JP2017529826A - 駆動構成およびハッチ制御 - Google Patents

Abstract

本発明は、モータの駆動力を利用可能にするモータ駆動シャフト(12)と、出力シャフト(14)であって、この出力シャフトを介して駆動構成が回転力を出力および蓄積する出力シャフト(14)と、モータ駆動シャフトから出力シャフトへと、および、出力シャフトからモータ駆動シャフトへと回転力を伝達するように設計されるカップリング(16)と、制動力で出力シャフトの回転移動に対抗する制動構成と、を備える駆動構成(10)に関する。

Description

本発明は、モータの駆動力を提供するモータ駆動シャフトと、仕事シャフトであって、この仕事シャフトを介して駆動構成が運転トルクの送り出しおよび受け入れをする仕事シャフトと、モータ駆動シャフトから仕事シャフトへと、および、仕事シャフトからモータ駆動シャフトへとトルクを伝達するように設定されるカップリングと、制動力で仕事シャフトの回転移動に抗する制動構成と、を備える駆動構成に関する。さらに、本発明は、旋回軸の周りに旋回可能に搭載されるフラップと、モータと、前述の種類の駆動構成と、を有するフラップ制御システムに関する。

先行技術では、特には扉またはフラップの電気機械的駆動のための駆動構成が知られており、例えば、車両フラップの電気機械的な開閉のための装置がある。その過程では、電気モータの力が、カップリングによって、フラップを担持している仕事シャフトへと伝達される。適用の分野に依存して、回転移動が仕事シャフトによって駆動構成へと導入される既知の装置を使用するとき、問題も不可避的に起こっている。具体的には、鉛直方向に移動するフラップの場合、運転トルクは、フラップの重力によって駆動シャフトへと導入される。さらに、使用者によるフラップの手動の移動により駆動構成を使用するとき、回転移動が駆動シャフトへと導入され得る。

仕事シャフトからモータ駆動シャフトへのトルク伝達の間のモータにおける過剰な負荷を回避するために、または、モータがスイッチオフされたときのフラップの意図しない調節(例えば、重力の結果として)を防止するために、既知の駆動構成は、駆動構成のシャフトの回転に所定の抵抗で対抗する制動構成を有することがある。鉛直方向におけるフラップの移動の場合、制動構成の制動力は、モータが休止しているとき、フラップの自らの下向きの移動が防止されることでフラップの設定旋回位置が留保されるように、評価決定されることになる。また、使用者によるモータの手動の回転を防止し、それによってモータの潜在的な過負荷を防止するために、モータが休止しているとき、仕事シャフトとモータ駆動シャフトとの間の特定の回転位置を固定する制動構成が知られている。

上記で言及した種類の制動構成を伴う駆動構成の場合、仕事シャフトの回転を開始するために駆動構成を運転するとき、制動構成の制動効果にモータが打ち勝たなければならないという欠点が生じる。そのため、先に記載した制動構成の使用は、駆動構成を運転するとき、エネルギー効率を犠牲にして行われる。

この問題の背景に対して、本発明の目的は、高い機能的範囲を有し、同時に、高いエネルギー効率で働く駆動構成およびフラップ制御システムを提供することである。

第1の態様によれば、本発明の上記の目的は、モータの駆動力を提供するモータ駆動シャフトと、仕事シャフトであって、この仕事シャフトを介して駆動構成が運転トルクの送り出しおよび受け入れをする仕事シャフトと、モータ駆動シャフトから仕事シャフトへと、および、仕事シャフトからモータ駆動シャフトへとトルクを伝達するように設定されるカップリングと、制動力で仕事シャフトの回転移動に抗する制動構成と、を備え、制動構成は、仕事シャフトからモータ駆動シャフトへのトルクの伝達の間、第1の制動力で回転移動に対抗し、制動構成は、モータ駆動シャフトから仕事シャフトへのトルクの伝達の間、第1の制動力より小さい第2の制動力で回転移動に対抗するか、または実質的に制動力なしで回転移動に対抗する、駆動構成によって達成される。

本発明の第1の態様の重要な特徴によれば、仕事シャフトからモータ駆動シャフトへのトルクの伝達の場合に制動構成によって発生される制動力は、モータ駆動シャフトから仕事シャフトへのトルクの伝達の場合においてよりも大きく、制動構成は、好ましくは、後者の場合において実質的に制動力をまったく発しない。トルク伝達の方向(仕事シャフトからモータ駆動シャフトへと、または、反対の方向で)に依存して、制動構成は、それによってその制動力とその制動効果とを変化させる。結果として、動力伝達がモータから発する場合の間、例えば、仕事シャフトに取り付けられるフラップの重力、または、使用者による回転移動の導入のため、トルクが仕事シャフトに導入されるとき、制動構成は必要とされる力で作用し、制動構成は、モータが、仕事シャフトを駆動するとき、低減された制動力、または、好ましくは実質的にまったくない制動力に打ち勝つ必要があるだけとなるように、低制動モードまたは解除された制動のモードへと切り替えられる。その結果、モータ動力はより効率的に使用でき、駆動構成のエネルギー効率は増大され得る。

本発明の好ましい実施形態では、カップリングは、両方の回転の方向で運転トルクを伝達するように設定され、つまり、運転トルクをモータ駆動シャフトから仕事シャフトへと伝達するとき、仕事シャフトはモータ力によって両方の方向に回転でき、ならびに/または、駆動構成は、両方の回転の方向において仕事シャフトからの回転移動を受け入れるように、および、回転移動を減速する、もしくは、回転移動を許容するように設定される。この方法では、駆動構成の機能的範囲が拡大される。仕事シャフトからモータ駆動シャフトへの運転トルクの伝達の場合、本発明の一変形では、制動構成は、回転移動に対抗する第2の回転の方向で第1の制動力を発生でき、制動構成は、第2の回転の方向と反対の第1の回転の方向における仕事シャフトからモータ駆動シャフトへの運転トルクの伝達の間、第1の制動力より小さい回転移動に対抗する第3の制動力を発生するか、または実質的に制動力なしで抗する。そのため、仕事シャフトからモータ駆動シャフトへの運転トルクの伝達の間、制動構成は、回転の一方の方向において第1の制動力を発生し、回転の他方の方向において、より小さい第3の制動力を発生するように、または制動力をまったく発生しないように、回転の方向に依存して働くことができる。駆動構成のこの変形は、例えば、仕事シャフトが鉛直方向で移動可能なフラップに連結され、モータが休止している場合であっても調節位置でフラップを保持するために、および同時に、使用者によるフラップの手動の上向きの移動を許容するために、制動構成が、フラップの下向きの移動の間、第1の(より大きい)制動力を加える場合、特に有利なものである。

本発明のさらなる好ましい実施形態では、カップリングが、仕事シャフトおよびモータ駆動シャフト以外の1つの要素に配置または構築される第1のカップリング構成要素を有することが提供され、カップリングは、仕事シャフトおよびモータ駆動シャフト以外の他の要素に配置または構築される第2のカップリング構成要素を有し、運転トルクを伝達するために、両方のカップリング構成要素は一体に結合されるか、または両方のカップリング構成要素を一体に結合することが可能である。その過程では、第1のカップリング構成要素は、第2のカップリング構成要素の第2の停止部を第1の回転の方向における回転において運ぶために、および第2のカップリング構成要素における運転トルクを第1の回転の方向において伝達するために、回転の軸に対する周囲方向において第2の停止部に当たる第1の停止部を有し得る。このような回転停止部は、カップリング構成要素同士の間の連動するカップリングを可能にし、そのため、回転移動は比較的簡単な機械的構成で確実に行われる。

さらに、上記で言及した種類の回転停止部を有するカップリングを使用するとき、第1のカップリング構成要素が第3の停止部を有することが好ましく、その第3の停止部は、第2のカップリング構成要素の第4の停止部を、第1の回転の方向と反対の第2の回転の方向における回転において運ぶために、および第2のカップリング構成要素に運転トルクを第2の回転の方向において伝達するために、回転の軸に対する周囲方向において第4の停止部に当たる。第1の停止部は、第3の停止部が第4の停止部に当たるとき、カップリング構成要素同士の間に所定の空転角度があるように、第2の停止部からある距離に配置される。空転角度を設けることは、運転トルクがどちらの方向に伝達されるか、つまり、仕事シャフトからモータ駆動シャフトへと伝達されるのか、またはモータ駆動シャフトから仕事シャフトへと伝達されるのか、を検出するために、有利に使用され得る。より正確には、空転角度を設けることによって、空転角度内に配置される切替装置が、回転駆動が第1のカップリング構成要素から生じているのか、それとも、第2のカップリング構成要素から生じているのかを検出できるように、つまり運転トルクがモータ駆動シャフトから導入されているのか、または仕事駆動から導入されているのかを検出できるように、2つのカップリング構成要素がすぐに互いを一緒に運ぶのではなく、互いに向かって回転できる角度範囲が作り出され得る。そのため、制動構成の一部分は、2つのカップリング構成要素が空転角度内で互いに対して回転しているとき、前記切替装置の形態で好ましくは能動的である。

制動構成は、仕事シャフトまたはモータ駆動シャフトと一緒に(適用可能である場合、それぞれの割り当てられたカップリング構成要素と一緒に)移動されると共に、制動の事象において、仕事シャフトおよびモータ駆動シャフトに対して固定される制動面に押し付けられる制動ブロックを好ましくは備える。これは摩擦制動効果を可能とし、そのため、材料を保護し、音を低減するために、制動過程の特定の減衰を可能にする。その過程では、制動ブロックは、制動構成における摩耗を低減するために、転動要素とできる。制動ブロックは環状の様態で回転の軸を包囲でき、その結果として、制動構成の簡単な組み込みが持ち上がる。

信頼でき且つ機械的な観点において、比較的簡単な制動構成およびカップリングは、制動ブロックが、第1のカップリング構成要素の制御面の方向に沿ってその制御面上を転動または滑動し、制御面の方向は、回転の軸に対して直角に、径方向に対してある角度で、好ましくは少なくとも一部で径方向に対して直角に、配向される、および/または制御面は、第1のカップリング構成要素の円筒形の外周における局所的な陥凹部もしくは平坦部によって形成される場合に、達成され得る。これにおいて、および制動ブロックを使用する他の変形においても、回転の軸の周りに互いから均一な角度距離で有利に分配される複数の制動ブロックを使用することは、有利である。この方法では、制動の事象における制動構成の釣り合わされた機械的負荷が生じ、回転の軸に対して横断する方向における回転の軸における負荷が、大いに回避される。

制動構成の制動ブロックは、運転トルクが、所定の回転の方向において仕事シャフトからモータ駆動シャフトへと伝達されるとき、制動ブロックは、第1のカップリング構成要素によって制動面に押し付けられ、運転トルクが、所定の回転の方向においてモータ駆動シャフトから仕事シャフトへと伝達されるとき、制動ブロックは、第2のカップリング構成要素によって、制動面との係合を解除するための方向で移動される特に簡単な方法で本発明を達成するために、方向の依存によって制御され得る。運転トルクがどの構成要素から導入されているかに依存して(仕事シャフトから、または、モータ駆動シャフトから)、この要素に割り当てられるそれぞれのカップリング構成要素は、制動面に向かわせるかまたは制動面から離すかのいずれかで、制動ブロックを移動する。そのため、動力の流れの方向に依存して、回転は、(運転トルクが仕事シャフトへと導入されるとき)制動ブロックを制動面に適用することで制動されるか、または制動ブロックは制動面から押し離され、(運転トルクがモータ駆動シャフトを介して導入されるとき)制動効果は中止される。

本発明の第2の態様によれば、上記で言及された本発明の目的は、旋回軸の周りに旋回可能に搭載されるフラップと、モータと、本発明の第1の態様による駆動構成と、を備え、モータ軸材がモータの駆動動力を提供し、仕事軸材が、開く方向および閉じる方向にフラップを作動するために、旋回軸を移動する、フラップ制御システムによって達成される。本発明の第2の態様のフラップ制御システムを使用することで、本発明の第1の態様との関連で先に記載した利点および機能は、例えば自動車構造において、車両の後部扉の場合、フラップの移動を制御するために利用され得る。代替で、フラップ制御システムは、所定の角度範囲について電磁的に旋回されることになる、扉または他の構成要素を旋回するために使用できる。

小さな構成を許容するために、旋回軸は、好ましくは仕事軸材と同軸に配置されるか、または仕事軸材によって形成される。したがって、フラップ制御システムは、具体的には視覚的に目立たなくするために、および設置空間を節約するために、フラップのヒンジ構成に組み込まれてもよく、そのため、具体的にはフラップとフレームとの間に伸縮式の円筒を伴う既知の三部構成に対して利点を有する。

本発明の利点、具体的には方向に依存する制動構成は、特にはフラップが閉じる方向で下げられるときに効果を発揮し、制動構成は、閉じる方向でのフラップの移動に、第1の(より大きい)制動力で対抗する。したがって、第1の制動力は、モータが休止しているときにフラップを保持するために使用でき、一方、より小さい制動力または制動力なしは、モータがフラップの重力に打ち勝つためにその動力を効果的な方法で適用できるように、フラップのモータ運転された上方への移動の間に作用する。

本発明は、好ましい実施形態と添付の図面とを参照して、以下でより詳細に記載されている。

回転の軸に沿った断面としての、本発明の第1の実施形態による駆動構成の全体図である。 駆動構成のカップリングの領域における、図1からの詳細の拡大図である。 駆動構成のカップリングの分解斜視図である。 駆動構成のカップリングの別の分解斜視図である。 モータが第1の回転の方向で駆動している間の、図2における切断線A-Aに一致してのカップリングの断面図である。 モータが第1の回転の方向で駆動している間の、図2における切断線B-Bに一致しての断面図である。 第2の回転の方向におけるモータ駆動についての図5aに準じた図である。 第2の回転の方向におけるモータ駆動についての図5bに準じた図である。 第1の回転の方向におけるフラップへの駆動についての図5aに準じた図である。 第1の回転の方向におけるフラップへの駆動についての図5bに準じた図である。 第2の回転の方向におけるフラップへの駆動についての図5aに準じた図である。 第2の回転の方向におけるフラップへの駆動についての図5bに準じた図である。 本発明の第2の実施形態による駆動ユニットについての、図5bと同様の図である。

本発明の第1の実施形態による駆動構成は、図1〜図8において全体的に符合10で印付けられており、図示されていないモータの駆動力を提供するモータ駆動シャフト12と、それ自体に連結されている仕事要素(同様に図示略)へと運転トルクを送達する、またはこの仕事要素から運転トルクを取り込む仕事シャフト14と、モータ駆動シャフト12から仕事シャフト14へと、もしくは仕事シャフト14からモータ駆動シャフト12へと運転トルクを伝達するために、モータ駆動シャフト12と仕事シャフト14との間に配置されているカップリング16と、を備えている。モータ駆動シャフト12と仕事シャフト14とは、好ましくは互いに同軸に配置される。駆動構成の前記構成要素は、筐体18に収容されており、具体的には筐体18において回転の軸Rの周りに回転可能に搭載されている。したがって、筐体は、具体的には円筒の軸として回転の軸Rを伴う円筒の形態を有し得る。

図2で具体的に見ることができるように、モータ駆動シャフト12(またはモータ出力シャフト)は、モータの運転トルクを駆動構成10へと導入するために、より詳細には示されていないが具体的には電気モータであるモータのロータ20との結合した回転のために連結されている。モータは、好ましくは筐体18に収容され、筐体18に固定される。仕事シャフト14は、筐体18において軸受22に回転可能に搭載されている。互いを向くモータ駆動シャフト12の端と仕事シャフト14の端とは、後でより詳細に記載されているように、カップリング16の割り当てられたカップリング構成要素との結合した回転のために連結されている。

図2〜図4を参照すると、カップリング16の構造がより詳細に記載されている。カップリング16は、仕事シャフト14との結合した回転のために連結された第1のカップリング構成要素24と、モータ駆動シャフト12との結合した回転のために連結された第2のカップリング構成要素26と、を備えている。カップリング構成要素24、26は、運転トルクを互いへと伝達するために、連動する方法で相互に係合させられ得る。連動は少なくとも1つの突起28によって達成され、突起28は、2つのカップリング構成要素24、26の一方から突出し、2つのカップリング構成要素24、26の他方の割り当てられた陥凹部30に係合する。カップリング構成要素24、26が互いに対して回転されるとき、突起28と陥凹部30とは周囲方向において互いを一緒に運ぶことができる。図示した実施形態では、複数の突起28(例えば、4つの突起)が、周囲方向に設けられて分配されており、カップリング構成要素24、26が歯のシステムの方法で互いと係合するように、対応するいくつかの陥凹部30と係合する。

図5a、図6a、図7a、および図8aでは、突起28および陥凹部30が断面で示されている。第1のカップリング構成要素24の突起28が周囲長さL1に沿って延びており、周囲長さL1は、好ましくは割り当てられた陥凹部30の周囲長さL2よりも短く、それにより突起28と陥凹部30との間に隙間32が周囲方向において残っていることが、図6aで見ることができる。隙間32は空転角度Wに対応しており、空転角度W内において、2つのカップリング構成要素24、26は互いに対して自由に回転できる。

駆動構成10は、カップリング16の領域に好ましくは配置される制動構成34をさらに備えている。図示した実施形態では、制動構成34は制動シリンダ36と少なくとも1つの制動ブロック38とを備えており、制動ブロック38は、制動シリンダ36の内側の円筒形の制動面40と第1のカップリング構成要素24の制御面42との間に収容されている。制動ブロック38は、具体的には円筒形の転動体として、転動要素として構築されており、第1のカップリング構成要素24の外周において制御面42を形成する陥凹部または平坦部において、および制動シリンダ36の内側の制動面40において、それぞれ転動する。一対の制動ブロック停止面44、46が、周囲方向において両方の方向で制動ブロック38の移動を制限する。

制動構成34は、前記カップリングの設置空間を顕著に拡大することなく、特に空間を節約する方法でカップリング16に組み込むことができる。この目的のために、図示した実施形態において達成されているように、制御面42は、第1のカップリング構成要素24の円筒形の突起48に設けることができ、突起48は、回転の軸Rの軸方向において第2のカップリング構成要素26へと挿入される。制御面42に割り当てられた第2のカップリング構成要素26の周囲部分には貫通開口50が形成されており、貫通開口50には制動ブロック38が配置され、貫通開口50の内側の縁は、制動ブロック38のための停止部44、46を形成している。第1のカップリング構成要素24の円筒形の突起48を収容する領域における第2のカップリング構成要素26の円筒形の壁52の壁厚は、第1のカップリング構成要素24の制御面42に圧し掛かる制動ブロック38が貫通開口50を通過し、円筒形の壁52の外面まで遠くへ延びるように、またはその外面を越えて延びるように、制動ブロック38の直径より小さくなっている。そのため、制動ブロック38は制動シリンダ36の内側の制動面40と接触でき、制動面40は、嵌まるように第2のカップリング構成要素の壁52へと押される。

具体的には図5b、図6b、図7b、および図8bで見ることができるように、制御面42は、好ましくは中央部56においてよりも、周囲方向における(つまり、制動ブロック38の転動方向における)少なくとも1つの第1の端54において、回転の軸Rからより大きい径方向の距離を有するような形態のものである。中央部56では、制御面42と制動シリンダ36の内側の制動面40との間の径方向の距離は、制動ブロック38の直径以上であり、そのため制動ブロック38は、移動可能な方法で収容されるか、または制御面42と制動シリンダ36の制動面40との間に遊びを伴いさえして収容される。制御面42の第1の端54の領域では、つまり中央部56から離れると、制御面42と制動シリンダ36との間の径方向の距離が、制動体38の直径より小さい。結果として、第1のカップリング構成要素24と制動シリンダ36との間の相対移動が妨げられるように、制動ブロック38が中央部56から制御面42の端54に向かって移動し、制動構成34が制動状態にあるとき、制動ブロック38は、制御面42と制動シリンダ36との間の隙間で締め付けられる。一方、制動ブロック38が制御面42の中央部56に配置されるとき、第1のカップリング構成要素24と制動シリンダ36とは、互いに対して回転され得る。

制動シリンダ36は、全体的に筐体18に直接的にしっかりと連結され得るか、または筐体18の内壁によって形成さえされ得る。しかしながら、好ましくは、制動シリンダ36は弾性装置によって筐体18に結合され、それにより、制動が適用されるときに、仕事シャフト14の回転の突然の妨げと、それによる駆動構成10または駆動構成10に連結される構成要素への損傷の可能性と、が生じない。実施形態では、弾性装置は捩じりバネとして作用すると共に、一方の端60において制動シリンダ36に連結され、他方の端62において筐体に固定され、特には筐体18に取り付けられた留保要素64に連結されているラップスプリングによって達成されている。

本発明の第1の実施形態の駆動構成10の機能性が、図5a〜図8bを参照して、以下により詳細に記載されている。

図5aおよび図5bに示した第1のモータ運転では、図示されていないモータは、モータ駆動シャフト12を駆動し、したがって矢印M1によって指示されている第1の回転の方向(図面における反時計回り)において第2のカップリング構成要素26を駆動する。結果として、第2のカップリング構成要素26の陥凹部30の第1の停止部64が、周囲方向において、(適用可能な場合、空転角度Wの横断部を有する)第1のカップリング構成要素の突起28の第1の停止部66に当たり、第1の停止部66が回転するとき、方向M1において第1のカップリング構成要素24を一緒に運ぶ(図5a)。図5bで見ることができるように、2つのカップリング構成要素24、26のこの回転位置において、制動ブロック38は、制動シリンダ36との締め付ける係合から解除されるように、制御面42の中央部56の領域において、開口50の内側の縁における停止部44によって留保される。したがって、モータの回転が第1のカップリング構成要素24の回転へと変換され、したがって回転の方向M1における仕事シャフト14の回転へと変換される。

図6aに示すように、第2のカップリング構成要素26が、第1の回転の方向M1と反対の第2の回転の方向M2(図面における時計回り)において回転するように、モータの回転移動が逆転される場合、陥凹部30の第1の停止部64の反対に位置付けられた陥凹部30の第2の停止部68は、第2のカップリング構成要素26が第2の回転の方向M2において第1のカップリング構成要素24を一緒に運ぶように、(適用可能な場合、少なくとも空転角度Wの横断部を有する)突起28の第1の停止部66の反対に位置付けられた突起28の第2の停止部70に当たる。図6bで見ることができるように、この回転位置において、第2の停止部46は、制動ブロック38において、第2のカップリング構成要素26の開口50の内側の縁に圧し掛かり、制動ブロック38が、第2の回転の方向における回転の間であっても制動シリンダ36と締め付けられる態様で係合されず、制動シリンダ36に対するカップリング構成要素24、26の共通の回転を邪魔しないように、制御面42の中央部56において制動ブロックを留保する。結果として、モータ駆動シャフト12の運転トルクは、第2の回転の方向M2では仕事シャフト14へと伝達されない。

図7aおよび図7bは、運転トルクが第1の回転の方向M1において仕事シャフト14へと導入され、したがって、第1のカップリング構成要素24が第1の回転の方向M1において回転される場合を示している。したがって、第1のカップリング構成要素24の突起28の第2の停止部70は、陥凹部30の第2の停止部68に圧し掛かることになり、したがって、第1の回転の方向M1において第2のカップリング構成要素26を一緒に運ぶ。図7bで示しているように、第1のカップリング構成要素24の制御面42は、制動ブロック38が中央部56から若干離され、第1の端54と反対の制御面42の第2の端55に向かって移動した場合であっても、制動ブロック38が制動シリンダ36との係合から同じく解除され続けるような輪郭を有している。第1の実施形態では、第2のカップリング構成要素26の第2の停止部68が第1のカップリング構成要素24の第2の停止部70に当たるとき、制動ブロック38が、制動シリンダ36との制動効果を生じることなく貫通開口50の両方の縁44、46の間で自由に移動できるように制御面42が形成されていることが、図6bと図7bとを比較することで見ることができる。したがって、運転トルクが第1の回転の方向M1において仕事シャフト14へと導入されるとき、回転移動は、制動力の効果なしでモータ駆動シャフト12へと実質的に伝達される。

運転トルクが第2の回転の方向M2において仕事シャフト14に作用する場合(図8aおよび図8b)、次に突起28の第1の停止部66は、運転トルクが第2の回転の方向M2において第1のカップリング構成要素24から第2のカップリング構成要素26へと伝達されるように、陥凹部30の第1の停止部64に圧し掛かることになる。しなしながら、図8bに示しているように、第1のカップリング構成要素24が第2の回転の方向M2に回転するとき、制動ブロック38は、中央部56から始まって制御面42の端54に向かって、制御面42において転動する。第2の制御面42の端54において、制御面42と制動シリンダ36の制動面40との間の径方向の隙間がより小さくなるため、その過程では、第2の制御面42は、制動ブロック38が制動シリンダ36と制御面42との間で最終的に締め付けられるまで、制動ブロック38を制動シリンダ36に向かって次第に押す。したがって、第1のカップリング構成要素24の運転トルクは、筐体18へとしっかりと連結されている、または、バネ構成58を介して連結されている制動シリンダ36へと導入される。したがって、第1のカップリング構成要素24の回転は、制動され、または完全に妨げられ、したがって、制動された態様で、または、まったく制動されない態様で、モータ駆動シャフト12の回転移動へと変換されるだけである。

本発明の第1の実施形態による前述の駆動構成は、例えば自動車の扉、建物の扉、または同様のものといったフラップが、モータ駆動シャフト12に結合されたモータによって電磁的に開閉され得るように仕事シャフト14に搭載されるフラップ制御システムの一部として、有利に使用できる。例えば、回転の方向M1はフラップを開くための方向とでき、第1の回転の方向M1と反対である回転の方向M2は、フラップを閉じるための方向とできる。前述の図5a、図5b、図6a、図6bにおけるモータの運転によれば、モータは、使用者によるフラップへの力の発揮の間、または、重力のため、または、他の外的影響のため、運転トルクが開く方向(図7aおよび図7b)または閉じる方向(図8aおよび図8b)において仕事シャフト14へと導入され得る間にフラップを開閉するために運転できる。したがって、図示した第1の実施形態では、フラップの開く移動は、例えば、使用者による手動の作動の結果として許容され、一方、フラップの閉じる移動は、制動されるか、または妨げられる。このようなフラップ制御システムは、例えば、重力によるフラップの閉じる移動が、モータが駆動されていないとき、つまりフラップが到達された調節位置で留保または保持されるとき、防止されるべきである、鉛直方向において旋回可能であるフラップ(例えば、車両の後部扉)の場合に有利である。

図9では、本発明の第2の実施形態が示されている。第1の実施形態との唯一の違いは、以後に記載されており、これを除けば、第1の実施形態の先の記載および図面が完全に参照される。

第2の実施形態は、制御面142の形により第1の実施形態と異なっている。制御面142の中央部156は、制動ブロック138が、転動する方法で、または自由に、もしくは中央部156において遊びを伴って移動できるように、中央部156と制動シリンダ136との間に配置された制動ブロック138の直径以上である、制動シリンダ136の内側から離れたある距離を有する。制動シリンダ136からの制御面142の距離は、第2の実施形態の場合、第1の端154に向かう方向と第2の端155に向かう方向との両方において、中央部156からの距離が増加するにつれて短くなる。制動ブロック138は、中央部156から離れる第1の回転の方向M1の方向または第2の回転の方向M2の方向のいずれかで移動するとき、制御面142と制動シリンダ136との間で捕らえられ、カップリング構成要素と制動シリンダ138との間の回転移動を阻止し、したがって、筐体に対するモータ駆動シャフトおよび仕事シャフトの回転を阻止する。

このようにして、第2の実施形態の駆動構成は、両方の回転の方向M1およびM2において、モータ駆動シャフトから仕事シャフトへの運転トルクの伝達を許容し、両方の回転の方向M1およびM2での仕事シャフト14からの回転移動の導入に起因する回転移動を制動または阻止する。前述の種類のフラップ制御システムにおいてこのような駆動構成を使用するとき、フラップは、モータによって調節される任意の位置で、両方の方向において固定され、つまり重力または手動の使用のいずれによっても、さらに旋回させることができない。

10 駆動構成
12 モータ駆動シャフト
14 仕事シャフト
16 カップリング
18 筐体
20 ロータ
22 軸受
24 第1のカップリング構成要素
26 第2のカップリング構成要素
28 突起
30 陥凹部
32 隙間
34 制動構成
36 制動シリンダ
38 制動ブロック、制動体
40 制動面
42 制御面
44 制動ブロック停止面、縁
46 制動ブロック停止面、第2の停止部、縁
48 突起、外周
50 貫通開口
52 壁
54 第1の端
55 第2の端
56 中央部
58 バネ構成
60 端
62 端
64 留保要素、第1の停止部、第4の停止部
66 第1の停止部、第3の停止部
68 第2の停止部
70 第1の停止部、第2の停止部
136 制動シリンダ
138 制動ブロック
142 制御面
154 第1の端
155 第2の端
156 中央部
L1 周囲長さ
L2 周囲長さ
M1 第1の回転の方向
M2 第2の回転の方向
R 回転の軸
W 空転角度

Claims (14)

1. モータの駆動力を提供するモータ駆動シャフト(12)と、
   仕事シャフト(14)であって、該仕事シャフトを介して前記駆動構成が運転トルクの送り出しおよび受け入れをする仕事シャフト(14)と、
   前記モータ駆動シャフトから前記仕事シャフトへと、および前記仕事シャフトから前記モータ駆動シャフトへと運転トルクを伝達するように設定されるカップリング(16)と、
   制動力で前記仕事シャフトの回転移動に対抗する制動構成(34)と、
   を備える、駆動構成(10)であって、
   前記制動構成(34)は、運転トルクが前記仕事シャフトから前記モータ駆動シャフトへと伝達されるとき、第1の制動力で前記回転移動に対抗し、
   前記制動構成(34)は、運転トルクが前記モータ駆動シャフトから前記仕事シャフトへと伝達されるとき、前記第1の制動力より小さい第2の制動力で、または実質的に制動力をまったく伴うことなく、前記回転移動に対抗する、
   ことを特徴とする駆動構成(10)。
2. 運転トルクを伝達するための前記カップリングは、両方の回転の方向のために設定されることを特徴とする請求項1に記載の駆動構成(10)。
3. 前記制動構成(34)は、運転トルクが前記仕事シャフトから前記モータ駆動シャフトへと第2の回転の方向(M2)において伝達されるとき、第1の制動力で前記回転移動に対抗し、
   前記制動構成は、運転トルクが前記仕事シャフトから前記モータ駆動シャフトへと、前記第2の回転の方向(M2)と反対である第1の回転の方向(M1)において伝達されるとき、前記第1の制動力より小さい第3の制動力で前記回転移動に対抗するか、または実質的に制動力をまったく伴わずに前記回転移動に対抗することを特徴とする請求項2に記載の駆動構成(10)。
4. 前記カップリング(16)は、前記仕事シャフトおよび前記モータ駆動シャフト以外の要素のうちの1つに配置または形成される第1のカップリング構成要素(24)を有し、前記カップリングは、前記仕事シャフトおよび前記モータ駆動シャフト以外の他の要素に配置または形成される第2のカップリング構成要素(26)を有し、2つの前記カップリング構成要素(24、26)は、運転トルクを伝達するために互いと結合されているか、または互いと結合されることが可能であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の駆動構成(10)。
5. 前記第1のカップリング構成要素(24)は第1の停止部(70)を有し、該第1の停止部(70)は、前記第2のカップリング構成要素(26)の第2の停止部(68)を第1の回転の方向(M1)における回転において運ぶために、および前記第2のカップリング構成要素(26)に運転トルクを前記第1の回転の方向(M1)において伝達するために、回転の軸に対する周囲方向において前記第2の停止部(68)に当たることを特徴とする請求項4に記載の駆動構成(10)。
6. 前記第1のカップリング構成要素(24)は第3の停止部(66)を有し、該第3の停止部(66)は、前記第2のカップリング構成要素(26)の第4の停止部(64)を、前記第1の回転の方向(M1)と反対の第2の回転の方向(M2)における回転において運ぶために、および前記第2のカップリング構成要素(26)に運転トルクを前記第2の回転の方向(M2)において伝達するために、回転の軸に対する周囲方向において前記第4の停止部(64)に当たり、前記第3の停止部(66)が前記第4の停止部(64)に当たるとき、前記第1の停止部(70)は前記第2の停止部(62)からある距離(32)に配置され、それにより前記カップリング構成要素(24、26)同士の間に所定の空転角度(W)が形成されることを特徴とする請求項5に記載の駆動構成(10)。
7. 前記制動構成(34)は、前記仕事シャフトまたは前記モータ駆動シャフトと一緒に移動されると共に、制動の事象において、前記仕事シャフトおよび前記モータ駆動シャフトに対して固定される制動面(40)に押し付けられる制動ブロック(38、138)を備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の駆動構成(10)。
8. 前記制動ブロック(38、138)は転動要素であること、および/または前記制動面(40)は、環状の様態で前記回転の軸を包囲することを特徴とする請求項7に記載の駆動構成(10)。
9. 前記制動ブロック(38、138)は、前記第1のカップリング構成要素の制御面(42、142)の延在の方向に沿って前記制御面上を転動または滑動し、前記制御面の延在の方向は、前記回転の軸(R)に対して直角に、且つ径方向に対してある角度で、好ましくは少なくとも一部において径方向に対して直角に配向され、および/または前記制御面は、前記第1のカップリング構成要素(24)の円筒形の外周(48)における局所的な陥凹部もしくは平坦部によって形成されることを特徴とする請求項4から6、7、および8のいずれか一項に記載の駆動構成(10)。
10. 運転トルクが、所定の回転の方向(M2)において前記仕事シャフトから前記モータ駆動シャフトへと伝達されるとき、前記制動ブロック(38、138)は、前記第1のカップリング構成要素(24)によって前記制動面(40)に押し付けられ、運転トルクが、前記所定の回転の方向(M2)において前記モータ駆動シャフトから前記仕事シャフトへと伝達されるとき、前記制動ブロック(38、138)は、前記第2のカップリング構成要素(26)によって、前記制動面(40)との係合を解除するための方向に移動されることを特徴とする請求項4から6および7から9のいずれか一項に記載される駆動構成(10)。
11. 運転トルクが、前記所定の回転の方向(M2)と反対の回転の方向(M1)において前記仕事シャフトから前記モータ駆動シャフトへと伝達されるとき、前記制動ブロック(138)は、前記第1のカップリング構成要素(24)によって前記制動面(136)に押し付けられ、運転トルクが、前記所定の回転の方向(M2)と反対の前記回転の方向(M1)において前記モータ駆動シャフトから前記仕事シャフトへと伝達されるとき、前記制動ブロック(138)は、前記第2のカップリング構成要素(26)によって、前記制動面(136)との係合を解除するための方向に移動されることを特徴とする請求項10に記載される駆動構成。
12. 旋回軸の周りに旋回可能に搭載されるフラップと、
    モータと、
    請求項1から11のいずれか一項に記載の駆動構成(10)と、
    を備え、
    モータ軸材が前記モータの駆動力を提供し、仕事軸材が、第1の旋回方向および第2の旋回方向において前記フラップを作動するために、旋回軸を移動させることを特徴とするフラップ制御システム。
13. 前記旋回軸は、仕事軸材と同軸に延びるか、または仕事軸材によって形成されることを特徴とする請求項12に記載のフラップ制御システム。
14. 前記フラップが、第1の旋回方向において下降されることと、前記制動構成が、前記第1の制動力で、前記第2の旋回方向における前記フラップの移動に対抗することと、を特徴とする請求項12または13に記載のフラップ制御システム。

Images