JP2020112272A - クラッチ - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易で低コストの構成のクラッチを提供する。【解決手段】入力部材と、入力部材から入力トルクが伝達される回転可能な出力部材と、入力部材と出力部材とを囲む円筒状内壁面を有し、回転が規制されて被取付部に取り付けられる静止部材と、入力部材と出力部材と静止部材とに当接可能な当接部材と、を有し、出力部材は、入力部材と当接する出力当接部を有し、当接部材は、出力部材と静止部材と間に位置し、静止部材の円筒状内壁面に当接する円弧形状の第1当接面と、出力当接部と当接する第2当接面と、を有し、入力部材を回転させる入力トルクが入力される場合、出力部材と当接部材とは、入力部材と当接して回転し、出力部材を回転させようとする逆入力トルクが入力される場合、出力部材は、入力部材から離間し、かつ出力部材の出力当接部は、当接部材の第2当接面を押圧し第1当接面を静止部材に押し付け出力部材の回転を止める。【選択図】 図10

Description

本発明は、入力部材からの入力トルクを出力部材に伝達するとともに、出力部材から入力部材へ流入するトルクを遮断する機能を有するクラッチに関する。
従来、入力部材側からの入力トルクを出力部材側に伝達するとともに、出力部材側から入力部材側に流入するトルク(以下、逆入力トルクと称する)を遮断する駆動伝達手段として逆入力遮断クラッチがある。特許文献1に該逆入力遮断クラッチを例示する。
特許文献1の逆入力遮断クラッチは、入力部材と、出力部材と、ローラ又はボール等からなる中間部材と、回転が拘束された円筒状のハウジング部材を組み合わせたものが開示されている。入力部材は、一定の間隔で放射外方向に延びる複数の入力係合片を有する。出力部材は、一定の間隔で放射外方向に延びる複数の出力係合片を有する。
特許文献1の逆入力遮断クラッチは、出力部材とハウジング部材の間に形成されたクサビ状空間に中間部材が収納され、バネ部材によってハウジング部材の内周方向へ付勢されている。
この中間部材を、出力部材とハウジング部材の間で食い込んだ係止状態と、ハウジング部材の内周面と摺接しながら回転する係止解除状態とに動作させる。これにより、特許文献1の逆入力遮断クラッチは、入力部材から出力部材への入力トルクの伝達、出力部材から入力部材への逆入力トルクの遮断を制御する構成になっている。
特許文献2には、加熱ローラと加圧ローラのニップ部の加圧力を変位させるカム及びカムを駆動する駆動手段を有する画像加熱装置の静音化対策のために、逆入力遮断クラッチを有してなる構成が開示されている。
特開2008−101715 特開2009−198949
しかしながら、上記特許文献1の逆入力遮断クラッチにおいては、中間部材が球形や円形で構成されているため、中間部材が係止状態になると、クサビ作用によってハウジング部材との当接部において比較的大きな点圧力が発生する。
上記圧力を小さくするため入力部材と出力部材の間に一定の間隔で放射状に数ヶ所で配設するとともに、入力係合片と出力係合片も中間部材に応じた個数を備える必要があった。
また、比較的大きな逆入力トルクが発生する駆動伝達手段においては、点圧力も大きくなるため、ハウジング部材や中間部材などの材料を金属材といった削れや破損に強い材料を使用する必要があった。
上述した理由により従来の逆入力遮断クラッチは、中間部材を数か所に配設していたため構造が複雑化しやすいといった課題が生じていた。また、逆入力遮断クラッチを構成する部品点数の増大と金属材などのコストの高い材料によるコストアップにもつながっていた。
そこで本発明の目的は、簡易で低コストの構成のクラッチを提供することである。
上記目的を達成するための本発明に係る代表的な構成は、入力トルクの入力により回転可能な入力部材と、前記入力部材から前記入力トルクが伝達される回転可能な出力部材と、前記入力部材と前記出力部材とを囲む円筒状内壁面を有し、回転が規制されて被取付部に取り付けられる静止部材と、前記入力部材と前記出力部材と前記静止部材とに当接可能な当接部材と、を有し、前記出力部材は、前記入力部材と当接する出力当接部を有し、前記当接部材は、前記出力部材と前記静止部材の間に位置し、前記静止部材の前記円筒状内壁面に当接する円弧形状の第1当接面と、前記出力当接部と当接する第2当接面と、を有し、前記入力部材を回転させる前記入力トルクが入力される場合、前記出力部材と前記当接部材とは、前記入力部材と当接して回転し、前記出力部材を回転させようとする逆入力トルクが入力される場合、前記出力部材は、前記入力部材から離間し、かつ前記出力部材の前記出力当接部は、前記当接部材の前記第2当接面を押圧し前記第1当接面を前記静止部材に押し付け前記出力部材の回転を止めることを特徴とする。
本願発明によれば、簡易で低コストの構成のクラッチを提供することができる。
第1実施形態におけるクラッチの斜視図である。 第1実施形態におけるクラッチの組み立て前の斜視図である。 入力部材の斜視図である。 出力部材の斜視図である。 出力部材と静止部材の断面図である。 当接部材の斜視図である。 当接部材の正面図である。 クラッチの組立て途中の斜視図である。 入力部材の入力トルクが出力部材に伝達しているクラッチの断面図である。 出力部材からの逆入力トルクを遮断しているクラッチの断面図である。 第2実施形態におけるクラッチの組み立て前の斜視図である。 第2実施形態における当接部材の斜視図である。 第2実施形態における当接部材の正面図である。 第2実施形態におけるクラッチの組立て途中の斜視図である。 第2実施形態における入力部材の入力トルクが出力部材に伝達しているクラッチの断面図である。 第2実施形態における出力部材からの逆入力トルクを遮断しているクラッチの断面図である。 第3実施形態におけるクラッチの組み立て前の斜視図である。 第3実施形態における出力部材の斜視図である。 第3実施形態におけるクラッチの組立て途中の斜視図である。 第3実施形態における入力部材の入力トルクが出力部材に伝達しているクラッチ断面図である。 第3実施形態における出力部材からの逆入力トルクを遮断しているクラッチの断面図である。 第4実施形態におけるクラッチの斜視図 第4実施形態におけるクラッチの組み立て前の斜視図 入力部材の斜視図 出力部材の斜視図 出力部材と静止部材の断面図 当接部材の斜視図 当接部材の正面図 クラッチの組立て途中の斜視図 入力部材の入力トルクが出力部材に伝達しているクラッチの断面図 出力部材からの逆入力トルクを遮断しているクラッチの断面図 入力部材の入力トルクが出力部材に伝達しているクラッチの断面図 出力部材からの逆入力トルクを遮断しているクラッチの断面図 第5実施形態におけるクラッチの組み立て前の斜視図 第5実施形態における出力部材の斜視図 第5実施形態における出力部材と静止部材の断面図 クラッチの組立て途中の斜視図 入力部材の入力トルクが出力部材に伝達しているクラッチの断面図 出力部材からの逆入力トルクを遮断しているクラッチの断面図 入力部材の入力トルクが出力部材に伝達しているクラッチの断面図 出力部材からの逆入力トルクを遮断しているクラッチの断面図
以下に、本発明の実施形態における逆入力遮断クラッチについて説明する。
〔第1実施形態〕
本発明における逆入力遮断クラッチは、例えば、入力部材からの入力トルクを出力部材へ伝達するとともに、出力部材から入力部材に流入する逆入力トルクが生じた際に逆入力トルクを遮断する。この逆入力遮断クラッチは、入力部材の駆動速度より出力部材が速く駆動しようとするのを抑制する駆動伝達装置に組み込まれる。
本実施形態では電子写真画像形成装置において、バネ等によって圧接された定着ローラ対のローラを離間させるカム部材に駆動力を伝達する駆動伝達装置に組み込まれている。なお、本実施形態の逆入力遮断クラッチを組み込む装置は、画像形成装置に限定されないことはいうまでもない。
本実施形態に係る逆入力遮断クラッチの構成について図1乃至図8を用いて説明する。図1は逆入力遮断クラッチCL1(以下、クラッチCL1と称する)の斜視図であり、(a)と(b)は、クラッチCL1の表裏の関係を示す。以降は、クラッチCL1の(a)側を「表側」とし、(b)側を「裏側」とする。図2は、クラッチCL1の組み立て前の斜視図である。
[クラッチCL1の構成]
図1と図2に示すようにクラッチCL1は、駆動源Mの入力トルクが入力される入力部材1と、入力トルクが伝達される出力部材2と、回転が拘束された静止部材3と、を備えている。さらにクラッチCL1は、保持部材4によって保持される一対の当接部材5と、当接部材5を付勢する付勢部材6を2個備えている。クラッチCL1を構成する前記部材は、回転軸7と同軸上に配設され、静止部材3以外は回転軸7を中心に回転可能に配設されている。回転軸7は、ピン部7aを備えている。
図3は、入力部材1の斜視図である。図3に示すように入力部材1は、外周部に設けられ、駆動源M(図中不示)に連結されたギア部1aに入力トルクが入力される。また、入力部材1は出力部材2(図中不示)と係合して入力トルクを出力部材2に伝達する入力係合部1bと、当接部材5(図中不示)に当接して当接部材5を駆動する入力当接部1cを、回転中心を対称にして備えている。
静止部材3は、図1と図2に示すように、当接部材5と当接可能な円筒状内壁面3aと回転拘束部3bを備えている。回転拘束部3bが被取付部(不図示)に固定されることによって静止部材3の回転が規制されている。
図4は、出力部材2の斜視図である。図5は、出力部材2と静止部材3の位置関係を示す断面図である。
図4に示すように、出力部材2は、入力部材1の入力係合部1b(図中不示)と係合して入力トルクが伝達される出力当接部である出力係合部2aと、当接部材5(図中不示)と当接する出力当接部である曲面状のカム部2bを、回転中心を対称に備えている。
また、図1と図2、図4に示すように、出力部材2は、回転軸7のピン部7aと連結するピン溝2cを有しており、出力部材2に伝達された入力トルクは回転軸7のピン部7aを介して従動部Rに伝達される。
図5に示すように、出力部材2の出力当接部としてのカム部2bは螺旋形状で形成されている。本実施形態におけるカム部2bは接線角度αの対数螺旋形状で構成されており、接線角度αは一定角度である。
従って、カム部2bの接線T1と、出力部材2の回転軸中心から出力部材2のカム部2bを結んだ延長線上における静止部材3の円筒状内壁面3aの接線T2との角度θwは、出力部材2のカム部2bの接線角度αと等しい角度である。前記角度θwは、以下、クサビ角度θwと称する。
このクサビ角度θwは、後述する当接部材5がクサビ作用を有するための重要な角度となっており、出力部材2のカム部2bと静止部材3の円筒状内壁面3aとの相互間によってクサビ角度θwのクサビ状空間部8を形成する。
図6は、当接部材5の斜視図である。図7は、当接部材5の正面図である。
図1乃至図4、図6に示すように、当接部材5は、入力部材1の入力当接部1cが当接する被駆動部5aと、静止部材3の円筒状内壁面3aの内周径と概同径であり、円筒状内壁面3aに当接する円弧形状の係合円弧部(第1当接面)5bと、を有している。当接部材5の第1当接面である係合円弧部5bは、係合円弧部5bから少し凹んで静止部材3と当接しない複数の溝部5cを有している。前記複数の溝部5cは、回転軸線方向(図2に示す一点鎖線)に伸びている。各当接部材5の係合円弧部5bと静止部材3の円筒状内壁面3aとは面で当接する。各当接部材5の係合円弧部5bが静止部材3の円筒状内壁面3aと当接する範囲は、クラッチの回転中心と係合円弧部5bの一端とを結ぶ直線r1と回転中心と係合円弧部5bの他端とを結ぶ直線r2とが成す角度βの範囲内である。具体的には前記角度βは、60度から180度の範囲内である。ただし、角度βは、前述の範囲には限定されない。従来の点接触で係止するのに対しては、面接触で係止していれば効果がある。前記複数の溝部5cは、当接部材5の係合円弧部5bが静止部材3の円筒状内壁面3aと当接する角度βの範囲内に設けられている。また、当接部材5は、出力部材2の出力当接部であるカム部2bと当接するカム当接面(第2当接面)5dと、二つのボス5eを備えている。
図7に示すように、カム当接面5dは、出力部材2の回転軸中心からカム部2bとカム当接面5dが当接する当接部5fとを結んだ延長線上にある係合円弧部5bにおける接線T3と、角度θを有する斜面形状で構成される。
ここで角度θは、上述したクサビ角度θwと同じ角度(θ=θw)となっている。なお、前記角度θはクサビ角度θwと完全に等しくなくても、略等しい角度であればよい。
図8は、クラッチCL1の組立て途中の斜視図である。
図2と図8に示すように、保持部材4は、当接部材5を静止部材3の円筒状内壁面3aに対してスライド可能で且つ当接部材5の係合円弧部5bの径中心軸が回転軸7の中心軸と同軸になるように保持している。また、当接部材5を上述した図5に示す、出力部材2と静止部材3との間のクサビ状空間部8に、回転軸7中心を対称になるように2個配置する。
付勢部材6は、当接部材5を互いに静止部材3の円筒状内壁面3aの方向に付勢し、当接部材5の係合円弧部5bが静止部材3の円筒状内壁面3aに当接するよう当接部材5のボス5eに2個配設されている。
付勢部材6の付勢力は、各当接部材5の係合円弧部5bと静止部材3の円筒状内壁面3aとの間に所定の摩擦力を発生させる付勢力で構成されている。
[クラッチCL1の動作]
クラッチCL1の動作について図9と図10を用いて説明する。図9は入力部材1の入力トルクが出力部材2に伝達している状態のクラッチCL1の断面図であり、図10は出力部材2からの逆入力トルクを遮断している状態のクラッチCL1の断面図である。
図9に示すように、入力部材1は入力トルクによってA矢印方向に回転しており、入力部材1の入力係合部1bが出力部材2の出力係合部2aと係合し、入力部材1は出力部材2をA矢印方向に回転する。
入力部材1の入力当接部1cは、当接部材5の被駆動部5aに係合して当接部材5を回転させており、係合円弧部5bは付勢部材6の付勢力により、静止部材3の円筒状内壁面3aと摺接しながらA矢印方向に回転する。なお、図9は、入力部材の回転軸線(図8に示す一点鎖線)に垂直な面(断面)で見た図である。図9に示すように、入力部材1の回転軸線に垂直な面で見た場合に、当接部材5と当接する入力部材1の入力当接部1cは、当接部材5により囲まれている。
係合円弧部5bと円筒状内壁面3aの間に、塵等や小異物がある場合は、係合円弧部5bの溝部5cによって溝部5cに掻き落とされる。
静止部材3の円筒状内壁面3aと摺接しながら回転している当接部材5は、出力部材2のカム部2bと、当接部材5のカム当接面5dが係合しない係止解除状態にある。このように、入力部材1の回転において、入力係合部1bと出力係合部2aが係合している状態では、出力部材2のカム部2bとカム当接面5dは離間している位相関係にある。
図10に示すように、入力部材1は入力トルクによってA矢印方向に回転しており、出力部材2には入力部材1と同じ回転方向に逆入力トルクBが生じた状態にある。
出力部材2に入力部材1と同じ回転方向の逆入力トルクBが生じると、出力部材2は逆入力トルクBによって入力部材1の回転速度より速く回転する。
これにより、出力部材2のカム部2bが当接部材5のカム当接面5dに係合し、入力部材1の入力係合部1bと出力部材2の出力係合部2aは離間する。
次に、出力部材2のカム部2bが当接部材5のカム当接面5dに当接することによって押圧力Cが発生し、当接部材5の係合円弧部5bは静止部材3の円筒状内壁面3aに押圧される。当接部材5は、図5におけるクサビ状空間部8に食い込むクサビ作用が発生して係止状態になる。
当接部材5が係止状態になると、出力部材2が逆入力トルクBによって入力部材1の回転速度より速く回転しようとするのを妨げられる。この結果、出力部材2からの逆入力トルクBは遮断され入力部材1側へ伝達されない。
次に、図10の状態から出力部材2に逆入力トルクBが生じていない状態になると、図9に示すように、入力部材1の回転によって再び入力部材1の入力係合部1bが出力部材2の出力係合部2aと係合する状態になる。
これにより、入力部材1の入力当接部1cが当接部材5の被駆動部5aに係合して当接部材5を回転させ、当接部材5が食い込んでいる係止状態から係止解除状態に動作させる。
このように、当接部材5が係止解除状態のときは、入力部材1からの入力トルクを出力部材2へ伝達するとともに、当接部材5が係止状態にあるときは、出力部材2からの逆入力トルクBは遮断され入力部材1へ伝達されない。
[当接部材5のクサビ作用条件]
本実施形態におけるクラッチCL1は、上述した図5におけるクサビ角度θwを有している。さらにクラッチCL1は、図9と図10に示すように、静止部材3の円筒状内壁面3aと当接部材5の係合円弧部5bとの摩擦係数μ1、出力部材2のカム部2bと当接部材5のカム当接面5dとの摩擦係数μ2、を有している。
クラッチCL1は、出力部材2が逆入力トルクによって回転しようとする際に、当接部材5にクサビ作用が発生し、確実に出力部材2の回転を係止することができる条件として、一般的なクサビ作用の計算式に置き換えた、
μ1+μ2>2tan(θw/2)
の関係式が成り立つように構成されている。
本実施形態におけるカム部2bは対数螺旋形状以外でも、カム部2bの接線角αが、当接部材5が係止状態になるクサビ角度θwの条件を満たす範囲内であれば、アルキメデス螺旋形状といった別の螺旋形状で構成してもよい。
また、当接部材5における複数の溝部5cの形状は、当接部材5が係止状態になるクサビ角度θwの関係式には影響しないため必然ではない。
以上の説明によれば本実施形態のクラッチCL1は、出力部材2と静止部材3との間のクサビ状空間部8には回転軸7中心を対称になるように2個の当接部材5が配設される。これによって、クラッチCL1は、入力部材1の入力係合部1bと入力当接部1c、出力部材2の出力係合部2aとカム部2bも当接部材5の数に応じた少ない個数で構成されるため、クラッチCL1の構造が簡易化される。
また、当接部材5は、円弧形状の係合円弧部5bと静止部材3の円筒状内壁面3aとが面係合するように構成される。これによって、当接部材5は、当接部材5や静止部材3にかかる面圧力を下げることができ、各部材を構成する材料を削れや破損に強い金属材ではなく、ポリアセタール等の樹脂材料で構成することも可能になる。これによって低コストのクラッチを提供することが可能となる。なお、前記当接部材5と同様に、前述した入力部材1、出力部材2、静止部材3、及び保持部材4も樹脂材料で形成されている。
クラッチCL1の部材を金属材で構成する場合においても、多数のローラやボール等の当接部材で構成する必要がなく、2個の当接部材で足りるために、クラッチCL1の構造が簡易化される。また、より削れや破損に対する耐久性が向上する。
そして、クサビ角度θwを一定角度になるよう構成することによって、出力部材2のカム部2bや当接部材5の係合円弧部5bの外径、静止部材3の円筒状内壁面3aの内径などの部材の精度誤差によるクサビ角度θwの誤差を最小にすることができる。
これにより、上述したクサビ作用の関係式における、静止部材3の円筒状内壁面3aと当接部材5の係合円弧部5bとの摩擦係数μ1と、出力部材2のカム部2bと当接部材5のカム当接面5dとの摩擦係数μ2の値に対するクサビ角度θwの許容度が向上する。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態における逆入力遮断クラッチについて、図11乃至図16を用いて説明する。図11は逆入力遮断クラッチCL2(以下、クラッチCL2と称する)の組み立て前の斜視図である。なお、前述した第1実施形態と同様の構成については同様の符号を付し、説明は省略する。
[クラッチCL2の構成]
図11に示すようにクラッチCL2は、入力トルクが入力される入力部材1と、入力トルクが伝達される出力部材2と、回転が拘束された静止部材3と、一対の当接部材5と、当接部材5を付勢する付勢部材6を2個備えている。クラッチCL1を構成する各部材は、回転軸7と同軸上に配設され、静止部材3以外は回転軸7を中心に回転可能に配設されている。
クラッチCL2は、第1実施形態と同様に、出力部材2のカム部2bと静止部材3の円筒状内壁面3aとの相互間によってクサビ角度θwのクサビ状空間部8(図中不示)を形成する。
図12は、当接部材5の斜視図である。図13は、当接部材5の正面図である。
図12、図13に示すように、当接部材5は回転当接部5gを2つ備えている。
図14は、クラッチCL2の組立て途中の斜視図である。図14に示すように、当接部材5は第1実施形態と同様に、出力部材2のカム部2bと静止部材3との間に2個配設される。
また、当接部材5は、クラッチCL2の組立て時においてお互いの回転当接部5gが当接することにより、当接部材5を保持する部材がなくても回転軸中心に対して対称の位置に位置している。当接部材5は、付勢部材6によってお互いを静止部材3の円筒状内壁面3aの方向に付勢され、当接部材5の係合円弧部5bが静止部材3の円筒状内壁面3aに当接する。
[クラッチCL2の動作]
クラッチCL2の動作について図15と図16を用いて説明する。図15は入力部材1の入力トルクが出力部材2に伝達している状態のクラッチCL2の断面図であり、図16は出力部材2からの逆入力トルクを遮断している状態のクラッチCL2の断面図である。
図15に示すように、入力部材1は入力トルクによってA矢印方向に回転しており、入力部材1の入力係合部1bが出力部材2の出力係合部2aと係合し、入力部材1は出力部材2をA矢印方向に回転する。
入力部材1の入力当接部1cは、当接部材5の被駆動部5aに係合して当接部材5を回転させており、係合円弧部5bは付勢部材6の付勢力により、静止部材3の円筒状内壁面3aと摺接しながらA矢印方向に回転する。
静止部材3の円筒状内壁面3aと摺接しながら回転している当接部材5は、出力部材2のカム部2bと、当接部材5のカム当接面5dが係合しない係止解除状態にある。
図16に示すように、入力部材1は入力トルクによってA矢印方向に回転しており、出力部材2には入力部材1と同じ回転方向に逆入力トルクBが生じた状態にある。
出力部材2に入力部材1と同じ回転方向の逆入力トルクBが生じると、出力部材2は逆入力トルクBによって入力部材1の回転速度より速く回転する。
これにより、出力部材2のカム部2bが当接部材5のカム当接面5dに係合し、入力部材1の入力係合部1bと出力部材2の出力係合部2aは離間する。
次に、出力部材2のカム部2bが当接部材5のカム当接面5dに当接することによって押圧力Cが発生し、当接部材5の係合円弧部5bは静止部材3の円筒状内壁面3aに押圧される。当接部材5は、図5におけるクサビ状空間部8に食い込むクサビ作用が発生して係止状態になる。
当接部材5が係止状態になると、出力部材2が逆入力トルクBによって入力部材1の回転速度より速く回転しようとするのを係止する。この結果、出力部材2からの逆入力トルクBは遮断され入力部材1側へ伝達されない。
次に、図16の状態から出力部材2に逆入力トルクが生じていない状態になると、図15に示すように、第1実施形態と同様の動作によって当接部材5は係止状態から係止解除状態になる。
以上の説明によれば本第2実施形態のクラッチCL2は、当接部材5に回転当接部5gを備え、クラッチCL2の組立て時においてお互いの回転当接部が当接する。これにより、クラッチCL1は、第1実施形態における当接部材5を保持する部材がなくても、一対の当接部材5を回転軸中心に対して対称の位置に位置することができる。
これにより、クラッチCL2を構成する部品点数が第1実施形態より少なくなるため、クラッチCL2の構造が更に簡易化でき、低コストにすることができる。
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態における逆入力遮断クラッチについて、図17乃至図21を用いて説明する。図17は逆入力遮断クラッチCL3(以下、クラッチCL3と称する)の組み立て前の斜視図である。なお、前述した第1実施形態及び第2実施形態と同様の構成については同様の符号を付し、説明は省略する。
[クラッチCL3の構成]
図17に示すようにクラッチCL3は、入力トルクが入力される入力部材1と、入力トルクが伝達される出力部材20と、回転が拘束された静止部材3と、を備えている。さらにクラッチCL3は、第2実施形態における回転当接部5gを備えた当接部材5と、当接部材5を付勢する付勢部材6を1個備えている。クラッチCL3を構成する前記部材は、回転軸7と同軸上に配設され、静止部材3以外は回転可能に配設されている。
図18は、出力部材20の斜視図である。図17と図18に示すように、出力部材20は、入力部材1の入力係合部1b(図中不示)と係合して入力トルクが伝達される出力係合部20aと、当接部材5と係合する曲面状のカム部20bを備えている。
また、回転軸7のピン部7aと連結するピン溝20cを有しており、出力部材20に伝達された入力トルクは回転軸7のピン部7aを介して従動部Rにまで伝達される。
さらに、出力部材20は、静止部材3の円筒状内壁面3aの内周径と概同径で円筒状内壁面3aに当接する円弧形状の出力円弧部20dと、二つのボス20eを備えている。
図19は、クラッチCL3の組立て途中の斜視図である。
図17、図18、図19に示すように、当接部材5は、出力部材2のカム部2bと静止部材3との間に1個配設される。
また、当接部材5は、回転当接部5gが出力部材20に係合する。これによって、当接部材5は、回転軸7中心に対して出力部材20の出力円弧部20dと対向する位置に位置しており、付勢部材6によって静止部材3の円筒状内壁面3aに付勢され、当接部材5の係合円弧部5bが静止部材3の円筒状内壁面3aに当接する。
付勢部材6は、当接部材5を静止部材3の円筒状内壁面3aの方向に付勢するよう当接部材のボス5eと、出力部材20のボス20eに配設される。
[クラッチCL3の動作]
クラッチCL3の動作について図20と図21を用いて説明する。図20は入力部材1の入力トルクが出力部材20に伝達している状態のクラッチCL3の断面図であり、図21は出力部材20からの逆入力トルクを遮断している状態のクラッチCL3の断面図である。
図20に示すように、入力部材1は入力トルクによってA矢印方向に回転しており、入力部材1の入力係合部1bが出力部材20の出力係合部20aと係合し、入力部材1は出力部材20をA矢印方向に回転する。
入力部材1の入力当接部1cは、当接部材5の被駆動部5aに係合して当接部材5を回転させており、係合円弧部5bは付勢部材6の付勢力により、静止部材3の円筒状内壁面3aと摺接しながらA矢印方向に回転する。なお、図20は、入力部材の回転軸線(図19に示す一点鎖線)に垂直な面(断面)で見た図である。図20に示すように、入力部材1の回転軸線に垂直な面で見た場合に、当接部材5と当接する入力部材1の入力当接部1cは、当接部材5により囲まれている。
静止部材3の円筒状内壁面3aと摺接しながら回転している当接部材5は、出力部材20のカム部20bと、当接部材5のカム当接面5dが係合しない係止解除状態にある。
図21に示すように、入力部材1は入力トルクによってA矢印方向に回転しており、出力部材20には入力部材1と同じ回転方向に逆入力トルクBが生じた状態にある。
出力部材20に入力部材1と同じ回転方向の逆入力トルクBが生じると、出力部材20は逆入力トルクBによって入力部材1の回転速度より速く回転する。
これにより、出力部材20のカム部20bが当接部材5のカム当接面5dに係合し、入力部材1の入力係合部1bと出力部材20の出力係合部20aは離間する。
次に、出力部材20のカム部20bが当接部材5のカム当接面5dに当接することによって押圧力Cが発生し、当接部材5の係合円弧部5bは静止部材3の円筒状内壁面3aに押圧される。当接部材5は、図5におけるクサビ状空間部8に食い込むクサビ作用が発生して係止状態になる。
また、当接部材5が係止状態となる動作をすると、出力部材20の出力円弧部20dと、静止部材3の円筒状内壁面3aの間の摺接圧が増大し、出力部材20と静止部材3との摺接抵抗が大きくなる。
このように、当接部材5の係止状態と、出力部材20と静止部材3との摺接抵抗によって、出力部材20が逆入力トルクBによって入力部材1の回転速度より速く回転しようとするのを係止する。この結果、出力部材20からの逆入力トルクBは遮断され入力部材1側へ伝達されない。
次に、図21の状態から出力部材20に逆入力トルクBが生じていない状態になると、図20に示すように、入力部材1の回転によって再び入力部材1の入力係合部1bが出力部材20の出力係合部20aと係合する状態になる。
これにより、入力部材1の入力当接部1cが当接部材5の被駆動部5aに係合して当接部材5を回転させ、当接部材5が食い込んでいる係止状態から係止解除状態に動作させる。
当接部材5が係止解除状態になると、出力部材20の出力円弧部20dと静止部材3の円筒状内壁面3aの間の摺接圧は、付勢部材6の付勢力による摺接圧に戻る。
これにより、出力部材20の出力円弧部20dは、静止部材3の円筒状内壁面3aと摺接しながら回転する。
このように、当接部材5が係止解除状態のときは、入力部材1からの入力トルクを出力部材20へ伝達するとともに、当接部材5が係止状態にあるときは出力部材20からの逆入力トルクBを遮断する。
以上の説明によれば本第3実施形態のクラッチCL3は、出力部材20に円筒状内壁面に当接する円弧形状の出力円弧部20dを備えている。当接部材5は、回転当接部5gが出力部材20に係合することによって、回転軸中心に対して出力部材20の出力円弧部20dと対向する位置に位置することができる。
これにより、前述した実施形態では当接部材を複数配置したが、本実施形態では当接部材5の部品点数が1個となり、クラッチCL3を構成する部品点数が第1及び第2実施形態より更に少なくなる。そのため、クラッチCL3の構造がより簡易化でき、低コストにすることができる。
〔第4実施形態〕
以下に、第4実施形態における逆入力遮断クラッチについて説明する。本実施形態における逆入力遮断クラッチは、例えば、入力部材からの入力トルクを出力部材へ伝達するとともに、出力部材から入力部材に流入する逆入力トルクが生じた際に逆入力トルクを遮断する。本実施形態における逆入力遮断クラッチは、入力部材の駆動速度より出力部材が速く駆動しようとするのを抑制する駆動伝達装置に組み込まれる。
図22〜図29を用いて、逆入力遮断クラッチの構成について説明する。図22は逆入力遮断クラッチCL1(以下、クラッチCL1と称する)の斜視図であり、(a)と(b)は、クラッチCL1の表裏の関係を示す。以降は、クラッチCL1の(a)側を「表側」とし、(b)側を「裏側」とする。図23は、クラッチCL1の組み立て前の斜視図である。
[クラッチCL1の構成]
図22と図23に示すようにクラッチCL1は、駆動源Mの入力トルクが入力される入力部材1と、入力トルクが伝達される出力部材2と、回転が拘束された静止部材3と、一対の当接部材5と、当接部材5を付勢する付勢部材6を2個備えている。クラッチCL1を構成する前記部材は、ピン部7aを備えた回転軸7と同軸上に配設され、静止部材3以外は回転軸7を中心に回転可能に配設されている。
図24は、入力部材1の斜視図である。図24に示すように入力部材1は、外周部に設けられ、駆動源M(図中不示)に連結されたギア部1aに入力トルクが入力される。また、入力部材1は、出力部材2(図25参照)と係合して入力トルクを出力部材2に伝達する入力係合部1bと、当接部材5(図27参照)に当接して当接部材5を駆動する入力当接部1cを、回転中心を対称にして備えている。
静止部材3は、図22と図23に示すように、当接部材5と当接する円筒状内壁面3aと回転拘束部3bを備えている。回転拘束部3bが被取付部(不図示)に固定されることによって静止部材3の回転が規制されている。
図25は、出力部材2の斜視図である。図26は、出力部材2と静止部材3の位置関係を示す断面図である。
図25に示すように、出力部材2は、入力部材1の入力係合部1b(図24参照)と係合して入力トルクが伝達される出力当接部としての出力係合部2aと、当接部材5(図27参照)と当接する出力当接部としての曲面状のカム部2bを4ヶ所備えている。
また、図22と図23、図25に示すように、出力部材2は、回転軸7のピン部7aと連結するピン溝2cを有しており、出力部材2に伝達された入力トルクは回転軸7のピン部7aを介して従動部Rに伝達される。
図26に示すように、出力部材2の出力当接部としてのカム部2bは螺旋形状で形成されており、隣接するカム部2bの螺旋の巻き方向が反対になるように配設され、且つ、回転軸7中心に対して対称に配置されている。また、本実施形態におけるカム部2bは接線角度αの対数螺旋形状で構成されており、接線角度αは一定角度である。
従って、カム部2bの接線T1と、出力部材2の回転軸中心から出力部材2のカム部2bを結んだ延長線上における静止部材3の円筒状内壁面3aの接線T2との角度θwは、出力部材2のカム部2bの接線角度αと等しい角度である。角度θwは、以下、クサビ角度θwと称する。
このクサビ角度θwは、後述する当接部材5がクサビ作用を有するための重要な角度となっており、出力部材2のカム部2bと静止部材3の円筒状内壁面3aとの相互間によってクサビ角度θwのクサビ状空間部8を形成する。
図25においては、クサビ状空間部8は4ヶ所形成されており、隣接するクサビ状空間部8のクサビ方向が回転軸7の回転方向において反対になるように形成され、且つ、回転軸7中心に対して対称に形成されている。
図27は、当接部材5の斜視図である。図28は、当接部材5の正面図である。当接部材5は、入力部材1と出力部材2と静止部材3とに当接可能である。図22〜図25、図27と図28に示すように、当接部材5は、入力部材1の入力当接部1cが係合する被駆動部5aと、円筒状内壁面3aに当接する円弧形状(扇状)の係合円弧部(第1当接面)5bと、を有している。円弧形状(扇状)の係合円弧部(第1当接面)5bは、静止部材3の円筒状内壁面3aの内周径と概同径である。当接部材5の第1当接面である係合円弧部5bは、係合円弧部5bから少し凹んで静止部材3と当接しない複数の溝部5cを有している。前記複数の溝部5cは、回転軸線方向(図23に示す一点鎖線)に伸びている。各当接部材5の係合円弧部5bと静止部材3の円筒状内壁面3aとは面で当接する。各当接部材5の係合円弧部5bが静止部材3の円筒状内壁面3aと当接する範囲は、クラッチの回転中心と係合円弧部5bの一端とを結ぶ直線r1と回転中心と係合円弧部5bの他端とを結ぶ直線r2とが成す角度βの範囲内である。具体的には前記角度βは、60度から180度の範囲内である。ただし、角度βは、前述の範囲には限定されない。従来の点接触で係止するのに対しては、面接触で係止していれば効果がある。前記複数の溝部5cは、当接部材5の係合円弧部5bが静止部材3の円筒状内壁面3aと当接する角度βの範囲内に設けられている。また、当接部材5は、出力部材2の出力当接部であるカム部2bと当接するカム当接面(第2当接面)5dと、二つのボス5eと二つの回転当接部5gを備えている。
図29は、クラッチCL1の組立て途中の斜視図である。図23と図29に示すように、当接部材5は、クラッチCL1の組立て時において、お互いの回転当接部5gが当接することにより、上述したクサビ状空間部8に、回転軸中心に対して対称に位置するように2つ配設(収納)される。
付勢部材6は、当接部材5を互いに静止部材3の円筒状内壁面3a方向に付勢し、当接部材5の係合円弧部5bが静止部材3の円筒状内壁面3aに当接するよう当接部材5のボス5eに2個配設されている。付勢部材6の付勢力は、各当接部材5の係合円弧部5bと静止部材3の円筒状内壁面3aとの間に所定の摩擦力を発生させる付勢力で構成されている。
[クラッチCL1の動作]
図30〜図33を用いて、クラッチCL1の動作について説明する。図30は入力部材1の入力トルクが出力部材2に伝達している状態のクラッチCL1の断面図であり、図31は出力部材2からの逆入力トルクを遮断している状態のクラッチCL1の断面図である。図32は図30とは反対方向の入力トルクが出力部材2に伝達している状態のクラッチCL1の断面図であり、図33は図31とは反対方向の逆入力トルクを遮断している状態のクラッチCL1の断面図である。
まず図30を用いて入力部材1を一方の回転方向(矢印A方向)に回転させる入力トルクが入力される場合について説明する。図30に示すように、入力部材1の入力係合部1bは入力トルク(回転駆動力)によって矢印A方向に回転しており、入力部材1の入力係合部1bが出力部材2の出力係合部2aと係合し、入力部材1は出力部材2を矢印A方向に回転する。
入力部材1の入力当接部1cは、当接部材5の被駆動部5aに係合して当接部材5を回転させており、係合円弧部5bは付勢部材6の付勢力により、静止部材3の円筒状内壁面3aと摺接しながら矢印A方向に回転する。なお、図30は、入力部材の回転軸線(図29に示す一点鎖線)に垂直な面(断面)で見た図である。図30に示すように、入力部材1の回転軸線に垂直な面で見た場合に、当接部材5と当接する入力部材1の入力当接部1cは、当接部材5により囲まれている。
係合円弧部5bと円筒状内壁面3aの間に、塵等や小異物がある場合は、当接部材5の溝部5cによって溝部5cに掻き落とされる。
静止部材3の円筒状内壁面3aと摺接しながら回転している当接部材5は、出力部材2のカム部2bと、当接部材5のカム当接面5dが係合しない係止解除状態にある。このように、入力部材1の回転において、入力係合部1bと出力係合部2aが係合している状態では、出力部材2のカム部2bとカム当接面5dは離間している位相関係にある。
次に図31を用いて出力部材2を前記入力部材1と同じ回転方向(前記一方の回転方向、矢印A方向)に回転させようとする逆入力トルクが入力される場合について説明する。図31に示すように、入力部材1の入力係合部1bは入力トルク(回転駆動力)によって矢印A方向に回転しており、出力部材2には入力部材1と同じ回転方向に逆入力トルク(回転力)Bが生じた状態にある。
出力部材2に逆入力トルクBが生じると、出力部材2は逆入力トルク(回転力)Bによって入力部材1の回転速度より速く回転する。これにより、出力部材2のカム部2bが当接部材5のカム当接面5dに係合し、入力部材1の入力係合部1bと出力部材2の出力係合部2aは離間する。
次に、出力部材2のカム部2bが当接部材5のカム当接面5dに当接することによって押圧力Cが発生し、当接部材5の係合円弧部5bは静止部材3の円筒状内壁面3aに押圧される。当接部材5は、図26におけるクサビ状空間部8に食い込むクサビ作用が発生して係止状態になる。
当接部材5が係止状態になると、出力部材2が逆入力トルクBによって入力部材1の回転速度より速く回転しようとするのを係止する。この結果、出力部材2からの逆入力トルクBは遮断され入力部材1側へ伝達されない。
次に、図31の状態から出力部材2に逆入力トルクBが生じていない状態になると、前述した図30に示したように、入力部材1の矢印A方向の回転によって再び入力部材1の入力係合部1bが出力部材2の出力係合部2aと係合する状態になる。これにより、入力部材1の入力当接部1cが当接部材5の被駆動部5aに係合して当接部材5を回転させ、当接部材5がクサビ作用によって食い込んでいる係止状態から係止解除状態に動作させる。
このように、当接部材5が係止解除状態のときは、入力部材1からの入力トルクを出力部材2へ伝達するとともに、当接部材5が係止状態にあるときは、出力部材2からの逆入力トルクBは遮断され入力部材1へ伝達されない。
次に図32を用いて入力部材1を前記一方の回転方向(矢印A方向)とは反対方向である他方の回転方向(矢印Ar方向)に回転させる入力トルクが入力される場合について説明する。図32に示すように、入力部材1の入力係合部1bは入力トルクによって図30に示した矢印A方向とは反対方向の矢印Ar方向に回転している。入力部材1の入力係合部1bが出力部材2の出力係合部2aと係合し、入力部材1は出力部材2を矢印Ar方向に回転する。
入力部材1の入力当接部1cは、当接部材5の被駆動部5aに係合して当接部材5を回転させており、係合円弧部5bは付勢部材6の付勢力により、静止部材3の円筒状内壁面3aと摺接しながら矢印Ar方向に回転する。
静止部材3の円筒状内壁面3aと摺接しながら回転している当接部材5は、前述した図30と同様に、出力部材2のカム部2bと当接部材5のカム当接面5dが係合しない係止解除状態にある。
次に図33を用いて出力部材2を前記入力部材1と同じ回転方向(前記他方の回転方向、矢印Ar方向)に回転させようとする逆入力トルクが入力される場合について説明する。図33に示すように、入力部材1の入力係合部1bは入力トルクによって矢印Ar方向に回転しており、出力部材2には入力部材1と同じ回転方向に逆入力トルクBrが生じた状態にある。
出力部材2に逆入力トルクBrが生じると、前述した図31と同様に、入力部材1の入力係合部1bと出力部材2の出力係合部2aは離間する。次に、出力部材2のカム部2bが当接部材5のカム当接面5dに当接することによって押圧力Cが発生し、当接部材5はクサビ作用が発生して係止状態になる。この結果、出力部材2からの逆入力トルクBrは遮断され入力部材1側へ伝達されない。
次に、図33の状態から出力部材2に逆入力トルクBrが生じていない状態になると、前述した図32に示したように、入力部材1の矢印Ar方向の回転によって当接部材5がクサビ作用によって食い込んでいる係止状態から係止解除状態に動作させる。
このように、当接部材5が係止解除状態のときは、入力部材1からの双方向の入力トルクは出力部材2へ伝達される。当接部材5が係止解除状態のときは、出力部材2に双方向の逆入力トルクが生じた場合、当接部材5は係止状態になり、出力部材2の回転はロックされ入力部材1側へ流入しようとする逆入力トルクは遮断される。
[当接部材5のクサビ作用条件]
本実施形態におけるクラッチCL1は、上述した図26におけるクサビ角度θwを有している。さらにクラッチCL1は、図30と図31、図32と図33に示すように、静止部材3の円筒状内壁面3aと当接部材5の係合円弧部5bとの摩擦係数μ1、出力部材2のカム部2bと当接部材5のカム当接面5dとの摩擦係数μ2、を有している。
クラッチCL1は、出力部材2が逆入力トルクによって回転しようとする際に、当接部材5にクサビ作用が発生する。クラッチCL1は、確実に出力部材2の回転を係止することができる条件として、一般的なクサビ作用の計算式に置き換えた、μ1+μ2>2tan(θw/2)の関係式が成り立つように構成されている。
本実施形態におけるカム部2bは、対数螺旋形状以外でも、カム部2bの接線角度αが、当接部材5が係止状態になるクサビ角度θwの条件を満たす範囲内であれば、アルキメデス螺旋形状といった別の螺旋形状で構成してもよい。
また、当接部材5における複数の溝部5cの形状は、当接部材5が係止状態になるクサビ角度θwの関係式には影響しないため必然ではない。
以上の説明によれば、本実施形態のクラッチCL1は、当接部材5は、クサビ状空間部8に回転軸中心に対して対称に位置するように2個収納されている。このように、入力部材1の入力係合部1bと入力当接部1c、出力部材2の出力係合部2aとカム部2bも当接部材5の数に応じた少ない個数で構成されるため、クラッチCL1の構造が簡易化される。
また、当接部材5は、扇状の係合円弧部5bと静止部材3の円筒状内壁面3aとが面係合するように構成される。これによって、当接部材5は、当接部材5や静止部材3にかかる面圧力を下げることができ、各部材を構成する材料を削れや破損に強い金属材料ではなく、ポリアセタール等の樹脂材料で構成することも可能になる。これによって低コストのクラッチを提供することが可能となる。なお、前記当接部材5と同様に、前述した入力部材1、出力部材2、及び静止部材3も樹脂材料で形成されている。
クラッチCL1の部材を金属材で構成する場合においても、多数のローラやボール等の当接部材で構成する必要がないため、クラッチCL1の構造が簡易化される。また、より削れや破損に対する耐久性が向上する。
そして、クサビ角度θwを一定角度になるよう構成することによって、出力部材2のカム部2bや当接部材5の係合円弧部5bの外径、静止部材3の円筒状内壁面3aの内径などの部材の精度誤差によるクサビ角度θwの誤差を最小にすることができる。
これにより、上述したクサビ作用の関係式における、静止部材3の円筒状内壁面3aと当接部材5の係合円弧部5bとの摩擦係数μ1と、出力部材2のカム部2bと当接部材5のカム当接面5dとの摩擦係数μ2の値に対するクサビ角度θwの許容度が向上する。
〔第5実施形態〕
次に、図34〜図37を用いて、第5実施形態における逆入力遮断クラッチの構成について説明する。図34は逆入力遮断クラッチCL2(以下、クラッチCL2と称する)の組み立て前の斜視図である。なお、前述した第4実施形態と同様の構成については同様の符号を付し、説明は省略する。
[クラッチCL2の構成]
図34に示すようにクラッチCL2は、駆動源Mの入力トルクが入力される入力部材1と、入力トルクが伝達される出力部材20と、回転が拘束された静止部材3と、1つの当接部材5と、当接部材5を付勢する付勢部材6を2個備えている。クラッチCL1を構成する前記部材は、ピン部7aを備えた回転軸7と同軸上に配設され、静止部材3以外は回転可能に配設されている。
図35は、出力部材20の斜視図である。図36は、出力部材20と静止部材3の位置関係を示す断面図である。
図35に示すように、出力部材20は、入力部材1の入力係合部1b(図24参照)と係合して入力トルクが伝達される出力係合部20aと、当接部材5(図27参照)と係合する曲面状のカム部20bを2ヶ所備えている。
また、図34と図35に示すように、出力部材20は、回転軸7のピン部7aと連結するピン溝20cを有しており、出力部材20に伝達された入力トルクは回転軸7のピン部7aを介して従動部Rに伝達される。
さらに、出力部材20は、静止部材3の円筒状内壁面3aの内周径と概同径で円筒状内壁面3aに当接する円弧形状(扇状)の出力円弧部20dと、二つのボス20eを備えている。
図35に示す出力部材20の出力円弧部20dは円弧形状であるが、係合円弧部5bと円筒状内壁面3aの間に入り込んだ塵等や小異物を掻き落とすための当接部材5の溝部5c(図27参照)のような溝部を形成してもよい。すなわち、当接部材5の第1当接面である係合円弧部5bに設けた複数の溝部5cと同様に、前記出力部材20の出力円弧部20dに、静止部材と当接しない複数の溝部を形成してもよい。
図36に示すように、出力部材20のカム部20bは、第4実施形態におけるカム部2bと同様に接線角度αの対数螺旋形状で構成されており、隣接するカム部20bの螺旋の巻き方向が反対になるように配設されている。
出力部材20のカム部20bと静止部材3の円筒状内壁面3aとの相互間によって、クサビ角度θwのクサビ状空間部8が2ヶ所形成されており、隣接するクサビ状空間部8のクサビ方向が回転軸7の回転方向において反対になるように形成されている。
図37は、クラッチCL2の組立て途中の斜視図である。図34と図37に示すように、当接部材5はクラッチCL2の組立て時において、上述したクサビ状空間部8に1個収納される。
付勢部材6は、当接部材5のボス5eと出力部材20のボス20eにそれぞれ配設されており、当接部材5を静止部材3の円筒状内壁面3a方向に付勢する。
また、当接部材5は、回転軸7中心に対して出力部材20の出力円弧部20dと対向する位置に位置しており、付勢部材6の付勢力によって当接部材5の係合円弧部5bが静止部材3の円筒状内壁面3aに当接する。
[クラッチCL2の動作]
図38〜図41を用いて、クラッチCL2の動作について説明する。図38は入力部材1の入力トルクが出力部材20に伝達している状態のクラッチCL2の断面図であり、図39は出力部材20からの逆入力トルクを遮断している状態のクラッチCL2の断面図である。図40は図38とは反対方向の入力トルクが出力部材20に伝達している状態のクラッチCL2の断面図であり、図41は図39とは反対方向の逆入力トルクを遮断している状態のクラッチCL2の断面図である。
図38に示すように、入力部材1の入力係合部1bは入力トルクによって矢印A方向に回転しており、入力部材1の入力係合部1bが出力部材20の出力係合部20aと係合し、入力部材1は出力部材20を矢印A方向に回転する。
入力部材1の入力当接部1cは、当接部材5の被駆動部5aに係合して当接部材5を回転させており、係合円弧部5bは付勢部材6の付勢力により、静止部材3の円筒状内壁面3aと摺接しながら矢印A方向に回転する。なお、図38は、入力部材の回転軸線(図37に示す一点鎖線)に垂直な面(断面)で見た図である。図38に示すように、入力部材1の回転軸線に垂直な面で見た場合に、当接部材5と当接する入力部材1の入力当接部1cは、当接部材5により囲まれている。
静止部材3の円筒状内壁面3aと摺接しながら回転している当接部材5は、出力部材20のカム部20bと、当接部材5のカム当接面5dが係合しない係止解除状態にある。
図39に示すように、入力部材1の入力係合部1bは入力トルクによって矢印A方向に回転しており、出力部材20には入力部材1と同じ回転方向に逆入力トルクBが生じた状態にある。
出力部材20に逆入力トルクBが生じると、出力部材20は逆入力トルクBによって入力部材1の回転速度より速く回転する。これにより、出力部材20のカム部20bが当接部材5のカム当接面5dに係合し、入力部材1の入力係合部1bと出力部材20の出力係合部20aは離間する。
次に、出力部材20のカム部20bが当接部材5のカム当接面5dに当接することによって押圧力Cが発生し、当接部材5の係合円弧部5bは静止部材3の円筒状内壁面3aに押圧される。当接部材5は、図36におけるクサビ状空間部8に食い込むクサビ作用が発生して係止状態になる。
また、当接部材5が係止状態となる動作をすると、出力部材20の出力円弧部20dと、静止部材3の円筒状内壁面3aの間の摺接圧は押圧力Cによって増大し、出力部材20と静止部材3との摺接抵抗が大きくなる。
このように、当接部材5の係止状態と、出力部材20と静止部材3との摺接抵抗によって、出力部材20が逆入力トルクBによって入力部材1の回転速度より速く回転しようとするのを係止する。この結果、出力部材20からの逆入力トルクBは遮断され入力部材1側へ伝達されない。
次に、図39の状態から出力部材20に逆入力トルクBが生じていない状態になると、前述した図38に示したように、入力部材1の回転によって再び入力部材1の入力係合部1bが出力部材20の出力係合部20aと係合する状態になる。これにより、入力部材1の入力当接部1cが当接部材5の被駆動部5aに係合して当接部材5を回転させ、当接部材5がクサビ作用によって食い込んでいる係止状態から係止解除状態に動作させる。
当接部材5が係止解除状態になると、出力部材20の出力円弧部20dと静止部材3の円筒状内壁面3aの間の摺接圧は、付勢部材6の付勢力による摺接圧に戻る。これにより、出力部材20の出力円弧部20dは、静止部材3の円筒状内壁面3aと摺接しながら回転する。
このように、当接部材5が係止解除状態のときは、入力部材1からの入力トルクを出力部材20へ伝達するとともに、当接部材5が係止状態にあるときは出力部材20からの逆入力トルクBは遮断され入力部材1へ伝達されない。
一方、図40に示すように、入力部材1の入力係合部1bは入力トルクによって図38に示した矢印A方向とは反対方向の矢印Ar方向に回転している。入力部材1の入力係合部1bが出力部材20の出力係合部20aと係合し、入力部材1は出力部材20を矢印Ar方向に回転する。
入力部材1の入力当接部1cは、当接部材5の被駆動部5aに係合して当接部材5を回転させており、係合円弧部5bは付勢部材6の付勢力により、静止部材3の円筒状内壁面3aと摺接しながら矢印Ar方向に回転する。
静止部材3の円筒状内壁面3aと摺接しながら回転している当接部材5は、前述した図38と同様に、出力部材20のカム部20bと当接部材5のカム当接面5dが係合しない係止解除状態にある。
図41に示すように、入力部材1の入力係合部1bは入力トルクによって矢印Ar方向に回転しており、出力部材20には入力部材1と同じ回転方向に逆入力トルクBrが生じた状態にある。
出力部材20に逆入力トルクBrが生じると、前述した図38と同様に、入力部材1の入力係合部1bと出力部材20の出力係合部20aは離間する。次に、出力部材20のカム部20bが当接部材5のカム当接面5dに当接することによって押圧力Cが発生し、当接部材5はクサビ作用が発生して係止状態になる。この結果、出力部材20からの逆入力トルクBrは遮断され入力部材1側へ伝達されない。
次に、図41の状態から出力部材20に逆入力トルクBrが生じていない状態になると、前述した図40に示したように、入力部材1の回転によって当接部材5がクサビ作用によって食い込んでいる係止状態から係止解除状態に動作させる。
このように、当接部材5が係止解除状態のときは、入力部材1からの双方向の入力トルクは出力部材20へ伝達される。出力部材20に双方向の逆入力トルクが生じた場合、当接部材5は係止状態になり、出力部材20の回転はロックされ入力部材1側へ流入しようとする逆入力トルクは遮断される。
以上の説明によれば、本実施形態のクラッチCL2は、出力部材20に静止部材3の円筒状内壁面3aに当接する扇状の出力円弧部20dを備え、当接部材5はクサビ状空間部8に1個収納される。また、当接部材5は、回転軸7中心に対して出力部材20の出力円弧部20dと対向する位置に位置している。
これにより、当接部材5の部品点数が第1実施形態の2個から1個となり、クラッチCL2を構成する部品点数が更に少なくなるため、クラッチCL2の構造が更に簡易化でき低コストにすることができる。
1 …入力部材
2 …出力部材
2b…カム部
3 …静止部材
4 …保持部材
5 …当接部材
5b…係合円弧部
5d…カム当接面
5f…当接部
5g…回転当接部
6 …付勢部材
7 …回転軸
8 …クサビ状空間部
20 …出力部材
20b …カム部

Claims (1)

  1. 入力トルクの入力により回転可能な入力部材と、
    前記入力部材から前記入力トルクが伝達される回転可能な出力部材と、
    前記入力部材と前記出力部材とを囲む円筒状内壁面を有し、回転が規制されて被取付部に取り付けられる静止部材と、
    前記入力部材と前記出力部材と前記静止部材とに当接可能な当接部材と、を有し、
    前記出力部材は、前記入力部材と当接する出力当接部を有し、
    前記当接部材は、前記出力部材と前記静止部材の間に位置し、前記静止部材の前記円筒状内壁面に当接する円弧形状の第1当接面と、前記出力当接部と当接する第2当接面と、を有し、
    前記入力部材を回転させる前記入力トルクが入力される場合、前記出力部材と前記当接部材とは、前記入力部材と当接して回転し、
    前記出力部材を回転させようとする逆入力トルクが入力される場合、前記出力部材は、前記入力部材から離間し、かつ前記出力部材の前記出力当接部は、前記当接部材の前記第2当接面を押圧し前記第1当接面を前記静止部材に押し付け前記出力部材の回転を止めることを特徴とするクラッチ。
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