JPH09294675A - 電気炊飯器 - Google Patents

電気炊飯器

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JPH09294675A
JPH09294675A JP11267396A JP11267396A JPH09294675A JP H09294675 A JPH09294675 A JP H09294675A JP 11267396 A JP11267396 A JP 11267396A JP 11267396 A JP11267396 A JP 11267396A JP H09294675 A JPH09294675 A JP H09294675A
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rice
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heating
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 飯器の底面側と側面側の各々に加熱手段を設
けた場合において、それら各部の温度の検出を可能と
し、個別に加熱温度をコントロールできるようにする。 【解決手段】 飯器と、該飯器の底面側に設けられた第
1の加熱手段と、上記飯器の側面側に設けられた第2の
加熱手段と、上記飯器の温度を検出する温度センサと、
該温度センサの検出値に応じて上記第1,第2の加熱手
段の加熱出力を制御する加熱制御手段とを備えてなる電
気炊飯器において、上記温度センサを上記飯器の底面側
の温度を検出する第1の温度センサと上記飯器側面側の
温度を検出する第2の温度センサとの2組の温度センサ
により構成し、上記第1,第2の加熱手段の加熱出力を
相互に独立して制御するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、飯器底面と側面
の複数の温度センサを用いて加熱制御する電気炊飯器に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近では、飯器の底面側と側面側の両方
に各々ヒータ又はワークコイル等の加熱手段を設けるこ
とによって、炊飯時における飯器全面の均一なムラのな
い加熱状態を実現するとともに保温時の保温温度の均一
化を図るようにした電気炊飯器が提供されるようになっ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、該従来の電気
炊飯器の場合、上記設置位置を異にする複数の加熱手段
の加熱出力を制御するための温度センサは、飯器底面側
中央部に設けた所謂センタセンサ部に設けられているだ
けであり、飯器底面中央部の温度をパラメータとして上
記飯器底面側と側面側複数の加熱手段の加熱出力を共通
に制御しているにすぎないことから、次のような問題が
生じていた。
【0004】すなわち、飯器内の米飯量の相違(大・中
・小)によって飯器側面側の要求熱量は大きく変動し、
小量時には大量時に比べて飯器側面側の温度が上りす
ぎ、炊飯時における米飯の焦げつきが発生し、また保温
時における米飯の乾燥などが発生する・また、上記従来
の電気炊飯器による炊飯制御の場合、底面側加熱手段は
最大出力の大きな炊飯ヒータ又は2重ワークコイル等の
主加熱手段により形成されている一方、側面側加熱手段
は相対的に最大出力の小さな保温ヒータ等の補助加熱手
段によって形成されていたので、大量時の均一加熱には
限界があるとともに、さらに同大量時に飯器底面側の温
度は高くなっても側面側温度はそれほどに高くならな
い。従って、側面側加熱手段の加熱出力を本来必要な要
求加熱温度に対応して適切に制御することが難しかっ
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1〜6に係
る発明は、それぞれ上記のような問題を解決することを
目的としてなされたものであって、該目的を達成するた
めに、各々次のような有効な課題解決手段を備えて構成
されている。
【0006】(1) 請求項1記載の発明の構成 すなわち、先ず該発明の電気炊飯器は、飯器と、該飯器
の底面側と側面側に設けられた複数の加熱手段と、上記
飯器の温度を検出する温度センサと、該温度センサの検
出値に応じて上記複数の加熱手段の加熱出力を制御する
加熱制御手段とを備えてなる電気炊飯器において、上記
温度センサを上記飯器の底面側の温度を検出する温度セ
ンサと上記飯器側面側の温度を検出する温度センサとの
複数の温度センサにより構成し、上記複数の加熱手段の
加熱出力を相互に独立して制御するようになっている。
【0007】したがって、該構成によると、従来の構成
による炊飯制御と異なり、飯器の底面と側面各々の実際
の温度状態が個別に検出され、当該検出された飯器の底
面および側面各々の温度に応じて、飯器全体の温度が均
一になるように、対応する飯器底面側、側面側加熱手段
各々の各加熱出力が適切に制御されるようになる。
【0008】そのため、例えば飯器底面側の温度センサ
で検出された飯器底面側の温度に比べて飯器側面側の温
度センサで検出された飯器側面の温度が低い大炊飯量時
などには、飯器側面側の加熱手段の加熱出力をアップし
て、飯器底面側の温度と等しくするように制御すること
が可能となり、飯器全体の加熱温度を等しくして略均一
な加熱による炊きムラのない炊飯を行わせることができ
る。
【0009】また、逆に飯器底面側の温度センサで検出
された飯器底面側の温度に比べて飯器側面側の温度セン
サで検出された飯器側面側の温度が高すぎる小炊飯量時
や小量御飯の保温時には、飯器側面側の加熱手段の加熱
出力を小さくして米飯の焦げつきの発生や御飯の乾燥を
防止するようにすることができる。
【0010】(2) 請求項2記載の発明の構成 該発明の電気炊飯器は、上記構成の電気炊飯器における
飯器底面側の加熱手段が炊飯ヒータであり、飯器側面側
の加熱手段が保温ヒータとなっている。
【0011】したがって、該構成によると、従来の構成
による炊飯制御と異なり、保温工程において、飯器の底
面と側面各々の実際の温度状態が個別に検出され、当該
検出された飯器の底面および側面各々の温度に応じて、
飯器全体の温度が略均一になるように、対応する炊飯ヒ
ータ、保温ヒータ各々の加熱出力が適切に制御されるよ
うになる。
【0012】そのため、例えば飯器底面側の温度センサ
で検出された飯器底面側の温度に比べて飯器側面側の温
度センサで検出された飯器側面の温度が低い大量の御飯
の保温時などには、飯器側面側の加熱手段である保温ヒ
ータの加熱出力を十分にアップして、飯器底面側の温度
と等しくするように制御することが可能となり、飯器全
体の保温加熱温度を等しくして均一な保温加熱によるム
ラのない保温を行わせることができる。
【0013】また、逆に飯器底面側の温度センサで検出
された飯器底面側の温度に比べて飯器側面側の温度セン
サで検出された飯器側面側の温度が高すぎる小量御飯の
保温時には、飯器側面側の加熱手段である保温ヒータの
加熱出力を小さくして御飯の乾燥を防止するようにする
ことができる。
【0014】(3) 請求項3記載の発明の構成 該発明の電気炊飯器は、上記各構成の電気炊飯器におけ
る飯器底面側の加熱手段が炊飯ヒータであり、飯器側面
側の加熱手段も同様の構造の炊飯ヒータとなっている。
【0015】したがって、該構成によると、従来の構成
による炊飯制御と異なり、飯器の底面と側面各々の実際
の温度状態が個別に検出され、当該検出された飯器の底
面および側面各々の温度に応じて、飯器全体の温度が略
均一になるように、対応する各炊飯ヒータ各々の加熱出
力が適切に制御されるようになる。
【0016】そのため、例えば飯器底面側の温度センサ
で検出された飯器底面側の温度に比べて飯器側面側の温
度センサで検出された飯器側面の温度が低い大炊飯量時
や大量の御飯の保温時などには、飯器側面側の加熱手段
である側面側ヒータの加熱出力を十分にアップして、飯
器底面側の温度と略等しくするように制御することが可
能となり、飯器全体の加熱温度を等しくして均一な加熱
による炊きムラのない炊飯又は温度ムラのない保温を行
わせることができる。
【0017】また、逆に飯器底面側の温度センサで検出
された飯器底面側の温度に比べて飯器側面側の温度セン
サで検出された飯器側面側の温度が高すぎる小炊飯量時
や小量御飯の保温時には、飯器側面側の加熱手段である
側面側ヒータの加熱出力を小さくして米飯の焦げつきの
発生や御飯の乾燥を防止するようにすることができる。
【0018】(4) 請求項4記載の発明の構成 該発明の電気炊飯器は、上記各構成の電気炊飯器におけ
る飯器底面側の加熱手段がワークコイルであり、飯器側
面側の加熱手も同様のワークコイルとなっている。
【0019】したがって、該構成によると、従来の構成
による炊飯制御と異なり、飯器の底面と側面各々の実際
の温度状態が個別に検出され、当該検出された飯器の底
面および側面各々の温度に応じて、飯器全体の温度が略
均一になるように、対応する各ワークコイル各々の加熱
出力が適切に制御されるようになる。
【0020】そのため、例えば飯器底面側の温度センサ
で検出された飯器底面側の温度に比べて飯器側面側の温
度センサで検出された飯器側面の温度が低い大炊飯量時
や大量の御飯の保温時などには、飯器側面側の加熱手段
である飯器側面側ワークコイルの加熱出力を十分にアッ
プして、飯器底面側の温度と等しくするように制御する
ことが可能となり、飯器全体の加熱温度を略等しくして
均一な加熱による炊きムラのない炊飯や温度ムラのない
保温を行わせることができる。
【0021】また、逆に飯器底面側の温度センサで検出
された飯器底面側の温度に比べて飯器側面側の温度セン
サで検出された飯器側面側の温度が高すぎる小炊飯量時
や小量御飯の保温時には、飯器側面側の加熱手段である
側面側ワークコイルの加熱出力を小さくして米飯の焦げ
つきの発生や御飯の乾燥を防止するようにすることがで
きる。
【0022】(5) 請求項5記載の発明の構成 該発明の電気炊飯器は、上記各構成の電気炊飯器におけ
る飯器底面側の温度センサは飯器底面に対応して設けら
れている一方、飯器側面側の温度センサは飯器底面側の
加熱手段と飯器側面側の加熱手段との間の飯器側面に対
応して設けられている。
【0023】したがって、該構成によると、飯器底面側
と側面側との温度差を正確に検出することができるよう
になり、飯器全体の温度を略均一にするための飯器底面
側、側面側の各加熱手段の出力制御を適切に実現するこ
とができるようになる。
【0024】(6) 請求項6記載の発明の構成 該発明の電気炊飯器は、上記各構成における電気炊飯器
における加熱制御手段が、飯器底面側、側面側各温度セ
ンサの検出値に基き、それら各検出値が等しくなるよう
に飯器底面側、側面側各加熱手段の加熱出力を適切に加
減制御するように構成されている。
【0025】したがって、従来の炊飯制御と異なり、飯
器の底面と側面各々の実際の温度状態が個別に検出さ
れ、当該検出された飯器の底面および側面各々の温度差
に応じて、飯器全体の温度が略均一になるように、対応
する飯器底面側、側面側各加熱手段各々の加熱出力が適
切に制御されるようになる。
【0026】
【発明の効果】以上のように、本願各発明の電気炊飯器
によると、飯器底面側および側面側複数の各加熱手段の
加熱出力を、炊飯又は保温の各工程において、飯器全体
の温度が略均一になるように、内容量に応じて適切に可
変コントロールすることができるようになる結果、炊飯
工程における吸水、加熱ムラ、焦げつきなどのない略均
一かつ良質な炊き上げが可能となり、また保温工程にお
ける少量御飯の乾燥を防止することができる。
【0027】
【実施の形態】
(実施の形態1)以下、添付の図面を参照して、先ず本
願発明の実施の形態1に係る電気炊飯器の炊飯器本体部
の構成および作用を説明する。
【0028】図1には、例えば加熱手段としてシーズヒ
ータ等の発熱線を採用した同電気炊飯器の炊飯器本体部
の構造が示されている。
【0029】先ず本実施の形態の電気炊飯器は、例えば
炊飯と保温とを兼用する所謂炊飯ジャータイプのものに
構成されている。そして、内部に飯器(内鍋)3をセッ
トし得るように構成された有底筒状の外ケース1と、該
外ケース1の上部を覆蓋する蓋ユニット2とからなる容
器本体を備えて構成されている。
【0030】前記外ケース1は、合成樹脂からなる有底
筒状のカバー部材4と、該カバー部材4の上端部に結合
された合成樹脂製の肩部材5とによって構成されてお
り、その内部には、前記飯器3を取り出し可能にセット
するための有底筒状の内ケース(保護枠)6が設けられ
ている。
【0031】該内ケース6は、有底筒状の薄金属板より
なり、前記肩部材5に対してその上端が結合され、且つ
側壁部6aの外周面上下方向中央部には第2の加熱手段
としての保温ヒータよりなる第2ヒータH2が備えられ
ている。また該内ケース6の底壁部6bの中央部には、
前記飯器3の底面中央部に対して接触するセンタセンサ
7が設けられている。
【0032】該センタセンサ7は、前記飯器3底面部3
aの温度を検知する温度検知手段および飯器存在検知手
段として作用するものであり、温度検知部となる第1の
サーミスタ(第1の温度センサ)S1および飯器3がセ
ットされているか否かを検知する飯器セット検知センサ
ー8などを収納した周知のセンサー構造が採用されてい
る。
【0033】また前記内ケース6の底壁部6bの上面側
には、前記センタセンサ7の第1のサーミスタS1部を
包囲するように第1の加熱手段としての炊飯ヒータより
なる第1ヒータH1を備えたヒータプレート9が配設さ
れている。このヒータプレート9は上記内ケース6内に
セットされた飯器3の底面に対応して隙間なく密着さ
れ、飯器3の底面部3aおよびその外周面部を伝熱性良
く加熱する。
【0034】さらに、符号S2は第2のサーミスタ(第
2の温度センサ)であり、上記第1ヒータH1と第2ヒ
ータH2との間の中間部に位置して飯器3の側面部3b
の温度を検出するように設けられている。
【0035】一方前記蓋ユニット2は、その外周面を構
成する合成樹脂製の外カバー部10と、該外カバー10
の内周面における環状の枠部を構成する内枠部11と、
該内枠部11における半径方向内側の開口部をポリカバ
ーパッキン12を介して着脱可能に覆蓋する放熱板13
とによって図示のような中空構造に形成されている。そ
して、この蓋ユニット2は、前記肩部材5の後端側に対
してヒンジ機構14を介して上下方向に回動自在に取り
付けられており、その開放端側には、該蓋ユニット2の
所定位置に対して係合して該蓋ユニット2の閉塞状態を
維持するロック機構15が設けられている。
【0036】また、符号16は蒸気逃がし通路、26は
該蒸気逃がし通路16の下部に設けられたおねば戻し機
能を有する蒸気放出パイプである。
【0037】また、符号H3は肩ヒータ(カタヒータ)
であり、上記外ケース4上部の肩部材5の内周部に位置
して周方向に配設されている。該肩ヒータH3は、伝熱
プレートを介して上記飯器3の上縁および蓋ユニット3
の放熱板13の外周縁に接するように設けられていて、
上述の飯器3の上縁部および飯器2の放熱板13を加熱
し、当該部分付近に生じる液滴を早期に蒸発させて、御
飯の白ボケが発生するのを防止する。
【0038】さらに、前記内ケース6と外ケース1との
間には、第1ヒータH1、第2ヒータH2、肩ヒータH3
各々への通電制御を行うためのマイコン制御ユニット2
3を具備した制御基盤24が収容されている。また、前
記肩部材5における前面端側には、操作部を構成する操
作パネル21が設けられている。この操作パネル21に
は、炊飯に必要な各種のスイッチ群部(図2に示すメニ
ュースイッチ41、保温スイッチ42、炊飯スタートス
イッチ43、取り消しスイッチ44、タイマー炊飯スイ
ッチ45など)22と、それらの各スイッチによって選
択された炊飯メニュー、スイッチ操作状態等を表示して
使用者に視認せしめるための液晶表示部53とが設けら
れている。
【0039】また、同操作パネル21の裏側には、それ
ら各部品を設けた部品基板(操作基板)25が設けられ
ている。
【0040】次に、図2に基づいて、上記電気炊飯器本
体における炊飯・保温制御回路部52の構成を説明す
る。なお、図2では上記図1に示された各部に対応する
部分には同一の参照符号を付して示している。
【0041】すなわち、先ず家庭用商用交流電源29か
らの電源電圧AC100(V)は、上記飯器6の異常加熱
状態を検知して溶断する温度ヒューズ30を介して第1
ヒータH1、第2ヒータH2および肩ヒータH3に各々供
給されるようになっているとともに、降圧トランス35
で降圧され、且つ整流器36で整流されて、上記マイコ
ン制御ユニット23に対してその動作電源電圧として供
給されるようになっている。なお、マイコン制御ユニッ
ト23の構成については後述する。
【0042】上記第1ヒータH1、第2ヒータH2、肩ヒ
ータH3は各々相互に並列に接続されている。
【0043】そして、上記第1ヒータH1と電源側アー
スラインとの間、第2ヒータH2と電源側アースライン
との間、肩ヒータH3と電源側アースラインとの間に
は、それぞれトライアック32,33,34が接続され
ている。そして、これらトライアック32,33,34
の各ゲート端子には、マイコン制御ユニット23からの
指令信号によりON/OFF制御される第1、第2、第
3のトランジスタ37,38,39からのON/OFF
制御信号がそれぞれ供給されるようになっている。
【0044】上記マイコン制御ユニット23は、基準周
波数発生回路(OSC)40からのクロック信号にづいて
動作し、所定のプログラムに従って上記第1〜第3の各
トランジスタ37,38,39の相互に独立したON/O
FF制御を行い、これにより上記第1ヒータH1、第2
ヒータH2、肩ヒータH3への給電状態を例えば炊飯特性
に従って制御する。この給電制御は、特に上記飯器底面
部3aおよび側面部3bの温度を検出する第1,第2の
サーミスタS1,S2からの出力信号に基づいて飯器全体
の温度を均一にするように加熱制御が行われる。
【0045】また、上記マイコン制御ユニット23の入
出力インタフエイス部には、上記操作パネル部21の上
述した各スイッチ41〜45よりなる操作スイッチ群部
22および液晶表示部53、炊飯完了を報知するブザー
73、第1,第2のサーミスタS1,S2等が各々接続さ
れている。なお、上記マイコン制御ユニット23は特許
請求の範囲中の加熱制御手段を構成するものである。
【0046】ところで、従来は飯器温度の検出手段が上
記センタセンサ7部の第1のサーミスタS1のみであっ
たために、炊飯完了後の保温制御に際し、飯器内の御飯
が満量状態にある時も少量状態の時も同第1のサーミス
タS1のみで温度制御していた。そのため、少量時には
飯器底部の温度が低いにも拘わらず飯器側部の温度だけ
が第2ヒータH2の加熱により上昇して、過加熱状態と
なり、御飯の上部が乾燥して硬くなりすぎる等の問題が
生じていた。
【0047】しかし、本実施の形態では、上述のよう
に、飯器3の底部3aの温度を検出するセンタセンサ7
部の第1のサーミスタS1に加えて、飯器3の側部3b
の温度を検出する第2のサーミスタS2が第2ヒータH2
側に寄せて設けられている。従って、第1ヒータH1
第2ヒータH2各々の制御を各サーミスタS1,S2の検
出値を用いて相互に独立して行うことができる。
【0048】該第1,第2の2組のサーミスタS1,S2
を用いた保温制御の内容を図3のフローチャートに示
す。
【0049】すなわち、炊飯開始後、吸水工程(ステッ
プS1)、合数判定(ステップS2)、炊き上げ工程(ス
テップS3)、むらし工程(ステップS4)を経て第1,
第2のヒータH1,H2をOFFにした後、保温工程に入
り、先ず第2のサーミスタS2で検出される飯器側部3
bの温度が目標保温温度72℃以下に低下したか否かを
判定する(ステップS5)。
【0050】その結果、NOと判定された飯器3の側部
3bの温度が未だ目標保温温度72℃以下となっていな
い時は、ステップS6をジャンプして第2ヒータH2をO
Nにすることなく、ステップS7の飯器底部3aの温度
判定動作に進む。
【0051】他方、YESと判定された飯器側部3bの
温度が目標保温温度72℃以下に低下している時は、第
2ヒータH2を8秒分の8秒間ONにして先ず飯器側部
3bからの保温加熱を開始した後、ステップS7の飯器
底部3aの温度判定動作に進む。
【0052】ステップS7では、上記第1のサーミスタ
1の検出値に基き、さらに飯器底部3aの温度が上述
の目標保温温度72℃以下まで低下しているか否かを判
定する。その結果、NOの飯器底部3aの温度が目標保
温温度72℃以下に低下していない時には、ステップS
8をジャンプして第1ヒータH1をONにすることなく、
ステップS9の保温時間の経過判定動作に進む。他方、
YESの目標保温温度72℃以下に低下している時はス
テップS8で炊飯ヒータH1をONにして飯器底部3aの
保温加熱を実行した後、ステップS9の保温時間の経過
判定動作に進む。
【0053】そして、設定保温時間が経過するまでの間
は、上記ステップS5〜S9の第1,第2のの各サーミス
タS1,S2の飯器温度検出値に基いて飯器3の底部3a
と側部3b各々の加熱温度が独立に制御されて、飯量に
関係なく共に目標とする保温温度72℃を越えて高くな
ることがないように加熱ムラなく適切に温度調節され
る。従って、従来のような少量時の御飯の乾燥硬化が防
止されるようになる。
【0054】(実施の形態2)前述のように、加熱ムラ
のない美味しい御飯を炊き上げるためには、飯器3の全
体を均一に加熱することが必要である。
【0055】ところが、上記実施の形態1の電気炊飯器
の場合、炊飯加熱手段としての第1ヒータH1を飯器3
の底部3aに、また保温加熱手段としての第2ヒータH
2を飯器3の側部3bに設けた構成となっており、吸水
工程から炊き上げ、むらし工程に到る過程での飯器3の
加熱は、加熱出力の大きい底部3a側の第1ヒータH1
を中心として行われるために、飯器3の全面を均一に加
熱することは難しい。
【0056】そこで、本実施の形態の電気炊飯器では、
例えば図4に示すように飯器3側部の加熱手段である第
2ヒータH2を上述のような保温ヒータに代えて第1ヒ
ータH1と同様の発熱線よりなるヒータにより構成し、
飯器3全面を大出力で均一に加熱するとともに、上記同
様に第1,第2の2組のサーミスタS1,S2を設けて相
互に独立に加熱制御するように構成したことを特徴とす
るものである。
【0057】この場合、上記飯器底部3a側の第1ヒー
タH1は、例えば蓋ユニット3の形状と容積に対応して
設定されている炊飯量最小ラインL2量の御飯を炊く時
に均一加熱を行える底部3aのコーナ面位置に、また飯
器側部3b側の第2ヒータH2は、同炊飯量最小ライン
2と炊飯量満量ラインL1との例えば中間位置等満量炊
飯時に第1ヒータH1との組合せで飯器3の全体を均一
に加熱できる位置に設置されている。
【0058】また、一方第2のサーミスタS2は、上記
第1,第2の2組のヒータH1とH2の略中間に設け、そ
れら相互間の温度差ΔTを正確に炊飯・保温制御回路部
12のマイコン制御ユニット23に取り込めるようにな
っいてる。
【0059】以下、該構成の電気炊飯器においてなされ
る例えば吸水工程の加熱制御について図5のフローチャ
ートを参照して詳細に説明する。
【0060】先ず炊飯スタートスイッチのON、又はタ
イマースイッチのON後、吸水工程(ステップS1)に
入り、先ず上記飯器底部3a側の第1のサーミスタS1
の検出温度が吸水開始温度に達しない60℃以下の状態
であるか否かを判定する(ステップS2)。
【0061】その結果、YESの飯器底部3aの温度が
60℃以下の時は、上記第1ヒータH1、第2ヒータH2
をそれぞれ10/14の出力で各々ON制御して飯器3
の全面を均一に加熱して水温を上昇させる。
【0062】そして、それにより飯器底部3aの温度が
60℃よりも高く上昇し、吸水温度に達してステップS
2でNOと判定されると、続いて吸水工程を維持する吸
水時間txを設定した吸水タイマーXをセットしデクリ
メント(tx−1)を開始させる(ステップS3)。
【0063】次に、該吸水時間txの経過(tx=0)
を判定(ステップS6)し、設定された吸水時間txが
経過するまでの間は、次のように上記飯器底部3a側第
1、飯器側部3b側第2の各ヒータH1,H2の加熱出力
を独立に制御することによって加熱ムラのない全体に均
一な飯器加熱を実行するようになっている。
【0064】すなわち、先ずステップS7で、上記第2
のサーミスタS2により検出される飯器側部3bの温度
が65℃以上となったか否かを判定する。
【0065】その結果、NOの時、すなわち飯器3の側
部3bの温度が60℃を超えてはいるが同飯器3の底部
3aの温度が65℃以上には高くなっていない吸水温度
範囲内の適切な時には、ステップS8に進んで上記第1
のサーミスタS1と第2のサーミスタS2との検出温度の
高さを比較する。他方、YESの飯器3の側部3bの温
度が60℃を超えており、かつ飯器3の底部3aの温度
も65℃以上に高くなっている時は、ステップS9,S
10に進んで上記第1,第2各ヒータH1,H2を各々OF
Fにした上で、上述のステップS2以下の制御にリター
ンする。これにより、飯器3全体の温度が上記ステップ
2でNO、S7でNOと判定される吸水に適した上下温
度範囲に制御される。
【0066】このように、上記ステップS7でNOと判
定されてステップS8に進むと、上述のように第1,第
2の各サーミスタS1,S2の検出値の大きさを対比す
る。
【0067】その結果、例えば炊飯量が少ないなどの事
情により第1のサーミスタS1の検出値よりも第2のサ
ーミスタS2の検出値の方が大きくなっている飯器側部
3bの温度が高くなりすぎている時(S1<S2)には、
先ずステップS11で該第2のサーミスタS2の検出値か
ら第1のサーミスタS1の検出値を引くことにより、両
者の温度差ΔTa(ΔTa=S2−S1)を演算する。
【0068】そして、さらにステップS12で該演算値Δ
Taを所定の基準値ΔTxと比較し、上記演算値ΔTa
が基準値ΔTxよりも大の時(ΔTa>ΔTx)は、ス
テップS13で上記第1ヒータH1の出力を6/14、ス
テップS14で第2ヒータH2の出力を少し低い4/14
に各々制御して、上記第1,第2のサーミスタS1,S2
の検出値が等しくなるように飯器底部3aの加熱温度と
飯器側部3bの加熱温度を相互に独立して加減調節す
る。
【0069】他方、上記演算値ΔTaが上記基準値ΔT
xよりも小の時(ΔTa<ΔTx)は、ステップS15
16に進んで上記第1ヒータH1の出力を6/14に、
また第2ヒータH2の出力を6/14に各々同一に制御
して、上記第1,第2の各サーミスタS1,S2の検出値
がそのまま等しくなるように飯器底部3aの加熱温度と
飯器側部3bの加熱温度を相互に独立して加減調節す
る。
【0070】これらの結果、適切な吸水温度範囲内での
飯器全面の均一な吸水加熱状態が実現され、飯米の全体
に等しい吸水率が確保される。
【0071】(実施の形態3)次に、図6のフローチャ
ートは上記図4の構成の電気炊飯器を使用して実施され
る本願発明の実施の形態3に係る電気炊飯器の吸水工程
からむらし工程に到る炊き上げ工程の制御内容を示して
いる。
【0072】すなわち、先ず炊飯スイッチのON、又は
タイマー炊飯スイッチのONによって炊飯制御がスター
トすると、先ずステップS1の吸水工程終了後、ステッ
プS2で合数判定を行う。
【0073】該合数判定は、吸水工程終了後飯器3を上
記第1,第2ヒータH1,H2をフルパワー14/14,
14/14の出力で加熱した状態の所定の第1温度から
該第1温度よりも高い第2温度に上昇するまでに要した
時間の大小に基いて行われる。
【0074】次に、該合数判定後、続いてステップS3
に進み、第1のサーミスタS1で検出される飯器3の底
部3aの温度が沸騰開始直前の温度90℃以上に達した
か否かを判定する。
【0075】該判定の結果、飯器底部3aの温度が同温
度90℃以上になっていないNOの時にはステップ
4,S5に進んで、上記第1ヒータH1、第2ヒータH2
をそれぞれ10/14の出力で各々ON制御して飯器3
の全面を均一に加熱して沸騰状態まで水温を上昇させて
炊き上げ工程に入る。
【0076】そして、それにより飯器底部3aの温度が
90℃以上に上昇して、上記ステップS3でYESと判
定されると、次にステップS6に進んで上記飯器底部3
a側第1のサーミスタS1と飯器側部3b側第2のサー
ミスタS2との検出温度の大きさを比較する。
【0077】その結果、例えば炊飯量が少ないなどの事
情により第1のサーミスタS1の検出値よりも第2のサ
ーミスタS2の検出値の方が大きくなっている飯器側部
3bの温度が高くなりすぎている時(S1<S2)には、
先ずステップS7で該第2のサーミスタS2の検出値から
第1のサーミスタS1の検出値を引くことにより、両者
の温度差ΔTa(ΔTa=S2−S1)を演算する。
【0078】そして、さらにステップS8で該演算値Δ
Taを所定の基準値ΔTxと比較し、上記演算値ΔTa
が基準値ΔTxよりも小の時(ΔTa<ΔTx)は、ス
テップS9で上記第1ヒータH1の出力を12/14、ス
テップS10で第2ヒータH2の出力を12/14の同一
出力に各々制御して、上記第1,第2のサーミスタ
1,S2の検出値がそのまま等しくなるように飯器底部
3aの加熱温度と飯器側部3bの加熱温度を相互に独立
して加減調節する。
【0079】他方、上記演算値ΔTaが上記基準値ΔT
xよりも大の時(ΔTa>ΔTx)は、ステップS11
12に進んで上記第1ヒータH1の出力を12/14
に、また第2ヒータH2の出力をそれよりも小さい8/
14に各々制御して、飯器側部3bの温度を低下させ、
上記第1,第2の各サーミスタS1,S2の検出値が等し
くなるように飯器底部3aの加熱温度と飯器側部3bの
加熱温度を相互に独立して加減調節する。
【0080】これらの結果、適切な炊き上げ温度範囲内
での飯器全面の均一な沸騰加熱状態が実現される。
【0081】他方、上述のステップS6での第1,第2
のの各サーミスタS1,S2の検出温度の大きさを対比の
結果、例えば炊飯量が多いなどの事情により、第2のサ
ーミスタS2の検出値よりも第2のサーミスタS2の検出
値の方が大きくなっている飯器底部3aの温度の方が高
くなっている時(S1>S2)には、先ずステップS13
該第1のサーミスタS1の検出値から第2のサーミスタ
2の検出値を引くことにより、両者の温度差ΔTb
(ΔTb=S1−S2)を演算する。
【0082】そして、さらにステップS14で該演算値Δ
Tbを所定の基準値ΔTxと比較し、上記演算値ΔTb
が基準値ΔTxよりも小の時(ΔTb<ΔTx)は、ス
テップS15で上記第1ヒータH1の出力を10/14、
ステップS16で第2ヒータH2の出力を10/14の同
一出力に各々制御して、上記第1,第2のサーミスタS
1,S2の検出値がそのまま等しくなるように飯器底部3
aの加熱温度と飯器側部3bの加熱温度を相互に独立し
て加減調節する。
【0083】他方、上記演算値ΔTbが上記基準値ΔT
xよりも大の時(ΔTb>ΔTx)は、ステップS17
18に進んで上記第1ヒータH1の出力を8/14に、
また第2ヒータH2の出力をそれよりも大きい12/1
4に各々制御して、飯器側部3bの加熱温度を上げ、上
記第1,第2の各サーミスタS1,S2の検出値が等しく
なるように飯器底部3aの加熱温度と飯器側部3bの加
熱温度を相互に独立して加減調節する。
【0084】これらの結果、適切な炊き上げ温度範囲内
での飯器全面の均一な沸騰加熱状態が実現される。
【0085】以上のようにして飯器3の全面を均一に加
熱することにより、例えばステップS19でYESとなる
まで所定設定時間1800秒間、適切な沸騰状態が維持
され、加熱ムラなく御飯が炊き上げられる。
【0086】そして、ステップS19でYESとなって同
設定時間が経過するか、又はステップS20でYESとな
つて第1のサーミスタS1で検出される飯器底部3aの
温度が炊き上げ終了温度130℃以上になると、続いて
むらし工程S21を実行した後、保温工程S22に進む。
【0087】(実施の形態4)図7のフローチャート
は、本願発明の実施の形態4に係る電気炊飯器のむらし
工程制御の内容を示している。
【0088】本実施の形態の電気炊飯器でも、上記図4
に示すように飯器3側部の加熱手段である第2ヒータH
2を第1ヒータH1と同様の発熱線よりなる大出力のヒー
タにより構成し、飯器3の全面を均一に加熱するととも
に、上記実施の形態2,3と同様に第1,第2の2組の
サーミスタS1,S2を設けて「むらし工程」における加
熱制御を実行するように構成したことを特徴とするもの
である。
【0089】以下、該構成の電気炊飯器においてなされ
る該むらし工程の加熱制御について図7のフローチャー
トを参照して詳細に説明する。
【0090】先ず炊き上げ工程完了後、むらし工程(ス
テップS1)に入り、上記飯器底部3a側の第1のサー
ミスタS1の検出温度がむらし開始温度100℃以下の
状態になったか否かを判定する(ステップS2)。
【0091】その結果、NOの時は、第1,第2ヒータ
1,H2を各々OFFにして飯器3の底部3aおよび側
部3bの温度を低下させる。他方、その結果、YESの
飯器底部3aの温度が100℃以下となった時は、ステ
ップS3でむらしタイマーYのむらし時間tyをセット
した後、ステップS4に進む。
【0092】そして、それにより同むらし時間tyを設
定したむらしタイマーYのデクリメント(ty−1)を
開始させる。
【0093】次に、該むらし時間tyの経過(ty=
0)を判定(ステップS4)し、設定されたむらし時間
tyが経過するまでの間は、次に述べるように上記飯器
底部3a側第1、飯器側部3b側第2の各ヒータH1
2の加熱出力を独立に制御することによって加熱ムラ
のない全体に均一なむらし加熱を実行するようになって
いる。
【0094】すなわち、先ずステップS8で、上記飯器
底部3a側第1,飯器側部3b側第2の各サーミスタS
1,S2の検出値の大きさを対比する。
【0095】その結果、例えば炊飯量が少ないなどの事
情により第1のサーミスタS1の検出値よりも第2のサ
ーミスタS2の検出値の方が大きくなっている飯器側部
3b側の温度の方が高くなりすぎている時(S1<S2
には、先ずステップS9で該第2のサーミスタS2の検出
値から第1のサーミスタS1の検出値を引くことによ
り、両者の温度差ΔTa(ΔTa=S2−S1)を演算す
る。
【0096】そして、さらにステップS10で該演算値Δ
Taを所定の基準値ΔTxと比較し、上記演算値ΔTa
が基準値ΔTxよりも小の時(ΔTa<ΔTx)は、ス
テップS11,S12で上記第1,第2各ヒータH1,H2
出力を各々同一出力6/14に各々制御して、上記第
1,第2のサーミスタS1,S2の検出値がそのまま等し
くなるように飯器底部3aの加熱温度と飯器側部3bの
加熱温度を相互に独立して加減調節する。
【0097】他方、上記演算値ΔTaが上記基準値ΔT
xよりも大の時(ΔTa>ΔTx)は、ステップS13
14に進んで上記第1ヒータH1の出力を6/14に、
また第2ヒータH2の出力をそれよりも小さい4/14
に各々制御して、飯器側部3bの温度を低下させ、上記
第1,第2の各サーミスタS1,S2の検出値が等しくな
るように飯器底部3aの加熱温度と飯器側部3bの加熱
温度を相互に独立して加減調節する。
【0098】これらの結果、適切なむらし温度範囲内で
の飯器全面の均一なむらし加熱状態が実現される。
【0099】他方、上記ステップS8での判定の結果、
例えば炊飯量が多いなどの事情により第2のサーミスタ
2の検出値よりも第1のサーミスタS1の検出値の方が
大きくなっている飯器側部3bよりも底部3aの温度が
高くなっている時(S1>S2)には、先ずステップS15
で該第1のサーミスタS1の検出値から第2のサーミス
タS2の検出値を引くことにより、両者の温度差ΔTb
(ΔTb=S1−S2)を演算する。
【0100】そして、さらにステップS16で該演算値Δ
Tbを所定の基準値ΔTxと比較し、上記演算値ΔTb
が基準値ΔTxよりも小の時(ΔTa<ΔTx)は、ス
テップS17で上記第1ヒータH1の出力を6/14、ス
テップS14で第2ヒータH2の出力を同じく6/14に
各々制御して、上記第1,第2のサーミスタS1,S2
検出値がそのまま等しくなるように飯器底部3aの加熱
温度と飯器側部3bの加熱温度を相互に独立して加減調
節する。
【0101】他方、上記演算値ΔTbが上記基準値ΔT
xよりも大の時(ΔTa>ΔTx)は、ステップS19
20に進んで上記第1ヒータH1の出力を4/14に、
また第2ヒータH2の出力をそれよりも大きな6/14
に各々制御して、上記第1,第2の各サーミスタS1
2の検出値が等しくなるように飯器底部3aの加熱温
度と飯器側部3bの加熱温度を相互に独立して加減調節
する。
【0102】これらの結果、適切なむらし温度範囲内で
の飯器全面の均一なむらし加熱状態が実現される。
【0103】(実施の形態5)図8および図9は、本願
発明の実施の形態5に係る電気炊飯器本体とその制御回
路部の構成とを示している。
【0104】先ず本実施の形態の電気炊飯器は、例えば
第1,第2の2組のワークコイルを備えた電磁誘導加熱
式のものにより構成されている。そして、炊飯と保温と
を兼用するようになっている。
【0105】すなわち、該電気炊飯器本体1は、、例え
ば図8に示すように、内部に誘起されるうず電流によっ
て自己発熱が可能なステンレス鋼等の鉄系金属よりなる
飯器(内鍋)3と、該飯器3を任意にセットし得るように
形成された合成樹脂製の有底筒状の内ケース(保護枠)
6と、該内ケース6を保持する外部筺体である筒状の外
ケース1と、該外ケース1と上記内ケース6とを一体化
して形成された容器本体の上部に開閉可能に設けられた
蓋ユニット2とから構成されている。
【0106】上記内ケース6の底壁部6bには、図に示
すように半径方向の位置を異にして同心状の2重巻構造
に分巻された相互に直列な第1のワークコイルC1が設
けられており、該第1のワークコイルC1は上述した各
実施の形態の第1ヒータH1に対応して飯器底部3a側
を加熱する。また、同内ケース6の側壁部6aには、第
2のワークコイルC2が設けられている。そして、第1
のワークコイルC1と第2のワークコイルC2との間に
は、第2のサーミスタS2が設けられている。
【0107】したがって、該構成では、上記飯器3はそ
の底部3a側と側部3b側の両方で均一に発熱し、上述
の実施の形態の場合と同様に飯器3内の水に浸した飯米
を加熱ムラなく効率良く炊き上げる。
【0108】そして、上記内ケース6の下方部側には上
記第1,第2のワークコイルC1,C2を駆動制御するI
GBT50や電源電圧整流用のダイオードブリッジを含
む整流平滑回路などの発熱性部品を備えた制御回路基板
101が取付けられている。
【0109】また上記外ケース1は、例えば合成樹脂板
で形成された上下方向に筒状のカバー部材4と、該カバ
ー部材4の上端部に結合された合成樹脂製の肩部材5
と、上記カバー部材4の下端部に一体化された合成樹脂
製の底部4aとによって上記内ケース6の底壁部3aと
の間に所定広さの空間部を形成する状態で全体として有
底の筒状体に構成されている。
【0110】一方、上記内ケース6の底壁部6b下部に
はコイル台102が設けられており、その底部中央部に
は、上下方向に同心状に貫通したセンタセンサ7の収納
空間部(嵌装穴)17が形成されており、該センタセンサ
収納空間部17中に上下方向に昇降自在な状態で、かつ
常時コイルスプリング18により上方に上昇付勢された
状態で飯器のセット状態検知用のセンタセンサ7が設け
られている。
【0111】上記センタセンサ収納空間部17は、上記
コイル台102中央部で上下両方向に延びるリブによっ
て形成された筒体19内に形成され、その下部側開口部
にはセンサカバー20が嵌合されている。
【0112】一方、符号2は蓋ユニットであり、該上記
蓋ユニット2は、その外周面を構成する合成樹脂製の外
カバー10と、該外カバー10の外周縁部内側に嵌合さ
れ、当該蓋ユニット2の飯器3への係合部を構成する合
成樹脂製の内カバー11と、該内カバー11の裏面側に
重合され、半径方向外周部の飯器開口部との係合部にポ
リカバーパッキン12を設けた放熱板13とによって中
空構造に形成されている。
【0113】この蓋ユニット2は、上記外ケース1の肩
部材5に対してヒンジ機構(図示省略)を介して回動自
在に取付けられており、その開放端側には、該蓋ユニッ
ト2の所定位置に係合して蓋ユニット2の開閉を行うロ
ック機構(図示省略)が設けられている。
【0114】なお、符号H3は図1のものと同様の肩ヒ
ータである。
【0115】また、上記蓋ユニット2の略中央部には、
蒸気放出パイプを備えた蒸気放出装置26が取付けられ
ている。
【0116】次に、図9は上記のように構成された電気
炊飯器の炊飯用マイコン制御ユニット23を中心とする
ワークコイル等制御回路部の構成を示す。
【0117】図中、符号23が炊飯制御用のマイコン制
御ユニット(CPU)であり、該マイコン制御ユニット
23はマイクロコンピュータを中心とし、第1,第2の
2組の温度検出回路部、第1,第2のワークコイル
1,C2に対応した2組のワークコイル制御回路部、発
振回路部、リセット回路部、肩ヒータ駆動回路部、ファ
ンモータ駆動回路部、電源回路部、液晶表示部、LED
ランプ表示部、操作スイッチ部等を備えて構成されてい
る。
【0118】そして、先ず第1,第2の温度検出回路8
8,89には、例えば上記第1,第2のサーミスタ
1,S2による飯器3の底部3a側温度および側部3b
側温度の各検出値がそれぞれ入力されるようになってい
る。
【0119】また、上記2組のワークコイル制御回路部
は各々相互に独立して構成されており、第1,第2のパ
ルス幅変調回路74,84、第1,第2の同期トリガー
回路75,85、第1,第2のIGBT駆動回路77,
87、第1,第2のIGBT72,82、第1,第2の
共振コンデンサ71,81によって、形成されている。
そして、上記マイコン制御ユニット23により、上記第
1,第2の各パルス幅変調回路74,84を各々独立し
て制御することにより、例えば炊飯工程に応じて上記第
1,第2の各ワークコイルC1,C2の出力(出力値とO
Nデューティー比)を変えることによって同炊飯工程の
各工程における飯器加熱温度を適切に可変コントロール
することにより、後述するように加熱ムラのない御飯の
炊き上げを実現するようになっている。
【0120】なお、図中の符号D1,D2は上記第1,第
2のIGBT72,82の各フライホイールダイオード
である。また、符号70は、家庭用AC電源29との間
に挿入された上記第1,第2のワークコイルC1,C2
電源側整流平滑回路である。
【0121】一方、符号H3は上述の肩ヒータ、60は
外ケース1内底部のファン60aを駆動するファンモー
タであり、それぞれトライアック34,31を介してト
ライアック駆動回路61によってON,OFF駆動され
る。
【0122】また、符号62は降圧トランス、63は定
電圧電源回路であり、上記マイコン制御ユニット23の
電源回路を形成している。
【0123】さらに、符号53は液晶表示部、73はブ
ザー、22は炊飯スタートスイッチ、保温スイッチ、タ
イマースイッチ、取消スイッチ等の各種操作スイッチ群
部、40は制御用の発振回路、64はリセット回路であ
る。
【0124】このような構成の電磁誘導加熱方式の電気
炊飯器においては、上記第1,第2のサーミスタS1
2の検出温度に応じて上記図9の回路の第1,第2の
各ワークコイル制御回路を介しマイコン制御ユニット2
3により第1,第2の各ワークコイルC1,C2を制御す
ることにより、第1,第2のワークコイルC1,C2の何
れか一方のみ、又は第1,第2のワークコイルC1,C2
両方の炊飯・保温工程に応じた適切な出力制御を行うこ
とができる。従って、上記実施の形態2〜4と同様の均
一加熱作用効果を各炊飯工程(吸水、炊き上げ、むら
し、保温)において実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施の形態1に係る電気炊飯器の本
体部の構成を示す断面図である。
【図2】同電気炊飯器の制御回路図である。
【図3】同電気炊飯器の保温制御の内容を示すフローチ
ャートである。
【図4】本願発明の実施の形態2に係る電気炊飯器の構
成を示す概略図である。
【図5】同電気炊飯器の吸水制御の内容を示すフローチ
ャートである。
【図6】本願発明の実施の形態3に係る電気炊飯器の炊
き上げ制御の内容を示すフローチャートである。
【図7】本願発明の実施の形態4に係る電気炊飯器のむ
らし制御の内容を示すフローチャートである。
【図8】本願発明の実施の形態5に係る電気炊飯器の本
体部の構成を示す断面図である。
【図9】同電気炊飯器の制御回路図である。
【符号の説明】
1は外ケース、2は蓋ユニット、3は飯器、3aは飯器
底部、3bは飯器側部、4は外カバー部材、5は肩部
材、6は内ケース、23はマイコン制御ユニット、H1
は第1ヒータ、H2は第2ヒータ、H3肩ヒータ、S1
第1のサーミスタ、S2は第2のサーミスタ、C1は第1
のワークコイル、C2は第2のワークコイルである。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 飯器と、該飯器の底面側と側面側に設け
    られた複数の加熱手段と、上記飯器の温度を検出する温
    度センサと、該温度センサの検出値に応じて上記複数の
    加熱手段の加熱出力を制御する加熱制御手段とを備えて
    なる電気炊飯器において、上記温度センサを上記飯器の
    底面側の温度を検出する温度センサと上記飯器側面側の
    温度を検出する温度センサとの複数の温度センサにより
    構成し、上記複数の加熱手段の加熱出力を相互に独立し
    て制御するようにしたことを特徴とする電気炊飯器。
  2. 【請求項2】 飯器底面側の加熱手段が炊飯ヒータであ
    り、飯器側面側の加熱手段が保温ヒータであることを特
    徴とする請求項1記載の電気炊飯器。
  3. 【請求項3】 飯器底面側の加熱手段および飯器側面側
    の加熱手段が、共に炊飯ヒータであることを特徴とする
    請求項1記載の電気炊飯器。
  4. 【請求項4】 飯器底面側の加熱手段および飯器側面側
    の加熱手段が、共にワークコイルであることを特徴とす
    る請求項1記載の電気炊飯器。
  5. 【請求項5】 飯器底面側の温度を検出する温度センサ
    は飯器底面に対応して設けられている一方、飯器側面側
    の温度を検出する温度センサは飯器底面側の加熱手段と
    飯器側面側の加熱手段との間の飯器側面に対応して設け
    られていることを特徴とする請求項1,2,3又は4記
    載の電気炊飯器。
  6. 【請求項6】 加熱制御手段は、飯器底面側および飯器
    側面側各温度センサの検出値に基き、それら各検出値が
    等しくなるように飯器底面側および飯器側面側各加熱手
    段の加熱出力を制御するようになっていることを特徴と
    する請求項1,2,3,4又は5記載の電気炊飯器。
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JP2020174698A (ja) * 2019-04-15 2020-10-29 タイガー魔法瓶株式会社 炊飯器
JP2021504024A (ja) * 2017-12-12 2021-02-15 佛山市▲順▼▲徳▼区美的▲電▼▲熱▼▲電▼器制造有限公司Foshan Shunde Midea Electrical Heating Appliances Manufacturing Co., Ltd. 調理方法及び調理器具

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