JP2020152777A - ポリイソシアネート組成物およびそれを用いた塗料組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウレタンアダクトを含むポリイソシアネート組成物でありながら、低粘度かつ低温でのハンドリングにも優れ、硬化塗膜の耐候性、基材追従性、密着性など塗膜性能に優れるポリイソシアネート組成物、およびこれを硬化剤とした塗料組成物を提供すること。【解決手段】HDIのヌレート型ポリイソシアネートとHDIとの混合物(X)と、水酸基含有化合物(Y)との反応生成物を含むポリイソシアネート組成物であって、混合物(X)中のHDIのヌレート型ポリイソシアネートとHDIの比、および該ポリイソシアネート組成物におけるイソシアヌレート基とウレタン基の比が特定の比率であり、且つ、該ポリイソシアネート組成物に含まれるヌレート型ポリイソシアネートの単量体成分(A)と、HDIと水酸基含有化合物とのウレタンアダクトの単量体成分(B)の和が、特定の割合以上であることを特徴とするポリイソシアネート組成物により解決する。【選択図】なし

Description

本発明は、低粘度ポリイソシアネート組成物とこれを硬化剤とした塗料組成物に関する。
従来、塗料・塗装及び接着剤分野においては、1,6−ヘキサメチレンジイソアネート(以下HDIという)などの脂肪族イソシアネートより誘導される無黄変ポリイソシアネートは耐候性に優れているが、その中でもイソシアヌレート結合を含有するポリイソシアネートタイプが化学的、熱的安定性が高く、特に耐候性、耐熱性、耐久性に優れているため、その用途に応じて幅広く使用されており、一層の用途展開が期待されている。
このイソシアヌレート結合を有するタイプは硬化剤として使用する場合、粘度が高いためにハンドリングが悪く、有機溶剤等で希釈して使用しなければならない。最近では、環境負荷低減の意識が高まり、有機溶剤の使用量を削減するために,硬化剤として使用されるポリイソシアネートの低粘度化が提案されている。ポリイソシアネートを低粘度化することで、塗装時のハンドリング性が向上し塗料組成物に使用される有機溶剤の使用量削減が可能となる。
ポリイソシアネートの低粘度化技術として、ウレトジオン結合を有するポリイソシアネートが挙げられる。ウレトジオン結合を有するポリイソシアネートは低粘度化を実現できるが、熱的安定性や耐候性が悪いという問題があった。(特許文献1、2)
また、低粘度化技術の一つとして、HDIと脂肪族モノアルコールとを反応させて得られるアロファネート結合を有するポリイソシアネートも挙げられる(特許文献3)。アロファネート基はウレトジオン基と比較すると熱的安定性や耐候性に優れている。しかしながら、アロファネート結合を含有するポリイソシアネートも前述したイソシアヌレート結合と比較すると化学的、熱的安定性が悪く、耐候性も悪いという問題もあった。
また、上記のようなポリイソシアネートを塗料組成物の硬化剤として使用する場合、更なる高機能化のために、イソシアネート基の一部を、水酸基を含有する化合物にてウレタン変性した、ウレタンアダクトとして使用する場合があるが、この操作によって高粘度化してしまうという問題点もあった。
特開平5−32759号公報 特開2013−224350号公報 特開2003−137966号公報
本発明は、上記した背景技術に鑑みてなされたものであり、ウレタンアダクトを含むポリイソシアネート組成物でありながら、低粘度かつ低温でのハンドリングにも優れ、硬化塗膜の耐候性、基材追従性、密着性など塗膜性能に優れるポリイソシアネート組成物、およびこれを硬化剤とした塗料組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、検討を重ねた結果、HDIのポリイソシアヌレートとHDIとの混合物と、水酸基含有化合物との反応生成物を用いることにより、前記課題が解決できることを見出し、本発明に到達した。
すなわち本発明は、以下の実施形態を含むものである。
[1]HDIのヌレート型ポリイソシアネートとHDIとの混合物(X)と、水酸基含有化合物(Y)との反応生成物を含むポリイソシアネート組成物であって、混合物(X)中のHDIのヌレート型ポリイソシアネートとHDIの比が、ゲル浸透クロマトグラフィー測定におけるピーク面積比で5/95〜98/2であり、該ポリイソシアネート組成物におけるイソシアヌレート基とウレタン基のmol比が40/60〜92/8であり、且つ、該ポリイソシアネート組成物に含まれるヌレート型ポリイソシアネートの単量体成分(A)、およびHDIと水酸基含有化合物(Y)とのウレタンアダクトの単量体成分(B)の和が、ゲル浸透クロマトグラフィー測定におけるピーク面積として50PA%以上であることを特徴とするポリイソシアネート組成物。
[2]前記水酸基含有化合物(Y)がジオールであることを特徴とする上記[1]に記載のポリイソシアネート組成物。
[3]HDIのヌレート型ポリイソシアネートとHDIの共存下で、水酸基含有化合物とウレタン化反応を行い、その後、過剰なHDIを除去することを特徴とするポリイソシアネートの製造方法。
[4]上記[1]または[2]に記載のポリイソシアネート組成物とポリオールとからなるポリウレタン樹脂組成物。
[5]上記[4]に記載のポリウレタン樹脂組成物を含む塗料組成物。
[6]上記[5]に記載の塗料組成物から形成された塗膜。
本発明のポリイソシアネート組成物は、ウレタンアダクトを含むポリイソシアネートでありながら、低粘度かつ低温でのハンドリングにも優れ、硬化塗膜の耐候性、基材追従性、密着性などの塗膜性能に優れるポリイソシアネート組成物、およびこれを硬化剤とした塗料組成物を提供することができる。
本発明のポリイソシアネート組成物は、HDIのヌレート型ポリイソシアネートとHDIの混合物(X)と、水酸基含有化合物(Y)との反応生成物であり、HDIのヌレート型ポリイソシアネートの単量体成分(A)(以下、成分(A)とも言う。)、およびHDIと水酸基含有化合物(Y)のウレタンアダクトの単量体成分(B)(以下、成分(B)とも言う。)を含むものである。
本発明のポリイソシアネート組成物に用いるHDIは、脂肪族ジイソシアネートモノマー(以下、単に脂肪族ジイソシアネートとも言う。)の一種であり、その構造中にベンゼン環を含まないジイソシアネート化合物である。脂肪族ジイソシアネートとしては、HDIの他、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、2−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネート、3−メチルペンタン−1,5−ジイソシアネート、リジンジイソシアネート、トリオキシエチレンジイソシアネート等を挙げることができる。HDIは単独で使用または他の脂肪族ジイソシアネートと併用してもよく、イソホロンジイソシアネートやノルボルネンジイソシアネートに代表される脂環族ジイソシアネートと併用してもよい。
また、HDIのヌレート型ポリイソシアネートとHDIの混合比は、ゲル浸透クロマトグラフィー(以下GPCという)測定におけるピーク面積比で5/95〜98/2の範囲であり、好ましくは10/90〜60/40の範囲である。ポリイソシアヌレートが下限値未満の場合には、生産性が低下する恐れがあり、上限値を超える場合には、低粘度化が困難になる恐れがある。
本発明の水酸基含有化合物(Y)としては、特に限定するものではなく、一分子中に水酸基を1つ以上含有する化合物を挙げることができる。このような水酸基含有化合物としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、n−ペンタノール、2−ペンタノール、n−ヘキサノール、2−ヘキサノール、n−ヘプタノール、n−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、3,3,5−トリメチル−1−ヘキサノール、n−トリデカノール、2−トリデカノール、2−オクチルドデカノール、ペンタデカノール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、トリメチルシクロヘキサノール等のモノアルコールや、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3,3−ジメチロールヘプタンなどのアルカンジオール等が挙げられる。
前記HDIのヌレート型ポリイソシアネートは、ジイソシアネートモノマー3分子が環化重合したもので、式1で示される。なお、このヌレート型ポリイソシアネートは、5量化、多量化したイソシアヌレート基を有するポリイソシアネートとなる場合がある。
[式中Rはヘキサメチレン基を表す。]。
本発明における成分(A)は、前記式1で示す3量化成分を意味する。
前記HDIのポリイソシアヌレートとHDIとの混合物(X)と、水酸基含有化合物(Y)との反応生成物は、水酸基含有化合物(Y)と、HDIもしくはヌレート型ポリイソシアネートとが反応しウレタン結合して得られるもので、式2から式6に示す構造を含み、これらの化合物がさらにウレタン結合を生成し高分子化する場合がある。
a)モノアルコールと、HDIとの反応生成物
[式中Rはヘキサメチレン基を表す。Rはモノアルコール残基を表す。]。
b)モノアルコールと、HDIのヌレート型ポリイソシアネートとの反応生成物
[式中Rはヘキサメチレン基を表す。Rはモノアルコール残基を表す。]。
c)アルカンジオールと、HDIとの反応生成物
[式中Rはヘキサメチレン基を表す。Rはアルカンジオール残基を表す。]。
d)アルカンジオールと、HDIのヌレート型ポリイソシアネート及びHDIとの反応生成物
[式中Rはヘキサメチレン基を表す。Rはアルカンジオール残基を表す。]。
e)アルカンジオールと、HDIのヌレート型ポリイソシアネートとの反応生成物
[式中Rはヘキサメチレン基を表す。Rはアルカンジオール残基を表す。]。
本発明における成分(B)は、前記式2および/または式4で表される水酸基含有化合物のウレタンアダクトを示す。
また、本発明のポリイソシアネート組成物中に含有するイソシアヌレート基とウレタン基のmol比は、40/60〜92/8の範囲であり、好ましくは50/50〜85/15の範囲である。イソシアヌレート基が下限値未満の場合には、化学的、熱的安定性や塗膜の性能が損なわれる恐れがあり、上限値を超える場合には、例えば塗膜硬度向上などのウレタンアダクトに期待する性能が充分に発現されない恐れがある。
また、成分(A)、及び成分(B)は、ポリイソシアネート組成物中にGPC測定におけるピーク面積の合計として50PA%以上含まれる。50PA%以上含まれることで低粘度化の効果や、他樹脂との相溶性を高める効果を得ることができる。
成分(A)、及び成分(B)の含有量は、GPC測定により求めることができる。後述するGPC測定条件において、成分(A)は、ピークトップがリテンションタイム約21.2分付近(数平均分子量約600)に検出される。また、成分(B)は、例えば水素化ビスフェノールA(以下、HBPAという。)を用いた場合は、ピークトップがリテンションタイム約20.4分付近(数平均分子量約800)に検出される。これらのピークがポリイソシアネート組成物全体に占める面積割合(ピークエリア%、以下PA%という)を算出し、これを成分(A)、及び成分(B)の合計含有量とする。成分(B)のピーク位置は、水酸基含有化合物の種類によって異なり、水酸基含有化合物の分子量が大きい場合はリテンションタイムが短い時間に検出され、分子量が小さい場合はリテンションタイムが長い時間に検出される。また、水酸基含有化合物の分子量によっては、成分(A)のピークと重なる場合もある。
次に、本発明のポリイソシアネート組成物の具体的な製造方法について説明する。
第1工程では、HDIにイソシアヌレート化触媒を仕込み、有機溶剤の存在下または非存在下、目的とするイソシアネート基含有量、及び分子量になるまで、50〜150℃にてイソシアヌレート化を行い、イソシアネート基末端プレポリマーIを製造する。
第2工程では、イソシアネート基末端プレポリマーIに反応停止剤を添加することによって、反応の停止を行う。
第3工程では、イソシアネート基末端プレポリマーIに水酸基含有化合物を、水酸基に対してイソシアネート基が過剰になる量を仕込んで、20〜150℃でウレタン化反応させてイソシアネート基末端プレポリマーIIを製造する。ここでウレタン化反応の目安としては、中和滴定法によるイソシアネート基含有量と屈折率上昇値により完結の有無を判断する。また、市販されているヌレート型ポリイソシアネート(例えば、コロネートHXLV(商品名)、東ソー社製。)をHDIと混合したものを、前記イソシアネート基末端プレポリマーIとして使用することもできる。その場合、第2工程に示した反応停止剤の添加は不要である。
これら第1工程〜第3工程は、窒素ガス、若しくは、乾燥空気気流下で反応を進行させる。
第4工程では、イソシアネート基末端プレポリマーIIを薄膜蒸留又は溶剤抽出によって、遊離のHDIの含有量が1質量%未満になるまで除去する。
ここで、第1工程におけるイソシアヌレート化触媒としては、4級アンモニウム塩やカルボン酸金属塩などを用いることができる。
4級アンモニウム塩としては、2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム・オクチル酸塩(DABCO TMR、三共エアープロダクツ社製)や、テトラメチルアンモニウム・酢酸塩、テトラブチルチルアンモニウム・酢酸塩などが挙げられる。また、カルボン酸金属塩としては、例えば酢酸、プロピオン酸、ウンデシル酸、カプリン酸、オクチル酸、ミリスチル酸等のカルボン酸の亜鉛塩、スズ塩、ジルコニウム塩等が挙げられ、これらは単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
第2工程における反応停止剤としては、触媒を失活させる作用があるものであり、具体的には、リン酸、塩酸等の無機酸、スルホン酸基、スルファミン酸基等を有する有機酸およびこれらのエステル類、アシルハライド等公知の化合物が使用される。これらの反応停止剤は、単独または2種以上を併用することができる。尚、添加時期は、反応終了後、速やかな添加が好ましい。
また、反応停止剤の添加量は、反応停止剤や使用した触媒の種類によって異なるが、触媒の0.5〜10当量となるのが好ましく、0.8〜5.0当量が特に好ましい。反応停止剤が少ない場合には、得られるポリイソシアネート組成物の貯蔵安定性が低下しやすく、多すぎる場合はポリイソシアネート組成物が着色する場合がある。
第3工程における「イソシアネート基が過剰になる量」とは、原料仕込みの際、有機ジイソシアネートのイソシアネート基とジオールの水酸基とのモル比が、R=イソシアネート基/水酸基で3〜100になるように仕込むことが好ましく、R=5〜100になるように仕込むことがさらに好ましい。下限未満の場合には、反応生成物の分子量が高くなり、高粘度化及びゲル化が生じる恐れがある。上限を超える場合には、製品収率が下がり、生産性の低下を招く恐れや、十分な塗膜強度が得られない恐れがある。
また、本発明のウレタン化反応の反応温度は、20〜150℃が好ましく、60〜130℃がさらに好ましい。尚、ウレタン化反応の際、公知のウレタン化触媒を用いることができる。
ウレタン化反応の反応時間は、触媒の有無、種類、および温度により異なるが、一般には10時間以内、好ましくは1〜5時間で十分である。
第1〜第3工程においては、有機溶媒等を含まずに反応を行う方法や有機溶媒の存在下で反応を行う方法が適宜選ばれる。
有機溶媒の存在下で反応を行う場合には、反応に影響を与えない有機溶媒を用いることが好ましい。有機溶媒としては、例えばオクタン等の脂肪族炭化水素類、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素類、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸ブチル、酢酸イソブチル等のエステル類、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネート等のグリコールエーテルエステル類、ジオキサン等のエーテル類、ヨウ化メチレン、モノクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホニルアミド等の極性非プロトン溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
反応で使用した有機溶媒は、第4工程における遊離のHDIの除去時に同時に除去される。
第4工程は精製工程であり、例えば、10〜100Paの高真空下、120〜150℃で薄膜蒸留による除去法や有機溶剤による抽出法により、反応混合物中に存在している遊離の未反応のHDIの残留含有率を1質量%以下にする。尚、HDIの残留含有率が上限値を超える場合は、臭気の発生や貯蔵安定性の低下を招く恐れがある。
精製して得られたポリイソシアネート組成物は、ポットライフの延長や塗料組成物の一液化を目的として、公知のブロック剤を用いてブロックイソシアネートとすることも可能である。これにより、ブロック化されたポリイソシアネートは、常温時は不活性であるが、加熱することでブロック剤が解離し、再びイソシアネート基が活性化することで、活性水素基と反応する潜在的な機能を付加することができる。
本発明に用いることができるブロック剤としては、活性水素を分子内に1個有する化合物であり、例えば、アルコール系、アルキルフェノール系、フェノール系、活性メチレン、メルカプタン系、酸アミド系、酸イミド系、イミダゾール系、尿素系、オキシム系、アミン系、イミド系、ピラゾール系化合物等がある。
一連の反応で得られたポリイソシアネート組成物は、ポリオールを配合することによって、本発明のポリウレタン樹脂組成物を得ることができる。
ここで、本発明のポリウレタン樹脂組成物に使用されるポリオールとしては、特に限定されるものではなく、イソシアネート基との反応基として活性水素基を含有する化合物であり、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリオレフィンポリオール、アクリルポリオール、シリコーンポリオール、ヒマシ油系ポリオール、フッ素系ポリオール、2種類以上のポリオールのエステル交換物、及びポリイソシアネートとウレタン化反応した水酸基末端プレポリマー等が好適に用いられ、これらは1種類又は2種類以上の混合物として使用することもできる。
<ポリエステルポリオール>
ポリエステルポリオールとしては、例えばフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、コハク酸、酒石酸、シュウ酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、グルタコン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,4−シクロヘキシルジカルボン酸、α−ハイドロムコン酸、β−ハイドロムコン酸、α−ブチル−α−エチルグルタル酸、α,β−ジエチルサクシン酸、マレイン酸、フマル酸等のジカルボン酸またはこれらの無水物等の1種類以上と、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3,3−ジメチロールヘプタン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサン−1,4−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ダイマー酸ジオール、ビスフェノールAのエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド付加物、ビス(β−ヒドロキシエチル)ベンゼン、キシリレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の分子量500以下の低分子ポリオール類の1種類以上との縮重合反応から得られるものを挙げることができる。また、ε−カプロラクトン、アルキル置換ε−カプロラクトン、δ−バレロラクトン、アルキル置換δ−バレロラクトン等の環状エステル(いわゆるラクトン)モノマーの開環重合から得られるラクトン系ポリエステルポリオール等を挙げることができる。更に、低分子ポリオールの一部をヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン、モノエタノールアミン等の低分子ポリアミンや低分子アミノアルコールに代えて得られるポリエステル−アミドポリオールを使用することもできる。
<ポリエーテルポリオール>
ポリエーテルポリオールとしては、例えばエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3,3−ジメチロールヘプタン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサン−1,4−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ダイマー酸ジオール、ビスフェノールA、ビス(β−ヒドロキシエチル)ベンゼン、キシリレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の低分子ポリオール類、またはエチレンジアミン、プロピレンジアミン、トルエンジアミン、メタフェニレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、キシリレンジアミン等の低分子ポリアミン類等のような活性水素基を2個以上、好ましくは2〜3個有する化合物を開始剤として、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のようなアルキレンオキサイド類を付加重合させることによって得られるポリエーテルポリオール、或いはメチルグリシジルエーテル等のアルキルグリシジルエーテル類、フェニルグリシジルエーテル等のアリールグリシジルエーテル類、テトラヒドロフラン等の環状エーテルモノマーを開環重合することで得られるポリエーテルポリオールを挙げることができる。
<ポリカーボネートポリオール>
ポリカーボネートポリオールとしては、例えばエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3,3−ジメチロールヘプタン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサン−1,4−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ダイマー酸ジオール、ビスフェノールAのエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド付加物、ビス(β−ヒドロキシエチル)ベンゼン、キシリレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の低分子ポリオールの1種類以上と、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等のジアルキルカーボネート類、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のアルキレンカーボネート類、ジフェニルカーボネート、ジナフチルカーボネート、ジアントリルカーボネート、ジフェナントリルカーボネート、ジインダニルカーボネート、テトラヒドロナフチルカーボネート等のジアリールカーボネート類との脱アルコール反応や脱フェノール反応から得られるものを挙げることができる。
また、ポリカーボネートポリオールとポリエステルポリオールと低分子ポリオールとのエステル交換反応により得られたポリオールも好適に用いることができる。
<ポリオレフィンポリオール>
ポリオレフィンポリオールとしては、例えば水酸基を2個以上有するポリブタジエン、水素添加ポリブタジエン、ポリイソプレン、水素添加ポリイソプレン等を挙げることができる。
<アクリルポリオール>
アクリルポリオールとしては、アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステル〔以下(メタ)アクリル酸エステルという〕と、反応点となりうる少なくとも分子内に1個以上の水酸基を有するアクリル酸ヒドロキシ化合物及び/又はメタクリル酸ヒドロキシ化合物〔以下(メタ)アクリル酸ヒドロキシ化合物という〕と、重合開始剤とを熱エネルギーや紫外線または電子線などの光エネルギー等を使用し、アクリルモノマーを共重合したものを挙げることができる。
<(メタ)アクリル酸エステル>
(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば炭素数1〜20のアルキルエステルを挙げることができる。このような(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル;シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸の脂環属アルコールとのエステル;(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル等の(メタ)アクリル酸アリールエステル等を挙げることができる。このような(メタ)アクリル酸エステルは単独または2種類以上組み合わせて使用しても良い。
<(メタ)アクリル酸ヒドロキシ化合物>
(メタ)アクリル酸ヒドロキシ化合物としては、例えばポリイソシアネートとの反応点となりうる少なくとも分子内に1個以上の水酸基を有しており、具体的には、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピルアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート等のアクリル酸ヒドロキシ化合物等が挙げられる。また、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピルメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート等のメタクリル酸ヒドロキシ化合物が挙げられる。これら(メタ)アクリル酸ヒドロキシ化合物は、単独または2種以上を組み合わせて使用しても良い。
<シリコーンポリオール>
シリコーンポリオールとしては、例えばγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等を重合したビニル基含有シリコーン化合物、及び分子中に少なくとも1個の末端水酸基を有する、α,ω−ジヒドロキシポリジメチルシロキサン、α,ω−ジヒドロキシポリジフェニルシロキサン等のポリシロキサンを挙げることができる。
<ヒマシ油系ポリオール>
ヒマシ油系ポリオールとしては、例えばヒマシ油脂肪酸とポリオールとの反応により得られる線状または分岐状ポリエステルポリオールが挙げられる。また、脱水ヒマシ油、一部分を脱水した部分脱水ヒマシ油、水素を付加させた水添ヒマシ油も使用することができる。
<フッ素系ポリオール>
フッ素系ポリオールとしては、例えば必須成分として含フッ素モノマーとヒドロキシ基を有するモノマーとの共重合反応により得られる線状または分岐状のポリオールを挙げることができる。ここで、含フッ素モノマーとしては、フルオロオレフィンであることが好ましく、例えば、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、トリクロロフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニリデン、フッ化ビニル、トリフルオロメチルトリフルオロエチレンが挙げられる。また、ヒドロキシル基を有するモノマーとしては、例えば、ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、シクロヘキサンジオールモノビニルエーテル等のヒドロキシアルキルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルアリルエーテル等のヒドロキシアルキルアリルエーテル、ヒドロキシアルキルクロトン酸ビニル等のヒドロキシル基含有カルボン酸ビニル又はアリルエステル等のヒドロキシル基を有するモノマーが挙げられる。
また、ポリオールは、1分子中の活性水素基数(平均官能基数)が1.9〜6.0であることが好ましい。活性水素基数が下限値未満の場合には、塗膜物性が低下する恐れがある。また、上限値を超える場合には、密着性が低下する恐れがある。
また、ポリオールの数平均分子量は、750〜50000の範囲にあることが好ましい。下限値未満の場合には、密着性低下の恐れがあり、上限値を超えると低極性有機溶剤に対する溶解性の低下や密着性低下を招く恐れがある。
また、本発明のポリウレタン樹脂組成物は、塗料組成物として好適に用いることができる。塗料組成物中のポリイソシアネート組成物と、ポリオールとの配合の割合は、特に限定するものではないが、イソシアネート組成物中のイソシアネート基とポリオール中の水酸基のモル比が、R=イソシアネート基/水酸基で0.5〜2.5となるように配合することが好ましい。下限値未満の場合には水酸基が過剰になり、密着性の低下を招く恐れがある。また、架橋密度が低下し耐久性の低下や塗膜の機械的強度が低下する恐れがある。上限値を超える場合にはイソシアネート基が過剰になり、空気中の水分と反応し、塗膜の膨れやこれに伴う密着性の低下を生じる恐れがある。
また、希釈溶剤として使用する有機溶剤としては、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸セロソルブ等のエステル類、ブタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、ミネラルスピリット、ナフサ等の炭化水素類等からなる群から、目的及び用途に応じて適宜選択して使用することができる。これらの溶剤は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、塗料組成物は、ポットライフ、硬化条件、及び作業条件等を考慮し、適宜公知のウレタン化触媒を用いることができる。具体的には、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート等の有機金属化合物や、トリエチレンジアミンやトリエチルアミン等の有機アミンやその塩を選択して用いる。これらの触媒は、単独または2種以上併用することができる。
また、塗料組成物の硬化条件としては、特に限定されるものではないが、硬化温度が−5〜120℃、湿度が10〜95%RH、養生時間が0.5〜168時間であることが好ましい。
本発明によって得られた塗料組成物には、必要に応じて、例えば、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール等の酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、染料、溶剤、難燃剤、加水分解抑制剤、潤滑剤、可塑剤、充填材、帯電防止剤、分散剤、触媒、貯蔵安定剤、界面活性剤、レベリング剤等の添加剤を適宜配合することができる。
また、本発明によって得られた塗料組成物は、スプレー、刷毛、浸漬、コーター等の公知の方法により被着体の表面上に塗布され、塗膜を形成する。
ここで被着体は特に限定されるものではなく、ステンレス、リン酸処理鋼、亜鉛鋼、鉄、銅、アルミニウム、真鍮、ガラス、スレート、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリブチレンフタレート樹脂、ポリスチレン樹脂、AS樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート−ABS樹脂、6−ナイロン樹脂、6,6−ナイロン樹脂、MXD6ナイロン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリアセタール樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、NBR樹脂、クロロプレン樹脂、SBR樹脂、SEBS樹脂などの素材で成形された被着体、コロナ放電処理やその他表面処理を施されたポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン樹脂、または前記被着体表面に中間形成となりうる塗膜層が形成された被着体を用いることができる。
被着体表層に形成される塗膜の膜厚は、リコート性や耐久性に優れるため、被着体に少なくとも10μmの膜厚を形成すれば良い。膜厚が10μm未満である場合には耐久性が低下し、衝撃により塗膜の破れ等を生じる恐れがある。
以下に、実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明するが、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。なお、実施例における%表記は特に断りのない限り質量基準である。
<ポリイソシアネート組成物の合成>
<実施例1>
攪拌機、温度計、冷却管、および窒素ガス導入管を備えた容量1リットルの四つ口フラスコに、HDI(東ソー社製、NCO含量:49.9質量%)を985g仕込み、これを60℃に加熱し、イソシアヌレート化触媒であるトリメチルオクチルアンモニウムメチル炭酸塩(2−エチルヘキサノール10%希釈)1gを添加し、60℃にて表1に示す所定の反応転化率に達するまで反応させた後、反応停止剤である酸性リン酸エステル(JP−508(商品名)、城北化学工業社製。以下JP−508という。)0.17gを添加し、60℃で1時間停止反応を行い、反応生成物C−1を得た。C−1をGPCで分析したところ、ヌレート型ポリイソシアネートとHDIの面積比は21/79であった。続いて、得られたC−1に、1,3−ブタンジオール(KHネオケム社製、以下1,3−BGという)を14g仕込み、これらを撹拌しながら70℃に加熱し、所定の反応転化率に達するまでウレタン化反応させ反応生成物D−1を得た。D−1から、薄膜蒸留(条件:140℃,0.04kPa)により過剰のHDIを除去し、ポリイソシアネート組成物P−1を268g得た。P−1の25℃における粘度は約1,500mPa・sであった。
P−1を、H−NMR測定したところ、イソシアヌレート基とウレタン基のモル比率は73/27であった。また、GPCで分析したところ、成分(A)及び成分(B)が、ピークスタートが20.4分、ピークエンドが22.0分、ピークトップが21.1分である1つのピークとして検出され、その面積は66PA%であった。
<NMR:イソシアヌレート基・ウレタン基含有量の測定>
(1)測定装置:ECX400M(日本電子社製、H−NMR)
(2)測定温度:23℃
(3)試料濃度:0.1g/1ml
(4)積算回数:16
(5)緩和時間:5秒
(6)溶剤:重水素ジメチルスルホキシド
(7)化学シフト基準:重水素ジメチルスルホキシド中のメチル基の水素原子シグナル(2.5ppm)
(8)評価方法:3.7ppm付近のヌレート基の窒素原子に隣接したメチレン基の水素原子のシグナルと、7.0ppm付近のウレタン基の窒素原子に結合した水素原子のシグナルの面積比から結合基の含有量を測定。
<GPC:分子量の測定>
(1)測定器:HLC−8220(東ソー社製)
(2)カラム:TSKgel(東ソー社製)
・G3000H−XL
・G2500H−XL
・G2000H−XL
・G1000H−XL
上記各1本を直列連結
(3)キャリア:THF(テトラヒドロフラン)
(4)検出器:RI(屈折率)検出器
(5)温度:40℃
(6)流速:1.000ml/min
(7)検量線:標準ポリスチレン(東ソー社製)
・F−80(分子量:7.06×105、分子量分布:1.05)
・F−20(分子量:1.90×105、分子量分布:1.05)
・F−10(分子量:9.64×104、分子量分布:1.01)
・F−2(分子量:1.81×104、分子量分布:1.01)
・F−1(分子量:1.02×104、分子量分布:1.02)
・A−5000(分子量:5.97×103、分子量分布:1.02)
・A−2500(分子量:2.63×103、分子量分布:1.05)
・A−500(分子量:5.0×102、分子量分布:1.14)
(8)サンプル溶液濃度:0.5%THF溶液。
<実施例2>
攪拌機、温度計、冷却管、および窒素ガス導入管を備えた容量1リットルの四つ口フラスコに、HDIを976g仕込み、これを60℃に加熱し、イソシアヌレート化触媒であるトリメチルオクチルアンモニウムメチル炭酸塩(2−エチルヘキサノール10%希釈)1gを添加し、60℃にて表1に示す所定の反応転化率に達するまで反応させた後、反応停止剤であるJP−508を0.17g添加し、60℃で1時間停止反応を行い、反応生成物C−2を得た。C−2をGPCで分析したところ、ヌレート型ポリイソシアネートとHDIの面積比は21/79であった。続いて、得られたC−2に、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール(オクタンジオール(商品名)、KHネオケム社製。以下2−EHDOという)を23g仕込み、これらを撹拌しながら70℃に加熱し、所定の反応転化率に達するまでウレタン化反応させ反応生成物D−2を得た。D−2から、薄膜蒸留(条件:140℃,0.04kPa)により過剰のHDIを除去し、ポリイソシアネート組成物P−2を275g得た。P−2の25℃における粘度は1,600mPa・sであった。
P−2をH−NMR測定したところ、イソシアヌレート基とウレタン基のモル比率は73/27であった。また、GPCで分析したところ、成分(A)及び成分(B)が、ピークスタートが20.3分、ピークエンドが22.0分、ピークトップが21.2分である1つのピークとして検出され、その面積は66PA%であった。
<実施例3>
攪拌機、温度計、冷却管、および窒素ガス導入管を備えた容量1リットルの四つ口フラスコに、HDIを962g仕込み、これを60℃に加熱し、イソシアヌレート化触媒であるトリメチルオクチルアンモニウムメチル炭酸塩(2−エチルヘキサノール10%希釈)1gを添加し、60℃にて表1に示す所定の反応転化率に達するまで反応させた後、反応停止剤であるJP−508を0.17g添加し、60℃で1時間停止反応を行い、反応生成物C−3を得た。C−3をGPCで分析したところ、ヌレート型ポリイソシアネートとHDIの面積比は21/79であった。続いて、得られたC−3に、水素化ビスフェノールA((商品名)、丸善石油化学社製。以下、HBPAという)を37g仕込み、これらを撹拌しながら120℃に加熱し、所定の反応転化率に達するまでウレタン化反応させ反応生成物D−3を得た。ここで反応生成物D−3から、薄膜蒸留(条件:140℃,0.04kPa)により過剰のHDIを除去し、ポリイソシアネート組成物P−3を286g得た。P−3の25℃における粘度は5,500mPa・sであった。
P−3をH−NMR測定したところ、イソシアヌレート基とウレタン基のモル比率は73/27であった。また、GPCで分析したところ、成分(A)及び成分(B)が、ピークスタートが20.1分、ピークエンドが21.9分、成分(B)のピークトップが20.4分、成分Aのピークトップが21.2分である2つのピークとしてそれぞれ検出され、それらの合計面積は63PA%であった。
<実施例4>
攪拌機、温度計、冷却管、および窒素ガス導入管を備えた容量1リットルの四つ口フラスコに、HDIを973g仕込み、これを60℃に加熱し、イソシアヌレート化触媒であるトリメチルオクチルアンモニウムメチル炭酸塩(2−エチルヘキサノール10%希釈)1gを添加し、60℃にて表1に示す所定の反応転化率に達するまで反応させた後、反応停止剤であるJP−508を0.17g添加し、60℃で1時間停止反応を行い、反応生成物C−4を得た。C−4をGPCで分析したところ、ヌレート型ポリイソシアネートとHDIの面積比は15/85であった。続いて、得られたC−4に、HBPAを37g仕込み、これらを撹拌しながら120℃に加熱し、所定の反応転化率に達するまでウレタン化反応させ反応生成物D−4を得た。ここで反応生成物D−4から、薄膜蒸留(条件:140℃,0.04kPa)により過剰のHDIを除去し、ポリイソシアネート組成物P−4を206g得た。P−4の25℃における粘度は2,300mPa・sであった。
P−4をH−NMR測定したところ、イソシアヌレート基とウレタン基のモル比率は73/27であった。また、GPCで分析したところ、成分(A)及び成分(B)が、ピークスタートが20.1分、ピークエンドが21.9分、成分(B)のピークトップが20.4分、成分(A)のピークトップが21.2分である2つのピークとしてそれぞれ検出され、それらの合計面積は78PA%であった。
<実施例5>
攪拌機、温度計、冷却管、および窒素ガス導入管を備えた容量1リットルの四つ口フラスコに、HDIを935g仕込み、これを60℃に加熱し、イソシアヌレート化触媒であるトリメチルオクチルアンモニウムメチル炭酸塩(2−エチルヘキサノール10%希釈)1gを添加し、60℃にて表1に示す所定の反応転化率に達するまで反応させた後、反応停止剤であるJP−508を0.17g添加し、60℃で1時間停止反応を行い、反応生成物C−5を得た。C−5をGPCで分析したところ、ヌレート型ポリイソシアネートとHDIの面積比は34/66であった。続いて、得られたC−5に、HBPAを64g仕込み、これらを撹拌しながら120℃に加熱し、所定の反応転化率に達するまでウレタン化反応させ反応生成物D−5を得た。ここで反応生成物D−5から、薄膜蒸留(条件:140℃,0.04kPa)により過剰のHDIを除去し、ポリイソシアネート組成物P−5を450g得た。P−5の25℃における粘度は19,000mPa・sであった。
P−5をH−NMR測定したところ、イソシアヌレート基とウレタン基のモル比率は73/27であった。また、GPCで分析したところ、成分(A)及び成分(B)が、ピークスタートが20.1分、ピークエンドが21.9分、成分(B)のピークトップが20.4分、成分Aのピークトップが21.2分である2つのピークとしてそれぞれ検出され、それらの合計面積は50PA%であった。
<実施例6>
攪拌機、温度計、冷却管、および窒素ガス導入管を備えた容量1リットルの四つ口フラスコに、HDIを779g、コロネートHXLV((商品名)、東ソー社製。NCO含量:23.2質量%)207gを仕込み、ヌレート型ポリイソシアネートとHDIの混合物C−6を得た。C−6をGPCで分析したところ、ヌレート型ポリイソシアネートとHDIの面積比は21/79であった。続いて、得られたC−6に、1,3−ブタンジオール(KHネオケム社製、以下1,3−BGという)を14g仕込み、これらを撹拌しながら70℃に加熱し、所定の反応転化率に達するまでウレタン化反応させ反応生成物D−6を得た。D−6から、薄膜蒸留(条件:140℃,0.04kPa)により過剰のHDIを除去し、ポリイソシアネート組成物P−6を268g得た。P−6の25℃における粘度は約1,800mPa・sであった。
P−6を、H−NMR測定したところ、イソシアヌレート基とウレタン基のモル比率は73/27であった。また、GPCで分析したところ、成分(A)及び成分(B)が、ピークスタートが20.4分、ピークエンドが22.0分、ピークトップが21.1分である1つのピークとして検出され、その面積は62PA%であった。
<比較例1>
攪拌機、温度計、冷却管、および窒素ガス導入管を備えた容量1リットルの四つ口フラスコに、HDIを985g仕込み、これを60℃に加熱し、イソシアヌレート化触媒であるトリメチルオクチルアンモニウムメチル炭酸塩(2−エチルヘキサノール10%希釈)1gを添加し、60℃にて表2に示す所定の反応転化率に達するまで反応させた後、反応停止剤であるJP−508を0.17g添加し、60℃で1時間停止反応を行い、反応生成物C−7を得た。ここで反応生成物C−7から、薄膜蒸留(条件:140℃,0.04kPa)により過剰のHDIを除去し反応生成物E−7を得た。E−7をGPCで分析したところ、ポリイソシアヌレートとHDIの面積比は99/1であった。E−7に、1,3−BGを14g仕込み、これらを撹拌しながら70℃に加熱し、所定の反応転化率に達するまでウレタン化反応させることで、ポリイソシアネート組成物P−7を223g得た。P−7の25℃における粘度は354,000mPa・s(25℃)であった。
P−7をH−NMR測定したところ、イソシアヌレート基とウレタン基のモル比率は73/27であった。また、GPCで分析したところ、成分(A)及び成分(B)が、ピークスタートが20.4分、ピークエンドが22.0分、ピークトップが21.2分である1つのピークとして検出され、その面積は24PA%であった。
<比較例2>
攪拌機、温度計、冷却管、および窒素ガス導入管を備えた容量1リットルの四つ口フラスコに、HDIを976g仕込み、これを60℃に加熱し、イソシアヌレート化触媒であるトリメチルオクチルアンモニウムメチル炭酸塩(2−エチルヘキサノール10%希釈)1gを添加し、60℃にて表2に示す所定の反応転化率に達するまで反応させた後、反応停止剤であるJP−508を0.17g添加し、60℃で1時間停止反応を行い、反応生成物C−8を得た。ここで反応生成物C−8から、薄膜蒸留(条件:140℃,0.04kPa)により過剰のHDIを除去し反応生成物E−8を得た。E−8をGPCで分析したところ、ポリイソシアヌレートとHDIの面積比は99/1であった。E−8に、2−EHDOを23g仕込み、これらを撹拌しながら70℃に加熱し、所定の反応転化率に達するまでウレタン化反応させることで、ポリイソシアネート組成物P−8を230g得た。P−8の25℃における粘度は270,000mPa・sであった。
P−8をH−NMR測定したところ、イソシアヌレート基とウレタン基のモル比率は73/27であった。また、GPCで分析したところ、成分(A)及び成分(B)が、ピークスタートが20.3分、ピークエンドが22.0分、ピークトップが21.2分である1つのピークとして検出され、その面積は23PA%であった。
<比較例3>
攪拌機、温度計、冷却管、および窒素ガス導入管を備えた容量1リットルの四つ口フラスコに、HDIを962g仕込み、これを60℃に加熱し、イソシアヌレート化触媒であるトリメチルオクチルアンモニウムメチル炭酸塩(2−エチルヘキサノール10%希釈)1gを添加し、60℃にて表2に示す所定の反応転化率に達するまで反応させた後、反応停止剤であるJP−508を0.17g添加し、60℃で1時間停止反応を行い、反応生成物C−9得た。ここで反応生成物C−9から、薄膜蒸留(条件:140℃,0.04kPa)により過剰のHDIを除去し、反応生成物E−9を得た。E−9をGPCで分析したところ、ポリイソシアヌレートとHDIの面積比は99/1であった。E−9に、HBPAを37g仕込み、これらを撹拌しながら120℃に加熱し、所定の反応転化率に達するまでウレタン化反応させることで、ポリイソシアネート組成物P−9を241g得た。P−9は25℃において固体であり、80℃における粘度は40,000mPa・sであった。
P−9をH−NMR測定したところ、イソシアヌレート基とウレタン基のモル比率は73/27であった。また、GPCで分析したところ、成分(A)及び成分(B)が、ピークスタートが20.1分、ピークエンドが21.9分、成分(B)のピークトップが20.1分、成分(A)のピークトップが21.2分である2つのピークとしてそれぞれ検出され、それらの合計面積は18PA%であった。
<比較例4>
攪拌機、温度計、冷却管、および窒素ガス導入管を備えた容量1リットルの四つ口フラスコに、HDIを911g仕込み、これを60℃に加熱し、イソシアヌレート化触媒であるトリメチルオクチルアンモニウムメチル炭酸塩(2−エチルヘキサノール10%希釈)1gを添加し、60℃にて表2に示す所定の反応転化率に達するまで反応させた後、反応停止剤であるJP−508を0.17g添加し、60℃で1時間停止反応を行い、反応生成物C−10を得た。C−10をGPCで分析したところ、ポリイソシアヌレートとHDIの面積比は10/90であった。続いて、得られたC−10に、HBPAを87g仕込み、これらを撹拌しながら120℃に加熱し、所定の反応転化率に達するまでウレタン化反応させ反応生成物D−10を得た。ここで反応生成物D−10から、薄膜蒸留(条件:140℃,0.04kPa)により過剰のHDIを除去し、ポリイソシアネート組成物P−10を286g得た。P−10の25℃における粘度は137,000mPa・sであった。
P−10をH−NMR測定したところ、イソシアヌレート基とウレタン基のモル比率は35/65であった。また、GPCで分析したところ、成分(A)及び成分(B)が、ピークスタートが20.1分、ピークエンドが21.9分、成分(B)のピークトップが20.1分、及び成分(A)のピークトップが21.2分である2つのピークとして検出され、それらの合計面積は69PA%であった。
<比較例5>
攪拌機、温度計、冷却管、および窒素ガス導入管を備えた容量1リットルの四つ口フラスコに、HDIを999g仕込み、これを60℃に加熱し、イソシアヌレート化触媒であるトリメチルオクチルアンモニウムメチル炭酸塩(2−エチルヘキサノール10%希釈)1gを添加し、60℃にて表2に示す所定の反応転化率に達するまで反応させた後、反応停止剤であるJP−508を0.17g添加し、60℃で1時間停止反応を行い、反応生成物M−1を得た。ここで反応生成物M−1から、薄膜蒸留(条件:140℃,0.04kPa)により過剰のHDIを除去することで、ヌレート型ポリイソシアネートN−1を212g得た。
次に、攪拌機、温度計、冷却管、および窒素ガス導入管を備えた容量1リットルの四つ口フラスコに、HDIを963g仕込み、これを60℃に加熱し、HBPAを37g仕込み、これらを撹拌しながら120℃に加熱し、所定の反応転化率に達するまでウレタン化反応させ、反応生成物M−2を得た。ここで反応生成物M−2から、薄膜蒸留(条件:140℃,0.04kPa)により過剰のHDIを除去し、ウレタンアダクト型ポリイソシアネートN−2を88g得た。
N−1とN−2とを表2の割合で混合し、ポリイソシアネート組成物P−8を得た。P−8の25℃における粘度は6,000mPa・sであった。
P−8をH−NMR測定したところ、イソシアヌレート基とウレタン基のモル比率は73/27であった。また、GPCで分析したところ、成分(A)及び成分(B)が、ピークスタートが20.1分、ピークエンドが21.9分、成分(B)のピークトップが20.1分、及び成分(A)のピークトップが21.2分である2つのピークとして検出され、それらの合計面積は73PA%であった。
<ハンドリング性評価、および評価基準>
得られたポリイソシアネート組成物の粘度を、25℃環境下でB型粘度計にて測定した。粘度に応じ、下記基準にてハンドリング性を評価した。結果を表1、2に示す。評価A、Bであれば良好と言える。
・5,000mPa・s未満:(評価)A
・5,000mPa以上〜20,000mPa・s未満:(評価)B
・20,000mPa以上:(評価)C。
<低温ハンドリング性評価、および評価基準>
得られたポリイソシアネート組成物を、−10℃環境下にて24時間以上静置し、液の流動性を下記基準にて評価した。ここで液状とは、液を詰めた小瓶を傾けた際に、5秒以内に流動したものを液状と評価した。結果を表1、2に示す。評価Aであれば良好と言える。
・液状:(評価)A
・固体:(評価)C
<二液塗料組成物の調製>
評価用塗料配合液は表2に示すように、ポリオールとポリイソシアネート組成物とをR(イソシアネート基/水酸基のモル比)=1.0になるように配合し、更に有機溶剤で固形分が50%になるように、塗料組成物(S−1〜S−8)を調製した(配合量の単位はg)。ポリオールには、アクリルポリオール(商品名:アクリディック49−394−IM、水酸基価:25mgKOH/g、固形分:50%、DIC社製)を使用し、有機溶剤には酢酸ブチルを使用し、調製した。
<塗装方法及び試験片の調製>
調製した塗料組成物S−1〜S−11を、鋼板(JIS G3141、商品名:SPCC−SB、処理方法:PF−1077、パルテック社製)にアプリケーターを用い、乾燥後の膜厚約20μmになるように塗布した。その後、温度23℃、相対湿度50%の環境下で1時間乾燥後、80℃の乾燥機中で12時間加熱処理を行い、続いて温度23℃、相対湿度50%の環境下で1日間以上養生し、コーティング塗膜を得た。
<塗膜評価>
塗膜評価は、表3、4に示す塗料組成物を用い、上記塗装方法で作製したコーティング塗膜を用い、耐候性評価、基材追従性評価、密着性評価にて実施した。
<耐候性評価、および評価基準>
下記の条件で耐候性の加速試験を行った。
・試験装置:QUV(Q−LAB社製)
・ランプ:EL−313
・照度:0.59w/m2
・λmax:313nm
・1サイクル:12時間〔UV照射:8時間(温度70℃)、結露:4時間(温度50℃)〕
・試験時間:576時間。
試験後のサンプルについて、JIS Z8741に準じて、ヘイズ−グロスリフレクトメーターで60°における光沢度を測定し、光沢保持率を算出した。光沢保持率は次式により求めた。結果を表3、4に示す。評価A、Bであれば良好と言える。
光沢保持率(%)=100×耐候試験後光沢度÷初期光沢度 (式)
・60%以上:(評価)A
・50%以上〜60%未満:(評価)B
・50%未満:(評価)C。
<基材追従性評価、および評価基準>
JIS K5600−5−3に準じて、耐おもり落下性による基材追従性試験を実施した。結果を表3、4に示す。評価A、Bであれば良好と言える。
・100cm:(評価)A
・90cm以上〜100cm未満:(評価)B
・90cm未満:(評価)C。
<密着性評価、および評価基準>
JIS K5600−5−6に準じて、クロスカット法による付着性試験を実施した。結果を表3、4に示す。評価A、Bであれば良好と言える。
・分類0:A
・分類1:B
・分類2〜5:C。
<塗膜評価結果>
表3に示したように、実施例7〜12のコーティング塗膜は、いずれも良好な評価結果が得られた。表4に示した比較例6〜10のコーティング塗膜は、概ね良好な結果を示すものの、使用したポリイソシアネート組成物のハンドリング性や、低温安定性に劣るものである。これらのことから、本発明のポリイソシアネート組成物は、低粘度でありながら低温安定性に優れ、且つ得られたコーティング塗膜の各種性能に優れると言える。

Claims (6)

  1. ヘキサメチレンジイソシアネートのヌレート型ポリイソシアネートとヘキサメチレンジイソシアネートとの混合物(X)と、水酸基含有化合物(Y)との反応生成物を含むポリイソシアネート組成物であって、混合物(X)中のヘキサメチレンジイソシアネートのヌレート型ポリイソシアネートとヘキサメチレンジイソシアネートの比が、ゲル浸透クロマトグラフィー測定におけるピーク面積比で5/95〜98/2であり、該ポリイソシアネート組成物におけるイソシアヌレート基とウレタン基のmol比が40/60〜92/8であり、且つ、該ポリイソシアネート組成物に含まれるヌレート型ポリイソシアネートの単量体成分(A)、およびヘキサメチレンジイソシアネートと水酸基含有化合物(Y)とのウレタンアダクトの単量体成分(B)の和が、ゲル浸透クロマトグラフィー測定におけるピーク面積として50PA%以上であることを特徴とするポリイソシアネート組成物。
  2. 前記水酸基含有化合物(Y)がジオールであることを特徴とする請求項1に記載のポリイソシアネート組成物。
  3. ヘキサメチレンジイソシアネートのヌレート型ポリイソシアネートとヘキサメチレンジイソシアネートの共存下で、水酸基含有化合物とウレタン化反応を行い、その後、過剰なヘキサメチレンジイソシアネートを除去することを特徴とするポリイソシアネートの製造方法。
  4. 請求項1または2に記載のポリイソシアネート組成物とポリオールとからなるポリウレタン樹脂組成物。
  5. 請求項4に記載のポリウレタン樹脂組成物を含む塗料組成物。
  6. 請求項5に記載の塗料組成物から形成された塗膜。
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