JP2022096011A - 回転電機のロータおよび回転電機のロータの製造方法 - Google Patents

回転電機のロータおよび回転電機のロータの製造方法 Download PDF

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Mitsuki Asai
慶大 片桐
Keita Katagiri
峻史 水野
Takashi Mizuno
敬太 宮重
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Abstract

Figure 2022096011000001
【課題】回転時に筒部材内における軸部材の位置ずれを抑制できる回転電機のロータおよび回転電機のロータの製造方法を提供する。
【解決手段】回転電機のロータ15は、円筒状の筒部材16と、筒部材16に圧入される第1軸部材18および第2軸部材19と、筒部材16の内側に保持される磁性体と、を備えている。第1軸部材18の外周面18Cには、筒部材16の内周面16Dに対向する溝部が設けられ、筒部材16には、溝部と筒部材16との溶接により溝部に入り込む溝溶接部が設けられる。第1軸部材18の外周面18Cと筒部材16との間には、第1軸部材18の外周面18Cと筒部材16の内周面16Dとの間に溶接により形成された周面溶接部が設けられる。
【選択図】 図3

Description

この発明は、回転電機のロータおよび回転電機のロータの製造方法に関する。
回転電機のロータおよび回転電機のロータの製造方法に関する従来技術としては、例えば特許文献1に開示されているロータを挙げることができる。特許文献1に開示されているロータは、円筒状のスリーブと、スリーブの内側に設けられる円柱状の永久磁石と、永久磁石の軸線方向端面に結合される軸部と、を備えている。永久磁石は、軸部がろう付けされることにより軸部と一体化されている。その外周にスリーブが圧入にて嵌着されている。スリーブは、高速回転による遠心応力および振動による曲げなどの繰返し応力に対する強度を増強させる役割を担っている。
特開2004-112849号公報
特許文献1では、軸部(軸部材)は、永久磁石(磁性体)とのろう付けおよびスリーブ(筒部材)への圧入によって固定される。しかしながら、例えばロータが高速回転する場合においては、ロータの振動やロータの温度変化等により軸部のスリーブへの固定が不十分になることで軸部がスリーブ内にて位置ずれする虞がある。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、回転時に筒部材内における軸部材の位置ずれを抑制できる回転電機のロータおよび回転電機のロータの製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、円筒状の筒部材と、前記筒部材に圧入される軸部材と、前記筒部材の内側に保持される磁性体と、を備えた回転電機のロータであって、前記軸部材の外周面には、前記筒部材の内周面に対向する溝部が設けられ、前記筒部材には、前記溝部と前記筒部材との溶接により前記溝部に入り込む溝溶接部が設けられることを特徴とする。
本発明では、軸部材の外周面には、筒部材の内周面に対向する溝部が設けられ、筒部材には、溝部と筒部材との溶接により溝部に入り込む溝溶接部が設けられる。これにより、軸部材は、溝部にて筒部材と溶接されるため、単に筒部材に圧入して嵌着する固定に比べて筒部材に対して強固に固定される。したがって、筒部材に対する軸部材の位置ずれが抑制される。
また、上記の回転電機のロータにおいて、前記溝部は、前記軸部材の外周面の全周にわたって設けられている構成としてもよい。
この場合、溝部が軸部材の一部の外周面に設けられているときに比べて、ロータの回転中における回転バランスが良くなる。
また、上記の回転電機のロータにおいて、前記軸部材の外周面に複数の前記溝部が設けられ、前記軸部材の外周面と前記筒部材との間には、複数の前記溝溶接部が設けられる構成としてもよい。
この場合、溝溶接部が一つだけのときに比べて、より軸部材が筒部材に対して強固に固定される。
また、上記の回転電機のロータにおいて、前記軸部材の外周面と前記筒部材との間には、前記軸部材の外周面と前記筒部材の内周面との間に溶接により形成された周面溶接部が設けられる構成としてもよい。
この場合、軸部材において溝部がない外周面にも溶接することができるため、溝溶接部のみがあるときに比べて、より軸部材が筒部材に対して強固に固定される。
また、上記の回転電機のロータにおいて、前記軸部材および前記磁性体は前記筒部材の軸線方向に沿って並んでおり、前記溝部は、前記磁性体側に位置する第1溝壁面と、前記第1溝壁面よりも前記筒部材の軸線方向の反対側に位置する第2溝壁面と、を有し、前記溝部の横断面において、前記第2溝壁面と前記軸部材の外周面との角度は、前記第1溝壁面と前記軸部材の外周面との角度よりも大きい構成としてもよい。
この場合、第2溝壁面と軸部材の外周面との角度は、第1溝壁面と軸部材の外周面との角度よりも大きいので、圧入された軸部材が抜ける方向に位置ずれしようとしても、軸部材は抜け難い。
上記課題を解決するために、本発明は、円筒状の筒部材と、前記筒部材に圧入される円柱状の軸部材と、前記筒部材の内側に保持される磁性体と、を備えた回転電機のロータの製造方法であって、前記軸部材の外周面に溝部を設け、前記溝部を設けた前記軸部材の外周面が前記筒部材の内周面に対向するように前記軸部材を前記筒部材に圧入し、前記筒部材の外周面における前記溝部に対応する部位を加熱して前記溝部と前記筒部材とを溶接することにより、前記筒部材に前記筒部材と前記軸部材とを固定する溝溶接部を設けることを特徴とする。
本発明では、軸部材の外周面に溝部を設け、溝部を設けた軸部材の外周面が筒部材の内周面に対向するように軸部材を筒部材に圧入し、筒部材の外周面における溝部に対応する部位を加熱して、溝部と前記筒部材とを溶接することにより、筒部材に筒部材と軸部材とを固定する溝溶接部を設ける。これにより、軸部材の溝部は、対応する筒部材の外周面を加熱して溝溶接部にすることができる。そのため軸部材は、単に筒部材を圧入して嵌着する固定に比べて筒部材に対して強固に固定される。したがって、筒部材に対する軸部材の位置ずれが抑制される。
本発明によれば、筒部材内における軸部材の位置ずれを抑制できる回転電機のロータおよび回転電機のロータの製造方法を提供することができる。
第1の実施形態に係る回転電機を示す断面図である。 第1の実施形態に係る回転電機のロータの断面図である。 第1の実施形態に係る回転電機のロータの溝溶接部の拡大断面図である。 (a)は第1の実施形態に係る回転電機を有するロータの製造方法における第1工程を示す透視図であり、(b)は第2工程を示す透視図であり、(c)は第3工程を示す透視図であり、(d)は第4工程を示す透視図であり、(e)は第5工程を示す透視図である。 第2の実施形態に係る回転電機のロータの断面図である。 変形例に係る回転電機のロータの断面図である。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態に係る回転電機について図面を参照して説明する。図1に示すように、回転電機は、筒状のハウジング11内に収容されている。ハウジング11は、有底筒状の第1ハウジング部材12と、第1ハウジング部材12に連結される板状の第2ハウジング部材13と、を備えている。第1ハウジング部材12および第2ハウジング部材13は金属製であり、例えば、アルミニウム製である。
第1ハウジング部材12は、板状の底壁12Aと、底壁12Aの外周部から筒状に延びる周壁12Bと、を有している。第2ハウジング部材13は、周壁12Bにおける底壁12Aとは反対側の開口を閉塞した状態で第1ハウジング部材12に連結されている。
第1ハウジング部材12の底壁12Aの内面には、円筒状の第1ボス部12Cが突出した状態で設けられている。また、第2ハウジング部材13の内面には、円筒状の第2ボス部13Cが突出した状態で設けられている。第1ボス部12Cと第2ボス部13Cの軸線Pは一致している。軸線Pはロータ15の回転中心を示す。
回転電機は、ステータ14と、ロータ15と、を備えている。ステータ14は、第1ハウジング部材12の周壁12Bの内周面に固定される円筒状のステータコア14Aと、ステータコア14Aに巻回されるコイル14Bと、を有する。
図2に示すように、ロータ15は、円筒状の筒部材16と、筒部材16の内側に保持される磁性体である永久磁石17と、軸部材としての円柱状の第1軸部材18および第2軸部材19と、を備えている。筒部材16は、合金材料製である。ロータ15は、ハウジング11において、ステータ14の径方向内側に回転可能な状態で配置されている。
筒部材16は、円筒状であり、軸線P方向の一方の端部である第1端部16Aと、他方の端部である第2端部16Bと、外側において軸線P方向にわたって存在する外周面16Cと、内側において軸線P方向にわたって存在する内周面16Dと、を有する。
永久磁石17は、円柱状であり、軸線P方向の一方の端部である第1端部17Aと、他方の端部である第2端部17Bと、外側において軸線P方向にわたって存在する外周面17Cと、を有する。永久磁石17は、径方向に着磁されている。永久磁石17は、筒部材16の内側に設けられている。永久磁石17は、筒部材16の内側に挿入されることにより筒部材16の内周面16Dに位置決めされている。永久磁石17の外周面17Cは、筒部材16の内周面16Dに押し付けられている。永久磁石17は、筒部材16と一体回転する。永久磁石17の軸線P方向の長さは、筒部材16の軸線P方向の長さよりも短い。
第1軸部材18は、円柱状であり、軸線P方向の一方の端部である第1端部18Aと、他方の端部である第2端部18Bと、外側において軸線P方向にわたって存在する外周面18Cと、を有する。第1軸部材18は、筒部材16の第1端部16A側に設けられている。第1軸部材18の第1端部18Aは、筒部材16の第1端部16Aの内側に圧入されている。第1軸部材18の第2端部18Bは、第2ボス部13Cの内側を通過するとともに第2ハウジング部材13を厚さ方向に貫通してハウジング11の外部に位置している。第1軸部材18の第1端部18Aは、筒部材16の第1端部16Aの内側に圧入されている。第1軸部材18は、筒部材16と一体回転する。すなわち、第1軸部材18は、永久磁石17と一体回転する。
第1軸部材18の第1端部18Aは、永久磁石17の第1端部17Aに当接している。すなわち、第1軸部材18は、筒部材16の軸線P方向で永久磁石17と隣り合った状態で筒部材16の内周面16Dに固定されている。
第2ボス部13Cの内周面と第1軸部材18の外周面18Cとの間には、第1軸受21が設けられている。第1軸部材18は、第1軸受21を介して第2ボス部13Cに支持されることによりハウジング11に回転可能に支持されている。
第2軸部材19は、円柱状であり、軸線P方向の一方の端部である第1端部19Aと、他方の端部である第2端部19Bと、外側において軸線P方向にわたって存在する外周面19Cと、を有する。第2軸部材19は、筒部材16の第2端部16B側に設けられている。第2軸部材19の第1端部19Aは、筒部材16の第2端部16Bの内側に圧入されている。第2軸部材19の第2端部19Bは、第1ボス部12Cの内部に位置している。第2軸部材19は、筒部材16と一体回転する。すなわち、第2軸部材19は、永久磁石17と一体回転する。
第2軸部材19の第1端部19Aは、永久磁石17の第2端部17Bに当接している。すなわち、第2軸部材19は、筒部材16の軸線P方向で永久磁石17と隣り合った状態で筒部材16の内周面16Dに固定されている。
第1ボス部12Cの内周面と第2軸部材19の外周面19Cとの間には、第2軸受22が設けられている。第2軸部材19は、第2軸受22を介して第1ボス部12Cに支持されることによりハウジング11に回転可能に支持されている。
上記のように配置された第1軸部材18および第2軸部材19は、永久磁石17を挟み込んでいる。すなわち、第1軸部材18、永久磁石17および第2軸部材19は、筒部材16の軸線P方向に沿って並んでいる。図3に示すように、第1軸部材18の外周面18Cには、第1軸部材18の全周に延びる溝部としての第1溝部31が設けられている。第1溝部31の軸線P方向に沿う断面としての第1溝部31の横断面は、略V字状である。第1溝部31は、一対の溝壁面を備えている。第1溝部31の一方の溝壁面は、永久磁石17側にある第1溝壁面31Aである。第1溝部31の他方の溝壁面は、第1溝壁面31Aと軸線P方向の反対側にある第2溝壁面31Bである。筒部材16には、筒部材16と第1溝部31との溶接により、第1溝部31に入り込む第1溝溶接部32が設けられる。第1溝溶接部32は、第1溝部31の径方向外側における筒部材16の外周面16Cを周方向にわたった溶接により環状に形成され、第1溝壁面31Aと第2溝壁面31Bと筒部材16との間に位置している。第1溝溶接部32の径方向外側における筒部材16の外周面16Cは、径方向内側に向かって凹みが形成されている。また、第1溝溶接部32の径方向外側における筒部材16の内周面16Dは、径方向内側に向かって膨らみが形成され、第1溝溶接部32に連結している。なお、第1溝溶接部32は、例えば、レーザー溶接によって形成される。
図2に示すように、第1軸部材18には、例えば、レーザー溶接によって第1周面溶接部41が形成されている。第1周面溶接部41は、筒部材16の第1端部16Aと第1軸部材18の外周面18Cとを周方向にわたった溶接により環状に形成されている。
次に、回転電機のロータ15の製造方法について説明する。ロータ15の製造方法は、第1工程~第5工程を有しており、それぞれの工程について図4(a)~図4(e)で説明する。
図4(a)に示す第1工程は、筒部材16の第1端部16A側から筒部材16の内側へ永久磁石17を第2端部17B側から挿入する工程である。図4(b)に示す第2工程は、筒部材16の第2端部16B側から筒部材16の内側へ第2軸部材19を第1端部19A側から圧入する工程である。第2軸部材19の第1端部19Aは、筒部材16内において永久磁石17の第2端部17Bに当接する。第2軸部材19の第1端部19Aが永久磁石17の第2端部17Bに当接することにより、筒部材16に対する軸線P方向における第2軸部材19の位置が決まる。
図4(c)に示す第3工程は、第1軸部材18の外周面18Cの全周に溝部としての第1溝部31を切削加工により形成する工程である。本実施形態では、第3工程として切削工具Tを用いて第1軸部材18を切削加工しているが、第1工程、第2工程に先立って予め第1軸部材18に第1溝部31を切削加工してもよい。
図4(d)に示す第4工程は、第1軸部材18を筒部材16の第1端部16A側から筒部材16の内側へ圧入する工程である。第4工程では、第1軸部材18を筒部材16に圧入することによって、第1軸部材18の外周面18Cが筒部材16の内周面16Dに対向し、第1溝部31が筒部材16の内側に位置する状態になる。第1軸部材18の第1端部18Aは、筒部材16内において永久磁石17の第1端部17Aに当接する。第1軸部材18の第1端部18Aが永久磁石17の第1端部17Aに当接することにより、筒部材16に対する軸線P方向における第1軸部材18の位置が決まる。第1溝部31の一方の溝壁面は、永久磁石17側にある第1溝壁面31Aであり、第1溝部31の他方の溝壁面は、第1溝壁面31Aと軸線P方向の反対側にある第2溝壁面31Bである。
図4(e)に示す第5工程は、例えば、レーザー溶接によって第1溝溶接部32および第1周面溶接部41を形成する工程である。第5工程では、第1溝部31の径方向外側における筒部材16の外周面16Cにレーザー光Lを照射することによって熱を加え、筒部材16と第1軸部材18の第1溝部31とを溶接する。これにより、筒部材16には、筒部材16と第1溝部31との溶接により第1溝部31に入り込む第1溝溶接部32が形成される。また、筒部材16の第1端部16Aと第1軸部材18の外周面18Cとにレーザー光Lを照射することによって熱を加え、両部材を溶接する。これにより、第1軸部材18には第1周面溶接部41が形成される。
次に、本実施形態の作用を説明する。上記構成の回転電機のロータ15において、図示しない駆動回路によって制御された電力がコイル14Bに供給されると、永久磁石17が回転しようとして、永久磁石17を介して筒部材16が永久磁石17と一体的に回転する。そして、筒部材16と、第1軸部材18との固定部分においてトルクが筒部材16から第1軸部材18に伝達されるとともに、筒部材16と第2軸部材19との固定部分においてトルクが筒部材16から第2軸部材19に伝達され、第1軸部材18および第2軸部材19が一体的に回転する。このようにして、筒部材16、第1軸部材18、第2軸部材19、および永久磁石17が一体となって回転する。第1軸部材18は、筒部材16に対する圧入のほか、第1溝溶接部32と第1周面溶接部41とによって筒部材16に固定されているため、ロータ15の回転中に筒部材16に対して位置ずれすることがない。
本実施形態によれば以下の作用効果を奏する。
(1)第1軸部材18の外周面18Cに第1溝部31を設け、第1溝部31の径方向外側の筒部材16の外周面16Cを加熱して、筒部材16に筒部材16と第1軸部材18とを固定する第1溝溶接部32を設ける。これにより、筒部材16は、径方向外側の筒部材16の外周面16Cが加熱されることにより、第1軸部材18の第1溝部31に第1溝溶接部32を設けることができる。そのため、第1軸部材18は、単に筒部材16を圧入して嵌着する固定に比べて、筒部材16に対して強固に固定される。したがって、ロータ15の回転中に筒部材16に対する第1軸部材18の位置ずれが抑制される。
(2)第1軸部材18の第1溝部31は、第1軸部材18の外周面18Cの全周にわたって設けられている。このため、第1溝部31が外周面18Cの一部に設けられているときに比べて、ロータ15の回転中における回転バランスが良くなる。
(3)第1軸部材18の外周面18Cと筒部材16の第1端部16Aとの間には、溶接により形成された第1周面溶接部41が設けられる。このため、第1軸部材18において第1溝溶接部32以外にも溶接部を設けることができ、第1溝溶接部32のみがあるときに比べて、より第1軸部材18が筒部材16に対して強固に固定される。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る回転電機について説明する。本実施形態は、ロータの第1軸部材の第1溝部、第1溝溶接部および第1周面溶接部の構成が第1の実施形態とは異なる。第1の実施形態と共通する要素については第1の実施形態の説明を援用し、同じ符号を用いる。
図5に示すように、ロータ50の第1軸部材18の外周面18Cには、第1軸部材18の全周に延びる溝部としての第2溝部52および第3溝部53が設けられている。第2溝部52および第3溝部53の軸線P方向に沿う断面としての第2溝部52および第3溝部53の横断面は、略V字状である。第2溝部52は、軸線P方向において第1軸部材18の第2端部18B側に位置している。第3溝部53は、第1軸部材18の第1端部18A側に位置している。第2溝部52および第3溝部53は、第1軸部材18を筒部材16に圧入後には、筒部材16の内周面16Dに対向する。第1軸部材18を筒部材16に圧入後に、第2溝部52は、筒部材16の第1端部16A側に位置し、第3溝部53は、永久磁石17側に位置する。
第2溝部52は、一対の溝壁面である第1溝壁面52Aと第2溝壁面52Bと、を備えている。第2溝部52の第1溝壁面52Aは、永久磁石17の第1端部17A側に位置する。第2溝部52の第2溝壁面52Bは、第2溝部52の第1溝壁面52Aよりも筒部材16の軸線P方向の反対側に位置する。すなわち、第2溝部52の第2溝壁面52Bは、筒部材16の第1端部16A側に位置する。
第2溝部52の第1溝壁面52Aは、第1軸部材18の外周面18Cとの間に所要の傾斜角度を有する第1角度α1を成すように形成される。第2溝部52の第2溝壁面52Bは、第1軸部材18の外周面18Cとの間に所要の傾斜角度を有する第2角度β1を成すように形成される。第2溝部52の第2溝壁面52Bと第1軸部材18の外周面18Cとの間に形成された第2角度β1は、第2溝部52の第1溝壁面52Aと第1軸部材18の外周面18Cとの間に形成された第1角度α1よりも大きい。
筒部材16には、筒部材16と第2溝部52との溶接により、第2溝部52に入り込む第2溝溶接部54が設けられる。第2溝溶接部54は、第2溝部52の径方向外側における筒部材16の外周面16Cを加熱して溶接することによって環状に形成され、第2溝部52の第1溝壁面52Aと第2溝部52の第2溝壁面52Bと筒部材16との間に位置している。第2溝部52の径方向外側における筒部材16の外周面16Cは、径方向内側に向かって凹みが形成されている。また、第2溝部52の径方向外側における筒部材16の内周面16Dは、径方向内側に向かって膨らみが形成され、第2溝溶接部54に連結している。なお、第2溝溶接部54は、例えば、レーザー溶接によって形成される。
第3溝部53は、一対の溝壁面である第1溝壁面53Aと第2溝壁面53Bと、を備えている。第3溝部53の第1溝壁面53Aは、永久磁石17の第1端部17A側に位置する。第3溝部53の第2溝壁面53Bは、第3溝部53の第1溝壁面53Aよりも筒部材16の軸線P方向の反対側に位置する。すなわち、第3溝部53の第2溝壁面53Bは、筒部材16の第1端部16A側に位置する。
第3溝部53の第1溝壁面53Aは、第1軸部材18の外周面18Cとの間に所要の傾斜角度を有する第1角度α2を成すように形成される。第3溝部53の第2溝壁面53Bは、第1軸部材18の外周面18Cとの間に所要の傾斜角度を有する第2角度β2を成すように形成される。第3溝部53の第2溝壁面53Bと第1軸部材18の外周面18Cとの間に形成された第2角度β2は、第3溝部53の第1溝壁面53Aと第1軸部材18の外周面18Cとの間に形成された第1角度α2よりも大きい。
筒部材16には、筒部材16と第3溝部53との溶接により、第3溝部53に入り込む第3溝溶接部55が設けられる。第3溝溶接部55は、第3溝部53の径方向外側における筒部材16の外周面16Cを加熱して溶接することによって環状に形成され、第3溝部53の第1溝壁面53Aと第3溝部53の第2溝壁面53Bと筒部材16との間に位置している。第3溝部53の径方向外側における筒部材16の外周面16Cは、径方向内側に向かって凹みが形成されている。また、第3溝部53の径方向外側における筒部材16の内周面16Dは、径方向内側に向かって膨らみが形成され、第3溝溶接部55に連結している。なお、第3溝溶接部55は、例えば、レーザー溶接によって形成される。
本実施形態のロータ50は、第1の実施形態と同様に第1~第5工程を経て製造される。第4工程で第1軸部材18が筒部材16に圧入されるとき、第1軸部材18は、第1端部18A側が筒部材16の第1端部16A側から筒部材16の内側に圧入される。第2溝部52の一方の溝壁面は、永久磁石17側にある第1溝壁面52Aである。第2溝部52の他方の溝壁面は、第1溝壁面52Aと軸線P方向の反対側にある第2溝壁面52Bである。そのため、第2溝部52の第2溝壁面52Bの第2角度β1および第3溝部53の第2溝壁面53Bの第2角度β2は、第2溝部52の第1溝壁面52Aの第1角度α1および第3溝部53の第1溝壁面53Aの第1角度α2よりも大きいので、第1軸部材18を筒部材16に圧入するとき、筒部材16の第1端部16Aが、第1軸部材18における第2溝部52の第2溝壁面52Bおよび第3溝部53の第2溝壁面53B上を滑らかに相対移動する。これにより、第1軸部材18は、第2端部18B側が筒部材16の第1端部16A側から筒部材16の内側に圧入される場合に比べて、筒部材16の内側に圧入され易くなる。
第2溝部52の第1溝壁面52Aの第1角度α1および第3溝部53の第1溝壁面53Aの第1角度α2は、第2溝部52の第2溝壁面52Bの第2角度β1および第3溝部53の第2溝壁面53Bの第2角度β2よりも小さい。そのため、第1の実施形態に比べて、第1軸部材18を筒部材16に圧入して筒部材16の外周面16Cを溶接することによって、第1軸部材18が軸線P方向へ抜ける力に対する反力が大きくなる。これにより、第2溝部52の第1溝壁面52Aの第1角度α1および第3溝部53の第1溝壁面53Aの第1角度α2は、第2溝部52の第2溝壁面52Bの第2角度β1および第3溝部53の第2溝壁面53Bの第2角度β2よりも大きい場合に比べて、第1軸部材18が筒部材16から抜ける方向に位置ずれしようとしも、第1軸部材18は抜け難くなる。
本実施形態によれば、第1の実施形態の作用効果(1)、(2)と同等の作用効果を奏する。また、第1軸部材18の外周面18Cには、第2溝部52、第3溝部53が形成される。筒部材16には、第2溝部52に入り込む第2溝溶接部54および第3溝部53に入り込む第3溝溶接部55が形成されているので、第1溝溶接部32と第1周面溶接部41とを設けたロータと比べて、より強固に固定される。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、例えば、次のように変更してもよい。
〇 上記の実施形態では、第1軸部材18に筒部材16の第1端部16Aと第1軸部材18の外周面18Cとを周方向にわたった溶接により環状に形成された第1周面溶接部41が形成されているとしたが、この限りではない。例えば、図6に示す変形例のように、ロータ60の第1軸部材18の外周面18Cと筒部材16の内周面16Dとの間には、第2周面溶接部61が形成されてもよい。第2周面溶接部61は、第1軸部材18において第1溝部31が形成されていない外周面18Cの径方向外側における筒部材16の外周面16Cに、レーザー光Lを照射することによって熱を加え、筒部材16と第1軸部材18とを溶接して形成される。これにより、第1溝部31のみがあるときに比べて、第1軸部材18が筒部材16に対してより強固に固定される。
〇 上記の実施形態では、軸部材と筒部材との間に、周面溶接部が形成されているとしたが、この限りではない。例えば、溝部溶接部が形成される一方で周面溶接部が形成されていなくてもよい。これにより、例えば、レーザー溶接の作業工程を減らすことができるため、製造コストを低減することができる。
15、50、60 ロータ
16 筒部材
17 永久磁石
18 第1軸部材
19 第2軸部材
31 第1溝部
32 第1溝溶接部(溝溶接部)
41 第1周面溶接部(周面溶接部)
52 第2溝部
53 第3溝部
54 第2溝溶接部(溝溶接部)
55 第3溝溶接部(溝溶接部)
61 第2周面溶接部(周面溶接部)

Claims (6)

  1. 円筒状の筒部材と、
    前記筒部材に圧入される軸部材と、
    前記筒部材の内側に保持される磁性体と、を備えた回転電機のロータであって、
    前記軸部材の外周面には、前記筒部材の内周面に対向する溝部が設けられ、
    前記筒部材には、前記溝部と前記筒部材との溶接により前記溝部に入り込む溝溶接部が設けられることを特徴とする回転電機のロータ。
  2. 前記溝部は、前記軸部材の外周面の全周にわたって設けられていることを特徴とする請求項1記載の回転電機のロータ。
  3. 前記軸部材の外周面に複数の前記溝部が設けられ、
    前記軸部材の外周面と前記筒部材との間には、複数の前記溝溶接部が設けられることを特徴とする請求項1又は2記載の回転電機のロータ。
  4. 前記軸部材の外周面と前記筒部材との間には、前記軸部材の外周面と前記筒部材の内周面との間に溶接により形成された周面溶接部が設けられることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項記載の回転電機のロータ。
  5. 前記軸部材及び前記磁性体は前記筒部材の軸線方向に沿って並んでおり、
    前記溝部は、前記磁性体側に位置する第1溝壁面と、前記第1溝壁面よりも前記筒部材の軸線方向の反対側に位置する第2溝壁面と、を有し、
    前記溝部の横断面において、前記第2溝壁面と前記軸部材の外周面との角度は、前記第1溝壁面と前記軸部材の外周面との角度よりも大きいことを特徴とする請求項1~4のいずれか一項記載の回転電機のロータ。
  6. 円筒状の筒部材と、
    前記筒部材に圧入される円柱状の軸部材と、
    前記筒部材の内側に保持される磁性体と、を備えた回転電機のロータの製造方法であって、
    前記軸部材の外周面に溝部を設け、
    前記溝部を設けた前記軸部材の外周面が前記筒部材の内周面に対向するように前記軸部材を前記筒部材に圧入し、
    前記筒部材の外周面における前記溝部に対応する部位を加熱して前記溝部と前記筒部材とを溶接することにより、前記筒部材に前記筒部材と前記軸部材とを固定する溝溶接部を設けることを特徴とする回転電機のロータの製造方法。

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