JP2007232029A - 逆入力遮断クラッチ - Google Patents

逆入力遮断クラッチ Download PDF

Info

Publication number
JP2007232029A
JP2007232029A JP2006052850A JP2006052850A JP2007232029A JP 2007232029 A JP2007232029 A JP 2007232029A JP 2006052850 A JP2006052850 A JP 2006052850A JP 2006052850 A JP2006052850 A JP 2006052850A JP 2007232029 A JP2007232029 A JP 2007232029A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
input
torque
rollers
output shaft
output
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006052850A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Sato
光司 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp, NTN Toyo Bearing Co Ltd filed Critical NTN Corp
Priority to JP2006052850A priority Critical patent/JP2007232029A/ja
Publication of JP2007232029A publication Critical patent/JP2007232029A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Braking Arrangements (AREA)

Abstract

【課題】 トルク伝達時にローラが遠心力で固定外輪に接触し自転することを防止する。
【解決手段】 回転トルクが入出力される入出力軸22,23と、回転が拘束される固定外輪21と、固定外輪21と出力軸23間に係合離脱可能に設けられたローラ30a,30b、およびローラ30a,30b間に配設されて両側のローラ30a,30bを固定外輪21と出力軸23間に係合させる方向に付勢する弾性部材42からなり、出力軸23からの逆入力トルクに対して出力軸23をロックし、入力軸22からの回転トルクに対してロック状態を解除するロック手段44と、入出力軸22,23間に設けられ、ロック解除状態の時に、入力軸22からの回転トルクを出力軸23に伝達するトルク伝達手段45と、入力軸22からのトルク伝達時にローラ30aと30bに作用する弾性部材42の押圧力をそれぞれ独立させる遮蔽板43とを備え、弾性部材42a,42bの先端部位42a,42bを、そのローラ30a,30bの外径面の一部に沿わせたR形状とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、入力側からの入力トルクを出力側に伝達する一方、出力側からの逆入力トルクをロックして入力側に還流させない機能を具備した逆入力遮断クラッチに関する。
例えば、駆動源からの入力トルクを出力側機構に伝達して所要の動作を行なう装置では、駆動源の停止時、出力側機構の位置が変動しないようにこれを保持する機能が求められる場合がある。電動シャッターを例にとると、駆動モータからの正方向または逆方向の入力トルクを出力側の開閉機構に入力して、シャッターの開閉動作を行なうが、その開閉動作の途中で何等かの事情(停電など)により駆動源が停止した場合、シャッターの自重下降による逆入力トルクが入力側に還流すると、入力側機器に損傷が生じる可能性がある。そのため、シャッターの位置を保持し、シャッターからの逆入力トルクを入力側に還流させない機能を持った機構が必要になる。
このような出力側からの逆入力トルクをロックして入力側に還流させない機能を具備した機構の一つに逆入力遮断クラッチがある(例えば、特許文献1参照)。
従来の逆入力遮断クラッチは、図5および図6に示すように静止状態にある固定外輪1に入力軸2と出力軸3を転がり軸受4,5を介して正逆回転自在に支承した構造を具備する。入力軸2には、軸中心から径方向外側へずれた位置にピン8が軸方向に突設され、出力軸3には、入力軸2と対向する端面に径方向に沿う凹溝7が形成されている。前述したピン8の先端を出力軸3と対向する端面から突出させて、出力軸3の端面に形成された凹溝7に嵌入させることにより、入力軸2からの回転トルクを出力軸3に伝達可能としている。
一方、入力軸2の出力軸側端部には径方向外側へ拡径したフランジ部2aが一体的に形成され、そのフランジ部2aの外周から軸方向の出力軸側へ連続して延びる複数(図では四つ)の柱部2bが円周方向等間隔に形成されている。この円周方向に隣接する柱部2b間の空間は、軸方向の一方に向かって開口したポケット9を構成し、各ポケット9に一対のローラ10a,10bがそれぞれ配される。図6の符号14は、入力軸2と出力軸3および転がり軸受5との間に配設され、ポケット9内に収容されたローラ10a,10bの軸方向移動を規制する間座である。
出力軸3の入力軸側外周には、前述した入力軸2の柱部2a間に位置するポケット9と対応させて複数対(図では四対)のカム面11a,11bが円周方向等間隔に形成されている。この出力軸3のカム面11a,11bと固定外輪1の内周面との間に、複数対(図では四対)のローラ10a,10bがそれぞれ配され、入力軸2の柱部2a間に形成されたポケット9に収容される。一対のローラ10a,10bのうち、一方のローラ10aは一対のカム面11a,11bのうちの一方のカム面11aに位置し、他方のローラ10bは他方のカム面11bに位置するように配されている。
一対のローラ10a,10b間にはN字状をなす一対の弾性部材12a,12bが介挿され、それぞれの弾性部材12a,12bが一対のローラ10a,10bを互いに離間させる方向に弾性的に押圧する。また、入力軸2からのトルク伝達時に一方のローラ10aに作用する弾性部材12aの押圧力と他方のローラ10bに作用する弾性部材12bの押圧力とを独立させる仕切部材としての遮蔽板13を一対のローラ10a,10b間に配設し、その遮蔽板13の両面に弾性部材12a,12bをそれぞれ固着している。
この逆入力遮断クラッチでは、図7に拡大して示す中立状態で、出力軸3に時計方向の逆入力トルクが入力されると、弾性部材12aの弾性力により反時計方向(回転方向後方)のローラ10aがその方向の楔隙間と係合して、出力軸3が固定外輪1に対して時計方向にロックされる。逆に、出力軸3に反時計方向の逆入力トルクが入力されると、弾性部材12bの弾性力により時計方向(回転方向後方)のローラ10bがその方向の楔隙間と係合して、出力軸3が固定外輪1に対して反時計方向にロックされる。従って、出力軸3からの逆入力トルクは、一対のローラ10a,10bによって正逆両回転方向にロックされる。
一方、入力軸2に回転トルクが入力されて例えば時計方向に回動すると、図8に拡大して示すように、まず、入力軸2の反時計方向(回転方向後方)の柱部2bがその方向(回転方向後方)のローラ10aと係合して、これを一方の弾性部材12aの弾性力に抗して時計方向(回転方向前方)に押圧する。これにより、反時計方向(回転方向後方)のローラ10aがその方向の楔隙間から離脱して、出力軸3のロック状態が解除されてその出力軸3が時計方向に回動可能となる。
入力軸2がさらに時計方向が回動すると、入力軸2のピン8が出力軸3の凹溝7の壁面に当接することにより、入力軸2からの時計方向の回転トルクがピン8と凹溝7との係合部分を介して出力軸3に伝達され、出力軸3が時計方向に回動する。この時、時計方向(回転方向前方)のローラ10bは、その方向の楔隙間と係合せず、出力軸3のカム面11bと固定外輪1の内周面に接触した状態で空転する。
入力軸2に反時計方向の回転トルクが入力された場合は、前述とは逆の動作で出力軸3が反時計方向に回動する。従って、入力軸2からの正逆両回転方向の回転トルクは、ピン8と凹溝7との係合部分を介して出力軸3に伝達され、出力軸3が正逆両回転方向に回動する。
この入力軸2からのトルク伝達時、一対のローラ10a,10b間に配設された遮蔽板13により、一方のローラ10aに作用する弾性部材12aの押圧力と他方のローラ10bに作用する弾性部材12bの押圧力とを独立させている。従って、回転方向後方に位置するローラ10a(図8参照)を押圧する弾性部材12aのみが遮蔽板13との間で変形するだけで、回転方向前方に位置するローラ10bを押圧する弾性部材12bは変形しない。
このように一方のローラ10aに作用する弾性部材12aの押圧力が他方のローラ10bに作用する弾性部材12bの押圧力の大きさに影響することがないので、その他方のローラ10bに作用する弾性部材12bのばね荷重が増加することはない。その結果、入力軸2から出力軸3への回転伝達におけるトルク損失を低減させることができる。
特開2003−343601号公報
ところで、前述した逆入力遮断クラッチでは、入力軸2からのトルク伝達時、連続して回転する場合や高速で回転する場合、固定外輪1と出力軸3との係合が解除されたローラ10a,10bが遠心力でもって固定外輪1の内周面に押し付けられて回転する。そのため、ローラ10a,10bと固定外輪1の内周面との接触による引擦りトルクが発生し、これが回転時の損失となっていた。
また、前述の場合、ローラ10a,10bが自転する可能性がある。このようにローラ10a,10bが自転すると、そのローラ10a,10bと弾性部材12a,12bとの接触部で引擦りトルクが発生するため、その弾性部材12a,12bに摩耗が発生する可能性があった。
そこで、本発明は前述の問題点に鑑みて提案されたもので、その目的とするところは、入力軸からのトルク伝達時に係合解除されたローラが遠心力で固定外輪に接触することを防止し、また、このトルク伝達時にローラが自転することを防止し得る逆入力遮断クラッチを提供することにある。
前述の目的を達成するための技術的手段として、本発明の逆入力遮断クラッチは、回転トルクが入力される入力側部材と、回転トルクが出力される出力側部材と、回転が拘束される静止側部材と、その静止側部材と出力側部材との間に係合離脱可能に設けられた複数対の係合子、および各対の係合子間に配設されて両側の係合子をそれぞれ静止側部材と出力側部材に係合させる方向に付勢する弾性部材からなり、出力側部材からの逆入力トルクに対して出力側部材をロックし、入力側部材からの入力トルクに対してロック状態を解除するロック手段と、入力側部材と出力側部材との間に設けられ、ロック解除状態の時に、入力側部材からの入力トルクを出力側部材に伝達するトルク伝達手段と、各対の係合子の一方に作用する弾性部材の押圧力と他方に作用する弾性部材の押圧力を独立させる仕切部材とを備え、弾性部材の係合子への作用部位を、その係合子の外周面の一部に沿わせた形状としたことを特徴とする。
ここで、「弾性部材の係合子への作用部位」とは、弾性部材による押圧力が係合子に作用する部位、つまり、弾性部材が例えば板ばねの場合、その弾性部材の先端部位を意味する。また、「係合子の外周面の一部」とは、弾性部材の作用部位が接触する係合子の外周面において、その接触点から静止側部材側に向けて延在する部位を意味する。
なお、この係合子がローラの場合、弾性部材のローラへの作用部位を、そのローラの外径面の一部に沿わせたR形状とすることになる。
本発明の逆入力遮断クラッチでは、入力側部材に回転トルクが入力されると、まず、ロック手段によりロック状態が解除され、その状態で入力側部材からの回転トルクがトルク伝達手段を介して出力側部材に伝達される。一方、出力側部材からの逆入力トルクは、ロック手段を介して出力側部材と静止側部材との間でロックされる。従って、入力側からの回転トルクは出力側に伝達されるのに対して、出力側からの逆入力トルクは入力側に還流させない機能が得られる。
本発明では、弾性部材の係合子への作用部位を、その係合子の外周面の一部に沿わせた形状としたことにより、弾性部材の係合子への作用部位は、その接触点から静止側部材側に向けて延在する部位で係合子を包み込む形態をとる。これにより、入力軸からのトルク伝達時に係合解除された係合子が遠心力で静止側部材に接触することを防止することができ、係合子と静止側部材との接触による引擦りトルクが発生することはない。また、このトルク伝達時にローラが自転することを防止することができ、係合子と弾性部材との接触部で引擦りトルクが発生することもない。
ロック手段には、楔係合力、凹凸係合力、摩擦力、磁気力、電磁力、流体圧力、流体粘性抵抗力、微粒子媒体などによって回転拘束力を付与するものが含まれるが、構造や制御機構の簡素化、動作の円滑化、コストの面などから、楔係合力によって回転拘束力を付与するものが好ましい。具体的には、出力側部材と静止側部材との間に楔隙間を形成し、この楔隙間に対して係合子を係合・離脱させることによって、ロック・空転を切り替える構成とするのがよい。
本発明によれば、弾性部材の係合子への作用部位を、その係合子の外周面の一部に沿わせた形状としたことにより、入力軸からのトルク伝達時に係合解除された係合子が遠心力で静止側部材に接触することを防止でき、係合子と静止側部材との接触による引擦りトルクが発生することはないので、回転時の損失トルクを低減できる。また、このトルク伝達時にローラが自転することを防止でき、係合子と弾性部材との接触部で引擦りトルクが発生することもないので、弾性部材の摩耗を防止でき、耐久性の向上が図れる。
本発明に係る逆入力遮断クラッチの実施形態を以下に詳述する。図1および図2は本発明の実施形態における逆入力遮断クラッチの全体構成を示す。
この実施形態の逆入力遮断クラッチは、図1および図2に示すように回転が拘束される静止側部材としての固定外輪21と、固定外輪21の内周に先端部が挿入され、回転トルクが入力される入力側部材としての入力軸22と、固定外輪21の内周に入力軸22と対向する状態で挿入され、回転トルクが出力される出力側部材としての出力軸23と、その固定外輪21と出力軸23との間に係合離脱可能に設けられた複数対(図では四対)の係合子としてのローラ30a,30b、および各対のローラ30a,30b間に配設されて両側のローラ30a,30bを固定外輪21と出力軸23間に係合させる方向に付勢する弾性部材42a,42bからなり、出力軸23からの逆入力トルクに対して出力軸23と固定外輪21とをロックし、入力軸22からの入力トルクに対してロック状態を解除するロック手段44と、入力軸22と出力軸23との間に設けられ、ロック解除状態の時に、入力軸22からの入力トルクを出力軸23に伝達するトルク伝達手段45と、各対のローラ30a,30bのうち、一方のローラ30aに作用する弾性部材42aの押圧力と他方のローラ30bに作用する弾性部材42bの押圧力を独立させる仕切部材としての遮蔽板43とを備え、固定外輪21に入力軸22と出力軸23を転がり軸受24,25を介して正逆回転自在に支承した構造を具備する。
トルク伝達手段45の構造は次のとおりである。入力軸22には、軸中心から径方向外側へずれた位置にピン28が軸方向に突設され、出力軸23には、入力軸22と対向する端面に径方向に沿う凹溝27が形成されている。前述したピン28の先端を出力軸23と対向する端面から突出させて、出力軸23の端面に形成された凹溝27に嵌入させることにより、入力軸22からの回転トルクを出力軸23に伝達可能としている。
一方、ロック手段44の構造は以下のとおりである。入力軸22の出力軸側端部には径方向外側へ拡径したフランジ部22aが一体的に形成され、そのフランジ部22aの外周から軸方向の出力軸側へ連続して延びる複数(図では四つ)の柱部22bが円周方向等間隔に形成されている。この円周方向に隣接する柱部22b間の空間は、軸方向の一方に向かって開口したポケット29を構成し、各ポケット29に一対のローラ30a,30bがそれぞれ配される。図2の符号34は、入力軸22と出力軸23および転がり軸受25との間に配設され、ポケット29内に収容されたローラ30a,30bの軸方向移動を規制する間座である。
出力軸23の入力軸側外周には、前述した入力軸22の柱部22b間に位置するポケット29と対応させて複数対(図では四対)のカム面31a,31bが円周方向等間隔に形成されている。この出力軸23のカム面31a,31bと固定外輪21の内周面との間に、複数対(図では四対)のローラ30a,30bがそれぞれ配され、入力軸22の柱部22b間に形成されたポケット29に収容される。一対のローラ30a,30bのうち、一方のローラ30aは一対のカム面31a,31bのうちの一方のカム面31aに位置し、他方のローラ30bは他方のカム面31bに位置するように配されている。
一対のローラ30a,30b間には略N字状をなす一対の弾性部材42a,42bが介挿され、それぞれの弾性部材42a,42bが一対のローラ30a,30bを互いに離間させる方向に弾性的に押圧する。また、入力軸22からのトルク伝達時に一方のローラ30aに作用する弾性部材42aの押圧力と他方のローラ30bに作用する弾性部材42bの押圧力とを独立させる仕切部材としての遮蔽板43を一対のローラ30a,30b間に配設し、その遮蔽板43の両面に弾性部材42a,42bをそれぞれ固着している。
これら弾性部材42a,42bは、図1に拡大して示すようにローラ30a,30bへの作用部位を、ローラ30a,30bの外周面の一部に沿わせた形状としている。すなわち、弾性部材42a,42bは、そのローラ30a,30bを弾性的に押圧する先端部位42a,42bを、その接触点から固定外輪21の内周面側に向けて延在させ、ローラ30a,30bの外径面に沿わせたR形状としている。これにより、弾性部材42a,42bの先端部位42a,42bは、ローラ30a,30bを固定外輪21側から包み込む形態を有することになる。なお、弾性部材42a,42bの先端部位42a,42bの曲率半径rは、ローラ30a,30bの直径Dの半分程度としている。
この逆入力遮断クラッチでは、図3に拡大して示す中立状態で、出力軸23に時計方向の逆入力トルクが入力されると、弾性部材42aの弾性力により反時計方向(回転方向後方)のローラ30aがその方向の楔隙間と係合して、出力軸23が固定外輪21に対して時計方向にロックされる。逆に、出力軸23に反時計方向の逆入力トルクが入力されると、弾性部材42bの弾性力により時計方向(回転方向後方)のローラ30bがその方向の楔隙間と係合して、出力軸23が固定外輪21に対して反時計方向にロックされる。従って、出力軸23からの逆入力トルクは、一対のローラ30a,30bによって正逆両回転方向にロックされる。
一方、入力軸22に回転トルクが入力されて例えば時計方向に回動すると、図4に拡大して示すように、まず、入力軸22の反時計方向(回転方向後方)の柱部22bがその方向(回転方向後方)のローラ30aと係合して、これを一方の弾性部材42aの弾性力に抗して時計方向(回転方向前方)に押圧する。これにより、反時計方向(回転方向後方)のローラ30aがその方向の楔隙間から離脱して、出力軸23のロック状態が解除されてその出力軸23が時計方向に回動可能となる。
入力軸22がさらに時計方向が回動すると、入力軸22のピン28が出力軸23の凹溝27の壁面に当接することにより、入力軸22からの時計方向の回転トルクがピン28と凹溝27との係合部分を介して出力軸23に伝達され、出力軸23が時計方向に回動する。この時、時計方向(回転方向前方)のローラ30bは、その方向の楔隙間と係合せず、出力軸23のカム面31bと固定外輪21の内周面に接触した状態で空転する。
入力軸22に反時計方向の回転トルクが入力された場合は、前述とは逆の動作で出力軸23が反時計方向に回動する。従って、入力軸22からの正逆両回転方向の回転トルクは、ピン28と凹溝27との係合部分を介して出力軸23に伝達され、出力軸23が正逆両回転方向に回動する。
この入力軸22からのトルク伝達時、一対のローラ30a,30b間に配設された遮蔽板43により、一方のローラ30aに作用する弾性部材42aの押圧力と他方のローラ30bに作用する弾性部材42bの押圧力とを独立させるようにしたから、一方のローラ30aに作用する弾性部材42aの押圧力が他方のローラ30bに作用する弾性部材42bの押圧力の大きさに影響することがないので、その他方のローラ30bに作用する弾性部材42bのばね荷重が増加することはない。その結果、入力軸22から出力軸23への回転伝達におけるトルク損失を低減させることができる。
つまり、図4に示すように入力軸22から回転トルクが時計方向に入力された場合、回転方向後方に位置するローラ30a(回転方向が反時計方向の時はローラ30b、以下、括弧内の符号は回転方向が反時計方向の場合を示す)を押圧する弾性部材42a(42b)は、出力軸23のカム面31a,31bに取り付けられた遮蔽板43との間で変形するだけで、回転方向前方に位置するローラ30b(30a)を押圧する弾性部材42b(42a)は変形しないため、そのローラ30b(30a)に作用する弾性部材42b(42a)のばね荷重は変化しない。
また、この入力軸22からのトルク伝達時、連続して回転する場合や高速で回転する場合、固定外輪21と出力軸23との係合から解除されたローラ30a,30bには固定外輪21に向けて遠心力が作用する。しかしながら、ローラ30a,30bの先端部位42a,42bをそのローラ30a,30bの外径面の一部に沿わせたR形状とし、ローラ30a,30bを固定外輪21側から包み込む形態としていることから、固定外輪21に向けて遠心力が作用するローラ30a,30bを出力軸23側へ押え込むことができ、ローラ30a,30bと固定外輪21の内周面との間にすきまtを形成することができる(図4参照)。
このようにして、入力軸22からのトルク伝達時に係合解除されたローラ30a,30bが遠心力で固定外輪21に接触することを防止できるので、ローラ30a,30bと固定外輪21との接触による引擦りトルクが発生することはなく、回転時の損失トルクを低減することができる。また、このトルク伝達時にローラ30a,30bが自転することを防止でき、ローラ30a,30bと弾性部材42a,42bとの接触部で引擦りトルクが発生することもないので、弾性部材42a,42bの摩耗を防止でき、耐久性の向上が図れる。
本発明は前述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係る逆入力遮断クラッチの実施形態で、図2のB−B線に沿う断面図である。 図1のA−A線に沿う断面図である。 図1の中立状態を示す要部拡大断面図である。 入力軸から回転トルクが入力された状態を示す要部拡大断面図である。 逆入力遮断クラッチの従来例で、図6のD−D線に沿う断面図である。 図5のC−C線に沿う断面図である。 図5の中立状態を示す要部拡大断面図である。 入力軸から回転トルクが入力された状態を示す要部拡大断面図である。
符号の説明
21 静止側部材(固定外輪)
22 入力側部材(入力軸)
23 出力側部材(出力軸)
30a,30b 係合子(ローラ)
42a,42b 弾性部材
42a,42b 弾性部材の係合子への作用部位
43 仕切部材(遮蔽板)
43a,43b フランジ部
44 ロック手段
45 トルク伝達手段

Claims (2)

  1. 回転トルクが入力される入力側部材と、回転トルクが出力される出力側部材と、回転が拘束される静止側部材と、その静止側部材と前記出力側部材との間に係合離脱可能に設けられた複数対の係合子、および各対の係合子間に配設されて両側の係合子をそれぞれ静止側部材と出力側部材に係合させる方向に付勢する弾性部材からなり、出力側部材からの逆入力トルクに対して出力側部材をロックし、入力側部材からの入力トルクに対してロック状態を解除するロック手段と、前記入力側部材と出力側部材との間に設けられ、ロック解除状態の時に、入力側部材からの入力トルクを出力側部材に伝達するトルク伝達手段と、前記各対の係合子の一方に作用する弾性部材の押圧力と他方に作用する弾性部材の押圧力を独立させる仕切部材とを備えた逆入力遮断クラッチであって、
    前記弾性部材の係合子への作用部位を、その係合子の外周面の一部に沿わせた形状としたことを特徴とする逆入力遮断クラッチ。
  2. 前記係合子はローラであり、前記弾性部材のローラへの作用部位を、そのローラの外径面の一部に沿わせたR形状とした請求項1に記載の逆入力遮断クラッチ。
JP2006052850A 2006-02-28 2006-02-28 逆入力遮断クラッチ Pending JP2007232029A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006052850A JP2007232029A (ja) 2006-02-28 2006-02-28 逆入力遮断クラッチ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006052850A JP2007232029A (ja) 2006-02-28 2006-02-28 逆入力遮断クラッチ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007232029A true JP2007232029A (ja) 2007-09-13

Family

ID=38552837

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006052850A Pending JP2007232029A (ja) 2006-02-28 2006-02-28 逆入力遮断クラッチ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007232029A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009148014A1 (ja) * 2008-06-04 2009-12-10 Ntn株式会社 回転伝達装置

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS628434U (ja) * 1985-06-28 1987-01-19
JPS62224736A (ja) * 1986-03-13 1987-10-02 ボ−グ・ワ−ナ−・オ−トモ−テイブ・インコ−ポレ−テツド ロ−ラ−クラツチ組立体
JPH1151092A (ja) * 1997-06-02 1999-02-23 Ichikoh Ind Ltd 駆動機構
JP2003343601A (ja) * 2002-05-30 2003-12-03 Ntn Corp 逆入力遮断クラッチ
JP2004060886A (ja) * 2002-06-03 2004-02-26 Yutaka Giken Co Ltd 一方向クラッチ

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS628434U (ja) * 1985-06-28 1987-01-19
JPS62224736A (ja) * 1986-03-13 1987-10-02 ボ−グ・ワ−ナ−・オ−トモ−テイブ・インコ−ポレ−テツド ロ−ラ−クラツチ組立体
JPH1151092A (ja) * 1997-06-02 1999-02-23 Ichikoh Ind Ltd 駆動機構
JP2003343601A (ja) * 2002-05-30 2003-12-03 Ntn Corp 逆入力遮断クラッチ
JP2004060886A (ja) * 2002-06-03 2004-02-26 Yutaka Giken Co Ltd 一方向クラッチ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009148014A1 (ja) * 2008-06-04 2009-12-10 Ntn株式会社 回転伝達装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5354186B2 (ja) 減速装置
WO2013150982A1 (ja) 回転伝達装置
WO2010004880A1 (ja) 減速装置およびこれを適用した可変バルブタイミング装置
JP6352015B2 (ja) 回転伝達装置
JP2003081106A (ja) 車輪操舵装置
JP2010242802A (ja) 逆入力遮断クラッチ
JP2002266902A (ja) 逆入力防止クラッチ
JP4850544B2 (ja) 逆入力遮断クラッチ
JP2008121848A (ja) 逆入力防止クラッチ
JP2007333069A (ja) 逆入力遮断クラッチ
JP2007232029A (ja) 逆入力遮断クラッチ
JP2017214943A (ja) 逆入力防止クラッチ
JP2003343601A (ja) 逆入力遮断クラッチ
JP2006112524A (ja) 逆入力遮断クラッチ
JP5005623B2 (ja) 逆入力遮断クラッチ
WO2017208843A1 (ja) 逆入力防止クラッチ
JP2007232031A (ja) 逆入力遮断クラッチ
JP2007247674A (ja) 逆入力遮断クラッチ
JP2009078598A (ja) ハイブリッド車両の駆動力伝達装置
JP2006342876A (ja) 逆入力遮断クラッチ
JP2008133880A (ja) 逆入力防止クラッチ
JP2017215021A (ja) 逆入力防止クラッチ
JP2007232011A (ja) 逆入力遮断クラッチ
JP2008164103A (ja) 逆入力遮断クラッチ
JP2007232028A (ja) 逆入力遮断クラッチ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090107

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20091105

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101028

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101101

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110117

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110713