JP2020059537A - 搬送パレットおよびその使用方法 - Google Patents
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Description
この樹脂製パレットでは、耐衝撃強度や曲げ強度等において、必要最小限の樹脂量にて十分な強度を有し、しかも軽量の樹脂製パレットを提供することができる。
このパレットでは、洗浄時にデッキ面の挿入孔と滑り止め材との間に水が浸入したときでもその水は、挿入孔の内周面に形成した溝部を通して挿入孔の外部に排出され、滑り止め材と挿入孔との間に溜まることがないので、洗浄後の使用時に載置物が滑り止め材と挿入孔との間に溜まった水により濡れるのを未然に防止することができる。
このパレットでは、端桁の外壁と傾斜リブとの交点に補強リブの端部が接続されているので、端桁の外壁にフォークリフトのフォークなどが押し当てられたとしても、その際に外壁に入力される荷重が傾斜リブと補強リブとに分散されるものとなり、パレットの側壁のうち、フォーク挿入孔が開口していない側壁、すなわち端桁の外壁の剛性を向上させることができる。
この制振パレットでは、輸送時の振動や衝撃が直接機器類に伝わることを防止して、厳重な梱包を要することなく、輸送の際の機器の損傷を簡易な構成で安価に防止することができる。
この場合、これらの従来のパレット1を、あるローラ5R上から次のローラ5R上に、特に、たとえば手動で移動させるときに、図10(A),(B)に示すように、パレット1は、その前端部1Aが、先ず、ローラ5Rの側面7の1つの母線7gに当接することで、初期的に、摩擦抵抗によって負荷を受けるものとなる。そのため、従来のパレット1では、特に、パレット1の前端部1Aがコンベアローラ1の各ローラ5R間を移動する際に、たとえば「コツン、コツン」といった突っ掛かり感が生じるものとなっている。
請求項2に係る本発明は、請求項1に係る発明に従属する発明であって、パレット本体は、平面視が方形状または矩形状で、且つ、その上面が平坦面に形成されるデッキ部と、平面視が方形状または矩形状で、デッキ部の下側に配設されてデッキ部を支持する支持部とを含み、載置部は、デッキ部の上面に形成され、プレート体は、支持部の下面に配設されていることを特徴とする、搬送パレットである。
請求項3に係る本発明は、請求項2に係る発明に従属する発明であって、載置部は、デッキ部の上面に間隔を隔てて平行に配列され、その上面が平坦面に形成された複数のロッド体を含み、複数のロッド体の平坦面上に物品が載置可能となることを特徴とする、搬送パレットである。
請求項4に係る本発明は、請求項2または請求項3に係る発明に従属する発明であって、パレット本体は、デッキ部および/またはプレート体に配設され、当該パレット本体の持ち運びに供する把持部を含むことを特徴とする、搬送パレットである。
請求項5に係る本発明は、請求項1〜請求項4のいずれか1項に係る搬送パレットの使用方法であって、搬送パレットを準備する工程と、搬送パレットの載置部の上に物品を載置する工程と、物品が載置された搬送パレットを、平面視で見て、ローラコンベアのローラの軸線に対して直交するように、搬送パレットの前端部を搬送パレットの搬送方向に向けて、ローラコンベア上に載置する工程と、物品が載置された搬送パレットをローラコンベアのローラにより所定の搬送方向に移動させる工程とを含み、物品が載置された搬送パレットは、プレート体のn個の頂点部のうちの少なくとも1つの頂点部と対向するパレット本体の辺部が、搬送パレットの搬送方向に向くように、ローラコンベア上に載置されることを特徴とする、搬送パレットの使用方法である。
本発明に係る搬送パレットでは、特に、プレート体のn角形(n≧3)の頂点部のうちの少なくとも1つが、パレット本体の4つの辺部のうちの少なくとも1つの辺部に対向しているので、この頂点部と、当該頂点部と隣り合う他の頂点部とを結ぶ線分(辺部)は、搬送パレットの搬送方向で見て、ローラコンベアの各ローラの軸線と平面視で交差するようにして、ローラコンベア上を搬送方向に向って移動させる(例えば、図9を参照。)ことが可能となっている。すなわち、搬送パレットの底面は、ローラコンベアの各ローラの外周面(側面)と点接触しながら搬送方向に向って移動していく。この場合、搬送パレットの搬送方向で見て、特に、搬送パレットの前端部は、あるローラから次のローラに移動するとき、常に、ローラの外周面(側面)の1つの母線と点接触しながら搬送方向に向って移動していく。
一方、本発明に係る搬送パレットの使用方法では、特に、物品が載置された搬送パレットを、平面視で見て、ローラコンベアのローラの軸線に対して直交するように、搬送パレットの前端部を搬送パレットの搬送方向に向けて、ローラコンベア上に載置する工程において、プレート体のn個の頂点部のうちの少なくとも1つの頂点部と対向するパレット本体の辺部が、搬送パレットの搬送方向に向くように、ローラコンベア上に載置される。この場合、物品が載置された搬送パレットは、プレート体のn個の頂点部のうちの少なくとも1つの頂点部と対向するパレット本体の辺部が、搬送パレットの搬送方向に向くように、ローラコンベア上に載置される。
そのため、物品が載置された搬送パレットをローラコンベアのローラにより所定の搬送方向に移動させる工程では、搬送パレットの搬送方向に向くプレート体の頂点部と他の頂点部とを結ぶ線分が、ローラコンベアの各ローラの外周面(側面)の軸線に対して平面視交差するように各ローラ上を通過していく。すなわち、搬送パレットが、あるローラから次のローラに移動するとき、そのプレート体の前側は、常に、ローラの外周面(側面)の1つの母線と点接触しながら搬送方向に向って移動していく(例えば、図9を参照。)。
この場合、従来のパレットの接地構造では、たとえば図10(A),(B)で示したように、パレット1の下面(パレットの接地面側)がローラコンベア3の各ローラ5Rの外周面(側面)に線接触しながら、当該パレット1の搬送方向に移動していくのに対して、本発明に係る搬送パレットおよびその使用方法によれば、たとえば図9(A),(B)に示すように、当該搬送パレット10下面(当接面側)がローラコンベア3の各ローラ5Rの外周面(側面)に点接触しながら、当該搬送パレット10の搬送方向に移動していく
上記した構成を有する本発明に係る搬送パレットおよびその使用方法では、従来のパレットのように、パレットの下面と各ローラとの線接触による摩擦抵抗を受ける場合に比べて、搬送パレットの下面と各ローラとが点接触となるため、搬送パレットと各ローラとの摩擦抵抗を少なくすることができる。
それゆえ、本発明に係る搬送パレットおよびその使用方法では、搬送パレットがローラコンベア上をスムーズに移動することが可能となり、従来のパレットのように、搬送効率が低下するなどの不具合を防止することができる。
図1は、本発明に係る搬送パレットの一例を示す平面図であり、図2は、図1の正面図であり、図3は図1の底面図であり、図4は図1の右側面図であり、図5は、図1のA−A拡大断面図であり、図6は図3のB部拡大図であり、図7の(A)は、図3のC部拡大図であり、図7の(B)は、図7の(A)のD−D断面図である。
なお、この実施形態の搬送パレット10では、例えば、デッキ部14の長手方向の長さが1160mm、幅方向の長さが850mm、厚み方向の長さが14mmに形成され、支持部16の長手方向の長さが1140mm、幅方向の長さが830mm、厚み方向の長さが30mmに形成されている。
複数のロッド体20,・・・,20は、それぞれ、同形同大に形成されているので、デッキ部14の平坦面15の上に、図1に示すように配列された場合、複数のロッド体20,・・・,20の上面は、図2に示すように、水平な同一平面上に位置するものとなっている。この場合、複数のロッド体20,・・・,20の平坦面15は、その上面に物品を載置・積載可能となる載置部としての機能を有している。
このプレート体24は、図5に示すように、たとえば両面接着テープ26によって、支持部16の下面に固着されている。この場合、また、プレート体24は、難燃性、耐久性、耐油・耐薬品性当の化学的安定性、機械的安定性に優れ、加工・成形性の良さなどの観点から、特に、たとえば塩化ビニル樹脂で形成されている。このプレート体24は、例えば、その長手方向の長さが1130mm〜1135mmに形成され、その幅方向の長さが820mm〜825mmに形成され、その厚み方向の長さが、たとえば2〜5mmに形成されている。
さらに、把持部材本体32を支持部16に取付ける取付け構造としては、図7の(B)に示す取付け構造と図8の(A)に示す取付け構造を組み合わせた取付け構造として、たとえば図8の(B)に示すように、把持部材本体32の底面をデッキ部14の下面に、且つ、把持部材本体32の外周面を挿通穴部36の内周面に、それぞれ、両面接着テープ38によって固着するようにしてもよい。
この発明の実施形態は、図1〜図7で示された発明の実施形態と比べて、特に、デッキ部14の上面にロッド体20が配設されていない点、把持部28がデッキ部14に配設されている点、および、把持部28に把持部材本体32が具備されていない点で、相違している。
すなわち、図11〜図17に示す搬送パレット10では、デッキ部14の上面が平坦面15に形成され、複数のロッド体20による凹凸が形成されていない。また、把持部28は、単に、デッキ部14の中央部に設けられた挿通穴部36だけにより構成されている。
この発明の実施形態は、図1〜図7で示された発明の実施形態と比べて、特に、把持部28がデッキ部14に配設されている点、および、把持部28に把持部材本体32が具備されていない点で、相違している。
すなわち、図18〜図24に示す搬送パレット10では、デッキ部14の中央部に、把持部28を設けるための回避エリア40を有している。当該回避エリア40の区域では、図18に示すように、デッキ部14の中央部に位置するたとえば2本のロッド体20の長手方向の中央部が欠如された構成となっている。そして、把持部28は、この回避エリア40の略中央に配設されている。把持部28は、図11〜図17に示す搬送パレット10と同様に、デッキ部14の中央部に設けられた挿通穴部36により構成されている。
なお、上述した各実施形態に係る搬送パレット10では、デッキ部14とロッド体20との固着手段、支持部16とプレート体24との固着手段、支持部16と把持部材30の把持部材本体32との固着手段は、それぞれ、両面接着テープで形成されたが、それに限定されるものではなく、たとえば接着剤であってもよい。
以下に示す搬送パレット10の使用方法では、例えば、枚葉オフセット印刷機等の枚葉式の印刷機のフィーダーに対して用紙の積み替えを自動的に行う印刷機の給紙部に、枚葉形の用紙が積載されたパレットがローラコンベア等の搬送コンベアで搬送される。
枚葉オフセット印刷機等の印刷機に付設され、枚葉形の用紙を1枚ずつ印刷装置に自動供給するフィーダー(給紙装置)の昇降パイルに、ローラコンベアによって搬入されるパレットとして用いられて好適な搬送パレット10の使用方法の一例について、以下、説明する。
先ず、上記した各実施形態に係る搬送パレット10が準備される(搬送パレット準備工程)。また、この搬送パレット10のデッキ部14の上には、多数枚の枚葉形の用紙等の物品(図示せず)が載置・積載され(物品の載置・積載工程)。
次に、物品が載置された搬送パレット10は、図9の(A)に示すように、平面視で見て、ローラコンベア3のローラ5Rの母線7gに対して直交するように、当該搬送パレット10の前端部10Aをこの搬送パレット10の搬送方向に向けて、ローラコンベア3上に載置される。この場合、物品が積載された搬送パレット10は、プレート体24のn個の頂点部24Vのうちの少なくとも1つの頂点部24Vと対向するパレット本体12の辺部12aが、当該搬送パレット10の搬送方向に向くように、ローラコンベア3上に載置される。
それから、当該搬送パレット10は、ローラコンベア3のローラ5R上を所定の搬送方向に移動される。
この場合、物品が載置された搬送パレット10は、当該搬送パレット10の搬送方向に向くプレート体24の頂点部24Vと他の頂点部24Vとを結ぶ線分24Sが、ローラコンベア3の各ローラ5Rの外周面(側面)の母線7gに対して平面視交差するように各ローラ5R上を通過していく。
すなわち、支持プレート24の底面は、図9(A),(B)に示すように、搬送パレット10の搬送方向で見て、搬送パレット10の前端部10Aは、あるローラ5Rから次のローラ5Rに移動するとき、常に、ローラ5Rの外周面(側面)の1つの母線7gと点接触しながら搬送方向に向って移動していく(点接触部PC参照。)。
それに対して、上記した各実施形態に係る搬送パレット10およびその使用方法によれば、たとえば図9(A),(B)に示すように、当該搬送パレット10の下面、この場合、プレート体24の下面(当接面側)がローラコンベア3の各ローラ5Rの外周面(側面)に点接触しながら、当該搬送パレット10の搬送方向に移動していく(点接触部PC参照。)。したがって、上記した各実施形態に係る搬送パレット10およびその使用方法では、従来のパレット1のように、パレット1の下面と各ローラ5Rとの線接触による摩擦抵抗を受ける場合に比べて、搬送パレット10の下面と各ローラ5Rとが点接触となるため、搬送パレット10と各ローラ5Rとの摩擦抵抗を少なくすることができる。
それゆえ、上記した各実施形態に係る搬送パレット10およびその使用方法では、当該搬送パレット10がローラコンベア3上をスムーズに移動することが可能となり、従来のパレット1のように、搬送効率が低下するなどの不具合を防止することができる。
12 パレット本体
12a,12b,12c,12d パレット本体の4つの辺部
14 デッキ部
14a,14b,14c,14d デッキ部の4つの辺部
15 平坦面
16 支持部
16a,16b,16c,16d 支持部の4つの辺部
18 溶接部
20 ロッド体(載置部)
22 両面接着テープ(ロッド体用)
24 プレート体(当接部)
24V プレート体の頂点部(Vertex)
24S プレート体の頂点部24Vと他の頂点部24Vとを結ぶ線分(Segment)
26 他の両面接着テープ(プレート体用)
28 把持部
30 把持部材
32 把持部材本体
34 指挿入部
36 挿通穴部(把持部材取付け嵌合部)
38 さらに他の両面接着テープ(把持部材用)
40 回避エリア
PC 点接触部(Point-Contact)
1 従来のパレット
1A 従来のパレットの前端部
1BP 従来のパレットの底面(Basal-Plane)
3 ローラコンベア
5R ローラ(Roller)
5C ローラの中心軸
7 ローラの側面(外周面)
7g ローラの側面の1つの母線(generatrix)
ad ローラの軸線方向(axial direction)
Claims (5)
- その上面に物品を載置した状態でコンベアローラ上に配置され、所定の搬送方向に向けて前記コンベアローラ上を移動させる搬送パレットであって、
その一方主面側に配置されて、物品が載置可能となる載置部と、
その他方主面側に配置されて、前記コンベアローラのローラの外周面に当接する当接部と、
を有する平面視が方形状または矩形状のパレット本体を含み、
前記当接部は、n角形(n≧3)状のプレート体を含み、
前記プレート体のn個の頂点部のうちの少なくとも1つの頂点部は、前記パレット本体の4つの辺部のうちの少なくとも1つの辺部と対向するように配設されていることを特徴とする、搬送パレット。 - 前記パレット本体は、
平面視が方形状または矩形状で、且つ、その上面が平坦面に形成されるデッキ部、および
平面視が方形状または矩形状で、前記デッキ部の下側に配設されて前記デッキ部を支持する支持部を含み、
前記載置部は、前記デッキ部の上面に形成され、前記プレート体は、前記支持部の下面に配設されていることを特徴とする、請求項1に記載の搬送パレット。 - 前記載置部は、前記デッキ部の上面に間隔を隔てて平行に配列され、その上面が平坦面に形成された複数のロッド体を含み、
前記複数のロッド体の平坦面上に前記物品が載置可能となることを特徴とする、請求項2に記載の搬送パレット。 - 前記パレット本体は、前記デッキ部および/または前記プレート体に配設され、当該パレット本体の持ち運びに供する把持部を含むことを特徴とする、請求項2または請求項3に記載の搬送パレット。
- 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の搬送パレットの使用方法であって、
当該搬送パレットを準備する工程、
当該搬送パレットの載置部の上に物品を載置する工程、
前記物品が載置された当該搬送パレットを、平面視で見て、前記ローラコンベアのローラの軸線に対して直交するように、当該搬送パレットの前端部を当該搬送パレットの搬送方向に向けて、前記ローラコンベア上に載置する工程、および
前記物品が載置された搬送パレットを前記ローラコンベアのローラにより所定の搬送方向に移動させる工程を含み、
前記物品が載置された前記搬送パレットは、前記プレート体のn個の頂点部のうちの少なくとも1つの頂点部と対向する前記パレット本体の辺部が、前記搬送パレットの搬送方向に向くように、前記ローラコンベア上に載置されることを特徴とする、搬送パレットの使用方法。
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