JP2020063638A - 建物 - Google Patents

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JP2020063638A
JP2020063638A JP2018197547A JP2018197547A JP2020063638A JP 2020063638 A JP2020063638 A JP 2020063638A JP 2018197547 A JP2018197547 A JP 2018197547A JP 2018197547 A JP2018197547 A JP 2018197547A JP 2020063638 A JP2020063638 A JP 2020063638A
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誠一 柏原
Seiichi Kashiwabara
誠一 柏原
達宏 小林
Tatsuhiro Kobayashi
達宏 小林
吾郎 磯野
Goro Isono
吾郎 磯野
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Abstract

【課題】屋内での効率的な空気の循環を実現可能な構成を有する建物を提供する。
【解決手段】本発明に係る建物は、少なくとも1つの床部を挟んで鉛直方向の上下に位置する下階空間及び上階空間と、前記下階空間及び前記上階空間と連続し、前記下階空間の階層から前記上階空間の階層に亘って延在している少なくとも2つの連通空間と、を備え、前記下階空間、前記上階空間、及び、前記少なくとも2つの連通空間、により屋内で空気の循環経路が形成可能であり、前記上階空間及び下階空間の少なくとも一方は、前記少なくとも2つの連通空間における一連通空間に隣接して設けられていると共に、前記循環経路と区画壁により区画されている部屋を備え、前記区画壁には、前記部屋と前記一連通空間とを連通する開口が設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は建物に関する。
従来から、建物の各居室に空調機を設置し、各居室で個別に空調する空調システムが知られている。特許文献1には、高気密高断熱住宅における大部屋の天井に設置した室内ユニットで冷房運転を行い、大部屋の最下部に設置した室内ユニットで暖房運転を行うことで、大部屋の室内空気温度を均一にする空気調和装置が開示されている。また、特許文献1に記載の住宅には、循環口を介して大部屋と連通する小部屋があり、大部屋及び小部屋で空気を循環させることで、住宅内全体を空気調和することが記載されている。
特開平11−14178号公報
特許文献1に記載の空気調和装置が設けられた建物としての住宅では、上下階に亘って延在する大部屋と、上下階それぞれに位置する各小部屋と、が循環口を通じて連通している。そのため、大部屋の温度と上下階それぞれに位置する小部屋の温度とを、循環口を通じた空気の循環により、均一化し得る。
しかしながら、特許文献1に記載の建物では、大部屋及び小部屋の空気を効率的に循環させるための循環経路が確立されておらず、空気の循環について依然として改善の余地がある。
本発明は、屋内での効率的な空気の循環を実現可能な構成を有する建物を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様としての建物は、少なくとも1つの床部を挟んで鉛直方向の上下に位置する下階空間及び上階空間と、前記下階空間及び前記上階空間と連続し、前記下階空間の階層から前記上階空間の階層に亘って延在している少なくとも2つの連通空間と、を備え、前記下階空間、前記上階空間、及び、前記少なくとも2つの連通空間、により屋内で空気の循環経路が形成可能であり、前記上階空間及び下階空間の少なくとも一方は、前記少なくとも2つの連通空間における一連通空間に隣接して設けられていると共に、前記循環経路と区画壁により区画されている部屋を備え、前記区画壁には、前記部屋と前記一連通空間とを連通する開口が設けられている。
本発明の1つの実施形態として、前記一連通空間は、建物において床面積が最大であり、前記部屋に隣接する吹き抜け空間を含む別の部屋に設けられている。
本発明の1つの実施形態として、前記少なくとも2つの連通空間は、前記一連通空間とは別に、前記下階空間の階層から前記上階空間の階層までを繋ぐ階段を含む階段室を備える。
本発明の1つの実施形態として、前記開口は、前記区画壁に形成されているスリット状の空隙である。
本発明の1つの実施形態として、前記開口は、鉛直方向又は水平方向に延在するスリット状の空隙である。
本発明の1つの実施形態として、前記開口は、前記区画壁に複数形成されている円形状、オーバル形状、又は、多角形状の穿孔である。
本発明の1つの実施形態として、前記開口は、天地高さの80%以上の範囲に亘って設けられている。
本発明の1つの実施形態として、前記区画壁には、前記開口を開閉可能な建具が設けられている。
本発明の1つの実施形態としての建物は、外皮平均熱貫流率が0.6W/(m2K)以下である。
本発明によれば、屋内での効率的な空気の循環を実現可能な構成を有する建物を提供することができる。
本発明の一実施形態としての建物の1階の平面図である。 図1に示す建物の2階の平面図である。 図2に示す区画壁を吹き抜け空間側から見た正面図である。 図3に示す区画壁の変形例を示す図である。 図3に示す区画壁の別の変形例を示す図である。 図1、図2に示す建物のLDKと第3個室との間での空気の循環の概要を模式的に示す概要図である。 図1、図2に示す建物のLDK、第3個室及び第4個室の間での空気の循環の概要を模式的に示す概要図である。
以下、本発明に係る建物の実施形態について、図面を参照して説明する。各図において共通する部材・部位には同一の符号を付している。
図1、図2は、本発明の一実施形態としての建物1の平面図である。具体的に、図1は、建物1の1階平面図である。図2は、建物1の2階平面図である。
まず、本実施形態の建物1の概略について説明する。本実施形態の建物1は、例えば鉄骨造の軸組みを有する2階建ての住宅であり、鉄筋コンクリート造の基礎と、柱や梁などの軸組部材で構成された軸組架構を有し、基礎に固定された上部構造体と、で構成される。なお、軸組架構を構成する軸組部材は、予め規格化(標準化)されたものであり、予め工場にて製造されたのち建築現場に搬入されて組み立てられる。なお、建物1の架構は、本実施形態の鉄骨造の架構に限られず、木造の架構であってもよい。
上部構造体の軸組架構は、複数の柱及び複数の梁などから構成されている。軸組架構の外周部には、外周壁を構成する外装材等が配置される。また、軸組架構の層間部には、床部を構成する床スラブ材等が配置される。更に、軸組架構の上部には、陸屋根を構成する屋根床スラブ材等が配置される。
建物1の外周壁は、例えば、表面側に防水層としての塗膜が形成された軽量気泡コンクリート(ALC)からなる外装パネル材を連接されて構成された外部仕上げ層と、例えば、フェノールフォーム等の発泡樹脂系の断熱パネル材を外装仕上げ層の内面に沿って連接されて構成された断熱層と、石膏ボートと石膏ボード表面に貼設された壁クロス等の仕上げ材とで構成された内部仕上げ層と、を備えたものとすることができるが、特に限定されるものではない。外周壁は、少なくとも所定の防耐火性能及び防水性能を有するものであればよい。
建物1の床部は、床スラブ材を含む。床スラブ材は、軸組架構の梁間に架設され、梁により直接的又は間接的に支持される。床スラブ材としては、例えば、ALCパネルを用いることできるが、折板、押出成形セメント板、木質パネル材などの別の部材を用いてもよい。床部は、床スラブ材に加えて、例えば、床スラブ材に対して直接的又は間接的に取り付けられる、下階としての1階の天井面を構成する天井内装材や、床スラブ材上に積層された、上階としての2階の床面を構成するフローリング等の床内装材などを含むものであってもよい。
なお、陸屋根を構成する屋根床スラブ材についても、ALCパネルを用いることができるが、ALCパネルに限られるものではない。また、屋根床スラブ材は、例えば塩化ビニル樹脂から形成されている防水シート等により覆われることにより、防水処理が施されている。また、建物1の屋根は、陸屋根に限らず、スレート等の屋根外装材を用いた勾配屋根としてもよい。
また、本実施形態の建物1は、外皮平均熱貫流率が0.6W/(m2K)以下の高断熱住宅である。更に、建物1の外皮平均熱貫流率は、地域別のZEH基準を充足していることが好ましい。このようにすることで、建物1内において、後述する第1連通空間4(図1、図2参照)と、後述する部屋としての第3個室92(図2参照)及び第4個室93(図2参照)と、を一体で温調し易くなり、ひいては、建物1内の全館空調を実現し易くなる。
次に、本実施形態の建物1の間取りについて説明する。
図1に示すように、本実施形態の建物1の1階には、2つの部屋としてのリビング・ダイニング・キッチン81(以下、「LDK81」と記載する。)及び第1個室82と、玄関83と、トイレ84と、第1廊下85と、第2廊下86と、が設けられている。
図2に示すように、本実施形態の建物1の2階には、3つの部屋としての第2個室91、第3個室92及び第4個室93と、トイレ94と、洗面所95と、浴室96と、廊下97と、ベランダ99と、が設けられている。
なお、「部屋」とは、周囲から仕切られた空間を意味し、上述した個室に限られず、トイレ、洗面所、浴室等も部屋の一態様である。
但し、上述の1階及び2階の間取りは一例であり、建物1の間取りは図1、図2に示す間取りに限られるものではない。
本実施形態の建物1のLDK81は、下階空間2としての1階空間から上階空間3としての2階空間まで延在する吹き抜け部81aを備える。換言すれば、本実施形態の建物1のLDK81は、上階空間3としての2階空間に、吹き抜け空間81a1を含む。本実施形態では、LDK81の吹き抜け部81aが、後述する第1連通空間4を構成している。
また、本実施形態の建物1には、1階と2階とをつなぐ階段15が設けられた階段室98がある。この階段室98は、下階空間としての1階空間から上階空間としての2階空間まで延在している。本実施形態では、この階段室98が、後述する第2連通空間5を構成している。
次に、建物1の更なる詳細について説明する。
図1、図2に示すように、建物1は、下階空間2と、上階空間3と、2つの連通空間としての第1連通空間4及び第2連通空間5と、を備えている。
下階空間2及び上階空間3は、少なくとも1つの床部を挟んで鉛直方向の上下に位置する空間である。本実施形態の下階空間2は1階空間である。本実施形態の上階空間3は2階空間である。つまり、本実施形態の下階空間2及び上階空間3は、2階の床部11(図2参照)を挟んで鉛直方向の上下に位置する空間である。
連通空間は、下階空間2及び上階空間3と連続し、下階空間2の階層から上階空間3の階層に亘って延在する空間である。本実施形態の2つの連通空間は、第1連通空間4としてのLDK81の吹き抜け部81a、及び、第2連通空間5としての階段室98、である。本実施形態の建物1は、2つのみの連通空間を備える構成であるが、2つのみの連通空間に限らず、3つ以上の連通空間を備える構成であってもよい。
図1に示すように、第1連通空間4としてのLDK81の吹き抜け部81aは、下階空間2としての1階空間において、LDK81の残りの部分と連続している。ここで言う「LDK81の残りの部分」とは、LDK81のうち吹き抜け部81a以外の部分であり、鉛直方向上方が2階の床部11(図2参照)により覆われている部分である。また、図2に示すように、第1連通空間4としてのLDK81の吹き抜け部81aは、上階空間3としての2階空間において、廊下97と連続している。
図1に示すように、第2連通空間5としての階段室98は、下階空間2としての1階空間において、第2廊下86と連続している。また、図2に示すように、第2連通空間5としての階段室98は、上階空間3としての2階空間において、廊下97と連続している。
換言すれば、下階空間2及び上階空間3は、第1連通空間4を介して連通している。また、下階空間2及び上階空間3は、第2連通空間5を介して連通している。
そのため、建物1では、下階空間2、上階空間3、第1連通空間4、及び、第2連通空間5、により屋内で空気の一方向の循環経路CPが形成可能である。具体的に、建物1では、2つの循環経路CPが形成可能である。1つの循環経路CPとしての第1循環経路CP1は、下階空間2、第1連通空間4、上階空間3、第2連通空間5、と順に移動し、再び下階空間2に戻る経路である。別の循環経路CPとしての第2循環経路CP2は、第1循環経路CP1とは逆方向の循環経路CPである。具体的に、第2循環経路CP2は、下階空間2、第2連通空間5、上階空間3、第1連通空間4、と順に移動し、再び下階空間2に戻る経路である。
ここで、上述の「循環経路CP」は、常時連通していることを要しない。つまり、開閉可能な建具が設けられた開口を有する区画壁が、循環経路CP内にあってもよい。
図2に示すように、本実施形態の部屋としての第3個室92は、第1連通空間4としての吹き抜け部81aに隣接して設けられている。より具体的に、本実施形態の部屋としての第3個室92は、吹き抜け部81aの吹き抜け空間81a1に隣接して設けられている。上述したように、第1連通空間4としての吹き抜け部81aは、建物1の循環経路CPの一部を構成している。そのため、第3個室92は、循環経路CPに隣接している。但し、第3個室92は、循環経路CPの一部としての第1連通空間4としての吹き抜け部81aと、区画壁50により区画されている。
この区画壁50には、部屋としての第3個室92と第1連通空間4としての吹き抜け部81aとを連通する開口50aが設けられている。区画壁50にこのような開口50aを設けることにより、建物1の空気の循環経路CPの一部を構成する吹き抜け部81aの吹き抜け空間81a1と、第3個室92と、の間での空気の循環を促進できる。これにより、例えば、吹き抜け空間81a1の暖気などを、第3個室92内に取り込み易くなる。そのため、第3個室92と、吹き抜け部81aを含むLDK81と、をLDK81に備え付けられたエアコン等の空調機6を用いて、一体で温調することが可能となる。
更に、図2に示すように、本実施形態の部屋としての第4個室93は、第1連通空間4としての吹き抜け部81aに隣接して設けられている。より具体的に、本実施形態の部屋としての第4個室93は、吹き抜け部81aの吹き抜け空間81a1に隣接して設けられている。上述したように、第1連通空間4としての吹き抜け部81aは、建物1の循環経路CPの一部を構成している。そのため、第4個室93は、循環経路CPに隣接している。但し、第4個室93は、循環経路CPの一部としての第1連通空間4としての吹き抜け部81aと、区画壁51により区画されている。
この区画壁51には、部屋としての第4個室93と第1連通空間4としての吹き抜け部81aとを連通する開口51aが設けられている。区画壁51にこのような開口51aを設けることにより、建物1の空気の循環経路CPの一部を構成する吹き抜け部81aの吹き抜け空間81a1と、第4個室93と、の間での空気の循環を促進できる。これにより、例えば、吹き抜け空間81a1の暖気などを、第4個室93内に取り込み易くなる。そのため、第4個室93と、吹き抜け部81aを含むLDK81と、をLDK81に備え付けられたエアコン等の空調機6を用いて、一体で温調することが可能となる。
なお、図2に示すように、第3個室92及び第4個室93は、平面視で、吹き抜け空間81a1を挟んで反対側には位置されている。また、図2に示すように、上述の区画壁50及び区画壁51は、平面視で、吹き抜け空間81a1を挟んで対向して配置されている。
本実施形態において、第1連通空間4としての吹き抜け部81aは、上述した第3個室92及び第4個室93とは別の部屋としてのLDK81に設けられている。つまり、本実施形態のLDK81は、上述の第3個室92及び第4個室93に隣接する吹き抜け空間81a1を含む部屋である。また、本実施形態のLDK81は、建物1において床面積が最大の部屋である。更に、LDK81は、シンク等を含むキッチンセット100を備える。第1連通空間4を、建物1において床面積が最大の部屋に設けることで、この部屋を、吹き抜け空間81a1を有する開放感のある居間として利用することができる。
更に、本実施形態において、第1連通空間4とは別の第2連通空間5は、下階空間2としての1階空間の階層から上階空間3としての2階空間の階層までを繋ぐ階段15を含む階段室98により構成されている。
以上のように、本実施形態の建物1では、第1連通空間4が、LDK81の吹き抜け部81aにより構成されていると共に、第2連通空間5が、階段室98により構成されているが、第1連通空間4及び第2連通空間5の配置は本実施形態の構成に限られない。
次に、区画壁50の開口50aについての詳細について説明する。
図3は、区画壁50を吹き抜け空間81a1側から見た正面図である。図3に示すように、開口50aは、区画壁50に形成されているスリット状の空隙である。より具体的に、開口50aは、鉛直方向に延在するスリット状の空隙である。本実施形態の区画壁50には、このような開口50aとしてのスリット状の空隙が複数形成されている。開口50aをこのようなスリット状の空隙にすることで、第3個室92(図2参照)にいる居住者が、開口50aを通じてLDK81(図1参照)の吹き抜け部81a(図1、図2参照)に転落することを防ぎつつ、吹き抜け部81aから第3個室92内に空気を取り込むことができる。
本実施形態の開口50aは、鉛直方向に延在するスリット状の空隙であるが、図4に示すように、水平方向に延在するスリット状の空隙であってもよい。
なお、図3、図4に示すスリット状の空隙の幅Wは、特に限定されるものではないが、転落の安全上の観点から、年齢や体型によらず通り抜け不能な幅とすることが好ましい。具体的には、15cm以下とすることが好ましく、10cm以下とすることがより好ましい。
図5は、開口50aの別の変形例を示す図である。図5に示すように、開口50aは、区画壁50に複数形成されている円形状の穿孔であってもよい。また、開口50aとしての穿孔の形状は、円形状に限られず、オーバル形状、多角形状等であってもよい。
開口50aは、天地高さTの80%以上の範囲に亘って設けられていることが好ましく、90%以上の範囲に亘って設けられていることがより好ましい。「天地高さT」とは、床面から天井面までの高さを意味する。なお、図4及び図5に示すように、複数の開口50aが鉛直方向に間欠的に設けられている構成の場合は、鉛直方向の最も上側に位置する開口50aの上端と、鉛直方向の最も下側に位置する開口50aの下端と、の間の距離を、天地高さTの80%又は90%と比較する長さとする。開口50aが設けられる範囲を上記範囲とすることで、第3個室92(図2参照)の天地高さTの中で、第1連通空間4としての吹き抜け部81a(図1、図2参照)から第3個室92内に取り込まれる空気の流路と、第3個室92から第1連通空間4としての吹き抜け部81aに取り込まれる空気の流路と、を上下別々の位置に形成できる。このようにすることで、第3個室92の空気の循環を促進できる。
図6を参照して、第3個室92の空気の循環の一例を説明する。図6は、建物1のLDK81と第3個室92との間での空気の循環の概要を模式的に示す概要図である。図6では、一例として、LDK81に設けられた空調機6により、LDK81と第3個室92とを一体で暖房する際の空気の循環の様子を示している。図6に示すように、冬期において、LDK81に設けられた空調機6により暖められた暖気は、吹き抜け部81aで上昇し、吹き抜け空間81a1に到達する。この暖気は、第3個室92の天井面に近い位置で、区画壁50の開口50aを通じて、吹き抜け部81aから第3個室92内に取り込まれる。第3個室92内に取り込まれた暖気により、第3個室92内の冷気は、第3個室92の床面側に下降すると共に、第3個室92の床面に近い位置で、区画壁50の開口50aを通じて、第3個室92から吹き抜け部81aに押し出される。また、第3個室92内に取り込まれた暖気は、時間の経過と共に温度が下がり、第3個室92内で降下すると共に、第3個室92内に取り込まれる後続の暖気に押されることで、第3個室92から吹き抜け部81aに排出される。このように、LDK81に設けられた空調機6により、第3個室92内の空気を循環させることができる。なお、第3個室92は、LDK81の吹き抜け部81aを含む循環経路CPに隣接するため、LDK81と第3個室92とを一体で冷房する際も、吹き抜け部81aとの間で空気の循環が促進され易く、LDK81と第3個室92とを一体で効率的に冷房可能である。
また、図2、図3に示すように、本実施形態の区画壁50には、開口50aを開閉可能な建具60が設けられている。具体的に、本実施形態の開口50aは、上述したように、鉛直方向に延在するスリット状の空隙により構成されており、このようなスリット状の空隙が、所定ピッチで複数配置されている。そのため、本実施形態の建具60は、区画壁50の複数の開口50aと共に無双窓を構成する引き戸とすることが好ましい。このような建具60としての引き戸は、区画壁50の第3個室92側に備え付けられる。このようにすれば、複数の開口50aの開閉のための建具60の可動域を小さくすることができる。但し、建具60は、開口50aを開閉可能な構成であれば上述の構成に限定されるものではない。したがって、片開き戸や引き違い戸などで建具60を構成してもよい。
なお、ここでは区画壁50の開口50aと、この開口50aを開閉可能な建具60と、について説明したが、区画壁51の開口51aと、この開口51aを開閉可能な建具61と、についても、図3〜図5に示すような開口50a及び建具60と同様の構成にすることができる。また、区画壁51に開口51aを設けることで、第4個室93についても、図6に示す第3個室92と同様の空気の循環を実現できる。なお、図6は、区画壁51の開口51aを建具61により閉じた場合の空気の循環を示している。但し、区画壁50の開口50a及び区画壁51の開口51aの両方を開放したとしても、図7に矢印で示すような空気の循環が生成され、第1連通空間4、第3個室92及び第4個室93の空気の循環が可能である。
また、本実施形態の建物1では、第1連通空間4としての吹き抜け部81aと一体で温調される部屋が、第3個室92及び第4個室93の2つであるが、1つのみ又は3つ以上の部屋としてもよい。
本発明に係る建物は、上述した実施形態に記載する具体的な構成に限られるものではなく、特許請求の範囲を逸脱しない限り、種々の変形・変更が可能である。上述した実施形態では、上階空間3としての2階空間が、少なくとも2つの連通空間における一連通空間としての吹き抜け部81aに隣接して設けられていると共に、循環経路CPと区画壁50及び51により区画され、開口50a及び51aを通じて吹き抜け部81aと連通している部屋としての第3個室92及び第4個室93を備えるが、下階空間2としての1階空間に、同様の部屋があってもよい。つまり、上階空間3としての2階空間に加えて又は代えて、下階区間2としての1階空間が、少なくとも2つの連通空間における一連通空間に隣接して設けられていると共に、循環経路と区画壁により区画され、開口を通じて一連通空間と連通している部屋を備えてもよい。但し、図6、図7に示すように、空気の循環のし易さを考慮すると、少なくとも上階空間3が、上述の部屋を備えることが好ましい。
本発明は建物に関する。
1:建物
2:下階空間
3:上階空間
4:第1連通空間
5:第2連通空間
6:空調機
11:床部
15:階段
50:区画壁
50a:開口
51:区画壁
51a:開口
60、61:建具
81:リビング・ダイニング・キッチン(LDK)
81a:吹き抜け部(連通空間)
81a1:吹き抜け空間
82:第1個室
83:玄関
84:トイレ
85:第1廊下
86:第2廊下
91:第2個室
92:第3個室(部屋)
93:第4個室(部屋)
94:トイレ
95:洗面所
96:浴室
97:廊下
98:階段室(連通空間)
99:ベランダ
100:キッチンセット
CP:空気の循環経路
CP1:第1循環経路
CP2:第2循環経路
T:天地高さ
W:開口としてのスリット状の空隙の幅

Claims (9)

  1. 少なくとも1つの床部を挟んで鉛直方向の上下に位置する下階空間及び上階空間と、
    前記下階空間及び前記上階空間と連続し、前記下階空間の階層から前記上階空間の階層に亘って延在している少なくとも2つの連通空間と、を備え、
    前記下階空間、前記上階空間、及び、前記少なくとも2つの連通空間、により屋内で空気の循環経路が形成可能であり、
    前記上階空間及び下階空間の少なくとも一方は、前記少なくとも2つの連通空間における一連通空間に隣接して設けられていると共に、前記循環経路と区画壁により区画されている部屋を備え、
    前記区画壁には、前記部屋と前記一連通空間とを連通する開口が設けられている、建物。
  2. 前記一連通空間は、建物において床面積が最大であり、前記部屋に隣接する吹き抜け空間を含む別の部屋に設けられている、請求項1に記載の建物。
  3. 前記少なくとも2つの連通空間は、前記一連通空間とは別に、前記下階空間の階層から前記上階空間の階層までを繋ぐ階段を含む階段室を備える、請求項1又は2に記載の建物。
  4. 前記開口は、前記区画壁に形成されているスリット状の空隙である、請求項1〜3のいずれか1つに記載の建物。
  5. 前記開口は、鉛直方向又は水平方向に延在するスリット状の空隙である、請求項4に記載の建物。
  6. 前記開口は、前記区画壁に複数形成されている円形状、オーバル形状、又は、多角形状の穿孔である、請求項1〜3のいずれか1つに記載の建物。
  7. 前記開口は、天地高さの80%以上の範囲に亘って設けられている、請求項1〜6のいずれか1つに記載の建物。
  8. 前記区画壁には、前記開口を開閉可能な建具が設けられている、請求項1〜7のいずれか1つに記載の建物。
  9. 外皮平均熱貫流率が0.6W/(m2K)以下である、請求項1〜8のいずれか1つに記載の建物。
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