JP7259204B2 - ポリイソシアネート組成物およびそれを用いた塗料組成物 - Google Patents
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ポリエステルポリオールとしては、例えばフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、コハク酸、酒石酸、シュウ酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、グルタコン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,4-シクロヘキシルジカルボン酸、α-ハイドロムコン酸、β-ハイドロムコン酸、α-ブチル-α-エチルグルタル酸、α,β-ジエチルサクシン酸、マレイン酸、フマル酸等のジカルボン酸またはこれらの無水物等の1種類以上と、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、3,3-ジメチロールヘプタン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサン-1,4-ジオール、シクロヘキサン-1,4-ジメタノール、ダイマー酸ジオール、ビスフェノールAのエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド付加物、ビス(β-ヒドロキシエチル)ベンゼン、キシリレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の分子量500以下の低分子ポリオール類の1種類以上との縮重合反応から得られるものを挙げることができる。また、ε-カプロラクトン、アルキル置換ε-カプロラクトン、δ-バレロラクトン、アルキル置換δ-バレロラクトン等の環状エステル(いわゆるラクトン)モノマーの開環重合から得られるラクトン系ポリエステルポリオール等を挙げることができる。更に、低分子ポリオールの一部をヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン、モノエタノールアミン等の低分子ポリアミンや低分子アミノアルコールに代えて得られるポリエステル-アミドポリオールを使用することもできる。
また、ポリエーテルポリオールとしては、例えばエチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、3,3-ジメチロールヘプタン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサン-1,4-ジオール、シクロヘキサン-1,4-ジメタノール、ダイマー酸ジオール、ビスフェノールA、ビス(β-ヒドロキシエチル)ベンゼン、キシリレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の低分子ポリオール類、またはエチレンジアミン、プロピレンジアミン、トルエンジアミン、メタフェニレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、キシリレンジアミン等の低分子ポリアミン類等のような活性水素基を2個以上、好ましくは2~3個有する化合物を開始剤として、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のようなアルキレンオキサイド類を付加重合させることによって得られるポリエーテルポリオール、或いはメチルグリシジルエーテル等のアルキルグリシジルエーテル類、フェニルグリシジルエーテル等のアリールグリシジルエーテル類、テトラヒドロフラン等の環状エーテルモノマーを開環重合することで得られるポリエーテルポリオールを挙げることができる。
また、ポリカーボネートポリオールとしては、例えばエチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、3,3-ジメチロールヘプタン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサン-1,4-ジオール、シクロヘキサン-1,4-ジメタノール、ダイマー酸ジオール、ビスフェノールAのエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド付加物、ビス(β-ヒドロキシエチル)ベンゼン、キシリレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の低分子ポリオールの1種類以上と、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等のジアルキルカーボネート類、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のアルキレンカーボネート類、ジフェニルカーボネート、ジナフチルカーボネート、ジアントリルカーボネート、ジフェナントリルカーボネート、ジインダニルカーボネート、テトラヒドロナフチルカーボネート等のジアリールカーボネート類との脱アルコール反応や脱フェノール反応から得られるものを挙げることができる。
ポリオレフィンポリオールとしては、例えば水酸基を2個以上有するポリブタジエン、水素添加ポリブタジエン、ポリイソプレン、水素添加ポリイソプレン等を挙げることができる。
アクリルポリオールとしては、アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステル〔以下(メタ)アクリル酸エステルという〕と、反応点となりうる少なくとも分子内に1個以上の水酸基を有するアクリル酸ヒドロキシ化合物及び/又はメタクリル酸ヒドロキシ化合物〔以下(メタ)アクリル酸ヒドロキシ化合物という〕と、重合開始剤とを熱エネルギーや紫外線または電子線などの光エネルギー等を使用し、アクリルモノマーを共重合したものを挙げることができる。
(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば炭素数1~20のアルキルエステルを挙げることができる。このような(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸-2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル;シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸の脂環属アルコールとのエステル;(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジル等の(メタ)アクリル酸アリールエステル等を挙げることができる。このような(メタ)アクリル酸エステルは単独または2種類以上組み合わせて使用しても良い。
(メタ)アクリル酸ヒドロキシ化合物としては、例えばポリイソシアネートとの反応点となりうる少なくとも分子内に1個以上の水酸基を有しており、具体的には、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレート、4-ヒドロキシブチルアクリレート、3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピルアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート等のアクリル酸ヒドロキシ化合物等が挙げられる。また、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、2-ヒドロキシプロピルメタクリレート、4-ヒドロキシブチルメタクリレート、3-ヒドロキシ-2,2-ジメチルプロピルメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート等のメタクリル酸ヒドロキシ化合物が挙げられる。これら(メタ)アクリル酸ヒドロキシ化合物は、単独または2種以上を組み合わせて使用しても良い。
シリコーンポリオールとしては、例えばγ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等を重合したビニル基含有シリコーン化合物、及び分子中に少なくとも1個の末端水酸基を有する、α,ω-ジヒドロキシポリジメチルシロキサン、α,ω-ジヒドロキシポリジフェニルシロキサン等のポリシロキサンを挙げることができる。
ヒマシ油系ポリオールとしては、例えばヒマシ油脂肪酸とポリオールとの反応により得られる線状または分岐状ポリエステルポリオールが挙げられる。また、脱水ヒマシ油、一部分を脱水した部分脱水ヒマシ油、水素を付加させた水添ヒマシ油も使用することができる。
フッ素系ポリオールとしては、例えば必須成分として含フッ素モノマーとヒドロキシ基を有するモノマーとの共重合反応により得られる線状または分岐状のポリオールを挙げることができる。ここで、含フッ素モノマーとしては、フルオロオレフィンであることが好ましく、例えば、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、トリクロロフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニリデン、フッ化ビニル、トリフルオロメチルトリフルオロエチレンが挙げられる。また、ヒドロキシル基を有するモノマーとしては、例えば、ヒドロキシエチルビニルエーテル、4-ヒドロキシブチルビニルエーテル、シクロヘキサンジオールモノビニルエーテル等のヒドロキシアルキルビニルエーテル、2-ヒドロキシエチルアリルエーテル等のヒドロキシアルキルアリルエーテル、ヒドロキシアルキルクロトン酸ビニル等のヒドロキシル基含有カルボン酸ビニル又はアリルエステル等のヒドロキシル基を有するモノマーが挙げられる。
<実施例1>
攪拌機、温度計、冷却管、および窒素ガス導入管を備えた容量1リットルの四つ口フラスコに、HDI(東ソー社製、NCO含量:49.9質量%)875g、および水素化ビスフェノールA(丸善石油化学社製、以下HBPAという)125gを仕込み、これらを撹拌しながら100℃に加熱し、所定の反応転化率に達するまでウレタン化反応させた。ここで反応生成物から、薄膜蒸留(条件:140℃,0.04kPa)により過剰のHDIを除去し、ポリイソシアネートC-1を290g得た。
表2に示す条件で、C-1とC-HXLVとの混合を行い、ポリイソシアネート組成物P-2、P-3を得た。
表3に示す条件で、C-1とC-HXLVとの混合を行い、ポリイソシアネート組成物P-4、P-5を得た。
攪拌機、温度計、冷却管、および窒素ガス導入管を備えた容量1リットルの四つ口フラスコに、HDI950g、および1,3-ブチレングリコール(KHネオケム社製、以下1,3-BGという)50gを仕込み、これらを撹拌しながら100℃に加熱し、所定の反応転化率に達するまでウレタン化反応させた。ここで反応生成物から、薄膜蒸留(条件:140℃,0.04kPa)により過剰のHDIを除去し、ポリイソシアネートC-2を230g得た。
表3に示す条件で、C-2とC-HXLVとの混合を行い、ポリイソシアネート組成物P-7、P-8を得た。
攪拌機、温度計、冷却管、および窒素ガス導入管を備えた容量1リットルの四つ口フラスコに、HDI940g、および1,4-シクロヘキサンジメタノール(長瀬産業社製、以下CHDMという)60gを仕込み、これらを撹拌しながら40℃に加熱し、1時間ウレタン化反応を行った。その後60℃に昇温し、この反応液中にアロファネート化触媒であるオクチル酸ジルコニール(第一稀元素化学工業社製)0.1gを添加し、110℃にて所定の反応転化率に達するまで反応させた後、反応停止剤である酸性リン酸エステル(JP-508、城北化学工業社製)0.11gを添加し、60℃で1時間停止反応を行った。ここで、薄膜蒸留(条件:140℃,0.04kPa)により反応生成物から過剰のHDIを除去し、ポリイソシアネートC-3を320g得た。
表3に示す条件で、C-3とC-HXLVとの混合を行い、ポリイソシアネート組成物P-10、P-11を得た。
市販の東ソー社製ポリイソシアヌレートC-HXLVを用いた。
耐傷性評価用塗料配合液は表4、表5に示すように、ポリオールとポリイソシアネート組成物とをR(イソシアネート基/水酸基のモル比)=1.0になるように配合し、更に有機溶剤で固形分が50質量%になるように、二液塗料組成物(S-1~S-12)を調製した(配合量の単位はg)。ここでは、ポリオールには、アクリルポリオール(商品名:アクリディック49-394-IM、水酸基価:25mgKOH/g、固形分:50質量%、DIC社製)を使用し、有機溶剤には、酢酸ブチルを使用し、顔料には酸化チタンCR-90(石原産業製)を使用し、調製した。
耐候性、密着性評価用塗料配合液は表6、表7に示すように、ポリオールとポリイソシアネート組成物とをR(イソシアネート基/水酸基のモル比)=1.0になるように配合し、更に有機溶剤で固形分が50質量%になるように、二液塗料組成物(S-1~S-12)を調製した(配合量の単位はg)。ここでは、ポリオールには、アクリルポリオール(商品名:アクリディックA-801、水酸基価:50mgKOH/g、固形分:50質量%、DIC社製)を使用し、有機溶剤には、酢酸ブチルを使用し、顔料には酸化チタンCR-50(石原産業製)を使用し、調製した。
調製した二液塗料組成物を、それぞれメチルエチルケトンで脱脂した鋼板(JIS G3141、商品名:SPCC-SB、処理方法:PF-1077、パルテック社製)にアプリケーターを用い、任意の膜厚になるように塗布した。その後、温度60℃の乾燥機中で1時間加熱処理を行い、続いて温度23℃、相対湿度50%の環境下で7日間養生し、コーティング塗膜S-1~S-12を得た。
表4、表5に示す配合で得られた塗料から作製したコーティング塗膜(乾燥後膜厚約20μm)を、下記条件の耐傷性試験により押込み硬度を測定した。結果を表8、表9に示す。評価Aであれば良好と言える。
・試験装置:フィッシャースコープHM2000(フィッシャー・インストルメンツ社製)
・圧子:ビッカースダイヤモンド
・試験温度:25℃
<耐傷性評価基準>
押込み硬度の値を、下記基準にて分類した。
・125N/mm2以上:(評価)A
・110N/mm2以上~125N/mm2未満:(評価)B
・110N/mm2未満:(評価)C。
表6、表7に示す配合で得られた塗料から作製したコーティング塗膜(乾燥後膜厚約20μm)を、下記の条件で耐候性の加速試験を行った。
・試験装置:QUV(Q-LAB社製)
・ランプ:EL-313
・照度:0.59w/m2
・λmax:313nm
・1サイクル:12時間〔UV照射:8時間(温度70℃)、結露:4時間(温度50℃)〕
・試験時間:576時間
<耐候性評価基準>
JIS Z8741に準じて、光沢度計(製品名:マイクロ-グロス、BYK社製)にて、60°における光沢度を測定し、光沢保持率を算出した。光沢保持率は次式により求めた。結果を表8、表9に示す。評価Aであれば良好と言える。
・80%以上:(評価)A
・70%以上~80%未満:(評価)B
・70%未満:(評価)C。
水性アクリルポリオール(製品名:バーノックWE-303、DIC社製)25.0gに、レオロジーコントロール剤(製品名:BYK-425、BYK社製)0.5g、消泡剤(製品名:BYK-012、BYK社製)0.5g、湿潤分散剤(製品名:DISPERBYK-192、BYK社製)1.0gを添加し、アルミニウムペースト(製品名:アルペーストWXM5660、東洋アルミニウム社製)2.0gを配合し、更にメタノールを15.0g加えることで粘度を調整した。
調製したメタリックベース塗料を、メチルエチルケトンで脱脂した鋼板(JIS G3141、商品名:SPCC-SB、処理方法:PF-1077、パルテック社製)に、乾燥後の膜厚約30μmになるようにスプレーで塗布した。その後、温度23℃、相対湿度50%の環境下で30分養生し、60℃の条件で30分加熱処理を行った。さらに、表4で調製した二液塗料組成物を、メタリックベースを塗布した鋼板の上からアプリケーターを用いて塗布し、常温にて10分予備乾燥後、90℃の乾燥機中で30分加熱処理を行った後、80℃の条件で10時間加熱処理を行い、コーティング塗膜を得た。
<密着性評価基準>
得られた塗膜をJIS K5600-5-6に準じて、クロスカット法による付着性試験を実施した。結果を表8、表9に示す。評価Aであれば良好と言える。
・分類0~1:A
・分類2~5:B
Claims (7)
- へキサメチレンジイソシアネートと、分子量が300以下の環状基を有するジオールとのウレタン反応生成物(A)と、へキサメチレンジイソシアネートをヌレート化したヌレート型ポリイソシアネート(B)とを、(A)/(B)=10/90~60/40(質量比)の範囲で含み、
25℃における粘度が1940~21000mPa・sであり、
NCO含量が、18.3~22.1質量%であることを特徴とするポリイソシアネート組成物。 - 環状基を有するジオールが、シクロヘキサン環、又はベンゼン環を有するジオールであることを特徴とする、請求項1に記載のポリイソシアネート組成物。
- 環状基を有するジオールが、環状基を2つ以上有するジオールであることを特徴とする、請求項1又は2に記載のポリイソシアネート組成物。
- 請求項1乃至3のいずれかに記載のポリイソシアネート組成物とポリオールとを含むポリウレタン樹脂組成物。
- ポリイソシアネート組成物とポリオールとを含むポリウレタン樹脂組成物であって、
前記ポリイソシアネート組成物が、へキサメチレンジイソシアネートと、分子量が300以下の環状基を有するジオールとのウレタン反応生成物(A)と、へキサメチレンジイソシアネートをヌレート化したヌレート型ポリイソシアネート(B)とを、(A)/(B)=10/90~60/40(質量比)の範囲で含み、
25℃における粘度が1940~21000mPa・sであることを特徴とするポリウレタン樹脂組成物。 - 請求項4または5に記載のポリウレタン樹脂組成物を含む塗料組成物。
- 請求項6に記載の塗料組成物から得られる塗膜。
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