JP2010242802A - 逆入力遮断クラッチ - Google Patents

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Abstract

【課題】 出力軸回転時に弾性部材と仕切部材が出力軸から抜脱することを防止する。
【解決手段】 入出力軸22,23と、固定外輪21と、固定外輪21と出力軸23間に係合離脱可能に設けられたローラ30a,30b、およびローラ30a,30bを固定外輪21と出力軸23間に係合させる方向に付勢する弾性部材32からなり、出力軸23からの逆入力トルクに対して出力軸23をロックし、入力軸22からの回転トルクに対してロック状態を解除し、ロック解除状態の時に、入力軸22からの回転トルクを出力軸23に伝達するトルク伝達手段35と、入力軸22からのトルク伝達時にローラ30aと30bに作用する弾性部材32の押圧力をそれぞれ独立させる仕切部材33とを備え、凹溝36の奥側部位36aの周方向寸法Wをその開口側部位36bの周方向寸法Wよりも大きく設定し、その凹溝36の奥側部位36aに弾性部材32の基部32cおよび仕切部材33の曲成基部33cを密着させるように円筒形状とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、入力側からの入力トルクを出力側に伝達する一方、出力側からの逆入力トルクをロックして入力側に還流させない機能を具備した逆入力遮断クラッチに関する。
例えば、駆動源からの入力トルクを出力側機構に伝達して所要の動作を行なう装置では、駆動源の停止時、出力側機構の位置が変動しないようにこれを保持する機能が求められる場合がある。電動シャッターを例にとると、駆動モータからの正方向または逆方向の入力トルクを出力側の開閉機構に入力して、シャッターの開閉動作を行なうが、その開閉動作の途中で何等かの事情(停電など)により駆動源が停止した場合、シャッターの自重下降による逆入力トルクが入力側に還流すると、入力側機器に損傷が生じる可能性がある。そのため、シャッターの位置を保持し、シャッターからの逆入力トルクを入力側に還流させない機能を持った機構が必要になる。
このような出力側からの逆入力トルクをロックして入力側に還流させない機能を具備した機構の一つに逆入力遮断クラッチがある(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に開示された従来の逆入力遮断クラッチは、図10および図11に示すように静止状態にある固定外輪1に入力軸2と出力軸3を転がり軸受4,5を介して正逆回転自在に支承した構造を具備する。入力軸2には、軸中心から径方向外側へずれた位置にピン8が軸方向に突設され、出力軸3には、入力軸2と対向する端面に径方向に沿う凹溝7が形成されている。前述したピン8の先端を出力軸3と対向する端面から突出させて、出力軸3の端面に形成された凹溝7に嵌入させることにより、入力軸2からの回転トルクを出力軸3に伝達可能としている。
一方、図12に示すように入力軸2の出力軸側端部には径方向外側へ拡径したフランジ部2aが一体的に形成され、そのフランジ部2aの外周から軸方向の出力軸側へ連続して延びる複数(図では四つ)の柱部2bが円周方向等間隔に形成されている。この円周方向に隣接する柱部2b間の空間は、軸方向の一方に向かって開口した形態のポケット9を構成し、各ポケット9に一対のローラ10a,10bがそれぞれ配される。なお、ポケット9の開口側へローラ10a,10bが軸方向移動することを防止するため、ローラ10a,10bの端面と転がり軸受5との間に間座6(図11参照)が設けられている。
出力軸3の入力軸側外周には、前述した入力軸2の柱部2a間に位置するポケット9と対応させて複数対(図では四対)のカム面11a,11bが円周方向等間隔に形成されている。この出力軸3のカム面11a,11bと固定外輪1の内周面との間に、複数対(図では四対)のローラ10a,10bがそれぞれ配され、入力軸2の柱部2a間に形成されたポケット9に収容される。一対のローラ10a,10bのうち、一方のローラ10aは一対のカム面11a,11bのうちの一方のカム面11aに位置し、他方のローラ10bは他方のカム面11bに位置するように配されている。
各対のローラ10a,10b間には弾性部材12が介挿され、この弾性部材12が各対のローラ10a,10bを互いに離れる方向に弾性的に押圧する。この弾性部材12は、出力軸3の外周面に形成された凹溝16に、伸縮方向の中央に形成されたU字状部12cが嵌め込まれ、そのU字状部12cの先端縁からN字状部12a,12bが一体的に延在している。
また、入力軸2からのトルク伝達時に一方のローラ10aに作用する弾性部材12のN字状部12aの押圧力と他方のローラ10bに作用する弾性部材12のN字状部12bの押圧力とを独立させるU字状の仕切部材13が、弾性部材12のU字状部12cの内側に嵌め込まれている。この仕切部材13は、入力軸2からのトルク伝達時に一方のローラ10aに作用する弾性部材12のN字状部12aの押圧力と他方のローラ10bに作用する弾性部材12のN字状部12bの押圧力とを独立させる機能と、弾性部材12に押圧されて弾性変形する機能を有する。
この逆入力遮断クラッチでは、図13に拡大して示す中立状態で、出力軸3に時計方向の逆入力トルクが入力されると、弾性部材12のN字状部12aの弾性力により反時計方向(回転方向後方)のローラ10aがその方向の楔隙間と係合して、出力軸3が固定外輪1に対して時計方向にロックされる。逆に、出力軸3に反時計方向の逆入力トルクが入力されると、弾性部材12のN字状部12bの弾性力により時計方向(回転方向後方)のローラ10bがその方向の楔隙間と係合して、出力軸3が固定外輪1に対して反時計方向にロックされる。従って、出力軸3からの逆入力トルクは、一対のローラ10a,10bによって正逆両回転方向にロックされる。
一方、入力軸2に回転トルクが入力されて例えば時計方向に回動すると、図14に拡大して示すように、まず、入力軸2の反時計方向(回転方向後方)の柱部2bがその方向(回転方向後方)のローラ10aと係合して、これを一方の弾性部材12のN字状部12aの弾性力に抗して時計方向(回転方向前方)に押圧する。これにより、反時計方向(回転方向後方)のローラ10aがその方向の楔隙間から離脱して、出力軸3のロック状態が解除されてその出力軸3が時計方向に回動可能となる。
入力軸2がさらに時計方向に回動すると、入力軸2のピン8が出力軸3の凹溝7の壁面に当接することにより、入力軸2からの時計方向の回転トルクがピン8と凹溝7との係合部分を介して出力軸3に伝達され、出力軸3が時計方向に回動する。この時、時計方向(回転方向前方)のローラ10bは、その方向の楔隙間と係合せず、出力軸3のカム面11bと固定外輪1の内周面に接触した状態で空転する。
入力軸2に反時計方向の回転トルクが入力された場合は、前述とは逆の動作で出力軸3が反時計方向に回動する。従って、入力軸2からの正逆両回転方向の回転トルクは、ピン8と凹溝7との係合部分を介して出力軸3に伝達され、出力軸3が正逆両回転方向に回動する。
この入力軸2からのトルク伝達時、一対のローラ10a,10b間に配設された仕切部材13により、一方のローラ10aに作用する弾性部材12のN字状部12aの押圧力と他方のローラ10bに作用する弾性部材12のN字状部12bの押圧力とを独立させている。従って、回転方向後方に位置するローラ10a(図14参照)を押圧する弾性部材12のN字状部12aのみが仕切部材13との間で変形するだけで、回転方向前方に位置するローラ10bを押圧する弾性部材12のN字状部12bは変形しない。
このように一方のローラ10aに作用する弾性部材12のN字状部12aの押圧力が他方のローラ10bに作用する弾性部材12のN字状部12bの押圧力の大きさに影響することがないので、その他方のローラ10bに作用する弾性部材12のN字状部12bのばね荷重が増加することはない。その結果、入力軸2から出力軸3への回転伝達におけるトルク損失を低減させることができる。
特開2007−232009号公報
ところで、前述した逆入力遮断クラッチでは、各対のローラ10a,10bを互いに離れる方向に弾性的に押圧する弾性部材12、およびその弾性部材12によりローラ10aに作用する押圧力とローラ10bに作用する押圧力を独立させる仕切部材13がともにU字状をなし、それら弾性部材12および仕切部材13が嵌め込まれる出力軸3の凹溝16が、径方向に沿って平行な対向面を持つ断面U字状をなしている。
このように弾性部材12と仕切部材13および凹溝16がU字状をなすことから、出力軸3が高速回転するような使用条件においては、弾性部材12および仕切部材13が遠心力でもって出力軸3の凹溝16から抜け出し、固定外輪1の内周面に接触してしまう可能性がある。この出力軸3の高速回転時、弾性部材12および仕切部材13が固定外輪1の内周面に接触することがあると、正常なクラッチ動作を維持することが困難となる。
そこで、本発明は前述の改善点に鑑みて提案されたもので、その目的とするところは、出力軸回転時の遠心力により弾性部材および仕切部材が出力軸から抜脱することを未然に防止し得る逆入力遮断クラッチを提供することにある。
前述の目的を達成するための技術的手段として、本発明の逆入力遮断クラッチは、回転トルクが入力される入力側部材と、回転トルクが出力される出力側部材と、回転が拘束される静止側部材と、その静止側部材と出力側部材との間に係合離脱可能に設けられた複数対の係合子、および各対の係合子間に配設されて両側の係合子をそれぞれ静止側部材と出力側部材に係合させる方向に付勢する弾性部材からなり、出力側部材からの逆入力トルクに対して出力側部材をロックし、入力側部材からの入力トルクに対してロック状態を解除するロック手段と、入力側部材と出力側部材との間に設けられ、ロック解除状態の時に、入力側部材からの入力トルクを出力側部材に伝達するトルク伝達手段と、弾性部材により各対の係合子の一方に作用する押圧力と他方に作用する押圧力を独立させる仕切部材とを備えた逆入力遮断クラッチであって、仕切部材は、その基端側部位が出力側部材の周面に設けられた凹溝に嵌め込まれると共に先端側部位に弾性部材が配され、凹溝の奥側部位の周方向寸法をその開口側部位の周方向寸法よりも大きく設定し、仕切部材の基端側部位を凹溝の奥側部位で係止させたことを特徴とする。
本発明の逆入力遮断クラッチでは、入力側部材に回転トルクが入力されると、まず、ロック手段によりロック状態が解除され、その状態で入力側部材からの回転トルクがトルク伝達手段を介して出力側部材に伝達される。一方、出力側部材からの逆入力トルクは、ロック手段を介して出力側部材と静止側部材との間でロックされる。従って、入力側からの回転トルクは出力側に伝達されるのに対して、出力側からの逆入力トルクは入力側に還流させない機能が得られる。
なお、「ロック手段」には、楔係合力、凹凸係合力、摩擦力、磁気力、電磁力、流体圧力、流体粘性抵抗力、微粒子媒体などによって回転拘束力を付与するものが含まれるが、構造や制御機構の簡素化、動作の円滑化、コストの面などから、楔係合力によって回転拘束力を付与するものが好ましい。具体的には、出力側部材と静止側部材との間に楔隙間を形成し、この楔隙間に対して係合子を係合・離脱させることによって、ロック・空転を切り替える構成とするのがよい。
また、この構成には、楔隙間を形成するためのカム面を出力側部材または静止側部材に設けた構成(係合子としてローラ、ボール等の円形断面のものを用いる)、あるいは、楔隙間を形成するためのカム面を係合子に設けた構成(係合子としてスプラグ等を用いる)が含まれる。
本発明における仕切部材は、その基端側部位が出力側部材の周面に設けられた凹溝に嵌め込まれると共に先端側部位に弾性部材が配され、凹溝の奥側部位の周方向寸法をその開口側部位の周方向寸法よりも大きく設定し、仕切部材の基端側部位を凹溝の奥側部位で係止させたことにより、出力側部材が高速回転する状態であっても、その高速回転で生じる遠心力により仕切部材が出力側部材から抜脱することを未然に防止することができる。
本発明における凹溝の奥側部位および仕切部材の基端側部位を軸方向に延びる円筒形状とし、その仕切部材の円筒状基端側部位を凹溝の円筒状奥側部位に内嵌させた構造とすることが望ましい。このようにすれば、出力側部材の高速回転時、その高速回転で生じる遠心力により仕切部材が出力側部材から抜脱することを簡単な構造でもって未然に防止することが実現容易となる。
本発明における凹溝は、仕切部材が出力側部材の軸方向から挿入可能なように出力側部材の端面に開口したスリット状をなすことが望ましい。出力側部材の凹溝の奥側部位の周方向寸法をその開口側部位の周方向寸法よりも大きく設定したことから、仕切部材を出力側部材の径方向から挿入することが困難となる。そこで、凹溝を出力側部材の端面にスリット状に開口させれば、仕切部材を出力側部材の軸方向から挿入可能となり、仕切部材の出力側部材への組み付けが容易となる。
本発明における弾性部材は、その基端側部位が仕切部材の基端側部位と共に出力側部材の凹溝に嵌め込まれ、先端側部位が各対の係合子に押圧力を作用させるように配されている構造が可能である。このようにすれば、弾性部材の出力側部材への取り付け部分と係合子への作用部分とを一体的に形成することができ、弾性部材の取り扱いや組み付けが容易となる。
本発明における弾性部材は、一方の係合子に押圧力を作用させる一方の弾性片と、他方の係合子に押圧力を作用させる他方の弾性片とからなり、一方の弾性片と他方の弾性片のそれぞれを仕切部材の先端側部位に連結部を介して固着した構造が可能である。このようにすれば、前述した一体形状の弾性部材と異なり、弾性部材の係合子への作用部分のみを別々の部材で構成することができ、一方の係合子に押圧力を作用させる部分と他方の係合子に押圧力を作用させる部分とを同一の精度に設定することが容易となる。また、弾性部材の出力側部材への取り付け部分が不要となるので、弾性部材の材料費も削減することができ、コスト低減が図れる。
本発明における仕切部材と弾性片との連結部は、仕切部材あるいは弾性片のいずれか一方に設けられた被嵌合部に、他方に設けられた嵌合部を嵌め込んだ構造であることが望ましい。このような嵌合構造とすれば、弾性片の仕切部材への取り付けが容易となる。
本発明における連結部の被嵌合部と嵌合部は、仕切部材および弾性片の軸方向の複数箇所に設けられていることが望ましい。このようにすれば、弾性片の仕切部材への取り付け状態が強固となる点で有効である。
本発明における連結部の被嵌合部は、仕切部材の先端側部位を切り起こして形成されたスリットであり、嵌合部は、弾性片にスリットと対応させて形成された切り欠きとで構成されていることが望ましい。このような構造とすれば、弾性片の仕切部材への取り付けがより一層容易となる。
この場合、スリットは、仕切部材の径方向外方へ向けて開口し、弾性片の切り欠きを仕切部材のスリットに径方向外方から挿入することにより、弾性片を仕切部材に結合させた構造が可能である。このようにすれば、仕切部材に対して弾性片を径方向内方へ向けて係止させることでその弾性片を仕切部材に組み付けることになる。
また、スリットは、仕切部材の径方向内方へ向けて開口し、弾性片の切り欠きを仕切部材のスリットに径方向内方から挿入することにより、弾性片を仕切部材に結合させた構造が有効である。このようにすれば、仕切部材に対して弾性片を径方向外方へ向けて係止させることで弾性片を仕切部材に組み付けることになり、出力側部材の高速回転により生じる遠心力に対して弾性片が仕切部材から抜脱することを確実に防止できる。
本発明における仕切部材は、その基端側部位が出力側部材の周面に設けられた凹溝に嵌め込まれると共に先端側部位に弾性部材が配され、凹溝の奥側部位の周方向寸法をその開口側部位の周方向寸法よりも大きく設定し、仕切部材の基端側部位を凹溝の奥側部位で係止させたことにより、出力側部材が高速回転する状態であって、その高速回転で生じる遠心力により仕切部材が出力側部材から抜脱することを未然に防止することができ、信頼性の高い逆入力遮断クラッチを提供することができる。
本発明に係る逆入力遮断クラッチの実施形態で、図2のB−B線に沿う断面図である。 図1のA−A線に沿う断面図である。 実施形態における入力軸、出力軸、ローラ、弾性部材および仕切部材を示す組立分解斜視図である。 図1の中立状態を示す要部拡大断面図である。 図1の入力軸から回転トルクが入力された状態を示す要部拡大断面図である。 本発明の他の実施形態で、逆入力遮断クラッチの全体構成を示す断面図である。 図6における仕切部材および弾性部材の弾性片を示す組立分解斜視図である。 本発明の他の実施形態で、逆入力遮断クラッチの全体構成を示す断面図である。 図8における仕切部材および弾性部材の弾性片を示す組立分解斜視図である。 逆入力遮断クラッチの従来例で、図11のD−D線に沿う断面図である。 図10のC−C線に沿う断面図である。 従来例における入力軸、出力軸、ローラ、弾性部材および仕切部材を示す組立分解斜視図である。 図10の中立状態を示す要部拡大断面図である。 図10の入力軸から回転トルクが入力された状態を示す要部拡大断面図である。
本発明に係る逆入力遮断クラッチの実施形態を以下に詳述する。図1および図2は本発明の一つの実施形態における逆入力遮断クラッチの全体構成を示し、図3は入力側部材、出力側部材、係合子、弾性部材および仕切部材の組立分解状態を示す。なお、図3では、一組の係合子、弾性部材および仕切部材のみを図示し、残り三組の係合子、弾性部材および仕切部材は図示省略している。
この実施形態の逆入力遮断クラッチは、図1および図2に示すように回転が拘束される静止側部材としての固定外輪21と、固定外輪21の内周に先端部が挿入され、回転トルクが入力される入力側部材としての入力軸22と、固定外輪21の内周に入力軸22と対向する状態で挿入され、回転トルクが出力される出力側部材としての出力軸23と、その固定外輪21と出力軸23との間に係合離脱可能に設けられた複数対(図では四対)の係合子としてのローラ30a,30b、および各対のローラ30a,30b間に配設されて両側のローラ30a,30bを固定外輪21と出力軸23間に係合させる方向に付勢する弾性部材32からなり、出力軸23からの逆入力トルクに対して出力軸23と固定外輪21とをロックし、入力軸22からの入力トルクに対してロック状態を解除するロック手段34と、入力軸22と出力軸23との間に設けられ、ロック解除状態の時に、入力軸22からの入力トルクを出力軸23に伝達するトルク伝達手段35と、弾性部材32により各対のローラ30a,30bの一方に作用する押圧力と他方に作用する押圧力を独立させる仕切部材33とを備え、固定外輪21に入力軸22と出力軸23を転がり軸受24,25を介して正逆回転自在に支承した構造を具備する。
トルク伝達手段35の構造は次のとおりである。入力軸22には、軸中心から径方向外側へずれた位置にピン28が軸方向に突設され、出力軸23には、入力軸22と対向する端面に径方向に沿う凹溝27が形成されている。前述したピン28の先端を出力軸23と対向する端面から突出させて、出力軸23の端面に形成された凹溝27に嵌入させることにより、入力軸22からの回転トルクを出力軸23に伝達可能としている。
一方、ロック手段34の構造は以下のとおりである。図3に示すように入力軸22の出力軸側端部には径方向外側へ拡径したフランジ部22aが一体的に形成され、そのフランジ部22aの外周から軸方向の出力軸側へ連続して延びる複数(図では四つ)の柱部22bが円周方向等間隔に形成されている。この円周方向に隣接する柱部22b間の空間は、軸方向の一方に向かって開口した形態のポケット29を構成し、各ポケット29に一対のローラ30a,30bがそれぞれ配される。なお、ポケット29の開口側へローラ30a,30bが軸方向移動することを防止するため、ローラ30a,30bの端面と転がり軸受25との間に間座26(図2参照)が設けられている。
出力軸23の入力軸側外周には、前述した入力軸22の柱部22b間に位置するポケット29と対応させて複数対(図では四対)のカム面31a,31bが円周方向等間隔に形成されている。この出力軸23のカム面31a,31bと固定外輪21の内周面との間に、複数対(図では四対)のローラ30a,30bがそれぞれ配され、入力軸22の柱部22b間に形成されたポケット29に収容される。一対のローラ30a,30bのうち、一方のローラ30aは一対のカム面31a,31bのうちの一方のカム面31aに位置し、他方のローラ30bは他方のカム面31bに位置するように配されている。
各対のローラ30a,30b間には弾性部材32が介挿され、この弾性部材32が各対のローラ30a,30bを互いに離れる方向に弾性的に押圧する。この弾性部材32は、出力軸23の外周面のカム面31aとカム面31bとの間に形成された凹溝36に嵌め込まれ、伸縮方向の中央に形成されたU字状部32cと、そのU字状部32cの先端に一体的に形成された一対のN字状部32a,32bとで構成されている。
この弾性部材32のU字状部32cの内側に、入力軸22からのトルク伝達時に弾性部材32により一方のローラ30aに作用する押圧力と他方のローラ30bに作用する押圧力とを独立させる仕切部材33が嵌め込まれている。この仕切部材33は、弾性部材32のU字状部32cと密着するようにU字状をなし、凹溝36の奥側部位36aに位置する基端側部位である曲成基部33cと、その曲成基部33cから径方向外方へ延びる先端側部位である平板部33a,33bとで構成されている。この仕切部材33の平板部33a,33bの両側に弾性部材32のN字状部32a,32bが配されている。なお、仕切部材33は、入力軸22からのトルク伝達時、一方のローラ30aに作用する弾性部材32のN字状部32aの押圧力と他方のローラ30bに作用するN字状部32bの押圧力とを独立させる機能と、弾性部材32のN字状部32a,32bに押圧されて弾性変形する機能を有する。
図1の拡大部分で示すように、出力軸23に形成された凹溝36の奥側部位36aの周方向寸法Wをその開口側部位36bの周方向寸法Wよりも大きく設定し(W>W)、弾性部材32のU字状部32cの基端側部位である基部32cと仕切部材33の曲成基部33cを凹溝36の奥側部位36aで径方向に対して係止させている。つまり、凹溝36の奥側部位36aを軸方向に延びる円筒形状とし、その内径を前述の周方向寸法Wとすると共に、弾性部材32のU字状部32cの基部32cを軸方向に延びる円筒形状とし、その外径を前述の周方向寸法Wとする。なお、凹溝36の奥側部位36aの内径と弾性部材32のU字状部32cの基部32cの外径を周方向寸法Wと一致させているが、弾性部材32のU字状部32cの基部32cを凹溝36の奥側部位36aに挿入可能な程度の公差は有する。一方、凹溝36の開口側部位36bの内寸を前述の周方向寸法Wとすると共に、弾性部材32のU字状部32cの外寸を前述の周方向寸法Wとする。この弾性部材32のU字状部32cと密着する仕切部材33は、その曲成基部33cが、弾性部材32のU字状部32cの基部32cに内嵌されて軸方向に延びる円筒形状をなしている。
このように凹溝36の奥側部位36aの周方向寸法Wをその開口側部位36bの周方向寸法Wよりも大きく設定し、その凹溝36の奥側部位36aに弾性部材32のU字状部32cの基部32cおよび仕切部材33の曲成基部33cを密着させるように円筒形状としたことにより、出力軸23が高速回転する状態であっても、弾性部材32のU字状部32cの基部32cが凹溝36の奥側部位36aに係止されると共に仕切部材33の曲成基部33cが弾性部材32のU字状部32cの基部32cに係止されるので、高速回転で生じる遠心力により弾性部材32および仕切部材33が出力軸23の凹溝36から抜脱することを未然に防止することができる。
なお、前述したように出力軸23の凹溝36の奥側部位36aの周方向寸法Wをその開口側部位36bの周方向寸法Wよりも大きく設定したことから、弾性部材32および仕切部材33を出力軸23の径方向外方から凹溝36に挿入することが困難となる。そこで、この実施形態では、出力軸23の外周面に開口する凹溝36を、図3に示すように出力軸23の端面にも開口するようなスリット状としている。これにより、出力軸23の凹溝36の奥側部位36aの周方向寸法Wをその開口側部位36bの周方向寸法Wよりも大きく設定しても、同図に示すように弾性部材32および仕切部材33を出力軸23の軸方向から凹溝36に挿入することが可能となり、弾性部材32および仕切部材33の出力軸23への組み付けが容易となる。
この逆入力遮断クラッチでは、図4に拡大して示す中立状態で、出力軸23に時計方向の逆入力トルクが入力されると、弾性部材32のN字状部32aの弾性力により反時計方向(回転方向後方)のローラ30aがその方向の楔隙間と係合して、出力軸23が固定外輪21に対して時計方向にロックされる。逆に、出力軸23に反時計方向の逆入力トルクが入力されると、弾性部材32のN字状部32bの弾性力により時計方向(回転方向後方)のローラ30bがその方向の楔隙間と係合して、出力軸23が固定外輪21に対して反時計方向にロックされる。従って、出力軸23からの逆入力トルクは、一対のローラ30a,30bによって正逆両回転方向にロックされる。
一方、入力軸22に回転トルクが入力されて例えば時計方向に回動すると、図5に拡大して示すように、まず、入力軸22の反時計方向(回転方向後方)の柱部22bがその方向(回転方向後方)のローラ30aと係合して、これを弾性部材32のN字状部32aの弾性力に抗して時計方向(回転方向前方)に押圧する。これにより、反時計方向(回転方向後方)のローラ30aがその方向の楔隙間から離脱して、出力軸23のロック状態が解除されてその出力軸23が時計方向に回動可能となる。
入力軸22がさらに時計方向が回動すると、入力軸22のピン28が出力軸23の凹溝27の壁面に当接することにより、入力軸22からの時計方向の回転トルクがピン28と凹溝27との係合部分を介して出力軸23に伝達され、出力軸23が時計方向に回動する。この時、時計方向(回転方向前方)のローラ30bは、その方向の楔隙間と係合せず、出力軸23のカム面31bと固定外輪21の内周面に接触した状態で空転する。
入力軸22に反時計方向の回転トルクが入力された場合は、前述とは逆の動作で出力軸23が反時計方向に回動する。従って、入力軸22からの正逆両回転方向の回転トルクは、ピン28と凹溝27との係合部分を介して出力軸23に伝達され、出力軸23が正逆両回転方向に回動する。
この入力軸22からのトルク伝達時、一対のローラ30a,30b間に配設された仕切部材33により、一方のローラ30aに作用する弾性部材32のN字状部32aの押圧力と他方のローラ30bに作用するN字状部32bの押圧力とを独立させるようにしたから、一方のローラ30aに作用するN字状部32aの押圧力が他方のローラ30bに作用するN字状部32bの押圧力の大きさに影響することがないので、その他方のローラ30bに作用するN字状部32bのばね荷重が増加することはない。その結果、入力軸22から出力軸23への回転伝達におけるトルク損失を低減させることができる。
つまり、図5に示すように入力軸22から回転トルクが時計方向に入力された場合、回転方向後方に位置するローラ30a(回転方向が反時計方向の時はローラ30b、以下、括弧内の符号は回転方向が反時計方向の場合を示す)を押圧する弾性部材32のN字状部32a(32b)は、出力軸23のカム面31a,31bに取り付けられた仕切部材33との間で変形するだけで、回転方向前方に位置するローラ30b(30a)を押圧するN字状部32b(32a)は変形しないため、そのローラ30b(30a)に作用するN字状部32b(32a)のばね荷重は変化しない。
また、この入力軸22からのトルク伝達時、仕切部材33が弾性変形可能であるため、入力軸22に入力トルクが加えられてロック状態が解除された時に、回転方向前方のローラ30b(30a)と固定外輪21および出力軸23との接触圧が小さく、このローラ30b(30a)の空転によるトルク損失が少ないので、効率よくトルク伝達ができる。しかも、何らかの異常により弾性部材32のN字状部32a,32bがローラ30a,30bから衝撃を受けても、その衝撃を仕切部材33の弾性変形で吸収することができるので、N字状部32a,32bの塑性変形や破損を防止できる。なお、仕切部材33は、弾性部材32の許容応力を超える荷重以下で変形可能なように設定されていることが必要である。
さらに、この入力軸22からのトルク伝達時、出力軸23が高速回転する状態であっても、凹溝36の奥側部位36aの周方向寸法Wをその開口側部位36bの周方向寸法Wよりも大きく設定し、その凹溝36の奥側部位36aに弾性部材32のU字状部32cの基部32cおよび仕切部材33の曲成基部33cを密着させるように円筒形状としたことにより、弾性部材32のU字状部32cの基部32cが凹溝36の奥側部位36aに係止されると共に仕切部材33の曲成基部33cが弾性部材32のU字状部32cの基部32cに係止されるので、高速回転で生じる遠心力により弾性部材32および仕切部材33が出力軸23の凹溝36から抜脱することを未然に防止することができる。
以上の実施形態では、U字状部32cと一対のN字状部32a,32bとを一体的に形成した弾性部材32について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、一対のN字状部を別体で形成した弾性部材を適用することも可能である。
図6に示す他の実施形態における弾性部材42は、一方のローラ30aに押圧力を作用させる一方の弾性片42aと、他方のローラ30bに押圧力を作用させる他方の弾性片42bとからなり、一方の弾性片42aと他方の弾性片42bのそれぞれを仕切部材43に連結部37を介して固着した構造を具備する。なお、一方の弾性片42aおよび他方の弾性片42bは、左右対称な同一形状でN字状をなす。図1に示す実施形態と同一部分には同一参照を符合を付して重複説明は省略する。
このようにローラ30a,ローラ30bに押圧力を作用させる弾性片42a,42bを別々の部材で構成することで、前述の実施形態のような一体形状の弾性部材32(図1参照)と異なり、弾性片42a,42bがローラ30a,30bに作用させる押圧力について弾性片42a,42bの両者で同一の精度を出すことが容易となる。また、一方の弾性片42aと他方の弾性片42bとを連結部37を介して仕切部材43に固着することから、前述の実施形態のように弾性部材32(図1参照)におけるU字状部32cが不要となるので、弾性部材42の材料費も削減することができ、コスト低減が図れる。
この仕切部材43は、出力軸23の外周面に形成された凹溝36に嵌め込まれ、その凹溝36の奥側部位36aに位置する曲成基部43cと、その曲成基部43cから径方向外方へ延びる平板部43a,43bとで構成されている。図6の拡大部分で示すように、出力軸23に形成された凹溝36の奥側部位36aを円筒形状としてその周方向寸法Wをその開口側部位36bの周方向寸法Wよりも大きく設定することから(W>W)、この実施形態では、仕切部材43の曲成基部43cを軸方向に延びる円筒形状とし、その外径を前述の周方向寸法Wとする。一方、凹溝36の開口側部位36bの内寸を前述の周方向寸法Wとすることから、仕切部材43の平板部43a,43bの外寸を前述の周方向寸法Wとする。
このように凹溝36の奥側部位36aの周方向寸法Wをその開口側部位36bの周方向寸法Wよりも大きく設定し、その凹溝36の奥側部位36aに仕切部材43の曲成基部43cを密着させるように円筒形状としたことにより、出力軸23が高速回転する状態であっても、仕切部材43の曲成基部43cが凹溝36の奥側部位36aに係止されるので、高速回転で生じる遠心力により仕切部材43が出力軸23の凹溝36から抜脱することを未然に防止することができる。
この実施形態における仕切部材43と弾性片42a,42bとの連結部37は、図7に示すように仕切部材43に設けられた被嵌合部に、弾性片42a,42bに設けられた嵌合部を嵌め込んだ構造を具備する。仕切部材43に設けられた被嵌合部は、仕切部材43の平板部43a,43bの端縁中央部位を切り起こすことにより、その切り起こし片38a,38bと平板部43a,43bとの間に形成されたスリット39a,39bである。また、弾性片42a,42bに設けられた嵌合部は、弾性片42a,42bの内側端縁中央部位に前述のスリット39a,39bと対応させて形成された切り欠き40a,40bである。
一方の弾性片42aの切り欠き40aを仕切部材43の一方の平板部43aのスリット39aに径方向外方から径方向内方へ向けて嵌合させると共に、他方の弾性片42bの切り欠き40bを仕切部材43の他方の平板部43bのスリット39bに径方向外方から径方向内方へ向けて嵌合させることにより、一対の弾性片42a,42bが仕切部材43に組み付けられる。このような弾性片42a,42bと仕切部材43との組み付け構造とすることにより、弾性片42a,42bの仕切部材43への取り付けが容易となっている。
仕切部材43と弾性片42a,42bとの連結部37の構造は、図6および図7に示す実施形態のように仕切部材43のスリット39a,39bを仕切部材43の径方向外方へ向けて開口させ、弾性片42a,42bの切り欠き40a,40bを仕切部材43のスリット39a,39bに径方向外方から挿入することにより、弾性片42a,42bを仕切部材43に結合させた構造としている。なお、連結部の構造は、前述したように仕切部材43に対して弾性片42a,42bを径方向内方へ向けて係止させることでその弾性片42a,42bを仕切部材43に組み付ける構造以外のものであってもよい。
例えば、図8および図9に示す他の実施形態のような連結部47の構造であってもよい。つまり、仕切部材53に設けられた被嵌合部は、仕切部材53の平板部53a,53bの中央部位を切り起こすことにより、その切り起こし片48a,48bと平板部53a,53bとの間に形成されたスリット49a,49bである。また、弾性片52a,52bに設けられた嵌合部は、弾性片52a,52bの内側折り曲げ部中央部位に前述のスリット49a,49bと対応させて形成された切り欠き50a,50bである。なお、図8では、図6と同一部分には同一参照を符合を付して重複説明は省略する。
一方の弾性片52aの切り欠き50aを仕切部材53の一方の平板部53aのスリット49aに径方向内方から径方向外方へ向けて嵌合させると共に、他方の弾性片52bの切り欠き50bを仕切部材53の他方の平板部53bのスリット49bに径方向内方から径方向外方へ向けて嵌合させることにより、一対の弾性片52a,52bが仕切部材53に組み付けられる。このような弾性片52a,52bと仕切部材53との組み付け構造とすることにより、弾性片52a,52bの仕切部材53への取り付けが容易となっている。
このようにスリット49a,49bを仕切部材53の径方向内方へ向けて開口させ、弾性片52a,52bの切り欠き50a,50bを仕切部材53のスリット49a,49bに径方向内方から挿入することにより、弾性片52a,52bを仕切部材53に結合させた構造とした場合、仕切部材53に対して弾性片52a,52bを径方向外方へ向けて係止させることで弾性片52a,52bを仕切部材53に組み付けることになり、出力軸23の高速回転により生じる遠心力に対して弾性片52a,52bが仕切部材53から抜脱することを確実に防止できる。
図6〜図9に示す実施形態では、仕切部材43,53と弾性片42a,42b,52a,52bとの連結部37,47として、仕切部材43,53の平板部43a,43b,53a,53bに一つのスリット39a,39b,49a,49bを設けると共に弾性片42a,42b,52a,52bに一つの切り欠き40a,40b,50a,50bを設けるようにしたが、被嵌合部としてのスリット39a,39b,49a,49bおよび嵌合部としての切り欠き40a,40b,50a,50bを軸方向の複数箇所に設けるようにしてもよい。このようにスリット39a,39b,49a,49bおよび切り欠き40a,40b,50a,50bを複数箇所に設ければ、弾性片42a,42b,52a,52bの仕切部材43,53への取り付け状態が強固となる。
また、前述の実施形態では、楔隙間を形成するためのカム面31a,31bを出力軸23に設け、係合子としてローラ30a,30bを使用した場合について説明したが、楔隙間を形成するためのカム面を設けた係合子としてスプラグを用いることも可能である。
本発明は前述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
21 静止側部材(固定外輪)
22 入力側部材(入力軸)
23 出力側部材(出力軸)
30a,30b 係合子(ローラ)
32,42,52 弾性部材
42a,42b,52a,52b 弾性片
33,43,53 仕切部材
33a,33b 先端側部位
33c 基端側部位
34 ロック手段
35 トルク伝達手段
36 凹溝
36a 奥側部位
36b 開口側部位
37,47 連結部
39a,39b,49a,49b 被嵌合部(スリット)
40a,40b,50a,50b 嵌合部(切り欠き)
,W 周方向寸法

Claims (12)

  1. 回転トルクが入力される入力側部材と、回転トルクが出力される出力側部材と、回転が拘束される静止側部材と、その静止側部材と前記出力側部材との間に係合離脱可能に設けられた複数対の係合子、および各対の係合子間に配設されて両側の係合子をそれぞれ静止側部材と出力側部材に係合させる方向に付勢する弾性部材からなり、出力側部材からの逆入力トルクに対して出力側部材をロックし、入力側部材からの入力トルクに対してロック状態を解除するロック手段と、前記入力側部材と出力側部材との間に設けられ、ロック解除状態の時に、入力側部材からの入力トルクを出力側部材に伝達するトルク伝達手段と、前記弾性部材により各対の係合子の一方に作用する押圧力と他方に作用する押圧力を独立させる仕切部材とを備えた逆入力遮断クラッチであって、
    前記仕切部材は、その基端側部位が前記出力側部材の周面に設けられた凹溝に嵌め込まれると共に先端側部位に前記弾性部材が配され、前記凹溝の奥側部位の周方向寸法をその開口側部位の周方向寸法よりも大きく設定し、前記仕切部材の基端側部位を前記凹溝の奥側部位で係止させたことを特徴とする逆入力遮断クラッチ。
  2. 前記凹溝の奥側部位および前記仕切部材の基端側部位を軸方向に延びる円筒形状とし、その仕切部材の円筒状基端側部位を前記凹溝の円筒状奥側部位に内嵌させた請求項1に記載の逆入力遮断クラッチ。
  3. 前記凹溝は、前記仕切部材が出力側部材の軸方向から挿入可能なように前記出力側部材の端面に開口したスリット状をなす請求項1又は2に記載の逆入力遮断クラッチ。
  4. 前記弾性部材は、その基端側部位が前記仕切部材の基端側部位と共に出力側部材の凹溝に嵌め込まれ、先端側部位が各対の係合子に押圧力を作用させるように配されている請求項1〜3のいずれか一項に記載の逆入力遮断クラッチ。
  5. 前記弾性部材は、一方の係合子に押圧力を作用させる一方の弾性片と、他方の係合子に押圧力を作用させる他方の弾性片とからなり、前記一方の弾性片と他方の弾性片のそれぞれを前記仕切部材の先端側部位に連結部を介して固着した請求項1〜3のいずれか一項に記載の逆入力遮断クラッチ。
  6. 前記仕切部材と弾性片との連結部は、仕切部材あるいは弾性片のいずれか一方に設けられた被嵌合部に、他方に設けられた嵌合部を嵌め込んだ構造である請求項5に記載の逆入力遮断クラッチ。
  7. 前記連結部の被嵌合部と嵌合部は、仕切部材および弾性片の軸方向の複数箇所に設けられている請求項6に記載の逆入力遮断クラッチ。
  8. 前記連結部の被嵌合部は、前記仕切部材の先端側部位を切り起こして形成されたスリットであり、前記嵌合部は、弾性片に前記スリットと対応させて形成された切り欠きとで構成されている請求項6又は7に記載の逆入力遮断クラッチ。
  9. 前記スリットは、仕切部材の径方向外方へ向けて開口し、前記弾性片の切り欠きを前記仕切部材のスリットに径方向外方から挿入することにより、前記弾性片を仕切部材に結合させた請求項8に記載の逆入力遮断クラッチ。
  10. 前記スリットは、仕切部材の径方向内方へ向けて開口し、前記弾性片の切り欠きを前記仕切部材のスリットに径方向内方から挿入することにより、前記弾性片を仕切部材に結合させた請求項8に記載の逆入力遮断クラッチ。
  11. 前記係合子は、ローラである請求項1〜10のいずれか一項に記載の逆入力遮断クラッチ。
  12. 前記係合子は、スプラグである請求項1〜10のいずれか一項に記載の逆入力遮断クラッチ。
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