JP4036265B2 - 加熱調理器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は加熱調理器、特に卓上などで食品を調理可能とする加熱調理器の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、卓上などで食品を加熱調理しながら食する加熱調理器としてはホットプレートや電気なべなどが使用されている。(例えば特許文献1または2参照)
【0003】
【特許文献1】
特開平2−224717号公報 (第2頁‐3頁、第7−8図)
【特許文献2】
特開平8−056831号公報 (第3頁‐4頁、第1図)
【0004】
図12は特許文献1に示されるようなホットプレートの従来例を示している。
このホットプレートは、本体100と、本体100の上部に配置された遮熱板101と、遮熱板101にヒータ受け金具102により固定されたヒータ103と、ヒータ103の上部に着脱可能に載置される熱伝導率の良好な金属製調理プレート104よりなっており、調理プレート104は、上面に蓋105を用いることも可能である。そして、調理プレート104を本体100上に載置したときに、検知部106により調理プレート104の温度を検知しながら温度調節器107によって温度の検知が可能となる。
【0005】
このような従来の加熱調理器において、鍋を用いて調理を行う場合は図13に示すように行われた。即ち、鍋の外周にほぼ沿った遮熱板の外郭108が形成されており、この外郭108内に鍋を載置することで鍋による調理を可能とするものである。
【0006】
また、鍋による調理を行う加熱調理器としては特許文献2のように図14に示すような形態のものも知られている。図14はヒータ103が熱板109に鋳込まれている電気コンロの従来例を示している。本体100と本体100の上部に配置された遮熱板101の上面に熱板109を配置させ、ヒータ103は熱板109の中に鋳込まれ取りつけられ、温度調節器の検知部106は熱板109の裏面に直接取りつけられている。
【0007】
また調理に使用されるセラミック材料より形成された鍋として土鍋が知られている。図15〜16は土鍋の従来例を示している。この土鍋のようなセラミック材料で形成された被加熱体は、熱伝導率が悪いため直火にかけて加熱を行うことで調理するのが一般的であった。セラミック材料で形成された被加熱体は、このように直火にかけて加熱を行うと、熱伝導率の悪さから一度加熱し温まると逆に冷めにくいという特性を発揮し、煮込み料理などに適している。また、土鍋などは使い込むほどに調理物をおいしく調理できるといわれており、金属製の調理器具が一般的になった今日においても、根強い需要がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、図12に示した前述の加熱調理器では、調理を行う被加熱体として金属製の調理プレート104などでの調理は可能であったが、土鍋などのセラミック材料で形成された被加熱体は、セラミック材料の熱伝導率の悪さから、十分な加熱を行うことができなかったり、加熱むらが生じやすいなどの問題からヒータ103等を用いた加熱調理器に用いられ難いものであった。
【0009】
つまり従来の加熱調理器は、被加熱体として熱伝導率の良好な金属製のもので構成されており、加熱するヒータ103などの加熱手段と被加熱体の間に隙間を有していても加熱手段の輻射熱により被加熱体を調理可能に十分加熱することが可能である。また熱伝導率が良好なことから、金属製の被加熱体は調理面のほぼ全ての部分で同一な温度分布となること、検知部106で正確な温度を計測することが比較的容易であることから正確な加熱制御が実現出来た。
【0010】
これに対し、セラミック材料で形成された被加熱体は熱伝導率が悪いため、輻射熱では加熱調理が可能になる温度に加熱するまでに非常に長い時間がかかってしまう。また被加熱体の実際の調理温度を検知することも難かしく、正確な温度制御も行うことも困難であった。特に従来の土鍋110は図15、16に示すように、底部111の面積が小さく、周壁112が曲面で形成されていた。このような構成は、直火による加熱であれば、火が周壁112にまわり、底部111、周壁112を均一にくまなく加熱することが可能であるが、電気による加熱調理器であると、輻射による加熱では非常に加熱効率が悪いことから、このようなセラミック材料で形成された被加熱体を用いることが可能な加熱調理器を得ることを困難とする原因の一つとなっていた。さらに、図16に示すように、土鍋110は底面111に糸尻部113を有するのが一般的であり、この糸尻部113を有すると、底面111があっても底面とヒータ103との距離をさら引き離す要因となるため、輻射による土鍋等の加熱が不得手な電気による加熱調理器での加熱を困難とさせる更なる原因の一つとなっていた。
【0011】
また加熱調理器の構成面においても、例えば図12に示したようにホットプレートに使用されるヒータ103にはシーズヒータが多く、このシーズヒータを屈曲させて平面状にして配置しているため、略板状の調理プレート104を均一に加熱することには適しているが、底面平面部が小さい土鍋を効率良く加熱することには適していなかった。しかし、ヒータ形状を土鍋の底面形状に合わせると、調理プレートの中央部に熱が集中してしまい均一に加熱することができなくなる。これを解決しようとして被加熱体の中央部の肉厚を厚くして均一に加熱できるよう調整することも考えられるが、肉厚の被加熱体を加熱するために必要となる熱量が大きくなるため、ヒータによる加熱出力のロスが大きくなる上、調理プレート自体の質量が重くなってしまい取扱いが不便である。さらに図13に示すように、従来の加熱調理器では鍋による調理中は温度調節器の検知部106が、鍋配置部の外部に位置し、実質的な温度制御を行うことが出来ず空焚きになる危険も生じる。
【0012】
また、シーズヒータは加工上必ず管と管の間には空間が生じるため、土鍋を載置したとき安定せず、食材などを取出すなどの操作を行ったときに土鍋がガタツキ、土鍋の中の加熱された食材がこぼれるなどの可能性も考えられる。
【0013】
また、図14に示したような特許文献2のヒータが鋳込まれている熱板式では、温度調節器が熱板の温度を検知してコントロールしていることから、実際の土鍋の温度と検知温度が異なってしまう。特に、前述のようにセラミック材料により形成された被加熱体を用いた場合、被加熱体の熱伝導率が非常に悪いにもかかわらず、熱板は熱伝導率の良好な部材で構成されていることから、検知温度と実際の被加熱体の温度差はさらに大きなものとなる。その上、土鍋の底部形状のバラツキや異物により熱板との接触が悪くなると土鍋の温度が上がらないうちに動作してしまうなど、効率良く加熱することができない上、正常な動作も妨げられる可能性がある。また、加熱手段は、一度熱板を加熱し、熱板から被加熱体を加熱する必要が生じるため、やはり加熱のための損失も大きい。
【0014】
本発明は前記課題に鑑み為されたものであり、セラミック材料で形成された被加熱体を用いて調理可能とする使い勝手の良い加熱調理器を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明にかかる加熱調理器は、セラミック材料によって形成された調理用被加熱体と、電気の導通により発熱し前記調理用被加熱体を加熱する加熱手段と、前記調理用被加熱体の温度を前記調理用被加熱体と接触して検知する検知部を有し、前記加熱手段の加熱出力を制御するための温度調節手段と、前記加熱手段の外周を覆う本体ケースと、前記加熱手段と本体ケースの間に設けられた遮熱板とを備え、前記調理用被加熱体は底部及び周壁部よりなる上方に向かって開口した凹形状であり、前記底部の面積は周壁部上端の開口面積の1/2以上となるように形成され、前記調理用被加熱体を前記加熱手段上に載置した際に、前記調理用被加熱体の底面が前記加熱手段及び前記温度調節手段の検知部に直接接触するとともに、前記調理用被加熱体の周壁部に前記遮熱板の上端部分が接触することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は本発明の一実施形態にかかる加熱調理器の斜視図である。同図に示すように、本実施形態における加熱調理器1は、電気の導通により発熱し調理用被加熱体を加熱する加熱手段としてのシーズヒータ2と、調理用被加熱体の温度を調理用被加熱体と接触して検知する検知部3を有し、シーズヒータ2の加熱出力を設定可能とする温度設定部22を備え、検知部3により検知した温度と温度設定部22で設定された温度設定情報に基づいてシーズヒータ2の加熱出力を制御するための温度調節手段4と、シーズヒータ2の外周を覆う本体ケース5と、シーズヒータ2と本体ケース5の間に設けられた遮熱板6とを備えている。温度調節手段4はシーズヒータ2の加熱出力を設定可能とする温度設定部22を備え、検知部3により検知した温度と温度設定部22で設定された温度設定情報に基づいてシーズヒータ2の加熱出力を制御するので、使用者は調理物を加熱する加熱温度を、希望する温度に簡単に調整することができる。
【0017】
図2は本発明の一実施形態である加熱調理器に被加熱体を載置したところを示した図1におけるA−A断面図である。図2に示すように、本体ケース5は本実施形態ではプラスチック成形品よりなる上ケース7と下ケース8からなり、その内側に金属によって形成された遮熱板6がシーズヒータ2と本体ケース5の間に設けられている。本体ケース5の上部の略全周には内フランジ7aが設けられ、その一部が切りかかれてプラグ受け載置部9が形成されている。この内フランジ7aは、遮熱板6の開口に向かって傾斜しており、その下端内周は遮熱板6の外周より内側となるように構成されている。このため加熱調理器1を使用中に調理物などが上ケース7にはねたりこぼれたりしても、内フランジ7aを伝って遮熱板6上に落ちるため、遮熱板6の裏側の本体ケース5内部まで調理物が流れ込んで、汚れの除去が困難になることを防止している。
【0018】
ヒータ2は両端部がプラグ受け部材10に接続され、そのプラグ受け部材10は前記プラグ受け載置部9に載置される。またヒータ2にはヒータ受け金具11が固定されており、このヒータ受け金具11は遮熱板6の適宜個所に接触しヒータ2を支持する。プラグ受け部材10の下部には突起10aが形成されておりプラグ受け載置部9に設けた穴部9aに嵌合する。このような構成により、ヒータ2はプラグ受け部材10と共に加熱調理器1の本体ケース5から着脱可能となっており、調理などで遮熱板6が汚れてしまった際にも、ヒータ2を外して簡単に掃除を行うことが出来る。
【0019】
また、本実施形態における加熱調理器は、遮熱板6が下面から遮熱板6を強固に支持する支持脚15により支えられており、前述のように、ヒータ2にはヒータ受け金具11が固定され、このヒータ受け金具11が遮熱板6の適宜個所に接触しヒータ2を支持する構成により、ヒータ2上に重量のある被加熱体13が載置されても、ヒータ2が変形したりすることなく、しっかりと支持することが可能となっている。そして加熱調理器1を使用するときには、プラグ受け部材10に、温度調節器4をさし込んむことで、温度調節器4に備えられた図1に示す電源コード12により電源からヒータ2に電力が供給されるようになっている。
【0020】
また、ヒータ2の上部に着脱可能に設置される調理物を調理するための被加熱体である調理容器13は、本実施形態の加熱調理器では使用者の好みに応じた調理を可能とするために、形状、大きさの異なる熱伝導性の良好な金属製の被加熱体である調理容器13を複数備えると共に、それぞれの調理容器13が同一の加熱調理器1本体に対して互換があり、入れ替えて使用することが出来る。そしてこれら複数の調理容器13に対して共用できる蓋14を有している。
【0021】
本発明の加熱調理器において特徴的なことは、複数備えられた被加熱体である調理物を調理するための調理容器の一つとして、複数の金属製調理容器13のほかに、耐熱衝撃性セラミック材料により形成された調理容器を有していることである。図3に耐熱衝撃性セラミック材料により形成された被加熱体である調理容器16を載置した加熱調理器1の断面図を記載する。同図に示すように、本実施形態における耐熱衝撃性セラミック材料により形成された被加熱体である調理容器16は、底部16a及び周壁部16bよりなる上方に向かって開口した凹形状をしている。従来の土鍋などでは直火にかけることを考慮して、底部は周壁部上端の開口の約半分以下の半径であった。しかし、例えば底部半径が開口半径の半分であると、面積比は半径に2乗の差を有することになり、底部面積は開口面積の約1/4となる。これに対し、本実施形態では底部16aの面積が周壁部16b上端の開口面積の1/2以上となるように形成されている。このように、開口面積に対して、底部16aの面積が1/2以上となるよう十分大きな面積を有するため、ヒータ2との接触部分を十分に確保することが出来るため、熱伝導率の悪いセラミック材料によって形成された調理容器であっても、調理可能な温度まで十分加熱することが可能となっている。
【0022】
さらに本実施形態では、図3に示すように調理用被加熱体である調理容器16を加熱手段であるヒータ2上に載置した際に、調理容器16の底面16aがヒータ2に接触していることはもちろん、温度調節手段4の検知部3に接触している。このように検知部3が調理容器16の底部16aに接触している構成により、調理容器16そのものの温度を検知することが可能となっており、熱伝導率の悪いセラミック材料によって形成された調理容器であっても正確な温度検知及び温度制御が可能となる。このように、被加熱体である調理容器16の形状、及び加熱調理器1のヒータ2及び温度調節手段4が調理容器16の底部16aに接触している構成により従来用いることが困難であったセラミック材料によって形成された調理容器16によって良好に調理可能な加熱調理器を提供することが可能となっている。
【0023】
なお、本実施形態におけるセラミック材料によって形成された調理容器16は、底部16aが平面に近いほど、ヒータ2の接触面積を増やすことが出来、良好である。しかし、セラミックは成形の段階で焼成が必要とされ、この焼成の段階では、熱膨張などを起こすことが知られており、底部16aを完全に平坦にすることは非常に困難である。しかしセラミック材料によって形成された調理容器の場合、ヒータ2と底部の接触面積はそのまま加熱効率に影響していることがわかっており、さらにヒータ2と底部16aとの接触面積の関係は調理容器の平坦さに関係することから、底部の平坦さはRが大きいほど良好である。
【0024】
また、調理容器16の底部16aの面積は、加熱調理器の加熱手段であるヒータ2の配置範囲より大きいことが良好である。図4は、ヒータ上に調理容器を載置した際に、調理容器に対してヒータがどのように配置されるかを説明する調理容器下方から見た図である。同図に示すように、調理容器16の底部16aの面積をヒータの配置範囲より大きくすることで、ヒータ2の底部16aに接触可能な斜線で示された範囲17をヒータ2のほぼ全域に設定することが出来る。なお、ヒータ2との接触面積は前述のように、調理容器16の底面部16aの平坦さにも影響を受けるが、底部の平坦さが同じRで設定されていたとすると、底部面積が大きいほどヒータ2に対する接触面積も大きく出来、結果、加熱効率を向上させることが出来る。
【0025】
さらに、セラミック材料によって形成された調理容器16を載置した際に、遮熱板6と、調理容器16の周壁部16bが接触するように構成されていることが良好である。図3に示すように、調理容器16がヒータ2上に載置された状態において、調理容器16の周壁部16bと遮熱板6の上端部分が接触している。このような状態であると、調理容器16の底部16aと遮熱板6によって、ヒータ2を密閉した小さな空間を形成することが可能となる。そして、加熱によってヒータ2の温度が上がって行くと、この密閉された空間内も高温になり、ヒータ2が接触してセラミック材料によって形成された調理容器16の底部を接触によって加熱することに加え、高温になる空間も調理容器16の加熱に良好に作用し、更なる加熱効率の向上を図ることが可能となる。また、調理容器16はセラミック材料の特性である熱伝導率が悪いという特性があるが、空間内の温度は比較的温度が均一化されやすいため、セラミック材料によって形成された調理容器16の均一な加熱も行い易くなる。
【0026】
以上説明したように、本実施形態によれば従来用いられ難かったセラミック材料により形成された調理容器によって調理を可能とする加熱調理器を提供することが出来る。なお、セラミック材料により形成された調理容器によって土鍋を構成していることが良好である。従来、セラミック材料により形成された調理容器は用いられ難かったのに加え、従来の加熱調理器は鍋による調理用か或いは鉄板による焼き物調理用かを分けて考えるのが一般的であり、焼き物を行い得る加熱調理器において鍋料理を行える加熱調理器はまれであった。このため、煮込み料理や鍋焼きうどんなど卓上においても加熱が必要であり、土鍋を用いることが一般的な調理物には電気を動力とする加熱調理器が用いられることはなかったが、セラミック材料により形成された調理容器を土鍋形状に形成することで、電気を動力源とする加熱調理器で焼き調理だけでなく土鍋を用いる調理も調理可能とすることが出来、より広いニーズにこたえることの出来る火の使わない安全な加熱調理器を提供することができる。
【0027】
図5は、本実施形態に用いられるセラミック材料によって形成された調理容器16の形状を詳しく説明するための断面図である。同図に示すように本実施形態における調理容器では、例えば、調理容器16の周壁部16b上端に形成された開口部のB寸法に対して、底部16aのA寸法がA≧0.7Bであることがよい。このような関係とすることで、調理容器形状が長方形状や正方形状、円形状と、どのような形状であっても開口面積に対する底部16aの面積を1/2以上としやすくなり、加熱効率を良好にできる。
【0028】
また、調理容器16の底部16aと周壁部16bの傾斜角度Eは略70°以上であるのがよい。これより小さいと、周壁部16bの高さが高くなるにつれて開口面積が大きくなっていき、開口面積に対する底部16aの面積を1/2以上確保することが難しくなるためである。また、開口面積に対する底部16aの面積を1/2以上確保するためには周壁部16bの高さが非常に限定されてしまう。これに対し、周壁部16bと底面16aの為す外角Eが略70°以上であれば、比較的簡単に開口面積に対する底部16aの面積を1/2以上としやすくなり、加熱効率を良好にできるとともに、調理容器の高さの制限を極力抑えることが出来る。逆に周壁部16bと底面16aの為す外角Eが略120°以下、さらには90°以下であることが良好である。外角Eが90°をこえると開口が小さくなっていき、120°をこえると開口が底部より極端に狭くなり実用に耐えなくなるためである。またセラミック材料により形成された調理容器16が土鍋である場合、周壁部16bと底面16aの為す外角Eを略70°以上120°以下とすることにより、実質的に従来の土鍋に備えられていた周壁部の曲面を有する必要がなくなって底部を広く確保でき、電気を動力とする加熱調理器に良好に適用できる土鍋とすることが可能となる。
【0029】
また、土鍋は比較的重量のあるものであり、土鍋内部に調理物が入れられた場合、その重量はさらに増加するが、本実施形態における加熱調理器は、遮熱板6が下面から遮熱板6を強固に支持する支持脚15により支えられており、ヒータ2にはヒータ受け金具11が固定され、このヒータ受け金具11が遮熱板6の適宜個所に接触しヒータ2を支持する構成により、ヒータ2上に重量のある被加熱体13、16が載置されても、ヒータ2が変形したりすることなく、しっかりと支持することが可能となり、調理容器を安定保持できる。
【0030】
また、図3に示すように調理容器16が土鍋として使用できる場合、調理容器16には取っ手23を有しており、調理容器16を加熱調理器1に載置したとき、本体ケース5の上端より取っ手23が上方となるように構成されているのが良い。このように構成することで、比較的重量のある土鍋を持ち上げる際に、使用者は容易に取っ手を持つことが可能となり、持ち上げ動作が楽に行え、使い勝手が向上する。さらに取っ手を有することで加熱した後も持ち運びが可能になり、まず調理容器16を用いて台所などでガス火によって調理を行っておき、卓上で加熱調理器1を用いて保温するなどの利用も可能となる。
【0031】
実施の形態2.
図6は本発明における土鍋調理容器の他の実施形態を示した断面図である。同図に示す土鍋調理容器16は、底部16a、周壁部16b、及び底部突出部16cを有している。土鍋は成形段階において糸尻部のような突起部が形成される方が、製造が容易になる。しかしこのような突起部16cを有する構成であると、ヒータとの接触が十分図れず、加熱調理が行えないという問題が生ずる。そこで本実施形態では、土鍋調理容器の形状を以下のように構成した。
【0032】
本実施形態における土鍋調理容器16は、周壁部上端の開口B面積に対して、突起部6cを含めた底部全面積であるA面積が1/2以上であることはもちろん、突起部6c内周内の底部面積であるC面積も1/2以上となるように構成されている。このような構成により、実質的にヒータに接触可能な底部を広く確保することが出来るため、セラミック材料により形成された調理容器であっても調理可能な加熱調理器とすることが可能となる。
【0033】
また、本実施形態においては、ヒータ2が、前述の土鍋調理容器16の突起部16cの内周底部に広く接触可能とするヒータ2を上方に屈曲させた屈曲部2aが設けられている。このような屈曲部2aを有する構成により、突起部16cがあってもヒータ2の接触面積を十分に確保することができ、セラミック材料により形成された調理容器であっても調理可能な加熱調理器とすることが可能となっている。
【0034】
なお、本実施形態のように突起部16cが底部の外周にあり、ヒータ2の屈曲部2aにより、ヒータ2が突起部16cの内周内の底部に接触する構成であると、ヒータ2から発生する熱が突起部16c内周内の底部に溜まり易くなり、底部16aを均一に効率良く加熱することが出来る。また、突起部16c内周内にヒータがはまり込む構成となるため、土鍋調理容器16のより安定した載置が可能となり、食品の出し入れ時に土鍋16に触れることがあってもガタツクことが無く安定した状態を保つことができる。
【0035】
また、本実施形態では温度調節手段4の検知部は、突起部16cに接触していれば、土鍋調理容器16の温度を検知することが可能となる。しかしさらに温度検知精度を向上させるためにヒータ2と同様に、突起部16cの内周底部に広く接触可能とする上方に屈曲させた屈曲部を設ける構成であってもよい。
【0036】
実施の形態3.
図7は本発明における土鍋調理容器の他の実施形態を示したものである。同図において、図7(a)は本実施形態の断面図を、図7(b)は本実施形態のヒータへの調理容器の載置状態を下面から見たところを示した図である。本実施形態ではヒータ2の形状を変える事のなく突起部16cを有する土鍋調理容器16にて調理を可能とする加熱調理器を説明するものである。
【0037】
本実施形態における土鍋調理容器16は、図7(a)に示すように突起部16cの一部に切欠き部16dを少なくとも1つ設けてあり、ヒータ2を切欠き部16dにヒータを配置するようにしている。このように構成することで図7(b)に示すように、加熱調理器1の正常な位置に土鍋調理容器16を固定することができる上、ヒータ2の曲げ加工を省略することでコストを抑えることが出来ると共に、製造工程の簡易化を図ることができる。
【0038】
また、図8は図7に示した実施形態の土鍋調理容器の更なる応用例を示したものである。同図においても図7同様、図8(a)は土鍋調理容器の断面図を、図8(b)はヒータへの調理容器の載置状態を下面から見たところを示した図である。図8に示した例では切欠き部16dを複数、同図に示した例では4箇所設けている。同図に示すような形態であっても、図7と同様の効果を得ることが出来ると共に、複数ある内の一つの切欠き部16dにヒータ2を配置すればよいため、土鍋調理容器16の設置が簡単になり使い勝手が向上するという効果を奏する。
【0039】
実施の形態4.
図9は本発明における加熱調理器において良好に用いられ得るセラミック材料により形成された調理容器の一実施形態について説明するための断面図である。通常、セラミック材料により形成された調理容器は、その表面に釉薬が塗布され焼成されることで、釉薬によるコーティング膜が形成されている。しかし本実施形態では、図9に示すように釉薬18の形成範囲を調理容器16の内側から側面16bまでとし、底部16a(突起部16cを有する場合はこれも含む)には塗らないようにしている。釉薬は比較的薄い膜を形成するが、セラミック材料によって形成された調理容器の熱伝導率をさらに悪化させる。このため、少なくとも温度調節器4の検知部3が接触する部位には釉薬を塗布しないことで、セラミック材料によって形成された調理容器の温度応答性を向上させることが可能である。特に検知部3と接触する部位を調理容器の底面とすることで、調理容器自体の美観を損ねることがないため良好である。このように本実施形態では、底面部16aの生地に温度調節器4の検知部である感熱棒3が直に当接することでセラミック材料によって形成された調理容器の内側表面温度に対してすばやく検知することができるので、食材や汁の継ぎ足しが行われた場合の応答性が良くなる。
【0040】
実施の形態5.
図10は本発明の一実施形態にかかる土鍋調理容器の要部断面図である。本実施形態における土鍋調理容器16は、内側に段差19は少なくとも1つ以上で土鍋調理容器16の内側面部20に一周するように設けられている。この段差19を、例えば水500mL毎など、一定量ごとに段差を設けておくことで鍋料理時に汁等の分量の目安になる水位目盛りの役目をすることができ使い勝手を向上できる。なお、水位目盛りは段差に限られるものではなく、また内側面部20内に一周してなくても一部に設けられている構成でも良い。また、耐熱衝撃性セラミックス製の土鍋調理容器16は生地が白色系であり、釉薬が液体であることから段差19の端部の釉薬の厚さが薄くなり、釉薬を濃い色にすると段差19に生地の白色が透過しはっきりと見えるようになり、視認性が向上する。
【0041】
実施の形態6.
図11は本発明の一実施形態にかかる土鍋調理容器の更なる応用例を示す図である。図11(a)は本実施形態における土鍋調理容器16を上方から見た上面図である。本実施形態における土鍋調理容器16は内側面部20に蓋の載置する載置部16eを有しており、この載置部16eの一部に少なくとも1つ以上の凹形状切欠き21が設けられている。例えばこの蓋載置部16eが内側面部20全周に設けられていると、土鍋調理容器16内に残った食材等を取り出す場合に前記蓋載置部16eの内側に食材等が残ってしまう。しかし本実施形態のように凹形状切欠き21が蓋載置部16eの一部に1つ以上設けられていれば、この凹形状切欠き21が注ぎ口となり、傾けるだけで内部に残った食材を容易に取出すことができるので使い勝手が向上する。また、調理中の沸騰時に蒸気が凹形状切欠き21より外へ放出されるので、蓋に蒸気逃がし穴を設ける必要がなくなる。蓋に蒸気逃がし穴を有さない構成であれば、調理前の食材をのせるお皿代わりとして蓋を使用しても、蓋の内側表面についた蒸気の露や食材の水分が、蒸気逃がし穴よりテーブルや床などにたれることがなくなる。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明にかかる加熱調理器は、セラミック材料によって形成された被加熱体である調理容器を用いて良好に調理を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態にかかる加熱調理器の斜視図である。
【図2】 本発明の一実施形態である加熱調理器に被加熱体を載置したところを示した図1におけるA−A断面図である。
【図3】 本発明の一実施形態である耐熱衝撃性セラミック材料により形成された被加熱体を載置した加熱調理器の断面図である。
【図4】 本発明の一実施形態においてヒータ上に調理容器を載置した際の調理容器下方から見た図である。
【図5】 本発明の一実施形態に用いられるセラミック材料によって形成された調理容器の形状を説明するための断面図である。
【図6】 本発明の一実施形態における土鍋調理容器を示した断面図である。
【図7】 本発明における土鍋調理容器の一実施形態を示したものである。
【図8】 本発明における土鍋調理容器の一実施形態を示したものである。
【図9】 本発明における調理容器の良好な釉薬塗り範囲を説明するための図である。
【図10】 本発明における土鍋調理容器の一実施形態を示した断面図である。
【図11】 本発明における土鍋調理容器の一実施形態を示した断面図である。
【図12】 従来の加熱調理器を示す斜視図である。
【図13】 従来の加熱調理器における鍋を調理しているところを示す斜視図である。
【図14】 従来の加熱調理器を示す断面図である。
【図15】 従来の土鍋形状を示す断面図である。
【図16】 従来の土鍋形状を示す断面図である。
【符号の説明】
1 加熱調理器、2 シーズヒータ(加熱手段)、3 検知部、4 温度調節手段、5 本体ケース、6 遮熱板、16 調理容器(調理用被加熱体)。

Claims (1)

  1. セラミック材料によって形成された調理用被加熱体と、電気の導通により発熱し前記調理用被加熱体を加熱する加熱手段と、前記調理用被加熱体の温度を前記調理用被加熱体と接触して検知する検知部を有し、前記加熱手段の加熱出力を制御するための温度調節手段と、前記加熱手段の外周を覆う本体ケースと、前記加熱手段と本体ケースの間に設けられた遮熱板とを備え、
    前記調理用被加熱体は底部及び周壁部よりなる上方に向かって開口した凹形状であり、前記底部の面積は周壁部上端の開口面積の1/2以上となるように形成され、
    前記調理用被加熱体を前記加熱手段上に載置した際に、前記調理用被加熱体の底面が前記加熱手段及び前記温度調節手段の検知部に直接接触するとともに、前記調理用被加熱体の周壁部に前記遮熱板の上端部分が接触することを特徴とする加熱調理器。
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