JPH0874714A - スタータのオーバーランニングクラッチ - Google Patents

スタータのオーバーランニングクラッチ

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JPH0874714A
JPH0874714A JP6213707A JP21370794A JPH0874714A JP H0874714 A JPH0874714 A JP H0874714A JP 6213707 A JP6213707 A JP 6213707A JP 21370794 A JP21370794 A JP 21370794A JP H0874714 A JPH0874714 A JP H0874714A
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clutch
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Yoshito Takagi
由人 高木
Tsutomu Shiga
志賀  孜
Yasuhiro Nagao
長尾  安裕
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    • F02N15/023Gearing between starting-engines and started engines; Engagement or disengagement thereof the starter comprising an intermediate clutch of the overrunning type
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D41/00Freewheels or freewheel clutches
    • F16D41/06Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface
    • F16D41/064Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface the intermediate members wedging by rolling and having a circular cross-section, e.g. balls
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
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Abstract

(57)【要約】 【目的】衝撃トルクの吸収すなわち最大伝達トルクの設
定が正確かつ容易に行えるオーバーランニングクラッチ
の提供。 【構成及び効果】遊星ギヤ減速機構のインターナルギヤ
とセンターケースとに一方向性クラッチの外筒部3a及
び内筒部5aを個別に固定し、外筒部3aの内周面及び
内筒部5aの外周面の一方に転動体3bを収容するため
の楔状溝3dを設け、外筒部3aの内周面及び内筒部5
aの外周面の他方に転動体3bを係止する係止凹部5e
を設ける。このようにすれば、係止凹部5eの深さを設
定するだけで転動体3bがこの径小凹部5eから離脱す
る時のトルク値を確実に設定することができ、更に、転
動体3bを挟んで両筒部3a,5aにそれぞれ反対方向
に働く径方向の力が減少するため、両筒部3a,5aの
強度を削減でき、両筒部3a,5aの軽量化を実現でき
る。また、摩擦力によりトルク伝達を行わないので、磨
耗低減が実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンを始動させる
ためのスタータに用いられるオーバーランニングクラッ
チを備えたスタ−タに関する。
【0002】
【従来技術】実公昭59−26107号公報は、エンジ
ンを始動させるためのスタータに用いられるオーバーラ
ンニングクラッチにおいて、オーバーランニングクラッ
チの楔形空間の角度を適当な値にとり、更に駆動体より
突出する係止部を配設して、上記楔形空間に噛込むロー
ラを当接させ、噛込量を一定値とすることにより、オー
バーランニングクラッチを定トルクで伝達することによ
り衝撃トルクを吸収する保護装置を提案している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のオーバーランニングクラッチは、噛込量を一定
にするために、係止部を所定の位置に設定する必要があ
るが、クラッチアウタの楔状空間の内周面とクラッチイ
ンナの外周面とに接するローラの当接面が、楔状空間の
わずかな傾斜により大幅に左右にふれてしまって、正確
に位置設定することができず、その結果、伝達トルクの
最大値を正確に決定できず、衝撃トルクの吸収が不十分
となるという不具合があった。
【0004】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
であり、衝撃トルクを吸収するために伝達トルク値の正
確な設定が可能なスタータのオーバーランニングクラッ
チを提供することをその目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の構成は、
径方向に所定間隙を隔てて相対回転自在に対面する外筒
部及び内筒部と、前記外筒部の内周面及び前記内筒部の
外周面の一方に凹設されて転動体を収容する楔状溝と、
前記外筒部の内周面及び前記内筒部の外周面の他方に凹
設されて前記転動体を係止する係止凹部とを備え、前記
係止凹部の深さは、所定のスタータ駆動トルク以上の過
大な衝撃トルクの入力時に前記転動体が他の前記係止凹
部に移動可能な値とされていることを特徴とするスター
タのオーバーランニングクラッチである。
【0006】本発明の第2の構成は、上記第1の構成に
おいて更に、前記係止凹部が、前記楔状溝よりも多く凹
設されていることを特徴としている。本発明の第3の構
成は、上記第1の構成において更に、スタ−タモータの
アーマチャシャフトに形成されたサンギヤと、前記サン
ギヤと噛合する遊星歯車と、前記遊星歯車と噛合するイ
ンターナルギヤとを有する遊星ギヤ減速機構を備え、前
記外筒部及び内筒部の一方は、前記インターナルギヤの
一端から径方向に形成される円板状の基板部より軸方向
へ延びるとともに、前記インターナルギヤより径小に形
成されることを特徴としている。
【0007】本発明の第4の構成は、上記第3の構成に
おいて更に、前記両筒部の一方が、前記インターナルギ
ヤとともに樹脂を主素材として一体に形成されることを
特徴としている。本発明の第5の構成は、上記第4の構
成において更に、前記間隙に摩擦係数が0.3以下の潤
滑材が封入されることを特徴としている。
【0008】本発明の第6の構成は、上記第5の構成に
おいて更に、前記潤滑材の摩擦係数が0.18未満とさ
れることを特徴としている。本発明の第7の構成は、上
記第1〜第6のいずれかの構成において更に、前記外筒
部が、前記楔状溝を有して前記インターナルギヤに固定
されることを特徴としている。
【0009】本発明の第8の構成は、上記第1〜第6の
いずれかの構成において更に、前記インターナルギヤに
固定される前記内筒部の外周部に配設されるとともに、
自己の遠心力により前記転動体を遠心方向へ付勢する付
勢部材を有することを特徴としている。本発明の第9の
構成は、上記第8構成において更に、前記付勢部材が、
前記内筒部の外周面に凹設された環状溝に収容されると
ともに自己の遠心力により拡径する環状の弾性体からな
ることを特徴としている。
【0010】
【作用及び発明の効果】本発明の第1の構成では、径方
向に所定間隙を隔てて相対回転自在に対面するオーバー
ランニングクラッチの外筒部及び内筒部の一方が転動体
を収容する楔状溝を有し、それらの他方が転動体を係止
する係止凹部を備え、更に、係止凹部は、所定のスター
タ駆動トルク以上の過大な衝撃トルクの入力時に転動体
が乗り越え可能な深さとなっているものである。すなわ
ち、所定値以上の過大な衝撃トルクが入力すると、転動
体が現在の係止凹部から隣接する係止凹部へ離脱するの
で、その分、両筒部が相対回転するとともに、上記所定
値以上のトルクは両筒部間で伝達されない構成となって
いる。
【0011】特に本構成では、上記転動体が係止凹部に
係止されているので(落ち込んでいるので)、上記転動
体の離脱による両筒部の相対回転が開始される衝撃トル
クの所定値が、係止凹部の深さで決定することができ
る。すなわち、係止凹部の深さはローラの製作誤差に比
較して格段に大きいので、上記衝撃トルクの所定値は、
係止凹部の深さを決定するのみで、簡単かつ正確に決定
することができる。
【0012】次に、本構成によれば、以下に説明するよ
うに楔状溝を持たないほうの筒部の外周面の磨耗を減ら
し、軽量化も実現できる。すなわち、転動体が係止凹部
に嵌合した安定な状態において、転動体と係止凹部との
間に働く力を考える場合、伝達トルクをP、係止凹部の
凹面にて両筒部の径方向へ働く力をMとすれば、M=p
tanθとなり、θは係止凹部の形状により適宜変わる
値であるから、上記径方向の力Mは従来の摩擦のみにて
トルク伝達する場合に比べて格段に削減できる。
【0013】したがって、転動体を挟んで上記両筒部に
それぞれ反対方向に働く上記径方向の力Mが減少するた
め、これら両筒部の強度を削減でき、小型軽量化が可能
となる。また、上記両筒部の一方又は他方が径方向(特
に上記間隙拡大側)に変形しても転動体が係止凹部から
離脱せず係止されている限り、転動体に接する係止凹部
の接面位置が多少変位する程度であり、従って伝達トル
クが大幅に変化することはない。したがって、両筒部の
径方向への大幅な変形を許容することができるので、両
筒部の剛性を低下させることができ、オーバーランニン
グクラッチの軽量化を実現することができる。
【0014】更に、転動体と楔状溝をもたない側の筒部
との間の摩擦力によりトルク伝達を行わないので、転動
体とそれに摺接する面との間の摩擦係数を充分に小さく
設定することができ、これにより磨耗を大幅に低減する
ことができる。また、上記両筒部として従来より耐磨耗
性に劣る素材も採用可能となる。なお、転動体が係止凹
部の凹面に対し面接触することが応力集中回避のために
好適であり、このために係止凹部の凹面の曲率半径は転
動体の半径と同じか又は若干大きい程度に設定されるこ
とが好適である。
【0015】本発明の第2の構成は、上記第1の構成に
おいて更に、前記係止凹部が前記楔状溝より多数形成さ
れることを特徴としている。このようにすれば、係止凹
部の数が増える分、係止凹部の肩部の磨耗速度が減り、
寿命が延長される。本発明の第3の構成は、上記第1の
構成において更に、両筒部の一方は遊星ギヤ減速機構の
インターナルギヤと一体かつインターナルギヤより径小
に形成され、両筒部の他方はハウジングに固定されるこ
とを特徴としている。
【0016】このようにすれば、オーバーラン時(クラ
ッチ結合解除)又は過大トルク入力時(転動体による係
止凹部乗り越え)以外は、インターナルギヤ及びインタ
ーナルギヤ側の筒部が回転することはなく、回転する場
合でもその回転速度は小さいので係止凹部と転動体との
間の相対摺動速度も小さくなり、このため磨耗も少な
く、ハウジングなどの支持構造の強度も低減することが
できる。
【0017】更に、インターナルギヤ側のオーバーラン
ニングクラッチの筒部がインターナルギヤより径小であ
るので、インターナルギヤ側の前記筒部の慣性質量が上
記したインターナルギヤの内歯面の外周側にオーバーラ
ンニングクラッチを設ける従来構成より格段に削減され
るので、その回転時のショックが少ない。本発明の第4
の構成は、上記第1の構成において更に、両筒部の一方
が、インターナルギヤとともに樹脂を主素材として一体
に形成される。このようにすれば、上記各構成の効果を
一層向上することができる。特に、過大トルク入力時に
おける両筒部の径方向の弾性変形を容易に確保できるの
で、過大トルク入力に際し転動体が係止凹部を乗り越え
易くトルクリミッタ機能を構成しやすいという効果があ
る。なお、樹脂に各種繊維を混入したり、インサート成
形などにより樹脂の一部を金属などで置換することもで
きるが体積的に樹脂は少なくとも半分以上を占有するも
のとする。
【0018】本発明の第5の構成は、上記第4の構成に
おいて更に、上記間隙すなわち両筒部の間の間隙(上記
楔状溝や係止凹部も含む)に摩擦係数が0.3以下の潤
滑材を封入する。このようにすれば、摺接面の磨耗を一
層低減できる。なお、従来は伝達トルク低下を防止する
ために、摩擦係数が0.4前後の潤滑材を封入せざるを
えなかった。
【0019】更に詳しく説明すると、上記オーバラン時
にクラッチインナの外周面及びローラの転動面が磨耗す
ることを防止するため、上記楔状空間には通常グリース
等の潤滑剤が封入されているが、この種のオーバーラン
ニングクラッチはその回転力伝達手段を、上記クラッチ
インナとローラとの接触面に発生するヘルツ応力に応じ
た摩擦力によって得ているので、例えば特開平3−40
36号公報に示されるような極端に摩擦係数が小さいグ
リース(例えば合成油を基油とし、ウレア系化合物を増
稠剤としたグリースで摩擦係数が0.12程度のもの)
を使用することができず、ある程度の摩耗を犠牲にして
も摩擦係数0.18以上、通常は0.4以上のものを使
用しなければならなかった。特に、例えば上記した樹脂
により形成されたクラッチインナにおいては磨耗率が硬
質金属より大きく、上記のような高摩擦係数のグリース
の採用は一方向性クラッチの耐久性に問題を生じる可能
性があった。本構成によれば、この磨耗を大幅に低減す
ることができる。
【0020】本発明の第6の構成は、上記第5の構成に
おいて更に、潤滑材の摩擦係数が0.18未満とするの
で、磨耗を一層低減することができる。本発明の第7の
構成は、上記第4の構成において更に、前記外筒部が前
記楔状溝を有してインターナルギヤに固定される。この
ようにすれば、オーバーランニング時及び上記過大トル
ク入力時に外筒部に収容される転動体が外筒部とともに
回転すると、それにより転動体に遠心力が働いて転動体
と係止凹部との間の応力が減少するので、磨耗も減り、
また、転動体の乗り越えも容易となる。
【0021】本発明の第8の構成は、上記第4の構成に
おいて更に、自己の遠心力により転動体を遠心方向へ付
勢する付勢部材がインターナルギヤ側の内筒部の外周部
に配設されるので、インターナルギヤが回動するオーバ
ーラン時や上記過大トルク入力時にのみ付勢部材がその
遠心力による変形により係止凹部からの転動体の離脱を
助長し、又は、係止凹部と転動体との間の応力低減によ
り摩擦を低減することができる。
【0022】本発明の第9の構成は、上記第8の構成に
おいて更に、付勢部材が、前記内筒部の外周面に凹設さ
れた環状溝に収容されるとともに自己の遠心力により拡
径する環状の弾性体からなるので、極めて簡単な構成で
第8の構成の作用効果を実現することができる。
【0023】
【実施例】
(実施例1)本発明の遊星ギヤ減速機構付スタ−タの一
実施例を図1に示す。ハウジング8の右端にはスタ−タ
モータ20が締結されており、スタ−タモータ20の図
中、上方に隣接してマグネットスイッチ15がハウジン
グ8に締結されている。
【0024】スタ−タモータ20のアーマチャシャフト
(スタ−タモータ20の回転軸)1aの右端部は、スタ
−タモータ20のエンドブラケット16により軸支され
ており、アーマチャシャフト1aの左端の径小部1cは
ドライブシャフト6の右端凹部内にて軸受け6dにより
支軸されている。2はスタ−タモータ20のヨークであ
る。アーマチャシャフト1aの左端部は、外周にサンギ
ヤ1bが形成された径大部と、径大部から更に突出する
上記径小部1cとからなる。
【0025】ドライブシャフト6はアーマチャシャフト
1aと同一軸心に沿って図中、左方に延設されており、
その左端部は軸受け8bを介してハウジング8に、その
右端部は軸受け5cを介してインターナルギヤ5に支持
されている。ドライブシャフト6の中央部外周には一端
部にピニオンギヤ7aが形成されたスプラインチューブ
7がドライブシャフト6のヘリカルスプライン溝6aに
てヘリカルスプライン嵌着されており、一方、ハウジン
グ8に設けられた支持部8aにシフトレバー13が枢支
されており、シフトレバー13の一端はスプラインチュ
ーブ7の外周7eに係合し、シフトレバー13の他端は
マグネットスイッチ15の図示しないプランジャに結合
されているフック9に連結されている。
【0026】次に、遊星ギヤ減速機構を説明する。ドラ
イブシャフト6の右端にはフランジ状の径大部6bが設
けられており、径大部6bの貫通孔に圧入された複数の
ピン6cの突出部分は軸受け4aを介してそれぞれ遊星
ギヤ4を回転自在に保持している。これら遊星ギヤ4
は、その径小側にてサンギヤ1bと噛合し、その径大側
にてインターナルギヤ5の内歯5fと噛合している。
【0027】インターナルギヤ5は、両端開口の円筒形
状を有しており、内周面に内歯5fが形成された径大円
筒部(本発明でいう内歯筒部)5gと、径大円筒部5g
の左端から径内方向へ伸びる端壁部5hと、端壁部5h
の内端から軸方向へ伸びる径小円筒部5aとからなり、
径小円筒部5aにはドライブシャフト支持用の軸受け5
cが嵌入されており、アーマチャシャフト1aと同心配
置されている。
【0028】センターケース(本発明でいうケーシン
グ)3は、外周がハウジング8に固定されている略底付
円筒形状を有し、上記した遊星ギヤ減速機構を収容する
ギヤ室を形成している。センターケース3は、図1に示
すように、径大筒部3eと、径大筒部3eの左端から径
内方向へ伸びる端壁部3fと、端壁部3fの内端から軸
方向へ伸びる径小円筒部3aとからなっている。
【0029】センターケース3はヨーク2とハウジング
8との間に軸方向に挟まれた状態で、固定されている。
18は図示しない機関のリングギヤである。次に、本実
施例の特徴をなす一方向クラッチ30について説明す
る。インターナルギヤ5の径小円筒部(本発明でいう内
筒部)5aと、センターケース3の径小円筒部(本発明
でいう外筒部)3aはその間のクラッチローラ(本発明
でいう転動体)3b及び後述のスプリング3cととも
に、一方向クラッチ30を構成している(図2参照)。
また、インターナルギヤ5の端壁部(本発明でいう基板
部)5h及びセンターケース3の端壁部3fはクラッチ
ローラ3bの両端面に摺接可能となっており、クラッチ
ローラ3bの軸方向への逸脱を規制している。
【0030】この一方向クラッチ30のB線矢視径方向
拡大断面図を図2に示す。本実施例では、センターケー
ス3の径小円筒部3aは一方向クラッチ30のアウタレ
ース(クラッチアウタ)を構成し、その内周面には周方
向等間隔にテーパ状切り欠き部(楔状溝)3dが形成さ
れている。インターナルギヤ5の径小円筒部5aは一方
向クラッチ30のインナレース(クラッチインナ)を構
成し、その外周面には上記テーパ状切り欠き部3dの整
数倍の窪み(本発明でいう係止凹部)5eが円周上等間
隔に形成されていて、上記窪み5e以外の円周面と上記
センターケース3の径小円筒部3aのテーパ状の切り欠
き部(楔状溝)3dとの間に楔状の隙間を形成してい
る。3bは切り欠き部(楔状溝)3d内に移動可能に装
着された円柱形のローラ(クラッチローラ)、3cはこ
のローラ3bを切り欠き部(楔状溝)3dの浅底部すな
わち上記楔状の隙間の径方向幅の縮小方向へ押圧するス
プリング(クラッチスプリング)である。
【0031】一方向クラッチ30の楔状溝3dは、スタ
−タモータ20のアーマチャ1が回転し、遊星ギヤ減速
機構に回転力が伝達され、インターナルギヤ5に荷重が
かかる方向に拘束するように形成されている。 (作動)次に、本実施例のスタ−タの動作を説明する。
【0032】図示しない機関のスタ−タスイッチが閉成
されてマグネットスイッチ15が作動し、図示しないプ
ランジャに結合したフック9がシフトレバー13を回動
させると、シフトレバー13がスプラインチューブ7及
びピニオンギヤ7aをエンジンのリングギヤ18側に前
進させる。ピニオンギヤ7aがリングギヤ18に噛み合
い、マグネットスイッチ15のスタ−タモータへの電力
供給用接点(図示せず)が閉じるとアーマチャシャフト
1aが回転し、それによりサンギヤ1bを通じて遊星ギ
ヤ4が回転し、遊星ギヤ4はインターナルギヤ5を回転
させようとする。
【0033】インターナルギヤ5が回転しようとする
と、インターナルギヤ5の径小円筒部5a上のクラッチ
ローラ3bは摩擦及びスプリング3cの付勢により楔状
溝3d内を図2中、左方向へ変位する。楔状溝3dは図
2中、左方向へ進むにつれて僅かに径方向間隔が縮小し
ており、これにより、インターナルギヤ5の径小円筒部
5aはクラッチローラ3bを介したセンターケース3の
径小円筒部3aに固定される。
【0034】また、クラッチローラ3bがインターナル
ギヤ5の径小円筒部5aの窪み5eに位置している場合
には、図3に示すようにインターナルギヤ5の回転とと
もに窪み5eの図3中、右肩部5iによってクラッチロ
ーラ3bは楔状溝3dの終点壁3gに到達させられ、イ
ンターナルギヤ5の径小円筒部5aはクラッチローラ3
bを介しセンターケース3の径小円筒部3aに固定され
る。
【0035】これにより、アーマチャシャフト1aの回
転は遊星ギヤ4で減速されてドライブシャフト6を駆動
し、ドライブシャフト6はヘリカルスプライン溝6aを
通じてスプラインチューブ7を回転させつつ前進させ、
これによりピニオンギヤ7aがリングギヤ18を駆動す
る。一方、スタ−タがエンジンを駆動中、過大な負荷が
スタ−タにかかった場合において、クラッチローラ3b
がインターナルギヤ5の径小円筒部5aの窪み5e以外
にある場合には、クラッチローラ3bは更に楔状溝3d
の狭小方向へ押しやられ、楔状溝3dの終点壁3gに到
達してその負荷に対応する。更に高い負荷に対しては、
クラッチローラ3bとインターナルギヤ5の径小円筒部
5aの表面との間で滑りが発生してインターナルギヤ5
が回転し、クラッチローラ3bはインターナルギヤ5の
径小円筒部5aの窪み5eに落ち込み、上記と同様にク
ラッチローラ3bが窪み5eの右肩部5iに係止され
て、その負荷に対応するトルク伝達を行うのは上述のと
おりである。
【0036】それでも対応しきれない過大な負荷が加え
られると、クラッチローラ3bはクラッチインナである
インターナルギヤ5の径小円筒部5aの隣の窪み5eへ
と次々に移動することで、過大なトルク伝達を規制す
る。図示しないエンジンが始動してリングギヤ18によ
りスタ−タモータ20がオーバランされると、ピニオン
ギヤ7aを介してリングギヤ1bからトルクを受け、遊
星ギヤ4は高速回転する。この時、インターナルギヤ5
は駆動時と逆方向のトルクを受けることになり、それに
よりクラッチローラ3bがスプリング3cを押圧して、
楔状溝3d内を図2中、右側の径方向間隔が広くなった
部位に移動し、これにより、インターナルギヤ5の径小
円筒部5aとセンターケース3の径小円筒部3aとのロ
ックが解除される。その結果、インターナルギヤ5はセ
ンターケース3に対してロックする側とは反対方向に回
転することが可能となり、ドライブシャフト6とアーマ
チャシャフト1aとの相対回転差によって生じる遊星ギ
ヤ4の自転を吸収する様にインターナルギヤ5が回転す
るので、アーマチャ1が無負荷回転以上にエンジン側か
ら回されることがない。
【0037】以上説明したように、本実施例のクラッチ
30は、センターケース3のドライブシャフト6を支持
するための径小円筒部3aをクラッチアウタとし、その
内周に円周方向に徐々に内径が拡がるテーパ状切り欠き
部(楔状溝)3dを設け、インターナルギヤ5の径小円
筒部5aをクラッチインナとし、その外周面上に上記テ
ーパ状切り欠き部3dの整数倍の窪み5eを設け、テー
パ状切り欠き部3dとインターナルギヤ5の径小円筒部
5aとの間にクラッチローラ3bを配置し、スタータモ
ータ20が駆動した時の回転力をインターナルギヤ5を
介してセンターケース3で受け止めつつドライブシャフ
ト6に伝達するために、インターナルギヤ5の径小円筒
部5aの窪み5eの肩部5iとセンターケース3の径小
円筒部3aのテーパ状切り欠き部3dの終点壁3gとの
間にクラッチローラ3bを介在させ、インターナルギヤ
5の回転をロックさせているので、従来の如く楔状空間
にクラッチローラを食い込ませて接触面に発生するヘル
ツ応力に応じた摩擦力によってトルクを伝達するクラッ
チと異なり、クラッチインナ及びクラッチアウタに機械
的強度の低い樹脂材料を使用できるという利点がある。
【0038】図4(a)には従来のクラッチトルク伝達
時に作用する力の関係を示してある。ここで径小円筒部
5aのローラ転動面に働くトルクTは、径小円筒部5a
の半径をr、径小円筒部5aとローラ3bとの間の摩擦
力をF、ローラの個数をnとすると以下のように表され
る。 T=r・F・n ここで、径小円筒部5aとローラ3bとの間の摩擦力F
は、径小円筒部5aのローラ転動面に垂直に働く抗力を
N、径小円筒部5aとローラ3bとの間の摩擦係数をμ
とすると、 F=μ・N と表され、従来のスタ−タ用ローラ式一方向クラッチで
はμの値は約0.4としているので、径小円筒部5a表
面はローラ3bとの間の摩擦力Fの約2.5倍の抗力N
に耐えなければならない。しかし、本実施例の一方向ク
ラッチにおいては、図4(b)に示すようにクラッチロ
ーラ3bを係止する窪み5eの肩部5i表面に垂直に加
えられる抗力N’とし、その点の接線と径小円筒部5a
の半径線とのなす角θとすると、回転方向の力Pは P=N’・cosθ で表され、同様にトルクTは、 T=r・P・n で表される。このθの値を例えば通常の減速ギヤである
平歯車の圧力角と同じ20°にとれば、クラッチローラ
3bと当接する窪み5eの面部に働く抗力N’は、回転
方向の力Pの約1.06倍となり、所定のトルクを得る
ための図4(a)における摩擦力Fと図4(b)におけ
る窪み5eに働く回転方向の力Pとは等しくて良いの
で、本実施例における径小円筒部5aの内部に向かう応
力は従来のクラッチに比べ、約2/5ですむことがわか
る。
【0039】このように従来のクラッチのような径小円
筒部5aが窪み5eを持たないでローラ滑接円筒面を有
する場合には、摩擦力でローラ3bと径小円筒部5aと
の相対回転を規制するため、樹脂などのように弾性変形
しやすい材料で径小部5aを製作すると、この弾性変形
により滑りが生じやすくなってしまう。このことより、
本実施例による一方向クラッチでは、クラッチインナに
特に過大なヘルツ応力に耐えうる材料を使用しなくても
トルク伝達が可能となり、クラッチインナに樹脂製イン
ターナルギヤの一部を使用でき、このため、安価で軽量
な一方向クラッチを提供できる。
【0040】また、本実施例による一方向クラッチは摩
擦力を必要としないので、クラッチがエンジンによりオ
ーバランされて、クラッチローラがインナ表面を転動し
て摩耗するのを防止するために、クラッチ内部に封入す
るグリース等の潤滑剤にも摩擦係数が低いもの(例えば
摩擦係数0.18未満のグリース)を使用でき、クラッ
チの耐久性を格段に向上させることができる。
【0041】なお、この実施例のインターナルギヤ5は
66ナイロンを成形して形成され、センターケース3は
炭素鋼板の深絞り行程及び多段のプレス工程により容易
に形成されるが、他の製造方法、素材の選択は自由であ
る。また、一方向クラッチのアウタとインナの間に介在
させる転動体としてはローラとしたが、球体でもその効
果は同等であることはいうまでもない。 (実施例2)他の実施例を図5を参照して説明する。
【0042】この実施例は、実施例1(図1参照)にお
いて、インターナルギヤ5側に楔状溝5mを設け、セン
ターケース3側に窪み3mを設けたものであり、作用効
果は本質的に実施例1の場合と同じである。もちろん、
後述する実施例4においても、インターナルギヤ5側に
楔状溝を設け、センターケース3側に窪み(係止凹部)
を設けることもできる。 (実施例3)他の実施例を図6を参照して説明する。
【0043】この実施例は、図2乃至図3においてイン
ターナルギヤ5の径小円筒部5aの窪み5eの図中左肩
部分の形状を、図中左隣の窪みの右肩部への連続した滑
らかな曲線でつないだ形状としたものである。このよう
にすれば、スタ−タがエンジンによりオーバランされた
場合に、クラッチローラ3bが窪み5eの図中左肩部5
jを通過するときに、その衝突をやわらげ、異音が発生
するのを抑えることができる。 (実施例4)他の実施例を図7を参照して説明する。
【0044】この実施例では、ドライブシャフト6は軸
受け5cを介してセンターケース3の径小円筒部3aに
支持されており、そして、センターケース3の径小円筒
部3aの外周面とインターナルギヤ5の径小円筒部5a
の内周面との間にクラッチローラ3bが配設されてい
る。したがって、楔状溝はインターナルギヤ側の径小円
筒部(本発明でいう外筒部、クラッチアウタ)5aに形
成され、窪み(本発明でいう係止凹部)はセンターケー
ス3側の径小円筒部(本発明でいう内筒部、クラッチイ
ンナ)3aに形成されている。
【0045】このようにしても、実施例1と同様の効果
を奏することができる。更に、この実施例の一方向性ク
ラッチの更なる作用効果を以下に説明する。図8、図9
はこの実施例の一方向クラッチの径方向拡大断面図であ
り、図8は正常なトルク伝達時を示し、図9はオーバー
ラン時を示す。クラッチアウタであるインターナルギヤ
5の径小円筒部5aには前述したローラ3bとスプリン
グ3cが収納される楔状溝44dが複数個形成されてい
る。また、インナであるセンターケース3の径小円筒部
3aにはトルク伝達する時にローラ3bが楔状溝44d
との間で収納される係止凹部53aが形成されている。
【0046】次に、動作を説明する。スタ−タモータ2
0が始動してオーバランすると、ピニオンギヤ7aはリ
ングギヤから過大なトルクを受け、遊星歯車4は高速回
転する。この時、インターナルギヤ5は駆動時と逆方向
のトルクを受けることとなり回転し始める。それにより
クラッチローラ3bはインナ3aの係止凹部53aの斜
面53bからの反力と遠心力によりスプリング3cを押
圧して楔状溝44d内を図2中、右側の径方向間隔が広
くなった部位に変位し、これにより、インターナルギヤ
5の径小円筒部5aとセンターケース3とのロックが解
除され、インナ3aとローラ3bとの接触が断たれる。
【0047】また、何らかの原因で、エンジンが失火し
た時には、エンジン回転(ピニオン)の低下に伴ないイ
ンターナルギヤ5の回転が下がり、同時にローラ3bの
遠心力が下がる。ピニオン(エンジン直結)7aの回転
数とアーマチャシャフト1aの減速後の回転数が同じに
なるとインターナルギヤ5は停止し、この時点でローラ
3bはアウタ5aの楔状溝44dの左辺にスプリング力
で押し付けられ、前述した駆動状態に移る。
【0048】以上、説明したように、本実施例の一方向
性クラッチは、オーバランが生じると、インターナルギ
ヤ5とともに回転を始めるローラ3bに遠心力が生じて
ローラ3bを楔状溝44dの底面に沿ってクラッチ結合
解除方向(スプリング3c圧縮方向)に移動させ、イン
ナ3aとの間の接触を断つか又は摩擦を減らすことがで
き、インターナルギヤ5の回転開始に際しての衝撃発生
も小さい。これにより、格段の小型軽量化も実現でき
る。 (実施例5)他の実施例を図10、図11及び図12を
参照して説明する。図10は正常なトルク伝達時を示
し、図11はインターナルギヤ5がスタータのオーバー
ランによって回転する場合を示し、図12はインナ5a
と弾性体80の要部斜視図を示す。
【0049】この実施例では、実施例1(図2参照)に
おいて、インターナルギヤ5の径小円筒部5aの外周部
に周方向に浅い環状溝5fを所定本だけ設け、この環状
溝5fに環状の弾性体80を嵌着している。インナ5a
が回転すると、弾性体80は遠心力で径外方向に拡がっ
てローラ3bを押し上げる。弾性体80には略円形のゴ
ムの他、樹脂材、金属丸線、薄板などのばねなどを採用
することができる。5eは係止凹部である。
【0050】このように構成しても、実施例1と同様の
効果を奏することができる。このようにすれば、オーバ
ーラン時の係止凹部5eとローラ3bとの摩擦が減る
他、過大トルク入力時にローラ3bが係止凹部5eを乗
り越えるのも容易となる。なお、上記説明した各実施例
において、スプリング3bは省略可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のスタータの半断面図である。
【図2】図1のスタータのオーバラン時のクラッチ部の
B線破断断面図である。
【図3】図1のスタータの駆動時のクラッチ部のB線破
断断面図である。
【図4】(a)は従来の一方向クラッチの動作を示す模
式図であり、(b)は実施例1の一方向性クラッチの動
作を示す模式図である。
【図5】実施例2のクラッチ部の断面図である。
【図6】実施例3のクラッチ部の断面図である。
【図7】実施例4のスタータの半断面図である。
【図8】図7のスタータの駆動時のクラッチ部のB線破
断断面図である。
【図9】図7のスタータのオーバラン時のクラッチ部の
B線破断断面図である。
【図10】実施例5の一方向性クラッチの駆動時の要部
拡大断面図である。
【図11】実施例5の一方向性クラッチのオーバラン時
の要部拡大断面図である。
【図12】実施例5のクラッチインナ及び弾性体を示す
斜視図である。
【符号の説明】
1bはサンギヤ、20はスタ−タモータ、1aはアーマ
チャシャフト、4は遊星歯車、6はドライブシャフト、
6bはドライブシャフトの径大部、 5はインターナル
ギヤ、5aはインターナルギヤ5の径小円筒部(外筒部
又は内筒部)、3aはセンターケースの径小円筒部(内
筒部又は外筒部)、3dは楔状溝、5eは係止凹部、3
bはクラッチローラ。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】径方向に所定間隙を隔てて相対回転自在に
    対面する外筒部及び内筒部と、前記外筒部の内周面及び
    前記内筒部の外周面の一方に凹設されて転動体を収容す
    る楔状溝と、前記外筒部の内周面及び前記内筒部の外周
    面の他方に凹設されて前記転動体を係止する係止凹部と
    を備え、前記係止凹部の深さは、所定のスタータ駆動ト
    ルク以上の過大な衝撃トルクの入力時に前記転動体が他
    の前記係止凹部に移動可能な値とされていることを特徴
    とするスタータのオーバーランニングクラッチ。
  2. 【請求項2】前記係止凹部は、前記楔状溝よりも多く凹
    設されている請求項1記載のスタータのオーバーランニ
    ングクラッチ。
  3. 【請求項3】スタ−タモータのアーマチャシャフトに形
    成されたサンギヤと、前記サンギヤと噛合する遊星歯車
    と、前記遊星歯車と噛合するインターナルギヤとを有す
    る遊星ギヤ減速機構を備え、前記外筒部及び内筒部の一
    方は、前記インターナルギヤの一端から径方向に形成さ
    れる円板状の基板部より軸方向へ延びるとともに、前記
    インターナルギヤより径小に形成される請求項項1記載
    のスタータのオーバーランニングクラッチ。
  4. 【請求項4】前記両筒部の一方は、前記インターナルギ
    ヤとともに樹脂を主素材として一体に形成される請求項
    3記載のスタータのオーバーランニングクラッチ。
  5. 【請求項5】前記間隙に摩擦係数が0.3以下の潤滑材
    が封入される請求項4記載のスタータのオーバーランニ
    ングクラッチ。
  6. 【請求項6】前記潤滑材の摩擦係数は0.18未満とさ
    れる請求項5記載のスタータのオーバーランニングクラ
    ッチ。
  7. 【請求項7】前記外筒部は、前記楔状溝を有して前記イ
    ンターナルギヤに固定される請求項1〜6のいずれかに
    記載のスタータのオーバーランニングクラッチ。
  8. 【請求項8】前記インターナルギヤに固定される前記内
    筒部の外周部に配設されるとともに、自己の遠心力によ
    り前記転動体を遠心方向へ付勢する付勢部材を有する請
    求項1〜6記載のスタータのオーバーランニングクラッ
    チ。
  9. 【請求項9】前記付勢部材は、前記内筒部の外周面に凹
    設された環状溝に収容されるとともに自己の遠心力によ
    り拡径する環状の弾性体からなる請求項8記載のスター
    タのオーバーランニングクラッチ。
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