JP2020174698A - 炊飯器 - Google Patents

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Abstract

【課題】最大炊飯量に比して少ない1合程度の少量の御飯を美味しい状態を維持しつつ保温することができる炊飯器を提供する。【解決手段】内釜4と、内蓋7と、内釜4を加熱する加熱部6と、プログラムに従って加熱部6の動作を制御する制御装置9と、を備え、制御装置9によって、被炊飯物を炊飯する炊飯工程と、炊飯工程の後で、炊き上がった被炊飯物を保温する保温工程と、にそれぞれ対応するプログラムに従って加熱部6を駆動する炊飯器1であって、通常の炊飯量に対応するプログラムである通常炊飯プログラムP1と、少量の炊飯量に対応するプログラムである少量炊飯プログラムP2と、通常炊飯プログラムP1に従って炊飯工程を行った後の保温工程に対応するプログラムである通常保温プログラムP3と、少量炊飯プログラムP2に従って炊飯工程を行った後の保温工程に対応するプログラムである少量保温プログラムP4と、を備える。【選択図】図15

Description

本発明は、炊飯器の技術に関する。
従来、炊飯器は、より美味しい御飯を食べたいというニーズに応えるために、種々の改良が加えられている。例えば、特許文献1に記載の如くである。また、従来の炊飯器には、炊飯用の内釜をセラミック製(土鍋)としたものもあり、土鍋で炊いたような美味しい御飯を炊くことができるという特徴を有している。例えば、特許文献2、3に記載の如くである。
食事の度に食べる分だけ御飯を炊くことは、より美味しい御飯を食べるための方法として有効である。しかしながら、特許文献1〜3に示された従来の炊飯器では、最大炊飯量(5合炊きや5.5合炊き)に近い量の御飯を炊く場合には、良好な炊飯結果を得る(即ち、御飯を美味しく炊く)ことができるものの、1合程度の少量の御飯を炊いた場合には、最大炊飯量で炊いた場合に比べて御飯の味が落ちるという課題がある。そして、従来の炊飯器では、1合程度の少量の御飯を美味しく炊き上げるとともに、その少量の御飯を美味しい状態を維持したまま保温することが困難であった。
特開2018−201667号公報 特開2015−217151号公報 特開2015−226593号公報
本発明は、斯かる現状の課題に鑑みてなされたものであり、最大炊飯量に比して少ない1合程度の少量の御飯を美味しい状態を維持しつつ保温することができる炊飯器を提供するものである。
本発明に係る炊飯器は、下端に位置する底部と上端に位置する開口部とを有する内釜と、前記内釜の開口部を封止する内蓋と、前記内釜を加熱する加熱部と、予め設定されたプログラムに従って前記加熱部の動作を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置によって、被炊飯物を炊飯する炊飯工程と、前記炊飯工程の後で、炊き上がった前記被炊飯物を保温する保温工程と、にそれぞれ対応する前記プログラムに従って前記加熱部を駆動する炊飯器であって、通常の炊飯量に対応する前記プログラムである通常炊飯プログラムと、少量の炊飯量に対応する前記プログラムである少量炊飯プログラムと、前記通常炊飯プログラムに従って前記炊飯工程を行った後の前記保温工程に対応する前記プログラムである通常保温プログラムと、前記少量炊飯プログラムに従って前記炊飯工程を行った後の前記保温工程に対応する前記プログラムである少量保温プログラムと、を備えるものである。
このような構成の炊飯器によれば、保温時における御飯へのツユ垂れや、御飯の焦げの進行を防止することができ、これにより、1合程度の少量の御飯を美味しい状態を維持しつつ保温することができる。
本発明に係る炊飯器は、さらに、前記内釜と前記内蓋とによって形成された炊飯空間を、前記底部に接し、被炊飯物が収容される空間である小炊飯空間と、前記内蓋に接し、前記小炊飯空間の上側に位置する空間である非炊飯空間とに区画する中蓋を備え、前記少量炊飯プログラムは、前記中蓋を用いて前記小炊飯空間において前記被炊飯物を炊飯する前記炊飯工程に対応するものであり、前記制御装置は、前記少量保温プログラムに基づいて、前記中蓋を用いて前記保温工程を行う場合と、前記中蓋を用いずに前記保温工程を行う場合とで、前記加熱部による加熱量を変更すると好適である。
本構成によれば、保温時における中蓋から御飯へのツユ垂れや、御飯の焦げの進行を防止することができ、これにより、中蓋を用いて美味しく炊き上げた1合程度の少量の御飯を美味しい状態のまま保温することができる。
本発明に係る炊飯器において、前記加熱部は、前記内釜を下側から加熱するメインヒータと、前記内釜を側面側から加熱する側面ヒータと、前記内釜を上側から加熱する蓋ヒータと、を含み、前記少量保温プログラムの前記中蓋を用いて前記保温工程を行う場合における前記側面ヒータと前記蓋ヒータによる加熱量の設定値が、前記通常保温プログラムにおける前記側面ヒータと前記蓋ヒータによる加熱量の設定値より大きく、かつ、前記少量保温プログラムの前記中蓋を用いて前記保温工程を行う場合における前記メインヒータによる加熱量の設定値が、前記通常保温プログラムにおける前記メインヒータによる加熱量の設定値より小さいと好適である。
本構成によれば、中蓋がある状態で保温しているときに、側面ヒータと蓋ヒータによる中蓋への加熱を高めることで、中蓋と内釜との温度差を抑制することで、中蓋の下面にツユが生じることを抑制し、ひいては、中蓋から御飯へのツユ垂れを確実に防止することができる。また同時に、メインヒータの加熱量を小さくすることで、少量で焦げやすい御飯について、確実に焦げの進行を防止することができる。
本発明に係る炊飯器においては、前記少量保温プログラムの前記中蓋を用いずに前記保温工程を行う場合における前記側面ヒータと前記蓋ヒータによる加熱量の設定値が、前記通常保温プログラムにおける前記側面ヒータと前記蓋ヒータによる加熱量の設定値より小さく、かつ、前記少量保温プログラムの前記中蓋を用いずに前記保温工程を行う場合における前記メインヒータによる加熱量の設定値が、前記通常保温プログラムにおける前記メインヒータによる加熱量の設定値より小さいと好適である。
本構成によれば、中蓋を外した状態で保温しているときに各ヒータの加熱量を小さくすることで、少量で焦げやすい御飯について、確実に焦げの進行を防止することができる。
本発明に係る炊飯器は、さらに、前記小炊飯空間を形成する位置にある前記中蓋を検知する中蓋検知手段を備えると好適である。
本構成によれば、制御装置によって、中蓋の有無を自動的に判断し、保温プログラムを切替ることが実現できる。
本発明において、前記内釜がセラミック製であると好適である。
本構成によれば、セラミック製の内釜(所謂土鍋)によって、土鍋で炊いたような美味しい御飯を少量炊き上げたものを、美味しい状態を維持しつつ保温することができる。
本発明の炊飯器によれば、最大炊飯量に比して少ない1合程度の少量の御飯を美味しい状態を維持しつつ保温することができる。
本発明に係る炊飯器を示す斜視図。 内釜および中蓋を備えた炊飯器を示す右側面断面図。 炊飯器の制御ブロック図。 炊飯器の蓋部(内蓋を着けた状態)を示す底面図。 炊飯器の蓋部(内蓋を外した状態)を示す底面図。 内釜と中蓋を示す斜視図。 内釜を示す図、(A)平面図、(B)図7(A)におけるA−A矢視断面図。 中蓋を示す図、(A)平面図、(B)側面図。 中蓋を示す底面図。 中蓋を示す断面図、(A)図8(A)におけるB−B矢視断面図、(B)図8(A)におけるC−C矢視断面図。 内釜と中蓋との組み合わせ状態を示す平面図。 内釜と中蓋との組み合わせ状態を示す断面図、(A)図11におけるD−D矢視断面図、(B)図11におけるE−E矢視断面図。 内釜と中蓋との組み合わせによる炊飯空間の形成状態を示す断面図、(A)内蓋なしの場合の炊飯空間を示す図、(B)内蓋ありの場合の炊飯空間を示す図。 炊飯器の制御フロー図。 第1実施形態に係る保温工程の工程フロー図。 第2実施形態に係る保温工程の工程フロー図。
[炊飯器の全体構成]
図1および図2に示す炊飯器1は、本発明に係る炊飯器の一実施形態であり、炊飯器本体2と蓋体3を備えている。なお、説明の便宜上、炊飯器1に対して、図1および図2に示した矢印のように、前後方向、左右方向、および上下方向を規定している。また、以下の説明における、前、後、左、右、上、下等の記載は、炊飯器1を構成する各部が、炊飯器1が使用される際の所定位置に組み付けられている状態を基準として向きを表している。
炊飯器本体2は、炊飯器1の外殻の一部を構成する部位であり、蓋体3の下方に配置され、内釜(後述する内釜4)を収容するための空間を形成する。蓋体3は、炊飯器1の外殻の一部を構成する部位であり、炊飯器本体2の上方に配置されて、炊飯器本体2の内部に形成された内釜の収容空間を封止可能に構成されている。
炊飯器1は、図2および図3に示すように、内釜4、容器部材5、加熱部6、内蓋7、中蓋8、制御装置9を備えている。容器部材5と加熱部6の一部、および制御装置9は、炊飯器本体2の内部に収容されている。炊飯器本体2に収容された容器部材5は、内釜4を保温または蓄熱するための容器状に構成された部材であり、炊飯器本体2における内釜4を収容するための空間の一部を構成している。また、加熱部6の一部は、蓋体3の内部に収容されている。内蓋7は、蓋体3の下面(炊飯器1の炊飯時に内部に位置する側の面)に配置されている。
蓋体3は、ヒンジ3aを備えている。蓋体3は、炊飯器本体2の後端上部にヒンジ3aを介して連結されており、前後方向および略上下方向を向く姿勢の間で回動可能に構成されている。
内釜4は、炊飯器1における御飯を炊くための空間(以下、炊飯空間と呼ぶ)の一部を構成する部位であり、炊飯器本体2に収容された状態で使用される。また、炊飯器1では、内釜4の内部に配置して使用する中蓋8を備えている。炊飯空間は、被炊飯物(例えば、米と水)を加熱調理する空間であり、炊飯中において被炊飯物が対流可能な空間となっている。なお、炊飯器1の炊飯空間は、御飯以外の調理物を加熱調理することも可能である。
加熱部6は、内釜4を加熱するための手段であり、第1メインヒータ6a、第2メインヒータ6b、側面ヒータ6c、蓋ヒータ6dにより構成している。第1メインヒータ6aと第2メインヒータ6bは、一連のメインヒータを構成しており、第1メインヒータ6aが容器部材5の下方に配置され、第2メインヒータ6bが容器部材5の底部5aと側部5bとの間を繋ぐ湾曲部5cの裏側に配置されている。また、加熱部6は、側面ヒータ6cが容器部材5の側部5bの裏側に配置され、蓋ヒータ6dが蓋体3の内部に配置されている。
加熱部6は、第1メインヒータ6aで容器部材5の底部5aを誘導加熱し、第2メインヒータ6bで容器部材5の湾曲部5cを誘導加熱し、側面ヒータ6cで容器部材5の側部5bを誘導加熱し、内釜4の内部を蓋体3側から加熱することによって、内釜4を加熱する。加熱部6を構成する各ヒータ6a・6b・6c・6dの出力は、ユーザーの設定や制御装置9に予め設定されているプログラム等に応じて、制御装置9によって個別に制御可能である。
図2に示すように、内蓋7は、蓋体3の下面に配置されている。そして、内蓋7は、図4および図5に示すように、蓋体3に対して着脱可能に構成されている。図2および図4に示すように、内蓋7の外周部には、外径方向外側へ延びるリング状の上面シール部7aと、下方へ延びるリング状の側面シール部7bが形成されている。上面シール部7aおよび側面シール部7bは、内蓋7の内釜4との間の隙間を封止するものである。
また、蓋体3における内蓋7の内側には、加熱部6の一部を構成する蓋ヒータ6dが配置されている。
さらに、図2、図4および図5に示すように、蓋体3は、炊飯時に発生する蒸気を排出するための蒸気排出ユニット13を備えている。蒸気排出ユニット13は、大小2つの蒸気排出口13a・13bを備えている。各蒸気排出口13a・13bは、内蓋7の下面に開口されており、蓋体3の内部に形成されている排気通路3bを介して、蓋体3の上面に形成されている蒸気口3cに連通している。
蒸気排出ユニット13は、各蒸気排出口13a・13bを開閉する弁体13c・13dを備えており、制御装置9(図3参照)からの信号に基づいて弁体13c・13dを変位させることによって、各蒸気排出口13a・13bを開閉できるように構成されている。また、蒸気排出ユニット13の一部は、内蓋7に設けられている。内蓋7は、蓋体3に対して着脱可能に構成されており、図5に示すように内蓋7を外した状態では、排気通路3b中に配置した蓋センサ12が露出される。
そして、炊飯器1では、炊飯器本体2に内釜4が収容された状態で蓋体3を閉めると、内釜4の上端部4fに内蓋7の上面シール部7aが当接するとともに、内釜4の内周部に側面シール部7bが当接し、内釜4の上部開口が内蓋7によって封止される。このとき、内釜4と内蓋7によって、炊飯器1における炊飯空間(後述する炊飯空間CA)が形成される。
図3に示すように、制御装置9は、炊飯器1の炊飯動作を制御する装置であり、所謂マイコンにより構成されている。制御装置9は、加熱部6、操作部10、センタセンサ11、蓋センサ12、蒸気排出ユニット13等と接続されている。
図1および図3に示すように、操作部10は、ユーザーが炊飯器1に対して操作指示を行うための部位であり、操作スイッチ10a、表示部10b、報知部10cを備えている。ユーザーは、操作スイッチ10aを操作することによって好みの炊き加減等を選択する。具体的には、炊飯器1は、1合の御飯を美味しく炊き上げることができる少量炊飯モードを備えており、少量炊飯モードを選択するときには、内蓋(後述する中蓋8)で、炊飯空間を区画して、少量炊飯に適したより小さい炊飯空間において御飯を調理する。表示部10bは、ユーザーによる炊き加減の選択状況や炊飯の進行状況等を表示可能な画面により構成されている。報知部10cは、炊き上がりや炊飯器1の異常等を音や表示でユーザーに報知するための部位であり、スピーカや表示ランプ等により構成されている。
制御装置9は、ユーザーが操作部10により炊飯モードを選択すると、選択された炊飯モードに応じたプログラムに従って加熱部6の出力を調整する。また、制御装置9には、センタセンサ11や蓋センサ12の検出結果がフィードバックされ、さらに加熱部6への出力を調整する。センタセンサ11は、内釜4の温度を検出する温度センサであり、蓋センサ12は、蒸気排出ユニット13を介して内釜4から放出される気体(蒸気)の温度を検出する温度センサである。
[内釜の詳細な構成]
ここで、内釜4について、さらに詳細に説明する。内釜4は、炊飯器1を構成する内釜の一実施形態である。
図6および図7に示すように、内釜4は、水および米等の調理物を収容するための有底略円筒状の容器であり、底部4a、側部4b、湾曲部4cを有している。内釜4は、セラミック製である(所謂土鍋である)。内釜4の下端は底部4aによって構成されており、上端には開口部4hが形成されている。内釜4の開口部4hは、内蓋7によって封止可能に構成されている。
炊飯器1においては、内釜4がセラミック製であるため、セラミックから放射される輻射熱の作用によって、少量炊飯を行った場合であっても、美味しい御飯を炊き上げることができる。炊飯器1では、土鍋で炊いたような食感の御飯を、火加減を気にすることなく、自動的に炊き上げることができる。なお、炊飯器1は、本実施形態で示したように、内釜4をセラミック製とすることが好適であるが、炊飯器1では、セラミック製以外(例えば金属製)の内釜を使用することもできる。
内釜4の側部4bの内周面には、係止部4dが形成されている。係止部4dは、中蓋8を係止するためのリング状の凸部である。内釜4の側部4bの上端部には、鍔部4eおよび上端部4fを形成している。鍔部4eは、ユーザーが内釜4を持つ際の手がかりとなる部位である。上端部4fは、内蓋7の上面シール部7aに当接する部位であり、内釜4の半径方向内側に向けて若干先下がりとなる傾斜を有している。
係止部4dの頂部より上側の部位は、内釜4の半径方向内側に向けて先下がりとなる傾斜を有している。このような構成によれば、炊き上がった御飯を保温するときに、係止部4dの上部に存在するツユ(凝縮水)は自然に流れ落ち、係止部4dにおいて溜まることがない。仮に、ツユを溜めてしまうと、溜まったツユが保温中の御飯に落ちることで、御飯の食味を低下させる要因となるが、係止部4dの頂部より上側の部位に傾斜を設けておくことで、このような食味低下を抑制することができる。
また、係止部4dは、内釜4を用いて洗米をするときに米の流出を阻止する堰としても機能する。なお、内釜4の内壁部に炊飯水量の目安を表す目盛を設ける場合、係止部4dは、目盛の記載位置よりも上側(即ち、目盛を阻害しない位置)に設けることが好ましい。
[中蓋の詳細な構成]
ここで、中蓋8について、さらに詳細に説明する。中蓋8は、炊飯器1を構成する中蓋の一実施形態である。
図6、図8、図9および図10(A)(B)に示すように、中蓋8は、横板部8aと縦板部8bを有している。横板部8aは略円盤状の部材で構成され、縦板部8bは上方から下方に向けて縮径する筒状の部材で構成されている。中蓋8は、略円盤状の横板部8aの周囲を筒状の縦板部8bで囲むように配置して構成されており、全体として中心Pを有する円形である蓋状の形態を有している。中蓋8は、内釜4と同様にセラミック製である。
炊飯器1では、中蓋8をセラミック製とすることで、同じくセラミック製である内釜4と組み合わせた場合に、熱伝導率の差異を無くすことができるため、炊飯時における内釜4との温度差を少なくすることができる。炊飯時における各部の温度差は、ツユが発生する要因となるため、温度差を抑制することでツユの発生が抑制され、これにより、より美味しい御飯を炊き上げることができる。
横板部8aは、上面8cと下面8dを有しており、上面8cから上向きに突出させた取手部8eが設けられている。上面8cは、取手部8eとの境界部から半径方向外側に向かって縦板部8bに至るまで先下がりに形成された凸曲面である。縦板部8bの下端は横板部8aの下端よりも下方に位置している。このため、中蓋8の下端には、横板部8aの下面8dと縦板部8bとによって、凹状の部位が形成されている。また、中蓋8の外周部には、縦板部8bの外側の周面によって、略円錐状の側周面8hが形成されている。
中蓋8は、横板部8aと縦板部8bの境界近傍に横板部8aを貫通する複数(本実施形態では3箇所)の蒸気孔8fを有している。3箇所の蒸気孔8f・8f・8fは、中蓋8の中心P回りに等間隔(120°ピッチ)となるように配置しており、各蒸気孔8f・8f・8fの間隔を最大としている。蒸気孔8f・8f・8fをこのような配置とすることで、炊飯空間(後述する小炊飯空間)で生じる蒸気を均等に分散させながら放出することが可能になり、御飯の炊きムラを抑制することができる。
即ち、本実施形態に示す炊飯器1において、中蓋8は、横板部8aを板厚方向に貫通し、中蓋8の中心P回りに等間隔で形成された複数の蒸気孔8f・8f・8fを有しているため、炊飯空間(後述する小炊飯空間)から均等に蒸気を排出することができ、被炊飯物の炊きムラを低減することができる。
また、中蓋8は、蒸気孔8f・8f・8fが、上面8cの最外縁部であり、かつ横板部8aとの境界近傍の位置に形成されている。このような構成の中蓋8では、上面8c上で生じたツユは、上面8c上に溜まらずに外周側に流れ、縦板部8bで堰き止められて、効率良く蒸気孔8f・8f・8fから炊飯空間(後述する小炊飯空間)に戻される。このため、中蓋8を取り外す際に、ミトンを嵌めた手で取手部8eを把持するときに、ミトンの濡れを気にする必要がない。また、上面8cを球面状の曲面とすることによって、各蒸気孔8f・8f・8fへ戻るツユの量を均一に分散させることができる。
炊飯器1は、中蓋8の上面8cが凸曲面であるため、上面8cで生じたツユを均等に分散させることができ、ひいては、炊飯空間(後述する小炊飯空間)に戻るツユを均等に分散させることができる。
また、炊飯器1は、中蓋8の上面8cが、中蓋8の中心Pから半径方向外側に向けて先下がりに形成されており、複数の蒸気孔8f・8f・8fは、横板部8aの縦板部8bとの境界近傍に形成されているため、ツユを縦板部8bによって堰き止めて横板部8aの外縁部に集めることができる。中蓋8では、その集めたツユを蒸気孔8f・8f・8fから効率良く落とすことができるため、中蓋8の上面8cにツユ溜まりが生じることを回避できる。
また、中蓋8は、縦板部8bの上端において、側周面8hから径方向外側へ突出する鍔部8gを有している。鍔部8gは、全体としてリング状の形態を有しており、内釜4の係止部4dの内径寸法に比して大きい外形寸法を有している。炊飯器1では、鍔部8gの外径寸法を係止部4dの内径寸法に比して大きくすることで、中蓋8が係止部4dを越えて内釜4の底部4a側へ脱落してしまうことを防止している。
[内釜と中蓋の組み合わせ状態]
図11および図12に示すように、中蓋8は、鍔部8gを内釜4の係止部4dに係止させることによって、内釜4に対して懸架され、内釜4の上下方向中途部の所定位置に配置される。鍔部8gを係止部4dで係止している状態で、中蓋8の上端は、内釜4の上端以下の位置に配置される。
[炊飯空間の説明]
次に、炊飯器1の炊飯空間について説明する。
炊飯器1は、中蓋8を使用しない場合、図13(A)に示すように、内釜4の上部開口を内蓋7で封止することによって、炊飯空間CAが形成される。炊飯空間CAは、内釜4の最大炊飯量に対応する量の調理物(米と水等)を調理することが可能な空間である。炊飯器1は、中蓋8を使用しない場合、炊飯空間CAにおいて炊飯することができ、炊飯空間CA内を米と水が対流しながら加熱調理される。
炊飯器1は、中蓋8を使用する場合、図13(B)に示すように、内釜4と内蓋7で形成された炊飯空間CAを、中蓋8によって、小炊飯空間CA1と非炊飯空間CA2とに区画することができる。小炊飯空間CA1は、炊飯空間CAの下方の一部であり、底部4aに接している。非炊飯空間CA2は、炊飯空間CAの上方の一部であり、内蓋7に接している。
図13(B)に示すように、中蓋8は、鍔部8gが係止部4dで係止され、内釜4に対して所定位置に組み合わされたとき、全体が炊飯空間CAの内部に配置される。中蓋8は、炊飯空間CAを下部と上部に区画し、炊飯空間CAよりも容積が小さい小炊飯空間CA1と、基本的には調理に利用しない非炊飯空間CA2と、を形成する。
小炊飯空間CA1は、内釜4の最大炊飯量に比して少ない量(例えば、1合)の調理物(米と水等)を調理することに適した空間である。炊飯器1は、中蓋8を使用する場合、小炊飯空間CA1においてのみ炊飯することができ、小炊飯空間CA1内を米と水が対流しながら加熱調理される。また、炊飯器1は、中蓋8を使用する場合、非炊飯空間CA2には調理物を投入せず、小炊飯空間CA1から放出された蒸気が蒸気排出ユニット13に向かう流通経路を構成している。
即ち、本実施形態に示す炊飯器1は、下端に位置する底部4aと上端に位置する開口部4hとを有する内釜4と、内釜4の開口部4hを封止する内蓋7と、内釜4を加熱する加熱部6と、を備え、内釜4と内蓋7とによって形成した炊飯空間CAにおいて調理を行うものである。炊飯器1は、炊飯空間CAを、底部4aに接し、被炊飯物が収容される空間である小炊飯空間CA1と、内蓋7に接し、小炊飯空間CA1の上側に位置する空間である非炊飯空間CA2とに区画する中蓋8を備えている。内釜4は、炊飯空間CAの内部となる位置に中蓋8を係止可能な係止部4dが形成されている。そして、中蓋8は、係止部4dに係止されて炊飯空間CAの内部に配置されている。炊飯器1は、このような構成によって、内釜4の容量に対して少ない少量炊飯であっても、自動的に美味しい御飯を炊き上げることを可能にしている。
[非炊飯空間の役割]
炊飯器1では、小炊飯空間CA1から中蓋8の蒸気孔8fを通して放出された蒸気が、非炊飯空間CA2を通って蒸気排出ユニット13に導かれる。即ち、炊飯器1は、蒸気の排出経路となる非炊飯空間CA2を有している。非炊飯空間CA2内の蒸気は、中蓋8を上方から加熱することに利用されるため、中蓋8の上面8cや取手部8eに溜まるツユを蒸発させて低減させることができる。
なお、本実施形態で示した内釜4および中蓋8は例示であり、炊飯器1で用いる中蓋およびその中蓋に対応した係止部を有する内釜の形態は、これに限定されるものではない。
[中蓋検出手段]
炊飯器1では、内蓋7の内部に、図13(A)(B)に示すような中蓋検出手段14が配置されている。中蓋検出手段14は、中蓋8を検出するための手段であり、図5に示すように、制御装置9に接続されている。
図13(A)(B)に示す中蓋検出手段14は、所謂リミットスイッチにより構成されており、本体部14aと、本体部14aに対して変位可能な部位である当接部14bを備えている。中蓋検出手段14は、本体部14aが蓋体3(もしくは内蓋7でもよい)に固定され、当接部14bが内釜4の所定位置に配置された中蓋8に向けて突出するように構成されている。当接部14bは、中蓋8を使用した状態で蓋体3を閉めたとき、その下端が中蓋8の取手部8eに当接する位置に配置されている。そして、中蓋検出手段14は、蓋体3を閉めたときに、当接部14bが本体部14a側に押し込まれることによって、中蓋8の存在を検出する。
なお、炊飯器1における中蓋検出手段は、リミットスイッチを用いた構成に限定されるものではない。炊飯器1における中蓋検出手段は、例えば、内蓋7の下面に配置された非接触型のセンサ(例えば、超音波センサ等)により構成してもよい。
あるいは、蓋センサ12によって、中蓋8がある場合の蒸気温度の変化と、中蓋8が無い場合の蒸気温度の変化の差異を捉えることで、蓋センサ12を炊飯器1における中蓋検出手段として用いる構成としてもよい。この場合、中蓋8を検出するためのセンサを別途設ける必要がないため、コスト面や装置構成を簡素化できる点で有利である。
[炊飯工程]
次に、炊飯器1における炊飯工程について説明する。
炊飯器1は、図14に示すフローに従って炊飯工程が実行される。図14に示すように、炊飯器1は、制御装置9によって、吸水工程(STEP−100)、昇温工程(STEP−200)、炊上げ工程(STEP−300)、追炊き工程(STEP−400)、むらし工程(STEP−500)の各工程に応じた制御を行って御飯を炊き上げる。
吸水工程(STEP−100)は、炊飯空間CAに投入した被炊飯物たる米と水とを加熱部6で加熱しながら、米に水を所定時間の間吸水させる工程である。
昇温工程(STEP−200)は、吸水工程(STEP−100)の後で、炊飯空間CAにおいて、米に吸水された水以外の水がなくなるまで米を所定時間の間加熱する工程である。
炊上げ工程(STEP−300)は、昇温工程(STEP−200)の後で、炊飯空間CA内において、米に吸水された水以外の水がない状態で、米を所定時間の間加熱する工程である。
追炊き工程(STEP−400)は、炊上げ工程(STEP−300)の後で、炊上げ工程(STEP−300)よりも火力を落として、米を所定時間の間加熱する工程である。
むらし工程(STEP−500)は、追炊き工程(STEP−400)の後で、追炊き工程(STEP−400)よりも火力を落として、米を所定時間の間加熱する工程である。
そして、炊飯器1では、制御装置9によって、ステップ(STEP−100)〜ステップ(STEP−500)からなる炊飯工程を経たのちに、保温工程(STEP−600)を実行する。
炊飯器1では、ユーザーが操作部10で通常の「炊飯モード」を選択した場合には、制御装置9によって、通常炊飯プログラムP1に従って炊飯工程が実行される。また、炊飯器1では、ユーザーが操作部10で「少量炊飯モード」を選択した場合には、制御装置9によって、少量炊飯プログラムP2に従って炊飯工程が実行される。「少量炊飯モード」は、1合程度の少量の御飯を美味しく炊き上げることができるモードであり、このモードでは中蓋8を使用して御飯を炊き上げる。
そして、制御装置9は、通常炊飯プログラムP1に従って炊飯工程を実行した後は、通常保温プログラムP3に従って保温工程を実行する。また、制御装置9は、少量炊飯プログラムP2に従って炊飯工程を実行した後は、少量保温プログラムP4に従って保温工程を実行する。
[中蓋報知機能]
炊飯器1は、ユーザーが「少量炊飯モード」を選択して炊飯工程を開始したときにおいて、中蓋検出手段14によって中蓋8が検出されない場合に、制御装置9によって、中蓋8を取り付けるように促す警報を発して、ユーザーに報知するように構成している。具体的には、制御装置9は、「少量炊飯モード」の開始時に中蓋8が検出されない場合には、報知部10cより「中蓋を取り付けてください。」のような音声を発してユーザーに報知する。なお、炊飯器1では、制御装置9によって、報知部10cによる報知を行うとともに、表示部10bに設けたランプやディスプレイでも警報表示を併せて行うようにしている。
[第1実施形態に係る保温工程]
図14に示すように、炊飯器1では、炊飯工程が終了すると、次に第1実施形態に係る保温工程(STEP−600)に移行する。そして、炊飯器1では、制御装置9によって、図15に示すフローに従って第1実施形態に係る保温工程を実行する。
図15に示すように、保温工程(STEP−600)に移行すると、制御装置9は、まず、炊飯工程における炊飯モードが「通常炊飯モード」であったか、「少量炊飯モード」であったか、による判定を行う(STEP−601)。ここで制御装置9は、炊飯工程における炊飯モードが「少量炊飯モード」であったと判定した場合(判定がYESの場合)には、ステップ(STEP−602)に移行し、少量保温プログラムP4を実行する。なお、以下の説明では、第1実施形態に係る保温工程(STEP−600)において実行される少量保温プログラムP4を、少量保温プログラムP41と記載する。
少量保温プログラムP41では、ステップ(STEP−602)に移行すると、制御装置9によって、中蓋8が有るか否かによる判定を行う。制御装置9は、中蓋検出手段14の検出結果に基づいて、中蓋8の有無を判定する。少量保温プログラムP41では、制御装置9により中蓋8が有ると判定された場合(判定がYESの場合)には、ステップ(STEP−603)に移行し、中蓋8が無いと判定された場合(判定がNOの場合)には、ステップ(STEP−604)に移行する。
「少量炊飯モード」で炊き上げた御飯を中蓋8がある状態で保温する場合、中蓋8と内釜4に温度差が生じると、この温度差に起因して中蓋8の下面にツユが生じやすくなることが判っている。中蓋8の下面に生じたツユは、やがてその下方で保温されている御飯に滴り落ちることとなるが、この滴り落ちたツユは御飯の食味を低下させる(御飯をべちゃつかせる)要因となる。
少量保温プログラムP41では、中蓋8が有る状態で御飯を保温している場合には、ステップ(STEP−603)において、制御装置9によって、側面ヒータ6cと蓋ヒータ6dの出力パラメータを変更し、中蓋8に対する加熱量を増大させるようにしている。中蓋8を加熱し、中蓋8と内釜4との温度差を抑制することで、中蓋8の下面にツユを生じさせないようにすることができ、これにより、御飯の食味が低下することを防止できる。
また、中蓋8を用いて少量炊飯を行った場合には、おこげが出来過ぎる(即ち、炊き上げた御飯の量に対しておこげの量の比率が多くなりすぎる)と、御飯として食べられる量が少なくなってしまう。
少量保温プログラムP41では、ステップ(STEP−601)において少量炊飯で有ると判定した場合には、ステップ(STEP−603)において、制御装置9によって、メインヒータ6a・6bの出力パラメータを変更し、内釜4に対する加熱量を減少させるようにしている。そして、保温中に内釜4の加熱量を抑制することで、御飯に対する加熱量を減少させ、保温中におけるおこげの生成を抑制している。
また、炊飯終了直後や保温中に中蓋8を取り外した場合には、保温中に中蓋8に対する加熱量を増大させる必要がない。
少量保温プログラムP41では、ステップ(STEP−602)において中蓋8が無いと判定した場合には、ステップ(STEP−604)において、制御装置9によって、側面ヒータ6cと蓋ヒータ6dの出力パラメータを変更し、その加熱量を減少させるようにしている。
また、少量保温プログラムP41では、ステップ(STEP−601)において少量炊飯で有ると判定した場合には、中蓋8が無い場合にも、おこげが出来過ぎることを防止するために、ステップ(STEP−604)において、制御装置9によって、メインヒータ6a・6bの出力パラメータを変更し、御飯に対する加熱量を減少させるようにしている。
そして、少量保温プログラムP41では、ステップ(STEP−603)またはステップ(STEP−604)が終了すると、ステップ(STEP−605)に移行する。ステップ(STEP−605)では、制御装置9によって、保温工程の取り消し操作の有無による判定を行う。
操作スイッチ10aには、保温工程を取り消すための取り消しボタン(図示せず)が含まれている。少量保温プログラムP41では、少量保温プログラムP41の実行中に、ユーザーによって操作スイッチ10aによる保温工程の取り消し操作が行われなければ(判定がNOの場合)、ステップ(STEP−602)に戻り、ステップ(STEP−602)〜ステップ(STEP−605)が繰り返し実行され、保温状態が継続される。
また、少量保温プログラムP41では、少量保温プログラムP41の実行中に、ユーザーによって操作スイッチ10aによる保温工程の取り消し操作が行われたときは(判定がYESの場合)、保温工程(STEP−600)を終了する。
即ち、炊飯器1は、ステップ(STEP−601)において、「少量炊飯モード」により炊飯工程が行われたとの判定がなされたとき(判定がYESの場合)は、制御装置9によって、ステップ(STEP−602)〜ステップ(STEP−605)からなる少量保温プログラムP41に基づいて保温工程が実行される。
また、制御装置9は、ステップ(STEP−601)において、炊飯モードが「少量炊飯モード」でなかったと判定した場合(判定がNOの場合)には、通常保温プログラムP3を実行するべく、ステップ(STEP−606)に移行する。ステップ(STEP−606)では、制御装置9は、通常保温プログラムP3に従って、メインヒータ6a・6b、側面ヒータ6c、および蓋ヒータ6dを通常の加熱量に設定し、炊飯空間CA内の御飯を保温する。
通常保温プログラムP3では、ステップ(STEP−606)が終了すると、ステップ(STEP−607)に移行する。ステップ(STEP−607)では、制御装置9によって、保温工程の取り消し操作の有無による判定を行う。
通常保温プログラムP3では、通常保温プログラムP3の実行中に、ユーザーによって操作スイッチ10aによる保温工程の取り消し操作が行われなければ(判定がNOの場合)、ステップ(STEP−606)に戻り、ステップ(STEP−606)〜ステップ(STEP−607)が繰り返し実行され、保温状態が継続される。
また、通常保温プログラムP3では、通常保温プログラムP3の実行中に、ユーザーによって操作スイッチ10aによる保温工程の取り消し操作が行われたときは(判定がYESの場合)、保温工程(STEP−600)を終了する。
即ち、炊飯器1は、ステップ(STEP−601)において、「通常炊飯モード」により炊飯工程が行われたとの判定がなされたとき(判定がNOの場合)は、制御装置9によって、ステップ(STEP−606)〜ステップ(STEP−607)からなる通常保温プログラムP3に基づいて保温工程が実行される。
このように、炊飯器1では、「少量炊飯モード」で1合程度の少量の御飯を炊き上げた場合には、少量保温プログラムP41に従って、その少量の御飯に適した「少量保温モード」で保温が自動的に行われるように構成されているため、美味しい状態を保持しつつ少量の御飯を保温することが可能になっている。
[第2実施形態に係る保温工程]
炊飯器1では、図14に示すように、炊飯工程が終了すると第1実施形態に係る保温工程(STEP−600)に移行する代わりに、第2実施形態に係る保温工程(STEP−650)に移行してもよい。第2実施形態に係る保温工程(STEP−650)は、図16に示すフローに従って炊き上がった御飯を保温する。
図16に示すように、保温工程(STEP−650)に移行すると、制御装置9は、まず、炊飯工程における炊飯モードが「通常炊飯モード」であったか、「少量炊飯モード」であったか、による判定を行う(STEP−651)。制御装置9は、炊飯モードが「少量炊飯モード」であったと判定した場合(判定がYESの場合)には、ステップ(STEP−652)に移行し、少量保温プログラムP4を実行する。なお、以下の説明では、第2実施形態に係る保温工程(STEP−650)において実行される少量保温プログラムP4を、少量保温プログラムP42と記載する。
少量保温プログラムP42では、ステップ(STEP−652)に移行すると、制御装置9によって、中蓋8が有るか否か、による判定を行う。制御装置9は、中蓋検出手段14の検出結果に基づいて、中蓋8の有無を判定する。少量保温プログラムP42では、中蓋8が有ると判定した場合(判定がYESの場合)には、ステップ(STEP−653)に移行し、中蓋8が無いと判定した場合(判定がNOの場合)には、ステップ(STEP−656)に移行する。
少量保温プログラムP42では、ステップ(STEP−653)に移行すると、制御装置9によって、内釜4の温度に基づく判定を行う。制御装置9は、センタセンサ11の検知する温度から内釜4の温度を検出する。もしくは制御装置9は、蓋センサ12の検知する蒸気温度から内釜4の内部温度を検出する。
少量保温プログラムP42では、センタセンサ11あるいは蓋センサ12の検知する温度が所定の閾値以上である場合(判定がYESの場合)には、ステップ(STEP−654)に移行し、センタセンサ11あるいは蓋センサ12の検知する温度が所定の閾値以上でない場合(判定がNOの場合)には、ステップ(STEP−656)に移行する。
少量保温プログラムP42では、ステップ(STEP−654)に移行すると、制御装置9によって、中蓋8の取り出しを促すための警報を報知する。具体的には、制御装置9は、報知部10cより「少量炊飯モードによる炊飯が終了しました。中蓋を取り出してください。」のような音声を発して、ユーザーに中蓋8の取り出しを促すよう報知する。そして、少量保温プログラムP42では、ステップ(STEP−654)が終了すると、ステップ(STEP−655)に移行する。
少量保温プログラムP42では、ステップ(STEP−655)において、制御装置9によって、側面ヒータ6cと蓋ヒータ6dの出力パラメータを変更し、中蓋8に対する加熱量を増大させる。また、少量保温プログラムP42では、ステップ(STEP−655)において、制御装置9によって、メインヒータ6a・6bの出力パラメータを変更し、御飯に対する加熱量を減少させる。
また、少量保温プログラムP42では、保温工程がある程度の時間継続され、ステップ(STEP−653)において一定の温度低下が確認された場合にもステップ(STEP−656)に進むように構成している。
そして、少量保温プログラムP42では、ステップ(STEP−655)またはステップ(STEP−656)が終了すると、ステップ(STEP−657)に移行する。ステップ(STEP−657)では、制御装置9によって、保温工程の取り消し操作の有無による判定を行う。
少量保温プログラムP42の実行中に、ユーザーによって操作スイッチ10aによる保温工程の取り消し操作が行われなければ(判定がNOの場合)、ステップ(STEP−652)に戻り、ステップ(STEP−652)〜ステップ(STEP−657)が繰り返し実行される。また、少量保温プログラムP42の実行中に、ユーザーによって操作スイッチ10aによる保温工程の取り消し操作が行われたときは(判定がYESの場合)、保温工程(STEP−650)を終了する。
即ち、炊飯器1は、ステップ(STEP−651)において、「少量炊飯モード」により炊飯工程が行われたとの判定がなされたとき(判定がYESの場合)は、制御装置9によって、ステップ(STEP−652)〜ステップ(STEP−657)からなる少量保温プログラムP42に基づいて保温工程を実行する。
また、制御装置9は、ステップ(STEP−651)において、炊飯モードが「少量炊飯モード」でなかったと判定した場合(判定がNOの場合)には、ステップ(STEP−658)に移行し、通常保温プログラムP3を実行する。ステップ(STEP−658)に移行すると、制御装置9は、通常保温プログラムP3に従って、メインヒータ6a・6b、側面ヒータ6c、および蓋ヒータ6dを通常の加熱量に設定し、炊飯空間CA内の御飯を保温する。
そして、通常保温プログラムP3では、ステップ(STEP−658)が終了すると、ステップ(STEP−659)に移行する。ステップ(STEP−659)では、制御装置9によって、保温工程の取り消し操作の有無による判定を行う。通常保温プログラムP3では、通常保温プログラムP3の実行中に、ユーザーによって操作スイッチ10aによる保温工程の取り消し操作が行われなければ(判定がNOの場合)、ステップ(STEP−658)に戻り、ステップ(STEP−658)〜ステップ(STEP−659)が繰り返し実行される。また、通常保温プログラムP3では、通常保温プログラムP3の実行中に、ユーザーによって操作スイッチ10aによる保温工程の取り消し操作が行われたときは(判定がYESの場合)、保温工程(STEP−650)を終了する。
即ち、炊飯器1は、ステップ(STEP−651)において、「通常炊飯モード」により炊飯工程が行われたとの判定がなされたとき(判定がNOの場合)は、制御装置9によって、ステップ(STEP−658)〜ステップ(STEP−659)からなる通常保温プログラムP3に基づいて保温工程を実行する。
このように、炊飯器1では、「少量炊飯モード」で1合程度の少量の御飯を炊き上げた場合には、少量保温プログラムP42に従って、その少量の御飯に適した「少量保温モード」で保温が自動的に行われるように構成されているため、美味しい状態を保持しつつ少量の御飯を保温することが可能になっている。
なお、本実施形態では、加熱部6に誘導加熱方式の熱源(所謂IHヒータ)を採用した炊飯器1を例示して説明を行ったが、炊飯器1における加熱部6の態様はこれに限定されるものではなく、電熱ヒータを熱源とするものでもよい。
1 炊飯器
4 内釜
4a 底部
6 加熱部
7 内蓋
8 中蓋
9 制御装置
CA 炊飯空間
CA1 小炊飯空間
CA2 非炊飯空間
P1 通常炊飯プログラム
P2 少量炊飯プログラム
P3 通常保温プログラム
P4 少量保温プログラム

Claims (6)

  1. 下端に位置する底部と上端に位置する開口部とを有する内釜と、
    前記内釜の開口部を封止する内蓋と、
    前記内釜を加熱する加熱部と、
    予め設定されたプログラムに従って前記加熱部の動作を制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置によって、
    被炊飯物を炊飯する炊飯工程と、
    前記炊飯工程の後で、炊き上がった前記被炊飯物を保温する保温工程と、にそれぞれ対応する前記プログラムに従って前記加熱部を駆動する炊飯器であって、
    通常の炊飯量に対応する前記プログラムである通常炊飯プログラムと、
    少量の炊飯量に対応する前記プログラムである少量炊飯プログラムと、
    前記通常炊飯プログラムに従って前記炊飯工程を行った後の前記保温工程に対応する前記プログラムである通常保温プログラムと、
    前記少量炊飯プログラムに従って前記炊飯工程を行った後の前記保温工程に対応する前記プログラムである少量保温プログラムと、を備える、ことを特徴とする炊飯器。
  2. さらに、
    前記内釜と前記内蓋とによって形成された炊飯空間を、前記底部に接し、被炊飯物が収容される空間である小炊飯空間と、前記内蓋に接し、前記小炊飯空間の上側に位置する空間である非炊飯空間とに区画する中蓋を備え、
    前記少量炊飯プログラムは、
    前記中蓋を用いて前記小炊飯空間において前記被炊飯物を炊飯する前記炊飯工程に対応するものであり、
    前記制御装置は、
    前記少量保温プログラムに基づいて、
    前記中蓋を用いて前記保温工程を行う場合と、
    前記中蓋を用いずに前記保温工程を行う場合とで、
    前記加熱部による加熱量を変更する、ことを特徴とする請求項1に記載の炊飯器。
  3. 前記加熱部は、
    前記内釜を下側から加熱するメインヒータと、
    前記内釜を側面側から加熱する側面ヒータと、
    前記内釜を上側から加熱する蓋ヒータと、を含み、
    前記少量保温プログラムの前記中蓋を用いて前記保温工程を行う場合における前記側面ヒータと前記蓋ヒータによる加熱量の設定値が、前記通常保温プログラムにおける前記側面ヒータと前記蓋ヒータによる加熱量の設定値より大きく、かつ、
    前記少量保温プログラムの前記中蓋を用いて前記保温工程を行う場合における前記メインヒータによる加熱量の設定値が、前記通常保温プログラムにおける前記メインヒータによる加熱量の設定値より小さい、ことを特徴とする請求項2に記載の炊飯器。
  4. 前記少量保温プログラムの前記中蓋を用いずに前記保温工程を行う場合における前記側面ヒータと前記蓋ヒータによる加熱量の設定値が、前記通常保温プログラムにおける前記側面ヒータと前記蓋ヒータによる加熱量の設定値より小さく、かつ、
    前記少量保温プログラムの前記中蓋を用いずに前記保温工程を行う場合における前記メインヒータによる加熱量の設定値が、前記通常保温プログラムにおける前記メインヒータによる加熱量の設定値より小さい、ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の炊飯器。
  5. さらに、
    前記小炊飯空間を形成する位置にある前記中蓋を検知する中蓋検知手段を備える、
    ことを特徴とする請求項2〜請求項4の何れか一項に記載の炊飯器。
  6. 前記内釜がセラミック製である、
    ことを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか一項に記載の炊飯器。
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