JP2020058759A - 椅子 - Google Patents

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Abstract

【課題】着座者の動きに追従して背もたれがダイナミックに捩じれ変形する椅子を提供する。【解決手段】背もたれの上端はバックフレームのアッパサポート16に連結されて、背もたれの下端はバックフレームのロアサポートに連結されている。アッパサポート16は背支柱15とは別体に構成されており、アッパサポート16から垂下した下向きロッド31が、背支柱15に内蔵した軸受けブロック32で回転自在に保持されている。下向きロッド31の回転には、カム筒44を介してばね47の抵抗が付与される。着座者が右又は左に身体を傾けて背もたれにもたれ掛かるとアッパサポート16の全体が水平旋回して、背もたれが、着座者の身体の動きに追従して捩じれ変形する。従って、背もたれの捩れ変形の確実性に優れている。【選択図】図14

Description

本願発明は、背もたれを備えた椅子に関するものである。
椅子は様々な形態があり、オフィスで多用されている回転椅子は、キャスタを備えた脚装置、座、背もたれを主要要素としており、オプション品として肘掛け装置やヘッドレスト、ハンガーなどが取付けられている。
また、回転椅子では、背もたれが後傾可能なロッキング機能を備えていることが多い。このようなロッキング機能により、着座者は身体をリラックスさせて長時間の使用を継続することができる。
椅子において快適性を保持する重要な要素は、背もたれのフィット性や当たりの柔らかさであり、そこで、背もたれの前面をクッション材で構成したり、メッシュ材で身体を支持したりしている。メッシュ材は、通気性に優れているため蒸れを防止できる利点もある。
さて、着座者が背もたれにもたれる場合、上半身の中心線を背もたれの中心線に揃えているとは限らず、上半身を右又は左に倒した状態でもたれたり、背もたれにもたれつつ身体を捩じって後ろを向いたりすることがあるが、これらの場合、着座者のもたれ掛かりによる押圧力(体圧)は、背もたれの左側部又は右側部に偏って強く作用する。
そして、椅子の背もたれは、基本的には、着座者の押圧力によっては殆ど変形しない剛性を有していることが多いが、背もたれが剛性構造であると、着座者の身体の一部が背もたれの一部に強く当たることになって、快適性が損なわれてしまう。
そこで、背もたれが着座者の押圧力によって曲がり変形(捩じれ変形)することを許容する椅子が提案されている。例えば、特許文献1,2には、背もたれを、三点支持(又は略三点支持)の状態でバックフレームに取り付けて、左右の上コーナー部を非支持状態にすることにより、着座者の押圧力によって背もたれの左側部又は右側部が後ろに曲がり変形することを許容する構成が開示されている。
再公表WO2014/196630号公報 欧州特許公開0970639号公報
特許文献1,2では、背もたれは着座者の押圧力によって曲がり変形(捩じれ変形)できるため、上半身を右又は左にずらして背もたれにもたれ掛かった場合に、背もたれが追従して変形する。従って、着座者の身体の動きを許容できると共に、身体に対する背もたれの当たりを柔らかくすることができる。その結果、快適性を向上できると云える。
しかし、特許文献1,2では、背もたれの変形の程度は、専ら、背もたれの弾性力の程度に依存するため、バラツキが発生することは不可避であり、品質の安定性が必ずしも高くないと云える。
また、特許文献1,2では、着座者の押圧力が掛かった部分は大きく曲がり変形できるが、着座者の押圧力が掛かった部分と反対側の部分が逆方向に旋回(回動)することは殆どないため、背もたれ全体としての追従性は必ずしも高くないと云える。すなわち、特許文献1,2では、着座者の動きに対する背もたれが部分的に追従するが、全体としての追従性は必ずしも高くなく、その結果、快適性の向上に限度があると解される。
本願発明は、このような現状を改善することを課題とするものである。更に述べると、本願発明は、着座者の身体の動きに対する背もたれの変形の追従性を向上させることや、品質の安定性を向上させることなどを主たる課題としている。
本願発明は多くの構成を備えており、典型例を各請求項で特定している。このうち請求項1の発明は、
「座と背もたれ、前記背もたれの後ろに配置されたバックフレームを備えており、前記バックフレームの上端部は、前記背もたれの上端部が取り付くアッパサポートになっている」
という基本構成において、
「前記背もたれは、着座者の押圧力によって曲がり変形し得る強度であり、下部は、水平旋回しないように前記バックフレーム又は他の部材に保持されている一方、
前記バックフレームのアッパサポートは、その下方の部分とは別体に構成されていて、下方の部分に対して上下長手の軸心回りに水平旋回可能に取付けられており、前記アッパサポートの水平旋回に追従して前記背もたれが変形可能になっている」
という構成を付加している。
この場合、背もたれの下部に関する「水平旋回しない」とは、全く水平旋回しないという意味ではなく、着座者の身体の押圧力によって容易に変形することは意図していないとう意味である。換言すると、着座者の腰部を安定良く保持できる状態になっているという意味である。樹脂製品は多少なりとも変形しうるが、請求項1でも、部材の僅かな変形などによって姿勢が変化することは許容されている。
請求項2の発明は、請求項1において、
「前記バックフレームは、左右中間部に配置された上下長手の背支柱を備えていて、前記背支柱の上端部に、前記アッパサポートが、軸と軸受け部とから成る軸支手段を介して水平旋回可能に連結されている」
という構成になっている。
請求項3の発明は、請求項2において、
「前記アッパサポートは、背支柱の上端から左右外側に張り出して先端を自由端と成した形態であり、当該アッパサポートの左右自由端部に前記背もたれの左右端部が連結されており、前記背もたれとアッパサポートとの間に空間が空いている一方、
前記背支柱の下端部に、左右両側に張り出して先端を自由端と成したロアサポートが設けられていて、前記左右ロアサポートの先端部に前記背もたれの左右下端部が連結されていて、左右連結部の間では、前記背もたれとロアサポートとの間に空間が空いている」
という構成になっている。
請求項2又は3においては、アッパサポートは背支柱の右側に張り出した部分(右側部分)と左側に張り出した部分(左側部分)とを有しており、これら右側部分と左側部分とを別々に旋回するように背支柱に取り付けることも可能であるが、請求項4では、
「前記アッパサポートは、その全体が一体に繋がっている」
という構成になっている。
請求項5の発明は、請求項1〜4のうちのいずれかにおいて、
「前記アッパサポートの水平旋回角度を規制するストッパー手段を設けている」
という構成になっている。
請求項6の発明は、請求項2〜5のうちのいずれかにおいて、
「前記軸支手段は前記背支柱に内蔵されている」
という構成になっている。
本願発明では、背もたれの下部は水平旋回しないように保持されている一方、背もたれの上端が取り付くアッパサポートは、上下長手の軸心回りに水平旋回可能に保持されているため、着座者の押圧力が背もたれの右又は左に偏って作用すると、着座者の腰部は安定よく保持しつつ、背もたれを的確に捩じれ変形させることができる。従って、背もたれの強度に多少のバラツキがあっても、着座者の身体の動きに追従させて背もたれを的確に捩じれ変形させることができる。その結果、品質の安定性向上に大きく貢献できる。
更に述べると、アッパサポートの回転により、背もたれの上端部全体が水平旋回するため、背もたれは、その下部を除いて平面視で捩じれ変形する。このように背もたれが捩じれ変形することにより、着座者の身体の動きに対する背もたれの変形の追従性が格段に高くなって、高いフッィト性を確保できる。そして、着座者の腰部は、基本的に旋回しないように保持されているため、着座者の安定性は確保されている。このように、身体の安定性を確保しつつ背もたれが容易に捩じれ変形することにより、使用者の快適性を大きく向上できる。
請求項2の構成では、バックフレームの上端にアッパサポートを設けた構造であるため、シンプルな外観を実現してデザイン的にも優れたものとすることができる。また、背支柱の左右両側は背もたれの旋回(回動)領域として広く空いているため、背もたれが大きく捩れ変形することを問題なく許容できる。
また、前記アッパサポートは、軸と軸受け部とから成る軸支手段を介して背支柱の上端部に取付けられているが、軸と軸受け部とから成る軸支手段は、細くてもアッパサポートの円滑な回動を実現できるため、背支柱を過剰に太くすることなく、アッパサポートを円滑に動く状態に保持できる。従って、デザイン性と機能とを同時に達成できる。
請求項3の構成では、まず、背もたれの上端部及び下端部はその左右両端が支持された両端支持の状態になっているため、背もたれが後ろ向きに曲がるように変形することが許容されている。従って、着座者の身体に対する背もたれのフッィト性・クッション性を向上させて、品質(快適性)を一層向上できる。
背もたれの下端は、例えば座やその下方に配置されたベース体(脚装置の上端に固定されたベース体)に連結することも可能であるが、この場合は、背もたれが後傾動するロッキング椅子に適用しにくくなるおそれがある。これに対して請求項3では、背もたれの下端はバックフレームに固定されているため、背もたれは、バックフレームと一緒に後傾できる。従って、背もたれがばね手段に抗して後傾動するロッキング椅子にも問題なく適用できる。
請求項2又は3において、既述のとおり、アッパサポートは、右側部分と左側部分とを独立した構成にして、それぞれ独立して水平旋回させることも可能であるが、この場合は、構造が複雑化すると共に、背もたれと身体との密着性が低下するおそれがある。これに対して、請求項4の構成を採用すると、構造の複雑化を防止できると共に、左側部分と右側部分とは前後逆方向に旋回するため、使用者の背中との密着性が高くなってフィット性とクッション性を向上できる利点がある。
背もたれが軽い力で過度に捩じれ変形すると、身体の安定性が低下して却って使い心地が悪くなるおそれがある。これに対して請求項4の構成を採用すると、アッパサポートの水平旋回角度がストッパー手段(旋回角度規制手段)によって規制されるため、背もたれが過度に捩じれ変形することを防止して、着座者の身体の安定性を保持できる。従って、使い心地を向上させて、品質の安定性を確実化できる。
請求項5の構成では、アッパサポートを水平旋回させるための機構部が背支柱に内蔵されるため、外観をすっきりさせて美観を向上できる。
なお、請求項1において、バックフレームは、必ずしも左右中間部に位置した1本の背支柱を有する構成である必要はない。例えば、特許文献1のような逆V形のバックフレームを採用して、その上端にアッパサポートを水平旋回可能に取り付けることも可能である。この場合も、バックフレームを、着座者の押圧力で捩じれ変形する強度に設定することができる。
第1実施形態の椅子を示す図で、(A)は前方斜視図、(B)は後方斜視図、(C)は背部のみの後方斜視図である。 (A)は正面図、(B)は背面図、(C)は背部のみの背面図、(D)は背部のみの側面図である。 (A)は側面図、(B)は平面図である。 (A)は骨組みを示す斜視図、(B)は後方斜視図、(C)は分離斜視図である。 (A)は座部の分離斜視図、(B)座部の構成部材の分離側面図である。 (A)は後ろから見た分離斜視図、(B)(C)は動きの状態示す平面図である。 (A)は主要部材の分離正面図、(B)は座とバックフレームとの関係を示す正面図、(C)は分離背面図、(D)はバックフレームの平面図である。 (A)は後ろから見た分離斜視図、(B)は背もたれの下端とバックフレームとの連結関係を示す分離斜視図、(C)は背もたれの下端部とバックフレームとの連結部の縦断側面図、(D)は背もたれの上端部とバックフレームとの連結部の縦断側面図である。 (A)はバックフレームと背面カバーとを分離した状態で後方から見た斜視図、(B)はバックフレームと背面カバーとを分離した状態で前方から見た斜視図、(C)はアッパサポートの端部を前方から見た斜視図、(D)はロアサポートの端部を前方から見た斜視図である。 (A)は背支柱フレームを前方から見た斜視図、(B)はバックフレームの縦断側面図、(C)は(B)のC−C視断面図である。 (A)は背支柱と枢支ユニットとアッパサポートとの分離斜視図、(B)は背支柱と枢支ユニットとを後方分離斜視図、(C)と弾性カバーとの上方分離斜視図、(D)は弾性カバーとの上方分離斜視図である。 (A)は枢支ユニットとアッパサポートとの関係を示す正面図、(B)は弾性カバーを分離した状態での分離正面図、(C)は弾性カバーのみを分離した状態での正面図、(D)は構成部材を分離した正面図である。 枢支ユニットの構造を示す後方分離斜視図である。 枢支ユニットの構造を示す分離斜視図で、(A)は後ろから見たもので、(B)は前から見たものである。 メッシュタイプの椅子を示す図で、(A)は正面図、(B)は背面図である。 メッシュタイプの椅子の前方分離斜視図である。 (A)は第3実施形態の模式的な平面図、(B)は(A)のB−B視正面図、(C)は第4実施形態の模式的な平面図、(D)は(C)のD−D視図、(E)は第5実施形態の正面図である。 (A)は第6実施形態の正面図、(B)は第7実施形態の側面図、(C)は(B)のC−C視断面図、(D)は第8実施形態の変形例の側面図である。
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。以下では、方向を特定するため前後・左右の文言を使用するが、これの方向は、普通に着座した人から見た状態として特定している。正面視方向は、着座者と対向した方向である。
(1).第1実施形態の概要
まず、第1実施形態の概要を説明する。本実施形態の椅子は、オフィス等で多用されている回転椅子に適用している。図1,2に示すように、椅子は、主要部材として、座1と背もたれ2、背もたれ2が取り付けられたバックフレーム3、及び脚装置4を備えている。また、背もたれ2の後ろにはランバーサポート装置5が配置されている。また、椅子は、オプション品として、肘掛け装置6とヘッドレスト(或いはショルダーレスト)7を備えている。
例えば図1のとおり、脚装置4は、キャスタを備えた枝足の群を有している。また、図5に示すように、中央部に配置した脚支柱(ガスシリンダ)8にベース体9を固定し、ベース体9に、バックフレーム3がジョイント部材10を介して後傾動自在に連結されている。正確に述べると、図4(A)(C)に示すように、バックフレーム3の下端には前向き部3aが一体に形成されており、前向き部3aがジョイント部材10に固定されて、ジョイント部材10が、図5(B)のとおり、ベース体9に後傾動自在に連結されている。いずれにしても、本実施形態の椅子は、背もたれ2が弾性手段に抗して後傾動するロッキングタイプである。
図5に大まかに示すように、ベース体9には、中間金具11を介して座アウターシェル12が後退動可能に取付けられており、座アウターシェル12の後部とジョイント部材10とが、相対回動可能に連結されている。従って、背もたれ2の後傾動に連動して座1が後退する。座1は、座アウターシェル12に取付けられている。なお、座アウターシェル12には、座1の前後長さを調節するためのスライド部12a(図5(A)参照)が取付けられている。
本願の背もたれ2は、図1(C)から理解できるように、合成樹脂製の背板(背インナーシェル)2aの表裏にクッション材13を張って、表裏の全体を袋状の表皮材で覆った構造になっている。図1(A)(B)、図2(A)(B)などの多くの図では、クッション材13は省略して背板2aのみを表示している。
背板2aは、着座者がもたれ掛かることによる押圧力によって容易に撓み変形する強度になっている。そして、特に着座者の腰部の後ろの部位に、変形を容易化するために多数の横長スリットを形成している。従って、背もたれ2は、ランバーサポート装置5によって容易に変形する。また、背板2aは、後ろ向きに凹むようにも変形し得る。
(2).バックフレーム
例えば図6に示すように、バックフレーム3は、左右中間部に位置した上下長手の背支柱15と、その上端に水平旋回可能に取付けた左右長手のアッパサポート16と、背支柱15の下端に一体に設けた左右のロアサポート17とを有している。当然ながら、アッパサポート16の左右両端とロアサポート17の先端とは自由端になっている。背支柱15及びアッパサポート16は、合成樹脂製である(アルミダイキャスト品や板金加工品も採用できる。)。
例えば図6のとおり、アッパサポート16は、背支柱15の軸心から左に向いた部分と右に向いた部分とを有していて両者は一体に繋がっており、左右両端は自由端になっている。そして、アッパサポート16は、手前に向けて凹むように(後ろに向けて膨らむように)、平面視で弓なりに反った形態になっており、その左右両端部に、背もたれ2の左右両端部が連結されている。従って、アッパサポート16と背もたれ2との間には大きな空間が空いている。この空間の存在により、背もたれ2の上端部は、着座者の押圧力(体圧)によって後ろ向きに伸び変形する(凹み変形する)ことが許容されている。
他方、例えば図7に明示するように、ロアサポート17は、背面視において上面と下面とが先端に向けて高くなるように湾曲しており、かつ、左右ロアサポート17の下面と背支柱15の下面とで形成される下面(すなわち,バックフレーム3の下面)も、下向きに膨れた湾曲面になっている。従って、バックフレーム3は、全体として錨に似た形態になっている。或いは、丸みを帯びた矢印に似た形態になっているということもできる。
ロアサポート17の上部面の曲がり具合は、下面の曲がりの程度がやや大きくなっている。このため、ロアサポート17は、先端に行くに従って上下幅がやや小さくなっている。また、ロアサポート17は、例えば図1(B)(C)に示すように、平面視では、座の後部を抱くような状態で前向きに延びており、その先端部に肘掛け装置6が取付けられている。
図7(D)に明示するように、ロアサポート17は、平面視において先端に向けて幅が小さくなっている。このため、座1の後部を後ろから抱持しつつも、ロアサポート17の外周面が座1の外周面に収束するかのような外観を呈している。
例えば図7(A)(B)に明示するように、座1の後部には、正面視及び背面視において、ロアサポート17の上面の形状と相似形を成すように突部1aを設けている。このため、ロアサポート17の先端が上向きに反っていても、座1との一体感が形成されて、デザイン的に違和感のない状態になっている。座1の突部1aは、着座者の臀部に対するホールド効果も発揮しており、着座者の身体の安定性向上に貢献している。
図7(D)から理解できるように、背もたれ2の下面は下向きに膨れた曲面になっているが、背もたれ2の下面の曲面は、バックフレーム3の下面き曲面と略同じ形状になっている。従って、デザイン的な統一がとれている。
例えば図7(C)に示すように、バックフレーム3の背面は、センターカバー18とサイドカバー19とで覆われている。すなわち、センターカバー18は、背支柱15の全体とロアサポート17の一部とを覆っており、サイドカバー19は、ロアサポート17の前半部の背面を覆っている。これらのカバー18,19は、バックフレーム3に手前から挿通したビスによって、バックフレーム3に固定されている。図9に、バックフレーム3に設けたビス挿通穴20と、カバー18に設けたタップ穴21とを表示している。
(3).バックフレームと背もたれとの連結構造
図8(A)に示すように、背もたれ2を構成する背板2aの左右両端には下向き鉤状の係止爪22が形成されている一方、バックフレーム3におけるアッパサポート16の左右両端には、係止爪22が上から嵌まり込む係合枠部23が形成されている。
また、図8(B)に示すように、背もたれ2の下端の左右両端部に、四角錐の頭部分を切断した態様(四周各面が四角形の台錘形)のテーパ状角形突起24が後ろ向きに突設されている一方、ロアサポート17の先端部には、テーパ状角形突起24が入り込むテーパ状角形凹所25を形成し、ビス26によって、テーパ状角形突起24をテーパ状角形凹所25に引き込んでいる。
ビス26は、ロアサポート17に後ろから挿通している一方、背もたれ2のテーパ状角形突起24に前向きの角形ポケット穴27が形成されており、ポケット穴27に回転不能に嵌め入れたナット28にビス26がねじ込まれている。
背もたれ2の上端はアッパサポート16の係合枠部23に嵌め込まれているため、左右2本のビスで背もたれ2のテーパ状角形凹所25を引き込むだけで、背もたれ2をバックフレーム3に離脱不能に取り付けることができる。そして、テーパ状角形突起24は、くさび作用によってテーパ状角形凹所25にしっかりと入り込むため、背もたれ2は、2本のビス26によってガタ付きのない状態に固定される。
アッパサポート16は手前に向けて凹むように反っているため、アッパサポート16と背もたれ2との間には空間が空いている。ロアサポート17との背もたれ2との間にも、既述のように空間が空いている。また、背もたれ2の左右側部の後ろは開放されている。従って、背もたれ2は、着座者の押圧力によって後ろ向きに凹むように容易に弾性変形し得る。これにより、高いフィット性を確保することができる。
なお、背もたれ2を構成する背板2aは、単体の状態で、人が手で簡単に曲げることができる程度の弾性強度になっている。実施形態では、背板2aの前後両面をクッション材13で覆っているが、クッション材13を前面のみに配置することも可能である(但し、実施形態のように後面にも配置すると、背板2aの地肌やスリットなどが後ろから透けて見えない利点がある。)。また、背板2aをクロス等の表皮材のみで覆ったり、背板2aを剥き出しの状態で使用したりすることも可能である。
図8(A)に示すように、ヘッドレスト7の下端に後ろ向きの取付け片7aを設けている一方、アッパサポート16には、ヘッドレスト7の取付け片7aが嵌まる取付け穴7bを形成しており、取付け片7aが、図示しないビスでアッパサポート16に固定されている。取付け片7aは、ヘッドレスト7に内蔵した金具に形成している。
(4).アッパサポートの旋回構造
次に、主として図10〜14に基づいて、アッパサポート16の水平旋回機構を説明する。
アッパサポート16は、軸支手段の一例としての枢支ユニット30を介して、背支柱15に水平旋回可能に取付けられている。枢支ユニット30は、例えば図14に示すように、アッパサポート16の左右中間部に固定された下向きロッド31と、下向きロッド31を回転自在に保持する上部軸受けブロック32と、上部軸受けブロック32の下方に配置した下部軸受けブロック33とを備えている。「ブロック」は部材と言い換えてもよい。
下向きロッド31の上端部はアッパサポート16に嵌め込まれて固定されているが、下向きロッド31の上端に、軸心を挟んだ両側に突出した一対の回り止めリブ34を設けている一方、アッパサポート16の左右中間部には、下向きロッド31の上端部が回転不能に嵌まった取付け穴35を形成している。そして、上部ビス36により、下向きロッド31をアッパサポート16に固定している。ビスは、アッパサポート16の一部を貫通して回り止めリブ34にねじ込まれている。従って、回り止めリブ34にはタップ穴が空いている。
図14に示すように、下向きロッド31のうち上部軸受けブロック32に嵌まっている部分には、その前面部を除いて周方向に広がる平面視C形のストッパー突起38が形成されている一方、上部軸受けブロック32には、下向きロッド31のストッパー突起38が上下動不能に嵌まる凹溝39を形成している。更に、図10(C)に示すように、背支柱15には、ストッパー突起38の前端間において下向きロッド31の露出部に密着する軸受け部40が形成されている。
そして、軸受け部40の左右側面と上部軸受けブロック32の左右前面との間に、若干の空間41を空けている。左右の空間41の前後幅は同一寸法になっている。ストッパー突起38と凹溝39と軸受け部40とは、請求項に記載したストッパー手段の一例であり、ストッパー突起38の縦長端面が軸受け部40の端面に当たることにより、アッパサポート16と背支柱15との相対的な最大水平旋回角度が規制される。ストッパー手段は他の構造であってもよい。
下向きロッド31のうちストッパー突起38よりも少し下方の部分は小径部31aになっており、小径部31aは、下部軸受けブロック33に嵌入している。そして、小径部31aを形成したことによって下向きロッド31にできた段差面に、周方向に凹凸が連続する上部カム面43を形成している一方、小径部31aにカム筒44を嵌め入れて、カム筒44の上面に、上部カム面43と噛み合う下部カム面45を形成している。
更に、下部軸受けブロック33には、可動カム筒44が上下動可能に嵌まる円形穴46を形成している。円形穴46の内径は、下向きロッド31の外径と略同径になっている。そして、図13や図14に示すように、円形穴46に、弾性手段(弾性部材)の一例として、可動カム筒44を上向きに付勢するコイルばね47が嵌め入れられている。ばね47に代えて、ゴムなどの他の弾性体も使用可能である。図10(B)のとおり、下部軸受けブロック33は、ビス33aによって下向きロッド31に固定されている。
図13,14に示すように、カム筒44の左右側面には回り止めリブ49が突設されている一方、下部軸受けブロック33には、回り止めリブ49が上から嵌まる回り止め溝50を形成している。従って、カム筒44は、下部軸受けブロック33に対して、上下動可能で回転不能に保持されている。
例えば図13から理解できるように、下部軸受けブロック33は、当該下部軸受けブロック33に下方から挿通された2本の縦長ビス53により、上部軸受けブロック32に固定されている。そこで、図13に示すように、上部軸受けブロック32の後面に第1ポケット部55を形成して、第1ポケット部55に、縦長ビス53がねじ込まれるナット54を回転不能に嵌め入れている。
例えば図13に示すように、上部軸受けブロック32と下部軸受けブロック33とは、背支柱15に形成された凹所51に内蔵されており、上部軸受けブロック32と下部軸受けブロック33とは、背支柱15に手前から挿通された前後長手の水平ビス58(図14参照)により、背支柱15に固定されている。そこで、上部軸受けブロック32と下部軸受けブロック33との背面に第2ポケット部60を形成して、第2ポケット部60に、水平ビス58がねじ込まれるナット59を回転不能に保持している。
下向きロッド31の上部カム面43、上カム面45を有するカム筒44、コイルばね47は、アッパサポート16を基準姿勢に戻す復帰手段を構成している。すなわち、アッパサポート16が旋回しようとすると、その旋回に対して、旋回当初から上下カム面43,45の噛み合いによって抵抗(プリテンション)が付与され、アッパサポート16に対する外力がある程度以上に大きくなると、カム筒44をばね47に抗して下降動する。これにより、アッパサポート16が水平旋回する。また、アッパサポート16に対する着座者の押圧力が解除されると、カム筒44は上向きに移動して、上下のカム43,44が密着する。これにより、アッパサポート16は基準姿勢に復帰する。
実施形態のように、復帰手段(弾性抵抗付与手段)の一部として端面カムを利用すると、部材が上下に並ぶため、コンパクト化されて全体を背支柱15に内蔵できる利点がある。また、アッパサポート16に作用した外力がカム面43,45を介してばね47に作用するが、カム面43,45の摩擦抵抗により、アッパサポート16の水平旋回に対する抵抗を増幅できる。従って、小さいばね47でありながら、アッパサポート16の水平旋回に対して的確な抵抗を付与できる。
なお、下向きロッド31の水平回転角度はストッパー突起38で規制されているが、カム筒44は回転しないように設定されている。上下のカム面43,45を周方向に連続して形成しているのは、下向きロッド31に回転偶力を与えて回転をスムース化させるためである。なお、図6(A)(B)に表示している平行斜線は背もたれ2の外形を明示するための措置であり、断面の表示ではない。
背もたれ2の左右側部に着座者の押圧力が作用すると、図6(A)(B)に示すように、アッパサポート16が水平旋回し、それに追従して背もたれ2が平面視で捩じれ変形する。そして、アッパサポート16の回動はばね47に抗して行うものであるため、個々の椅子の間でのアッパサポート16の回動に対する抵抗を均一化して(バラツキを無くして)、品質を向上できる。
さて、アッパサポート16はばね47の弾性に抗して水平旋回する。そして、アッパサポート16が水平旋回すると、背支柱15には自身を軸心回りに捩じるような外力(回転モーメント)が作用するが、バリエーションとして、例えば、背支柱15は、アッパサポート16が回動しきってから、着座者の押圧力によって更に捩じれ変形し得る強度に設定することができる。
この場合は、背もたれ2は、ばね47に抗した捩れ変形と、背支柱15の弾性に抗した捩れ変形との2段階の捩れ変形するため、使用者の体格の違いや動きの大小に対する適応性に優れている。このような2段階の捩じれ変形により、背もたれ2は、作用した押圧力の程度に応じて、着座者の身体の動きに的確に追従して変形することができる。その結果、使用者の満足度を高くすることができる。
この場合は、背支柱15の弾性強度が、ばね47の弾性強度よりも大きく設定されている。背支柱15を後ろ向き(又は前向き)に開口きに開口した溝状の構造に形成すると、背支柱15の捩れ変形を容易化できると云える。
また、背もたれ2の下端部は左右のロアサポート17に固定されているため、背もたれ2の下端部は、水平姿勢が変化しないように保持されている。従って、着座者の腰部や臀部が旋回することはなくて、身体の安定性は確保されている。逆に見ると、着座者は、身体の安定性が確保されているため、上半身を安心して動かすことができる。
(5).下向きロッドのカバー構造
例えば図1(B)や図2(B)に示すように、背支柱15の上端とアッパサポート16の下端との間にはある程度の間隔が空いている。従って、下向きロッド31は一部が、背支柱15及びアッパサポート16の外側に露出している。そこで、図1(C)や図2(C)に示すように、下向きロッド31の露出部を、エラストマのような弾性樹脂から成る弾性カバー61で覆っている。弾性カバー61は、蛇腹状の構造になっている。
例えば図14(A)に示すように、背支柱15は後ろ向きに開口した樋状の形態を成しており、センターカバー18を装着した状態では、全体として、平面視形状は手前が幅狭の台形になっている。そこで、図14のとおり、弾性カバー61も台形の筒状に形成して、弾性カバー61の外周面と背支柱15及びセンターカバー18の外周面とを略同一面に形成している。このため、美観に優れている。
図11(C)(D)に示すように、弾性カバー61の上端面と下端面には、それぞれ段部62,63が形成されており、段部62,63に規制板64,65が相対回転不能に嵌まっている。また、上規制板64には、下向きロッド31の回り止めリブ34に嵌まる内向き切欠き溝66が形成されている。従って、弾性カバー61の上端は、アッパサポート16の下端に相対回転不能に保持されている。
他方、例えば図13や図14(A)に示すように、上部軸受けブロック32の上面にはスペーサ板67が相対回転不能に重ね配置されており、スペーサ板67の上面に左右の係止突起68を形成している一方、下規制板65に、スペーサ板67の係止突起68に嵌合する内向き切欠き溝69を形成している。従って、弾性カバー61の下端は、上部軸受けブロック32(及び背支柱15)に対して相対回転不能に保持されている。
図13に示すように、上部軸受けブロック32の上面には左右の突起70を形成している一方、スペーサ板67には、突起70と嵌合する下向き穴(図示せず)が形成されている。スペーサ板67を使用せずに、下規制板65を上部軸受けブロック32に対して相対回転不能に係止してもよい。
以上のように、弾性カバー61は、上端はアッパサポート16に固定されて、下端は 上部軸受けブロック32に固定されているため、アッパサポート16が水平旋回すると、弾性に抗して捩じれ変形する。従って、アッパサポート16の水平旋回を許容しつつ、アッパサポート16と背支柱15との間の境界部を覆うことができる。その結果、安全性を確保できると共に、美観も向上できる。
(6).アッパサポートの連結構造のバリエーション
本実施形態では、アッパサポート16を背支柱15の上端部に旋回可能に取付けたが、背支柱15を、ばね手段(弾性抵抗付与手段)に抗して相対回転する上下2本の部材で構成して、上部の部材にアッパサポート16を固定することも可能である。背支柱15の捩じれ変形を許容する手段としては、金属製のトーションバーを使用することも可能である。
背支柱15を上下に並んだ3本以上の部材で構成して、上下に隣り合った部材をばね手段に抗して相対回転するように連結することも可能である。この場合は、相対回転部が複数存在するが、上に位置した相対回転部の弾性抵抗を下に位置した相対回転部の弾性抵抗よりも小さくすると、図示した実施形態と同様に、背もたれ2の捩じれを確実化しつつ、過度に捩じれ変形することを防止できる。
アッパサポート16を水平旋回させる軸支手段は、実施形態のようなロッドと軸受け部との組み合わせには限らない。例えば、筒体同士の嵌め合わせも採用できる。アッパサポート16に軸受け部を設けて、背支柱15にロッドのようなボス部を設けることも可能である。下向きロッドや軸受け部のような軸支手段は、アッパサポート16や背支柱15に一体に形成することも可能である。
但し、実施形態のように、アッパサポート16及び背支柱15とは別体のロッドと軸受けブロックとからなる枢支ユニットを採用すると、寸法精度を高くして品質を向上できると共に、材質を任意に選択できるため耐久性も向上できる利点がある。いずれにしても、軸受けブロックは1つのみで構成することも可能である。
金属製の下向きロッド31をアッパサポート16に固定する一方、背支柱15に、下向きロッド31が上から嵌まる軸受け穴を一体に形成することも可能である。この場合は、耐久性の点からは、軸受け穴に金属製又は樹脂製のブッシュを装着して、ブッシュを介して下向きロッド31を軸支するのが好ましい。
本実施形態では、アッパサポート16は弾性カバー61の弾性力に抗して旋回する。従って、弾性カバー61は、ばね手段の弾性部材としても機能している。このため、ばね47を小型化しつつ、アッパサポート16か基準姿勢に復帰することを確実化できる。ばね47を使用せずに、弾性カバー61のみで基準姿勢に復帰させることも可能である。
(7).第2実施形態
図15,16では、メッシュタイプに適用した第2実施形態を示している。すなわち、背もたれ2は、前後に開口した背フレーム80にメッシュ材81を張った構造になっており、第1実施形態と同様に、ランバーサポート装置5と肘掛け装置6とヘッドレスト7とを備えている。
背フレーム80は合成樹脂製であり、上下に長い左右のサイドメンバー82と、サイドメンバー82の上端に一体に繋がった水平状のアッパメンバー83と、サイドメンバー82の下端に一端に繋がった水平状のロアメンバー84とで構成されており、例えば、椅子に組み付けていない単体の状態で、人が容易に捩じり変形させ得る弾性強度になっている。
メッシュ材81は、図16に明示するテープ材85,86を介して背フレーム80に取付けている。具体的には、上下長手の左右のテープ材85には、外向きに突出したボス87が多段に形成されており、このボス87が、サイドメンバー82の内周板に形成した係合溝88に嵌め込まれている。メッシュ材81の縁部はテープ材85の内面に重なっており、サイドメンバー82は、メッシュ材81の左右端部に重なって後ろからぐるりと巻かれている。
他方、図16に明示するように、上下に配置された左右長手のテープ材86には、上下方向の外向きに突出した係止片89が左右方向に並べて形成されている一方、アッパメンバー83とロアメンバー84との対向面には、係止片89が嵌合する係合穴99が形成されている。そして、メッシュ材81の上下端部は、上下のテープ材86の内面に固定されており、メッシュ材81の上下端部により、アッパメンバー83及びロアメンバー84が外側からぐるりと巻かれている。
このように、背フレーム80の全周はメッシュ材81でぐるりと包まれているため、背フレーム81の素材が露出することを極力抑制して、美観を向上できる。また、テープ材85,86の取付けも容易である。
メッシュ仕様の背もたれ2では、背フレーム96の内周が透けて見える。そして、図15から理解できるように、ロアメンバー84の上面(内面)の背面視形状(正面視形状も同じ)を、バックフレーム3における左右ロアサポート17の上面で形成される曲面とほぼ同じ形状の曲面と成している。このため、ロアメンバー84とロアサポート17とのデザイン的な統一性がとれて、すっきりとした外観を呈している。
また、図15から理解できるように、ロアメンバー84の上面の形状は、座における左右の突部1aで形成される凹面ともほぼ一致している。従って、座1の後部の形状と、背フレーム80におけるロアメンバー84の形状と、バックフレーム3における左右ロアサポート17の形状とが、統一性をもって形成されている。
図示は省略するが、背フレーム80とバックフレーム3との連結構造は第1実施形態と同じである。
(8).他の実施形態
次に、図17,18に示す他の実施形態を説明する。図17のうち(A)(B)に示す第3実施形態は、アッパサポート16を、左側部分16aと右側部分16bとの2つのパーツに分離して、両者が背支柱15の軸心回りに旋回するように構成している。従って、両部分16a,16bの基部は重なりあっっている。
例えば、下向きロッド31を、同心に嵌まりあったインナーロッド31bと筒状のアウターロッド31cとで構成して、両ロッド31b,31cのうち一方を左側部分16aに固定して他方を右側部分16bに固定している。復帰手段やストッパー手段は、両ロッド31b,31cに対応して別々に設けてもよいし、1種類の復帰手段やストッパー手段を両ロッド31b,31cで共用してもよい。相対的に動きをする部分は、弾性カバー61で覆うのが好ましい。
図17のうち(C)(D)に示す第4実施形態では、アッパサポート16を、左側部分16aと右側部分16bとの2つのパーツに分離した場合において、両者に別々の下向きロッド31を設けて、背支柱15で個別に軸支している。この場合は、復帰手段とストッパー手段は別々に設けることになる。
図17のうち(E)に示す第5実施形態では、アッパサポート16は、左側部分と右側部分とが一体になっていると共に、全体として、正面視(及び背面視)で略Y型の形態になっている。平面視の形状は、図17(A)(C)と同様である。図18(A)に示す第6実施形態では、アッパサポート16を全体として正面視Y形に形成した場合において、アッパサポート16を左側部分16aと右側部分16bとの2つのパーツに分離して、両者を、それぞれ下向ロッド31によって背支柱15に取付けている。
図18(B)(C)に示す第7実施形態では、アッパサポート16に、着座した人の腰部の高さに位置して左右両端部のみに位置した上支持部17aと、左右方向に長く延びる下支持部17bとを形成し、上支持部17aには背もたれ2の左右端部のみが連結されて、下支持部17bには、背もたれ2の下端部が左右全長に亙って連結されている。また、下支持部17bは上支持部17aよりも後ろに位置させている。
この実施形態では、上支持部17aが下支持部17bよりも手前に張り出しているため、背もたれ2は、着座した人の腰部のあたりの高さ部位が最も手前に位置するように、側面視及び縦断側面視において、前向き凸状に曲がっている。従って、背もたれ2に、着座した人の腰部に当たるランバーサポート部が形成されている。
図18のうち(B)では、下支持部17bの左右端部と上支持部17aとが一連に繋がっている。従って、背もたれ2の取付け強度は高くなっている。
以上、本願発明の実施形態を説明したが、本願の各発明は、他にも様々に具体化できる。例えば、本願発明は、背もたれが後傾しないタイプの椅子にも適用できる。また、バックフレームが背支柱を有する場合、背支柱は基本的には捩れ変形しない構造・強度に設定することができる。
本願各発明は、椅子又は肘掛け装置に具体化できる。従って、産業上利用できる。
1 座
2 背もたれ
3 バックフレーム
15 背支柱
16 アッパサポート
17 ロアサポート
38 ストッパー手段を構成するストッパー突起
40 軸受け部
30 軸支手段としての枢支ユニット
31 軸支手段を構成する下向きロッド
32 軸支手段を構成する上部軸受けブロック
33 軸支手段を構成する下部軸受けブロック
43,45 復帰手段を構成するカム面
44 復帰手段を構成する可動カム筒
47 ばね
61 弾性カバー

Claims (6)

  1. 座と背もたれ、前記背もたれの後ろに配置されたバックフレームを備えており、前記バックフレームの上端部は、前記背もたれの上端部が取り付くアッパサポートになっている構成であって、
    前記背もたれは、着座者の押圧力によって曲がり変形し得る強度であり、下部は、水平旋回しないように前記バックフレーム又は他の部材に保持されている一方、
    前記バックフレームのアッパサポートは、その下方の部分とは別体に構成されていて、下方の部分に対して上下長手の軸心回りに水平旋回可能に取付けられており、前記アッパサポートの水平旋回に追従して前記背もたれが変形可能になっている、
    椅子。
  2. 前記バックフレームは、左右中間部に配置された上下長手の背支柱を備えていて、前記背支柱の上端部に、前記アッパサポートが、軸と軸受け部とから成る軸支手段を介して水平旋回可能に連結されている、
    請求項1に記載した椅子。
  3. 前記アッパサポートは、背支柱の上端から左右外側に張り出して先端を自由端と成した形態であり、当該アッパサポートの左右自由端部に前記背もたれの左右端部が連結されており、前記背もたれとアッパサポートとの間に空間が空いている一方、
    前記背支柱の下端部に、左右両側に張り出して先端を自由端と成したロアサポートが設けられていて、前記左右ロアサポートの先端部に前記背もたれの左右下端部が連結されていて、左右連結部の間では、前記背もたれとロアサポートとの間に空間が空いている、
    請求項2に記載した椅子。
  4. 前記アッパサポートは、その全体が一体に繋がっている、
    請求項2又は3に記載した椅子。
  5. 前記アッパサポートの水平旋回角度を規制するストッパー手段を設けている、
    請求項1〜4のうちのいずれかに記載した椅子。
  6. 前記軸支手段は前記背支柱に内蔵されている、
    請求項2〜5のうちのいずれかに記載した椅子。
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