)準備工程と、(2)第1プレス工程と、(3)第2プレス工程と、を備える。
図1は、本開示の全固体電池の製造方法の一例を示すフローチャートである。
(1)準備工程
準備工程は、正極、固体電解質層、負極がこの順に積層された積層体を準備する工程である。
積層体は、正極、固体電解質層、負極がこの順に積層されていればよく、正極層、固体電解質層、負極層がこの順に積層された積層体であってもよく、正極集電体、正極層、固体電解質層、負極層、負極集電体がこの順に積層された積層体であってもよく、正極層、固体電解質層、負極層、負極集電体、負極層、固体電解質層、正極層がこの順に積層された積層体であってもよく、正極集電体、正極層、固体電解質層、負極層、負極集電体、負極層、固体電解質層、正極層、正極集電体がこの順に積層された積層体であってもよい。
[正極]
正極は、正極層を含み、必要に応じて正極集電体を含む。
[正極層]
正極層は、正極活物質を含み、任意成分として、固体電解質、導電材、及びバインダー等が含まれていてもよい。
正極活物質の種類について特に制限はなく、全固体電池の活物質として使用可能な材料をいずれも採用可能である。正極活物質は、例えば、金属リチウム(Li)、リチウム合金、LiCoO、LiNi0.8Co0.15Al0.05、LiNiCo1-x(0<x<1)、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiMnO、異種元素置換Li-Mnスピネル、チタン酸リチウム、リン酸金属リチウム、LiCoN、LiSiO、及びLiSiO、遷移金属酸化物、TiS、Si、SiO、Si合金及びリチウム貯蔵性金属間化合物等を挙げることができる。異種元素置換Li-Mnスピネルは、例えばLiMn1.5Ni0.5、LiMn1.5Al0.5、LiMn1.5Mg0.5、LiMn1.5Co0.5、LiMn1.5Fe0.5、及びLiMn1.5Zn0.5等である。チタン酸リチウムは、例えばLiTi12等である。リン酸金属リチウムは、例えばLiFePO、LiMnPO、LiCoPO、及びLiNiPO等である。遷移金属酸化物は、例えばV、及びMoO等である。リチウム貯蔵性金属間化合物は、例えばMgSn、MgGe、MgSb、及びCuSb等である。
リチウム合金としては、Li-Au、Li-Mg、Li-Sn、Li-Si、Li-Al、Li-B、Li-C、Li-Ca、Li-Ga、Li-Ge、Li-As、Li-Se、Li-Ru、Li-Rh、Li-Pd、Li-Ag、Li-Cd、Li-In、Li-Sb、Li-Ir、Li-Pt、Li-Hg、Li-Pb、Li-Bi、Li-Zn、Li-Tl、Li-Te、及びLi-At等が挙げられる。Si合金としては、Li等の金属との合金等が挙げられ、その他、Sn、Ge、及びAlからなる群より選ばれる少なくとも一種の金属との合金であってもよい。
正極活物質の形状は特に限定されるものではないが、粒子状であってもよい。正極活物質が粒子状である場合、正極活物質は一次粒子であってもよく、二次粒子であってもよい。
正極活物質の表面には、Liイオン伝導性酸化物を含有するコート層が形成されていても良い。正極活物質と、固体電解質との反応を抑制できるからである。
Liイオン伝導性酸化物としては、例えば、LiNbO、LiTi12、及び、LiPO等が挙げられる。コート層の厚さは、例えば、0.1nm以上であり、1nm以上であっても良い。一方、コート層の厚さは、例えば、100nm以下であり、20nm以下であっても良い。正極活物質の表面におけるコート層の被覆率は、例えば、70%以上であり、90%以上であっても良い。
固体電解質としては、固体電解質層において例示するものと同様のものを例示することができる。
正極層における固体電解質の含有量は、特に限定されないが、正極層の総質量を100質量%としたとき、例えば1質量%~80質量%の範囲内であってもよい。
導電材としては、公知のものを用いることができ、例えば、炭素材料、及び金属粒子等が挙げられる。炭素材料としては、例えば、アセチレンブラック、ファーネスブラック、VGCF、カーボンナノチューブ、及び、カーボンナノファイバーからなる群より選ばれる少なくとも一種を挙げることができる。中でも、電子伝導性の観点から、VGCF、カーボンナノチューブ、及び、カーボンナノファイバーからなる群より選ばれる少なくとも一種であってもよい。金属粒子としては、Ni、Cu、Fe、及びSUS等の粒子が挙げられる。
正極層における導電材の含有量は特に限定されるものではない。
結着剤(バインダー)としては、アクリロニトリルブタジエンゴム(ABR)、ブタジエンゴム(BR)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、スチレンブタジエンゴム(SBR)等を例示することができる。正極層におけるバインダーの含有量は特に限定されるものではない。
正極層の厚みについては特に限定されるものではない。
正極層は、従来公知の方法で形成することができる。
例えば、正極活物質、及び、必要に応じ他の成分を溶媒中に投入し、撹拌することにより、正極層用スラリーを作製し、当該正極層用スラリーを正極集電体等の支持体の一面上に塗布して乾燥させることにより、正極層が得られる。
溶媒は、例えば酢酸ブチル、酪酸ブチル、メシチレン、テトラリン、ヘプタン、及びN-メチル-2-ピロリドン(NMP)等が挙げられる。
正極集電体等の支持体の一面上に正極層用スラリーを塗布する方法は、特に限定されず、ドクターブレード法、メタルマスク印刷法、静電塗布法、ディップコート法、スプレーコート法、ロールコート法、グラビアコート法、及びスクリーン印刷法等が挙げられる。
支持体としては、自己支持性を有するものを適宜選択して用いることができ、特に限定はされず、例えばCu及びAlなどの金属箔等を用いることができる。
また、正極層の形成方法の別の方法として、正極活物質及び必要に応じ他の成分を含む正極合剤の粉末を加圧成形することにより正極層を形成してもよい。正極合剤の粉末を加圧成形する場合には、通常、1MPa以上2000MPa以下程度のプレス圧を負荷する。
加圧方法としては、特に制限されないが、例えば、平板プレス、及びロールプレス等を用いて圧力を付加する方法等が挙げられる。
[正極集電体]
正極集電体としては、全固体電池の集電体として使用可能な公知の金属を用いることができる。そのような金属としては、Cu、Ni、Al、V、Au、Pt、Mg、Fe、Ti、Co、Cr、Zn、Ge、及びInからなる群から選択される一又は二以上の元素を含む金属材料を例示することができる。正極集電体としては、例えばSUS、アルミニウム、ニッケル、鉄、チタンおよびカーボン等が挙げられる。
正極集電体の形態は特に限定されるものではなく、箔状、及びメッシュ状等、種々の形態とすることができる。正極集電体の厚さは、形状によって異なるものであるが、例えば1μm~50μmの範囲内であってもよく、5μm~20μmの範囲内であってもよい。
[負極]
負極は、負極層を含み、必要に応じて負極集電体を含む。
[負極層]
負極層は、少なくとも負極活物質を含有し、必要に応じ、固体電解質、導電材、及び、結着剤等を含有する。
負極活物質としては、グラファイト、メソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、高配向性グラファイト(HOPG)、ハードカーボン、ソフトカーボン、リチウム単体、リチウム合金、Si単体、Si合金、及びLiTi12等が挙げられる。リチウム合金及びSi合金としては、正極活物質において例示するものと同様のものを用いることができる。
負極活物質の形状は特に限定されず、粒子状、及び板状等が挙げられる。負極活物質が粒子状である場合、負極活物質は一次粒子であってもよく、二次粒子であってもよい。
負極層に用いられる導電材、及び、結着剤は、正極層において例示するものと同様のものを用いることができる。負極層に用いられる固体電解質は、固体電解質層において例示するものと同様のものを例示することができる。
負極層の厚さは、特に限定されないが、例えば、10~100μmであってもよい。
負極層における負極活物質の含有量は、特に限定されないが、例えば、20質量%~90質量%であってもよい。
[負極集電体]
負極集電体の材料は、Liと合金化しない材料であってもよく、例えばSUS及び、銅及び、ニッケル等を挙げることができる。負極集電体の形態としては、例えば、箔状及び、板状等を挙げることができる。負極集電体の平面視形状は、特に限定されるものではないが、例えば、円状及び、楕円状及び、矩形状及び、任意の多角形状等を挙げることができる。また、負極集電体の厚さは、形状によって異なるものであるが、例えば1μm~50μmの範囲内であってもよく、5μm~20μmの範囲内であってもよい。
[固体電解質層]
固体電解質層は、少なくとも固体電解質を含む。
固体電解質層に含有させる固体電解質としては、全固体電池に使用可能な公知の固体電解質を適宜用いることができ、酸化物系固体電解質、及び硫化物系固体電解質等が挙げられる。
硫化物系固体電解質としては、例えば、LiS-P、LiS-SiS、LiX-LiS-SiS、LiX-LiS-P、LiX-LiO-LiS-P、LiX-LiS-P、LiX-LiPO-P、及びLiPS等が挙げられる。なお、上記「LiS-P」の記載は、LiSおよびPを含む原料組成物を用いてなる材料を意味し、他の記載についても同様である。また、上記LiXの「X」は、ハロゲン元素を示す。上記LiXを含む原料組成物中にLiXは1種又は2種以上含まれていてもよい。LiXが2種以上含まれる場合、2種以上の混合比率は特に限定されるものではない。
硫化物系固体電解質における各元素のモル比は、原料における各元素の含有量を調整することにより制御できる。また、硫化物系固体電解質における各元素のモル比や組成は、例えば、ICP発光分析法で測定することができる。
硫化物系固体電解質は、硫化物ガラスであってもよく、結晶化硫化物ガラス(ガラスセラミックス)であってもよく、原料組成物に対する固相反応処理により得られる結晶質材料であってもよい。
硫化物系固体電解質の結晶状態は、例えば、硫化物系固体電解質に対してCuKα線を使用した粉末X線回折測定を行うことにより確認することができる。
硫化物ガラスは、原料組成物(例えばLiSおよびPの混合物)を非晶質処理することにより得ることができる。非晶質処理としては、例えば、メカニカルミリングが挙げられる。
ガラスセラミックスは、例えば、硫化物ガラスを熱処理することにより得ることができる。
熱処理温度は、硫化物ガラスの熱分析測定により観測される結晶化温度(Tc)よりも高い温度であればよく、通常、195℃以上である。一方、熱処理温度の上限は特に限定されない。
硫化物ガラスの結晶化温度(Tc)は、示差熱分析(DTA)により測定することができる。
熱処理時間は、ガラスセラミックスの所望の結晶化度が得られる時間であれば特に限定されるものではないが、例えば1分間~24時間の範囲内であり、中でも、1分間~10時間の範囲内が挙げられる。
熱処理の方法は特に限定されるものではないが、例えば、焼成炉を用いる方法を挙げることができる。
酸化物系固体電解質としては、例えばLi元素と、La元素と、A元素(Aは、Zr、Nb、Ta、及びAlの少なくとも1種である)と、O元素とを有するガーネット型の結晶構造を有する物質等が挙げられる。酸化物系固体電解質としては、例えばLi3+xPO4-x(1≦x≦3)等であってもよい。
固体電解質の形状は、取扱い性が良いという観点から粒子状であってもよい。
固体電解質は、1種単独で、又は2種以上のものを用いることができる。また、2種以上の固体電解質を用いる場合、2種以上の固体電解質を混合してもよく、又は2層以上の固体電解質それぞれの層を形成して多層構造としてもよい。
固体電解質層中の固体電解質の割合は、特に限定されるものではないが、例えば50質量%以上であり、60質量%以上100質量%以下の範囲内であってもよく、70質量%以上100質量%以下の範囲内であってもよく、100質量%であってもよい。
固体電解質層には、可塑性を発現させる等の観点から、結着剤を含有させることもできる。そのような結着剤としては、正極層に用いられる結着剤として例示した材料等を例示することができる。ただし、高出力化を図り易くするために、固体電解質の過度の凝集を防止し且つ均一に分散された固体電解質を有する固体電解質層を形成可能にする等の観点から、固体電解質層に含有させる結着剤は5質量%以下としてもよい。
固体電解質層の厚みは特に限定されるものではなく、通常0.1μm以上1mm以下である。
固体電解質層を形成する方法としては、固体電解質を含む固体電解質材料の粉末を加圧成形する方法等が挙げられる。固体電解質材料の粉末を加圧成形する場合には、通常、1MPa以上2000MPa以下程度のプレス圧を負荷する。
加圧方法としては、特に制限されないが、正極層の形成において例示する加圧方法が挙げられる。
(2)第1プレス工程
第1プレス工程は、前記積層体に対し、一方向からロールプレスする工程である。
一方向とは、積層体をロールプレス機に乗せて搬送する際の任意の搬送方向であってもよい。
積層体を一方向からロールプレスすることにより、積層体の積層方向(上下方向)にプレス圧を負荷し、積層体を加圧成形する。
ロールプレスは、公知のロールプレス機等を用いて行ってよい。
ロールプレスの際のプレス圧は、特に限定されず、例えば1ton/cm以上、2ton/cm以上、3ton/cm以上、4ton/cm以上、5ton/cm以上、又は6ton/cm以上であってよく、また10ton/cm以下、8ton/cm以下、7ton/cm以下、又は6ton/cm以下であってよい。
ロールプレスの際の温度は、特に限定されず、例えば50℃以上、100℃以上、120℃以上、150℃以上、170℃以上、190℃以上、又は200℃以上であってよく、又は250℃以下、230℃以下、又は210℃以下であってよい。また、ロールプレスは、室温で行ってもよい。
(3)第2プレス工程
第2プレス工程は、第1プレス工程後の前記積層体に対し、前記一方向に対して直交する方向からロールプレスする工程である。第2プレス工程により第1プレス工程で発生した電極シワを延ばし、電極シワの発生が抑制される。
一方向に対して直交する方向とは、積層体をロールプレス機に乗せて搬送する際の任意の搬送方向に対して、積層体の平面方向(左右方向)に当該積層体を90°回転させた方向であってもよく、積層体の幅方向であってもよい。
積層体を任意の搬送方向に対して左右方向に当該積層体を90°回転させた方向からロールプレスすることにより、再度積層体の積層方向(上下方向)にプレス圧を負荷し、且つ、電極シワの発生を抑制する。
第2プレス工程のプレス圧及びプレス温度は、第1プレス工程で例示したプレス圧及びプレス温度を上げることができ、第1プレス工程と同じであってもよく、異なっていてもよい。
本開示の全固体電池は、上記積層体であってもよい。
全固体電池は、上記積層体を1つのみ有するものであってもよいし、積層体を複数個積層してなるものであってもよい。
全固体電池としては、一次電池であっても良く、二次電池であっても良いが、中でも二次電池であってもよい。二次電池は繰り返し充放電が可能である。二次電池は、例えば車載用電池として有用である。また、全固体電池は、全固体リチウム二次電池、全固体リチウムイオン二次電池であってもよい。
全固体電池の形状としては、例えば、コイン型、ラミネート型、円筒型、及び角型等を挙げることができる。
(実施例1)
正極集電体、正極層、固体電解質層、負極層、負極集電体として以下の構成の材料を用いた。
・正極集電体:Al箔 (厚さt=15μm)
・正極層: LiNi1/3Co1/3Mn1/3/硫化物系固体電解質/PVdF(結着剤)=80:15:5wt%
・固体電解質層:硫化物系固体電解質
・負極層: Si/硫化物系固体電解質/SBR(結着剤)=50:48:2wt%
・負極集電体:Cu箔 (厚さt=15μm)
(1)準備工程
転写用基材(アルミニウム箔)上に、正極層を構成する材料を含むスラリーを塗布し、乾燥させることによって、転写用基材付きの正極層を形成した。
また、転写用基材(アルミニウム箔)上に、固体電解質層を構成する材料を含むスラリーを塗布し、乾燥させることによって、転写用基材付きの固体電解質層を形成した。
一方で、負極集電体(Cu箔)の両面に、負極層を構成する材料を含むスラリーを塗布し、乾燥させることによって、負極集電体の両面に負極層を形成した。
そして、転写用基材上に形成されている固体電解質層を、負極集電体の両面に形成された負極層の両面に転写することによって、「固体電解質層-負極層-負極集電体-負極層-固体電解質層」積層体を形成した。
次に、正極層と固体電解質層とが直接接触するように、転写用基材付きの正極層を、「固体電解質層-負極層-負極集電体-負極層-固体電解質層」積層体の両面に張り合わせて、1ton/cmの圧力でプレスした。
最後に、正極層の転写用基材を除去し、ロールプレスで圧密化する予定の積層体「正極層-固体電解質層-負極層-負極集電体-負極層-固体電解質層-正極層」を得た。
(2)第1プレス工程
上記準備工程で得られた積層体「正極層-固体電解質層-負極層-負極集電体-負極層-固体電解質層-正極層」に対して、170℃に加熱しながら、一方向(積層体の搬送方向)から5ton/cmでロールプレスを行った。
(3)第2プレス工程
第1プレス工程を経た積層体に対して、170℃に加熱しながら、一方向に対して直交する方向(積層体の幅方向)から4ton/cmでロールプレスを行った。
その後、負極層が突出部を有するように裁断し、バインダーを用いて、第2プレス工程を経た積層体の両面に、正極集電体(Al箔)を張り合わせて、実施例1の全固体電池を作製した。
(実施例2)
上記(3)第2プレス工程において5ton/cmでロールプレスを行ったこと以外は実施例1と同様の方法で全固体電池を作製した。
(実施例3)
上記(3)第2プレス工程において3ton/cmでロールプレスを行ったこと以外は実施例1と同様の方法で全固体電池を作製した。
(比較例1)
上記(3)第2プレス工程を行わなかったこと以外は実施例1と同様の方法で全固体電池を作製した。
実施例1~3、比較例1で作製した各全固体電池について以下の評価を行った。
・シワの有無(目視確認):シワ発生方向と有無について目視確認を実施した。
・抵抗測定:25℃、SOC50%、1C、2sec、の条件で放電を実施し、比較例1を100%としたときの抵抗低減率を以下の式から算出した。
抵抗低減率(%)=(実施例1~3、比較例1の各水準の抵抗値/比較例1の抵抗値)*100
Figure 2023039467000002
[評価結果]
表1に示すように、実施例1~3は比較例1の電池抵抗よりも低いことがわかる。
実施例2、3は、比較例1の幅方向プレス無しよりも抵抗低減効果はあったが、実施例1よりも抵抗低減率が小さかった。実施例2では幅方向プレスが若干強く、搬送方向に新たにシワが発生したために抵抗低減率が小さくなったと推測される。実施例3では幅方向プレスが若干弱いため、シワが若干残り抵抗低減率が小さくなったと推測される。

Claims (1)

  1. 全固体電池の製造方法であって、
    正極、固体電解質層、負極がこの順に積層された積層体を準備する工程と、
    前記積層体に対し、一方向からロールプレスする第1プレス工程と、
    第1プレス工程後の前記積層体に対し、前記一方向に対して直交する方向からロールプレスする第2プレス工程と、を備えることを特徴とする全固体電池の製造方法。
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