JP2009287605A - クラッチ - Google Patents

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Abstract

【課題】カラーにローラの噛合性を高める溝を設けても、回転時にローラと溝の衝突を緩和することのできるクラッチを提供する。
【解決手段】カラー6の内周面8に、ローラ7の噛合性を高める溝25を設けるとともに、溝25内に弾性樹脂26をコーティングし、ローラ7と接触可能な接触面を軸方向から見て真円を成すように設けている。ドライブ4が回転駆動されると、ローラ7がドライブ4の中心軸の周りを回転移動する。この時、弾性樹脂26によって、ローラ7の溝25への入り込みが防がれ、ローラ7と溝25の衝突が回避され、打音の発生が防がれるとともに、ローラ7や溝25が変形あるいは破損する不具合を回避することができる。一方、ドリブン5側に回転力が加えられた場合には、ローラ7が弾性樹脂26を押し潰し、ローラ7と溝25とが嵌合して係合力が高まり、ドリブン5の固定状態を保つことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、一方向から他方向へ回転力を伝達するが、逆に他方向から一方向への回転の伝達を遮断して他方側の回転を固定するクラッチに関し、例えば、可変吸気システムに用いて好適な技術に関する。
(従来技術)
例えば、内燃機関(以下、エンジン)の吸気通路内にバルブを配置し、このバルブの開度を中間開度に保持することにより、タンブル、スワール等の渦流をエンジンの燃焼室内に発生させることで燃焼状態を改善し、エンジン始動時の排気ガスの浄化や、燃費改善効果を高めることを目的とした可変吸気システムが知られている。
このような技術では、バルブの開度が一定であっても、電動モータを通電してバルブの開度保持を行っているため、バルブの開度保持のための電力が必要となる。
そこで、図4(a)に示すように、電動モータからドライブ4に伝達される回転力をドリブン5へ伝え、バルブからドリブン5に伝達される回転力は固定部材であるカラー6(筒状の壁材)に伝えてバルブを固定するクラッチ3を用いることで、バルブの開度が一定の開度に保たれる際に、電動モータの通電を停止することが考えられる(例えば、特許文献1〜3参照)。
なお、特許文献1、2は、カラー6をドリブン5の外周に配置した技術であり、特許文献3は、カラー6をドリブン5の内周に配置した技術である。
しかし、特許文献1〜3に示されるクラッチ3は、パワーウインドに用いられる技術であり、特許文献1〜3のクラッチ3を、可変吸気システムのバルブに適用した場合、吸気通路内に発生する圧力脈動により、バルブには脈動による回転力(具体的には、高振動、高負荷、高脈動の回転力)が与えられて、バルブの保持状態(クラッチ3の係合状態)が解除されてしまう不具合が発生する。即ち、クラッチ3によってバルブの回転を規制することができないという問題点がある。
(従来技術の問題点)
そこで、カラー6におけるローラ7(ロック部材の一例)との噛合面に複数の溝25(窪み部の一例)を設けて、溝25にローラ7が噛合することでバルブの固定保持力(クラッチ3の係合力)を高め、バルブに脈動による回転力が与えられても、バルブの保持状態が解除されることのない技術が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
しかし、カラー6において溝25が形成される面は、ドライブ4の中心軸の周りをローラ7が回転移動する際に、ローラ7が転動する面(接触面の一例)である。このため、ドライブ4の中心軸の周りをローラ7が回転移動する際、ローラ7がカラー6に形成された溝25の内面や溝25の角部に衝突し、打音が発生する。
特に、図4(b)に示すように、カラー6をドリブン5の外周に配置したクラッチ3では、ドライブ4の中心軸の周りをローラ7が回転移動する際に、ローラ7には遠心力が加わるため、ローラ7が溝25の内面や溝25の角部に強く衝突する。この結果、電動モータの作動時に、大きな打音が発生するとともに、ローラ7や溝25が変形あるいは破損する懸念が生じる。
国際公開第00/08349号パンフレット 国際公開第00/08350号パンフレット 特開2001−214946号公報 特開2007−198584号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、カラーにロック部材(ローラ等)の噛合性を高める窪み部(溝等)を設ける場合であっても、ロック部材がドライブの中心軸の周りを回転移動する際に、ロック部材と窪み部との衝突を緩和することのできるクラッチの提供にある。
[請求項1の手段]
請求項1の手段を採用するクラッチにおけるカラーは、ロック部材が噛合する面に複数の窪み部を備えるものであり、この窪み部には、弾性変形可能な弾性樹脂(ゴム等)がコーティングされている。
回転駆動手段(例えば、電動モータ等)によってドライブが回転駆動されると、ロック部材がドライブの中心軸の周りを回転移動するが、窪み部に設けた弾性樹脂によって、ロック部材の窪み部への入り込みが防がれ、窪み部とロック部材との衝突が回避される。
あるいは、弾性樹脂のコーティングが薄く、ロック部材がドライブの中心軸の周りを回転移動する際に、ロック部材が窪み部へ少し入り込む場合であっても、窪み部とロック部材との間に介在された弾性樹脂が、ロック部材と窪み部との衝突を緩和する。
このように、カラーの窪み部に弾性樹脂を設けるというシンプルな構成を採用することで、ロック部材と窪み部との衝突を緩和することができる。これによって、打音の発生を防止できるとともに、ロック部材や窪み部が変形あるいは破損する不具合を回避することができる。
一方、回転駆動手段によるドライブの回転駆動が停止した状態において、ドリブン側に回転力が加えられた場合には、ドリブンに伝わる回転力によってロック部材がカラーに向けて押し付けられる。この時、ロック部材と窪み部が合致すると、ロック部材が窪み部内の弾性樹脂を押し潰し、ロック部材と窪み部とが嵌合する。これにより、ドリブンと固定部材であるカラーとの係合力が高まり、ドリブンに強い回転力(例えば、高振動、高負荷、高脈動など)が与えられても、ドリブンの固定状態を保つことができる。
[請求項2の手段]
請求項2の手段を採用するクラッチは、弾性樹脂においてロック部材と接触可能な接触面が、カラーにおいてロック部材が接触する接触面とともに、軸方向から見て真円を成すものである。即ち、弾性樹脂を含むカラーにおいて、ロック部材と接触可能な接触面が、回転軸の軸方向から見て真円を成すものである。
これにより、ドライブが回転駆動されて、ロック部材がドライブの中心軸の周りを回転移動する際に、ロック部材がカラーに対してスムーズに回転することができ、ドライブの回転時における作動音を小さくすることができる。
[請求項3の手段]
請求項3の手段を採用するクラッチのカラーは、ドライブおよびドリブンの外周に配置されるものである。
これにより、ドライブおよびロック部材が回転する際に、ロック部材が遠心力でカラーの内周面に押し付けられるが、窪み部に設けた弾性樹脂によって、ロック部材の窪み部への入り込みが防がれ、窪み部とロック部材との衝突が回避される。あるいは、弾性樹脂のコーティングが薄く、ドライブとともにロック部材が回転する際に、ロック部材が窪み部へ少し入り込む場合であっても、窪み部とロック部材との間に介在された弾性樹脂が、ロック部材と窪み部との衝突を緩和する。
このように、ロック部材が遠心力でカラーの内周面に押し付けられても、打音の発生を防止できるとともに、ロック部材や窪み部が変形あるいは破損する不具合を回避することができる。
[請求項4の手段]
請求項4の手段を採用するクラッチのロック部材は、カラーに対して転動するローラである。
[請求項5の手段]
請求項5の手段を採用するクラッチの窪み部は、ローラの外周面の一部が嵌まり込む溝である。
なお、溝形状は、V字溝、円弧溝、矩形溝、傾斜溝など限定されるものではない。
[請求項6の手段]
請求項6の手段を採用するクラッチは、可変吸気システムの電動モータと減速機との間に配置されるものであり、電動モータの出力軸とクラッチのドライブが結合され、減速機の入力軸とクラッチのドリブンが結合されるものである。
これにより、電動モータからバルブへ回転力を伝達する。逆に、バルブに高振動、高負荷、高脈動が与えられても、バルブから電動モータへの回転力の伝達を遮断し、バルブを固定することができる。
最良の形態の一例として可変吸気システムを示す。
可変吸気システムは、通電により回転出力を発生する電動モータと、この電動モータの回転出力を減速してバルブに伝える減速機と、この減速機を介して電動モータによって駆動され、エンジンの吸気通路内に配置されたバルブとを備える。
電動モータと減速機との間には、電動モータの回転トルクを減速機へ伝え、バルブから減速機を介して伝達された回転力をカラーに伝えてバルブを固定するクラッチが介在されている。
クラッチは、電動モータによって回転駆動されるドライブと、このドライブと周方向に当接して回転駆動されるドリブンと、回転中心の周囲に筒状配置された回転不能のカラーと、ドリブンとカラーの径方向間に配置されるロック部材とを備える。
ドリブンは、カラーとの径方向間に、径方向の隙間の大きい隙間大と、この隙間大の周方向の両側に、当該隙間大より径方向寸法の小さい隙間小とを形成する。
ロック部材(ローラ等)は、隙間大より径方向寸法が小さく、且つ隙間小より径方向寸法が大きい。
ドライブは、ドリブンと周方向に当接する状態においてロック部材を隙間大側に移動させる噛合解除突起を備える。
カラーは、ロック部材が噛合する面に、複数の窪み部(溝など)を備えるものであり、この窪み部には、弾性変形可能な弾性樹脂(ゴムなど)がコーティングされている。なお、この弾性樹脂におけるロック部材との接触面は、カラーにおいてロック部材が噛合する面とともに、軸方向から見て真円を成すことが望ましいものである。
本発明を可変吸気システムのクラッチに適用した実施例1を、図1〜図3を参照して説明する。なお、図1はクラッチの断面図、図2はクラッチの作動説明図、図3は可変吸気システムにおけるバルブ駆動部の斜視図および要部断面図である。
可変吸気システムは、エンジンの吸気通路内に配置されたバルブの開度を可変させるシステムであり、バルブを駆動するバルブ駆動部を備える。
バルブ駆動部は、通電方向の切替えによって正方向あるいは逆方向に回転する電動モータ1と、この電動モータ1の回転出力を減速してバルブに伝える減速機2と、電動モータ1と減速機2の間に介在されるクラッチ3から構成されるものであり、電動モータ1が制御装置(ECU等)により通電制御されるものである。
ここで、バルブは、板状のバルブの一辺にバルブ駆動軸を持つヒンジ式バルブ構造を採用しており、バルブ全開時における吸気通路内の空気抵抗の増加を抑えるように設けられている。
クラッチ3は、電動モータ1によって回転駆動されるドライブ4(回転駆動体)と、このドライブ4と周方向に当接して回転駆動されるドリブン5(回転従動体)と、回転中心の周囲に筒状の壁材として配置された回転不能のカラー6(筒状壁材)と、ドリブン5とカラー6の径方向間に配置されるローラ7(ロック部材)とを備える。なお、クラッチ3を構成する各部品は、金属部品であっても、硬質な樹脂部品であっても良い。
実施例1におけるカラー6は、ドライブ4およびドリブン5の外周を覆う筒形状を呈する。カラー6の内周面8は、ローラ7との噛合面になり、カラー6の内周面8の軸心は、ドライブ4およびドリブン5の回転中心と一致する。このカラー6は、クラッチハウジング9内に固定されて回転不能になっている。
なお、この実施例では、別体に設けたカラー6をクラッチハウジング9内に取り付ける例を示すが、カラー6をクラッチハウジング9と一体に形成しても良い。
ドリブン5は、減速機2の入力軸(クラッチ3から見たら出力側)11と結合されるものであり、回転中心から外側に向かう1つあるいは複数(この実施例では3つ)の従動扇部12を備える。従動扇部12の径方向外面には、カラー6の内周面8の接線方向に対して略平行面を成す外面部13が形成されている。
これによって、従動扇部12の外面部13と、カラー6の内周面8との径方向間に、径方向の隙間の大きい隙間大L1と、この隙間大L1の周方向の両側に、隙間大L1より径方向寸法の小さい隙間小L2とが形成される。
ここで、この実施例1に示す外面部13には、周方向の略中心部に回転中心側に浅く凹んだ逃げ部13aが形成されている。この逃げ部13aは、軸方向に沿って延びる浅い溝であり、隙間大L1を大きくして、後述するローラ7が隙間大L1において転動するのを容易にしている。
ローラ7は、従動扇部12の外面部13と、カラー6の内周面8との径方向間に配置された円柱体であり、ローラ7の両側が、ドリブン5およびドリブン5の回転中心に対して回転自在に支持されたホルダ14(保持器)によって回転自在に支持される。
このローラ7の直径L3は、隙間大L1より径方向寸法が小さく、且つ隙間小L2より径方向寸法が大きく設けられている。即ちL1>L3>L2の関係に設けられている。これにより、ローラ7は、常に従動扇部12の外面部13と、カラー6の内周面8との径方向間に配置される。
そして、従動扇部12の外面部13と、カラー6の内周面8との径方向距離が、ローラ7の直径L3より大きい位置にローラ7が存在すると、ドリブン5はカラー6に対して回転できる。また、従動扇部12の外面部13と、カラー6の内周面8との径方向距離が、ローラ7の直径L3と一致すると、ローラ7が従動扇部12の外面部13と、カラー6の内周面8との間に挟み付けられた状態となる。即ち、ドリブン5がローラ7を介してカラー6に噛合した状態となり、ドリブン5の回転がカラー6によって阻止される。
ドライブ4は、電動モータ1の出力軸(クラッチ3から見たら入力側)15と結合されるものであり、従動扇部12の周方向間に配置される1つあるいは複数(この実施例では3つ)の駆動扇部16を備える。これにより、電動モータ1によってドライブ4が回転駆動されると、駆動扇部16が従動扇部12に当接し、ドライブ4の回転力がドリブン5に伝達される。
駆動扇部16の周方向の両側の側面の外側には、回転方向に突出した噛合解除突起17が設けられている。この噛合解除突起17は、駆動扇部16が従動扇部12に当接する状態において、ホルダ14を隙間大L1側に移動させて、ホルダ14に支持されるローラ7を隙間大L1側に移動させるものである。即ち、従動扇部12の外面部13と、カラー6の内周面8との径方向距離がローラ7の直径L3より大きい位置にローラ7を移動させて、従動扇部12とカラー6との間においてローラ7の回転を自由にさせるものである。
減速機2は、歯車減速装置を採用しており、一例を図3を参照して説明する。この実施例の減速機2は、ドリブン5と一体に回転するウォームギヤ21、このウォームギヤ21に減速駆動される中間ギヤ22、この中間ギヤ22に減速駆動される最終ギヤ23からなり、最終ギヤ23に設けられた減速機出力軸24がバルブ駆動軸に結合される。
ここで、上記構成よりなるクラッチ3の基本作動を説明する。
(電動モータ1の通電時)
制御装置により電動モータ1が通電制御されて、電動モータ1が正方向または逆方向に回転する際は、ドライブ4に伝えられた回転力によって、噛合解除突起17がローラ7を隙間大L1側に移動させる。これにより、ドライブ4およびドリブン5は、カラー6に対して自由に移動できる状態となる。そして、ドライブ4がドリブン5に当接し、ドライブ4の回転力がドリブン5に伝えられ、ドライブ4とともにドリブン5が回転する。ドリブン5の回転が減速機2で減速されて、吸気通路内に配置されたバルブの開度を操作する。
(電動モータ1の通電停止時)
バルブの開度位置が目的の開度に設定されると、制御装置は電動モータ1の通電を停止する。この状態で、手動等によりバルブに回動負荷を与えて、ドリブン5に回転力を与えると、ドリブン5の僅かな回転変化によって、ローラ7がドリブン5とカラー6の間で挟み付けられ、ドリブン5とカラー6がローラ7を介して噛合する。この結果、ドリブン5の回転は不能となり、バルブの回動が阻止される。
(実施例1の特徴1)
しかし、吸気通路内に発生する圧力脈動により、バルブには脈動による回転力(具体的には、高振動、高負荷、高脈動の回転力)が与えられる。特にヒンジ式バルブ構造を採用するこの実施例の場合には、非常に大きな圧力脈動がバルブ駆動軸に作用する。すると、その脈動による回転力が減速機2を介してドリブン5に伝わり、ローラ7の噛合状態が解除されてしまう。即ち、クラッチ3によってバルブの回転を規制することができなくなってしまう。
そこで、この実施例1では、クラッチ3によるバルブの保持能力を高めるために、カラー6の内周面8に、ローラ7と噛合可能な窪み部を設けている。この窪み部は、カラー6においてローラ7と噛合する内周面8に設けられて、ローラ7が押し付けられた状態で、ローラ7の移動および回転を阻止するものである。
この実施例の窪み部は、ローラ7が浅く嵌まり合うことができる溝25であり、この溝25はローラ7の軸と平行に設けられている。溝25の形状は、図2(b)に示すように、ローラ7の曲面と略一致するR面でも良いし、ローラ7の曲面より大きい曲率のR面でも良いし、ローラ7の曲面より小さい曲率のR面でも良い。また、溝25の形状は、R面に限定されるものではなく、矩形溝、三角溝など、他の形状であっても良い。
溝25の数は、カラー6の内周面8に複数(例えば、ローラ7の数、あるいはローラ7の数の複数倍など)設けられるものであり、等間隔に設けられる。
このように、クラッチ3を構成するカラー6の内周面8に溝25を設けることにより、電動モータ1の通電が停止している状態において、ローラ7が溝25に嵌まり合うことでローラ7が強くカラー6に噛合して、ローラ7とカラー6の摩擦力に頼らず、ドリブン5の回動を阻止することができる。この結果、圧力脈動によりバルブの開度位置が変化する不具合を阻止できる。
なお、電動モータ1が駆動されて、ドライブ4が正方向または逆方向に回転駆動される際は、噛合解除突起17がローラ7を隙間大L1側に移動させて、ローラ7とカラー6の噛合を解除する。そして、ドライブ4がドリブン5に当接し、ドライブ4の回転力がドリブン5に伝わって、バルブの開度位置を操作する。
(実施例1の特徴2)
上述したように、カラー6の内周面8に溝25を設けることにより、電動モータ1の通電停止時においてバルブに圧力脈動が加わっても、バルブの開度位置が変化する不具合を阻止できる。しかし、溝25が形成されるカラー6の内周面8は、ローラ7が転動する面(接触面の一例)である。このため、カラー6の内周面8に単に溝25を形成するだけでは、中心軸の周りをローラ7が回転移動する際にローラ7に遠心力が加わり、ローラ7が溝25の内面や溝25の角部に強く衝突する不具合が生じる。
そこで、この実施例1では、溝25に弾性変形可能な弾性樹脂26(ゴムやエラストマ等)をコーティングしている。
この弾性樹脂26の内周面(弾性樹脂26においてローラ7と接触可能な接触面)が、カラー6の内周面8(カラー6においてローラ7が接触する接触面)とともに、軸方向から見て真円を成すように設けられている。即ち、弾性樹脂26を含むカラー6におけるローラ7と接触可能な接触面を、軸方向から見て真円を成すように設けられている。
弾性樹脂26は、カラー6を金型内に配置して、カラー6の溝部25の内部に弾性樹脂26を射出成形したものであっても良いし、溝25内に弾性樹脂26を吹き付けてコーティングしたものであっても良い。なお、弾性樹脂26は、常温で弾性変形可能な樹脂であり、具体的な弾性樹脂26の硬度(軟らかさ)は、圧力脈動の影響によりローラ7に伝わる力で、容易に変形するものである。
(実施例1の効果)
実施例1の可変吸気システムは、電動モータ1が作動してドライブ4が回転駆動されると、ローラ7がドライブ4の中心軸の周りを回転移動する。この時、図2(a)に示すように、溝25に設けた弾性樹脂26によって、ローラ7の溝25への入り込みが防がれ、ローラ7と溝25との衝突が回避される。これによって、衝突による打音の発生を防止できるとともに、ローラ7や溝25が変形あるいは破損する不具合を回避することができる。
特にこの実施例では、弾性樹脂26におけるローラ7との接触面と、カラー6におけるローラ7との接触面とで真円を成すものであるため、ドライブ4が回転駆動されて、ローラ7がドライブ4の中心軸の周りを回転移動する際に、ローラ7がカラー6に対してスムーズに回転し、ドライブ4の回転時における作動音(クラッチ3の作動音)を小さくすることができる。
一方、電動モータ1が停止した状態(ドライブ4の回転駆動が停止した状態)において、ドリブン5側に圧力脈動の影響による回転力が加えられた場合には、ドリブン5に伝わる回転力によってローラ7がカラー6に向けて押し付けられる。この時、図2(b)に示すように、ローラ7と溝25が合致する状態において、ローラ7が溝25内の弾性樹脂26を押し潰し、ローラ7と溝25とが嵌合する。これにより、ドリブン5と固定部材であるカラー6との係合力が高まり、ドリブン5に強い回転力(例えば、バルブに付与される高振動、高負荷、高脈動の影響)が与えられても、ドリブン5の固定状態を保つことができる。
[変形例]
上記の実施例では、窪み部(溝25)の内側を弾性樹脂26で埋める例を示したが、弾性樹脂26が窪み部(溝25)を完全に埋めないものであっても良い。このように、弾性樹脂26が窪み部(溝25)を完全に埋めないものであっても、ロック部材(ローラ7)と窪み部(溝25)との衝突を弾性樹脂26によって緩和することができ、クラッチ3の作動時における打音の発生を抑えることができるとともに、ロック部材(ローラ7)と窪み部(溝25)の変形を防ぐことができる。
上記の実施例では、クラッチ3とバルブとの間に減速機2を配置する例を示したが、電動モータ1とクラッチ3との間に減速機2を配置しても良い。あるいは、クラッチ3とバルブとの間に減速機2を配置するとともに、電動モータ1とクラッチ3との間に別の減速機を追加配置しても良い。さらに、減速機2を廃止し、電動モータ1とバルブとの間にクラッチ3を配置しても良い。
上記の実施例では、バルブの一例としてヒンジ式バルブ構造を採用する例を示したが、バタフライ式バルブ構造であっても良い。
上記の実施例では、従動扇部12の外面部13に逃げ部13aを設ける例を示したが、外面部13を平面に設けても良い。
上記の実施例では、ローラ7をホルダ14で保持する例を示したが、ホルダ14を廃止したものであっても良い。
上記の実施例では、ロック部材の一例として、ローラ7を示したが、ボールなど、他の転がり部品でも良い。また、転がり部品の外形は、真円である必要はなく、楕円など転がりが阻害される形状であっても良い。さらに、ロック部材は、転がり部材である必要はなく、ドリブン5とカラー6との間で摺動可能な部材であっても良い。
上記の実施例では、ドライブ4およびドリブン5の外周にカラー6を配置する例を示したが、ドライブ4およびドリブン5の内周にカラー6を配置したものであっても良い。その場合は、カラー6の外周面がローラ7(ローラ7等)と噛合する面となるため、カラー6の外周面に窪み部(溝25等の凹み)を設けることになる。
上記の実施例では、ドライブ4とドリブン5の当接部分を面接触にした例を示したが、面接触ではなく、点接触や線接触など他の当接形態でも良い。
上記の実施例では、可変吸気システムのクラッチ3に本発明を適用する例を示したが、他の用途(例えば、産業ロボットのアーム部等)のクラッチに本発明を適用しても良い。
クラッチを軸方向から見た断面図、およびその要部拡大図である(実施例1)。 クラッチの作動説明図である(実施例1)。 バルブ駆動部の斜視図、および要部断面図である(実施例1)。 クラッチを軸方向から見た断面図、および不具合の説明図である(従来例)。
符号の説明
1 電動モータ
2 減速機
3 クラッチ
4 ドライブ
5 ドリブン
6 カラー
7 ローラ(ロック部材)
11 減速機の入力軸
15 電動モータの出力軸
17 噛合解除突起
25 溝(窪み部)
26 弾性樹脂
L1 隙間大
L2 隙間小

Claims (6)

  1. 回転駆動されるドライブと、
    このドライブと周方向に当接して回転駆動されるドリブンと、
    回転中心の周囲に筒状配置された回転不能のカラーと、
    前記ドリブンと前記カラーの径方向間に配置されるロック部材とを備え、
    前記ドリブンは、前記カラーとの径方向間に、径方向の隙間の大きい隙間大と、この隙間大の周方向の両側に、当該隙間大より径方向寸法の小さい隙間小とを形成するものであり、
    前記ロック部材は、前記隙間大より径方向寸法が小さく、且つ前記隙間小より径方向寸法が大きいものであり、
    前記ドライブは、前記ドリブンと周方向に当接する状態において前記ロック部材を前記隙間大側に移動させる噛合解除突起を備えるものであり、
    前記カラーは、前記ロック部材が噛合する面に複数の窪み部を備えるものであり、
    この窪み部には、弾性変形可能な弾性樹脂がコーティングされていることを特徴とするクラッチ。
  2. 請求項1に記載のクラッチにおいて、
    前記弾性樹脂において前記ロック部材と接触可能な接触面は、前記カラーにおいて前記ロック部材が接触する接触面とともに、軸方向から見て真円を成すことを特徴とするクラッチ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のクラッチにおいて、
    前記カラーは、前記ドライブおよび前記ドリブンの外周に配置されることを特徴とするクラッチ。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載のクラッチにおいて、
    前記ロック部材は、前記カラーに対して転動するローラであることを特徴とするクラッチ。
  5. 請求項4に記載のクラッチにおいて、
    前記窪み部は、前記ローラの外周面の一部が嵌まり込む溝であることを特徴とするクラッチ。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載のクラッチにおいて、
    このクラッチは、通電により回転出力を発生する電動モータと、この電動モータの回転出力を減速する減速機と、この減速機を介して前記電動モータによって駆動され、エンジンの吸気通路内に配置されたバルブとを備える可変吸気システムの前記電動モータと前記減速機との間に配置され、
    前記電動モータの出力軸と前記ドライブが結合され、前記減速機の入力軸と前記ドリブンが結合されることを特徴とするクラッチ。
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