JP2020117655A - 固形燃料の製造方法及び固形燃料 - Google Patents
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Abstract
Description
廃プラスチックの処理技術は、幾つか提案されてきたが、中でも燃料として再利用する技術が実用に供されている(例えば、特許文献1(図1)参照)。
図5は従来の固形燃料を示す斜視図であり、固形燃料100は、破砕された廃プラスチック101と、20〜30重量%の古紙102とからなる。特許文献1の説明によれば、固形燃料100は、直径が約40mmで長さが30〜100mm程度である。
図6に示すように、リングダイ成形機120は、リングダイ121と、破砕物117をリングダイ121に投入する投入ダクト122と、リングダイ121内に配置されリングダイ121と共に回転するローラ123、124と、リングダイ121に開けた多数のダイ孔125と、リングダイ121の外周に沿って配置したカッタ126と、ケーシング127とからなる。
投入ダクト122を通じてリングダイ121に投入した破砕物117は、ローラ123で強く圧縮され、ダイ孔125へ進入する。以降の作用は、図7を用いて説明する。
図7に示すように、ダイ孔125に前の破砕物117が残っており、そこへローラ123で新たな破砕物117が押し込まれる。この押し込みのときに、新たな破砕物117はダイ孔125により摩擦熱が発生し、この摩擦熱により、破砕物117に含まれる廃プラスチック(図5、符号101)が溶融する。
突出した成形物117Aは、カッタ126で折り曲げるように切断され、一定の外径で一定の長さの固形燃料100が得られる。
固形燃料100は、ボイラーなどの燃焼装置の燃料として利用される。燃焼領域が大きい場合には、燃焼時間を稼ぐために、直径が大きくて長い固形燃料100が好まれる。
対策として、図6において、1個のリングダイ121に、向かい合うようにして2個のカッタ126を設けた。これで、直径が8〜10mmで長さが15mm程度の固形燃料100が得られる。
しかし、燃料領域がより小さい燃焼装置では、長さが3〜10mm程度の固形燃料100が必要になる。そのために、リングダイ121を、3〜10mm程度の固形燃料100に適したリングダイに交換することが考えられる。しかし、この対策では、設備費用が嵩み好ましくない。
すなわち、図1に示すように、固形燃料10は、廃プラスチックと古紙とからなるが、シート状の樹脂フィルム11が、多数含まれていることが分かった。
樹脂フィルム11は、映写用のフィルムではなく、ポリ袋(厚さが0.05〜0.1mm程度のポリエチレンシートを袋にしたもの)やラップシート(ごく薄いラッピングシート)が主体である。ポリ袋やラップシートは、人間生活で大量に消費されるため、その廃棄物も大量に発生し、固形燃料10に廃プラスチックとして混入される。
樹脂フィルム11が、成形過程で溶融し、冷却されて接着作用を発揮する。
前記ローラで前記破砕物を前記ダイ孔へ押付け、このダイ孔から突出した成形物を前記カッタで切断して固形燃料を得るときに、
前記破砕物を冷却して、前記ダイ孔を通過するときの前記廃プラスチックが溶融前の軟化に留まるようにすることにより、前記成形物が前記カッタで打たれて複数の破片になるようにし、破片状の固形燃料を得るようにしたことを特徴とする。
円柱の一端面が非平坦面であり、前記円柱の他端面も非平坦面であることを特徴とする。
外径が8〜10mmであり、長さが3〜10mmであることを特徴とする。
本発明により、リングダイを交換することなく、ある長さの固形燃料と、長さが極く小さな固形燃料との両方が、製造できる固形燃料の製造方法が提供される。
固形燃料を燃料として火炎へ投入する場合、端面が平坦面であるよりも、凹凸に富んだ平坦面であれば、火炎との接触面が大きくなり、短時間燃焼が可能となる。すなわち、燃焼領域が小さくても、燃え残りが発生しない。
従来の技術で述べた直径が約40mmの従来の固形燃料であると、芯までの燃料時間が長くなる。対して、本発明の固形燃料は外径が10mm以下であるため、短時間燃焼が促進される。
ローラ支軸31にベアリング33を介して小径筒34が回転自在に支持され、この小径筒34に円板35を介して大径筒36が支持され、この大径筒36の先端にリングダイ21が一体形成されている。
投入ダクト22は、L字断面を呈し、白抜き矢印のように投入される破砕物(破砕された廃プラスチックと古紙との混合物)を、リングダイ21内へ導く役割を果たす。
水配管42は、外部からケーシング27を貫通して、リングダイ21内まで延びており、途中に弁43を備えている。また、水配管42は、ケーシング27にサポート44により適宜支持される。弁43は、遠隔操作が可能な自動弁が望ましいが、手動弁であっても差し支えない。
破砕物17が、リングダイ21の内周面に沿って移動する。一方、リングダイ21の中心(回転中心)には破砕物17は、殆ど存在しない。水配管42をリングダイ21の中心に配置することで、水配管42が破砕物17で傷められる心配がなくなる。
図4では、便宜上、円筒状のリングダイ21を平板状に記載した。
図4(a)に示すように、ダイ孔25に前の破砕物17が残っており、そこへローラ23で新たな破砕物17が押し込まれる。この押し込みのときに、新たな破砕物17はダイ孔25により摩擦熱が発生し、この摩擦熱により、破砕物17に含まれる樹脂フィルム(図1、符号11)が溶融しバインダー(接着剤)の役割を果たす。
破片状の固形燃料47aは、円柱の一端面(図では左の端面)が凹凸に富んだ非平坦面であり、円柱の他端面(図では右の端面)が凹凸に富んだ非平坦面である。
すなわち、円柱の外径をD、長さをLとすると、外径Dが8〜10mmで、長さLが3〜10mmとなる。他の破片状の固形燃料47b〜47fも同様である。
本発明により、短時間燃焼が可能な固形燃料47a〜47fが容易に提供される。
出口45に、シャワーノズルを付けること差し支えないが、シャワーノズルの小径穴が破砕物17の粉で詰まることがある。切りっぱなしであれば、その心配がない。
Claims (4)
- 多数のダイ孔を有するリングダイと、このリングダイ内に配置されて前記リングダイと共に回転するローラと、前記リングダイ内へ廃プラスチックと古紙の破砕物を投入する投入ダクトと、前記リングダイ外に配置されるカッタとを備えているリングダイ成形機を用いて実施する固形燃料の製造方法であって、
前記ローラで前記破砕物を前記ダイ孔へ押付け、このダイ孔から突出した成形物を前記カッタで切断して固形燃料を得るときに、
前記破砕物を冷却して、前記ダイ孔を通過するときの前記廃プラスチックが溶融前の軟化に留まるようにすることにより、前記成形物が前記カッタで打たれて複数の破片になるようにし、破片状の固形燃料を得るようにしたことを特徴とする固形燃料の製造方法。 - 請求項1記載の固形燃料の製造方法であって、
前記冷却は、水で実施することを特徴とする固形燃料の製造方法。 - 古紙と廃プラスチックを主原料とする固形燃料であって、
円柱の一端面が非平坦面であり、前記円柱の他端面も非平坦面であることを特徴とする固形燃料。 - 請求項3記載の固形燃料であって、
外径が8〜10mmであり、長さが3〜10mmであることを特徴とする固形燃料。
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