JP2009052689A - 一方向クラッチユニット - Google Patents

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Seiichi Takada
声一 高田
Tsutomu Maiwa
勉 眞岩
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Abstract

【課題】単一のころを用いた一方向クラッチを基本構成とし、薄型化、高トルク化、回転の安定性を図った一方向クラッチユニットを提供することである。
【解決手段】外輪1の内部に方向性の揃った一方向性の駆動側クラッチ部材2と逆止側クラッチ部材3が軸方向に並列に組み込まれ、逆止側クラッチ部材3によって逆回転を防止しつつ、駆動レバー19の往復揺動により前記外輪1を間欠回転させるようにした一方向クラッチユニットにおいて、前記駆動側クラッチ部材2と逆止側クラッチ部材3との間に介在されたワッシャ15を前記固定軸16の外径面と外輪1の内径面に嵌合させることにより外輪1を支持させ、外輪1の回転を安定させるようにした。
【選択図】図1

Description

この発明は、テープの巻取り装置等に用いられる一方向クラッチユニットに関し、幅の狭いテープの巻取りに対応でき、しかも十分大きい許容トルクが得られるクラッチユニットに関するものである。
テープの巻取り装置等において用いられる一方向クラッチユニットとして従来から知られているものは、外輪の内部に方向性の揃った一方向性の駆動側クラッチ部材と逆止側クラッチ部材が軸方向に並列に組み込まれ、各クラッチ部材が前記外輪に対し相対回転可能に嵌合された内輪と、その内輪と外輪内径面によって形成されたポケットに組み込まれたころと、該ころをポケットのクサビ角の方向に付勢する付勢ばねとから構成されている。
前記駆動側クラッチ部材の内輪が往復揺動する駆動レバーに連結されるとともに、逆止側クラッチ部材の内輪が固定部材に連結され、前記逆止側クラッチ部材によって逆回転を防止しつつ、前記駆動レバーの往復揺動により前記駆動側クラッチ部材のころをクサビ角の方向へ移動させるロック作用と、その逆方向に移動させるロック解除による空転作用とを繰り返すことにより前記外輪を一定方向に間欠回転させるようになっている(特許文献1参照)。
一方、一方向クラッチとして、外輪の内径面に内輪ないし内部部材としての欠円軸を嵌合せしめ、その欠円軸と外輪内径面とによって形成されたポケットに単一のころを収納するとともに、そのころをポケットのクサビ角の方向に付勢する付勢ばねを前記ころの反対側に収納したものが知られている(特許文献2参照)。この一方向クラッチは、ころ径が大きくとれるため、高トルク化が可能であり、またころが1個であることから小型化、組立ての容易化の要請にも応え得るものである。
しかし、前記特許文献1に開示された一方向クラッチユニットは、巻取り対象のテープの幅が狭くなった場合はそれに応じてクラッチユニット自体の幅も狭く構成することが要求されるため、クラッチユニットが狭くなるとクラッチ部材を構成するころのサイズ(長さ)も小さくなる。このため、クラッチユニットとしての許容トルクが低下し、テープを巻取れなくなる恐れがあった。
一方、特許文献2に開示された一方向クラッチは、小型化、高トルク化に適したものであるが、巻取り装置等の一方向クラッチユニットの一要素として組み込む場合の具体的構成は開示されていない。また、単に同一構造のものを2個併設しても同軸度が保証されないので、回転トルクが高くなりスムーズな巻取りができない問題があった。
前記の問題を解決するために、本発明者らは、前記特許文献2の単一ころを用いた一方向クラッチの基本構成を採用しつつ特許文献1の一方向クラッチユニットの薄型化、高トルク化等を図った一方向クラッチユニットを特許出願した(特許文献3)。
前掲の特許文献3に開示のものは、欠円軸の欠円面と外輪内径面のとの間に形成されたポケットに偏心穴を有するころを収納し、前記偏心穴にクラッチの回転中心となる固定軸を貫通させ、かつころの一側部のポケットに収納したU字形の板ばねからなる付勢ばねによってそのころを一方向に付勢するようにしている。
前記の偏心穴に固定軸がすき間なく貫通される場合は、その偏心穴の位置を付勢方向に若干ずらせた位置に設けられるが、そのような位置に偏心穴を設けた場合は、偏心穴が左右の中心位置からずれた位置に設けられるため、ころが表向きの場合と裏向きの場合とでは、偏心穴の位置が異なる。このため、組み付け時において、ころの表裏の向きを確認して同方向に揃える必要があり、作業性を阻害する問題がある。
このため、前記特許文献3においては、偏心穴の径を固定軸の外径より若干大径に形成することにより両者の嵌合部分に一定のクリアランスを設け、ころが左右いずれの方向に転動してもロックができるようにしている。これによって、前記の偏心穴を左右の中心位置上に設けることができ、ころの形状が左右対称形となる。このため、ころ組み込み時において、その表裏を見分ける必要がなくなり作業性が改善される。
なお、クラッチの作用としての一方向性は、付勢ばねによってころを一方向に付勢することによって発揮させることができる。
特開2001−41265号公報 特開2003−90357号公報 特開2006−266478号公報
しかし、前記特許文献3のように、ころの偏心穴とこれに貫通する固定軸との間に前記のようなクリアランスを設けた場合、クラッチ稼動時において回転中心となる固定軸の周りに前記のクリアランスが存在することから、外輪の回転に振動が発生する。このため、この一方向クラッチを組み込んだ装置、例えば、テープ巻き取り装置の回転に円滑性を欠く問題がある。
そこで、この発明は、高トルクの発生及び薄型化が可能な一方向クラッチユニットにおいてころ組み込み時の方向性の問題を解消し、かつ稼動時における振動の発生を抑制した一方向クラッチを提供することを課題とする。
前記の課題を解決するために、この発明は、図1から図3に示したように、外輪1の内部に方向性の揃った一方向性の駆動側クラッチ部材2と逆止側クラッチ部材3が固定軸16に対し並列に軸方向に組み込まれる。
各クラッチ部材2、3が前記外輪1に対し相対回転可能に嵌合された欠円軸8、8’と、その欠円軸8、8’の切欠面14、14’と外輪1の内径面によって形成され一方向に狭小となるクサビ角αを有するポケット9、9’に組み込まれた1個のころ11、11’と、該ころ11、11’を前記クサビ角αの方向に付勢する付勢ばね12、12’とからなる。前記ころ11、11’の偏心穴24、24’に微小クリアランスΔXをもって前記固定軸16が貫通される。
前記駆動側クラッチ部材2の欠円軸8が往復揺動する駆動レバー19に連結されるとともに、逆止側クラッチ部材3の欠円軸8’が前記固定軸16に一体に設けられる。前記逆止側クラッチ部材3によって逆回転を防止しつつ、前記駆動レバー19の往復揺動により前記駆動側クラッチ部材2のころ11によるロック作用と、ロック解除による空転作用を繰り返すことにより前記外輪1を一定方向に間欠回転させるようにした一方向クラッチユニットを前提の構成とする。
前記の構成の一方向クラッチユニットにおいて、この発明は、前記駆動側クラッチ部材2と逆止側クラッチ部材3との間に介在されたワッシャ15の外周部15aが前記外輪1の内径面に嵌合され、該ワッシャ15の中心穴15bを前記固定軸16に嵌合させることにより、該ワッシャ15によって前記外輪1の軸受が構成されるようにした。
前記構成の一方向クラッチユニットは、稼動時において駆動側クラッチ部材2がロック状態、逆止側クラッチ部材3がロック解除状態となり、駆動側クラッチ部材2は、ころ11とともに外輪1及び出力歯車4が一体に回転されテープ等の巻取りを行う。このとき一体回転するころ11、外輪1及び出力歯車4の回転は、軸受作用をなすワッシャ15を介して固定軸16で支持される。
以上のように、この発明においては、外輪1の内径面に組み込まれる駆動側クラッチ部材2と逆止側クラッチ部材3との間に間隔保持部材として介在されるワッシャ15を外輪1の軸受としたことにより、外輪1及びその外輪1に嵌合された出力歯車4等の出力部材の回転の振動が抑制され、円滑な回転を行わせることができる。
また、駆動側クラッチ部材2と逆止側クラッチ部材3を、それぞれ単一ポケットに収納された単一のころ11、11’によって構成したことにより、ころ径を相対的に大きく設計できる。このため、幅の狭いテープ等の巻取りを行う場合においてころサイズの長さが相対的に短く形成される場合においても高い許容トルクが得られ、確実な巻取りを行うことができる。また、ころ数が少ないので組立ても容易となる。
さらに、前記ころ11、11’の偏心穴24、24’とこれに貫通される固定軸16の間に所要のクリアランスΔXを設けたことにより、前記偏心穴24、24’はその中心を通る中心線基準として対称形となるので、組み付け時においてその表裏を識別する必要が無くなり、作業性が向上する。
以下、添付図面に基づいてこの発明の実施例を説明する。
図1から図7に示した実施例1の一方向クラッチユニットは、外輪1の内部に方向性の揃った一方向性の駆動側クラッチ部材2と逆止側クラッチ部材3が軸方向に並列に組み込まれている。ここに、「方向性の揃った」というのは、両方とも同一回転方向にロック状態となり、その反対回転方向にロックが解除され空転状態となる特性を有することを意味する。
前記外輪1は、出力歯車4のボスを構成する外環部材5の内径面に嵌合される。外輪1の外径面に回り止め用の浅い溝10が軸方向に形成され、外環部材5の内径面に前記溝10に合致する軸方向の凸条20が設けられる。これらの溝10と凸条20の嵌合により外輪1の外環部材5に対する回り止め構造が形成される。
前記駆動側クラッチ部材2を収納した側の外輪1と、同じ側の外環部材5の開放端面が、駆動側蓋部材6により閉塞される。また逆止側クラッチ部材3を収納した側の外輪1と、同じ側の開放端面が逆止側蓋部材7により閉塞される。
前記の駆動側クラッチ部材2は、内輪或いは内部部材としての機能を果たす欠円軸8、その欠円軸8と外輪1の内径面とによって形成されたポケット9(図2参照)に収納された単一のころ11及び単一のU字形付勢ばね12とからなる。前記の欠円軸8は、外輪1の内径面を優孤部と劣弧部とに分割した場合の劣弧部に沿った円弧部13と、分割面に一致する欠円面14を有し、前記駆動側蓋部材6の内面の偏芯位置に設けられる。
ころ11の両側のポケット9の部分は、欠円面14上を移動するころ11の移動方向に狭小となる空所が形成され、その一方の空所に前記の付勢ばね12が収納される。付勢ばね12はころ11を他方の狭小空間の方向に付勢し、作動の安定性を確保する。
前記の逆止側クラッチ部材3も同様の構造であり、欠円軸8’と外輪1の内径面とによって形成されたポケット9’(図3参照)に収納された単一のころ11’及び単一のU字形付勢ばね12’とからなる。前記の欠円軸8’は、外輪1の内径面を優孤部と劣弧部とに分割した場合の劣弧部に沿った円弧部13’と、分割面に一致する欠円面14’を有する。外輪1の内部において、駆動側クラッチ部材2のころ11と欠円軸8、これに対向した逆止側クラッチ部材3のころ11’と欠円軸8’の間にセパレータの機能をもったワッシャ15が介在される。
ころ11’の両側のポケット9’の部分は、ころ11’の移動方向に狭小となる空所が形成され、その一方の空所に前記の付勢ばね12’が収納される。付勢ばね12’はころ11’を他方の狭小空間の方向に付勢し作動の安定性を確保する。両方の付勢ばね12、12’は、このユニットを同じ軸方向に見た場合、いずれも同じ側に配置される。
前記の逆止側蓋部材7の内面中心で、かつ外輪1の中心と一致する位置に回転中心軸となる固定軸16が一体に設けられる(図1及び図5参照)。また、その固定軸16と一定間隔をおいた偏芯位置に、前記の欠円軸8と軸方向に対向した欠円軸8’が設けられる。固定軸16は、図1に示したように、ころ11’、ワッシャ15、ころ11、駆動側蓋部材6及び駆動側蓋部材6の外側に配置されたケーシング17を貫通し、そのケーシング17にナット18によって固定される。駆動側蓋部材6の外周に駆動レバー19が取付けられる。
駆動レバー19は2本のアーム21、22を有し(図4、図5参照)、その一方のアーム21とケーシング17との間にばね23が介在され、そのばね23により駆動レバー19をアーム21側に付勢する。
前記の駆動側クラッチ部材2の詳細構造を図6及び図7に基づいて説明する。逆止側クラッチ部材3は同じ構成であるので説明を省略する。
まず、前記のころ11、外輪1の内径、固定軸16等の大きさの関係を示すため、図6において付勢ばね12(鎖線参照)を省略した図を示している。この図に示したように、ころ11の直径hは、外輪1の内径部における欠円面14から外輪1の中心点Oを通って内径面に達する高さHより若干小さく形成される。その差をδで示す。
また、ころ11が固定軸16及び外輪1の内径の中心点Oを中心とし欠円面14を基準とした状態(欠円面14がX軸と平行な状態)に直角座標(X軸、Y軸)を設定している。図6の状態において、固定軸16ところ11の偏芯穴24との間に微小クリアランスΔXをもったすき間嵌めとなるように設定される。微小クリアランスΔXはころ11が前記の差δの範囲内で欠円面14上を移動した場合に、ころ11が固定軸16に干渉することがない最小の大きさに設定される。ころ11の中心点をOで示す。
なお、図6に示したように、ころ11の偏心穴24の中心点Oは前記外輪1の中心点O1に一致するので、ころ11は基準線となるY軸を中心として左右対称形となる。
図6の状態からころ11が前記δの範囲内で左右いずれかに移動した場合、ころ11は外輪1の優弧側のY軸左右同一角度の二点A、Bと、また劣孤側のY軸左右同一角度の二点A、Bにおいて噛み込みを生じる。この実施例1においては、点AとAにおいて噛み込みを生じる場合の点Aにおける接線の欠円面14に対する角度αをクサビ角と称する。クサビ角αにころ11が噛み込む作用をロック、噛み込んだ状態をロック状態と称する。
図7は付勢ばね12を追加してころ11をクサビ角αの方向に付勢するとともに、外輪1と欠円軸8との相対回転によりころ11が、実線で示したように、点AとAに噛み込んでロックした状態を示す。
なお、外輪1と欠円軸8の相対回転の方向が前記と逆の場合は、ころ11が点BとBに噛み込んでロックしようとするが、付勢ばね12の付勢力によりその方向にロックすることが阻止されるので、この場合はころ11と欠円軸8とは空転状態となる。
ころ11の以上の作動は、固定軸16が存在しない従来構造の場合と変るところがない。即ち、ころ11は微小クリアランスΔXの存在により固定軸16に干渉することなく本来の作用を行う。この微小クリアランスΔXは、前記の干渉を生じない範囲で最小限の大きさに設定され、この範囲内で空転時におけるころ11のスキュー等が防止される。
前記のクラッチ部材2、3は、図2及び図3に示したように、同一構造であり、通常の状態において、付勢ばね12、12’により、各ころ11、11’が同一方向に付勢される。外輪1と欠円軸8、8’の相対回転によりころ11、11’が固定軸16の周りに付勢ばね12、12’の付勢方向に偏芯回転する(矢印B参照)と、ころ11、11’がポケット9、9’のクサビ角αに噛み込みを生じロックする。前記と逆方向に回転するとロックが解除される。このように、クラッチ部材2、3は、回転の同一方向にロックし、その逆方向にはロックが解除される。即ち、方向性が揃っている。
後述のように、駆動側クラッチ部材2は、欠円軸8が図2の矢印A方向に回転した場合にころ11が矢印B方向に回転してロック状態となり、欠円軸8、ころ11、外輪1及び出力歯車4が一体に回転する。このときの回転中心となる固定軸16とその周りを回転するころ11との間に前記のクリアランスΔXが存在するため、前記の回転が振動し、出力歯車4の回転に円滑を欠く問題がある。同様の現象は逆止側クラッチ部材3においても発生する。
上記の現象を抑制するために、この発明においては、前記のワッシャ15(図1参照)の中心穴15bを軸受機能を持つように固定軸16に微小すき間をもって嵌合させるとともに、そのワッシャ15の外周部15aを外輪1の内径面に同様に微小すき間をもって嵌合させる構成とすることによって、該ワッシャ15をもって外輪1の軸受部材となるように構成した。
従来のワッシャ15は、単なる間隔保持部材として用いられていたものであり、そのため、固定軸16に対しても、また外輪1に対しても十分に大きなすき間をもって嵌合されていた。しかし、この発明の場合は、前記のように、外周部15a及び中心穴15bをそれぞれ微小すき間をもって外輪1及び固定軸16に嵌合させることによって、外輪1の回転中心が固定軸16の回転中心と一致させるか、又は可能な限り接近させることにより、外輪1の回転の振動を抑制するようにしている。
ワッシャ15の外周部15a及び中心穴15bにおける前記の微小すき間は、前記の振動を抑制し得る大きさで、かつ組み付け作業に支障を来たさない範囲として、ともに5〜100μmの範囲に設定される。
実施例1の一方向クラッチユニットは以上のように構成され、次にその作用について説明する。
図4に示したように、駆動レバー19のアーム22に入力Pが加えられると、ばね23の収縮力に抗して駆動レバー19がロック解除方向に揺動され、駆動レバー19と一体の駆動側クラッチ部材2の欠円軸8が付勢ばね12の付勢力に抗して矢印A(図2参照)と反対方向に回転される。これによってころ11が矢印Bと反対方向に偏芯回転してロックが解除される(図2の一点鎖線参照)。このとき、付勢ばね12の付勢力によって付勢ばね12側の狭小空間にころ11が噛み込むことが防止される。
前記のロック解除により欠円軸8がころ11と共に空転し、外輪1に対するトルクの伝達が遮断される。このとき巻き取ったテープから出力歯車4を介して外輪1に逆転方向(矢印Cと反対方向)のトルクが作用し、出力歯車4を逆転させテープの巻き戻し方向の力が作用することがある。その巻き戻し方向のトルクが作用し外輪1が図3の矢印Cと反対方向に回転すると、逆止側クラッチ部材3のころ11’がクサビ角αに噛み込んでロックされるため外輪1の逆転が防止される。
次に、前記駆動レバー19のアーム22に作用する入力Pが除去されると、ばね23の力によってアーム22は前記と反対方向に揺動され、駆動側クラッチ部材2の欠円軸8が矢印A方向に回転され(図2参照)、前記微小クリアランスΔXの範囲内でころ11を矢印B方向に偏芯回転させる。これによりころ11がクサビ角αに噛み込んでロックされる。
そのロックにより駆動側クラッチ部材2のころ11とともに外輪1及び出力歯車4が矢印C方向に一体に回転されテープ等の巻取りを行う。このとき一体回転するころ11、外輪1及び出力歯車4の回転は、軸受作用をなすワッシャ15を介して固定軸16で支持されるので、振動が抑制され、円滑な巻き取りが行われる。
なお、このとき、逆止側クラッチ部材3(図3参照)は外輪1の矢印C方向への回転によりころ11’のロックが解除されて空転し、前記の巻取りに支障を来たすことがない。
以上のように、駆動レバー19の揺動が繰り返されることによって、出力歯車4を介して巻取りリール等が間欠回転されテープ等を巻き取る。
次に、図8から図12に示した実施例2の一方向クラッチユニットは、基本的には前記の実施例1と同様である。相違する点は、前記実施例1の場合は外輪1を一体物で構成していたが、この実施例2の場合は、これを軸方向に2分した外輪1aと外輪1bにより構成し、それらの外径面にそれぞれ回り止め用の溝10a、10bが設けられた点、及び外環部材5の内径面に設けた回り止め用の凸条20a、20bが、外輪1a、1bに対応して軸方向に設けられるとともに、各凸条20a、20bごとに周方向に反ピッチだけずらせて設けた点である。
各外輪1a、1bの溝10a、10bを外環部材5の両開口端からそれぞれの凸条20a、20bに嵌合させて挿入すると、各外輪1a、1bは外環部材5の中間で相互に突き合って止まる。これにより、各外輪1a、1bは各凸条20a、20bを越えて反対側に抜け出すことがなく、たとえ抜け出すとしても一方向にしか抜け出さない。
その他の構成、作用等は前記の実施形態1の場合と同じであるので、その説明を省略する。
実施例1の縦断面図 図1のX−X線の断面図 図1のX−X線の断面図 図1の一部省略右側面図 実施例1の分解斜視図 実施例1のころと外輪の大きさ関係の説明図 実施例1のころの作動状態の説明図 実施例2の断面図 図8のX−X線の断面図 図8のX−X線の断面図 図8の一部省略右側面図 実施例2の分解斜視図
符号の説明
1、1a、1b 外輪
2 駆動側クラッチ部材
3 逆止側クラッチ部材
4 出力歯車
5 外環部材
6 駆動側蓋部材
7 逆止側蓋部材
8、8’ 欠円軸
9、9’ ポケット
10、10a、10b 溝
11、11’ ころ
12、12’ 付勢ばね
13、13’ 円弧部
14、14’ 欠円面
15 ワッシャ
15a 外周部
15b 中心穴
16 固定軸
17 ケーシング
18 ナット
19 駆動レバー
20、20a、20b 凸条
21、22 アーム
23 ばね
24、24’ 偏芯穴

Claims (6)

  1. 外輪(1)の内部に方向性の揃った一方向性の駆動側クラッチ部材(2)と逆止側クラッチ部材(3)が固定軸(16)に対し並列に軸方向に組み込まれ、各クラッチ部材(2)、(3)が前記外輪(1)に対し相対回転可能に嵌合された欠円軸(8)、(8’)と、その欠円軸(8)、(8’)の切欠面(14)、(14’)と外輪(1)の内径面によって形成され一方向に狭小となるクサビ角(α)を有するポケット(9)、(9’)に組み込まれた1個のころ(11)、(11’)と、該ころ(11)、(11’)を前記クサビ角(α)の方向に付勢する付勢ばね(12)、(12’)とからなり、前記ころ(11)、(11’)の偏心穴(24)、(24’)に微小クリアランス(ΔX)をもって前記固定軸(16)が貫通され、
    前記駆動側クラッチ部材(2)の欠円軸(8)が往復揺動する駆動レバー(19)に連結されるとともに、逆止側クラッチ部材(3)の欠円軸(8’)が前記固定軸(16)に一体に設けられ、前記逆止側クラッチ部材(3)によって逆回転を防止しつつ、前記駆動レバー(19)の往復揺動により前記駆動側クラッチ部材(2)のころ(11)によるロック作用と、ロック解除による空転作用を繰り返すことにより前記外輪(1)を一定方向に間欠回転させるようにした一方向クラッチユニットにおいて、
    前記駆動側クラッチ部材(2)と逆止側クラッチ部材(3)との間に介在されたワッシャ(15)の外周部(15a)が前記外輪(1)の内径面に嵌合され、該ワッシャ(15)の中心穴(15b)が前記固定軸(16)に嵌合されることにより、該ワッシャ(15)によって前記外輪(1)の軸受が構成されたことを特徴とする一方向クラッチユニット。
  2. 前記ワッシャ(15)は、前記固定軸(16)の外径面と前記外輪(1)の内径面に対しそれぞれ微小すき間をもったすき間嵌めとなっていることを特徴とする請求項1に記載の一方向クラッチユニット。
  3. 前記の各すき間嵌めが5〜100μmのすき間によって形成されたことを特徴とする請求項2に記載の一方向クラッチユニット。
  4. 前記ころ(11)、(11’)の偏心穴(24)、(24’)の中心が、各ころ(11)、(11’)の中心点を通る径方向の基準線上に設定されたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載された一方向クラッチユニット。
  5. 前記駆動側クラッチ部材(2)の開放端を閉塞する駆動側蓋部材(6)に前記駆動側クラッチ部材(2)の欠円軸(8)が一体に設けられ、該駆動側蓋部材(6)に前記駆動レバー(19)が連結され、前記逆止側クラッチ部材(3)の開放端を閉塞する逆止側蓋部材(7)に前記逆止側クラッチ部材(3)の欠円軸(8’)が一体に設けられ、該逆止側蓋部材(7)に前記固定軸(16)が一体に設けられたことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の一方向クラッチユニット。
  6. 前記外輪(1)が前記各クラッチ部材(2)、(3)ごとに独立し、かつ同軸状態に配置された駆動側外輪(1a)と逆止側外輪(1b)とにより構成されるとともに共通の外環部材(5)に嵌合され、その外環部材(5)と両外輪(1a)、(1b)の嵌合面の一方に設けられた軸方向の凸条(20a)、(20b)と他方に設けられた溝(10a)、(10b)とによって回り止め構造が形成され、かつ前記凸条(20a)、(20b)又は溝(10a)、(10b)が駆動側外輪(1a)と逆止側外輪(1b)との間で周方向に一定のずれをもって形成されたことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の一方向クラッチユニット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013148118A (ja) * 2012-01-17 2013-08-01 Mitsuba Corp 逆転防止機構
WO2017104704A1 (ja) * 2015-12-15 2017-06-22 Ntn株式会社 クラッチユニット
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