JP2000333828A - 電気炊飯器 - Google Patents

電気炊飯器

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JP2000333828A
JP2000333828A JP11147234A JP14723499A JP2000333828A JP 2000333828 A JP2000333828 A JP 2000333828A JP 11147234 A JP11147234 A JP 11147234A JP 14723499 A JP14723499 A JP 14723499A JP 2000333828 A JP2000333828 A JP 2000333828A
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temperature
heating
heat retention
target
time
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Yoshio Oe
美穂 大江
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Tiger Vacuum Bottle Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温保温制御において、低温保温状態へ移行
した後の殺菌性能を向上させる。 【解決手段】 むらし工程終了後、内鍋冷却ファンを作
動させて目標保温温度まで速やかに御飯の温度を低下さ
せ、高温状態が続くことによる御飯の劣化を防止する一
方、目標保温温度を保温時間の経過に応じて複数の段階
に変え、所定時間経過毎に加熱手段の加熱量を大きくし
て第1の殺菌温度まで御飯の温度を高めて殺菌を行うよ
うにした場合において、温度上昇タイマーと温度維持タ
イマーの2つのタイマーを使用し、先ず御飯温度を所定
時間かけて上記第1の殺菌温度まで上昇させる一方、そ
の後加熱量を小さくして殺菌作用を維持することができ
る第2の殺菌温度に所定時間内維持することにより、従
来に比べて長い時間内殺菌作用を維持できるようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、保温工程におけ
る御飯の冷却作用を備えた電気炊飯器に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に電気炊飯器では、むらし工程終了
後はワークコイル又はヒータ等の加熱手段をOFFにし
て速やかに目標保温温度まで低下させて、保温工程に移
行させるむらし〜保温制御シーケンスが採用されてい
る。
【0003】ところが、一般にむらし温度は110℃前
後と高く、一方保温温度は通常64℃〜72℃前後と低
い。
【0004】したがって、むらし工程終了時にワークコ
イル又はヒータ等の加熱手段をOFFにしただけでは、
目標とする保温温度に低下するまでに相当な時間がかか
り、高温状態に長く維持される結果、アミノカルボニー
ル反応による褐変や不快臭の発生などの御飯の劣化が生
じやすい。また、その間に蓋部下面等に水蒸気の凝縮に
よる液滴が発生しやすく、それが御飯上に落ちて御飯に
白ボケを生じさせやすい等の問題がある。
【0005】この傾向は、最近多く採用されるようにな
っているような保温温度が通常の保温温度(72℃前
後)よりも低い低温保温シーケンス(64℃前後)を採
用したものなどでは、さらに顕著となる。
【0006】そこで、従来、このような問題に対する対
策として、例えば図21のタイムチャートに示すよう
に、目標とする保温温度を保温時間の経過(6時間、1
2時間、12時間以上)に応じ、低温保温温度64℃か
ら、68℃、通常保温温度72℃までの複数段階に分
け、むらし工程終了後、内鍋冷却ファンを作動させて低
温保温である最も低い第1の目標保温温度64℃まで速
やかに御飯の温度を低下させ、上述のような高温状態が
続くことによる御飯の劣化を防止する。
【0007】そして、保温工程に移行してから6時間が
経過するまでは該御飯の劣化が少ない最低温の第1の目
標保温温度64℃に維持する。
【0008】しかし、該低温状態を6時間を超えて続け
ると、臭いが発生するようになるので、上記6時間経過
後12時間が経過するまでの6時間内は上記第1の目標
保温温度64℃よりも少し高い第2の目標保温温度68
℃に維持して臭いの発生を抑制する。
【0009】さらに、その後、上記12時間が経過する
と、さらに第2の目標保温温度68℃よりも温度の高い
第3の目標保温温度72℃(通常保温温度)に維持する
ようにして、臭い、黄ばみ、パサつき等を抑えた長時間
保温を行う。
【0010】ところが、上記のように目標保温温度を保
温時間の経過に応じて第1〜第3の複数段階に変えたと
しても、それだけでは雑菌の繁殖を防ぐことはできな
い。
【0011】そこで、上記目標保温温度が変わる上記6
時間経過毎に一時的にワークコイルC1〜C2の加熱量を
大きくして110℃程度まで御飯の温度を高めて殺菌を
行うようにしていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図21のよ
うな従来の保温制御システムでは、確かに所定時間(例
えば6時間)毎にワークコイル等の加熱手段が駆動され
て一時的に110℃まで御飯温度が上昇するので、それ
なりの殺菌効果は実現されるものの一旦110℃に達し
たことが検知されると直ぐに加熱制御が停止されて、目
標保温温度に移行するようになっているので、殺菌可能
な高温状態に維持される時間が一時的であり、必ずしも
殺菌効果が十分でない問題があった。
【0013】
【課題を解決するための手段】本願各発明は、以上のよ
うな問題を解決することを目的としてなされたものであ
って、該目的を達成するために、それぞれ次のような有
効な課題解決手段を備えて構成されている。
【0014】(1) 請求項1の発明 すなわち、本願請求項1の発明の電気炊飯器は、内鍋
と、該内鍋を加熱する加熱手段と、該加熱手段の加熱状
態を制御する加熱制御手段と、上記内鍋を冷却する内鍋
冷却ファンとを備えた電気炊飯器において、むらし工程
終了後保温工程への移行時に、上記内鍋を上記内鍋冷却
ファンにより冷却して目標保温温度に低下させるととも
に、該目標保温温度への移行後に所定時間毎に上記加熱
手段を作動させて上記内鍋を所定温度以上に加熱制御す
るようにし、上記内鍋の所定温度以上への加熱は、上記
内鍋の温度を所定時間かけて100℃以上の第1の殺菌
温度まで上昇させる一方、その後上記加熱手段の加熱量
を小さくして上記第1の殺菌温度よりも低く上記目標保
温温度よりも高い第2の殺菌温度に所定時間内維持する
ようにし、その後上記目標保温温度まで低下させるよう
に構成されている。
【0015】したがって、該構成によると、先ず、むら
し工程終了後、内鍋冷却ファンを作動させて所定の目標
保温温度まで速やかに御飯の温度を低下させるので、高
温状態が続くことによる御飯の劣化が防止される。
【0016】そして、該目標保温温度に移行した後は、
所定時間毎に上記内鍋の温度を所定時間かけて100℃
以上の第1の殺菌温度まで上昇させる一方、その後上記
加熱手段の加熱量を小さくして上記第1の殺菌温度より
も低く上記目標保温温度よりも高い第2の殺菌温度に所
定時間内維持する加熱制御が行われるようになっている
ので、従来よりも長い保温時間内雑菌の繁殖を防止でき
るようになり、それだけ保温性能が向上する。
【0017】(2) 請求項2の発明 次に、本願請求項2の発明の電気炊飯器は、内鍋と、該
内鍋を加熱する加熱手段と、該加熱手段の加熱状態を制
御する加熱制御手段と、上記内鍋を冷却する内鍋冷却フ
ァンとを備えた電気炊飯器において、むらし工程終了後
保温工程への移行時に、上記内鍋を上記内鍋冷却ファン
により冷却して目標保温温度よりも高い所定温度に低下
させるとともに、その後自然冷却して目標保温温度へ移
行させ、該目標保温温度への移行後に所定時間毎に加熱
手段を作動させて内鍋を所定温度以上に加熱制御するよ
うにし、上記内鍋の所定温度以上への加熱は、上記内鍋
の温度を所定時間かけて100℃以上の第1の殺菌温度
まで上昇させる一方、その後上記加熱手段の加熱量を小
さくして上記第1の殺菌温度よりも低く上記目標保温温
度よりも高い第2の殺菌温度に所定時間内維持するよう
にし、その後上記目標保温温度まで低下させるように構
成されている。
【0018】したがって、該構成によると、目標保温温
度に達するまで内鍋冷却ファンを作動させるのではな
く、目標保温温度よりも高い所定の温度までは内鍋冷却
ファンを作動させて速やかに冷却し御飯の温度を強制的
に低下させるが、一方該所定の温度に達すると内鍋冷却
ファンを停止させて、以後目標保温温度までは自然冷却
させることによって内鍋冷却ファンの運転時間を短かく
して、ファン駆動に要する消費電力を節約するようにす
る。
【0019】そして、該目標保温温度に移行した後は、
所定時間毎に上記内鍋の温度を所定時間かけて100℃
以上の第1の殺菌温度まで上昇させる一方、その後上記
加熱手段の加熱量を小さくして上記第1の殺菌温度より
も低く上記目標保温温度よりも高い第2の殺菌温度に所
定時間内維持する加熱制御が行われるようになっている
ので、従来よりも長い時間内雑菌の繁殖を防止できるよ
うになり、それだけ保温性能が向上する。
【0020】(3) 請求項3の発明 さらに、本願請求項3の発明の電気炊飯器は、上記請求
項1又は2の発明の構成において、温度上昇タイマーと
温度維持タイマーの2つのタイマーを使用し、温度上昇
タイマーにより内鍋の温度を所定時間かけて100℃以
上の第1の殺菌温度まで上昇させる一方、その後加熱手
段の加熱量を小さくして温度維持タイマーにより所定時
間内上記第1の殺菌温度よりも低く目標保温温度よりも
高い第2の殺菌温度に維持するように構成されている。
【0021】したがって、該構成によると、温度上昇タ
イマーと温度維持タイマーの2つのタイマーを使用して
適切に従来よりも長い時間内雑菌の繁殖を防止できるよ
うになり、それだけ保温性能が向上する。
【0022】
【発明の実施の形態】(炊飯器本体の構成)図1〜図3
は、以下に述べる本願発明の各実施の形態に係る電気炊
飯器本体各部の構成を示している。
【0023】先ず該電気炊飯器本体は、例えば内鍋とし
て電磁誘導の可能な磁性金属板よりなるものが採用され
ている一方、炊飯および保温時の加熱手段として合成樹
脂製の内ケースを介して上記内鍋底壁部の全体を包み込
むように上記内鍋底壁部の中央部側1ケ所と側方部側上
下2ケ所の合計3ケ所の略全周に対応する3組のワーク
コイルが設けられ、また保温時の加熱手段として上記ワ
ークコイルの他に上記側方部側2組のワークコイルの上
方部に位置して同じく上記内ケースを介して上記内鍋の
側壁部上方部分に対応するように保温ヒータが設けられ
ている。そして、それらによって後述するような適切な
炊飯と保温機能とを実現することができるようになって
いる。
【0024】すなわち、該電気炊飯器本体1は、例えば
図1に示すように、内部に誘起されるうず電流によって
自己発熱が可能な例えばステンレス鋼板等の磁性金属板
よりなる内鍋(飯器)2と、該内鍋2を任意にセットし得
るように形成された合成樹脂製の有底筒状の内ケース
(保護枠)3と、該内ケース3を保持する外部筺体であ
る有底筒状の外ケース4と、該外ケース4と上記内ケー
ス3とを一体化して形成された炊飯器本体(容器本体)
1の上部に開閉可能に設けられた蓋ユニット10とから
構成されている。
【0025】上記内ケース3の底壁部(底部)3bの下
方側にはコイル台5が設けられ、その上部には、図1に
示すように、フェライトコアFC,FC・・・を備え、
上記内鍋2の底壁部(底部)2aの中央部側と内鍋2の
側壁部側上下の各位置に対応して同心状に巻成された第
1〜第3の3組のワークコイルC1,C2,C3が、それ
ら相互の間に所定の間隔を置いて、それぞれ内鍋2の底
壁部2aから側壁部2bまでの略全体を包み込むように
設けられており、通電時には内鍋2の略全体にうず電流
を誘起して、その全体を略均一に加熱するようになって
いる。そして、該第1〜第3のワークコイルC1,C2
3は、それぞれ相互に直列に接続され、その一端は、
例えば図3に示すように整流回路70および平滑回路7
1を介した電源ラインに、また他端はIGBT(パワー
トランジスタ)72のコレクタにそれぞれ接続されてい
る。
【0026】また、上記内ケース3およびコイル台5の
下方部側には、図3に示されるような上記第1〜第3の
ワークコイルC1,C2,C3、保温ヒータH1、肩ヒータ
2等を駆動制御する上記IGBT72や保温ヒータ駆
動回路61、肩ヒータ駆動回路62、電源電圧整流用の
ダイオードブリッジよりなる整流回路70、平滑回路7
1などを備えた制御回路基板100が設けられている。
【0027】また上記外ケース4は、例えば合成樹脂材
で形成された上下方向に筒状のカバー部材4aと、該カ
バー部材4aの上端部に結合された合成樹脂製の肩部材
4cと、上記カバー部材4aの下端部に一体化された合
成樹脂製の底部材4bとからなり、かつ上記内ケース3
の底壁部3aとの間に所定の広さの断熱および通風空間
部を形成した全体として有底の筒状体に構成されてい
る。
【0028】さらに、上記内ケース3の下方側のコイル
台5の中央部には、上下方向に同心状に貫通したセンタ
センサ収納空間部(センタセンサ嵌装穴)が形成されて
おり、該センタセンサ収納空間部中に上下方向に昇降自
在な状態で、かつ常時コイルスプリング8により上方に
上昇付勢された状態で内鍋温度検知センサ9Bおよび内
鍋検知スイッチ9Aを備えたセンタセンサ7が設けられ
ている。該センタセンサ7のセンサホルダー7aの頂部
は、上記コイルスプリング8の付勢力により上記内ケー
ス3の底壁部3b中央部のセンタセンサ突出口6を介し
て遊嵌状態で所定高さ上方に突出し、内鍋2が上記内ケ
ース3内にセットされた状態において内鍋2の底面部2
aに当接するようになっている。
【0029】また、炊飯器本体1後方部の上記内ケース
3とカバー部材4aとの間には、内鍋冷却ファン15か
らの冷却風がダクト16を介して周方向に連通した環状
の配風路17内に配風され、該配風路17の内壁側に所
定の間隔で形成されている複数の配風口86,86・・
・(図2参照)から内鍋2と内ケース3との間の隙間S
Pに供給されて内鍋2、すなわち御飯が冷却される。こ
の内鍋2の冷却は、例えば炊き上げ完了検知後むらし工
程が終了した時点から目標とする所定の保温温度に移行
させるまで(図6のタイムチャート他参照)、あるいは
又その途中の所定設定温度までの間(図9のタイムチャ
ート他参照)又は保温工程中において特に必要と判断さ
れる所定の期間又は時期に行われる。
【0030】該内鍋冷却ファン15は、例えば図2に詳
細に示すように、上記炊飯器本体の肩部材4cに対して
上記ダクト16の上壁部16aを介してビス80により
取り付けられた状態で設置されている。そして、具体的
には一例としてファンモータ81により回転駆動される
多翼ロータ82と該多翼ロータ82を囲繞するスクロー
ルタイプのファンケーシング83とからなる遠心ファン
からなっている。
【0031】そして、上記ファンケーシング83の空気
吹出口83aには、上述のダクト16が連通されてお
り、該ダクト16の上端は、上記肩部材4cに形成され
た環状の配風路17に臨まされている。また、上記肩部
材4cの内縁部には、上記環状の配風路17と上記内鍋
2の側壁部2bと内ケース3の側壁部3bとの間に形成
される環状の隙間SPの上部とを連通させる上述の複数
の配風口86,86・・・が形成されている。そして、
上記内鍋冷却ファン15からの吹出風Wは、上記空気吹
出口83aから吹き出され、上記ダクト16、上記環状
の配風路17および複数の配風口86,86・・・から
なる送風通路を介して上記隙間SP内に供給される。
【0032】一方、上記蓋ユニット10は、その外側外
周面および外枠部を構成する合成樹脂製の外カバー部材
10aと、該外カバー部材10aの内側に設けられ、上
記蓋ユニット10の内側外周面および内枠部を構成する
真空断熱部材10bと、該真空断熱部材10bの下方部
側に該真空断熱部材10bとの間で断熱空間39を形成
するように設けられ、その外周縁部に上記内鍋2の開口
縁部2cに対応した凹溝状の嵌合部11を有する熱伝導
性の良好な金属板よりなる第1の放熱板10cと、該第
1の放熱板10cの下方部側に設けられ、その外周縁部
に上記内鍋2の開口縁部2cをシールするポリカバーパ
ッキン12を有する熱伝導性の良好な金属板よりなる第
2の放熱板(落し蓋)10dと、上記真空断熱部材10
bの中央部に上下方向に貫通して設けられた調圧ユニッ
ト25と、上記外カバー部材10aの軸支部29側凹溝
部26の上方部を覆うアームカバー27とからなり、上
記真空断熱部材10bと第1の放熱板10cとによって
当該蓋ユニット10の略全体が上記内鍋2の開口縁部2
cを覆うに十分な大きさの真空断熱空間37と断熱空間
39との2層構造に形成されている。
【0033】この蓋ユニット10の上記外カバー部材1
0aは、例えばガスインジェクション成形により形成さ
れ、当該蓋ユニット10の外周部側に位置して中空断面
構造で周方向にドーナツ状に延びている一方、その後部
側外ケース4との軸支部29部分は例えば図2のような
左右幅方向に所定幅の凹溝部26を有する断面構造に形
成されている。
【0034】そして、該凹溝部26内には上記アームカ
バー27との間にアームスプリング30が設けられ、該
アームスプリング30を介してアームカバー27と連結
されている。該、アームスプリング30は、上記外カバ
ー部材10aの軸支部29側のリブ29aとアームカバ
ー27側のリブ27bとの間に挟み込まれて係止されて
おり、蓋ユニット10を開放した時のダンパーとして作
用する。
【0035】他方、上記外カバー部材10aの内周端側
には外周方向に弾性変形可能な薄壁構造の係合リブ31
が下方側に突出して一体に成型されており、その内周面
側には、次に述べる真空断熱部材10b側の突状の係合
部と無理嵌め状態で係合する係合突起が設けられてい
る。
【0036】上記真空断熱部材10bは、それぞれステ
ンレス製の金属板よりなる外板33と内板34の各端部
同士を図示のように相互に溶着接合することによって図
示のような内部が真空の閉断面構造体(真空二重壁構造
体)に形成されている。該真空断熱部材10bは、上記
外板33の外周面の内周側凸面部領域33a部分が上記
外カバー部材10aおよびアームカバー27の各外周面
35a,27aと同一面状に連続して、蓋ユニット10
全体の外周面を形成しているとともに、同外板33の外
周側凹面部領域33b部分が上記外カバー部材10aの
内周面形状に沿った形状となっている。そして、その内
周側凸面部領域33aと外周側凹面部領域33b部分と
の間の段部に縦壁部33cを形成し、該縦壁部33c部
分に設けられた突状の係合部に対して上記外カバー部材
10aの係合リブ31の係合突起を無理嵌め状態で係合
させることにより、真空断熱部材10bと外カバー部材
10aとが相互に嵌合一体化されている。
【0037】また、内板34は、上記外板33の下方側
にあって上記外板33との間に所定の真空断熱空間37
を形成しており、その外周端部分には上記第1の放熱板
10cの嵌合部11に対応して同じく凹溝状の嵌合部3
6が設けられ、同嵌合部36の内側には上記第1の放熱
板10cの嵌合部11の上面に当接して内周側空間をシ
ールするポリカバーパッキン40が設けられている。そ
して、それによって上記第1の放熱板10cとの間に断
熱空間39を形成している。
【0038】また、上記真空断熱部材10bは、その半
径方向中央部に縦壁構造の蒸気放出通路部を形成してお
り、該蒸気放出通路部に上記のように調圧ユニット25
を嵌装するための合成樹脂製の調圧ユニット嵌装筒42
が嵌合されているが、該調圧ユニット嵌装筒42の嵌合
部も上記真空断熱部材10bの外板側縦壁部33dによ
って形成され、該縦壁部33dに形成された係合溝に対
して調圧ユニット嵌装筒42側外周面に形成された係合
突起を無理嵌め状態で係合させることによって相互に嵌
合されて一体化されている。
【0039】そして、該調圧ユニット嵌装筒42に対し
て、図1に示すように断面U字形状の調圧ユニット25
が嵌装されている。
【0040】該調圧ユニット25は、例えば全体として
上面側グリル部と側面側蒸気パイプ本体部とが筒体構造
に一体化されており、その側面側蒸気パイプ本体部の外
周部側壁面にリブを備えた例えばシリコンゴム製の係合
部材を嵌合して上記調圧ユニット嵌装筒42側内周面の
リブ間に係合させた状態で第1の放熱板10c上に支持
されており、その下端側外周に放熱板取付け用のフラン
ジ部47を有して構成されている。そして、該フランジ
部47に対して、上記第1の放熱板10cの中央部がリ
ベット49,49により下方側からカシメ付けられて一
体化されている。また、それと同時に該第1の放熱板1
0cを介して調圧弁50と第2の放熱板取付ピン48
が、調圧ユニット25の内側に位置して支持されてい
る。
【0041】調圧弁50は、上部側の対向間隔が小さ
く、下部側の対向間隔が大きい放射状のリブ51,51
・・・を有する弁体ガイド部52と該弁体ガイド部52
内と下部側蒸気導入空間とを仕切る仕切板54と、該仕
切板54の下方側空間との連通口55上に載置された所
定重量の球状の弁体56とから構成されている。
【0042】また、上記第2の放熱板取付ピン48は、
上記仕切板54の下部に一体化され、上記連通口55を
有するスリーブ部48aと該スリーブ部48aの下端側
に形成された第2の放熱板嵌合突部48bとからなり、
該第2の放熱板嵌合突部48bに対して第2の放熱板1
0dがシリコンゴム製のパッキン58を介して任意に着
脱できるように嵌合固定されている。
【0043】そして、上記のように形成された蓋ユニッ
ト10は、その後端側外カバー部材10aの基部を上記
炊飯器本体側外ケース4の肩部材4cに対してヒンジ軸
20を介して回動自在に取付けられており、その前方側
開放端部には、当該蓋ユニット10の所定の位置に係合
して当該蓋ユニット10の開閉を行う開閉ロック機構2
1が設けられている。
【0044】さらに、符号H2は上記内ケース3の上記
配風路17の上方部位置に設けられたリング状の肩ヒー
タであり、上記内鍋2の開口縁部2c付近および上記蓋
ユニット10の第1の放熱板10cを加熱して、上記内
鍋2の上部側全体の均一な加熱を図るとともに、特に上
記内鍋冷却ファン15が作動される保温工程移行時にお
いて、それら各部に生じる凝縮液滴を速かに蒸発させて
御飯の白ボケを防止する作用を果たす。そして、そのた
めに該肩ヒータH2の上部面には上記第1の放熱板10
cの外周縁部49が当接するようになっている。
【0045】したがって、上記肩ヒータH2からの熱
は、まず上記第1の放熱板10cの全体に効率良く伝え
られ、上記第1の放熱板10cを加熱する。そして、該
第1の放熱板10cからの放射熱は、第2の放熱板10
dとの間の空間部を介して間接的に第2の放熱板10d
に伝えられ、さらに該第2の放熱板10dを介して内鍋
2内の飯米を均一かつソフトに加熱することになる。そ
のため、特に保温時において、かつぺん等が生じにくい
適切な保温が行える。なお、この場合、必要に応じて上
記第2の放熱板10dは採用しない構成も採用される。
【0046】又、上記炊飯器本体1の上記外ケース4の
前面側上部には操作パネル30がテーパ面形状に設けら
れており、該操作パネル30には、各種の操作スイッチ
類とそれらの各種スイッチ類によって設定される設定状
態を表示する表示部とが設けられている。
【0047】さらに、符号H1は上記内鍋2の側壁部
(側部)2bの上部に対応する上記内ケース3の側壁部
(側部)3bの外周に設けられた保温ヒータであり、上
記第1〜第3のワークコイルC1〜C3とともに保温時に
おいて上記内鍋2の側壁部2bを有効に加熱するように
なっている。
【0048】したがって、該構成の電気炊飯器では、先
ず炊飯時には、上記内鍋2は、上記第1〜第3の3組の
ワークコイルC1,C2,C3の駆動によりその底壁部2
aから側壁部2b側にかけて略全体が均一に発熱し、例
えば内鍋2内の水に浸された飯米が断熱部として作用す
る吸水工程などにおいても内鍋2の上部側をもムラなく
加熱して略全体に均一な吸水性能を可能にするととも
に、炊飯量が多い時などにも内鍋2の全体を略均一に加
熱して加熱ムラなく効率良く炊き上げることができる。
また、沸騰工程以降の水分がなくなった状態における内
鍋2の底壁部2aの局部的な熱の集中を防止して焦げ付
きの発生を防止することができる。
【0049】次に、保温時には、内鍋2の底壁部2aか
ら側壁部2bに対応する上記第1〜第3の3組のワーク
コイルC1,C2,C3とともに上記内鍋2の側壁部2b
の上部に対応して設けられた保温ヒータH2の駆動によ
り、内鍋2の底壁部2aから側壁部2bおよび上方部の
全体が適切な加熱量で均一に加熱されて加熱ムラのない
保温が実現される。
【0050】(制御回路部の構成)次に、図3は上述の
ように構成された電気炊飯器本体の炊飯および保温制御
用のマイコン制御ユニット65を中心とするワークコイ
ルおよび保温ヒータ、肩ヒータ等制御回路部の構成を示
す。
【0051】図中、符号65が炊飯・保温制御用のマイ
コン制御ユニット(CPU)であり、該マイコン制御ユ
ニット65はマイクロコンピュータを中心とし、例えば
内鍋2部分の温度検知回路部、ワークコイル駆動制御回
路部、発振回路部、リセット回路部、保温ヒータおよび
肩ヒータ等駆動制御回路部、電源回路部、液晶およびL
EDランプ等表示部、操作スイッチ部等を各々備えて構
成されている。
【0052】そして、先ず上記内鍋2の底壁部2a側セ
ンタセンサ7の内鍋検知スイッチ9Aおよび内鍋温度検
知センサ9Bに対応して設けられた鍋検知回路79Aお
よび内鍋温度検知回路79Bには、例えば上記内鍋検知
スイッチ9Aによる鍋検知信号および内鍋温度検知セン
サ9Bによる内鍋検知温度信号がそれぞれ入力されるよ
うになっている。
【0053】また、上記ワークコイル駆動制御回路部
は、例えばパルス幅変調回路74、同期トリガー回路7
5、IGBT駆動回路77、IGBT72、共振コンデ
ンサ76によって形成されている。そして、上記マイコ
ン制御ユニット65により、上記パルス幅変調回路74
を制御することにより、例えば炊飯および保温の各工程
に応じて上記第1〜第3のワークコイルC1,C2,C3
の出力値および同出力値でのONデューティー比(例え
ばn秒/16秒)をそれぞれ適切に変えることによっ
て、同炊飯および保温の各工程における内鍋2の目標加
熱温度と加熱パターンを炊飯量を考慮して適切に可変コ
ントロールし、均一な吸水作用と加熱ムラのない御飯の
炊き上げ並びに良質な保温作用を実現するための適切な
加熱出力制御が行われるようになっている。
【0054】なお、図中の符号Dは上記IGBT72の
フライホイールダイオードである。また、符号70は、
家庭用AC電源66との間に挿入された上記ワークコイ
ル駆動用のダイオードブリッジを内蔵した電源側整流回
路、71はその平滑回路である。
【0055】一方、符号H2は上述の保温ヒータ、H2
肩ヒータであり、保温ヒータH1は保温ヒータ駆動回路
61により、肩ヒータH2は肩ヒータ駆動回路62によ
り、それぞれ所望の出力とデューティー比でON,OF
F駆動されるようになっている。
【0056】さらに、符号63は液晶、LED等の表示
部、73はブザー等の報知部、67は炊飯スイッチ、保
温スイッチ、タイマースイッチ、取消スイッチ等の各種
操作スイッチ部、60はクロック基準制御信号形成用の
発振回路、64はリセット回路である。
【0057】なお、図3の制御回路では、繁雑さを避け
るために、上記マイコン制御ユニット65側への定電圧
電源回路は省略して示している。
【0058】(実施の形態1)次に上述のマイコン制御
ユニット65を使用してなされる本願発明の実施の形態
1に係る保温制御の内容について、図4および図5のフ
ローチャート並びに図6および図7のタイムチャートを
参照して詳細に説明する。
【0059】(メインルーチンについて)先ず図4は、
該保温制御の全体的な制御システムの内容を示すメイン
ルーチンのフローチャートである。
【0060】該保温制御システムでは、先ず炊飯工程終
期の炊き上げ完了検知後、所定のむらし時間が経過した
ことを条件として保温制御(保温工程)をスタートす
る。
【0061】そして、同保温制御がスタートすると、先
ずステップS1,S2,S3,S4,S 5で、第1の目標保
温温度64℃への移行時において高デューティー比で凝
縮液滴を蒸発させるための肩ヒータ駆動タイマー(設定
時間ts=1800秒)の計時動作をスタートさせ(S
1)、上記内鍋冷却ファン15をONにして内鍋2の冷
却を開始する一方(S2)、上記ワークコイルC1
3、保温ヒータH1をそれぞれOFFにして加熱を停止
し(S3,S4)、上記肩ヒータを8/16の高いデュー
ティー比でONにして放熱板10cの加熱を開始する
(S5)。
【0062】次に、ステップS6で上記肩ヒータ駆動タ
イマーの設定時間tsが経過したか否かを判定する。そ
の結果、YES(ts=0)の時には、ステップS7
8,S9に進んで、上記ワークコイルC1〜C3、保温ヒ
ータH1をそれぞれ継続してOFFにする一方(S7,S
8)、上記設定時間tsの経過により発生する液滴の量
が減少していると判断して上記肩ヒータH2を全出力の
6/16の低いデューティー比に変えてONにした後
(S9)、ステップS10に進んで内鍋(飯器)2の検出
温度(御飯温度)Tが、内鍋冷却ファン15を停止すべ
き第2のファン制御温度64℃以上である否かを判定す
る。他方、上記ステップS6でNOの未だ上記肩ヒータ
駆動タイマーの設定時間tsが経過していないNOの時
は、上記ステップS2〜S5の冷却および液滴蒸発動作を
継続する。
【0063】次に、上記ステップS10でNOと判定され
た上記内鍋2の温度が第1の目標保温温度64℃まで低
下した時には、ステップS11に進んで上記内鍋冷却ファ
ン15をOFFにする。他方、YESの未だ第1の目標
保温温度64℃まで低下していない時には、上記ステッ
プS7〜S10の動作を繰り返して低出力の肩ヒータ制御
を行って速やかに内鍋2の温度を低下させる。
【0064】次に、以上のようにしてステップS11で上
記内鍋冷却ファン15がOFFにされると、さらにステ
ップS12に進んで、再度上記内鍋2の温度Tが第1の低
温目標保温温度64℃以上であるか、否か(それよりも
低いか)を判定する。その結果、NOの64℃よりも低
い時は、ステップS13でワークコイルC1〜C3をワット
数50%、6/16の高いデューティー比でONにする
とともにステップS14で保温ヒータH1を全出力の2/
16のデューティー比でONにして上記第1の目標保温
温度64℃を維持し得るように保温加熱制御を実行す
る。
【0065】他方、同判定の結果、内鍋2の検出温度T
が上記第1の目標保温温度64℃以上のYESの時は、
ステップS16,S17に進んで、ワークコイルC1〜C3
ワット数50%、デューティー比1/16の低加熱量で
ONにするとともに保温ヒータを2/16のデューティ
ー比の低加熱量でONにして保温加熱を行う。
【0066】次に、ステップS15に進み、保温経過時間
を判定する。その結果、予じめ設定された所定保温経過
時間(例えば1時間半)が経過していないNOの時は、
そのままステップS19に進んで周囲温度に関係なく上述
の肩ヒータH2の加熱制御を行って凝縮された液滴を蒸
発させる。
【0067】他方、上記所定保温経過時間が経過したY
ESの時は、ステップS18に移って周囲温度(室温)を
検出判定し、その上でステップS19に進んで、当該検出
判定された当該周囲温度を考慮して肩ヒータH2の加熱
制御を実行する。
【0068】次にステップS20に進み、上記保温工程に
入ってからの経過時間が低温保温である第1の目標保温
温度64℃に制御する6時間を超えたか否かを判定す
る。
【0069】その結果、NOの未だ保温工程に入ってか
ら上記6時間が経過していない時には、上記ステップS
12〜S20までの制御動作(第1の目標保温温度64℃の
維持)を繰り返す。他方、YESの上記6時間が経過し
た時は、ステップS21に進んで、本実施の形態の特徴で
ある110℃検知制御を実行する。この110℃検知制
御は、例えば図5のサブルーチンのフローチャートに示
すようにして行われ、該6時間経過時点でワークコイル
1〜C3を所定加熱出力でON制御し、一旦内鍋2の温
度Tを最大で所定時間5分かけて十分に殺菌可能な第1
の殺菌温度110℃まで高め、その後内鍋2の温度Tを
やはり殺菌可能な第2の殺菌温度75℃に低下させて1
0分間当該75℃の温度に維持し、その後、6時間経過
後12時間が経過するまでの低温保温の第2の目標保温
温度68℃に低下させるようになっている(後述)。
【0070】そして、該殺菌制御が終了すると、続いて
ステップS22に進み、保温時間計時タイマーをスタート
させた後、ステップS23で上記内鍋2の検出温度Tが上
記第2の目標保温温度68℃以上になっているか、又は
それよりも低い温度であるかを判定する。
【0071】その結果、NOの68℃よりも低い時は、
ステップS24でワークコイルをワット数50%、6/1
6の高いデューティー比でONにするとともにステップ
25で保温ヒータH1を全出力の2/16のデューティ
ー比でONにして上記第2の目標保温温度68℃を維持
し得るように保温加熱制御を実行する。
【0072】他方、同判定の結果、内鍋2の検出温度T
が上記第2の目標保温温度68℃以上のYESの時は、
ステップS27,S28に進んで、ワークコイルをワット数
50%、デューティー比1/16の低加熱量でONにす
るとともに保温ヒータを全出力の2/16のデューティ
ー比の低加熱量でONにして保温加熱を行う。
【0073】次に、ステップS26に進み、保温経過時間
を判定する。その結果、予じめ設定された所定保温経過
時間(例えば1時間半)が経過していないNOの時は、
そのままステップS30に進んで周囲温度に関係なく上述
の肩ヒータH2の加熱制御を行って凝縮された液滴を蒸
発させる。
【0074】他方、上記所定保温経過時間が経過したY
ESの時は、ステップS29に移って周囲温度(室温)を
検出判定し、その上でステップS30に進んで、当該検出
判定された当該周囲温度を考慮して肩ヒータH2の加熱
制御を実行する。
【0075】次にステップS31に進み、上記保温工程に
入ってからの経過時間が低温保温である第2の目標保温
温度68℃に制御する6時間以上12時間を超えたか否
かを判定する。
【0076】その結果、NOの未だ保温工程に入ってか
ら上記12時間が経過していない時には、上記ステップ
23〜S31までの制御動作(第2の目標保温温度68℃
の維持)を繰り返す。他方、YESの上記12時間が経
過した時は、ステップS32に進んで、本実施の形態の特
徴である110℃検知制御を実行する。この110℃検
知制御は、ステップS21の場合と同様に例えば図5のサ
ブルーチンのフローチャートに示すようにして行われ、
該12時間経過時点でワークコイルC1〜C3を所定加熱
出力でON制御し、一旦内鍋2の温度Tを最大で所定時
間5分をかけて十分に殺菌可能な第1の殺菌温度110
℃まで高め、その後内鍋2の温度Tを殺菌可能な第2の
殺菌温度75℃に低下させて10分間当該75℃の温度
に維持し、その後、12時間経過後の通常保温の第3の
目標保温温度72℃に低下させるようになっている(後
述)。
【0077】そして、続いてステップS33に進み、上記
内鍋2の検出温度Tが上記第3の目標保温温度72℃以
上になっているか、又はそれよりも低い温度であるかを
判定する。
【0078】その結果、NOの72℃よりも低い時は、
ステップS34でワークコイルC1〜C3をワット数50
%、6/16の高いデューティー比でONにするととも
にステップS35で保温ヒータH1を全出力の2/16の
デューティー比でONにして上記第3の目標保温温度7
2℃を維持し得るように保温加熱制御を実行する。
【0079】他方、同判定の結果、内鍋2の検出温度T
が上記第3の目標保温温度72℃以上のYESの時は、
ステップS37,S38に進んで、ワークコイルC1〜C3
ワット数50%、デューティー比1/16の低加熱量で
ONにするとともに保温ヒータH1を全出力の2/16
のデューティー比の低加熱量でONにして保温加熱制御
を行う。
【0080】次に、ステップS36に進み、さらに保温経
過時間を判定する。その結果、予じめ設定された所定保
温経過時間(例えば1時間半)が経過していないNOの
時は、そのままステップS40に進んで周囲温度に関係な
く上述の肩ヒータH2の加熱制御を行って凝縮された液
滴を蒸発させる。
【0081】他方、上記所定保温経過時間が経過したY
ESの時は、ステップS39に移って周囲温度(室温)を
検出判定し、その上でステップS40に進んで、当該検出
判定された当該周囲温度を考慮して肩ヒータH2の加熱
制御を実行する。以後、該12時間経過後は、上記ステ
ップS33〜S40の第3の目標保温温度72℃に維持する
保温加熱制御を保温スイッチが切られるまで継続する。
【0082】(サブルーチン)次に、上述のメインルー
チンにおけるステップS21,S32の110℃検知制御の
内容について、図5のサブルーチンのフローチャートお
よび図6、図7のタイムチャートを参照して詳細に説明
する。
【0083】すなわち、この110℃検知制御では、先
ず上述の6時間又は12時間経過時点で、ステップS1
により温度上昇タイマーをスタートさせるとともにステ
ップS2〜S4でワークコイルC1〜C3を12/16、保
温ヒータH1を6/16、肩ヒータH2を6/16の各デ
ューティー比の加熱出力でON制御し、最大で所定設定
時間5分をかけて内鍋2の温度Tを110℃まで高め、
その後ステップS5で上記設定時間5分の経過を判定す
る。その結果、YESの設定時間5分が経過した時に
は、同5分経過後にステップS7に進んで温度維持タイ
マーをスタートさせる。他方、NOの設定時間5分が経
過するまでの間は、続くステップS6で内鍋2の温度T
が第1の殺菌温度110℃以上となったか否かを判定
し、YESとなるまでステップS2〜S6の動作をくり返
す。そして、その結果、YES(110℃以上)になる
と、ステップS5でYESの時と同じくステップS7で温
度維持タイマーをスタートさせる。そして、次にステッ
プS8に進み、上記内鍋2の温度Tが第2の殺菌温度7
5℃以上であるか否かを判定し、YESの75℃以上に
高い時には、ステップS9,S10,S11でワークコイル
1〜C3をデューティー比6/16、保温ヒータH1
デューティー比6/16、肩ヒータH2をデューティー
比6/16の出力に落し、内鍋温度を第2の殺菌温度7
5℃に低下させてステップS15で設定時間10分が経過
してYESと判定されるまで該75℃の第2の殺菌温度
に維持し、その後、6時間経過後12時間経過するまで
の低温保温の第2の目標保温温度68℃に低下させる。
他方、上記ステップS8の判定でNOと判定された内鍋
2の温度Tが上記第2の殺菌温度75℃よりも低くなっ
ている時には、ステップS12,S13,S14でワークコイ
ルC1〜C3のデューティー比を12/16、保温ヒータ
1のデューティー比を6/16、肩ヒータH2のデュー
ティー比を6/16に制御して加熱量を増大させ、上記
第2の殺菌温度75℃に維持してステップS15で設定時
間10分間の経過を判定する。そして、該ステップS15
でYESと判定され、設定時間10分が経過すると、上
記6時間経過後12時間経過後までの低温保温の第2の
目標保温温度68℃に低下させる。
【0084】この制御動作は、ステップS31の12時間
経過後の場合にも最終的な目標保温温度が72℃になる
だけで、その制御内容は全く上記の場合と同様である。
【0085】以上の結果、本実施の形態の保温制御によ
ると、むらし工程終了後、内鍋冷却ファン15を作動さ
せて低温保温である第1の目標保温温度64℃まで速や
かに御飯の温度を低下させ、高温状態が続くことによる
御飯の劣化を防止する。
【0086】そして、保温工程に移行してから6時間が
経過するまでは該御飯の劣化が少ない第1の保温温度6
4℃に維持する。
【0087】しかし、該低温状態を6時間を超えて続け
ると、臭いが発生するようになるので、上記6時間経過
後保温工程に移行してから12時間が経過するまでの6
時間内は上記第1の目標保温温度64℃よりも高い第2
の目標保温温度68℃に維持して臭いの発生を抑制す
る。
【0088】そして、その後、上記12時間が経過する
と、さらに温度の高い第3の目標保温温度72℃(通常
保温温度)に維持するようにして、臭い、黄ばみ、パサ
つき等を抑えた長時間保温を行う。
【0089】ところが、上記のように目標保温温度を保
温時間の経過に応じて第1〜第3の3段階に変えたとし
ても、それだけでは雑菌の繁殖を防ぐことはできない。
【0090】そこで、従来と同様に上記6時間経過毎に
ワークコイルC1〜C2の加熱量を大きくして第1の殺菌
温度110℃程度まで御飯の温度を高めて殺菌を行うよ
うにするが、その場合に温度上昇タイマーと温度維持タ
イマーの2つのタイマーを使用し、先ず御飯温度を最大
で所定時間(5分間)かけて第1の殺菌温度110℃ま
で上昇させる一方、その後ワークコイルC1〜C3の加熱
量を小さくして所定時間(10分間)は殺菌作用を維持
することができる第2の殺菌温度75℃に維持すること
により、従来に比べて長い時間内有効な殺菌作用を維持
できるようにしている。
【0091】したがって、該構成によると、従来よりも
長い保温時間内雑菌の繁殖を防止できるようになり、そ
れだけ保温性能が向上する。
【0092】(実施の形態2)次に図8および図9は、
上述のマイコン制御ユニット65を使用してなされる本
願発明の実施の形態2に係る保温制御の内容を示すフロ
ーチャートおよびタイムチャートである。
【0093】この実施の形態の保温制御システムは、上
述した実施の形態1の保温制御システムにおいて、上述
したように第1の目標保温温度64℃に達するまで内鍋
冷却ファン15を作動させるのではなく、御飯の劣化が
生じにくく、臭いが発生しにくい上述した第3の目標保
温温度と同様の温度72℃までは内鍋冷却ファン15を
作動させて速やかに冷却し御飯の温度を強制的に低下さ
せるが、一方上記72℃に達すると内鍋冷却ファン15
を停止させて、以後第1の目標保温温度64℃までは自
然冷却させることによって内鍋冷却ファン15の運転時
間を短かくして、ファン駆動に要する消費電力を節約す
るようにしたことを特徴とするものである。
【0094】その他の構成および作用は、全て上記実施
の形態1のものと同一である。
【0095】図8は、図4の場合と同様の該保温制御の
全体的な制御システムの内容を示すメインルーチンのフ
ローチャートである。
【0096】該保温制御システムでは、先ず炊飯工程終
期の炊き上げ完了検知後、所定のむらし時間が経過した
ことを条件として保温制御(保温工程)をスタートす
る。
【0097】そして、同保温制御がスタートすると、先
ずステップS1,S2,S3,S4,S 5で、第1の目標保
温温度64℃への移行時において高デューティー比で凝
縮液滴を蒸発させるための肩ヒータ駆動タイマー(設定
時間ts=1800秒)の計時動作をスタートさせ(S
1)、上記内鍋冷却ファン15をONにして内鍋2の冷
却を開始する一方(S2)、上記ワークコイルC1
3、保温ヒータH1をそれぞれOFFにして加熱を停止
し(S3,S4)、上記肩ヒータを8/16の高いデュー
ティー比でONにして放熱板10cの加熱を開始する
(S5)。
【0098】次に、ステップS6で上記肩ヒータ駆動タ
イマーの設定時間tsが経過したか否かを判定する。そ
の結果、YES(ts=0)の時には、続くステップS
7のファン駆動必要状態であることを示す第1のファン
制御温度判定動作(内鍋温度T≧72℃?)をジャンプ
してステップS8,S9,S10に進んで、上記ワークコイ
ルC1〜C3、保温ヒータH1をそれぞれ継続してOFF
にする一方(S8,S9)、上記設定時間tsの経過によ
り発生する液滴の量が減少していると判断して上記肩ヒ
ータH2を全出力の6/16の低いデューティー比に変
えてONにした後(S10)、ステップS11に進んで内鍋
(飯器)2の検出温度(御飯温度)Tが、内鍋冷却ファ
ン15を停止すべき第2のファン制御温度68℃以上で
ある否か、つまり第1の目標保温温度64℃よりも高い
第2の目標保温温度68℃以上ではあるが上記内鍋冷却
ファン15を駆動する必要はない72℃よりも低い温度
になったか否かを判定する。他方、上記ステップS6
NOの未だ上記肩ヒータ駆動タイマーの設定時間tsが
経過していないNOの時は、上記ステップS7に進ん
で、内鍋2の検出温度Tが上記第1のファン制御温度7
2℃以上であるか、それよりも低い温度であるかを判定
し、その結果、NO(72℃よりも低い)の時は上記の
ステップS8〜S11に進んで肩ヒータH2の出力を小さく
する一方、YES(未だ72℃以上)の時は、上記ステ
ップS2〜S5の液滴蒸発動作を継続する。
【0099】次に、上記ステップS11でYESと判定さ
れた上記内鍋2の温度が第1のファン制御温度72℃よ
りも低い第2のファン制御温度68℃以上の範囲まで低
下した時には、ステップS12に進んで上記内鍋冷却ファ
ン15をOFFにする。他方、NOの未だ上記第1のフ
ァン制御温度72℃よりも低い第2のファン制御温度6
8℃以上の範囲まで低下していない時には、上記ステッ
プS8〜S11の動作を繰り返して低出力の肩ヒータ制御
を行って速やかに内鍋2の温度を低下させる。
【0100】次に、以上のようにしてステップS12で上
記内鍋冷却ファン15がOFFにされると、さらにステ
ップS13に進んで、今度は上記内鍋2の温度Tが第1の
低温目標保温温度64℃以上であるか、否か(それより
も低いか)を判定する。その結果、NOの64℃よりも
低い時は、ステップS14でワークコイルC1〜C3をワッ
ト数50%、6/16の高いデューティー比でONにす
るとともにステップS 15で保温ヒータH1を全出力の2
/16のデューティー比でONにして上記第1の目標保
温温度64℃を維持し得るように保温加熱制御を実行す
る。
【0101】他方、同判定の結果、内鍋2の検出温度T
が上記第1の目標保温温度64℃以上のYESの時は、
ステップS17,S18に進んで、ワークコイルC1〜C3
ワット数50%、デューティー比1/16の低加熱量で
ONにするとともに保温ヒータを2/16のデューティ
ー比の低加熱量でONにして保温加熱を行う。
【0102】次に、ステップS16に進み、保温経過時間
を判定する。その結果、予じめ設定された所定保温経過
時間(例えば1時間半)が経過していないNOの時は、
そのままステップS20に進んで周囲温度に関係なく上述
の肩ヒータH2の加熱制御を行って凝縮された液滴を蒸
発させる。
【0103】他方、上記所定保温経過時間が経過したY
ESの時は、ステップS19に移って周囲温度(室温)を
検出判定し、その上でステップS20に進んで、当該検出
判定された当該周囲温度を考慮して肩ヒータH2の加熱
制御を実行する。
【0104】次にステップS21に進み、上記保温工程に
入ってからの経過時間が低温保温である第1の目標保温
温度64℃に制御する6時間を超えたか否かを判定す
る。
【0105】その結果、NOの未だ保温工程に入ってか
ら上記6時間が経過していない時には、上記ステップS
13〜S21までの制御動作(第1の目標保温温度64℃の
維持)を繰り返す。他方、YESの上記6時間が経過し
た時は、ステップS22に進んで、本実施の形態の特徴で
ある110℃検知制御を実行する。この110℃検知制
御は、例えば前述の実施の形態1の図5のサブルーチン
のフローチャートに示すようにして行われ、該6時間経
過時点でワークコイルC1〜C3を所定加熱出力でON制
御し、一旦内鍋2の温度Tを最大で所定時間5分かけて
十分に殺菌可能な第1の殺菌温度110℃まで高め、そ
の後内鍋2の温度Tをやはり殺菌可能な第2の殺菌温度
75℃に低下させて10分間当該75℃の温度に維持
し、その後、6時間経過後12時間が経過するまでの低
温保温の第2の目標保温温度68℃に低下させるように
なっている(後述)。
【0106】そして、該殺菌制御が終了すると、続いて
ステップS23に進み、保温時間計時タイマーをスタート
させた後、ステップS24で上記内鍋2の検出温度Tが上
記第2の目標保温温度68℃以上になっているか、又は
それよりも低い温度であるかを判定する。
【0107】その結果、NOの68℃よりも低い時は、
ステップS25でワークコイルをワット数50%、6/1
6の高いデューティー比でONにするとともにステップ
26で保温ヒータH1を全出力の2/16のデューティ
ー比でONにして上記第2の目標保温温度68℃を維持
し得るように保温加熱制御を実行する。
【0108】他方、同判定の結果、内鍋2の検出温度T
が上記第2の目標保温温度68℃以上のYESの時は、
ステップS28,S29に進んで、ワークコイルをワット数
50%、デューティー比1/16の低加熱量でONにす
るとともに保温ヒータを全出力の2/16のデューティ
ー比の低加熱量でONにして保温加熱を行う。
【0109】次に、ステップS27に進み、保温経過時間
を判定する。その結果、予じめ設定された所定保温経過
時間(例えば1時間半)が経過していないNOの時は、
そのままステップS31に進んで周囲温度に関係なく上述
の肩ヒータH2の加熱制御を行って凝縮された液滴を蒸
発させる。
【0110】他方、上記所定保温経過時間が経過したY
ESの時は、ステップS30に移って周囲温度(室温)を
検出判定し、その上でステップS31に進んで、当該検出
判定された当該周囲温度を考慮して肩ヒータH2の加熱
制御を実行する。
【0111】次にステップS32に進み、上記保温工程に
入ってからの経過時間が低温保温である第2の目標保温
温度68℃に制御する6時間以上12時間を超えたか否
かを判定する。
【0112】その結果、NOの未だ保温工程に入ってか
ら上記12時間が経過していない時には、上記ステップ
24〜S32までの制御動作(第2の目標保温温度68℃
の維持)を繰り返す。他方、YESの上記12時間が経
過した時は、ステップS33に進んで、本実施の形態の特
徴である110℃検知制御を実行する。この110℃検
知制御は、ステップS22の場合と同様に例えば前述の実
施の形態1の図5のサブルーチンのフローチャートに示
すようにして行われ、該12時間経過時点でワークコイ
ルC1〜C3を所定加熱出力でON制御し、一旦内鍋2の
温度Tを最大で所定時間5分をかけて十分に殺菌可能な
第1の殺菌温度110℃まで高め、その後内鍋2の温度
Tを殺菌可能な第2の殺菌温度75℃に低下させて10
分間当該75℃の温度に維持し、その後、12時間経過
後の通常保温の第3の目標保温温度72℃に低下させる
ようになっている(後述)。
【0113】そして、続いてステップS34に進み、上記
内鍋2の検出温度Tが上記第3の目標保温温度72℃以
上になっているか、又はそれよりも低い温度であるかを
判定する。
【0114】その結果、NOの72℃よりも低い時は、
ステップS35でワークコイルC1〜C3をワット数50
%、6/16の高いデューティー比でONにするととも
にステップS36で保温ヒータH1を全出力の2/16の
デューティー比でONにして上記第3の目標保温温度7
2℃を維持し得るように保温加熱制御を実行する。
【0115】他方、同判定の結果、内鍋2の検出温度T
が上記第3の目標保温温度72℃以上のYESの時は、
ステップS38,S39に進んで、ワークコイルC1〜C3
ワット数50%、デューティー比1/16の低加熱量で
ONにするとともに保温ヒータH1を全出力の2/16
のデューティー比の低加熱量でONにして保温加熱制御
を行う。
【0116】次に、ステップS37に進み、さらに保温経
過時間を判定する。その結果、予じめ設定された所定保
温経過時間(例えば1時間半)が経過していないNOの
時は、そのままステップS41に進んで周囲温度に関係な
く上述の肩ヒータH2の加熱制御を行って凝縮された液
滴を蒸発させる。
【0117】他方、上記所定保温経過時間が経過したY
ESの時は、ステップS40に移って周囲温度(室温)を
検出判定し、その上でステップS41に進んで、当該検出
判定された当該周囲温度を考慮して肩ヒータH2の加熱
制御を実行する。以後、該12時間経過後は、上記ステ
ップS34〜S41の第3の目標保温温度72℃に維持する
保温加熱制御を保温スイッチが切られるまで継続する。
【0118】以上のように、本実施の形態の保温制御で
は、上記実施の形態1の保温制御システムにおいて、第
1の目標保温温度64℃に達するまで内鍋冷却ファン1
5を作動させるのではなく、御飯の劣化が生じにくく、
臭いが発生しにくい第3の目標保温温度と同様の温度7
2℃までは内鍋冷却ファン15を作動させて速やかに冷
却し御飯温度を強制的に低下させるが、他方上記72℃
に達すると内鍋冷却ファン15を停止させて、以後第1
の目標保温温度64℃までは自然冷却させるようにして
いる。
【0119】したがって、該構成によると、上述した実
施の形態1の作用効果に加えて、上記のように内鍋冷却
ファン15の運転時間が短かくなる分、ファン駆動に要
する消費電力を節約することができるようになる。
【0120】(実施の形態3)次に図10は、上述のマ
イコン制御ユニット65を使用してなされる本願発明の
実施の形態3に係る保温制御の内容を示すタイムチャー
トである。
【0121】この実施の形態の保温制御は、上記実施の
形態1の保温制御システムにおいて、保温工程に入って
からの保温時間が6時間経過するまでの第1保温段階の
目標保温温度と6時間経過後12時間が経過するまでの
第2保温段階の目標保温温度とを共に64℃の同一の目
標保温温度に設定し、12時間経過した第3保温段階に
移行して初めて前述の第3の目標保温温度72℃に上げ
るようにしたことを特徴とするものである。その他の構
成および作用は、全て上述の実施の形態1のものと同一
である。
【0122】該構成の場合、実施の形態1のものに比べ
て長時間に亘って御飯の劣化を抑えることができ、しか
も第2保温段階でも目標保温温度が低いので、その分消
費電力を節約できる。
【0123】(実施の形態4)次に図11は、上述のマ
イコン制御ユニット65を使用してなされる本願発明の
実施の形態4に係る保温制御の内容を示すタイムチャー
トである。
【0124】この実施の形態の保温制御は、上記実施の
形態1のものと同様に目標とする保温温度を保温時間の
経過(6時間、12時間、12時間以上)に応じて、第
1の目標保温温度64℃から第2の目標保温温度68
℃、第3の目標保温温度72℃と順次高くなる3段階に
変えるようにし、その間において各々同様の110℃検
知制御を行って殺菌性能を高めるようにした保温制御シ
ステムにおいて、実施の形態1のように、むらし工程終
了後、御飯の温度が第1の目標保温温度64℃に低下す
るまで内鍋冷却ファン15を作動させるのではなく、実
施の形態2のように、例えば所定の設定温度72℃(通
常保温温度)までは内鍋冷却ファン15を作動させて急
速に冷却し、アミノカルボニール反応(褐変反応)が生
じやいて80℃〜85℃付近の温度域を素早く通過させ
ることにより、同反応の発生を避ける一方、当該設定温
度72℃付近で図示のように所定設定時間(例えば10
分間)内ワークコイルC1〜C3を所定の出力、所定のデ
ューティー比でON,OFF制御して肩ヒータH2とと
もに加熱することにより、冷却によって生じる凝縮液滴
をより効果的に蒸発させるとともに御飯状態を改良し、
その後、上述した第1の目標保温温度64℃まで自然冷
却させるようにしたことを特徴としている。
【0125】このような該構成によると、上述した実施
の形態1のものと同様の作用効果に加えて、上記のよう
に内鍋冷却ファン15の運転時間が短かくなる分、ファ
ン駆動に要する消費電力を節約することができるように
なる。また、凝縮液滴の多くなる設定温度72℃までの
温度低下時点でワークコイルによる有効なON,OFF
加熱が行われることにより、液滴をより確実に蒸発さ
せ、御飯状態を良好にした上で第1の目標保温温度64
℃に移行させることができるので、保温状態がより良好
となる。
【0126】(実施の形態5)次に図12は、上述のマ
イコン制御ユニット65を使用してなされる本願発明の
実施の形態5に係る保温制御の内容を示すタイムチャー
トである。
【0127】この実施の形態の保温制御は、上記実施の
形態3のものと同様に保温時間が6時間経過するまでの
第1保温段階の目標保温温度と6時間経過後12時間が
経過するまでの第2保温段階の目標保温温度とを共に6
4℃の同一の目標保温温度に設定し、12時間経過した
第3保温段階に移行して初めて前述の第3の目標保温温
度72℃に上げるようにし、その間において各々実施の
形態1のものと同様の110℃検知制御を行って殺菌性
能を高めるようにした保温制御システムにおいて、実施
の形態1のように、むらし工程終了後、御飯の温度が第
1の目標保温温度64℃に低下するまで内鍋冷却ファン
15を作動させるのではなく、例えば所定の設定温度7
2℃(通常保温温度)までは内鍋冷却ファン15を作動
させて急速に冷却し、アミノカルボニール反応(褐変反
応)が生じやいて80℃〜85℃付近の温度域を素早く
通過させることにより、同反応の発生を避け、当該設定
温度72℃付近で図示のように所定設定時間ta(例え
ばta=10分間)内ワークコイルC1〜C3を所定の出
力、所定のデューティー比で連続的にON制御して加熱
することにより、冷却によって生じる凝縮液滴を蒸発さ
せるとともに御飯状態を改良し、その後、上述した第1
の目標保温温度64℃まで自然冷却させるようにしたこ
とを特徴としている。
【0128】このような該構成によると、上述した実施
の形態1および2のものと同様の作用効果に加えて、凝
縮液滴の多くなる設定温度72℃までの温度低下時点で
ワークコイルによる連続加熱が行われることにより、液
滴をより確実に蒸発させ、御飯状態を良好にした上で第
1の目標保温温度64℃に移行させることができるの
で、保温状態がより良好となる。
【0129】(実施の形態6)次に図13は、上述のマ
イコン制御ユニット65を使用してなされる本願発明の
実施の形態6に係る保温制御の内容を示すタイムチャー
トである。
【0130】この実施の形態の保温制御システムは、上
記実施の形態1のものと同様に目標とする保温温度を保
温時間の経過(6時間、12時間、12時間以上)に応
じて、第1の目標保温温度64℃から第2の目標保温温
度68℃、第3の目標保温温度72℃と順次高くなる3
段階に変えるようにし、その間において各々同様の11
0℃検知制御を行って殺菌性能を高めるようにした保温
制御システムにおいて、実施の形態1のように、むらし
工程終了後、御飯の温度が第1の目標保温温度64℃に
低下するまで内鍋冷却ファン15を作動させるのではな
く、例えば設定温度80℃までは内鍋冷却ファン15を
作動させて急速に冷却するが、該設定温度80℃よりも
低くなると、内鍋冷却ファン15の作動を停止させる。
そして、その後、炊き上げ完了直後の予想される食事時
間帯(例えば1時間)内はワークコイルC1〜C3を所定
出力、所定デューティー比でON,OFF制御して例え
ば食べ頃温度であるTs℃(80℃>Ts℃>72℃)
の温度(例えばTs℃=75℃付近)のアツアツ保温状
態に維持し、その後自然冷却させて上述の実施の形態1
の場合と同様の第1の目標保温温度64℃に移行させる
ようにしたことを特徴としている。
【0131】このような該構成によると、上述した実施
の形態1のものと同様の作用効果に加えて、上記のよう
に内鍋冷却ファン15の運転時間が短かくなる分、ファ
ン駆動に要する消費電力を節約することができるように
なることはもちろん、炊き上げ完了直後に食事をするよ
うな場合に、最も美味しい食べ頃温度に維持することが
できるようになる。
【0132】(実施の形態7)次に図14および図15
は、上述のマイコン制御ユニット65を使用してなされ
る本願発明の実施の形態7に係る保温制御の内容を示す
フローチャートおよびタイムチャートである。
【0133】この実施の形態の保温制御は、上記実施の
形態1のものと同様に目標とする保温温度を保温時間の
経過(6時間、12時間、12時間以上)に応じて、第
1の目標保温温度64℃から第2の目標保温温度68
℃、第3の目標保温温度72℃と順次高くなる3段階に
変えるようにし、その間において各々同様の110℃検
知制御を行って殺菌性能を高めるようにした保温制御シ
ステムにおいて、実施の形態1のように、単純にむらし
工程終了後、御飯の温度が第1の目標保温温度64℃に
低下するまで内鍋冷却ファン15を作動させるのではな
く、例えば、その時の合数(炊飯量)を判定し、該判定
された合数に応じて設定された保温工程に入ってからの
経過時間tによって内鍋冷却ファン15の作動を停止さ
せるようにしたことを特徴とするものである。
【0134】すなわち、該制御では、その前提として例
えば図15のタイムチャートに示すように、吸水工程後
の炊き上げ工程中において炊飯量を判定するための合数
判定工程が組み込まれており、同合数判定工程において
合数、つまり、その時の炊飯量が判定されるようになっ
ている。
【0135】そして、その後、該判定された合数(炊飯
量)に応じたワークコイルの加熱量、加熱パターンで、
炊き上げ、沸とう維持、むらしの各炊飯工程が実行され
て、最後に図示のような保温工程に移行する。そして、
その場合、上記合数判定工程で判定された合数(炊飯
量)データは、保温工程までマイコン制御ユニット65
の所定のメモリ中に記憶されている。
【0136】したがって、図14のフローチャートに示
されるように、保温工程に移行して保温制御が開始され
ると、先ずステップS1で上述の合数判定データが読み
出される。その後、ステップS2,S4で、該読み出され
た合数判定データに基いて炊飯量が大量であるか中量で
あるか、小量であるか、がそれぞれ判定される。
【0137】そして、該判定の結果、大量(ステップS
2でYES)の時は、ステップS3に進んで冷却ファン駆
動時間tを該大炊飯量に対応した長時間t1に設定した
後、順次ステップS7,S8,S9,S10,S11に進んで
冷却ファン駆動タイマーをスタートさせるとともに、内
鍋冷却ファン15をON、ワークコイルC1〜C3をOF
F、保温ヒータH1を2/16のデューティー比でO
N、肩ヒータH2を4/16のデューティー比でONに
する。
【0138】また、上記判定の結果、中量(ステップS
2でNO、かつステップS4でYES)の時は、ステップ
5に進んで冷却ファン駆動時間tを該中炊飯量に対応
した中時間t1に設定した後、順次ステップS7,S8
9,S10,S11に進んで冷却ファン駆動タイマーをス
タートさせるとともに、内鍋冷却ファン15をON、ワ
ークコイルC1〜C3をOFF、保温ヒータH1を2/1
6のデューティー比でON、肩ヒータH2を4/16の
デューティー比でONにする。
【0139】また、上記判定の結果、小量(ステップS
2でNO、ステップS4でNO、かつステップS5でもN
O)の時は、ステップS6に進んで冷却ファン駆動時間
tを該小炊飯量に対応した短時間t3に設定した後、順
次ステップS7,S8,S9,S10,S11に進んで冷却フ
ァン駆動タイマーをスタートさせるとともに、内鍋冷却
ファン15をON、ワークコイルC1〜C3をOFF、保
温ヒータH1を2/16のデューティー比でON、肩ヒ
ータH2を4/16のデューティー比でONにする。
【0140】次に、以上のようにして各々各炊飯量に対
応する設定時間t1,t2,t3内、内鍋冷却ファン15
が駆動され、同設定時間が経過するようになると、やが
て内鍋2の温度、すなわち御飯の温度が目標とする第1
の目標保温温度64℃付近に低下して行く。
【0141】そこで、以上の各場合共に続いてステップ
12に進み、上記各設定時間tの経過(t=t1,t2
3=0?)を判定し、YESになると、それぞれ先ず
ステップS13に進んで上記内鍋冷却ファン15をOFF
にした上で、次いでステップS14に進み、以後は上述の
実施の形態1と同様の第1,第2,第3の目標保温温度
と110℃検知制御の保温温度制御ルーチンを実行す
る。
【0142】他方、上記ステップS12の判定でNOの上
記各設定時間t(t=t1,t2,t 3)が未だ経過して
いない時には、ステップS15に移って上記内鍋2の温度
が既に目標保温温度T0(T0=64℃)以下となってい
るか否かを判定し、YESの既に目標保温温度T0に低
下している時には、そのままステップS14の保温温度制
御ルーチンに進む。
【0143】このようにしても、上述の実施の形態1の
ものと略同様の作用効果を得ることができる。
【0144】なお、以上の構成における炊飯量判定のラ
ンクは、上述のような大中小の3ランクではなく、それ
らの間を例えば4ランク、5ランク、6ランクとより細
かく分けて、より適切に保温量に見合った時間内、内鍋
冷却ファン15を作動させるようにすることもできる。
【0145】そのようにすると、より保温性能が向上す
る。
【0146】(実施の形態8)上述の実施の形態7の構
成では、合数判定の結果に応じて、内鍋冷却ファン15
の駆動時間を変えるようにしたが、これとは異なり合数
判定の結果A〜D(但し、A>B>C>D)に対応し
て、例えば内鍋冷却ファン15の回転数を複数段階a〜
d(但し、a>b>c>d)に変えるようにし、合数に
拘わらず目標保温温度64℃に達する時間をできるだけ
一定にするようにすることも可能である。
【0147】このような構成にすると、炊飯量に関係な
く、保温時間の経過に応じた御飯の保温状態を一定にす
ることができる。
【0148】(実施の形態9)次に図16は、上述のマ
イコン制御ユニット65を使用してなされる本願発明の
実施の形態9に係る保温制御の内容を示すタイムチャー
トである。
【0149】この実施の形態の保温制御システムでは、
例えば上述の実施の形態3のように、実施の形態1の保
温制御システムにおいて、保温時間が6時間経過するま
での第1保温段階の目標保温温度と6時間経過後12時
間が経過するまでの第2保温段階の目標保温温度とを共
に64℃の同一の目標保温温度に設定し、12時間経過
した第3保温段階に移行して初めて第3の目標保温温度
72℃に上げるようにした場合において、第1,第2,
第3の目標保温温度64℃,68℃,72℃の維持を保
温工程に入った時点から計時するのではなく、第1の目
標保温温度64℃に達した時点から6時間、12時間、
12時間以上と計時するようにしたことを特徴とするも
のである。
【0150】このような構成にすると、図16のタイム
チャートから明らかなように、その時の合数(炊飯量)
に応じて変わる第1の目標保温温度64℃への到達時間
により、炊飯量が少ない時に比べて炊飯量が多い時の高
温維持時間(第3の目標保温温度72℃の維持時間)が
短かくて済むようになり、その分消費電力量を節約する
ことができる。
【0151】(実施の形態10)次に図17および図1
8は、上述のマイコン制御ユニット65を使用してなさ
れる本願発明の実施の形態10に係る保温制御の内容を
示すフローチャートおよびタイムチャートである。
【0152】この実施の形態の保温制御は、上記実施の
形態1のものと同様に目標とする保温温度を保温時間の
経過(6時間、12時間、12時間以上)に応じて、第
1の目標保温温度64℃から、第2の目標保温温度68
℃、第3の目標保温温度72℃と順次高くなる3段階に
変えるようにし、その間において各々同様の110℃検
知制御を行って殺菌性能を高めるようにした保温制御シ
ステムにおいて、実施の形態1のように、単純にむらし
工程終了後、御飯の温度が第1の目標保温温度64℃に
低下するまで内鍋冷却ファン15を作動させるのではな
く、例えば、その時の室温を判定し、該判定された室温
に応じて設定された保温工程に入ってからの経過時間t
によって内鍋冷却ファン15の作動を停止させるように
したことを特徴とするものである。
【0153】すなわち、該制御では、その前提として例
えば図18のタイムチャートに示すように、むらし工程
の終了後、保温開始時において、その時の室温が検出さ
れ、メモリされるようになっている。
【0154】すなわち、該制御では、図17のフローチ
ャートに示されるように、保温工程に移行して保温制御
が開始されると、先ずステップS1で室温が検出され
る。その後、ステップS2,S4で、該検出された室温に
基いて室温が高温であるか中温であるか、低温である
か、がそれぞれ判定される。
【0155】そして、該判定の結果、高温(ステップS
2でYES)の時は、ステップS3に進んで冷却ファン駆
動時間tを該高室温に対応した長時間t1に設定した
後、順次ステップS7,S8,S9,S10,S11に進んで
冷却ファン駆動タイマーをスタートさせるとともに、内
鍋冷却ファン15をON、ワークコイルC1〜C3をOF
F、保温ヒータH1を2/16のデューティー比でO
N、肩ヒータH2を4/16のデューティー比でONに
する。
【0156】また、上記判定の結果、中室温(ステップ
2でNO、かつステップS4でYES)の時は、ステッ
プS5に進んで冷却ファン駆動時間tを該中室温に対応
した中時間t2に設定した後、順次ステップS7,S8
9,S10,S11に進んで冷却ファン駆動タイマーをス
タートさせるとともに、内鍋冷却ファン15をON、ワ
ークコイルC1〜C3をOFF、保温ヒータH1を2/1
6のデューティー比でON、肩ヒータH2を4/16の
デューティー比でONにする。
【0157】また、上記判定の結果、低室温(ステップ
2,S4でNO、かつステップS5でもNO)の時は、
ステップS6に進んで冷却ファン駆動時間tを該低室温
に対応した短時間t3に設定した後、順次ステップS7
8,S9,S10,S11に進んで冷却ファン駆動タイマー
をスタートさせるとともに、内鍋冷却ファン15をO
N、ワークコイルC1〜C3をOFF、保温ヒータH1
2/16のデューティー比でON、肩ヒータH2を4/
16のデューティー比でONにする。
【0158】次に、以上のようにして各室温に対応する
設定時間t1,t2,t3内、内鍋冷却ファン15が駆動
され、同設定時間が経過するようになると、やがて内鍋
2の温度、すなわち御飯の温度が目標とする第1の目標
保温温度64℃付近に低下して行く。
【0159】そこで、以上の各場合共に続いてステップ
12に進み、上記各設定時間tの経過(t=t1,t2
3=0)を判定し、YESになると、それぞれ先ずス
テップS13に進んで上記内鍋冷却ファン15をOFFに
した上で、次いでステップS 14に進み、以後は上述の実
施の形態1と同様の第1,第2,第3の目標保温温度と
110℃検知制御の保温温度制御ルーチンを実行する。
【0160】他方、上記ステップS12の判定でNOの上
記各設定時間t(t=t1,t2,t 3)が未だ経過して
いない時には、ステップS15に移って上記内鍋2の温度
が既に目標保温温度T0(T0=64℃)以下となってい
るか否かを判定し、YESの既に目標保温温度T0に低
下している時には、そのままステップS14の保温温度制
御ルーチンに進む。
【0161】このようにしても、上述の実施の形態1の
ものと略同様の作用効果を得ることができる。
【0162】(実施の形態11)次に図19は、上述の
マイコン制御ユニット65を使用してなされる本願発明
の実施の形態11に係る保温制御の内容を示すタイムチ
ャートである。
【0163】この実施の形態の保温制御システムでは、
図19のタイムチャートに示すように、例えば炊飯工程
初期の吸水開始時において、周囲の室温によって決定さ
れる内鍋2の初期温度Tを検出し、この初期温度Tに基
いて炊き上げ工程で判定される合数判定データを正確に
補正するとともに同初期温度Tに基いて保温工程におけ
る第1,第2の目標保温温度を設定するようにしたこと
を特徴とするものである。
【0164】このような構成によると、図示のように、
その時の内鍋2の初期温度をパラメータとして室温等周
囲温度に応じた適正な合数、つまり炊飯量の判定と、目
標保温温度の設定値の補正を行うことができるようにな
り、良好な低温保温性能を実現することができる。
【0165】なお、上記室温等周囲温度の判定は、内鍋
2の温度に代えて直接初期室温を検出することによって
行うようにしても良いことは言うまでもない。
【0166】(実施の形態12)次に図20は、上述の
マイコン制御ユニット65を使用してなされる本願発明
の実施の形態12に係る保温制御の内容を示すタイムチ
ャートである。
【0167】この実施の形態の保温制御は、保温時間が
6時間経過するまでの第1保温段階の目標保温温度と6
時間経過後12時間が経過するまでの第2保温段階の目
標保温温度と12時間経過後の第3保温段階の目標保温
温度とを共に64℃の同一の目標保温温度に設定し、む
らし工程終了後、内鍋冷却ファン15を作動させて低温
保温である上記目標保温温度64℃まで速やかに御飯の
温度を低下させ、高温状態が続くことによる御飯の劣化
を防止するようにした保温制御システムにおいて、例え
ば一旦目標保温温度64℃に維持されている状態におい
て、図示のように食べ頃温度85℃までのアツアツ再加
熱が行われた時は、該再加熱を行った時から所定時間
(例えば3時間)毎に上述の実施の形態1と同様の11
0℃検知制御を行って殺菌作用を実現するようにしたこ
とを特徴とするものである。
【0168】このような構成によると、アツアツ再加熱
のタイミングを有効に利用して最初の110℃検知制御
に代えることができ、その分消費電力量を節約すること
ができる。
【0169】(他の実施の形態)以上の各実施の形態で
は、それぞれ内鍋2の加熱手段としてワークコイルを採
用したが、これは一般的な電熱ヒータに変更しても良い
ことは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の各実施の形態に係る電気炊飯器本体
の構成を示す断面図である。
【図2】同電気炊飯器本体の要部である内鍋冷却ファン
部分の一部切欠斜視図である。
【図3】同電気炊飯器本体の制御回路部分のシステムブ
ロック図である。
【図4】本願発明の実施の形態1に係る電気炊飯器の保
温制御内容のメインルーチンのフローチャートである。
【図5】同保温制御内容のサブルーチンのフローチャー
トである。
【図6】同保温制御内容の炊飯工程から保温工程に到る
全体のタイムチャートである。
【図7】同保温制御内容の保温工程部分のタイムチャー
トである。
【図8】本願発明の実施の形態2に係る電気炊飯器の保
温制御内容のメインルーチンのフローチャートである。
【図9】同保温制御内容のタイムチャートである。
【図10】本願発明の実施の形態3に係る電気炊飯器の
保温制御内容のタイムチャートである。
【図11】本願発明の実施の形態4に係る電気炊飯器の
保温制御内容の炊飯工程から保温工程に到る全体のタイ
ムチャートである。
【図12】本願発明の実施の形態5に係る電気炊飯器の
保温制御内容を示す保温工程部分のタイムチャートであ
る。
【図13】本願発明の実施の形態6に係る電気炊飯器の
保温制御内容の炊飯工程から保温工程に到る全体のタイ
ムチャートである。
【図14】本願発明の実施の形態7に係る電気炊飯器の
保温制御内容のサブルーチンのフローチャートである。
【図15】同保温制御内容の炊飯工程から保温工程に到
る全体のタイムチャートである。
【図16】本願発明の実施の形態9に係る電気炊飯器の
保温制御内容の保温工程におけるタイムチャートであ
る。
【図17】本願発明の実施の形態10に係る電気炊飯器
の保温制御内容を示す保温工程部分のフローチャートで
ある。
【図18】同保温制御内容の炊飯工程から保温工程に到
る全体のタイムチャートである。
【図19】本願発明の実施の形態11に係る電気炊飯器
の保温制御内容の炊飯工程から保温工程に到る全体のタ
イムチャートである。
【図20】本願発明の実施の形態12に係る電気炊飯器
の保温制御内容を示す炊飯工程から保温工程に到る全体
のタイムチャートである。
【図21】従来の電気炊飯器の保温制御内容を示す保温
工程部分のタイムチャートである。
【符号の説明】
2は内鍋、3は内ケース、65はマイコン制御ユニッ
ト、79Bは内鍋温度検知回路、C1〜C3は第1〜第3
のワークコイル、H1は保温ヒータ、H2は肩ヒータであ
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内鍋と、該内鍋を加熱する加熱手段と、
    該加熱手段の加熱状態を制御する加熱制御手段と、上記
    内鍋を冷却する内鍋冷却ファンとを備えた電気炊飯器に
    おいて、むらし工程終了後保温工程への移行時に、上記
    内鍋を上記内鍋冷却ファンにより冷却して目標保温温度
    に低下させるとともに、該目標保温温度への移行後に所
    定時間毎に上記加熱手段を作動させて上記内鍋を所定温
    度以上に加熱制御するようにし、上記内鍋の所定温度以
    上への加熱は、上記内鍋の温度を所定時間かけて100
    ℃以上の第1の殺菌温度まで上昇させる一方、その後上
    記加熱手段の加熱量を小さくして上記第1の殺菌温度よ
    りも低く上記目標保温温度よりも高い第2の殺菌温度に
    所定時間内維持するようにし、その後上記目標保温温度
    まで低下させることを特徴とする電気炊飯器。
  2. 【請求項2】 内鍋と、該内鍋を加熱する加熱手段と、
    該加熱手段の加熱状態を制御する加熱制御手段と、上記
    内鍋を冷却する内鍋冷却ファンとを備えた電気炊飯器に
    おいて、むらし工程終了後保温工程への移行時に、上記
    内鍋を上記内鍋冷却ファンにより冷却して目標保温温度
    よりも高い所定温度に低下させるとともに、その後自然
    冷却して目標保温温度へ移行させ、該目標保温温度への
    移行後に所定時間毎に加熱手段を作動させて内鍋を所定
    温度以上に加熱制御するようにし、上記内鍋の所定温度
    以上への加熱は、上記内鍋の温度を所定時間かけて10
    0℃以上の第1の殺菌温度まで上昇させる一方、その後
    上記加熱手段の加熱量を小さくして上記第1の殺菌温度
    よりも低く上記目標保温温度よりも高い第2の殺菌温度
    に所定時間内維持するようにし、その後上記目標保温温
    度まで低下させることを特徴とする電気炊飯器。
  3. 【請求項3】 温度上昇タイマーと温度維持タイマーの
    2つのタイマーを使用し、温度上昇タイマーにより内鍋
    の温度を所定時間かけて100℃以上の第1の殺菌温度
    まで上昇させる一方、その後加熱手段の加熱量を小さく
    して温度維持タイマーにより所定時間内上記第1の殺菌
    温度よりも低く目標保温温度よりも高い第2の殺菌温度
    に維持するようにしたことを特徴とする請求項1又は2
    記載の電気炊飯器。
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