JP3482842B2 - 椅子の座部と背凭れ部の連動装置 - Google Patents

椅子の座部と背凭れ部の連動装置

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JP3482842B2
JP3482842B2 JP30472397A JP30472397A JP3482842B2 JP 3482842 B2 JP3482842 B2 JP 3482842B2 JP 30472397 A JP30472397 A JP 30472397A JP 30472397 A JP30472397 A JP 30472397A JP 3482842 B2 JP3482842 B2 JP 3482842B2
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博嗣 久保
信治 井上
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株式会社イトーキクレビオ
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、椅子の座部と背凭
れ部の連動装置に係わり、更に詳しくは背凭れ部が前後
傾動するとともに、座部が前後スライド移動し且つ背凭
れ部が上下スライド移動する構造の椅子の座部と背凭れ
部の連動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、背凭れ部が前後傾動するととも
に、座部が前後スライド移動する椅子は、本出願人が商
品名「バーテブラ」として提供し、最適な体重分布及び
優れた仙腰椎支持を行うこと、及び着座者の座り姿勢に
従って背凭れ部と座部とが位置を自動的に変えるといっ
た点において人間工学的に優れている故に好評を博して
いる。
【0003】しかし、着座者が直立姿勢から上体を後に
反らせたリクライニング姿勢をとるときに、着座者の背
中が背凭れ部を上下に若干滑り、衣服の引張りや皺を引
き起こすといった問題を生じる。この問題は、他の椅子
においても共通して生じるものである。
【0004】そのため、背凭れ部が前後傾動するととも
に、座部が前後スライド移動し且つ背凭れ部が上下にス
ライド移動する椅子が提案されるに至った(特開平3−
188805号公報参照)。更に、この公報において提
案された椅子では、座部の前後スライド動作と背凭れ部
の上下スライド動作とを連動させるために、座部と背凭
れ部とを、曲がることはできるが実質的に伸びることは
できないカップリング部材で連結し、座部の前方移動に
伴って背凭れ部が下方移動する機構が開示されている。
【0005】前述の公報記載の座部と背凭れ部との連動
機構に用いたカップリング部材は、合成樹脂で成形さ
れ、座部と背凭れ部を支持する二つのサイドフレーム部
材に嵌着される管状部材で構成され、座部との連結箇所
と背凭れ部との連結箇所との間にそれぞれ嵌合によって
取付けている。ここで、カップリング部材の両端には、
内周面に沿って環状の係合突起を設け、座部の連結箇所
と背凭れ部の連結箇所とにそれぞれ前記係合突起を受け
入れる環状の係合溝を形成した構造である。また、この
カップリング部材は、前面及び側面に長さ方向に沿って
ベローズ状部分が設けられ、後部に平坦なバンドが設け
られた構造であり、ベーロズ部分が可撓性を与え、バン
ドが非伸長性を与えている。
【0006】しかし、このカップリング部材は、構造的
に複雑であって成形が難しく、コスト高になるととも
に、座部の連結箇所と背凭れ部の連結箇所への取付作業
に多大な労力を要し、更に背凭れ部を前後に傾動する
際、座部が前後移動し且つ背凭れ部が上下移動する際
に、常に曲げ変形することになるので、その動作がスム
ーズでないといった問題を有する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明が前述の状況に
鑑み、解決しようとするところは、安価に作成でき、し
かも所定箇所に簡単に取付けることができるとともに、
背凭れ部の前後傾動動作及び座部の前後スライド移動し
且つ背凭れ部が上下スライド移動する動作がスムーズに
行える椅子の座部と背凭れ部の連動装置を提供する点に
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題解
決のために、座支持部と背凭れ支持部又は座支持部と背
凭れ支持部及びその中間に円弧状の腰支え支持部を有す
るフレームを脚部の両側に取付け、前記フレームの座支
持部に後方へ弾性付勢状態で座部を前後スライド可能に
取付け、前記フレームの背凭れ支持部に弾性関節機構を
介して背凭れ部を前後傾動可能に取付けるとともに、背
凭れ部を弾性関節機構の上部に上方へ弾性付勢状態で上
下スライド可能に取付け、又はそれに加えて前記フレー
ムの腰支え支持部に腰支え部を該腰支え支持部に沿って
スライド移動可能に取付け、前記座部の前方変位に伴っ
て背凭れ部が下方変位し又は背凭れ部が腰支え部を介し
て下方変位してなる椅子の座部と背凭れ部の連動装置に
おいて、前記背凭れ部と座部又は背凭れ部と腰支え部及
び腰支え部と座部の互いに対向する端部分であって前記
弾性関節機構又はフレームを取り囲む部分に、外周面に
環状の係合溝を形成した連結筒を突設し、各連結筒に外
嵌する一対のリング間をジョイントバーで連結したカッ
プリング部材を用いてなり、該カップリング部材のリン
グは、前記ジョイントバーの連結部と直径方向対面する
位置に切断部を形成するとともに、外周面には蛇腹の端
部を外嵌保持するためのフランジ部を突設し、内周面に
は前記連結筒の係合溝に抜け止め係合し得る断面形状の
爪部を突設し且つその突出高さが前記連結部から切断部
にかけて漸増させてなる椅子の座部と背凭れ部の連動装
置を構成した。
【0009】また、前記カップリング部材のジョイント
バーは、少なくともその長さ方向の中間部に間隔を隔て
た2本の線条部を有し、両リング間隔が狭まった際に両
線条部の間隔が拡がる方向へ湾曲変形するようになした
ものが好ましく、また前記線条部の断面形状が円形であ
ると更に好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】次に添付図面に示した本発明の実
施形態に基づき更に詳細に説明する。本発明は、座部と
背凭れ部とが直接連動するタイプの椅子又は座部と背凭
れ部が腰支え部を介して連動するタイプの椅子に適用す
ることが可能であるが、本実施形態では後者のタイプの
椅子に適用した例に基づいて説明する。図1及び図2は
本発明に係る椅子の全体を示し、図3〜図5は椅子の主
要部分の内部構造を示し、図6〜図8は本発明の要部を
示している。そして、図中符号1は脚部、2はフレー
ム、3は座部、4は背凭れ部、5は腰支え部、6は座部
3を前後スライド移動させるための座スライド復元機
構、7は背凭れ部4を前後傾動させるための弾性関節機
構、8は背凭れ部4を上下スライド移動させるための背
スライド復元機構、9は座部3と背凭れ部4を連動させ
るためのカップリング部材をそれぞれ示している。
【0011】本発明に係る椅子は、キャスター付きの脚
部1の上端部に設けた横長の取付体10の両側に、側面
視略L字状に湾曲した金属パイプからなる両側フレーム
2,2を取付け、該フレーム2の前部の略水平な座支持
部2Aに座部3の両側に設けたソケット11を前後スラ
イド可能に外挿し、座スライド復元機構6によって座部
3を後方へ弾性付勢している。そして、各フレーム2,
2の後部に立ち上がった背凭れ支持部2Bに弾性関節機
構7を介して背凭れ部4を前後傾動可能に取付けるとも
に、該弾性関節機構7と背凭れ部4との間に設けた背ス
ライド復元機構8によって背凭れ部4を上方へ弾性付勢
状態で上下スライド移動可能となしている。更に、各フ
レーム2,2の座支持部2Aと背凭れ支持部2Bとの間
に設けた1/4円弧状の腰支え支持部2Cに、腰支え部
5の両側に設けた円弧状の貫通孔を有するソケット12
を該腰支え支持部2Cに沿ってスライド移動可能に外挿
して構成し、前記背凭れ部4と腰支え部5との間及び腰
支え部5と座部3との間をフレーム2に沿って配したカ
ップリング部材9で連結したものである。また、前記背
凭れ部4と腰支え部5との間及び腰支え部5と座部3と
の間のフレーム2及びカップリング部材9を覆うように
蛇腹13,13が取付けられている。ここで、前記蛇腹
13は、ゴム状の合成樹脂又は合成ゴムで成形されてい
る。
【0012】このように、本発明に係る椅子は、前記弾
性関節機構7によって背凭れ部4を弾性的に前後傾動可
能となすとともに、前記座スライド復元機構6及び背ス
ライド復元機構8によって座部3を前後スライド移動可
能且つ背凭れ部4を上下スライド移動可能となし、座部
3と背凭れ部4の間にそれぞれにカップリング部材9,
9で連結して設けた腰支え部5も、座部3と背凭れ部4
に連動して円弧状にスライド移動するのである。
【0013】次に、本発明に係る椅子の各部の構造を図
3〜図5に基づいて更に説明する。先ず、前記座スライ
ド復元機構6は、脚部1に取付けられた両側フレーム
2,2の座支持部2A,2Aに、座部3の両側に設けた
前後貫通した管状のソケット11,11を前後スライド
可能に外挿するとともに、前記フレーム2の座支持部2
A内に図示しない引張りコイルばねにて後方へ弾性付勢
したスライドロッド14を内装し且つ座支持部2Aの前
端より突出したスライドロッド14の先端部を座部3に
係着具15を用いて係着し、着座者のリクライニング姿
勢への移動に伴って弾性付勢力に抗して座部3を前方へ
スライド移動可能且つ着座者の直立姿勢への移動に伴っ
て弾性付勢力によって後方へスライド移動可能となした
構造である。
【0014】前記弾性関節機構7は、下部関節部材16
と上部関節部材17と、それらを弾性的に引き付ける弾
性付勢手段18とから構成されている。前記下部関節部
材16は、前記フレーム2の背凭れ支持部2Bに嵌入
し、前後からネジ19,19によって固定している。前
記ネジ19を背凭れ支持部2Bの前後に配する理由は、
背凭れ部4の前後傾動時に下部関節部材16に前後方向
の力が加わってもガタつきなく強固に下部関節部材16
を固定するためである。また、前記上部関節部材17
は、前記弾性付勢手段18を内装するパイプ20の下端
に嵌入し、該パイプ20の一部をかしめて固定してい
る。前記弾性付勢手段18は、下端を下部関節部材16
の内部に傾動可能に係止するとともに、前記上部関節部
材17を貫通した連結ロッド21と、該連結ロッド21
の上端部に取付けたばね押え板22と、該ばね押え板2
2と上部関節部材17との間であって連結ロッド21に
巻回した圧縮コイルばね23とから構成されている。前
記連結ロッド21の下端には下部関節部材16に傾動可
能に係止するための半球状の摺動部が形成され、上部に
はネジが切られており、前記ばね押え板22を保持する
ナット24が螺着されている。そして、前記下部関節部
材16の上面外周部には断面が半円形状の環状凹溝25
を形成し、前記上部関節部材17の下面外周部には断面
が半円形状の環状突条26を形成し、通常の状態では環
状凹溝25と環状突条26とは前記圧縮コイルばね23
の弾性力によって強く係合している。そして、前記背凭
れ部4に着座者が凭れ掛かると前記圧縮コイルばね23
の弾性力に抗してパイプ20を介して上部関節部材17
が、環状凹溝25と環状突条26の後部を支点として下
部関節部材16、即ちフレーム2の背凭れ支持部2Bに
対して後方へ傾斜する。この傾斜する際に、前記圧縮コ
イルばね23を圧縮しながら前記ばね押え板22がパイ
プ20の内部を上部関節部材17側へ移動するが、前記
圧縮コイルばね23の外周に設けたストップパイプ27
が、前記上部関節部材17とばね押え板22とに当止し
てその間隔を制限するので、その傾斜角度は制限され
る。
【0015】前記背スライド復元機構8は、背凭れ部4
の両側に形成した上端が閉鎖し且つ下方開放した管状の
ケーシング28内に、合成樹脂製のスライド管29を挿
着し、前記上部関節部材17に連結した前記パイプ20
を前記スライド管29内にスライド可能に挿入するとと
もに、該パイプ20の上端に取付けた合成樹脂製のばね
受け部材30と前記ケーシング28内部の上端面との間
に圧縮コイルばね31を介装してなるものである。従っ
て、背凭れ部4に下方へ外力が作用した際には、背凭れ
部4に取付けたスライド管29が弾性関節機構7を構成
するパイプ20に沿って圧縮コイルばね31を圧縮しな
がら下方へ移動し、外力が除かれた際には、背凭れ部4
が元の上方位置に戻るのである。
【0016】そして、本発明の椅子の座部と背凭れ部の
連動装置を図6〜図8に基づいて説明する。本発明は、
前記背凭れ部4と腰支え部5及び腰支え部5と座部3の
互いに対向する端部分をカップリング部材9で連結し、
座部3、背凭れ部4及び腰支え部5が連動して所定の動
作を行うようになしたものである。具体的には、前記背
凭れ部4と腰支え部5及び腰支え部5と座部3の互いに
対向する端部分であって、背凭れ部4では前記弾性関節
機構7を取り囲む部分に、腰支え部5と座部3では前記
フレーム2を取り囲む部分に連結筒32を突設し、該連
結筒32の外周面に環状の係合溝33を形成している。
また、前記カップリング部材9は、ポリアミド等の引張
り強度の大きい合成樹脂で成形し、各連結筒32,32
に外嵌する一対のリング34,34間をジョイントバー
35で連結した構造である。
【0017】前記カップリング部材9のリング34は、
前記ジョイントバー35の連結部36と直径方向対面す
る位置に切断部37を形成するとともに、外周面には前
記蛇腹13の端部を外嵌保持するためのフランジ部38
を突設し、内周面には前記連結筒32の係合溝33に抜
け止め係合し得る断面形状の爪部39を突設し且つその
爪部39の突出高さを前記連結部36から切断部37に
かけて漸増させている。前記リング34とジョイントバ
ー35との連結部36の構造は、特に限定されるもので
はなく、リング34とジョイントバー35の端部を抜け
止め嵌合するか又は超音波融着し、あるいはリング34
とジョイントバー35を一体成形しても良い。
【0018】また、前記カップリング部材9のジョイン
トバー35は、少なくともその長さ方向の中間部に間隔
を隔てた2本の線条部40,40を有し、両リング間隔
が狭まった際に両線条部の間隔が拡がる方向へ湾曲変形
するようになしている。本実施形態では、前記ジョイン
トバー35は、リング34の連結部36に連続する端部
を略T字形の偏平な板状部41となし、該板状部41か
ら前記線条部40,40が分岐した形状であり、線条部
40の断面形状を円形としている。尚、前記線条部4
0,40の間隔は、前記背凭れ支持部2Bに弾性関節機
構7の下部関節部材16を固定したネジ19の頭部の直
径よりも大きく設定している。
【0019】そして、前記カップリング部材9を背凭れ
部4と腰支え部5及び腰支え部5と座部3の対向する端
部分に設けた各連結筒32,32に取付けるには、該カ
ップリング部材9を蛇腹13の内部に挿入し、両リング
34,34のフランジ部38,38を蛇腹13の端部内
面側の環状溝42内にそれぞれ係合し、その状態で前記
フレーム2に嵌挿して所定位置に配し、各連結筒32に
リング34を外挿すると、先ず爪部39が存在しない連
結部36から挿入され、順次突出高さの低い方の爪部3
9から切断部37の間隔を広げながら連結筒32の先端
部を通過し、最後に全周の爪部39が係合溝33に係合
し、抜け止め状態で連結される。ここで、カップリング
部材9を蛇腹13の内部に装着する作業は、リング34
に切断部37を有することからリング34の外径を蛇腹
13の内径よりも小さくして行えるので極めて簡単であ
る。また、リング34を連結筒32に外嵌する作業にお
いても、リング34に切断部37を有し、しかも爪部3
9の突出高さが連結部36から切断部37へかけて漸増
していることから、リング34を蛇腹13の弾性復元力
に抗して内径を広げながら爪部39が連結筒32の先端
部を簡単に通過するので極めて容易である。しかし、カ
ップリング部材9のリング34を連結筒32に外嵌した
状態では、その外部を蛇腹13で弾性的に締付けるの
で、リング34に切断部37が存在していても、連結筒
32の軸方向に作用する引張り力では爪部39が係合溝
33から外れることがないのである。
【0020】尚、前記カップリング部材9を所定の位置
に取付けた状態においては、前記ジョイントバー35は
フレーム2の後面側あるいは下面側に位置する必要があ
る。特に、背凭れ部4と腰支え部5との間に設けるカッ
プリング部材9のジョイントバー35は、フレーム2の
背凭れ支持部2B又は弾性関節機構7の後面側に位置さ
せなければ背凭れ部4の後傾動作がスムーズに行えなく
なる。そのため、ジョイントバー35が所定の位置にな
るようにリング34を連結筒32に嵌合できるように、
前記連結筒32の所定位置であってその軸方向にリング
34の内周側に突出した連結部36を受け入れる溝43
を形成している。
【0021】本発明に係る椅子は、背凭れ部4に着座者
が凭れ掛かると弾性関節機構7によって弾性的に後傾
し、またリクライニング姿勢をとると、弾性関節機構7
によって背凭れ部4が後傾し且つ座部3が座スライド復
元機構6の後方弾性付勢力に抗して前方へ移動すると同
時に、背凭れ部4が背スライド復元機構8の上方弾性付
勢力に抗して下方へ沈んで最適な位置で仙腰椎を支持す
るとともに、衣服の引張りや皺の発生を防止するのであ
り、この際に腰支え部5は常に着座者の腰を支える位置
に移動する。これらの座部3、背凭れ部4及び腰支え部
5の連動は、前記カップリング部材9によって達成され
る。
【0022】図9は、前記座部3が前方へ移動し、カッ
プリング部材9、腰支え部5及びカップリング部材9を
介して背凭れ部4が下方へ移動した状態を示し、カップ
リング部材9のジョイントバー35には常に張力が作用
した状態である。この状態で、背凭れ部4が後傾すると
カップリング部材9のジョイントバー35は弛み、図1
0に示すように両線条部40,40がフレーム2の背凭
れ支持部2Bに沿って互いの間隔が拡がるように変形す
る。尚、ジョイントバー35が弛んだ際に、両線条部4
0,40が確実に拡がるように予め癖付けをしておくこ
とも好ましい。また、座部3が移動せず、背凭れ部4の
みが下方へ移動した場合、あるいは背凭れ部4と腰支え
部5とが同調して動作しない場合にもジョイントバー3
5の両線条部40,40が同様に変形する。このように
ジョイントバー35の線条部40,40が変形しても、
弾性関節機構7の下部関節部材16を背凭れ支持部2B
に固定するためのネジ19の頭部に接触することがな
く、また背凭れ部4が後傾状態から立起し、又は背凭れ
部4が上方へ移動してジョイントバー35が直線状に復
元した際に、例え線条部40がネジ19の頭部に接触し
てもその断面形状が円形であるから、線条部40がネジ
19の頭部の周縁部に引っ掛かることがなく、従って動
作時に異音を発生することがなく、またスムーズな連動
動作を実現できるのである。また、ジョイントバー35
の線条部40,40が変形して蛇腹13の内部の凹凸部
分に接触しても、線条部40の断面形状が円形であるの
で、異音を発生することがないのである。
【0023】また、前記カップリング部材9のリング3
4の切断部37には、図11及び図12に示すように、
蛇腹13の内部に装着した際に互いに嵌合して軸方向へ
の相対的変位を規制するように前記切断部37の接合面
の一方に突部44を他方に該突部44を嵌合する凹部4
5を形成することがより好ましい。また、前記切断部3
7は、蛇腹13にカップリング部材9を装着する前に
は、図12(a) のように離れていても良く、蛇腹13に
装着した際に互いに嵌合すれば良いのである。このよう
に前記切断部37の接合面に突部44と凹部45を形成
することにより、当該カップリング部材9を所定位置に
取付けた後に、リング34に軸方向への外力が作用して
も、その突部44と凹部45が互いに嵌合して切断部3
7において軸方向にずれることがなく、従って爪部39
が連結筒32の係合溝33に係合した状態を維持し、連
結筒32からリング34が外れる恐れがないのである。
尚、前記突部44と凹部45の代わりに、切断部37を
挟んだ両側のリング34の端部部分が軸方向へ相対的に
変位しないような構造であれば、その他の適宜な嵌合構
造を採用できる。
【0024】
【発明の効果】以上にしてなる本発明の椅子の座部と背
凭れ部の連動装置は、背凭れ部と腰支え部及び腰支え部
と座部の互いに対向する端部分であって前記弾性関節機
構又はフレームを取り囲む部分に、外周面に環状の係合
溝を形成した連結筒を突設し、各連結筒に外嵌する一対
のリング間をジョイントバーで連結したカップリング部
材を用いてなり、該カップリング部材のリングは、前記
ジョイントバーの連結部と直径方向対面する位置に切断
部を形成するとともに、外周面には蛇腹の端部を外嵌保
持するためのフランジ部を突設し、内周面には前記連結
筒の係合溝に抜け止め係合し得る断面形状の爪部を突設
し且つその突出高さが前記連結部から切断部にかけて漸
増させてなるので、カップリング部材のリングを連結筒
の係合溝に簡単に嵌合連結することができ、連結状態に
おいてはリングの外部を蛇腹で押圧するので爪部と係合
溝との抜け止め係合を確実に維持することができる。
【0025】また、前記カップリング部材のジョイント
バーは、少なくともその長さ方向の中間部に間隔を隔て
た2本の線条部を有し、両リング間隔が狭まった際に両
線条部の間隔が拡がる方向へ湾曲変形するようになした
ので、ジョイントバーが弛んで変形した場合にも線条部
が凹凸部分に引っ掛かることがなく、従って異音を発生
することがなく、各部のスムーズな動作が実現できる。
特に、前記線条部の断面形状が円形である場合には、こ
の効果は顕著である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る椅子の正面図である。
【図2】同じく側面図である。
【図3】本発明に係る椅子の主要部分の内部構造を示す
簡略断面図である。
【図4】同じく座部が前方移動するとともに背凭れ部が
下方移動し且つ腰支え部が連動して移動した状態を示す
簡略断面図である。
【図5】背凭れ部の前後傾動及び上下スライド移動機構
を示す拡大断面図である。
【図6】本発明の要部を示す部分分解斜視図である。
【図7】同じく部分断面図である。
【図8】カップリング部材の平面図である。
【図9】背凭れ部と腰支え部とが同調して下方へ移動し
た場合のカップリング部材の状態を示す部分断面図であ
る。
【図10】カップリング部材の両線条部が外方へ拡がっ
て変形した状態を示す省略背面図である。
【図11】カップリング部材のリングの切断部の他の例
を示す部分側面図である。
【図12】同じく部分拡大側面図であり、(a) は切断部
が離れている状態、(b) は切断部が接合した状態をそれ
ぞれ示している。
【符号の説明】
1 脚部 2 フレーム 2A 座支持部 2B 背凭れ支持部 2C 腰支え支持部 3 座部 4 背凭れ部 5 腰支え部 6 座スライド復元機構 7 弾性関節機構 8 背スライド復元機構 9 カップリング部材 10 取付体 11 ソケット 12 ソケット 13 蛇腹 14 スライドロッド 15 係着具 16 下部関節部材 17 上部関節部材 18 弾性付勢手段 19 ネジ 20 パイプ 21 連結ロッド 22 ばね押え板 23 圧縮コイルばね 24 ナット 25 環状凹溝 26 環状突条 27 ストップパイプ 28 ケーシング 29 スライド管 30 ばね受け部材 31 圧縮コイルばね 32 連結筒 33 係合溝 34 リング 35 ジョイントバー 36 連結部 37 切断部 38 フランジ部 39 爪部 40 線条部 41 板状部 42 環状溝 43 溝 44 突部 45 凹部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−188805(JP,A) 特開 平9−149838(JP,A) 特開 昭55−130614(JP,A) 実開 昭60−133944(JP,U) 実開 平2−86355(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47C 7/00 A47C 3/026 A47C 7/44 A47C 1/024

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 座支持部と背凭れ支持部又は座支持部と
    背凭れ支持部及びその中間に円弧状の腰支え支持部を有
    するフレームを脚部の両側に取付け、前記フレームの座
    支持部に後方へ弾性付勢状態で座部を前後スライド可能
    に取付け、前記フレームの背凭れ支持部に弾性関節機構
    を介して背凭れ部を前後傾動可能に取付けるとともに、
    背凭れ部を弾性関節機構の上部に上方へ弾性付勢状態で
    上下スライド可能に取付け、又はそれに加えて前記フレ
    ームの腰支え支持部に腰支え部を該腰支え支持部に沿っ
    てスライド移動可能に取付け、前記座部の前方変位に伴
    って背凭れ部が下方変位し又は背凭れ部が腰支え部を介
    して下方変位してなる椅子の座部と背凭れ部の連動装置
    において、前記背凭れ部と座部又は背凭れ部と腰支え部
    及び腰支え部と座部の互いに対向する端部分であって前
    記弾性関節機構又はフレームを取り囲む部分に、外周面
    に環状の係合溝を形成した連結筒を突設し、各連結筒に
    外嵌する一対のリング間をジョイントバーで連結したカ
    ップリング部材を用いてなり、該カップリング部材のリ
    ングは、前記ジョイントバーの連結部と直径方向対面す
    る位置に切断部を形成するとともに、外周面には蛇腹の
    端部を外嵌保持するためのフランジ部を突設し、内周面
    には前記連結筒の係合溝に抜け止め係合し得る断面形状
    の爪部を突設し且つその突出高さが前記連結部から切断
    部にかけて漸増させてなることを特徴とする椅子の座部
    と背凭れ部の連動装置。
  2. 【請求項2】 前記カップリング部材のジョイントバー
    は、少なくともその長さ方向の中間部に間隔を隔てた2
    本の線条部を有し、両リング間隔が狭まった際に両線条
    部の間隔が拡がる方向へ湾曲変形するようになした請求
    項1記載の椅子の座部と背凭れ部の連動装置。
  3. 【請求項3】 前記線条部の断面形状が円形である請求
    項2記載の椅子の座部と背凭れ部の連動装置。
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