JP3205977B2 - ポリウレタン樹脂組成物並びに該組成物を用いた接着剤、シール剤及び結束剤 - Google Patents

ポリウレタン樹脂組成物並びに該組成物を用いた接着剤、シール剤及び結束剤

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JP3205977B2 JP31930194A JP31930194A JP3205977B2 JP 3205977 B2 JP3205977 B2 JP 3205977B2 JP 31930194 A JP31930194 A JP 31930194A JP 31930194 A JP31930194 A JP 31930194A JP 3205977 B2 JP3205977 B2 JP 3205977B2
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八郎 和田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリウレタン樹脂組成
物に関する、さらに詳しくは、該樹脂組成物を用いた接
着剤、シール剤及び結束剤に関するものであり、中空或
いは平膜状繊維分離膜を用いた医療用、工業用流体分離
装置の繊維結束剤、該繊維結束部とハウジングとの接着
剤に関するものであり、特にグリセリン含有量の多い繊
維分離膜を使用した医療用流体分離装置に好適である。
また、電気用等のシール剤としても利用できる。
【0002】
【従来の技術】従来、中空あるいは平膜状繊維分離膜を
用いた医療用、工業用流体分離装置の繊維結束剤および
該繊維結束部とハウジングとの接着剤としては、基本的
なシール性以外に、硬化物の毒性が低いこと、滅菌が可
能なこと、数時間オーダーで直接血液と接触するため、
血栓形成を誘起しないこと、溶出物質がないこと、あっ
たとしても少量でかつ毒性がないこと、更に、製造上の
操作面から、適当な硬化時間を有し、切断が容易である
こと等が要求されている。この様な目的を達成するため
に、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニル
メタンジイソシアネート等の芳香族イソシアネートとひ
まし油系ポリオール、アミン系ポリオール等にて構成さ
れるポリウレタンが利用されてきた。
【0003】また、近年増加傾向にある高機能分離膜に
対しては、特開平2−127413号公報では、TDI
系イソシアネート基末端プレポリマーとジフェニルメタ
ンジイソシアネート変性体の組み合わせにて、膜に含ま
れる保湿剤グリセリンとの反応抑制を可能とした低溶出
物システムを提案している。同様に保湿剤グリセリンの
影響の少ない低溶出物化を実現し、なおかつ低粘度化を
可能とするものとして、特開平6−136089号公報
では、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)のイ
ソシアヌレート変性体とジフェニルメタンジイソシアネ
ート系プレポリマーの組み合わせが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これら従来の
ポリウレタンでは、低溶出物化には好適であるが、良好
な作業性と含浸性を得るための4000cps以下の混
合粘度、更に、プラスチック製ハウジング等各部材との
最低でも30Kg/cm2 は必要とされる接着強度の保
持を同時に実現することが不可能であった。特に、HD
I等脂肪族イソシアネートの変性体及び/またはHDI
等脂肪族イソシアネートとポリオールによるイソシアネ
ート(NCO)基末端プレポリマーを多量に含むもの
は、低溶出物・低粘度であるものの接着性に劣り、膨脹
収縮等の内部歪みあるいは弱い外力にてプラスチック製
ハウジングと剥離を生じ実用上問題があった。
【0005】
【問題点を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研
究検討を重ねた結果、ポリイソシアネートを(a)TD
Iとポリオールとの反応によって得られるNCO基末端
プレポリマー、(b)ジフェメタン系ジイソシアネート
(MDI)とポリオールとの反応によって得られるNC
O基末端プレポリマーに、触媒を添加して得たMDIの
ウレトンイミン及びカルボジイミド基含有変性体、また
は、MDIにポリオール及び触媒を添加して得たウレタ
ン結合とウレトンイミン及びカルボジイミド基を含有す
る変性体、(c)HDIポリオール付加体に触媒を添加
して得たウレトジオン及びイソシアヌレート基含有変性
体、または、HDIにポリオールと触媒を添加して得た
ウレタン結合とウレトジオン及びイソシアヌレート基含
有変性体、からなる、3成分で構成し、アミン系ポリオ
ール及び/またはひまし油系ポリオールを硬化剤として
使用することにより、低粘度で、かつハウジングとの接
着性に優れ、かつ、低溶出物化等を達成できることを見
出し本発明に至った。
【0006】即ち、本発明は、ポリイソシアネート成分
と硬化剤成分とから成るポリウレタン樹脂組成物におい
て、ポリイソシアネート成分として、(a)トリレンジ
イソシアネートと1分子中に2〜3個の水酸基を有する
分子量62〜900のポリオールとの、イソシアネート
基/水酸基当量比1.5〜2.5によるイソシアネート
基末端プレポリマー、(b)MDIと1分子中に2個以
上の水酸基を有するポリオールとを、NCO基過剰で反
応させたNCO基末端プレポリマー(MDIプレポリマ
ー)に触媒を添加して得たMDIのウレトンイミン及び
カルボジイミ基含有変性体、または、MDIに1分子中
に2個以上の水酸基を有するポリオールと触媒を添加し
て得たMDIのウレタン結合とウレトンイミン及びカル
ボジイミド基含有変性体、(c)HDIと1分子中に2
個以上の水酸基を有するポリオールとをNCO基過剰で
反応させたNCO基末端プレポリマーに、触媒を添加し
て得たウレトジオン及びイソシアヌレート基含有変性
体、または、HDIと該ポリオールと触媒を添加して得
たウレタン結合とウレトジオン及びイソシアヌレート基
含有変性体、からなり、(a)、(b)及び(c)成分
が、(a)/(b)の重量比率が90/10〜30/7
0で、かつ(a)+(b)/(c)の重量比率を95/
5〜50/50であり、、硬化剤成分として、アミン系
ポリオール及び/または、ひまし油系ポリオールから成
ることを特徴とするポリウレタン樹脂組成物である。更
に、該ポリウレタン樹脂組成物を用いた接着剤、シール
剤及び結束剤である。
【0007】本発明のポリイソシアネート成分の1種で
ある、(a)TDIプレポリマーは、TDIと1分子中
に2〜3個の水酸基を有するポリオールとの、NCO基
/水酸基当量比1.5〜2.5によって得られる。使用
されるTDIとしては、2,4−TDI、2,6−TD
I等の単独または任意の割合の混合物、更にこれらの変
性体等、或いは、クルードTDI等を使用することもで
きる。使用できるポリオールとしては、低分子ポリオー
ル、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオー
ル、ひまし油系ポリオール等が挙げられる。これらのポ
リオールは、1分子中に2〜3個の水酸基を有し、分子
量62〜900、好ましくは分子量200〜800、更
に、好ましくは分子量350〜600のものである。低
分子ポリオールとしては、官能基数2〜3個の水酸基を
有し、分子量62〜500の例えば、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、
1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネ
オペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、2
−メチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−
1,5−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−
1,3−ペンタンジオール、2−N−ブチル−2−エチ
ル−1,3−プロパンジオール、トリメチロールプロパ
ン、グリセリン等が挙げられる。
【0008】ポリエーテルポリオールとしては、1分子
中に2〜3個の水酸基を有し、分子量300〜900、
好ましくは分子量350〜600の、例えば、ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテト
ラメチレングリコール、テトラヒドロフランと3ーアル
キルテトラヒドロフランの共重合によるコポリエーテル
ポリオール(液状ポリテトラメチレングリコール)及
び、エチレンオキシド、プロピレンオキシドの2種以上
の重合物であるチップドエーテル等が挙げられる。特に
好ましくは、ポリプロピレングリコール、液状ポリテト
ラメチレングリコール、チップドエーテル等である。
【0009】ポリエステルポリオールとしては、1分子
中に2個〜3個の水酸基を有し、分子量400〜90
0、好ましくは分子量450〜600の、例えば、アジ
ピン酸、フタール酸、セバシン酸、アゼライン酸等のカ
ルボン酸と前記低分子ポリオールとの反応により得られ
る線状または分岐状ポリエステル系ポリオール、カプロ
ラクトンの開環重合により生成するポリカプロラクトン
系ポリオール等が挙げられる。ひまし油系ポリオールと
しては、ひまし油脂肪酸であるリシノール酸と、前記低
分子ポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリエステ
ルポリオール等とのエステル交換あるいは、エステル化
ポリオールが挙げられる。特に好ましくは、3−メチル
−1,5−ペンタンジオールとアジピン酸との反応によ
りにより得られるポリエステルポリオール、ひまし油脂
肪酸であるリシノール酸とエチレングリコールまたはプ
ロピレングリコールとのエステル化ポリオール等であ
る。
【0010】これらのうち、TDIプレポリマーが常温
に於て液状でかつ低粘度を有するものを得るための、好
ましいポリオールは、ポリプロピレングリコール、液状
ポリテトラメチレングリコール、チップドエーテル等、
3−メチル−1,5−ペンタンジオールとアジピン酸と
の反応により得られるポリエステルポリオールひまし
油であるリシノール酸とエチレングリコールまたはプロ
ピレングリコールとのエステル化ポリオール等である。
【0011】このようにして得られるTDIプレポリマ
ーは、ポリイソシアネートとポリオ−ルとをNCO基/
活性水素基の当量比は、1.5〜2.5、好ましくは
1.8〜2.0で、30〜130℃、好ましくは40〜
90℃で1〜5時間反応を行うことにより得られる。
【0012】TDIをプレポリマーとして使用すること
により、TDI単独よりも他の成分との相溶性が良くな
り、利用時の反応性を調節したり、粘度を作業性のし易
いものにし、接着強さを向上させる等の効果がある。
【0013】本発明のポリイソシアネート成分の1種で
ある、(b)MDIからの変性体は、MDIにポリオー
ルをNCO基/活性水素基の当量比5.0以上、好まし
くは8〜25、更に好ましくは10〜20で、MDIの
全NCO基の15モル%以下、好ましくは2〜15モル
%、更に好ましくは4〜9モル%用に相当するポリオー
ルを用い、ウレタン結合と触媒を用いて得られるウレト
ンイミン及びカルボジイミド基を含有する変性体であ
る。MDIとしては、4,4′−ジフェニルメタンジイ
ソシアネート、2,2′−ジフェニルメタンジイソシア
ネート、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート
等の単独または任意の混合物或いはポリフェニルポリメ
チレンポリイソシアネート等が用いられる。MDI中に
ウレタン結合を得るための1分子中に2個以上、好まし
くは2〜3個の水酸基を有するポリオールとしては、前
記TDIプレポリマーを得るために使用した低分子ポリ
オール、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオ
ール、ヒマシ油系ポリオール等が挙げられる。
【0014】このうち好ましいポリオールは、常温にて
液状で、かつ低粘度のポリイソシアネートが得られるも
ので、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパン
シオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタン
ジオール、液状ポリテトラメチレングリコール,チップ
ドエーテル、ひまし油系ポリオール等である。MDIの
ウレトンイミン及びカルボジイミド基を含有する変性体
を得るための触媒としては、3−メチル−1−フェニル
−3−ホスホレン−1−オキサイドト、3−メチル−1
−エチル−3−ホスホレン−1−オキサイドト、3−メ
チル−1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキサイド
ト等のホスホレン系触媒がある。このような触媒は、M
DIに対して1〜300ppmの量を使用する。
【0015】このようなMDIからの変性体は、MDI
とポリオールとを30〜130℃、好ましくは40〜9
0℃で1〜6時間反応することによりNCO基末端プレ
ポリマーを得た後、該プレポリマーに触媒を添加して、
30〜130℃、好ましくは、60〜90℃で3〜5時
間反応を行い、目標とするNCO残量となるまで反応さ
せた後、不活性化剤を加えて反応を停止させウレトンイ
ミン及びカルボジイミド基を含有する変性体を得る方
法。または、MDIにポリオール及び触媒を添加して、
30〜130℃、好ましくは、60〜90℃で3〜5時
間反応を行い、不活性化剤を加えて反応を停止させウレ
トンイミン及びカルボジイミド基を含有する変性体を得
る方法によって得られる。不活性化剤としては、トリク
ロルシラン、ジクロルジフェニルシラン、トリクロルモ
ノメチルシラン等が用いられる。不活性化剤の使用量
は、触媒の1〜10当量に相当する量を添加し反応を停
止させる方法等により得ることができる。
【0016】このような反応はまず、カルボジイミド基
(─N=C=N─)が形成されるが、常温で一定時間放
置することによりウレトンイミンへ変換される。この反
応は可逆反応であり高温下(通常80℃以上)でウレト
ンイミン基はカルボジイミド基とNCO基に解離するこ
とが知られている。
【0017】従って、カルボジイミド基/ウレトンイミ
ン基の存在比率が異なり、常温放置したときは、ほとん
どウレトンイミン基として存在している。本発明に使用
できるものは、ウレトンイミンへの変換が完結されてい
なくても良く、一部カルボジイミド基が存在していても
良い。また、逆に高温保存でカルボジイミド基の形で存
在しているもの、一部ウレトンイミンが存在しているも
のも使用することができる。MDIの変性体中のウレト
ンイミンとカルボジイミド変性体の量は、MDI100
重量部に対して20〜60重量部、好ましくは30〜5
0重量部である。
【0018】このようにして得られるMDIをプレポリ
マーとして使用することにより、MDI単独よりも他の
成分との相溶性が良くなり、利用時の反応性を促進した
り、粘度を作業性のし易いものに調節し、接着強さを向
上させる等の効果がある。
【0019】本発明のポリイソシアネート成分の1種で
ある、(c)HDIにウレタン結合とウレトジオン及び
イソシアヌレート基を含有する変性体は、ウレタン結合
を得るための1分子中に2個以上、好ましくは2〜3個
の水酸基を有するポリオールを使用し、触媒としては、
トリブチルフォスフィン、トリイソプロピルフォスフィ
ン等の有機リン化合物が用いられる。
【0020】本発明のHDIの変性体を得るための反応
は、HDIにポリオールを加えて40〜90℃で3〜7
時間反応した後、触媒を添加して、反応温度30〜12
0℃、好ましくは40〜90℃にて反応を行い、イソシ
アヌレート3量体化およびウレトジオン2量体化反応を
進め、一定NCO基残量とした後、リン酸等の強酸を触
媒の1〜3当量加えて反応を停止させ、未反応のHDI
モノマーを薄膜蒸留により除去する方法、または、HD
Iにポリオール及び触媒を添加して、反応温度30〜1
20℃、好ましくは40〜90℃にて、一定NCO基残
量となるまで反応を行い、同様の操作による方法等によ
って得られる。更に、これらイソシアヌレート化または
イソシアヌレート及びウレトジオン化反応は、触媒と同
時にフェノール性ヒドロキシ化合物、またはアルコール
性ヒドロキシ化合物を助触媒として用いると、反応を更
に容易に行うことができる。フェノール性ヒドロキシ化
合物としては、フェノール、クレゾール、トリメチルフ
ェノール等があり、アルコール性ヒドロキシ化合物とし
ては、エタノール、シクロヘキサノール、エチレングリ
コール等がある。
【0021】なお、HDIの変性体を得るための出発原
料は、HDI単独の他、HDIのNCO基を一部変性し
た変性体を用いることができる。HDIのウレタン結合
を得るために用いられる1分子中に2個以上、好ましく
は2〜3個の水酸基を有するポリオールとしては、前記
TDIプレポリマーを得るために使用した低分子ポリオ
ール、ポリエ−テルポリオール、ポリエステルポリオー
ル、ヒマシ油系ポリオール等が挙げられる。
【0022】更に、分子量50〜7000、好ましくは
分子量60〜5000で2価のものが用いられる。例え
ば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−
プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2
−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−
ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオー
ル、1,6−ヘキサングリコール、ネオペンチルグリコ
ール、1,8−オクタングリコール、1,10−デカン
グリコール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオ
ール、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパン
ジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタン
ジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2
−n−ヘキサデカン−1,2−エチレングリコール、2
−n−エイコサン−1,2−エチレングリコール、2−
n−オクタコサン−1,2−エチレングリコール、3−
ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピオン酸−3−ヒド
ロキシ−2,2−ジメチルプロピルエステル、水素化ビ
スフェノールA、ポリエチレングリコール、ポリテトラ
メチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリ
ブチレンアジペート、ポリヘキサメチレンアジペート、
ポリカプロラクトン等があげられる。好ましくは、1,
3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,
3−ブタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロ
パンジオール、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−
プロパンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−
ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオ
ールポリテトラメチレングリコール、ポリプロピレング
リコール、ポリブチレンアジペートである。この場合、
ポリオール付加は全NCO基の10重量%以下である。
好ましくは、7重量%以下である。
【0023】このようにして得られるHDIにウレタン
結合を含有するHDIのウレトジオン及びイソシアヌレ
ート結合を有する変性体を用いることにより、HDI単
独よりも他の成分との相溶性が良くなり、利用時の反応
性のバランスを調節し易くするとともに、粘度を作業性
のし易いものに調節し、溶出物の低下を向上させる等の
効果がある。
【0024】本発明のポリイソシアネートは、前記、
(a)TDIプレポリマー,(b)MDIプレポリマー
及び/またはMDIのウレトイミン及び/またはMDI
のカルボジイミド変性体,(c)HDI変性体を、
(a)/(b)=90/10〜30/70,好ましくは
80/20〜50/50、(a)+(b)/(c)=9
5/5〜50/50,好ましくは90/10〜70/3
0の限定した比率で構成し、ポリイソシアネート3成分
の反応速度差、接着強度への寄与率、粘度を調整したも
のである。
【0025】本発明の硬化剤は、アミン系ポリオール及
び/またはひまし油系ポリオールであり、ポリイソシア
ネート成分との組み合わせにより、グリセリン等第三成
分との反応抑制による低溶出物化を可能とするともに、
高い接着力の保持と低粘度化を実現したものである。
(a)/(b)の(b)の比率が70%を越えるとグリ
セリン等の第三成分との反応による溶出物が増加し好ま
しくない。(a)+(b)/(c)の(c)の比率が5
%より少ないとグリセリン等の第三成分との反応による
溶出物と粘度が増加し、50%より多い場合は接着力が
大幅に低下する。
【0026】本発明の硬化剤に使用されるアミン系ポリ
オール及び/またはひまし油系ポリオ−ルは、例えばア
ミン系ポリオールとしては、モノ−,ジ−,トリ−,エ
タノ−ルアミン、N−メチル−N,N´−ジエタノール
アミン等の低分子アミン系ポリオ−ル、あるいはエチレ
ンジアミンのようなアミノ化合物にプロピレンオキサイ
ドまたはエチレンオキサイド等のアルキレンオキサイド
を付加したアミン系ポリオールである。例えば、N,
N,N′,N′−テトラキス[2−ヒドロキシプロピ
ル]エチレンジアミン,N,N,N′,N′−テトラキ
ス[2−ヒドロキシエチル]エチレンジアミン等が挙げ
られる。好ましいものは、反応性と物性が良好となるこ
とから、N,N,N′,N′−テトラキス[2−ヒドロ
キシプロピル]エチレンジアミン,及び、N,N,
N′,N′−テトラキス[2−ヒドロキシエチル]エチ
レンジアミンである。
【0027】また、ひまし油系ポリオールとしては、ひ
まし油、脱水ひまし油、及び、ひまし油脂肪酸であるリ
シノール酸とポリエーテルポリオールとのエステル化ポ
リオールが挙げれ、好ましいものは、ひまし油、脱水ひ
まし油である。
【0028】本発明のポリウレタン樹脂組成物は、接着
剤、シール剤及び結束剤として用いられる。この組成物
は、前記ポリイソシアネートと、前記硬化剤の、NCO
基/活性水素基(当量比)=0.8〜1.3、好ましく
は、0.8〜1.1の範囲で配合して得られる。この組
成物の硬化条件は、通常、樹脂温度,硬化温度とも常温
〜40℃で、硬化時間は10〜90分である。必要によ
り、樹脂温度を30〜80℃、硬化温度を40〜120
℃の範囲とすることができる。また、ポリイソシアネー
トの組み合わせと硬化剤組成を選択することにより、適
切な作業性,硬化性、及び物性を得ることが可能であ
る。
【0029】特に、ポリイソシアネートが特長ある三成
分で構成されたことにより反応速度、接着強さへの寄与
率、及び粘度のバランスが良く、硬化剤が低粘度で硬化
性の良いアミン系ポリオール及び/またはひまし油系ポ
リオールであることから、グリセリン等第三成分との反
応抑制による低溶出物化を可能とし、かつ高い接着力の
保持と低粘度化を実現したポリウレタン接着剤、シール
剤及び結束剤を得ることができる。
【0030】このようにして得られたポリウレタン樹脂
組成物及び該樹脂組成物を用いた接着剤、シール剤及び
結束剤は、繊維分離膜、特に、中空繊維を用いた流体分
離装置の繊維端部結束剤及びシール剤として用いること
ができる。具体的には、中空或いは平膜状繊維分離膜を
用いた医療用、工業用流体分離装置の繊維結束剤、該繊
維結束部とハウジングとの接着剤等に特に有用であり、
被接着材料として用いる繊維は、そこに付着している特
にグリセリン含有量の多い繊維との反応抑制による低溶
出物化、適性粘度、さらには各材との接着力向上ができ
る。また、電気用等のシール剤とし好適である。この場
合、中空繊維の端部を結束密封する方法としては、例え
ば接着剤の各々の成分を計量、混合したのち、回転可能
な放射状に等分に仕切った分配器に対して上記の混合混
練された接着剤を偏心して注入し分配しながら、分配器
と同様に回転中の回転板に設置した流体分離装置の両端
部に遠心力により均等に導入して密封する遠心成形によ
る流体分離装置の成形方法で行うことができる。中空繊
維としては例えば、再生セルロース、セルロースアセテ
ート、セルロースエステル、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリアミド、ポリスルホン、ポリアクリルアミ
ド、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタアクリレー
ト、ポリウレタン、カゼイン、コラーゲン等から製造さ
れたものが挙げられる。
【0031】流体分離装置のハウジング材料としては、
スチール、ステンレス、アルミニウム等の金属、ガラ
ス、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリアクリレー
ト等のプラスチック材料が挙げられるが、本発明は特に
ポリカーボネートをハウジング材に用いた血液透析装置
に好適である。
【0032】
【発明の効果】本発明により得られるポリウレタン樹脂
組成物、該組成物を用いた接着剤、シール剤及び結束剤
は、優れた作業性、含浸性、接着性を保持し、なおかつ
溶出物の低下を可能とするものであり、シール・接着性
能の向上、ならびに、溶出物の低減化が求められる中空
あるいは平膜状繊維分離膜を用いた医療用、工業用流体
分離装置の繊維結束材、及び、該繊維結束部とハウジン
グとの接着剤として有利である。特に、繊維接着部での
溶出物を大幅に低下させることが可能であることから、
血液が直接接触し高い安全性を求められる医療用流体分
離装置に極めて有用である。これらの医療用、工業用流
体分離装置としては、血漿分離器、人工肺、人工腎臓、
人工肝臓、家庭用・工業用水処理装置等が挙げられる。
また、電気用,光ファイバー用のシール剤、結束剤とし
ても有効に使用できる。
【0033】
【実施例】以下に、実施例により本発明を更に具体的に
説明する。ただし、本発明は、これらに限定されるもの
ではない。実施例及び比較例における「部」及び「%」
は、断りのない限り全て「重量部」、「重量%」であ
る。
【0034】TDIプレポリマー合成(a−1) 温度計、攪拌機、窒素シール管、冷却管を備えた反応器
中にて、TDI(日本ポリウレタン工業製、コロネート
T−100、以下同じ)41.0部、クラポールP−5
10(クラレ製、ポリエステルポリオール)59.0部
(NCO基/水酸基の当量比2.0)を窒素雰囲気下、
70℃で4時間反応させ、NCO含量9.8%、粘度2
50cps/25℃のTDIプレポリマー(a−1)を得た。
【0035】TDIプレポリマー合成(a−2) a−1と同様の反応器中にて、TDI46.7部とサン
ニックスPP−400(三洋化成工業製、ポリエーテル
ポリオール)53.3部(NCO基/水酸基の当量比
2.0)を窒素雰囲気下、70℃で4時間反応させ、N
CO含量11.2%、粘度300cps/25℃のTDIプレ
ポリマー(a−2)を得た。
【0036】MDIウレトンイミン及びカルボジイミド
変性体の合成(b−1) 温度計、攪拌機、窒素シール管、冷却管を備えた反応器
中にて、MDI(日本ポリウレタン工業製、ミリオネー
トMT)96.3部と2−n−ブチル−2−エチル−
1,3−プロパンジオール3.7部を窒素雰囲気下、7
0℃で4時間反応させ、NCO含量30.2%、のMD
Iプレポリマーを得た。該プレポリマーに触媒0.01
部(3−メチル−1−フェニル−3−ホスホレン−1−
オキサイドを10%キシレン溶液として、MDIの10
ppmに相当)の存在下90℃で6時間反応を行った。
この反応液にジクロルジフェニルシランを0.005部
加えて反応を停止させた。得られた液は、淡黄色透明液
体で、NCO含有量26.2%、粘度110cps/25℃で
あり、GPC分析にてウレトンイミン及びカルボジイミ
ド変性体を28.1%、MDIを71.9%含有するこ
とを確認した。このMDI変性体を(b−1)とする。
【0037】MDIウレトンイミン及びカルボジイミド
変性体の合成(b−2) b−1と同様の反応器中にて、MDI(b−1と同じ)
95.7部と2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタ
ンジオール4.3部、触媒0.01部(3ーメチル−1
−フェニル−3−ホスホレン−1−オキサイドを10%
キシレン溶液として、MDIの10ppmに相当)の存
在下90℃で5時間反応を行った。この反応液にジクロ
ルジフェニルシランを0.005部加えて反応を停止さ
せた。得られた液は、淡黄色透明液体で、NCO含量2
7.8%、粘度60cps/25℃であり、GPC分析にてウ
レトンイミン及びカルボジイミド変性体を34.2%、
MDIを65.8%含有することを確認した。このMD
I変性体を(b−2)とする。
【0038】HDI変性体の合成(c−1) 温度計、攪拌機、窒素シール管、冷却管を備えた反応器
に、HDI96.1部、水素化ビスフェノールA3.9
部を加え、60℃で5時間反応を行い、NCO基末端プ
レポリマーを得た。該プレポリマーに、触媒としてトリ
ブチルフォスフィン0.3部を加え、70℃で6時間反
応を行った。この反応液にパラトルエンスルホン酸メチ
ルを0.3部加えて反応を停止させた後、HDIモノマ
ーを薄膜蒸留により除去した。得られた液は淡黄色透明
液体で、NCO含有量22%、粘度90cps/25℃、HD
Iモノマー含有量0.2%であり、赤外吸収スペクトル
1680cm-1でイソシアヌレート三量体及び1780
cm-1にてウレトジオン二量体であることを確認した。
GPC分析により求められたHDIのウレトジオン二量
体は48%、イソシアヌレート三量体は32%であっ
た。このHDI変性体を(c−1)とする。
【0039】HDI変性体の合成(c−2) c−1と同様の反応器に、HDI100部、2−n−ブ
チル−2−エチル−1,3−プロパンジオール2.3
部、触媒としてトリブチルフォスフィン0.3部を加
え、70℃で6時間反応を行った。この反応液にパラト
ルエンスルホン酸メチルを0.3部加えて反応を停止さ
せた後、HDIモノマーを薄膜蒸留により除去した。得
られた液は淡黄色透明液体で、NCO含有量21%、粘度
80cps/25℃、HDIモノマー含有量0.2%であり、
赤外吸収スペクトル1680cm-1でイソシアヌレート
三量体及び1780cm-1にてウレトジオン二量体であ
ることを確認した。GPC分析により求められたHDI
のウレトジオン二量体は48%、イソシアヌレート三量
体は32%であった。このHDI変性体を(c−2)と
する。
【0040】ポリイソシアネートの製造(A−1) TDIプレポリマー(a−1)とMDI変性体(b−
1)及びHDI変性体(c−1)を、重量比にて(a−
1)/(b−1)=80/20,(a−1)+(b−
1)/(c−1)=90/10になるよう計量し、窒素
雰囲気下50℃で2時間攪拌混合して、NCO含量1
3.9%、粘度205cps/25℃のプレポリマー(A−
1)を得た。
【0041】ポリイソシアネートの製造(A−2) TDIプレポリマー(a−1)とMDI変性体(b−
1)及びHDI変性体(c−1)を、重量比にて(a−
1)/(b−1)=70/30、(a−1)+(b−
1)/(c−1)=80/20になるよう計量し、窒素
雰囲気下50℃で2時間攪拌混合して、NCO含量1
6.2%、185cps/25℃のプレポリマ−(A−2)を
得た。
【0042】ポリイソシアネ−トの製造(A−3) TDIプレポリマー(a−1)とMDI変性体(b−
1)及びHDI変性体(c−1)を、重量比にて(a−
1)/(b−1)=60/40,(a−1)+(b−
1)/(c−1)=70/30になるよう計量し、窒素
雰囲気下50℃で2時間攪拌混合して、NCO含量1
8.1%、粘度170cps/25℃のプレポリマー(A−
3)を得た。
【0043】ポリイソシアネ−トの製造(A−4) TDIプレポリマー(a−1)とMDI変性体(b−
1)及びHDI変性体(c−1)を、重量比にて(a−
1)/(b−1)=50/50、(a−1)+(b−
1)/(c−1)=60/40になるよう計量し、窒素
雰囲気下50℃で2時間攪拌混合して、NCO含量1
9.5%、粘度155cps/25℃のプレポリマー(A−
4)を得た。
【0044】ポリイソシアネ−トの製造(A−5) TDIプレポリマー(a−1)とMDI変性体(b−
1)及びHDI変性体(c−1)を、重量比にて(a−
1)/(b−1)=60/40,(a−1)+(b−
1)/(c−1)=80/20になるよう計量し、窒素
雰囲気下50℃で2時間攪拌混合して、NCO含量1
7.5%、粘度180cps/25℃のプレポリマー(A−
5)を得た。
【0045】ポリイソシアネートの製造(A−6) TDIプレポリマー(a−1)とMDI変性体(b−
1)及びHDI変性体(c−2)を、重量比にて(a−
1)/(b−1)=70/30,(a−1)+(b−
1)/(c−2)=65/35になるよう計量し、窒素
雰囲気下50℃で2時間攪拌混合して、NCO含量1
6.8%、粘度180cps/25℃のプレポリマー(A−
6)を得た。
【0046】ポリイソシアネ−トの製造(A−7) TDIプレポリマー(a−2)とMDI変性体(b−
2)及びHDI変性体(c−2)を、重量比にて(a−
2)/(b−2)=80/20,(a−2)+(b−
2)/(c−2)=90/10になるよう計量し、窒素
雰囲気下50℃で2時間攪拌混合して、NCO含量1
5.2%、粘度240cps/25℃のプレポリマー(A−
7)を得た。
【0047】ポリイソシアネートの製造(A−8) TDIプレポリマー(a−2)とMDI変性体(b−
2)及びHDI変性体(c−2)を、重量比にて(a−
2)/(b−2)=70/30,(a−2)+(b−
2)/(c−2)=80/20になるよう計量し、窒素
雰囲気下50℃で2時間攪拌混合して、NCO含量1
7.0%、粘度210cps/25℃のプレポリマー(A−
8)を得た。
【0048】ポリイソシアネートの製造(A−9) TDIプレポリマー(a−2)とMDI変性体(b−
2)及びHDI変性体(c−2)を、重量比にて(a−
2)/(b−2)=60/40,(a−2)+(b−
2)/(c−2)=70/30になるよう計量し、窒素
雰囲気下50℃で2時間攪拌混合して、NCO含量1
8.7%、粘度170cps/25℃のプレポリマー(A−
9)を得た。
【0049】ポリイソシアネートの製造(A−10) TDIプレポリマー(a−2)とMDI変性体(b−
2)及びHDI変性体(c−2)を、重量比にて(a−
2)/(b−2)=50/50,(a−2)+(b−
2)/(c−2)=60/40になるよう計量し、窒素
雰囲気下50℃で2時間攪拌混合して、NCO含量1
9.8%、粘度155cps/25℃のプレポリマー(A−1
0)を得た。
【0050】ポリイソシアネートの製造(A−11) TDIプレポリマー(a−2)とMDI変性体(b−
2)及びHDI変性体(c−2)を、重量比にて(a−
2)/(b−2)=65/35、(a−2)+(b−
2)/(c−2)=80/20になるよう計量し、窒素
雰囲気下50℃で2時間攪拌混合して、NCO含量1
7.6%、粘度195cps/25℃のプレポリマー(A−1
1)を得た。
【0051】ポリイソシアネートの製造(A−12) TDIプレポリマー(a−2)とMDI変性体(b−
2)及びHDI変性体(c−2)を、重量比にて(a−
2)/(b−2)70/30,(a−2)+(b−2)
/(c−2)=65/35になるよう計量し、窒素雰囲
気下50℃で2時間攪拌混合して、NCO含量17.8
%、粘度180cps/25℃のプレポリマー(A−12)を
得た。
【0052】ポリイソシアネートの製造(A−13) MDI56部とポリプロピレングリコール/リシノール
酸エステル(分子量1000、水酸基価112)44部
を窒素雰囲気下、70℃で4時間反応させ、NCO含量
15.0%、粘度1300cps/25℃のプレポリマー(A
−13)を得た。
【0053】ポリイソシアネートの製造(A−14) TDIプレポリマー(a−1)とMDI変性体(b−
2)を重量比で(a−1)/(b−2)=80/20に
なるよう計量し、窒素雰囲気下、50℃で2時間攪拌混
合して、NCO含量13.5%、粘度215cps/25℃の
プレポリマー(A−14)を得た。
【0054】ポリイソシアネートの製造(A−15) TDIプレポリマー(a−1)とMDI変性体(b−
1)及びHDI変性体(c−1)を重量比で(a−1)
/(b−1)=20/80、(a−1)+(b−1)/
(c−1)=70/30になるよう計量し、窒素雰囲気
下、50℃で2時間攪拌混合して、NCO含量22.6
%、粘度125cps/25℃のプレポリマー(A−15)を
得た。
【0055】ポリイソシアネートの製造(A−16) TDIプレポリマー(a−1)とMDI変性体(b−
1)及びHDI変性体(c−1)を重量比で(a−1)
/(b−1)=70/30、(a−1)+(b−1)/
(c−1)=40/60になるよう計量し、窒素雰囲気
下、50℃で2時間攪拌混合して、NCO含量19.0
%、粘度135cps/25℃のプレポリマー(A−16)を
得た。
【0056】ポリイソシアネートの製造(A−17) MDIプレポリマー(b−2)及びHDI変性体(c−
2)を重量比で(b−2)/(c−2)=40/60に
なるよう計量し、窒素雰囲気下、50℃で2時間攪拌混
合して、NCO含量23.0%、粘度160cps/25℃の
プレポリマー(A−17)を得た。
【0057】硬化剤の製造(B−1) 脱水ひまし油(分子量950、水酸基価118)70部
とN,N,N′,N′−テトラキス[2−ヒドロキシプ
ロピル]エチレンジアミン(分子量295、水酸基価=
760)30部を窒素雰囲気下、50℃で2時間混合攪
拌し、活性水素含有量(KOHmg/g)310、粘度
1100cps/25℃の硬化剤(B−1)を得た。
【0058】硬化剤の製造(B−2) ひまし油(分子量950,水酸基価160)74部と
N,N,N′,N′−テトラキス[2−ヒドロキシプロ
ピル]エチレンジアミン(分子量295,水酸基価=7
60)26部を窒素雰囲気下、50℃で2時間 混合攪
拌し、活性水素含有量(KOHmg/g)316、粘
度、1500cps/25℃の硬化剤(B−2)を得た。
【0059】硬化剤の製造(B−3) ひまし油(分子量950,水酸基価=160)80部と
N,N,N′,N′−テトラキス[2−ヒドロキシプロ
ピル]エチレンジアミン(分子量295,水酸基価76
0)20部を窒素雰囲気下、50℃で2時間混合攪拌
し、活性水素含有量(KOHmg/g)280、粘度1
000cps/25℃の硬化剤(B−3)を得た。
【0060】実施例1〜9 ポリイソシアネート製造例A−1〜A−9のポリイソシ
アネートと、硬化剤の製造B−1,B−2の硬化剤(表
1、2に示す)を樹脂温度25℃,NCO/OH当量比
1.05にて組み合わせ、各種試験を行った。結果を表
3に示す。
【0061】実施例10〜12及び比較例1〜5 ポリイソシアネート製造例A−10〜A−16のポリイ
ソシアネートと、硬化剤の製造B−1〜B−3の硬化剤
(表1、2に示す)を樹脂温度25℃,NCO/OH当
量比1.05にて組み合わせ、各種試験を行った。結果
を表4に示す。
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】
【0064】
【表3】
【0065】
【表4】
【0066】グリセリン含有量:150重量%の中空糸
を遠心成型法にて接着し、透析型人工腎臓装置承認基準
V−4(注−1)に準じた中空糸接着部溶出物を測定し
た。(溶出物は、40℃×3日硬化後に測定。) (注−1)透析型人工腎臓装置承認基準V−4 中空糸型透析器にあっては、透析器1本分の中空糸接着
部を切り取り、約1cm角の大きさに切断する。これに水
200mlを加え、40℃で2時間緩やかに振とうする。
この液を試験液とし、水を対象として、層長10mmで波
長280〜240nmにおける吸光度を日局の吸光度測定
法により測定するとき、その吸光度は0.05以下でな
ければならない。また、ハウジング基材との接着力を知
ることを目的に、被接着体としてポリカーボネート(厚
さ5mm×幅50mm×奥行き50mm)板を2枚用いて、こ
の2枚の間にポリウレタンを高さ12mm×幅10mm×奥
行き50mmになるように注入硬化させて接着強さの測定
を行った。接着強さの測定は、JIS A 5755ー
1969で行い、以下の計算式で接着強さを求めた。 接着強さ(kgf /cm2)=剥離荷重(kgf)/接着面積(cm
2)
【0067】実施例1〜12においては、中空糸間への
充填状態が良く、溶出物も低いレベルであった。また、
ハウジング基材として代表的なポリカーボネートとの接
着強度も高いレベルであった。比較例1は、接着強さに
は問題ないが、溶出物が基準値をはるかに越え不適であ
った。比較例2は、比較例1と同様(溶出物が基準値を
越え不適であった。) 比較例3は、溶出物基準に不合格となり、接着強さも劣
っている。比較例4、5は、溶出物が少なく基準をはる
かに下回るものであったが、接着強度が大幅に低下し不
適であった。
【0068】混合粘度 :樹脂温度25℃、NCO/
OH当量比1.05にて100g 配合し、均ー混合直後
の粘度を25℃で測定した。 溶出物試験 :透析型人工腎臓装置承認基準V−4に準
じて測定した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−157708(JP,A) 特開 平6−279565(JP,A) 特公 平4−65091(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 18/00 - 18/87 B01D 63/00 C09J 175/04 - 175/12 C09K 3/10

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリイソシアネート成分と硬化剤成分と
    から成るポリウレタン樹脂組成物において、ポリイソシ
    アネート成分として、 (a)トリレンジイソシアネ−トと1分子中に2〜3個
    の水酸基を有する分子量62〜900のポリオールと
    の、イソシアネート基/水酸基当量比1.5〜2.5に
    よるイソシアネート基末端プレポリマー、 (b)ジフェニルメタン系ポリイソシアネートと1分子
    中に2個以上の水酸基を有するポリオールとを、イソシ
    アネ−ト基過剰で反応させたイソシアネート基末端プレ
    ポリマーに触媒を添加して変性したウレトンイミン及び
    カルボジイミド基含有変性体、 (c)ヘキサメチレンジイソシアネートと1分子中に2
    個以上の水酸基を有するポリオールとを、イソシアネー
    ト基過剰で反応させて得たイソシアネート基末端プレポ
    リマーに触媒を添加して変性したウレトジオン及びイソ
    シアヌレート基含有変性体、または、ヘキサメチレンジ
    イソシアネートと1分子中に2〜3個の水酸基を有する
    ポリオール及び触媒を添加して、反応させて得たウレタ
    ン結合とウレトジオン及びイソシアヌレート基を含有す
    る変性体、 からなり、(a)、(b)、(c)成分が、(a)/
    (b)の重量比率が90/10〜30/70で、かつ
    (a)+(b)/(c)の重量比率が95/5〜50/
    50であり、 硬化剤成分として、 アミン系ポリオール及び/またはひまし油系ポリオール
    から成ることを特徴とするポリウレタン樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 ポリイソシアネート成分と硬化剤成分と
    から成るポリウレタン樹脂組成物において、ポリイソシ
    アネート成分として、 (a)トリレンジイソシアネートと1分子中に2〜3個
    の水酸基を有する分子量62〜900のポリオールと
    の、イソシアネート基/水酸基当量比1.5〜2.5に
    よるイソシアネート基末端プレポリマー、 (b)ジフェニルメタン系ポリイソシアネートと1分子
    中に2個以上の水酸基を有するポリオール及び触媒を添
    加して反応させて得たウレタン結合とウレトンイミン及
    びカルボジイミド基を含有する変性体、 (c)ヘキサメチレンジイソシアネートと1分子中に2
    個以上の水酸基を有するポリオールとを、イソシアネー
    ト基過剰で反応させたイソシアネート基末端プレポリマ
    ーに触媒を添加して変性したウレトジオン及びイソシア
    ヌレート基含有変性体、または、ヘキサメチレンジイソ
    シアネートと1分子中に2個以上の水酸基を有するポリ
    オール及び触媒を添加して、反応させて得たウレタン結
    合とウレトジオン及びイソシアヌレート基を含有する変
    性体、 からなり、(a)、(b)、(c)成分が、(a)/
    (b)の重量比率が90/10〜30/70で、かつ
    (a)+(b)/(c)の重量比率が95/5〜50/
    50であり、 硬化剤成分として、 アミン系ポリオール及び/またはひまし油系ポリオール
    から成ることを特徴とするポリウレタン樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のポリウレタン樹脂組成
    物から成ることを特徴とする接着剤。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のポリウレタン樹脂組成
    物から成ることを特徴とするシール剤。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のポリウレタン樹脂組成
    物から成ることを特徴とする結束剤。
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