JP2020143923A - 自動分析装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来に比べて分注プローブ内面の洗浄力を向上させた自動分析装置を提供する。【解決手段】自動分析装置は、試薬や試料を反応容器に分注する分注プローブ7a,8a,11a,12aに洗浄水を供給するギアポンプ34と、ギアポンプ34から吐出された洗浄水を分注プローブ7a,8a,11a,12aまで送液する洗浄流路106と、洗浄水の水温を測定する温度計107と、温度計107の測定結果に応じてギアポンプ34から吐出される洗浄水の吐出圧を調整することで分注プローブ7a,8a,11a,12aへ供給する洗浄水の流量を調整する流量制御部と、を備えている。【選択図】図2

Description

本発明は、試料容器に収容された血液や尿などの生体試料(以下試料と称する)の定性・定量分析を行う自動分析装置に関する。
特許文献1には、試薬や試料を反応容器に分注する分注プローブと、分注プローブに洗浄水を供給するギアポンプと、ギアポンプから吐出された洗浄水を分注プローブまで送液する洗浄流路と、洗浄流路の圧力を測定する圧力センサと、ギアポンプの吐出口側と吸引口側とを接続する戻り流路と、戻り流路を流れる洗浄水の流量を調整する流量調整部と、圧力センサの測定結果に応じて流量調整部の開閉度を変更することで戻り流路を流れる洗浄水の流量を調整する制御部を備えることが記載されている。
WO2018−055931
自動分析装置、例えば、生化学自動分析装置では、試料の成分分析を行うために、試薬と試料をそれぞれの吸引機構に搭載されたプローブで吸引し、セル内に吐出することで試料と試薬を反応させて、その変化を測定することで分析結果を算出している。
このような自動分析装置では、次の試薬または試料の分注の際に試薬または試料がプローブに残留したままでは繰り越しによるコンタミネーションが発生してしまう。
このコンタミネーションを防止するために、プローブの外面および内面の洗浄を行っている。このうち、プローブ内面の洗浄は、一般的には内洗水をギアポンプで高圧にして吐出することで行っている。
このギアポンプは長期的な使用で圧力が低下することがわかっている。これまで圧力低下の対策としては、オペレータによる圧力の監視、またはサービスマンのギアポンプの定期的な調整が行われていた。
また、特許文献1には、自動分析装置自体によるギアポンプ吐出圧の監視および調整機能を設けることが記載されている。
しかしながら、この特許文献1に記載の技術では、洗浄水の温度低下による試薬または試料のコンタミネーションが考慮されておらず、洗浄力の更なる改善の余地があることが本発明者らの検討により明らかとなった。
本発明は、従来に比べて分注プローブ内面の洗浄力を向上させた自動分析装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、反応容器に試料と試薬を各々分注して反応させ、この反応させた液体を測定する自動分析装置であって、前記試薬や前記試料を前記反応容器に分注する分注プローブと、前記分注プローブに洗浄水を供給するギアポンプと、前記ギアポンプから吐出された洗浄水を前記分注プローブまで送液する洗浄流路と、前記洗浄水の水温を測定する温度計と、前記温度計の測定結果に応じて前記ギアポンプから吐出される前記洗浄水の吐出圧を調整することで前記分注プローブへ供給する前記洗浄水の流量を調整する流量制御部と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、従来に比べて分注プローブ内面の洗浄力を向上させることができ、洗浄水温低下による試薬または試料のコンタミネーションの発生率を従来に比べて低減することができる。上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
本発明の実施例1の自動分析装置の全体構成の概略を示した図である。 実施例1の自動分析装置における試薬プローブ、試料プローブの内洗流路の構成を示した図である。 実施例1の自動分析装置における試薬プローブ、試料プローブ中の主要な洗浄対象箇所を示す概略図である。 実施例1の自動分析装置における圧力自動調整のフローチャート図である。 本発明の実施例2の自動分析装置における試薬プローブ、試料プローブの内洗流路の構成を示した図である。 実施例2の自動分析装置における圧力自動調整のフローチャート図である。 本発明の実施例3の自動分析装置における試薬プローブ、試料プローブの内洗流路の構成を示した図である。
以下に本発明の自動分析装置の実施例を、図面を用いて説明する。
まず、本発明に至った経緯について表1を用いて説明する。
最初に、洗浄水温低下により試薬または試料のコンタミネーションが発生する理由について説明する。
プローブの内径を1.0(mm)としたときの水温、粘度、動粘度、および各流量におけるレイノルズ数を表1に示す。
Figure 2020143923
ここで、表1に示すようなレイノルズ数は式(1)で算出される。
Figure 2020143923
上記式(1)中、Reはレイノルズ数、Lは代表長さ(円管では内径)(m)、Uは代表流速(円管では断面平均流速)(m/s)、υは動粘度(m/s(×10−6))である。
また、流速は下記の式(2)で算出される。
Figure 2020143923
上記式(2)中、Vは流速(m/s)、Qは流量(m/s)、Dはプローブの直径(m)である。
プローブ内の洗浄水の流れが層流(レイノルズ数が低い)の場合、洗浄水が一本の直線状となって流れるため、プローブ内に付着した汚れを巻き込むことが出来ない。このため、洗浄効果が落ち、試薬あるいは試料のコンタミネーションが発生してしまう恐れがある。
逆に、プローブ内の洗浄水の流れが乱流になる(臨界レイノルズ数に達する)と、洗浄水がプローブ内部に付着した汚れを巻き込みながら流れるため、洗浄効果が発揮され、試薬または試料のコンタミネーションを防ぐことができる。
上述の表1に示した通り、水温が低い場合でも流量を増やすことにより高いレイノルズ数を保つことができる。しかしながら、洗浄水温低下を考慮して、常に高いレイノルズ数を確保するように装置の設計を行うことには問題がある。
この理由の一つとして、レイノルズ数が高すぎると、洗浄水がプローブから吐出する勢いが強すぎ、状態が不安定になって分注精度が悪くなる可能性があるためである。また、水圧によって流路が耐えられなくなり、最悪の場合、水漏れを起こす可能性がある。
例えば、1時間あたり1000テストを処理する自動分析装置では、1テストあたり3.6秒で処理を進める。このような短い限られた時間の中で洗浄効果を上げるためには、適切なレイノルズ数を保つことが望まれる。
さらに、自動分析装置の設置環境や、分析を行う季節、使用時間帯によっては、給水温度が装置仕様の15℃から32℃の範囲から外れてしまう可能性がある。そのため、給水温度が15℃を下回った場合は、流量を増やして臨界レイノルズ数を超えるように調整することが望まれる。逆に、給水温度が32℃を上回った場合は、流量を減らして臨界レイノルズ数に近づくように調整することが望まれる。したがって、臨界レイノルズ数に近づくよう洗浄水温に応じて流量を変える技術が望まれることが本発明者らの検討によって明らかとなった。
このような知見に基づき、ギアポンプから吐出される洗浄水温を監視し、好適にはプローブから吐出される洗浄水の流量や吐出圧を監視して、ギアポンプ吐出圧の調整機能を設けることによって、オペレータおよびサービスマンの作業削減、分析性能の信頼性をより向上させることが可能な自動分析装置を完成させた。
<実施例1>
本発明の自動分析装置の実施例1について図1乃至図4を用いて説明する。
まず自動分析装置の全体構成について図1を用いて説明する。図1は本実施例の自動分析装置の全体構成を概略的に示す図である。
図1に示す自動分析装置100は、複数の反応容器2に試料と試薬を各々分注して反応させ、この反応させた液体を測定する装置である。図1に示すように、試料搬送機構17、反応ディスク1、試料分注機構11、試料用シリンジ19、試薬ディスク9、試薬分注機構7,8、試薬用シリンジ18、洗浄槽13,14,29,30,31,32、洗浄容器23,24、撹拌機構5,6、光源4a、分光光度計4、洗浄機構3、洗浄用ポンプ20、コントローラ21を備えている。
反応ディスク1には試料と試薬とを混合して反応させるための反応容器2が円周上に複数個並んでいる。反応ディスク1の近くには血液等の試料が含まれた試料容器15を載せた試料ラック16を移動する試料搬送機構17が設置されている。
反応ディスク1と試料搬送機構17の間には、回転および上下動可能な試料分注機構11,12が設置されており、それぞれ試料プローブ11a,12aを備えている。試料プローブ11a,12aには試料用シリンジ19が接続されている。試料プローブ11a,12aは回転軸を中心に円弧を描きながら移動して試料搬送機構17により試料分注位置に搬送された試料容器15から反応容器2への試料分注を行う。
試料分注機構11の稼動範囲には、試料プローブ11aを洗浄水により洗浄する洗浄槽13、および特別な洗浄水により洗浄する洗浄容器23が配置されている。試料分注機構12の稼動範囲には、試料プローブ12aを洗浄水により洗浄する洗浄槽14、および特別な洗浄水により洗浄する洗浄容器24が配置されている。
試薬ディスク9の中には複数の試薬ボトル10が円周上に載置可能である。試薬ディスク9は保冷されており、吸引口(図示省略)が設けられたカバーによって覆われている。試薬ボトル10は、試料の分析に用いる試薬を収容した容器である。
反応ディスク1と試薬ディスク9の間には回転および上下動可能な試薬分注機構7,8が設置されており、それぞれ試薬プローブ7a,8aを備えている。試薬プローブ7a,8aには試薬用シリンジ18が接続されている。試薬プローブ7a,8aは回転軸を中心に円弧を描きながら移動して、吸引口から試薬ディスク9内にアクセスし、試薬ボトル10から反応容器2への試薬の分注を行う。
試薬分注機構7の稼動範囲には試薬プローブ7aを洗浄水により洗浄する洗浄槽32が配置され、試薬分注機構8の稼動範囲には試薬プローブ8aを洗浄水により洗浄する洗浄槽31が配置されている。
反応ディスク1の周囲には、反応容器2に分注された試料と試薬との混合液(反応液)を攪拌する撹拌機構5,6、光源4aから反応容器2の反応液を介して得られる透過光を測定することにより反応液の吸光度を測定する分光光度計4、使用済みの反応容器2を洗浄する洗浄機構3等が配置されている。
撹拌機構5,6は、水平方向への回転動作および上下動作が可能なように構成されており、反応容器2に挿入することにより試料と試薬の混合液(反応液)の攪拌を行う。撹拌機構5,6の稼動範囲には、撹拌機構5,6を洗浄水により洗浄する洗浄槽29,30が配置されている。また、洗浄機構3には、洗浄用ポンプ20が接続されている。
コントローラ21は、CPUやメモリなどを備えたコンピュータ等から構成され、上記の自動分析装置100内の各機器・機構の動作を制御するとともに、分光光度計4における検出結果から試料中の所定の成分の濃度を求める演算処理を行う。
このコントローラ21による各機器の動作の制御は各種プログラムで実行される。このプログラムはデータベース(図示省略)や内部記録媒体、外部記録媒体に格納されており、CPUによって読み出され、実行される。なお、コントローラ21で実行される動作の制御処理は、1つのプログラムにまとめられていても、それぞれが複数のプログラムに別れていてもよく、それらの組み合わせでもよい。また、プログラムの一部または全ては専用ハードウェアで実現してもよく、モジュール化されていても良い。
以上が自動分析装置100の一般的な構成である。
上述のような自動分析装置100による検査試料の分析処理は、一般的に以下の順に従い実行される。
まず、試料搬送機構17によって反応ディスク1近くに搬送された試料ラック16の上に載置された試料容器15内の試料を、試料分注機構11,12の試料プローブ11a,12aにより反応ディスク1上の反応容器2へと分注する。次に、試薬ディスク9上の試薬ボトル10から試薬分注機構7,8によって、分析に使用する試薬を先に試料を分注した反応容器2に対して分注する。続いて、撹拌機構5,6で反応容器2内の試料と試薬との混合液の撹拌を行う。
その後、光源4aから発生させた光を撹拌後の混合液の入った反応容器2を透過させ、透過光の光度を分光光度計4により測定する。分光光度計4により測定された光度を、A/Dコンバータ(図示省略)およびインターフェイス(図示省略)を介してコントローラ21に送信する。
コントローラ21における演算処理によって試料中の所定の成分の濃度を求め、結果を表示部(図示省略)等にて表示させるとともに、記憶部(図示省略)に記憶させる。
次に試薬プローブ7a,8a、試料プローブ11a,12aの内面の洗浄を行うための構成について図1以降を参照して説明する。
試薬の吸引,分注に使用している試薬プローブ7a,8aや、試料の吸引,分注に使用している試料プローブ11a,12aは使い捨てではない。このため、同一のプローブを連続して使用している。
ここで、同一プローブを使用する場合、前動作で吐出を行った試薬,試料がプローブ内に残留すると、次動作で吸引を行う試薬,試料と混ざるコンタミネーションが発生してしまい、分析結果が正常に判定されない可能性がある。
このため、一般的には、プローブの外面および内面の洗浄を行っている。
プローブ外面の洗浄は、洗浄槽13,14,31,32内において洗浄水を当該プローブ外面に向けて吐出することで行っている。プローブ内面の洗浄は、洗浄槽13,14,31,32内においてポンプで高圧にした洗浄水を当該プローブから吐出することで行っている。洗浄水を高圧にするためにはギアポンプ34が用いられることが多い。
ここで、上述のように、ギアポンプ34が正常に作動していても、洗浄水温が低下するとプローブの洗浄効果が低下する点に着目した。洗浄水温が低下した場合、試料または試薬を十分に洗浄しきれずにプローブ内に残る恐れがあり、コンタミネーションの発生リスクが高くなる恐れがある。
現在の洗浄水温低下の対策としては、サービスマンのギアポンプ34の定期的な調整が行われており洗浄効果を維持しているが、この方法では、装置の稼働状況に応じて適宜吐出圧を調整することが困難であり、この点についても改善の余地がある。
コンタミネーションのリスクを低減することで更に分析性能の信頼性が高い自動分析装置を市場に提供することができる。そこで、装置の稼働中に洗浄水温を監視し、ギアポンプ34吐出圧の監視、調整機能を実現するための本発明の特徴的な流路構成を採用する。
以下、図2を用いて流路構成について説明する。図2は試薬プローブ7a,8a、試料プローブ11a,12aの内面の洗浄を行うための流路構成を示している。
図2に示すように、試薬プローブ7a,8a、試料プローブ11a,12aを洗浄するための流路は、貯水部201、洗浄用ポンプ20、ギアポンプ34、洗浄流路106、戻り流路105、絞り部101、圧力センサ102、温度計107、分岐管104、電磁弁108,109,110,111、試薬プローブ圧力センサ112,113、試料プローブ圧力センサ114,115、試薬プローブ流量計116,117、試料プローブ流量計118,119、制御部103にて構成されている。
このうち、流量制御部は、戻り流路105、絞り部101、および絞り部101の開閉度を制御する制御部103から構成される。本実施例では、この流量制御部によって、温度計107の測定結果に応じてギアポンプ34から吐出される洗浄水の吐出圧を調整することで分注プローブ7a,8a,11a,12aへ供給する洗浄水の流量が調整される。
より具体的には、流量制御部は、温度計107の測定結果に基づいて洗浄流路106の洗浄水のレイノルズ数を求め、求めたレイノルズ数が目標範囲内を保つために必要な洗浄水の目標流量を求め、流量計116,117,118,119の測定結果が目標流量となるようにギアポンプ34の吐出圧を調整する。
洗浄用ポンプ20は、本流路においては、貯水部201に貯留された洗浄水をギアポンプ34に供給するポンプである。洗浄用ポンプ20はギアポンプ34に接続されており、ギアポンプ34は洗浄用ポンプ20から供給される洗浄水を高圧にして試薬プローブ7a,8a、試料プローブ11a,12aに向けた洗浄水の吐出を行う。
洗浄流路106は、ギアポンプ34から吐出された洗浄水を試薬プローブ7a,8a、試料プローブ11a,12aまで送液する流路である。
洗浄流路106には、ギアポンプ34停止時の洗浄用ポンプ20の吐出圧、およびギアポンプ34動作中の洗浄流路106の圧力を測定する圧力センサ102が配置されている。
また、圧力センサ102は、試薬プローブ7a,8aの吐出圧を検出する試薬プローブ圧力センサ112,113や、試料プローブ11a,12aの吐出圧を検出する試料プローブ圧力センサ114,115と伴に用いることで、試薬分注機構7,8の試薬プローブ7a,8aによる試薬の吸引と吐出、および試料分注機構11,12の試料プローブ11a,12aによる試料の吸引と吐出が正常に動作しているかを確認できるようになっている。
上述した洗浄流路106には、温度計107が配置されている。温度計107は、洗浄流路106を流れる洗浄水の水温を測定している。水温の測定は自動分析装置100の稼働中は常に行ってもよいし、決められた時間、または時間間隔で行うことができる。
上述した洗浄流路106は分岐管104が配置されている。分岐管104は、洗浄水を試薬プローブ7a,8a、試料プローブ11a,12aへ流路を分岐するために備えられている。また、分岐管104の流路内には洗浄水に含まれている可能性がある異物を除去するためのフィルタ104aを備えている。
分岐管104で分岐された洗浄流路106部分には洗浄水の流れを制御するために電磁弁108,109,110,111がそれぞれ備えられている。電磁弁108,109,110,111を開くことで洗浄水が試薬プローブ7a,8aまたは試料プローブ11a,12aに流れ、洗浄が行われる。
分岐管104で分岐された後の洗浄流路106部分には洗浄水の流量を測定するための試薬プローブ流量計116,117、試料プローブ流量計118,119がそれぞれ備えられている。洗浄水の流量の測定は常に行ってもよいし、決まった時間または時間間隔で行ってもよい。なお、洗浄流路106における洗浄水の流量を測定する流量計は分岐管104より手前の洗浄流路106上に1つだけ設置することができる。
また、洗浄流路106には、ギアポンプ34に対して並列に配置され、ギアポンプ34の吐出口側と吸引口側とを接続する戻り流路105が配置されている。この戻り流路105には、戻り流路105を流れる洗浄水の流量を調整するためにその開閉度が調整可能な絞り部101が配置されている。
絞り部101は、例えば比例電磁弁で構成され、その開閉度は後述する制御部103によって調整される。
制御部103は、コントローラ21内に配置されており、温度計107で測定した洗浄流路106を流れる洗浄水温の結果、および流量計116,117,118,119の洗浄水流量の結果に応じて絞り部101の開閉度を変更することで戻り流路105を流れる洗浄水の流量を調整する。
例えば、制御部103は、温度計107で洗浄水温を、流量計116,117,118,119で洗浄水の流量を測定し、これらの測定結果からレイノルズ数を求める。その後、求めたレイノルズ数が目標範囲内であるか否かを判断し、範囲外であるときは洗浄水の流れの状態が目標範囲内に収まるように、流量計116,117,118,119の値を確認しながら、水温に応じた目標流量に調整されるよう、絞り部101の開閉度を変更する。
より具体的な開閉度の調整を説明すると、レイノルズ数が目標範囲より高い場合は、絞り部101を開き方向に調整を行う。これにより、ギアポンプ34より吐出された洗浄水のうち、戻り流路105を介してギアポンプ34の吸入口側に流れる量を増加させることで分岐管104側へ流れる量を減少させ、分注プローブ7a、8a,11a,12a側への流量を減らす。
これに対し、レイノルズ数が目標範囲より低い場合は、絞り部101を閉じ方向に調整を行う。これにより、ギアポンプ34より吐出された洗浄水のうち、戻り流路105を介してギアポンプ34の吸入口側に流れる量を減少させることで分岐管104側へ流れる量を増加させ、分注プローブ7a,8a,11a,12a側への流量を増やす。
洗浄水の場合、臨界レイノルズ数は2300である。ここで、目標レイノルズ数の基準値を2300と設定しても、層流と乱流との切り換わりで乱流を安定して発生させることができない恐れがある。このため、目標レイノルズ数の基準値は安定して乱流が発生すると考えられる3000とすることが望ましい。
ただし、レイノルズ数が高ければ洗浄効果が高くなるが、レイノルズ数が高すぎる(流速が早すぎる)と分注精度に影響を与える可能性があるため、必要以上に高くしないことが望ましい。
なお、レイノルズ数の目標範囲は洗浄水の性質や装置環境に応じて適宜設定することができ、例えば、目標レイノルズ数の基準値+30%以内、望ましくは目標レイノルズ数の基準値+20%以内、より望ましくは目標レイノルズ数の基準値+10%以内、とすることができる。
レイノルズ数を算出するプローブの位置は、図3に示すように、プローブのうち径が太くなっている位置が望ましく、主な洗浄したい対象部位とすることが望ましい。
ここで、上述のように、本実施例では流量計が試薬プローブ流量計116,117、試料プローブ流量計118,119と合計で4個配置されている。
試薬プローブ7a,8a、試料プローブ11a,12aの内径を比較すると、一般的に、試料プローブ11a,12aに比べて試薬プローブ7a,8aの系の方が太い。このため、洗浄水の流量や圧力が同じ場合を考えると、試料プローブ11a,12aに比べて洗浄力が低下し、コンタミネーションの発生確率が高くなることが懸念される。そこで、洗浄水の流量を複数個所で測定する場合は、最も洗浄に不安が残る箇所の値、本実施例であれば試薬プローブ7a,8aでの値、を用いることが望ましい。
なお、最も洗浄に不安が残る箇所の値を用いる場合に限られず、複数個所の流量の値の平均値や、流路径や重要度に応じて重み付けして加重平均を用いることができる。
また、本実施例では、制御部103は、温度計107の測定結果が戻り流路105や絞り部101での制御範囲を超える場合は注意アラームを発生させる。
図2は電磁弁108,109,110,111への異物の噛みこみを防止するため流路の上流にフィルタ104aを組み込んだ構成となっている。圧力センサ102を用いてギアポンプ34の吐出圧を把握し、また試薬プローブ圧力センサ112,113により試薬プローブ7a,8aの洗浄水の吐出圧を検出することができ、試料プローブ圧力センサ114,115により試料プローブ11a,12aの洗浄水の吐出圧を検出することができる。
このため、制御部103において、ギアポンプ34の吐出圧と試薬プローブ7a,8a、試料プローブ11a,12aから吐出する洗浄水の圧力を比較することで分岐管104内のフィルタ104aの詰まり具合を判定する。
すべてのプローブで圧力が低下している場合はフィルタ104aの詰まりの可能性が高く、単一のプローブで圧力が低下している場合は電磁弁108,109,110,111の動作不良が疑われる。そこで、フィルタ104aが詰まっていると判定されたときは、制御部103は、フィルタ104aの清掃・交換が必要であるとの警告を表示部にて表示させ、オペレータに清掃・交換を促す。
フィルタ104aが組み込まれていない場合においても、圧力センサ102から試薬プローブ圧力センサ112,113または試料プローブ圧力センサ114,115間の流路の詰まり具合(詰まりの有無も含む)、あるいは電磁弁108,109,110,111の動作不良を検出することが可能である。
つまり、制御部103は、圧力センサ102の測定値とプローブ圧力センサ112,113,114,115の測定値との差分により洗浄流路106の異常を判定することができる。なお、フィルタ104aがある場合には制御部103はこの差分によりフィルタ104aの詰まり具合を判定することができる。
なお、洗浄流路106は、ギアポンプ34の下流側において開閉弁(図示省略)を備えた戻り流路(図示省略)を備えており、試薬プローブ7a,8a、試料プローブ11a,12aの洗浄や洗浄流路106の圧力調整を行う際には開閉弁を閉じ、それ以外の時は開閉弁を開いてギアポンプ34が吐出する洗浄水を貯水部201に還元することで、ギアポンプ34がオーバーヒートすることを防止している。開閉弁の代わりにリリーフ弁を用いてもよい。
次に、制御部103を含めた流量制御部による、洗浄水温および洗浄水の流量の測定結果からレイノルズ数を目標範囲内に収まるための、ギアポンプ34の吐出圧の圧力調整フローの流れを図4のフローチャートを用いて説明する。図4は制御部103による洗浄流路106の流量調整のフローチャート図である。
まず初めに、温度計107で洗浄流路106を流れる洗浄水温を測定する(ステップS301)。
次いで、制御部103は、ステップS301の水温測定の結果の入力を受けて、水温が低すぎる、または高すぎることによって流量調整の制御範囲を超えていないか否かを判定する(ステップS302)。制御範囲を超えたと判定される場合は処理をステップS303に進め、装置上で注意アラームを出させ(ステップS303)、処理をステップS308に進めて制御を終了させる。
これに対し、制御範囲を超えていないと判定されたときは、試薬プローブ流量計116,117および試料プローブ流量計118,119で洗浄水の流量を測定する(ステップS304)。なお、このステップS304はステップS303より前に実行してもよい。
次いで、制御部103は、ステップS304で測定した各プローブにおける洗浄水の流量測定の結果の入力を受けて、洗浄水温および洗浄水流量の測定結果からレイノルズ数を算出する(ステップS305)。レイノルズ数は、上述の式(1)に基づき算出される。
次いで、制御部103は、ステップS305で算出されたレイノルズ数が目標範囲内に収まっているか否かを判定する(ステップS306)。目標範囲内に収まっていると判定されたときは処理をステップS308に進め、絞り部101の調整は行わずに処理を終了する。これに対し、目標範囲に収まっていないと判定されたときはステップS307に処理を進める。
次いで、制御部103は、レイノルズ数を目標範囲内に収めるために必要な目標の流量になるよう絞り部101の調整を行う(ステップS307)。調整終了後、ステップS308に処理を進めて、調整を終了する(ステップS308)。
次に、本実施例の効果について説明する。
上述した本発明の実施例1の自動分析装置100は、反応容器2に試料と試薬を各々分注して反応させ、この反応させた液体を測定するものである。特に、試薬や試料を反応容器2に分注する分注プローブ7a,8a,11a,12aと、分注プローブ7a,8a,11a,12aに洗浄水を供給するギアポンプ34と、ギアポンプ34から吐出された洗浄水を分注プローブ7a,8a,11a,12aまで送液する洗浄流路106と、洗浄水の水温を測定する温度計107と、温度計107の測定結果に応じてギアポンプ34から吐出される洗浄水の吐出圧を調整することで分注プローブ7a,8a,11a,12aへ供給する洗浄水の流量を調整する流量制御部と、を備えている。
これによって、試薬または試料のコンタミネーションを招く憾みのある洗浄水温の変化に基づいて洗浄水の流量が調整されるため、洗浄に適切な洗浄水流量が保たれる。従って、従来に比べて分注プローブ内面の洗浄力を向上させることができ、洗浄水の温度低下による試薬または試料のコンタミネーションを低減することができる。
また、洗浄流路106における洗浄水の流量を測定する流量計116,117,118,119を更に備え、流量制御部は、温度計107の測定結果に基づいて洗浄流路106の洗浄水のレイノルズ数を求め、目標範囲内に収まるために必要な洗浄水の目標流量を求め、流量計116,117,118,119の測定結果が目標流量となるようにギアポンプ34の吐出圧を調整するため、洗浄に適した洗浄水の流れ状態をより高精度に保つことができ、洗浄力の向上をより確実に図ることができる。
更に、流量制御部は、ギアポンプ34に対して並列に配置され、ギアポンプ34の吐出口側と吸引口側とを接続する戻り流路105、戻り流路105に配置され、戻り流路105を流れる洗浄水の流量を調整する絞り部101、および絞り部101の開閉度を制御する制御部103、から構成され、制御部103は、温度計107および流量計116,117,118,119の測定結果に応じて絞り部101の開閉度を変更して戻り流路105を流れる洗浄水の流量を調整することでギアポンプ34の吐出圧を調整する。
特に、制御部103は、流量計116,117,118,119で測定した洗浄流路106の流量値が目標流量より多い場合は絞り部101を開き方向に変更し、洗浄流路106の流量値が目標流量より少ない場合は絞り部101を閉じ方向に変更する。
これによって、ギアポンプ34の駆動力を制御することなく、洗浄水温に応じて洗浄流路106から試薬プローブ7a,8a、試料プローブ11a,12aまで送液される洗浄水の水量を調節することができ、大型、且つ高価なコントロールシステムを組み込むことを不要として、装置の小型化や低コスト化を図ることができる。
また、オペレータおよびサービスマンの作業削減、および分析性能の信頼性をより向上させた自動分析装置が得られる。
更に、洗浄流路106の圧力の調整を行うためにギアポンプ34の回転数をコントロールする必要がなく、ギアポンプ34に加わる負荷を必要以上に増加させる必要もないため、回転数を調整することによってギアポンプのギアに掛かる衝撃を増加させることがなく、ギアポンプ34の寿命が短くなることを抑制することができる、との効果も奏する。
また、温度計107の測定結果が流量制御部の制御範囲を超える場合は注意アラームを発生させることにより、適切でない条件で分析が実行されることを抑制し、適切な対処をユーザに促すことができる。従って、正確な分析結果が求められるまでの時間を短縮し、また消耗品の消耗を抑制することができる。
<実施例2>
本発明の実施例2の自動分析装置について図5および図6を用いて説明する。図5は実施例2における試薬プローブ7a,8a、試料プローブ11a,12aの内面の洗浄を行うための流路構成を示している。
なお、実施例1と同じ構成には同一の符号を示し、説明は省略する。以下の実施例においても同様とする。
本実施例の自動分析装置では、図5に示すように、実施例1の自動分析装置100から流量計116,117,118,119が省略されている。
このような本実施例においても、流量制御部は、戻り流路105、絞り部101、および絞り部101の開閉度を制御する制御部103A、から構成される。
実施例1との違いは、流量制御部は、温度計107の測定結果に基づいて洗浄流路106の洗浄水のレイノルズ数を求め、目標範囲内に収まるために必要な洗浄流路106の調整目標圧と圧力センサ102で測定した洗浄流路106の圧力値とを比較し、圧力値が調整目標範囲内に収まるようにギアポンプ34の吐出圧を調整する。
特に、制御部103Aは、温度計107および圧力センサ102の測定結果に応じて絞り部101の開閉度を変更して戻り流路105を流れる洗浄水の流量を調整することでギアポンプ34の吐出圧を調整する。
そのために、水温と流量および圧力の関係をあらかじめ装置に記憶させておく。その上で、圧力センサ102でギアポンプ34の吐出圧Pを測定し、レイノルズ数を目標範囲内に収まるために必要な調整目標範囲内に吐出圧Pが収まるように戻り流路105の絞り部101の開閉度の調整を行う。
具体的には、レイノルズ数が目標レイノルズ数より低い場合は吐出圧Pは調整目標範囲より圧が低い。したがって、制御部103Aは、絞り部101を閉じ方向に調整を行う。これによりギアポンプ34より吐出された洗浄水の一部が戻り流路105を介してギアポンプ34の吸入口側に流れる量が減少するとともに分岐管104側へ流れる量が増加して圧力が逃げなくなるため、洗浄流路106が高圧側に調整される。
これに対し、レイノルズ数が目標レイノルズ数より高い場合は、吐出圧Pは調整目標範囲より圧が高い。したがって、制御部103Aは、絞り部101を開き方向に変更する。これにより、ギアポンプ34より吐出された洗浄水の一部が戻り流路105を介してギアポンプ34の吸入口側に流れる量が増加するとともに分岐管104側へ流れる量が減少して圧力が逃げるため、洗浄流路106が低圧側に調整される。
次に、制御部103Aを含めた流量制御部による、洗浄水温および洗浄水圧の測定結果からレイノルズ数を目標範囲内に収まるための、ギアポンプ34の吐出圧の圧力調整フローの流れを図6のフローチャートを用いて説明する。図6は制御部103Aによる洗浄流路106の圧力調整フローチャート図である。
最初のステップS401およびステップS402や、その後のステップS403、ステップS408は、それぞれ図4に示したステップS301、S302、S303、S308と同じである。
ステップS402において制御範囲を超えていないと判定されたときは、ステップS401で測定した洗浄水の水温の測定結果の入力を受けて、レイノルズ数を算出する(ステップS404)。レイノルズ数は、上述の式(1)に基づき算出される。
次いで、制御部103Aは、ステップS404で算出されたレイノルズ数が目標範囲内に収まっているか否かを判定する(ステップS405)。目標範囲内に収まっていると判定されたときは処理をステップS408に進め、絞り部101の調整は行わずに処理を終了する。これに対し、目標範囲に収まっていないと判定されたときはステップS406に処理を進める。
次いで、圧力センサ102により洗浄流路106の水圧を測定することでギアポンプ34の吐出圧を測定する(ステップS406)。
次いで、制御部103Aは、ステップS406で測定したギアポンプ34の吐出圧Pの測定値の入力を受け、吐出圧Pが調整目標範囲内に収まるように絞り部101の開閉度の調整を行う(ステップS407)。調整終了後、ステップS408に処理を進めて、調整を終了とする(ステップS408)。
その他の構成・動作は前述した実施例1の自動分析装置と略同じ構成・動作であり、詳細は省略する。
本発明の実施例2の自動分析装置においても、前述した実施例1の自動分析装置とほぼ同様な効果が得られる。
また、洗浄流路106の圧力を測定する圧力センサ102を更に備え、流量制御部は、温度計107の測定結果に基づいて洗浄流路106の洗浄水のレイノルズ数を求め、求めたレイノルズ数が目標範囲内に収まるために必要な洗浄流路106の調整目標圧と圧力センサ102で測定した洗浄流路106の圧力値とを比較し、圧力値が調整目標圧となるようにギアポンプ34の吐出圧を調整することによっても、洗浄に適した洗浄水の流れ状態をより高精度に保つことができ、洗浄力の向上をより確実に図ることができる。
更に、流量制御部は、ギアポンプ34に対して並列に配置され、ギアポンプ34の吐出口側と吸引口側とを接続する戻り流路105、戻り流路105に配置され、戻り流路105を流れる洗浄水の流量を調整する絞り部101、および絞り部101の開閉度を制御する制御部103A、から構成され、制御部103Aは、温度計107および圧力センサ102の測定結果に応じて絞り部101の開閉度を変更して戻り流路105を流れる洗浄水の流量を調整することでギアポンプ34の吐出圧を調整する。
特に、制御部103Aは、圧力センサ102で測定した洗浄流路106の圧力値が調整目標圧より高圧の場合は絞り部101を開き方向に変更し、洗浄流路106の圧力値が調整目標圧より低圧の場合は絞り部101を閉じ方向に変更することにより、ギアポンプ34の駆動力を制御することなく、洗浄水温に応じて洗浄流路106から試薬プローブ7a,8a、試料プローブ11a,12aまで送液される洗浄水の水量を調節することができ、大型、且つ高価なコントロールシステムを組み込むことを不要として、装置の小型化や低コスト化を図ることができる。
<実施例3>
本発明の実施例3の自動分析装置について図7を用いて説明する。図7は実施例3における試薬プローブ7a,8a、試料プローブ11a,12aの内面の洗浄を行うための流路構成を示している。
図7に示すように、本実施例の自動分析装置では、流量制御部が、実施例1等の戻り流路105、絞り部101、制御部103,103Aの替わりに、ギアポンプ34の駆動出力(回転出力)を制御する制御部103B,コントロール機器35から構成される。
また、本実施例では、制御部103Bは、温度計107の測定結果に基づいて洗浄流路106の洗浄水のレイノルズ数を求めるとともに目標範囲内に収めるために必要な洗浄水の目標流量を求め、コントロール機器35は、流量計116,117,118,119の測定結果が目標流量となるようにギアポンプ34の吐出圧を調整する。
その他の構成・動作は前述した実施例1の自動分析装置と略同じ構成・動作であり、詳細は省略する。
本発明の実施例3の自動分析装置においても、前述した実施例1の自動分析装置とほぼ同様な効果が得られる。
なお、図7では、洗浄流路106における洗浄水の流量を測定する流量計116,117,118,119を備えている場合について説明したが、実施例2のように流量計116,117,118,119を省略し、温度計107の測定結果に基づいて洗浄流路106の洗浄水のレイノルズ数を求め、目標範囲内に収めるために必要な洗浄流路106の調整目標圧と圧力センサ102で測定した洗浄流路106の圧力値とを比較し、圧力値が調整目標圧となるようにギアポンプ34の吐出圧を調整することができる。
<その他>
なお、本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。上記の実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることも可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。
例えば、分注プローブとして、試薬プローブ7a,8aおよび試料プローブ11a,12aを例に挙げて説明したが、分注プローブはこれらに限定されず、プローブ形状を有しており、洗浄水を吐出することで内面が洗浄されるプロープ形態の機構の洗浄する流路に対しても適用することができる。
更に、図4および図6に示すようなギアポンプ34の吐出圧力の自動調整の制御は、自動分析装置100のスタンバイ時やオペレータによる指示に基づいて実行するものとしてもよい。
1…反応ディスク
2…反応容器
3…洗浄機構
4…分光光度計
4a…光源
5,6…撹拌機構
7,8…試薬分注機構
7a,8a…試薬プローブ(分注プローブ)
9…試薬ディスク
10…試薬ボトル
11,12…試料分注機構
11a,12a…試料プローブ(分注プローブ)
13,14…洗浄槽
15…試料容器
16…試料ラック
17…試料搬送機構
18…試薬用シリンジ
19…試料用シリンジ
20…洗浄用ポンプ
21…コントローラ
23,24…洗浄容器
29,30…撹拌機構用洗浄槽
31,32…試薬分注機構用洗浄槽
34…ギアポンプ
35…コントロール機器(流量制御部)
100…自動分析装置
101…絞り部(流量制御部、流量調整部)
102…圧力センサ
103,103A,103B…制御部(流量制御部)
104…分岐管
104a…フィルタ
105…戻り流路(流量制御部)
106…洗浄流路
107…温度計
108,109,110,111…電磁弁
112,113…試薬プローブ圧力センサ
114,115…試料プローブ圧力センサ
116,117…試薬プローブ流量計
118,119…試料プローブ流量計
201…貯水部

Claims (8)

  1. 反応容器に試料と試薬を各々分注して反応させ、この反応させた液体を測定する自動分析装置であって、
    前記試薬や前記試料を前記反応容器に分注する分注プローブと、
    前記分注プローブに洗浄水を供給するギアポンプと、
    前記ギアポンプから吐出された洗浄水を前記分注プローブまで送液する洗浄流路と、
    前記洗浄水の水温を測定する温度計と、
    前記温度計の測定結果に応じて前記ギアポンプから吐出される前記洗浄水の吐出圧を調整することで前記分注プローブへ供給する前記洗浄水の流量を調整する流量制御部と、を備えた
    ことを特徴とする自動分析装置。
  2. 請求項1に記載の自動分析装置において、
    前記洗浄流路における前記洗浄水の流量を測定する流量計を更に備え、
    前記流量制御部は、前記温度計の測定結果に基づいて前記洗浄流路の洗浄水のレイノルズ数を求め、求めたレイノルズ数が目標範囲内を保つために必要な前記洗浄水の目標流量を求め、前記流量計の測定結果が前記目標流量となるように前記ギアポンプの吐出圧を調整する
    ことを特徴とする自動分析装置。
  3. 請求項2に記載の自動分析装置において、
    前記流量制御部は、前記ギアポンプに対して並列に配置され、前記ギアポンプの吐出口側と吸引口側とを接続する戻り流路、前記戻り流路に配置され、前記戻り流路を流れる前記洗浄水の流量を調整する流量調整部、および前記流量調整部の開閉度を制御する制御部、から構成され、
    前記制御部は、前記温度計および前記流量計の測定結果に応じて前記流量調整部の開閉度を変更して前記戻り流路を流れる前記洗浄水の流量を調整することで前記ギアポンプの吐出圧を調整する
    ことを特徴とする自動分析装置。
  4. 請求項3に記載の自動分析装置において、
    前記制御部は、前記流量計で測定した前記洗浄流路の流量値が前記目標流量より多い場合は前記流量調整部を開き方向に変更し、前記洗浄流路の流量値が前記目標流量より少ない場合は前記流量調整部を閉じ方向に変更する
    ことを特徴とする自動分析装置。
  5. 請求項1に記載の自動分析装置において、
    前記洗浄流路の圧力を測定する圧力センサを更に備え、
    前記流量制御部は、前記温度計の測定結果に基づいて前記洗浄流路の洗浄水のレイノルズ数を求め、求めたレイノルズ数が目標範囲内を保つために必要な前記洗浄流路の調整目標圧と前記圧力センサで測定した前記洗浄流路の圧力値とを比較し、前記圧力値が前記調整目標圧となるように前記ギアポンプの吐出圧を調整する
    ことを特徴とする自動分析装置。
  6. 請求項5に記載の自動分析装置において、
    前記流量制御部は、前記ギアポンプに対して並列に配置され、前記ギアポンプの吐出口側と吸引口側とを接続する戻り流路、前記戻り流路に配置され、前記戻り流路を流れる前記洗浄水の流量を調整する流量調整部、および前記流量調整部の開閉度を制御する制御部、から構成され、
    前記制御部は、前記温度計および前記圧力センサの測定結果に応じて前記流量調整部の開閉度を変更して前記戻り流路を流れる前記洗浄水の流量を調整することで前記ギアポンプの吐出圧を調整する
    ことを特徴とする自動分析装置。
  7. 請求項6に記載の自動分析装置において、
    前記制御部は、前記圧力センサで測定した前記洗浄流路の圧力値が前記調整目標圧より高圧の場合は前記流量調整部を開き方向に変更し、前記洗浄流路の圧力値が前記調整目標圧より低圧の場合は前記流量調整部を閉じ方向に変更する
    ことを特徴とする自動分析装置。
  8. 請求項1に記載の自動分析装置において、
    前記温度計の測定結果が前記流量制御部の制御範囲を超える場合は注意アラームを発生させる
    ことを特徴とする自動分析装置。
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