JP7312010B2 - 折り畳み式椅子 - Google Patents

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Description

本願発明は折り畳み式椅子に関するものであり、特に、木製の折り畳み式椅子を好適な対象にしている。
木製の折り畳み式椅子として、前脚と後ろ脚とを側面視で人字形に連結したタイプがあり、このタイプでは、前後の脚は正面視で重なる状態に配置できるため、デザインの自由性が高い利点がある。
そして、前後の脚を人字形に連結したタイプでは、座は、前脚に対しては跳ね上げ回動可能に連結されて、後ろ脚に対しては、回動可能でかつスライド可能に連結されており、これにより、座の跳ね上げ回動に連動して前後脚が折り畳まれるようになっている。そして、座を後ろ脚に対して回動可能でかつスライド可能に連結する手段としては、連結位置を移動させるためのガイド溝が必要であるが、このガイド溝は、特許文献1に開示されているように後ろ脚に形成されているタイプと、特許文献2に開示されているように座の左右外側面に形成されているタイプとがある。
実開昭58-149950号のマイクロフィルム 実開平06-84947号のCD-ROM
木製の折り畳み式椅子において、座は、座板のみで構成されている場合と、座板の上面にクッション体が張られている場合とがあるが、座板のみの構造では座面が硬くて座り心地が悪いという問題がある。他方、クッション体を設けると、座板のみの場合に比べると座り心地は改善できるが、クッション体は使用しているといわゆるヘタリ現象が生じて弾性が低下するため、長期に亙って高い座り心地を維持し難いことも多い。
また、近年、様々な製品について、部材を複数のユニットとして別々の場所で製造して組み立て工場で完成品と成すノックダウン方式が広がっており、折り畳み式椅子についても、例えば座と脚装置とを別々に製造して組み立てできるとコストを削減できるが、特許文献1,2とも組み立ての容易性に注意が払われておらず、ノックダウン方式に適用できるとは言い難い。
また、折り畳み式椅子においても肘当てがあると着座者の快適性を大幅に向上できるが、特許文献1,2とも肘当てを設けるという思想は看取し難い。更に、特許文献1,2とも背もたれ板を備えているが、背もたれ板は、その左右端面を前脚の内側面に当接させた状態で前脚に固定しているため、背もたれ板による着座者のホールド性は殆どなくて、着座者の安楽性向上は期待できないといえる。更に,背もたれ板と前脚との接合面積は小さいため、高い固定強度を確保し難い場合もあるといえる。
本願発明は、このような現状を改善すべく成されたものである。
本願発明の折り畳み式椅子は、
「座とその左右両側に配置された一対の前脚及び後ろ脚を有していて、
前記前後の脚は、前記座よりも高い位置を回動軸心として前後方向に相対回動し得るように連結されている一方、
前記座は、前記前脚及び後ろ脚に対して、左右長手の軸心回りに相対回動し得るように連結されており、前記座と後ろ脚との連結位置を移動可能とすることにより、前記座をその前端が上になるように跳ね上げ回動させるとこれに連動して前記前後の脚が折り畳まれる」
という基本構成になっている。
そして、請求項1の発明は、上記基本構成において、
「前記座は、着座者の臀部の下方に抜き穴が開口した枠状の座板を備えており、
前記座板の上面に、着座者の荷重によって弾性変形可能でかつクッション体で覆われた弾性サポート材が前記抜き穴を覆った状態で配置されていると共に、前記クッション体を覆う表皮材の周縁部が収まる環状溝を形成している一方、
前記座の下面部に、当該座を前記前脚に連結する左右長手の支軸が、前記抜き穴の下方に位置するように配置されている」
という構成が付加されている。
本願発明は、様々に展開できる。その例を請求項2以下に例示している。このうち請求項2の発明は、請求項1において、
「前記支軸を、前記座板の左右側部の下面に突設したブラケットに取り付けることにより、前記支軸と弾性サポート材との間に、前記弾性サポート材が前記支軸に当たることなく伸び変形することを許容する間隔が空いている」
という構成になっている。
請求項の発明は、請求項1又は2において、
「前記前脚には、前記支軸の端部を後ろから嵌め込みできる切り欠き溝が形成されている一方、
前記後ろ脚の内側面に、当該後ろ脚と前記座との連結位置を移動させるための上下長手のガイド溝が形成されており、前記座板の後部下面に、前記ガイド溝に移動自在に嵌まったスライダーを有するブラケットがビスで固定されている」
という構成になっている。請求項の発明は請求項1等に従属させているが、独立した発明たり得る。
請求項の発明は、請求項1~3のうちのいずれかにおいて、
「前記前脚は、上方に行くに従って後ろにずれるように後傾しており、前記前脚の上端部に肘当てが一体に形成されている」
という構成になっている。請求項の発明も独立した発明たり得る。
請求項の発明は独立項であり、
「座とその左右両側に配置された一対の前脚及び後ろ脚を有していて、
前記前後の脚は、前記座よりも高い位置を回動軸心として前後方向に相対回動し得るように連結されている一方、
前記座は、前記前脚及び後ろ脚に対して、左右長手の軸心回りに相対回動し得るように連結されており、前記座と後ろ脚との連結位置を移動可能とすることにより、前記座をその前端が上になるように跳ね上げ回動させるとこれに連動して前記前後の脚が折り畳まれる」
という椅子において、
前記座は、着座者の臀部の下方に抜き穴が開口した枠状の座板を備えており、
前記座板の上面に、着座者の荷重で弾性変形可能な弾性サポート材が前記抜き穴を覆った状態で配置されている一方、
前記座の下面部に、当該座を前記前脚に連結する左右長手の支軸が、前記抜き穴の下方に位置するように配置されており、更に、
前記左右の前脚の上部に固定された背もたれ板を備えており、前記背もたれ板は、平面視で後ろ向きに膨れるように湾曲しつつ左右両端に前向き部が形成されていて略U形になっている一方、
前記前脚の上部内側面に、前記背もたれ板の前向き部が嵌め込まれる切り欠き部を形成しており、前記背もたれ板の前向き部が前記切り欠き部に固定されている」
という構成になっている。
本願発明では、座板は枠状になっていてこれに弾性サポート材が張られているため、高いクッション性を長期に亙って維持できる。また、着座者の荷重は抜き穴の箇所に強く作用するが、支軸は抜き穴の下方に配置されているため、座を安定的に支持できる。
そして、伸び変形した弾性サポート材が支軸に当たると着座者に違和感を与えるおそれがあるが、請求項2の構成を採用すると、座と支軸との間には、弾性サポート材の十分な伸びを許容するように間隔が空いているため、使用者に違和感を与えることはない。従って、クッション性が高く使用感に優れた高品質を保持できる。
なお、設定以上の荷重が弾性サポート材に掛かって弾性サポート材が許容限度以上に伸びたり、保証値以上の過酷な使用が成されて弾性サポート材が破れたりすることも想定されるが、これらの場合は、着座者の臀部は支軸で支持されるため、着座者の臀部が沈み過ぎることを防止できる。従って、支軸を非常時の安全部材として機能させることができる。
本願発明のようにクッション体を設けると、クッション体と弾性サポート材とのダブル効果によって座り心地を更に向上できる。すなわち、クッション体は着座者の押圧力に応じて変形して着座者の身体にフィットする利点があるため、請求項3の発明は、フィット性とクッション体とを併有して快適な使用感を得ることができる。また、クッション体の弾性復元力が低下しても、弾性サポート材によって弾性が保持されているため、快適性を長期に亙って維持できる。
弾性サポート材としては、例えば、多数のスリットが形成された合成樹脂板を使用することも可能であるが、実施形態のように編地又は織地のような布帛を使用すると、市販品を必要な大きさに裁断して使用できるため、コストを抑制できる利点がある。また、座板への固定も、タッカー等を使用して簡単に行える。
請求項の発明では、座に支軸を予め取り付けておいてから、前脚の切り欠き溝に後ろから嵌め込んで、前脚に外輪から挿通したボルト(ビス)を支軸にねじ込むことにより、支軸を前脚に固定(連結)できる。従って、左右一対ずつの前脚及び後ろ脚を有する脚装置を予め組み立てた状態で、座を前脚に連結できる。また、座の後端部は、ブラケットを介して後ろ脚に連結されているため、脚装置を組み立てた状態でも、座板を後ろ脚に連結できる。
従って、請求項の発明では、脚装置と座板とを別々の場所で半製品としてユニット化された状態に製造してから組み立てるノックダウン方式を採用できる。これにより、コストダウンを実現できる。
折り畳み式椅子は簡易性を優先した構造になっており、使い心地への注意は必ずしも十分でなかったと云えるが、請求項のように前脚に肘当てを設けると、折り畳み式椅子でありながら安楽性を高めて椅子の価値を大幅に向上できる。また、肘当ては前脚に一体に形成されているため、デザイン的にもスッキリさせることができる。この面でも、椅子の価値を向上できる。
更に、請求項の発明を採用すると、背もたれ板は平面視U形になっているため、着座者の上半身のホールド性が向上して、着座者の安楽性を向上できる。また、背もたれ板の前向き部を広い面積に亙って前脚に重ね固定できるため、背もたれ板を前脚に対して簡単かつ強固に固定できる。
また、背もたれ板の前向き部は前脚に形成された切り欠き部に収まっていて、背もたれ板の前向き部が前脚の内側面から出っ張ることを防止できるため、例えば着座者の肘を前脚の内側面に沿って上下動させても、肘が前脚の前向き部の下面又は上面に当たるようなことはなくて、使用感に優れている。更に、目障りな段差はないため、美観においても優れている。
実施形態を示す図で、(A)は前から見た斜視図、(B)は後ろから見た斜視図、(C)は側面図である。 (A)は下方から見た斜視図、(B)は折り畳んだ状態を前から見た斜視図、(B)は折り畳んだ状態を後ろから見た斜視図である。 (A)は平面図、(B)は正面図、(C)は折り畳んだ状態の側面図である。 (A)は分離斜視図、(B)は一部の破断分離斜視図である。 椅子の縦断側面図、(B)は(A)の部分拡大図である。
(1).椅子の概略
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。まず、概要を説明する。図1に示すように、椅子は、平面視略四角形の座1と、その左右両側に配置した一対ずつ前脚2及び後ろ脚3とを備えており、左右の前脚2は、その下部が板状のフロントジョイント材4によって連結されて、上端部は背もたれ板5によって連結されている。他方、左右の後ろ脚3は、その下部が板状のリアジョイント材6によって連結されている。
前脚2と後ろ脚3とは、座1よりもやや高い位置に設けた継手金具7を介して、前後回動自在に連結されている。すなわち、継手金具7は前脚2の背面に形成したスリットに嵌め込まれていて、ビス(図示せず)によって前脚2に固定されている。そして、継手金具7の先端部は、後ろ脚3の上端部に形成したスリットに嵌め込まれていて、左右長手のボルト8(図1(B)参照)によって、後ろ脚3に連結されている。従って、前脚2と後ろ脚3とは、ボルト8を支点にして相対回動する。
後ろ脚3の下端部には、側面視半円状の突起9を設けている。図3(C)に示すように、突起9が前脚2に当たることにより、折り畳んだ状態で前脚2と後ろ脚3とは平行な姿勢に保持される。
前脚2、後ろ脚3、背もたれ板5、ジョイント材4,6は木製である。前脚2及び後ろ脚3は概ね角棒状の形態であり、前脚2の上端部を前傾部2aと成して、前傾部2aの上端に水平状の肘当て10を一体に形成している。前傾部2aと肘当て10とを備えた前脚2は、角材を曲げ加工して形成することも可能であるし、板材の削り出しによって形成することも可能である。
背もたれ板5は、平面視で後ろに膨れた(後ろ向き凸状になった)形態であり、左右両端に、上下幅を狭くした前向き部5aが形成されている。そして、前脚2の前傾部2a及び肘当て10の内側面に切り欠き部11を形成して、この切り欠き部11に背もたれ板5の前向き部5aを嵌め込んで、ビス12(図1(A),図5参照)で固定している。なお、前脚2の前傾部2a及び肘当て10には、ビス12がねじ込まれる鬼目ナットを埋設している。
(2).座の構造
図2(A)(B)や図5に示すように、座1は、木製の座板14とその上面に重ねたクッション体15とを備えており、クッション体15は、クロス等の表皮材16で上から覆われている。なお、クッション体15は、発泡ポリウレタン等の発泡樹脂材が使用されている。
座板14は、当該座板14の外形と相似形の大きな抜き穴17が空いていて枠状に形成されており、上面に、編地又は織地のような布帛(メッシュ材)から成る弾性サポート材18が張られている。弾性サポート材18には、合成樹脂製の弾性糸が使用されており、柔軟でかつ着座者の荷重を支え得る強靱性を備えている。
図5(B)に示すように、座板14の上面に環状溝19を形成しており、クッション体15を覆う表皮材16の周縁部は、環状溝19に収められて底面にタッカーで固定されており、更に、環状溝19には、チューブ状の押さえ具20が圧入されている。従って、環状溝19は殆ど見えない状態になっていて、美観に優れている。弾性サポート材18の外周縁は環状溝19には至っておらず、外周縁部がタッカーで座板14に固定されている。
例えば図5(A)のとおり、座板14の左右両側部の下面にセンターブラケット21がビスで固定されており、センターブラケット21に金属パイプ製の支軸22が挿通されている一方、図4(B)に明示するように、前脚2に、支軸22の端部を後ろから嵌め込みできる切り欠き溝23が形成されており、切り欠き溝23に嵌め入れた支軸22に対して、外側からボルト24がねじ込まれている。従って、支軸22は、左右の前脚2に対して回転不能に固定されている。支軸22は、概ねの抜き穴17の前後中間部の下方に位置している。
この場合、前脚2は後傾姿勢に傾斜しているが、切り欠き溝23は水平状に形成している。従って、支軸22を安定的に支持できる。すなわち、切り欠き溝23か前脚2の軸心に対して側面視で直交していると、切り欠き溝23は後傾姿勢になるため、支軸22に作用した下向きの荷重Fに後ろ向きの分力が発生するが、本実施形態のように切り欠き溝23を水平姿勢に形成すると、下向きの荷重Fに後ろ向きの分力は発生せず、荷重Fを切り欠き溝23の下面で安定的に支持できる。
従って、支軸22の取り付けの容易性を損なうことなく、前脚2による座1の支持強度に優れている。なお、切り欠き溝23は、後ろに向けて高くなるように、若干の角度で後傾させてもよい。
センターブラケット21は木製でもよいし、合成樹脂製又は金属製でもよい。支軸22とセンターブラケット21とは相対回転するため、センターブラケット21を木製とする場合でも、磨耗防止のために樹脂製のスリーブを嵌着するのが好ましい。
例えば図4に示すように、後ろ脚3の内側面に上下長手のガイド溝25が形成されている一方、座板14の下面のうち左右端部にはリアブラケット26がそれぞれビス27で固定されており、リアブラケット26に設けた起立片26aに、ガイド溝25にスライド自在に嵌まるコロ28が取り付けられている。なお、コロ28に代えて、樹脂製等のスライダーを使用することも可能である。ガイド溝25は、金属製又は樹脂製のチャンネル材で構成されている。
(3).座を中心としたまとめ
座1をその前端が上になるように跳ね上げ回動させると、コロ28がガイド溝25に沿って下方に移動する。すると、後ろ脚3が前脚2に向けて押されるため、前脚2と後ろ脚3とは平行な姿勢に相対回動する。従って、椅子は折り畳まれる。
クッション体15は着座者の臀部の形状に倣うように変形するが、座板14には抜き穴17が空いているため、着座者の押圧力が作用すると、クッション体15は、着座者の臀部にフィットしつつ、弾性サポート材18を伸び変形させて下方に沈み込む。従って、高いフィットとクッション性とを確保できる。このため、折り畳み式の椅子でありながら、快適な座り心地を得ることができる。
弾性サポート材18は、着座者の荷重によって伸び変形するが、一般成人を使用者と想定して、例えば、座板14の下面程度までの伸びるように設定している。他方、支軸22はセンターブラケット21に取り付けられているため、支軸22と座板14との間には若干の間隔が空いている。従って、通常の使用状態では、弾性サポート材18が伸び変形しても支軸22に当たることはない。従って、着座者に違和感を与えることなく、快適な使用状態を維持できる。
本実施形態の椅子は、脚2,3と背もたれ板5とジョイント材4,6とから成る脚装置は1つのユニットとして組み立てられており、この脚装置に座板14を取り付けて完成品になる。すなわち、座1と脚装置とは別々の場所で組み立てられており、これらを組み立て工場で完成品と成すノックダウン方式が採られている。
そして、支軸22は前脚2の切り欠き溝23に後ろから嵌め込むものであるため、支軸22が予め座1に取り付けられていて、脚装置は予め組み立てられてユニット化されていても、前脚2に対する座板14の取り付けを簡単に行える。また、座板14の後端部はリアブラケット26介して後ろ脚3に取り付けられているため、コロ28をガイド溝25に嵌め入れてからリアブラケット26をビス27で座板14に固定するという手順により、ユニット化された脚装置の後ろ脚3に対して座板14を簡単に取り付けできる。
(4).肘当てと背もたれ板とに関するまとめ
本実施形態では前脚2に肘当て10が形成されているため、折り畳み式椅子でありながらユーザーフレンドリーで高い品質を確保できる。また、背もたれ板5は、その前向き部5aが前脚2の内側面に固定されているため、背もたれ板5を、前脚2に対して簡単かつ強固に固定できる。
また、背もたれ板5は、図3(A)に示すように、前向き部5aを有していて平面視U形になっているため、着座者の身体のホールド性に優れている。すなわち、背もたれ板5は平面視でU形に大きく曲がっていると、着座者が上半身を左右動させても、胴体部が背もたれ板5に当たるため、着座者の胴体部が背もたれ板5で深く包まれた状態になって、着座者の快適性を向上できる。
そして、前脚2に前傾部2aと肘当て10とを設けているため、背もたれ板5の前向き部5aを設けた場合でありながら、前向き部5aを前脚2に固定することができる。従って、本実施形態では、背もたれ板5をU形に曲げて着座者のホールド性を向上させることが、前脚2に前傾部2aと肘当て10を設けたことによって容易に実現されている。
さて、背もたれ板5の前向き部5aの上面と肘当て10の上面とを同一面に設定して、背もたれ板5の前向き部5aの前面と前傾部2aの前面とを同一面に設定することは好ましいが、現実には、部材の加工誤差を無くすことはできないため、僅かながら段差が現れることは回避し難い。そして、段差が部分的に発生していると、段差の寸法は極僅かであっても目に付いて製造不良であるかのような違和感を与えてしまうことがある。
そこで、本実施形態では、例えば図1(C)に示すように、背もたれ板5の前向き部5aの上面は、僅かながら肘当て10の上方にはみ出させて、背もたれ板5の前向き部5aの前面は、僅かながら前傾部2aの前方にはみ出させている。すなわち、背もたれ板5の前向き部5aの上面及び前面を、肘当て10及び前傾部2aに対して積極的に段上がりさせている。
このように、背もたれ板5の前向き部5aの上面及び前面の全体を肘当て10及び前傾部2aに対して段上がりさせると、デザイン的な統一は成されているため人に違和感を与えることはないと共に、部材の加工に際して多少の寸法誤差があっても、誤差は段部に吸収されて目立つことはない。従って、部材の加工誤差は許容しつつ、人に違和感を与えない高い品質を保持できる。
以上、本願発明の実施形態を説明したが、本願発明は他にも様々に具体化できる。例えば、座は、クッション体を備えずに弾性サポート材を露出させた構造であってもよい。また、布帛性の弾性サポート材を使用する場合、弾性サポート材を座板の外周から下面に巻き込むと共に、クッション体を覆う表皮材の周縁部も座板の下面に巻き込んで、表皮材の周縁部で弾性サポート材の周縁部を覆うことも可能である。
また、実施形態では前脚2が後ろ脚3よりも高くなっているが、後ろ脚3を前脚2よりも高くして、後ろ脚3の上端に肘当てを設けることも可能である。この場合も、背もたれ板5の前向き部5aを後ろ脚3の上端部及び肘当て10の内面に嵌め込み固定すると好適である。
背もたれ板に、人が手先を挿入できる左右長手の穴を空けてもよい。この場合は、人は背もたれ板を掴んで移動させたり持ち上げたりすることができる。また、背もたれ板の前面にクッション体を張ることも可能である。
本願発明は、木製等の折り畳み式椅子に具体化できる。従って、産業上利用できる。
1 座
2 前脚
2a 前傾部
3 後ろ脚
5 背もたれ板
5a 前向き部
7 継手金具
10 肘当て
14 座板
15 クッション体
16 表皮材
17 抜き穴
18 弾性サポート材
19 環状溝
20 押さえ具
21 センターブラケット
22 支軸
23 切り欠き溝
25 ガイド溝
26 リアブラケット
28 コロ(スライダー)

Claims (5)

  1. 座とその左右両側に配置された一対の前脚及び後ろ脚を有していて、
    前記前後の脚は、前記座よりも高い位置を回動軸心として前後方向に相対回動し得るように連結されている一方、
    前記座は、前記前脚及び後ろ脚に対して、左右長手の軸心回りに相対回動し得るように連結されており、前記座と後ろ脚との連結位置を移動可能とすることにより、前記座をその前端が上になるように跳ね上げ回動させるとこれに連動して前記前後の脚が折り畳まれる椅子であって、
    前記座は、着座者の臀部の下方に抜き穴が開口した枠状の座板を備えており、
    前記座板の上面に、着座者の荷重によって弾性変形可能でかつクッション体で覆われた弾性サポート材が前記抜き穴を覆った状態で配置されていると共に、前記クッション体を覆う表皮材の周縁部が収まる環状溝を形成している一方、
    前記座の下面部に、当該座を前記前脚に連結する左右長手の支軸が、前記抜き穴の下方に位置するように配置されている、
    折り畳み式椅子。
  2. 前記支軸を、前記座板の左右側部の下面に突設したブラケットに取り付けることにより、前記支軸と弾性サポート材との間に、前記弾性サポート材が前記支軸に当たることなく伸び変形することを許容する間隔が空いている、
    請求項1に記載した折り畳み式椅子。
  3. 前記前脚には、前記支軸の端部を後ろから嵌め込みできる切り欠き溝が形成されている一方、
    前記後ろ脚の内側面に、当該後ろ脚と前記座との連結位置を移動させるための上下長手のガイド溝が形成されており、
    前記座板の後部下面に、前記ガイド溝に移動自在に嵌まったスライダーを有するブラケットがビスで固定されている、
    請求項1又は2に記載した折り畳み式椅子。
  4. 前記前脚は、上方に行くに従って後ろにずれるように後傾しており、
    前記前脚の上端部に肘当てが一体に形成されている、
    請求項1~3のうちのいずれかに記載した折り畳み式椅子。
  5. 座とその左右両側に配置された一対の前脚及び後ろ脚を有していて、
    前記前後の脚は、前記座よりも高い位置を回動軸心として前後方向に相対回動し得るように連結されている一方、
    前記座は、前記前脚及び後ろ脚に対して、左右長手の軸心回りに相対回動し得るように連結されており、前記座と後ろ脚との連結位置を移動可能とすることにより、前記座をその前端が上になるように跳ね上げ回動させるとこれに連動して前記前後の脚が折り畳まれる構成であって、
    前記座は、着座者の臀部の下方に抜き穴が開口した枠状の座板を備えており、
    前記座板の上面に、着座者の荷重で弾性変形可能な弾性サポート材が前記抜き穴を覆った状態で配置されている一方、
    前記座の下面部に、当該座を前記前脚に連結する左右長手の支軸が、前記抜き穴の下方に位置するように配置されており、
    前記左右の前脚の上部に固定された背もたれ板を備えており、
    前記背もたれ板は、平面視で後ろ向きに膨れるように湾曲しつつ左右両端に前向き部が形成されていて略U形になっている一方、
    前記前脚の上部内側面に、前記背もたれ板の前向き部が嵌め込まれる切り欠き部を形成しており、
    前記背もたれ板の前向き部が前記切り欠き部に固定されている、
    り畳み式椅子。
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