JP2020089228A - 回転電機のロータ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】更なる高速回転性や低慣性に対応できるロータが強く望まれている。【解決手段】円筒形をなす本体部111と、本体部111の一端側に同軸をなして設けられる第一の軸端部112と、本体部111の他端側に同軸をなして設けられる円筒形をなす第二の軸端部113とを備えている回転電機のロータ110において、第二の軸端部113が、本体部111よりも小径をなして軸受119を取り付けられるシャフト部114と、本体部111とシャフト部114との間に位置して本体部111と同径をなすと共に本体部111の他端面に圧接された接合部115とからなる。【選択図】図1

Description

本発明は、発電機や電動機等の回転電機のロータ及びその製造方法に関し、特に、高速回転性や低慣性を求められるサーボモータ等のロータに適用すると有効なものである。
発電機や電動機等の回転電機の従来のロータの一例を図3に示す。
図3に示すように、内部中空の円筒形をなす本体部11は、一端側(図3中、左端側)が閉塞し、他端側(図3中、右端側)が開口している。本体部11の一端側には、本体部11の外径よりも小さい外径をなす第一の軸端部12が同軸をなして突設されている。本体部11の他端側には、第二の軸端部13が同軸をなして設けられている。
前記第二の軸端部13は、本体部11の外径よりも小さいものの前記第一の軸端部12の最大外径よりも大きい最大外径を有する円筒形をなすシャフト部14と、本体部11とシャフト部14との間に同軸をなして位置して当該本体部11の外径と同じ大きさの外径の環状をなすフランジ部15とからなっている。
第二の軸端部13のフランジ部15の周縁には、ボルト16が当該フランジ部15の周方向に沿って所定の間隔で複数貫通している。これらボルト16は、本体部11の他端面(図3中、右端面)にそれぞれ螺合している。本体部11の外周面上には、永久磁石17が当該外周面を覆うようにして取り付けられている。第一の軸端部12には、軸受18が同軸をなして取り付けられている。第二の軸端部13のシャフト部14には、軸受19が同軸をなして取り付けられている。
このような従来のロータ10においては、円柱形をなす第一の素材を切削加工することにより、一端側に第一の軸端部12を形成すると共に、他端側に開口部を有する内部中空の本体部11を形成する一方、円柱形をなす第二の素材を切削加工することにより、円筒形をなすシャフト部14及び環状をなすフランジ部15を有する第二の軸端部13を形成した後、本体部11の他端側に第二の軸端部13のフランジ部15をボルト16で締め付け固定すると共に、本体部11の外周面に永久磁石17を取り付けることにより、製造することができる。
このようにして製造された従来のロータ10においては、本体部11及び第二の軸端部13が内部中空となっているので、高速回転性や低慣性に対応することができる。
特開2005−027440号公報
前述したようなロータ10においては、更なる高速回転性や低慣性に対応できるようにすることが強く望まれている。
前述した課題を解決するための、本発明に係る回転電機のロータは、円筒形をなす本体部と、前記本体部の一端側に同軸をなして設けられる第一の軸端部と、前記本体部の他端側に同軸をなして設けられる円筒形をなす第二の軸端部とを備えている回転電機のロータにおいて、前記第二の軸端部が、前記本体部よりも小径をなして軸受を取り付けられるシャフト部と、前記本体部と前記シャフト部との間に位置して当該本体部と同径をなすと共に当該本体部の他端面に圧接された接合部とからなることを特徴とする。
また、本発明に係る回転電機のロータは、上述した回転電機のロータにおいて、前記本体部の他端面と前記第二の軸端部の前記接合部とが摩擦圧接で接合されたものであることを特徴とする。
他方、本発明に係る回転電機のロータの製造方法は、上述した回転電機のロータの製造方法であって、前記本体部の他端面と前記第二の軸端部の前記接合部とを摩擦圧接により接合することを特徴とする。
本発明に係る回転電機のロータ及びその製造方法によれば、本体部の他端面と第二の軸端部の接合部とが圧接接合されていることから、従来のロータよりも本体部の外径サイズ及び軸方向の長さを小さくすることができると共に本体部の肉厚(ヨーク部の厚さ)も薄くすることができるので、従来のロータよりも更に軽量化及び小型化を図ることができ、従来のロータよりも更なる高速回転性や低慣性に対応することができる。
本発明に係る回転電機のロータの主な実施形態の概略構成図である。 本発明に係る回転電機のロータの製造方法の主な実施形態の手順説明図である。 従来のロータの一例の概略構成図である。
本発明に係る回転電機のロータ及びその製造方法の実施形態を図面に基づいて説明するが、本発明は図面に基づいて説明する以下の実施形態のみに限定されるものではない。
〈主な実施形態〉
本発明に係る回転電機のロータ及びその製造方法の主な実施形態を図1,2に基づいて説明する。
図1に示すように、内部中空の円筒形をなす本体部111は、一端側(図1中、左端側)が閉塞し、他端側(図1中、右端側)が開口している。本体部111の一端側には、本体部111の外径よりも小さい外径をなす第一の軸端部112が同軸をなして突設されている。本体部111の他端側には、第二の軸端部113が同軸をなして設けられている。
前記第二の軸端部113は、本体部111の外径よりも小さいものの前記第一の軸端部112の最大外径よりも大きい最大外径を有する円筒形をなすシャフト部114と、本体部111とシャフト部114との間に同軸をなして位置して当該本体部111の外径と同じ大きさの外径の円筒形をなす接合部115とからなっている。
第二の軸端部113の接合部115の円筒形の端面は、本体部111の円筒形の他端面(図1中、右端面)に同軸をなして圧接接合されている。本体部111及び第二の軸端部113の接合部115の外周面上には、永久磁石117が当該外周面を覆うようにして取り付けられている。第一の軸端部112には、軸受118が同軸をなして取り付けられている。第二の軸端部113のシャフト部114には、軸受119が同軸をなして取り付けられている。
このような本実施形態に係るロータ110においては、図2に示すように、円柱形をなす第一の素材101の内部に中空部を形成するように他端側から内部を切削加工する一方、円柱形をなす第二の素材102を円筒形に形成するように内部を切削加工すると共に、第二の素材102の一端部(図2中、左端部)に接合部115を有するように一端側(図2中、左端側)を切削加工する。
続いて、第一の素材101の円筒形の他端面(図2中、右端面)と第二の素材102の一端部(図2中、左端部)の接合部115の円筒形の一端面(図2中、左端面)とを同軸上で突合わせして加圧しながら相対的に回転させて摩擦熱を加える摩擦圧接を行うことにより、第一の素材101と第二の素材102とを一体的に接合した後、第一の素材101の一端側(図2中、左端側)に第一の軸端部112を形成するように切削加工を施すと共に、第二の素材102の他端側(図2中、右端側)に第二の軸端部113のシャフト部114を形成するように切削加工を施す。
そして、図1に示されているように、本体部111及び第二の軸端部113の接合部115の外周面に永久磁石117を取り付けることにより、製造することができる。
つまり、従来は、本体部11の他端面に対して第二の軸端部13のフランジ部15をボルト16で締め付け固定することによりロータ10を製造するようにしていたが、本実施形態においては、本体部111の他端面に対して第二の軸端部113の接合部115を摩擦圧接で突合わせ接合することによりロータ110を製造するようにしたのである。
このため、本実施形態に係るロータ110においては、従来のロータ10よりも本体部111の外径サイズ及び軸方向の長さを小さくすることができると共に本体部111の肉厚(ヨーク部の厚さ)も薄くすることができるので、従来のロータ10よりも更に軽量化及び小型化を図ることができる。
したがって、本実施形態に係るロータ110によれば、従来よりも更なる高速回転性や低慣性に対応することができる。
〈他の実施形態〉
なお、前述した実施形態においては、本体部111の他端面と第二の軸端部113の接合部115とを突合わせして加圧しながら相対的に回転させて摩擦熱を加える摩擦圧接により接合した場合について説明したが、他の実施形態として、例えば、突合わせして加圧しながら高周波誘導で熱を加える高周波誘導圧接(溶接)や、突合わせして加圧しながら高周波電流を直接流して電気抵抗熱を加える高周波抵抗圧接(溶接)等の高周波圧接(溶接)等のように、突合わせして加圧しながら熱を加えて接合する圧接(溶接)であれば、前述した実施形態の場合と同様に適用可能である。
本発明に係る回転電機のロータ及びその製造方法は、従来のロータよりも更なる高速回転性や低慣性に対応することができるので、例えば、サーボモータ等のロータに極めて有益に利用することができる。
101 第一の素材
102 第二の素材
110 ロータ
111 本体部
112 第一の軸端部
113 第二の軸端部
114 シャフト部
115 接合部
117 永久磁石
118 軸受
119 軸受

Claims (3)

  1. 円筒形をなす本体部と、
    前記本体部の一端側に同軸をなして設けられる第一の軸端部と、
    前記本体部の他端側に同軸をなして設けられる円筒形をなす第二の軸端部と
    を備えている回転電機のロータにおいて、
    前記第二の軸端部が、
    前記本体部よりも小径をなして軸受を取り付けられるシャフト部と、
    前記本体部と前記シャフト部との間に位置して当該本体部と同径をなすと共に当該本体部の他端面に圧接された接合部と
    からなる
    ことを特徴とする回転電機のロータ。
  2. 請求項1に記載の回転電機のロータにおいて、
    前記本体部の他端面と前記第二の軸端部の前記接合部とが摩擦圧接で接合されたものである
    ことを特徴とする回転電機のロータ。
  3. 請求項1に記載の回転電機のロータの製造方法であって、
    前記本体部の他端面と前記第二の軸端部の前記接合部とを摩擦圧接により接合する
    ことを特徴とする回転電機のロータの製造方法。
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