JP3228901B2 - 電気炊飯器 - Google Patents

電気炊飯器

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JP3228901B2
JP3228901B2 JP00203598A JP203598A JP3228901B2 JP 3228901 B2 JP3228901 B2 JP 3228901B2 JP 00203598 A JP00203598 A JP 00203598A JP 203598 A JP203598 A JP 203598A JP 3228901 B2 JP3228901 B2 JP 3228901B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、電磁誘導加熱式
の電気炊飯器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電磁誘導加熱式の電気炊飯器では、内鍋
底部に設けたワークコイルにより内鍋にうず電流を誘起
して当該内鍋自体を発熱させて炊飯するようになってい
る(例えば特開平2−121608号公報参照)。
【0003】したがって、その構成上、ヒータ式の電気
炊飯器で使用されているような非磁性体であるアルミニ
ウム製の内鍋を使用することはできず、一般にアルミニ
ウムに磁性体であるステンレス鋼を接合した所謂クラツ
ド材(合わせ板)が使用されている。
【0004】ところが、上記クラツド材はその構造上か
らの理由により、プレス時等に剥離しやすく、鍋形状へ
の加工に手間がかかる。また必然的に高価であり、製品
コストを高くするなどの問題がある。
【0005】そこで、最近ではステンレス鋼材単層板の
内鍋の採用が検討されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、そのようにし
た場合、内鍋の加工が容易で低コストにはなるが、他方
ワークコイルに対応した内鍋底部が集中的に加熱される
反面、ワークコイルから遠い内鍋側部が加熱されにくく
なり、焦げ付きや炊きムラが生じる問題がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願各発明は、それぞれ
上記のような問題を解決することを目的としてなされた
ものであって、該目的を達成するために、各々次のよう
な課題解決手段を備えて構成されている。
【0008】(1) 請求項1の発明 この発明は、器体と、この器体内に収納される単層のス
テンレス鋼材よりなる内鍋と、この内鍋の底部並びに側
部の下方から上方に至る部分に対応して設けられたワー
クコイルと、このワークコイルを駆動するワークコイル
駆動手段とを備え、上記内鍋の底部並びに側部の下方か
ら上方に至る部分に対応して設けられたワークコイル
は、上記内鍋の底部に対応して設けられた第1のワーク
コイルと、上記内鍋の底部と側部との間のコーナ部に対
応して設けられた第2のワークコイルと、上記内鍋の側
部の中央部に対応して設けられた第3のワークコイル
と、上記内鍋の側部の上方部に対応して設けられた第4
のワークコイルとからなり、上記第1,第3のワークコ
イルが、上記第2,第4のワークコイルの線輪間ピッチ
よりも小さい線輪間ピッチで設けられている。
【0009】この発明の構成では、上記のようにワーク
コイルを第1〜第4の4組のワークコイルに分け、第1
のワークコイルを上記内鍋の底部に対応して小さい線輪
間ピッチで密に、また第2のワークコイルを上記内鍋の
底部と側部との間のコーナ部分に対応して大きい線輪間
ピッチで粗に、第3のワークコイルを上記内鍋の側部の
中央部に対応して小さい線輪間ピッチで密に、第4のワ
ークコイルを上記内鍋の側部の上方部に対応して大きい
線輪間ピッチで粗に設けている。
【0010】このような構成によると、内鍋の底部、ま
た底部から側部、さらに側部下方から上方にかけて第1
〜第4の4組のワークコイルが、密−粗−密−粗の関係
で略全周に亘って設けられることになり、相対的に内鍋
下方部のトータルの加熱量を大きくすることができるよ
うになるので、例えば加熱量が大きく求められる炊き上
げ工程の際の加熱効率を高めることができ、炊きムラを
抑制することができる。
【0011】(2) 請求項2の発明 この発明は、器体と、この器体内に収納される単層のス
テンレス鋼材よりなる内鍋と、この内鍋の底部並びに側
部の下方から上方に至る部分に対応して設けられたワー
クコイルと、このワークコイルを駆動するワークコイル
駆動手段とを備え、上記内鍋の底部並びに側部の下方か
ら上方に至る部分に対応して設けられたワークコイル
は、上記内鍋の底部に対応して設けられた第1のワーク
コイルと、上記内鍋の底部と側部との間のコーナ部に対
応して設けられた第2のワークコイルと、上記内鍋の側
部の中央部に対応して設けられた第3のワークコイル
と、上記内鍋の側部の上方部に対応して設けられた第4
のワークコイルとからなり、上記第1,第2,第3のワ
ークコイルが、上記第4のワークコイルの線輪間ピッチ
よりも小さい線輪間ピッチで設けられている。
【0012】この発明の構成では、上記のようにワーク
コイルを第1〜第4の4組のワークコイルに分け、第1
のワークコイルを上記内鍋の底部に対応して小さい線輪
間ピッチで密に、また第2のワークコイルを上記内鍋の
底部と側部との間のコーナ部分に対応して同じく小さい
線輪間ピッチで密に、さらに第3のワークコイルを上記
内鍋の側部の中央部に対応して同じく小さい線輪間ピッ
チで密に設ける一方、第4のワークコイルを上記内鍋の
側部の上方部に対応して大きい線輪間ピッチで粗に設け
ている。
【0013】したがって、このような構成によると、内
鍋の底部から側部上方にかけて第1〜第4の4組のワー
クコイルが、密−密−密−粗の関係で略全周に亘って設
けられることになり、炊飯および保温時の内鍋の加熱量
分布の均一化を図ることが可能となる一方、全体として
内鍋の側部下方から底部にかけての加熱量を大きくする
ことができるようになるので、特に加熱量が大きく求め
られる炊き上げ工程の際の加熱効率を高めることがで
き、炊きムラを抑制することができる。
【0014】
【発明の効果】以上の結果、本願発明によると、内鍋を
単層のステンレス鋼材により形成できることによって内
鍋の加工が容易で低コストになるとともに、そのように
単層のステンレス鋼材を用いて内鍋を形成した場合に
も、局部的な加熱や炊きムラを抑制することができる電
気炊飯器を提供することができるようになる。
【0015】
【発明の実施の形態】(実施の形態1) 図1および図2は、本願発明の実施の形態1に係る電気
炊飯器の構成と作用を示している。
【0016】先ず本実施の形態の電気炊飯器は、内鍋と
して単層の磁性金属板よりなるものが採用され、加熱手
段として内鍋の全体を包み込むようにして内鍋の全周に
巻かれたワークコイルよりなる電磁誘導加熱手段が採用
されている。そして、炊飯と保温とを兼用するようにな
っている。
【0017】すなわち、該電気炊飯器は、例えば図1に
示すように、内部に誘起されるうず電流によって自己発
熱が可能な単層のステンレス鋼板よりなる内鍋(飯器)3
と、該内鍋3を任意にセットし得るように形成された合
成樹脂製の有底筒状の内ケース(保護枠)4と、該内ケ
ース4を保持する外部筺体である筒状の外ケース1と、
該外ケース1と上記内ケース4とを一体化して形成され
た容器本体の上部に開閉可能に設けられた蓋ユニット2
とから構成されている。
【0018】上記内ケース6の底壁部6bには、図1に
示すように上記内鍋3の全周に各リッツ線が相互に接触
しない比較的大きなピッチで同心状に巻成されたワーク
コイルCが内鍋3を包み込むように設けられており、該
ワークコイルCは当該内鍋3の全体を均一に加熱するよ
うになっている。そして、該ワークコイルCの一端は、
図2に示すように整流平滑回路70を介した電源ライン
に、また他端はIGBT(パワートランジスタ)72の
コレクタ側端子および同期トリガー回路75のトリガー
信号出力端子に共通に接続されている。
【0019】したがって、該構成では、上記内鍋3はそ
の底部3aと側部3bの全体が均一に発熱し、例えば内
鍋3内の水に浸した飯米が断熱部として作用する吸水工
程などにおいても内鍋3の上部側をムラなく加熱して全
体に均一な吸水性能を可能にするとともに、炊飯量が多
い時などにも飯器3の全体を均一に加熱して加熱ムラな
く効率良く炊き上げる。また、沸騰工程以降の水分がな
くなった状態における内鍋3底部3aの局部的な熱の集
中を防止して焦げ付きの発生を防止する。
【0020】また、上記内ケース6の下方部側には上記
ワークコイルCを駆動制御するIGBT72や電源電圧
整流用のダイオードブリッジを含む整流平滑回路70な
どの発熱性部品を備えた制御回路基板101が取付けら
れている。
【0021】また上記外ケース1は、例えば合成樹脂板
で形成された上下方向に筒状のカバー部材4と、該カバ
ー部材4の上端部に結合された合成樹脂製の肩部材5
と、上記カバー部材4の下端部に一体化された合成樹脂
製の底部4aとによって上記内ケース6の底壁部66と
の間に所定広さの断熱および通風空間部を形成する状態
で全体として有底の筒状体に構成されている。
【0022】一方、上記内ケース6の上記底壁部6b下
部にはコイル台102が設けられており、その底部中央
部には、上下方向に同心状に貫通したセンタセンサ7の
収納空間部(嵌装穴)17が形成されており、該センタセ
ンサ収納空間部17中に上下方向に昇降自在な状態で、
かつ常時コイルスプリング18により上方に上昇付勢さ
れた状態で飯器のセット状態検知用のセンタセンサ7が
設けられている。また、該センタセンサ7のセンサホル
ダー頂部には、サーミスタよりなる内鍋3の温度を検出
する第1の温度センサS1が設置されている。
【0023】上記センタセンサ収納空間部17は、上記
コイル台102中央部で上下両方向に延びるリブによっ
て形成された筒体19内に形成され、その下部側開口部
にはセンサカバー20が嵌合されている。
【0024】一方、符号2は蓋ユニットであり、該蓋ユ
ニット2は、その外周面を構成する合成樹脂製の外カバ
ー10と、該外カバー10の外周縁部内側に嵌合され、
当該蓋ユニット2の飯器3への凹溝状の係合部を構成す
る合成樹脂製の内カバー11aと、該内カバー11aの
裏面に重合され、半径方向外周部の飯器開口部との係合
部にポリカバーパッキン12を設けた放熱板13とによ
って中空構造に形成されている。
【0025】この蓋ユニット2は、上記外ケース1の肩
部材5に対してヒンジ機構(図示省略)を介して回動自
在に取付けられており、その開放端側には、該蓋ユニッ
ト2の所定位置に係合して蓋ユニット2の開閉を行うロ
ック機構(図示省略)が設けられている。
【0026】なお、符号H3は肩ヒータであり、上記飯
器3の開口縁部3cおよび蓋ユニット2の放熱板13を
加熱して飯器全体の均一加熱に寄与するとともに、それ
ら各部に生じる凝縮液滴を速かに蒸発させて御飯の白ボ
ケを防止する作用を果たす。そして、該肩ヒータH3
下部には、肩ヒータ部周辺の温度を検出する第2の温度
センサS2が設けられている。
【0027】また、上記蓋ユニット2の略中央部には、
蒸気放出装置26が取付けられている。
【0028】次に、図2は上記のように構成された電気
炊飯器本体の炊飯・保温制御用のマイコン制御ユニット
23を中心とするワークコイル等制御回路部の構成を示
す。
【0029】図中、符号23が炊飯・保温制御用のマイ
コン制御ユニット(CPU)であり、該マイコン制御ユ
ニット23はマイクロコンピュータユニットを中心と
し、例えば内鍋3および肩ヒータH3部の各温度検出回
路部、ワークコイル駆動制御回路部、発振回路部、リセ
ット回路部、肩ヒータ駆動回路部、ファンモータ駆動回
路部、電源回路部、液晶表示部、LEDランプ表示部、
操作スイッチ部等を備えて構成されている。
【0030】そして、先ず内鍋3底部および肩ヒータH
3部の第1,第2の各温度検出回路79a,79bに
は、例えば上記第1の温度センサS1による内鍋3の底
部3aの温度検出値および第2の温度センサS2による
肩ヒータH3付近の温度検出値がそれぞれ入力されるよ
うになっている。
【0031】また、上記ワークコイル駆動制御回路部
は、例えばパルス幅変調回路74、同期トリガー回路7
5、IGBT駆動回路77、IGBT72、共振コンデ
ンサ71によって形成されている。そして、上記マイコ
ン制御ユニット23により、上記パルス幅変調回路74
を制御することにより、例えば炊飯工程に応じて上記ワ
ークコイルCの出力値および同出力値でのONデューテ
ィー比(例えばn秒/16秒)をそれぞれ適切に変える
ことによって炊飯工程の各工程における内鍋3の加熱温
度と加熱パターンを炊飯量を考慮して適切に可変コント
ロールすることにより、均一な吸水作用と加熱ムラのな
い御飯の炊き上げ、良好な保温性能等を実現するための
適切な出力制御が行われるようになっている。
【0032】なお、図2中の符号Dは上記IGBT72
のフライホイールダイオードである。また、符号70
は、家庭用AC電源70との間に挿入された上記ワーク
コイル駆動用のダイオードブリッジを内蔵した電源側整
流平滑回路である。
【0033】一方、符号H3は上述の肩ヒータ、60は
外ケース1内底部のファン60aを駆動するファンモー
タであり、それぞれトライアック34,31を介してト
ライアック駆動回路61によってON,OFF駆動され
るようになっている。
【0034】また、符号62は降圧トランス、63は定
電圧電源回路であり、上記マイコン制御ユニット23の
直流電源回路を形成している。
【0035】さらに、符号53は液晶表示部、73はブ
ザー、22は炊飯スタートスイッチ、保温スイッチ、タ
イマースイッチ、取消スイッチ等の各種操作スイッチ群
部、40はクロック基準制御信号形成用の発振回路、6
4はリセット回路である。
【0036】以上のように、本実施の形態の電気炊飯器
では、上記内鍋3の底部並びに側部の下方から上方に到
る全周面にワークコイルCが所定の間隔で設けられてい
る。したがって、内鍋3は上述のようにステンレス鋼材
の単層板により形成したとしても、その底部3aと側部
3bの下方から上方の全体が均一に発熱し、例えば内鍋
3内の水に浸した飯米が断熱部として作用する吸水工程
などにおいても内鍋3の上部側をムラなく加熱して全体
に均一な吸水性能を可能にするとともに、炊飯量が多い
時などにも内鍋3の全体を均一に加熱して加熱ムラなく
効率良く炊き上げるようになる。また、沸騰工程以降の
水分がなくなった状態における内鍋3底部3aの局部的
な熱の集中を防止して焦げ付きの発生を防止する。ま
た、内鍋3はステンレス鋼材の単層板で形成されること
から、加工が容易で低コストになる。
【0037】(変形例1) 上述のように、内鍋3の底部から側部上方に到る全周に
各リッツ線が相互に接触しないように所定の間隔でワー
クコイルCを巻成した場合、内鍋3の全体を均一に加熱
することができ、単層のステンレス鋼板により内鍋3を
形成した場合にも局部的な加熱力の集中を避けることが
でき、焦げ付きや炊きムラを防ぐことができる。
【0038】しかし、そのようにした場合、例えば加熱
効率を向上させるための内鍋3内の対流形成作用や少炊
飯量時の加熱効率を考えると、例えば図3および図4に
示すように内鍋3の底部から側部の所定部分(一部
分)、例えば内鍋3の底部3aの外周側側部3bとの間
のコーナ部分のリッツ線の線輪間ピッチを小さくするこ
とによって線輪の本数を増加させ、他の部分と比べて相
対的に加熱力を大きくすることが好ましい。
【0039】また、一般に炊き上げから沸騰まで、もし
くは炊き上げから沸騰後水分がなくなるまでの内鍋内の
米に対する有効な加熱位置としては例えば底部が考えら
れる。しかし、例えば内鍋の側部下方を含む底部と側部
との間のコーナ部分のワークコイルのピッチを上記のよ
うに他の部分よりも小さくすることによっても、内鍋を
単層のステンレス鋼材により形成したとしても上記のよ
うな炊飯工程に有効な加熱を行うことができ、効率良く
加熱することができる。
【0040】(変形例2) また、一方上記ワークコイルCは、上記内鍋3の底部中
央部分と底部外周のコーナ部分、側壁部分の3ケ所に完
全に分けて巻成することによって内鍋3の全周を包み込
むようにしても良い。
【0041】このようにすると、ワークコイルリッツ線
のトータルの長さが短かくて済み、巻成作業も容易にな
るので、低コストになる。
【0042】もちろん、その場合において、変形例1の
構成を採用することができる。
【0043】(実施の形態2) 図5および図6は、本願発明の実施の形態2に係る電気
炊飯器本体とそのワークコイル等制御回路部の構成とを
示している。
【0044】先ず本実施の形態の電気炊飯器は、内鍋を
単層の磁性金属板により形成するとともに、その加熱手
段を内鍋底部中央の例えば第1のワークコイルと同底部
外周側側部3bとの間のコーナ部の第2のワークコイル
との2組のワークコイルに加え、同内鍋の側部側中央の
第3のワークコイルとの3組のワークコイルよりなる電
磁誘導加熱手段により形成して構成されている。そし
て、炊飯と保温とを兼用するようになっている。
【0045】すなわち、該電気炊飯器本体1は、、例え
ば図5に示すように、内部に誘起されるうず電流によっ
て自己発熱が可能な単層のステンレス鋼板よりなる内鍋
3と、該内鍋3を任意にセットし得るように形成された
合成樹脂製の有底筒状の内ケース(保護枠)6と、該内
ケース6を保持する外部筺体である筒状の外ケース1
と、該外ケース1と上記内ケース6とを一体化して形成
された容器本体の上部に開閉可能に設けられた蓋ユニッ
ト2とから構成されている。
【0046】上記内ケース6の底壁部6bには、図5に
示すように半径方向の位置を異にして底部3a中央部と
底部3a外周側側部3bとの間のコーナ部の各々に同心
状に分巻され、相互に直列に接続された第1,第2のワ
ークコイルC1およびC2が設けられており、該第1,第
2のワークコイルC1,C2は内鍋3の底部3a面と側部
3bの下方面側全体を発熱させて加熱する。また、同内
ケース6の側壁部6a中央には、上記内鍋3の側部3b
を発熱させる、上記第1,第2のワークコイルC1,C2
に対して相互に直列に接続された第3のワークコイルC
3が設けられている。そして、該第1のワークコイルC1
の一端は、例えば図6に示すように、整流平滑回路70
を介した電源ラインに、また第3のワークコイルC3
他端部はIGBT(パワートランジスタ)72のコレク
タ側端子および同期トリガー回路75のトリガー信号出
力端子に接続されている。そして、第2のワークコイル
2と第3のワークコイルC3との間には、リレーRのリ
レースイッチRSが接続され、そのOFF又はONによ
って上記第1,第2,第3の各ワークコイルC1,C2
3の全てが駆動される駆動状態と底部側第1,第2の
ワークコイルC1,C2のみが駆動される駆動状態との2
種のワークコイル駆動状態が選択制御されるようになっ
ている。
【0047】したがって、該構成では、上記リレースイ
ッチRSがOFF状態に制御されると、上記第1,第
2,第3のワークコイルC1,C2,C3の全てが作動し
て上記内鍋3はその底部3a側と側部3b側の両方で均
一に発熱し、例えば内鍋3内の水に浸した飯米が断熱部
として作用する吸水工程などにおいて内鍋3内の上部側
をもムラなく加熱して全体に均一な吸水性能を可能にす
るとともに、炊飯量が多い時などにも内鍋3の全体を均
一に加熱して加熱ムラなく効率良く炊き上げる。また、
局部的な加熱力の集中を防止して沸騰工程以降の水分が
なくなった状態における底部の焦げ付きを防止する。
【0048】他方、上記リレースイッチRSがON状態
に制御されると、第3のワークコイルC3がOFFにな
り、第1,第2のワークコイルC1,C2のみが駆動され
て、上記内鍋3はその底部3a側を中心とした低インダ
クタンスで効率良く内鍋3を加熱し、底部3aと側部3
b下方からの高い加熱出力で飯米を効率良く炊き上げ
る。また、炊飯量が少ない時の側面の焦げを防止する。
【0049】また、上記内ケース6の下方部側には上記
第1,第2,第3のワークコイルC1,C2,C3を駆動
制御するIGBT72や電源電圧整流用のダイオードブ
リッジを含む整流平滑回路70などの発熱性部品を備え
た制御回路基板101が取付けられている。
【0050】また上記外ケース1は、例えば合成樹脂板
で形成された上下方向に筒状のカバー部材4と、該カバ
ー部材4の上端部に結合された合成樹脂製の肩部材5
と、上記カバー部材4の下端部に一体化された合成樹脂
製の底部4aとによって上記内ケース6の底壁部66と
の間に所定広さの断熱および通風空間部を形成する状態
で全体として有底の筒状体に構成されている。
【0051】一方、上記内ケース6の上記底壁部6b下
部にはコイル台102が設けられており、その底部中央
部には、上下方向に同心状に貫通したセンタセンサ7の
収納空間部(嵌装穴)17が形成されており、該センタセ
ンサ収納空間部17中に上下方向に昇降自在な状態で、
かつ常時コイルスプリング18により上方に上昇付勢さ
れた状態で飯器のセット状態検知用のセンタセンサ7が
設けられている。また、該センタセンサ7のセンサホル
ダー頂部には、サーミスタよりなる内鍋3の温度を検出
する第1の温度センサS1が設置されている。
【0052】上記センタセンサ収納空間部17は、上記
コイル台102中央部で上下両方向に延びるリブによっ
て形成された筒体19内に形成され、その下部側開口部
にはセンサカバー20が嵌合されている。
【0053】一方、符号2は蓋ユニットであり、該蓋ユ
ニット2は、その外周面を構成する合成樹脂製の外カバ
ー10と、該外カバー10の外周縁部内側に嵌合され、
当該蓋ユニット2の内鍋3への凹溝状の係合部を構成す
る合成樹脂製の内カバー11aと、該内カバー11aの
裏面に重合され、半径方向外周部の飯器開口部との係合
部にポリカバーパッキン12を設けた放熱板13とによ
って中空構造に形成されている。
【0054】この蓋ユニット2は、上記外ケース1の肩
部材5に対してヒンジ機構(図示省略)を介して回動自
在に取付けられており、その開放端側には、該蓋ユニッ
ト2の所定位置に係合して蓋ユニット2の開閉を行うロ
ック機構(図示省略)が設けられている。
【0055】なお、符号H3は肩ヒータであり、上記内
鍋3の開口縁部3cおよび蓋ユニット2の放熱板13を
加熱して飯器全体の均一加熱に寄与するとともに、それ
ら各部に生じる凝縮液滴を速かに蒸発させて御飯の白ボ
ケを防止する作用を果たす。そして、該肩ヒータH3
下部には、肩ヒータ周辺の温度を検出する第2の温度セ
ンサS2が設けられている。
【0056】また、上記蓋ユニット2の略中央部には、
蒸気放出装置26が取付けられている。
【0057】次に、図6は上記のように構成された電気
炊飯器本体の炊飯・保温制御用のマイコン制御ユニット
23を中心とするワークコイル等制御回路部の構成を示
している。
【0058】図中、符号23が炊飯・保温制御用のマイ
コン制御ユニット(CPU)であり、該マイコン制御ユ
ニット23はマイクロコンピュータユニットを中心と
し、例えば内鍋3および肩ヒータH3部の各温度を検出
する温度検出回路部、ワークコイル駆動制御回路部、発
振回路部、リセット回路部、肩ヒータ駆動回路部、ファ
ンモータ駆動回路部、電源回路部、液晶表示部、LED
ランプ表示部、操作スイッチ部等を備えて構成されてい
る。
【0059】そして、先ず内鍋3および肩ヒータH3
の温度を検出する第1,第2の各温度検出回路79a,
79bには、例えば上記内鍋3の温度を検出する第1の
温度センサS1による内鍋3の底部3aの温度検出値お
よび肩ヒータH3部の温度を検出する第2の温度センサ
2による肩ヒータH3付近の温度検出値がそれぞれ入力
されるようになっている。
【0060】また、上記ワークコイル駆動制御回路部
は、例えばパルス幅変調回路74、同期トリガー回路7
5、IGBT駆動回路77、IGBT72、共振コンデ
ンサ71によって形成されている。そして、上記マイコ
ン制御ユニット23により、上記パルス幅変調回路74
を制御することにより、例えば炊飯工程に応じて上記第
1,第2,第3のークコイルC1,C2,C3の合計出力
値又は第1,第2のワークコイルC1,C2のみの出力値
およびそれら各出力値でのONデューティー比(例えば
n秒/16秒)をそれぞれ適切に変えることによって炊
飯工程の各工程における内鍋加熱温度と加熱パターンを
炊飯量を考慮して適切に可変コントロールすることによ
り、後述するように均一な吸水作用と加熱ムラ、焦げ付
きのない御飯の炊き上げ、良好な保温性能等を実現する
ための出力制御が行われるようになっている。
【0061】そして、符号Rが上記第1,第2,第3の
3組のワークコイルC1,C2,C3の全てを同時に、又
はそれらの内の第1,第2のワークコイルC1,C2のみ
を独立に駆動制御するための制御リレーであり、リレー
コイルRLとリレースイッチRSよりなっている。そし
て、リレーコイルRLは上記マイコン制御ユニット23
により制御されるリレー駆動回路78によって励磁、非
励磁されてリレースイッチRSをON,OFF駆動す
る。リレースイッチRSがONになると、内鍋側部3b
側の第3のワークコイルC3はショートカットされて第
1,第2のワークコイルC1,C2のみが駆動(加熱制
御)されて内鍋底部3a側が加熱される。一方、リレー
スイッチRSがOFFになると、上記第1,第2,第3
のワークコイルC1,C2,C3が共に駆動(加熱制御)
されて内鍋3の全体が均一に加熱される。そして、これ
らの駆動状態は、例えば炊飯メニュー、炊飯工程又は炊
飯量などに対応して適切に選択制御される。
【0062】なお、図2中の符号Dは上記IGBT72
のフライホイールダイオードである。また、符号70
は、家庭用AC電源70との間に挿入された上記第1,
第2のワークコイルC1,C2駆動用のダイオードブリッ
ジを内蔵した電源側整流平滑回路である。
【0063】一方、符号H3は上述の肩ヒータ、60は
外ケース1内底部のファン60aを駆動するファンモー
タであり、それぞれトライアック34,31を介してト
ライアック駆動回路61によってON,OFF駆動され
るようになっている。
【0064】また、符号62は降圧トランス、63は定
電圧電源回路であり、上記マイコン制御ユニット23の
直流電源回路を形成している。
【0065】さらに、符号53は液晶表示部、73はブ
ザー、22は炊飯スタートスイッチ、保温スイッチ、タ
イマースイッチ、取消スイッチ等の各種操作スイッチ群
部、40はクロック基準制御信号形成用の発振回路、6
4はリセット回路である。
【0066】本実施の形態の場合、上記のような構成の
電磁誘導加熱方式の電気炊飯器において、例えば吸水工
程から保温工程に到る炊飯工程又はそれらの各工程にお
いて、その時の炊飯メニューや飯米の炊飯量に応じて上
記図6の回路の制御リレーRのリレーコイルRLをリレ
ー駆動回路78を介してマイコン制御ユニット23によ
り励磁又は非励磁して、そのリレースイッチRSを適切
にON,OFF制御することにより、上記第1,第2の
ワークコイルC1,C2のみ、又は第1,第2,第3のワ
ークコイルC1,C2,C3全ての駆動および出力制御を
行う。
【0067】したがって、上記マイコン制御ユニット2
3によって、上記リレー駆動回路78を作動制御し、そ
の時の炊飯工程や炊飯メニュー、炊飯量に応じ、例えば
上記リレースイッチRS、リレーコイルRLよりなる切
替手段であるリレーRを任意にOFF又はON状態に切
替作動させることによって、単一のワークコイル駆動回
路により、炊飯量が多い時は、上記内鍋3の底部3aお
よび側部3b下方側第1,第2のワークコイルC1,C2
と内鍋側部3b側中央の第3のワークコイルC3の全て
を共に駆動して内鍋3の全面を均一に加熱するようにす
る一方、他方炊飯量が少ない時は内鍋3の側部3b側中
央の第3のワークコイルC3をOFFにして内鍋3の底
部3aおよび側部3b下方側側第1,第2のワークコイ
ルC1,C2のみにより内鍋3の底部3aと側部下方側か
ら有効な加熱を行わせるようにすることができる。
【0068】その結果、次のようなメリットが得られ
る。
【0069】(1) 例えば内鍋内の炊飯量に応じて、
内鍋底部中央の第1のワークコイルC1と内鍋底部外周
コーナ部の第2のワークコイルC2との2組のみ(少、
中量時)、第1,第2のワークコイルC1,C2と内鍋側
部中央側第3のワークコイルC3の全て(大量時)の2
通りの適切なパターンでの駆動制御が可能となる。
【0070】(2) また、例えば炊飯工程に応じ、
吸水から沸騰まで、もしくは吸水から沸騰後水分がなく
なってくるまでは第1のワークコイルC1と第2のワー
クコイルC2とによって内鍋底部側からの有効かつ集中
的な強力加熱を行ない、沸騰開始後、もしくは沸騰後
水分がなくなってきてからは、焦げ付きを防止するため
に、第1,第2,第3のワークコイルC1,C2,C3
全て駆動して内鍋の全周面に均一に熱を分散させて局部
的な焦げ付きや加熱ムラを生じさせることなく、むらし
工程に移行させることが可能となる。
【0071】(3) 内鍋を単層のステンレス鋼板によ
り形成することができ、内鍋の加工が容易で低コストに
なるとともに、そのように内鍋を単層のステンレス鋼材
により形成したとしても、上述のように、その全体が均
一に発熱するようになり、局部的な熱の集中が防止さ
れ、加熱不足が低減されるので、御飯の焦げ付きや炊き
ムラが生じにくくなる。
【0072】(実施の形態3) 次に、図7は、上記のように第1,第2,第3のワーク
コイルC1,C2,C3を備えて構成された電気炊飯器に
おいて、上記第1,第2のワークコイルC1,C2と第3
のワークコイルC3をそれぞれ独立に制御するようにし
た本願発明の実施の形態3に係る電気炊飯器の制御回路
の構成を示す。
【0073】図中、符号61は炊飯および保温制御用の
マイコン制御ユニット(CPU)であり、該マイコン制
御ユニット61はマイクロコンピュータを中心とし、温
度検出回路部、第1,第2の2組のワークコイル駆動回
路部、発振回路部、リセット回路部、電源回路部、液晶
表示部、LEDランプ表示部、操作スイッチ部等を備え
て構成されている。
【0074】そして、先ず第1,第2の各温度検出回路
79a,79bには、例えば上記実施の形態2の場合と
同様第1,第2の温度センサS1,S2による内鍋2、肩
ヒータ部の温度の検出値が入力されるようになってい
る。
【0075】また、上記第1,第2の各ワークコイル駆
動回路部は、それぞれ相互に独立して形成されており、
先ず第1のワークコイル駆動回路は、第1のパルス幅変
調回路53、第1の同期トリガー回路54、第1のIG
BT駆動回路52、第1のIGBT50、第1の共振コ
ンデンサ51によって、また第2のワークコイル駆動回
路は、第2のパルス幅変調回路58、第2の同期トリガ
ー回路59、第2のIGBT駆動回路57、第2のIG
BT55、第2の共振コンデンサ56によって各々形成
されている。そして、それぞれマイコン制御ユニット6
1により、上記第1のパルス幅変調回路53、第2のパ
ルス幅変調回路58をそれぞれ個々に独立して制御する
ことにより、例えば炊飯量(合数)に応じて上記第1,
第2のワークコイルC1,C2と第3のワークコイルC3
との出力比率(加熱比率)を変えることによって炊飯少
量時の第3のワークコイルC3の電力消費の無駄を省
き、また側面の焦げ付きをなくしたり、また同第1,第
2のワークコイルC1,C2と第3のワークコイルC3
を交互にON,OFFさせることにより、必要に応じ炊
飯量(合数)に対応して内鍋内に内対流と外対流を交互
に形成して炊きむらのない均一な加熱状態を実現するよ
うな出力制御が行われる。
【0076】なお、図中の符号D1,D2は上記第1,第
2のIGBT50,55の保護ダイオードである。ま
た、符号71は、家庭用AC電源70との間に挿入され
た上記第1,第2のワークコイルC1,C2の電源側平滑
回路である。
【0077】一方、符号H3は上述の肩ヒータ、73は
外ケース内底部の冷却ファンであり、それぞれトライア
ック74,75を介してトライアック駆動回路76によ
ってON,OFF駆動される。該肩ヒータH3、冷却フ
ァン73の炊飯状態に対応したON,OFF制御は、上
記マイコン制御ユニット61により、上記トライアック
駆動回路76を制御することによってなされる。
【0078】また、符号77は降圧トランス、78は定
電圧電源回路であり、上記マイコン制御ユニット61の
電源回路を形成している。
【0079】さらに、符号53は液晶表示部、73はブ
ザー、22は炊飯スイッチ、保温スイッチ等の操作スイ
ッチ部、40はクロック基準制御信号形成用の発振回
路、64はリセット回路である。
【0080】該構成によれば、ワークコイル駆動回路を
2組必要とする分回路コストがアップするが、次のよう
な上記実施の形態2の場合と同様の作用が得られる。
【0081】(1) 例えば内鍋内の炊飯量に応じて、
内鍋底部中央の第1のワークコイルC1と内鍋底部外周
コーナ部の第2のワークコイルC2との2組のみ(少・
中量時)、第1,第2のワークコイルC1,C2と内鍋側
壁部側第3のワークコイルC3の全て(大量時)の2通
りの適切なパターンでの駆動制御が可能となる。
【0082】(2) また、例えば炊飯工程に応じ、
吸水から沸騰まで、もしくは吸水から沸騰後水分がなく
なってくるまでは上記第1のワークコイルC1と第2の
ワークコイルC2とによって内鍋底部からの有効かつ集
中的な強力加熱を行ない、沸騰開始後、もしくは沸騰
後水分がなくなってきてからは、焦げ付きを防止するた
めに、第1,第2,第3のワークコイルC1,C2,C3
を全て駆動して内鍋の全周面に均一に熱を分散させて局
部的な焦げ付きや加熱ムラを生じさせることなく、むら
し工程に移行させることが可能となる。
【0083】(3) 内鍋を単層のステンレス鋼板によ
り形成することができ、内鍋の加工が容易で低コストに
なるとともに、そのように内鍋を単層のステンレス鋼材
により形成したとしても、上述のように、その全体が均
一に発熱するようになり、局部的な熱の集中が防止さ
れ、加熱不足が低減されるので、御飯の焦げ付きや炊き
ムラが生じにくくなる。
【0084】(実施の形態4) さらに、図8は本願発明の実施の形態4に係る電気炊飯
器のワークコイル駆動回路の構成を示している。
【0085】本実施の形態では、例えば図8に示すよう
に、上記実施の形態3における第1,第2のワークコイ
ルC1,C2をも第3のワークコイルC3と同様に独立に
巻成して各々にワークコイル駆動回路77a〜77cを
設け、第1,第2,第3の各ワークコイルC1,C2,C
3をそれぞれ独立に駆動制御できるように構成したこと
を特徴とするものである。
【0086】このような構成を採用すると、ワークコイ
ル駆動回路が個別に必要となる分、上記の実施の形態3
のものよりも回路コストはさらにアップするが、上記実
施の形態3のものに比べて、さらに次のようなメリット
が得られる。
【0087】(1) 例えば内鍋内の炊飯量に応じて、
内鍋底部中央の第1のワークコイルC1のみ(少量
時)、第1のワークコイルC1と内鍋底部外周側コーナ
部の第2のワークコイルC2との2組のみ(中量時)、
第1,第2のワークコイルC1,C2と内鍋側壁部側第3
のワークコイルC3との全て(大量時)の3通りの、よ
り細かい炊飯量に応じた適切なパターンでの駆動制御が
可能となる。
【0088】(2) また、例えば炊飯工程に応じ、
吸水から沸騰まで、もしくは吸水から沸騰後水分がなく
なってくるまでは上記第1のワークコイルC1のみ、も
しくは第1のワークコイルC1と第2のワークコイルC2
とによつて内鍋底部からの有効かつ集中的な強力加熱を
行ない、沸騰開始後、もしくは沸騰後水分がなくなっ
てきてからは、焦げ付きを防止するために、第1,第
2,第3のワークコイルC1,C2,C3を全て駆動して
内鍋の全周面に均一に熱を分散させて局部的な焦げ付き
や加熱ムラを生じさせることなく、むらし工程に移行さ
せることが可能となる。
【0089】(実施の形態5) 図9は、本願発明の実施の形態5に係る電気炊飯器の構
成を示している。
【0090】この実施の形態の構成では、上記ワークコ
イルを第1,第2のワークコイルC1,C2に分け、第1
のワークコイルC1を例えば内鍋3の底部3aに対応し
た部分に一定のピッチで密に設ける一方、第2のワーク
コイルC2を内鍋3の側部3bの下方から上方に到る部
分に対応して一定のピッチで粗に設けたことを特徴とす
るものである。
【0091】このような構成によると、保温時における
内鍋3の温度の均一化を図ることができる。
【0092】(実施の形態6) 図10は、本願発明の実施の形態6に係る電気炊飯器の
構成を示している。
【0093】この実施の形態の構成では、上記ワークコ
イルを第1〜第4の4組のワークコイルC1〜C4に分
け、第1のワークコイルC1を内鍋3の底部3a中央に
対応して密に、第2のワークコイルC2を内鍋3の底部
3aから側部3bに到るコーナ部分に対応して粗に、第
3のワークコイルC3を内鍋3の側部3b中央部に対応
して密に、第4のワークコイルC4を内鍋3の側部3b
上方部に対応して粗に設けたことを特徴とするものであ
る。
【0094】このような構成によると、内鍋3の底部3
a中央から側部3b上方にかけて第1〜第4の4組のワ
ークコイルC1〜C4が、密−粗−密−粗の関係で略全周
に設けられることになり、内鍋3下方部の加熱量を大き
くすることができるので、加熱量が大きく求められる炊
き上げ工程の際の加熱効率を高めることができる。
【0095】また、この実施の形態の構成では、内鍋3
の側部3bに設けれたワークコイルが側部3bの下方か
ら上方に至る部分では、その一部分である中央部のもの
第3のワークコイルC3が他の部分の第2,第4のワー
クコイルC2,C4よりもピッチを小さくした所定の間隔
を有して設けられている。一般に、例えば炊き上げから
沸騰まで、もしくは炊き上げから沸騰後水分がなくなる
までの内鍋3内の米に対する有効な加熱位置としては例
えば底部3bが考えられる。しかし、上述のように、例
えば内鍋3の側部3b下方から上方に到る部分を有効に
加熱する一部の部分(中央部)のワークコイルのピッチ
を他の部分(上方部および下方部)よりも小さくするこ
とによっても、内鍋3を単層のステンレス鋼板により形
成したとしても上記のような炊飯工程に有効な加熱を行
うことができ、効率良く加熱することができる。
【0096】(実施の形態7) 図11は、本願発明の実施の形態7に係る電気炊飯器の
構成を示している。
【0097】この実施の形態の構成では、上記ワークコ
イルを第1〜第4の4組のワークコイルC1〜C4に分
け、第1のワークコイルC1を内鍋3の底部3a中央に
対応して密に、また第2のワークコイルC2を内鍋3の
底部3aから側部3bに到るコーナ部分に対応して同じ
く密に、さらに第3のワークコイルC3を内鍋3の側部
3b中央部に対応して同じく密に設ける一方、第4のワ
ークコイルC4を内鍋3の側部3b上方部に対応して粗
に設けたことを特徴とするものである。
【0098】このような構成によると、内鍋3の底部3
a中央から側部3b上方にかけて第1〜第4の4組のワ
ークコイルC1〜C4が、密−密−密−粗の関係で略全周
に亘って設けられることになり、炊飯および保温時の内
鍋3の加熱量分布の均一化を図ることが可能となる一
方、全体として内鍋3の側部3b下方から底部3aにか
けての加熱量を大きくすることができるようになるの
で、特に加熱量が大きく求められる炊き上げ工程の際の
加熱効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施の形態1に係る電気炊飯器の構
成を示す断面図である。
【図2】同電気炊飯器のワークコイル等制御回路であ
る。
【図3】本願発明の実施の形態1の変形例に係る電気炊
飯器の構成を示す断面図である。
【図4】同電気炊飯器のワークコイル等制御回路であ
る。
【図5】本願発明の実施の形態2に係る電気炊飯器の構
成を示す断面図である。
【図6】同電気炊飯器のワークコイル等制御回路であ
る。
【図7】本願発明の実施の形態3に係る電気炊飯器のワ
ークコイル等制御回路図である。
【図8】本願発明の実施の形態4に係る電気炊飯器のワ
ークコイル等制御回路図である。
【図9】本願発明の実施の形態5に係る電気炊飯器の構
成を示す概略断面図である。
【図10】本願発明の実施の形態6に係る電気炊飯器の
構成を示す概略断面図である。
【図11】本願発明の実施の形態7に係る電気炊飯器の
構成を示す概略断面図である。
【符号の説明】
3は内鍋、23,61はマイコン制御ユニット、72は
IGBT、C1は第1のワークコイル、C2は第2のワー
クコイル、C3は第3のワークコイル、Rはリレー、R
Lはリレーコイル、RSはリレースイッチである。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−319316(JP,A) 特開 平5−337042(JP,A) 特開 平4−231918(JP,A) 特開 平7−184768(JP,A) 実開 平6−13721(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47J 27/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 器体と、この器体内に収納される単層の
    ステンレス鋼材よりなる内鍋と、この内鍋の底部並びに
    側部の下方から上方に至る部分に対応して設けられたワ
    ークコイルと、このワークコイルを駆動するワークコイ
    ル駆動手段とを備え、上記内鍋の底部並びに側部の下方
    から上方に至る部分に対応して設けられたワークコイル
    は、上記内鍋の底部に対応して設けられた第1のワーク
    コイルと、上記内鍋の底部と側部との間のコーナ部に対
    応して設けられた第2のワークコイルと、上記内鍋の側
    部の中央部に対応して設けられた第3のワークコイル
    と、上記内鍋の側部の上方部に対応して設けられた第4
    のワークコイルとからなり、上記第1,第3のワークコ
    イルが、上記第2,第4のワークコイルの線輪間ピッチ
    よりも小さい線輪間ピッチで設けられていることを特徴
    とする電気炊飯器。
  2. 【請求項2】 器体と、この器体内に収納される単層の
    ステンレス鋼材よりなる内鍋と、この内鍋の底部並びに
    側部の下方から上方に至る部分に対応して設けられたワ
    ークコイルと、このワークコイルを駆動するワークコイ
    ル駆動手段とを備え、上記内鍋の底部並びに側部の下方
    から上方に至る部分に対応して設けられたワークコイル
    は、上記内鍋の底部に対応して設けられた第1のワーク
    コイルと、上記内鍋の底部と側部との間のコーナ部に対
    応して設けられた第2のワークコイルと、上記内鍋の側
    部の中央部に対応して設けられた第3のワークコイル
    と、上記内鍋の側部の上方部に対応して設けられた第4
    のワークコイルとからなり、上記第1,第2,第3のワ
    ークコイルが、上記第4のワークコイルの線輪間ピッチ
    よりも小さい線輪間ピッチで設けられていることを特徴
    とする電気炊飯器。
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