JPH0736510Y2 - 椅 子 - Google Patents
椅 子Info
- Publication number
- JPH0736510Y2 JPH0736510Y2 JP1989039079U JP3907989U JPH0736510Y2 JP H0736510 Y2 JPH0736510 Y2 JP H0736510Y2 JP 1989039079 U JP1989039079 U JP 1989039079U JP 3907989 U JP3907989 U JP 3907989U JP H0736510 Y2 JPH0736510 Y2 JP H0736510Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- frame
- rear frame
- seat
- front frame
- chair
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Chairs Characterized By Structure (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、いわゆるロッキング機構を備えた椅子に関
し、事務用椅子、安楽椅子など、各種の椅子に適用しう
るものである。
し、事務用椅子、安楽椅子など、各種の椅子に適用しう
るものである。
(従来の技術) 従来より、座者の背中の動きに合わせて背もたれが前後
に動くロッキング機構を備えた椅子が、種々実用化され
ている。
に動くロッキング機構を備えた椅子が、種々実用化され
ている。
そのロッキング機構の多くは、座部下側のロッキング構
造部のトーションバーを中心として背もたれを回動自在
に弾承的に支持して、ロッキング運動をなしうるように
したものであった。
造部のトーションバーを中心として背もたれを回動自在
に弾承的に支持して、ロッキング運動をなしうるように
したものであった。
また、かかる機構に加え、背もたれ自体を弾発的に屈曲
自在とした椅子なども開発されている。
自在とした椅子なども開発されている。
(考案が解決しようとする課題) しかし、この種の従来の椅子は、ロッキング構造部を別
個に、座部の下側に露出して設けたものであったため、
一見するだけでいかにもロッキング椅子であると看者に
わかってしまい、このことが商品価値やデザインの面で
大きな不利とされていた。かりに、ロッキング構造部を
ただ単に、座の中に内蔵すれば、座者の座り心地を著し
く悪くしてしまう。
個に、座部の下側に露出して設けたものであったため、
一見するだけでいかにもロッキング椅子であると看者に
わかってしまい、このことが商品価値やデザインの面で
大きな不利とされていた。かりに、ロッキング構造部を
ただ単に、座の中に内蔵すれば、座者の座り心地を著し
く悪くしてしまう。
その上、座部下側にロッキング構造部が在ることは、商
品設計上種々の制約を与え、椅子外形の態様が一定の範
囲に制限されていた。さらに、従来のロッキング椅子
は、最近の消費者の趣向に十分に適合するものとはいえ
なくなってきた。
品設計上種々の制約を与え、椅子外形の態様が一定の範
囲に制限されていた。さらに、従来のロッキング椅子
は、最近の消費者の趣向に十分に適合するものとはいえ
なくなってきた。
また、従来のロッキング椅子は、背もたれの前後動によ
り座と背もたれの相対的位置関係が変るものであったた
め、背もたれ等が座者の姿勢の変化に必ずしも完全に追
従しうるものでなく、例えば背を後方にもたれさせたと
き腰が前方へずり出てしまうような不具合が起きてい
た。
り座と背もたれの相対的位置関係が変るものであったた
め、背もたれ等が座者の姿勢の変化に必ずしも完全に追
従しうるものでなく、例えば背を後方にもたれさせたと
き腰が前方へずり出てしまうような不具合が起きてい
た。
さらに、最近、座部が背もたれの動きと連係して脚台に
対し傾動しうるようにしたロッキング椅子も開発されて
いる。しかし、かかる椅子は、背もたれの傾動とともに
座全体が後下方に下がり、しかも中には座の前部のみが
逆に起き上るものもあるため、座者に悪い座り心地を与
えるものであった。そこで、本願出願人は、実開昭63−
106350号公報などに示されるように、座部を前後に二分
割し、前側は固定したままで後側が背もたれとともに傾
動するようにした椅子を提案している。しかし、該椅子
は、板バネ材を用いて後側座部の弾発的な傾動を可能と
するものであったため、構造的に弱く耐用期間が短く、
耐久性の点で問題があり、十分に実用的なものでは無か
った。
対し傾動しうるようにしたロッキング椅子も開発されて
いる。しかし、かかる椅子は、背もたれの傾動とともに
座全体が後下方に下がり、しかも中には座の前部のみが
逆に起き上るものもあるため、座者に悪い座り心地を与
えるものであった。そこで、本願出願人は、実開昭63−
106350号公報などに示されるように、座部を前後に二分
割し、前側は固定したままで後側が背もたれとともに傾
動するようにした椅子を提案している。しかし、該椅子
は、板バネ材を用いて後側座部の弾発的な傾動を可能と
するものであったため、構造的に弱く耐用期間が短く、
耐久性の点で問題があり、十分に実用的なものでは無か
った。
本考案は、上記の事情を考慮してなされたもので、その
目的は、ロッキング構造部分が外部より見えず美的効果
に優れ、しかも座り心地が良好であり、また背もたれ等
も座者の姿勢の変化にうまく追従し、常に安定した座り
が得られ、そしてとりわけロッキング構造の強度が著し
く向上し、耐久性に優れた椅子を提供することにある。
目的は、ロッキング構造部分が外部より見えず美的効果
に優れ、しかも座り心地が良好であり、また背もたれ等
も座者の姿勢の変化にうまく追従し、常に安定した座り
が得られ、そしてとりわけロッキング構造の強度が著し
く向上し、耐久性に優れた椅子を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 本考案による椅子は、 前後に二分割され、前枠は脚台に固定され一方後枠は背
もたれ枠に連接する座枠と、 該座枠の前枠の管状側部およびこれに対向する後枠の管
状側部のうち一方に挿入しかつ他方に固着してなり、後
枠の前枠に対する傾斜範囲を規制するテーパ付き棒と、 前記前枠と後枠との間に介装され、前枠に対する後枠の
脱落を防止する複数のS字バネと、 前記座枠の内側に前枠の管状側部の先端部位に設けられ
た固定軸と、 および バネの巻き部分を該固定軸に遊嵌するとともに、バネの
前側端部を前記座枠の内側に沿って延長し前記前枠に固
着する一方、バネの後側端部を前記座枠の内側に沿って
延長し前記後枠に対して摺動自在に接続してなり、後枠
を前枠に対して傾動自在とするとともに、後枠の傾動範
囲を、バネが固定軸を巻き締めることにより規制するね
じりコイルバネと を備えて成るものである。
もたれ枠に連接する座枠と、 該座枠の前枠の管状側部およびこれに対向する後枠の管
状側部のうち一方に挿入しかつ他方に固着してなり、後
枠の前枠に対する傾斜範囲を規制するテーパ付き棒と、 前記前枠と後枠との間に介装され、前枠に対する後枠の
脱落を防止する複数のS字バネと、 前記座枠の内側に前枠の管状側部の先端部位に設けられ
た固定軸と、 および バネの巻き部分を該固定軸に遊嵌するとともに、バネの
前側端部を前記座枠の内側に沿って延長し前記前枠に固
着する一方、バネの後側端部を前記座枠の内側に沿って
延長し前記後枠に対して摺動自在に接続してなり、後枠
を前枠に対して傾動自在とするとともに、後枠の傾動範
囲を、バネが固定軸を巻き締めることにより規制するね
じりコイルバネと を備えて成るものである。
製品としての椅子は、表皮材と発泡ウレタン等からなる
外被材により、座枠および背持たれ枠を覆い包んでな
る。
外被材により、座枠および背持たれ枠を覆い包んでな
る。
座枠は、通常、四角枠で、座りを良くするべく凹形状に
設けられる。尤も、座枠の形状は、これに限定されな
い。座枠は、左右の管状側部が前後に二分割され、前枠
と後枠から構成される。
設けられる。尤も、座枠の形状は、これに限定されな
い。座枠は、左右の管状側部が前後に二分割され、前枠
と後枠から構成される。
前枠は、椅子の脚と連結する脚台に固定され、一方後枠
は、背もたれ枠と連接し、一体になっている。背もたれ
枠は、後枠と例えば100°ないし150°の角度を作って上
方に延びるように設計される。背もたれ枠についても、
以下に述べるように、上枠と下枠とに分割し、上下両枠
の間に座枠の傾動機構と同様の傾動機構を備えることは
可能であり、むしろその方がより好ましい。
は、背もたれ枠と連接し、一体になっている。背もたれ
枠は、後枠と例えば100°ないし150°の角度を作って上
方に延びるように設計される。背もたれ枠についても、
以下に述べるように、上枠と下枠とに分割し、上下両枠
の間に座枠の傾動機構と同様の傾動機構を備えることは
可能であり、むしろその方がより好ましい。
固定軸は、座枠の内側に、前枠の管状側部の先端部位
に、好ましくは左右両側に1個づつ、設けられる。この
軸は短い軸でよい。
に、好ましくは左右両側に1個づつ、設けられる。この
軸は短い軸でよい。
ねじりコイルバネは、その巻き部分を上記の固定軸に遊
嵌するとともに、その前側端部を座枠の内側に沿って延
長し前枠に固着する一方、その後側端部を座枠の内側に
沿って延長し後枠に対して摺動自在に接続してなる。
嵌するとともに、その前側端部を座枠の内側に沿って延
長し前枠に固着する一方、その後側端部を座枠の内側に
沿って延長し後枠に対して摺動自在に接続してなる。
従って、後枠は、前枠に対して傾動自在に支持されてお
り、これとともに、その傾動時には、バネの巻き部分が
固定軸を後枠の傾動の進行に従いより強く巻き締めるよ
うになっている。すなわち、後枠は、傾動角度が増加す
るにつれて、傾動に対する抵抗を累進加重的にますます
強く受けるようになっている。
り、これとともに、その傾動時には、バネの巻き部分が
固定軸を後枠の傾動の進行に従いより強く巻き締めるよ
うになっている。すなわち、後枠は、傾動角度が増加す
るにつれて、傾動に対する抵抗を累進加重的にますます
強く受けるようになっている。
よって、ねじりコイルバネは、後枠を前枠に対して傾動
自在にするとともに、後枠の傾動範囲を、バネが固定軸
を巻き締めることにより規制するという機能をも発揮す
る。
自在にするとともに、後枠の傾動範囲を、バネが固定軸
を巻き締めることにより規制するという機能をも発揮す
る。
本考案では、後枠の傾動範囲は、ねじりコイルバネの巻
き締めと下記に述べるテーパ付き棒の外形とにより規制
される。
き締めと下記に述べるテーパ付き棒の外形とにより規制
される。
よって、より好ましい態様は、テーパ付き棒の外形によ
って定まる傾動の限界において、ねじりコイルバネの巻
き部分が固定軸を完全に(滑り回転が起き得ない程度
に)締め付けるように構成された態様である。
って定まる傾動の限界において、ねじりコイルバネの巻
き部分が固定軸を完全に(滑り回転が起き得ない程度
に)締め付けるように構成された態様である。
なお、ねじりコイルバネは、使用時相当な負荷がかかる
ため、ピアノ線鋼などの高強度鋼からなるものがより好
ましい。
ため、ピアノ線鋼などの高強度鋼からなるものがより好
ましい。
また、ねじりコイルバネの伸び縮みの範囲は、後枠の傾
動範囲に相応するかなり広い範囲に及ぶので、ねじりコ
イルバネおよびその取付構造は、そのような伸び縮みを
十分に可能にする構造のものでなければならない。
動範囲に相応するかなり広い範囲に及ぶので、ねじりコ
イルバネおよびその取付構造は、そのような伸び縮みを
十分に可能にする構造のものでなければならない。
かかる観点から、本考案は、ねじりコイルバネの前側お
よび後側の両端部はともに座枠の内側に沿うように延長
され、そして、前側端部は座枠の前枠に固着される一
方、後側端部は座枠の後枠に対して摺動自在に接続され
るという構造を採っている。
よび後側の両端部はともに座枠の内側に沿うように延長
され、そして、前側端部は座枠の前枠に固着される一
方、後側端部は座枠の後枠に対して摺動自在に接続され
るという構造を採っている。
ねじりコイルバネを前枠に固着する方法としては、例え
ば、適当長の管を座枠の前枠の内側に沿うように溶着
し、そしてバネの前側端部を該管の中に挿入して例えば
溶接により固着する方法が挙げられる。
ば、適当長の管を座枠の前枠の内側に沿うように溶着
し、そしてバネの前側端部を該管の中に挿入して例えば
溶接により固着する方法が挙げられる。
また、ねじるコイルバネを後枠に対して摺動自在に接続
する方法としては、例えば、他の管を座枠の後枠の内側
に沿うように溶着し、そしてバネの後側端部を該管の中
に挿通して摺動自在に取り付ける方法が挙げられる。
する方法としては、例えば、他の管を座枠の後枠の内側
に沿うように溶着し、そしてバネの後側端部を該管の中
に挿通して摺動自在に取り付ける方法が挙げられる。
而して、かかる構造により、後枠の傾動は範囲全体にわ
たって円滑に為され得るとともに、バネの巻き部分が遊
嵌された固定軸より外れないので、ねじりコイルバネの
脱落が防止される。
たって円滑に為され得るとともに、バネの巻き部分が遊
嵌された固定軸より外れないので、ねじりコイルバネの
脱落が防止される。
また、上記の傾動機構は座枠の内側に収められるので、
その機構の装備が外部より見えないという利点がある。
その機構の装備が外部より見えないという利点がある。
また、本考案は、ねじりコイルバネの他に、複数のS字
バネを座枠の前枠と後枠との間に介装してなり、後枠の
傾動時には、S字バネは伸びて、縮まんとする復元力が
働くようになっている。従って、S字バネが前枠に対す
る後枠の傾動を補助する構成となっている。
バネを座枠の前枠と後枠との間に介装してなり、後枠の
傾動時には、S字バネは伸びて、縮まんとする復元力が
働くようになっている。従って、S字バネが前枠に対す
る後枠の傾動を補助する構成となっている。
よって、後枠の傾動範囲が大きくなるに従い、S字バネ
の復元力が増大するので、結果として、後枠の傾動範囲
が規制されることになる。
の復元力が増大するので、結果として、後枠の傾動範囲
が規制されることになる。
また、S字バネの介装により、前枠からの後枠の脱落も
防止される。
防止される。
その上、S字バネの介装によっても、後枠の脱落が防止
されるという点で、ねじりコイルバネおよびテーパ付き
棒よりなる傾動機構が補強される。
されるという点で、ねじりコイルバネおよびテーパ付き
棒よりなる傾動機構が補強される。
さらに、複数のS字バネが椅子の座り面上に介装される
とき、人の着座の際、適度のクッション性を付与すると
いう利点もある。
とき、人の着座の際、適度のクッション性を付与すると
いう利点もある。
テーパ付き棒は、一端側に長いテーパ面を有する棒で、
対向する前枠の管状側部と後枠の管状側部とに挿入さ
れ、テーパ面の無い他端側は例えば溶接により固着され
る。テーパ面を有する一端側を後枠の側部に挿入しても
よく、また前枠の側部に挿入してもよい。テーパ面は、
傾動時管状側部の内壁と当接することにより、その長さ
の範囲において管状側部を支持し、後枠の傾動範囲を規
制する。
対向する前枠の管状側部と後枠の管状側部とに挿入さ
れ、テーパ面の無い他端側は例えば溶接により固着され
る。テーパ面を有する一端側を後枠の側部に挿入しても
よく、また前枠の側部に挿入してもよい。テーパ面は、
傾動時管状側部の内壁と当接することにより、その長さ
の範囲において管状側部を支持し、後枠の傾動範囲を規
制する。
テーパ面の角度や長さは、背もたれ枠や後枠の傾動角度
について所望する範囲等によって異なるが、通常、テー
パ角度は5°ないし15°の範囲により定められ、テーパ
長は、5ないし15cmに設計される。
について所望する範囲等によって異なるが、通常、テー
パ角度は5°ないし15°の範囲により定められ、テーパ
長は、5ないし15cmに設計される。
(作用) 本考案の椅子においては、固定軸に遊嵌されたねじりコ
イルバネの復元力により、後枠は前枠に対して後ろ下方
へ傾動可能に、弾発的に、支持される。
イルバネの復元力により、後枠は前枠に対して後ろ下方
へ傾動可能に、弾発的に、支持される。
とりわけ、傾動時、ねじりコイルバネの巻き部分が固定
軸を後枠の傾動の進行に従いより強く巻き締めるので、
後枠は、傾動角度が増加するにつれて、傾動に対する抵
抗を累進加重的にますます強く受ける。
軸を後枠の傾動の進行に従いより強く巻き締めるので、
後枠は、傾動角度が増加するにつれて、傾動に対する抵
抗を累進加重的にますます強く受ける。
従って、本考案では、背もたれおよび座の後部が座者の
姿勢の変化にうまく追従し、常に安定した座りが得られ
る。
姿勢の変化にうまく追従し、常に安定した座りが得られ
る。
また、傾動時、後枠はテーパ付き棒に支持され、その傾
動範囲はテーパ角度、テーパ長により規制される。その
上、好ましくは後枠の傾動の限界において、ねじりコイ
ルバネの巻き部分が固定軸を完全に、滑り回転が起き得
ない程度に、締め付けるので、後枠の傾動範囲は規制さ
れる。
動範囲はテーパ角度、テーパ長により規制される。その
上、好ましくは後枠の傾動の限界において、ねじりコイ
ルバネの巻き部分が固定軸を完全に、滑り回転が起き得
ない程度に、締め付けるので、後枠の傾動範囲は規制さ
れる。
すなわち、本考案では、後枠の傾動範囲がテーパ付き棒
の外形およびねじりコイルバネの巻き締めの二重の構成
により規制されるものとしたので、傾動機構の耐久性が
より向上する。
の外形およびねじりコイルバネの巻き締めの二重の構成
により規制されるものとしたので、傾動機構の耐久性が
より向上する。
また、本考案では、ねじりコイルバネの巻き部分が前枠
の管状側部の先端部に位置する固定軸に遊嵌され、後枠
の傾動の中心点がねじりコイルバネの反発支点とほぼ一
致した位置にあるため、後枠の傾動の挙動が滑らかなも
のとなり、特に着座時において違和感を座者に与えな
い。また、後枠が傾動しても、前枠は一定の姿勢を保つ
ため、起き上がりによって座者に不安定感を与えること
もない。
の管状側部の先端部に位置する固定軸に遊嵌され、後枠
の傾動の中心点がねじりコイルバネの反発支点とほぼ一
致した位置にあるため、後枠の傾動の挙動が滑らかなも
のとなり、特に着座時において違和感を座者に与えな
い。また、後枠が傾動しても、前枠は一定の姿勢を保つ
ため、起き上がりによって座者に不安定感を与えること
もない。
その上、本考案では、前枠と後枠の間に複数のS字バネ
が介装され、これによっても、前枠に対する後枠の脱落
が防止されるので、後枠の傾動の動作がより円滑なもの
になる。しかも、S字バネの介装により、ねじりコイル
バネを含む後枠傾動機構が補強され、耐久性が増す。
が介装され、これによっても、前枠に対する後枠の脱落
が防止されるので、後枠の傾動の動作がより円滑なもの
になる。しかも、S字バネの介装により、ねじりコイル
バネを含む後枠傾動機構が補強され、耐久性が増す。
傾動のための部材、即ちねじりコイルバネ、テーパ付き
棒、固定軸およびS字バネは、全て座枠の内側に位置す
るため、座部下側に別体として露出させることなく、こ
れら部材を座枠とともに適当な外被材により包み覆うこ
とができる。
棒、固定軸およびS字バネは、全て座枠の内側に位置す
るため、座部下側に別体として露出させることなく、こ
れら部材を座枠とともに適当な外被材により包み覆うこ
とができる。
また、背もたれ枠は、後枠と連続して構成するため、後
枠の傾動とともに前後に動き、しかもこのロッキング挙
動において後枠と背もたれ枠は一定の角度が常に維持さ
れるので、背をもたれさせたとき腰が前方へずり出てし
まうようなこともない。
枠の傾動とともに前後に動き、しかもこのロッキング挙
動において後枠と背もたれ枠は一定の角度が常に維持さ
れるので、背をもたれさせたとき腰が前方へずり出てし
まうようなこともない。
さらに、本考案椅子は、そのロッキング動作を板バネの
反発力でなく、ねじりコイルバネの復元力により行な
う。従って、構造的強度が改良され、耐用回数が飛躍的
に向上する。
反発力でなく、ねじりコイルバネの復元力により行な
う。従って、構造的強度が改良され、耐用回数が飛躍的
に向上する。
(実施例) 以下、本考案の実施例を図面により説明する。
第1図および第2図に示すように、実施例の椅子は、構
造体として、座枠1、背もたれ枠2、脚3、及び座枠1
と脚3を連結する脚台4、並びに左右の肘かけ枠5、5
からなる。
造体として、座枠1、背もたれ枠2、脚3、及び座枠1
と脚3を連結する脚台4、並びに左右の肘かけ枠5、5
からなる。
座枠1は、パイプ枠で、前後に二分割され、前枠6は脚
台4に固定され、一方後枠7は背もたれ枠2と連接す
る。
台4に固定され、一方後枠7は背もたれ枠2と連接す
る。
実施例の椅子は、座枠1の内側に、左右2個の固定軸1
4、14を脚台4に取り付け、ピアノ線鋼のねじりコイル
バネ10、10を該軸14、14に夫々遊嵌し、そしてその両先
端部を前枠6、後枠7に固着された接続管11、12に夫々
挿通し、かつねじりコイルバネ10の前側先端部について
は接続管11に溶着してなる。従って、後枠7はねじりコ
イルバネ10の働きにより前枠6に対して傾動自在に弾発
的に支持されてなる。そして、後枠7の傾動により、背
もたれ枠2も一緒に、後枠7と一定の角度を保って前後
に動く。
4、14を脚台4に取り付け、ピアノ線鋼のねじりコイル
バネ10、10を該軸14、14に夫々遊嵌し、そしてその両先
端部を前枠6、後枠7に固着された接続管11、12に夫々
挿通し、かつねじりコイルバネ10の前側先端部について
は接続管11に溶着してなる。従って、後枠7はねじりコ
イルバネ10の働きにより前枠6に対して傾動自在に弾発
的に支持されてなる。そして、後枠7の傾動により、背
もたれ枠2も一緒に、後枠7と一定の角度を保って前後
に動く。
そして第3図に示すように、テーパ付き棒13を前枠6の
側部8および後枠7の側部9の中に挿入し、棒13の基端
部を側部8と溶着してなる。図中、24は、溶接部を示
す。棒13は、テーパ面15(長さ10cm、角度約10°)を有
する一端側を後枠側部9に挿入してなり、傾動時テーパ
面15が側部9を支持することにより、後枠7の傾動範囲
が規制されるようになっている。
側部8および後枠7の側部9の中に挿入し、棒13の基端
部を側部8と溶着してなる。図中、24は、溶接部を示
す。棒13は、テーパ面15(長さ10cm、角度約10°)を有
する一端側を後枠側部9に挿入してなり、傾動時テーパ
面15が側部9を支持することにより、後枠7の傾動範囲
が規制されるようになっている。
その他、本椅子は、数個のS字バネ16を前枠6と後枠7
の間に介装して、適度の弾発的作用を付与せしめかつ後
枠7の落下を防止している。後枠7の落下を防止するに
はねじりコイルバネ10の後端を屈曲変形させたり、後枠
7と前枠6とを屈曲可能に連結することも可能である。
の間に介装して、適度の弾発的作用を付与せしめかつ後
枠7の落下を防止している。後枠7の落下を防止するに
はねじりコイルバネ10の後端を屈曲変形させたり、後枠
7と前枠6とを屈曲可能に連結することも可能である。
また、本椅子は、背もたれ枠2も、上下に二分割され、
上枠17と下枠18からなる。コイルバネ20を架軸19に遊嵌
し、その一端を下枠18の巻きつけ、一方その他端を上枠
17に設けた鉤部材21に掛止してなる。従って、上枠17は
下枠18に対して5°ないし10°の角度で傾動自在になっ
ており、背もたれが人の背の動きにより忠実に追従しう
るようになっている。
上枠17と下枠18からなる。コイルバネ20を架軸19に遊嵌
し、その一端を下枠18の巻きつけ、一方その他端を上枠
17に設けた鉤部材21に掛止してなる。従って、上枠17は
下枠18に対して5°ないし10°の角度で傾動自在になっ
ており、背もたれが人の背の動きにより忠実に追従しう
るようになっている。
さらに、本椅子は、左右の肘かけ枠5、5を接続具22、
23で以て、座枠1(前枠6)と背もたれ枠2(下枠23)
の間に設けてなる。肘かけ枠5は、板バネの性質を有
し、背もたれ枠の前後動とともにうまく屈曲するように
なっている(実開昭63−47747号公報参照)。
23で以て、座枠1(前枠6)と背もたれ枠2(下枠23)
の間に設けてなる。肘かけ枠5は、板バネの性質を有
し、背もたれ枠の前後動とともにうまく屈曲するように
なっている(実開昭63−47747号公報参照)。
本椅子は、外被材30で以て、座枠1、背もたれ枠2およ
び脚台4を包み覆ってなる。ねじりコイルバネ10、固定
軸14、テーパ付き棒13およびS字バネ16なども一緒に、
外被材30により覆われて外部より見えず、ロッキング機
構をもつ椅子とはわからない。
び脚台4を包み覆ってなる。ねじりコイルバネ10、固定
軸14、テーパ付き棒13およびS字バネ16なども一緒に、
外被材30により覆われて外部より見えず、ロッキング機
構をもつ椅子とはわからない。
(考案の効果) 以上説明したように、本考案の椅子は、ロッキング構造
部分が外部より見えず、意匠的効果に優れ商品デザイン
等において大変有利であり、しかも座り心地に悪影響を
まず与えず、外被材の工夫により容易に何等座りの異物
感が無いようにすることができる。
部分が外部より見えず、意匠的効果に優れ商品デザイン
等において大変有利であり、しかも座り心地に悪影響を
まず与えず、外被材の工夫により容易に何等座りの異物
感が無いようにすることができる。
また、本考案の椅子は、背もたれおよび座の後部が座者
の姿勢の変化にうまく追従し、常に安定した座りが得ら
れる。
の姿勢の変化にうまく追従し、常に安定した座りが得ら
れる。
さらに、本考案の椅子は、改良されたねじりコイルバネ
構造の採用により、とりわけロッキング構造部の強度が
著しく向上し、耐久性に優れたものとなる。
構造の採用により、とりわけロッキング構造部の強度が
著しく向上し、耐久性に優れたものとなる。
第1図は本考案の実施例の椅子を示す側面図、 第2図は第1図の椅子の座枠と背もたれ枠を示す斜視
図、 第3図は第2図の椅子の前枠の側部と後枠の側部との接
続部分を示す断面図である。 図中、 1……座枠 2……背もたれ枠 4……脚台 6……前枠 7……後枠 8、9……管状側部 10……ねじりコイルバネ 11、12……接続管 13……テーパ付き棒 14……固定軸 15……テーパ面
図、 第3図は第2図の椅子の前枠の側部と後枠の側部との接
続部分を示す断面図である。 図中、 1……座枠 2……背もたれ枠 4……脚台 6……前枠 7……後枠 8、9……管状側部 10……ねじりコイルバネ 11、12……接続管 13……テーパ付き棒 14……固定軸 15……テーパ面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実願昭61−203417号(実開昭63−106349 号)の願書に添付した明細書及び図面の内 容を撮影したマイクロフィルム(JP, U) 実願昭61−141823号(実開昭63−47746 号)の願書に添付した明細書及び図面の内 容を撮影したマイクロフィルム(JP, U)
Claims (1)
- 【請求項1】前後に二分割され、前枠は脚台に固定され
一方後枠は背もたれ枠に連接する座枠と、 該座枠の前枠の管状側部およびこれに対向する後枠の管
状側部のうち一方に挿入しかつ他方に固着してなり、後
枠の前枠に対する傾動範囲を規制するテーパ付き棒と、 前記前枠と後枠との間に介装され、前枠に対する後枠の
脱落を防止する複数のS字バネと、 前記座枠の内側に前枠の管状側部の先端部位に設けられ
た固定軸と、 および バネの巻き部分を該固定軸に遊嵌するとともに、バネの
前側端部を前記座枠の内側に沿って延長し前記前枠に固
着する一方、バネの後側端部を前記座枠の内側に沿って
延長し前記後枠に対して摺動自在に接続してなり、後枠
を前枠に対して傾動自在とするとともに、後枠の傾動範
囲を、バネが固定軸を巻き締めることにより規制するね
じりコイルバネと を備えて成る椅子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1989039079U JPH0736510Y2 (ja) | 1989-03-31 | 1989-03-31 | 椅 子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1989039079U JPH0736510Y2 (ja) | 1989-03-31 | 1989-03-31 | 椅 子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02130247U JPH02130247U (ja) | 1990-10-26 |
JPH0736510Y2 true JPH0736510Y2 (ja) | 1995-08-23 |
Family
ID=31547661
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1989039079U Expired - Lifetime JPH0736510Y2 (ja) | 1989-03-31 | 1989-03-31 | 椅 子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0736510Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5402260B2 (ja) * | 2009-06-04 | 2014-01-29 | 株式会社イトーキ | 椅子の背凭れ傾動装置 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH047794Y2 (ja) * | 1986-09-18 | 1992-02-28 | ||
JPH047795Y2 (ja) * | 1986-12-26 | 1992-02-28 |
-
1989
- 1989-03-31 JP JP1989039079U patent/JPH0736510Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02130247U (ja) | 1990-10-26 |
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