JP2019216654A - ゼリーの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】左右方向(縦方向)に分離配置された多層ゼリーを製造する方法を提供する。【解決手段】 本発明のゼリーの製造方法は、ゼリー容器(20)に第1ゼリー液(11)を供給する工程(S200)と、第1ゼリー液(11)が充填されたゼリー容器20を冷却することにより、第1ゼリー液を固めて前記第1ゼリー部(11)を形成する工程(S210)と、第1ゼリー部11の上に、第2ゼリー液(12)を供給する工程(S300)と、シール部材25を形成する工程(S400)と、ゼリー容器20を横向きにする工程(S500)と、横向きにしたゼリー容器20を加熱することにより、第1ゼリー部11を溶解させる工程(S600)と、第1ゼリー部11が溶解した状態のゼリー容器20を冷却する工程(S610、S620)とを含む。【選択図】図10

Description

本発明は、ゼリーの製造方法に関する。特に、縦方向に界面が延びた二層のゼリー部を備えた容器入り多層ゼリーの製造方法に関する。
ゼリーは水分含量が多いため、滑らかで清涼感のある食感を有しており、特に、デザートとして夏季における人気は非常に高い。また、各種ピューレやクリームを混合することで、色や風味、透明感のあるゲルからムース状の不透明なゲルまでの様々なバリエーションを生み出すことができるため視覚的に楽しめる点でも人気が高い。なかでも、2種の色や風味及び食感のゼリーを同時に楽しめる二層ゼリーは特に人気が高い(例えば、特許文献1参照)。
この二層ゼリーの製造方法には各種存在するが、大きく分けて、次の3つの方法が知られている。
まず、第1の方法としては、ゼリー容器に、ゲル化剤やゲル化素材を溶解した水溶液(以下「ゼリー液)という)を充填し、いったんゲル化させた後、その上面に別のゼリー液を積置し、それをゲル化して、二層ゼリーを得る方法が挙げられる(例えば、特許文献2参照)。
また、第2の方法としては、比重の異なる2種のゼリー液を用意し、これを順次ゼリー容器に、静かにまじりあわないように流し込んだ後、それらをゲル化し、二層ゼリーを得る方法が挙げられる。それには、下層となるゼリー液を先に充填する方法(例えば、特許文献3参照)や、上層となるゼリー液を充填した後、そのゼリー液中を通るかたちで下層となるゼリー液を流し込む方法がある(例えば、特許文献4及び5参照)。
さらに、第3の方法としては、加熱によって分離する水溶液をゼリー液に混合した後、加熱し、冷却して、ゲル化することで、自然に分離させて、二層ゼリーを得る方法が挙げられる(例えば、特許文献6及び7参照)。
特開2006−280322号公報 特開昭48−72362号公報 特開昭61−128846号公報 特開昭50−36652号公報 特開昭47−395565号公報 特開平8−242786号公報 特開2004−229531号公報
最近の洋菓子は、高級化に伴って、味、食感や香りだけでなく、視覚的にも面白みのあるものが求められている。上述した何れの二層ゼリーを製造する方法は、重力方向に沿って下層と上層との二層のものを作製するものであり、このような二層ゼリーは、今日においてはさほど珍しくない。
そして、本願発明者は、このような二層ゼリー(下層と上層とからなる二層ゼリー)には、以下のような問題があることに気がついた。図15は、本願発明者が検討したゼリー(二層ゼリー)1000を示す。
図15に示したゼリー(容器入り二層ゼリー)1000は、ゼリー容器120と、ゼリー容器120に充填されたゼリー本体部110とから構成されている。ゼリー本体部110は、鉛直方向99を基準にして、下層に位置する第1ゼリー部111と、第1ゼリー部111に対して上層に位置する第2ゼリー部112とから構成されている。第1ゼリー部111と第2ゼリー部112との界面115は、水平方向98に沿って延びている。この例における第2ゼリー部112には、果実113が含まれている。
ゼリー容器120は、容器底面121と、容器側面129とから構成されている。容器底面121の反対側には、容器縁部122(容器側面129の上端)が位置しており、そして、容器縁部122の中央には、容器開口部123が位置している。ゼリー容器120は、上部が広がるようにテーパー状の形状をしており、容器底面121よりも容器縁部122(容器開口部123)の径(ここでは、直径)の方が広くなっており、容器側面129は、鉛直方向99に対して斜めに延びている。また、容器開口部123には、シール部材125が位置している。具体的には、シール部材125は、容器縁部122および容器開口部123(または、第2ゼリー部111の上面)を覆う主面シール部125aと、シール剥がし延長部125bと、シール周囲延長部125cとから構成されている。
このような容器入りゼリー(二層ゼリー)1000を食べようとするときには、ゼリー容器120の上部の全てを充填するように第2ゼリー部112(上層)が入っているので、最初は、第1ゼリー部112を食するしかない。すなわち、下層に位置する第1ゼリー部111(具体的には、第1ゼリー部111の味)を欲しくても、まずは、第2ゼリー部112を食べないと、第1ゼリー部111を食べることができない。加えて、最初から、第1ゼリー部111と第2ゼリー部112とを混ぜ合わせた形態の味を食べようとしても、第2ゼリー部112しか食べられないので、そのようなことはできない。
たしかに、図15に示した二層ゼリー1000(110)を皿に移せば、その二層ゼリー(ゼリー本体部110)の状態で、第1ゼリー部111または第2ゼリー部112を選択して食べることは可能である。しかしながら、それでは、容器入りゼリー(二層ゼリー)1000の状態のまま、第1ゼリー部111及び第2ゼリー部112のいずれも選択的に食べることができるという要望を満たすことはできない。特に、外でゼリー(二層ゼリー)を食べる時は、皿に移して食べるよりも、容器入りゼリー1000の状態のまま中身のゼリー(110)を食べたいと思うのが自然である。
容器入りゼリー(二層ゼリー)1000で、第1ゼリー部111および第2ゼリー部112のどちらでも先に食べられるようにするために、図15に示した構成のものと違うものを本願発明者は鋭意検討した。その検討の結果、二層ゼリー110の界面115を水平方向98でなく、鉛直方向99に延びるようにすればよいことに気が付いた。すなわち、上下方向でなく、左右方向(縦方向)に第1ゼリー部111と第2ゼリー部112と配置されるようにすれば、シール部材125を剥がした後、すぐに、第1ゼリー部111でも、第2ゼリー部112でも、選択して食べることができる。
しかしながら、第1ゼリー部111と第2ゼリー部112とが左右方向(縦方向)に配置するように製造することは、自然にはできないので(特に、重量の関係から)、そのような左右方向(縦方向)に分離配置された二層ゼリーを製造するには新たなアイデアが必要である。加えて、食品工場で大量生産する場合には、単に、左右方向に分離配置された二層ゼリーを1個作ればよいわけでなく、効率良く、そしてできるだけ低コストで作製できるような製造方法が求められる。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、上下方向でなく、左右方向(縦方向)に分離配置された二層ゼリーを製造する方法を提供することにある。
本発明に係るゼリーの製造方法は、ゼリー容器に、第1ゼリー部を構成する第1ゼリー液を供給する工程と、前記第1ゼリー液が充填されたゼリー容器を冷却することにより、前記第1ゼリー液を固めて前記第1ゼリー部を形成する工程と、前記第1ゼリー部の上に、第2ゼリー部を構成する第2ゼリー液を供給する工程と、前記第2ゼリー液が供給された前記ゼリー容器の開口部を塞ぐようにシール部材を形成する工程と、前記シール部材が形成された前記ゼリー容器を横向きにする工程と、前記横向きにした前記ゼリー容器を加熱することにより、前記第1ゼリー部を溶解させる工程と、前記第1ゼリー部が溶解した状態の前記ゼリー容器を冷却する工程とを含む。
ある好適な実施形態において、前記第1ゼリー液の比重は、前記第2ゼリー液の比重よりも大きい。前記ゼリー容器を横向きにする工程は、前記ゼリー容器の開口部(29)が水平方向に向くように前記ゼリー容器を型枠にセットすることを含む。前記横向きにした前記ゼリー容器を加熱することより、加熱殺菌が実行される。
ある好適な実施形態において、前記型枠は、前記ゼリー容器がセットされるセット開口部と、前記セット開口部が複数個形成された枠本体部を備えている。前記型枠は、前記ゼリー容器がセットされた状態で多段に積層可能な構造を有している。
ある好適な実施形態において、前記第1ゼリー部が溶解した状態の前記ゼリー容器を冷却する工程は、一次冷却工程と二次冷却工程とを含む。前記一次冷却工程は、加熱された前記ゼリー容器を冷却するステップである。前記二次冷却工程は、前記一次冷却工程で冷却された前記ゼリー容器をさらに冷却するステップである。
ある好適な実施形態において、前記第1ゼリー液のブリックス値は、前記第2ゼリー液のブリックス値よりも3以上大きい。前記一次冷却工程は、15℃から30℃の間に調整した冷却水を用いて実行される。前記二次冷却工程は、3℃から10℃の間に調整した冷却水を用いて実行される。
ある好適な実施形態では、前記第1ゼリー部が溶解した状態の前記ゼリー容器を冷却する工程の後、前記ゼリー容器の開口部を鉛直方向にしたときに、前記第1ゼリー部と前記第2ゼリー部との間の界面は鉛直方向に沿って延びている。
ある好適な実施形態では、前記第1ゼリー液を供給する工程と、前記第1ゼリー液を固めて前記第1ゼリー部を形成する工程との間に、前記ゼリー容器に果実を投入する工程を実行する。
ある好適な実施形態では、前記第2ゼリー液を供給する工程の後に、第3ゼリー部を構成する第3ゼリー液を供給する工程を実行する。
本発明に係る容器入りゼリーは、複数のゼリー部を含む容器入りゼリーであり、第1ゼリー液から構成された第1ゼリー部と、第2ゼリー液から構成された第2ゼリー部と、前記第1ゼリー部および前記第2ゼリー部を収容するゼリー容器とを備えている。前記ゼリー容器には、鉛直方向の上方に開口部が形成されている。前記第1ゼリー部と前記第2ゼリー部との間の界面は、鉛直方向に沿って延びておいる。前記ゼリー容器の前記開口部には、前記開口部を塞ぐシール部材が形成されている。
ある好適な実施形態において、前記第1ゼリー部を構成する第1ゼリー液の比重は、前記第2ゼリー部を構成する前記第2ゼリー液の比重よりも大きい。そして、前記第1ゼリー部と前記第2ゼリー部との前記界面は、前記第1ゼリー部と前記第2ゼリー部とが混じり合わないクリアーな境界である。
ある好適な実施形態において、前記ゼリー容器には、前記第1ゼリー部および前記第2ゼリー部に加えて、第3ゼリー部が収容されている。
本発明に係る製造装置は、ゼリーを製造する製造装置であり、開口部を有するゼリー容器を保持する容器ホルダーと、前記ゼリー容器に、第1ゼリー液を供給する第1充填機と、前記ゼリー容器に、第2ゼリー液を供給する第2充填機と、前記ゼリー容器の前記開口部にシール部材を形成するシール形成機と、前記ゼリー容器を収納する型枠と、前記ゼリー容器を殺菌加熱する加熱殺菌装置と、前記ゼリー容器を冷却する冷却装置と、前記型枠を搬送する搬送装置とを備えている。前記型枠は、前記ゼリー容器の前記開口部が水平方向になるように、複数の前記ゼリー容器をセット可能な構造を有している。前記搬送装置は、前記型枠を前記加熱殺菌装置および前記冷却装置に搬送するように構成されている。
ある好適な実施形態において、型枠は、前記ゼリー容器がセットされるセット開口部と、前記セット開口部が複数個形成された枠本体部を備えている。前記型枠は、前記ゼリー容器がセットされた状態で多段に積層可能な構造を有している。搬送装置は、積層された状態の前記型枠を搬送可能な構造を有している。第1冷却水を用いて冷却する一次冷却部と、前記第1冷却水よりも低温の第2冷却水を用いて冷却する二次冷却部とを含んでいる。
本発明では、ゼリー容器に第1ゼリー液を供給した後に第1ゼリー液を固めて第1ゼリー部を形成し、次いで、第2ゼリー液を供給し、その後、ゼリー容器の開口部にシール部材を形成し、続いて、ゼリー容器を横向きにする。次に、横向きにしたゼリー容器を加熱することにより、第1ゼリー部を溶解させ、その後に、第1ゼリー部が溶解した状態のゼリー容器を冷却する。すると、横向きにしたゼリー容器を加熱するときにおいて、溶解した第1ゼリー部(第1ゼリー液)が下層に位置し、その上層に第2ゼリー液が位置し、それを固めて、再び、ゼリー容器の方向を横向き(水平方向)から縦向き(鉛直方向)に戻すと、左右方向(縦方向)に分離配置された多層ゼリー(特に、二層ゼリー)を製造することができる。
また、ゼリー容器を横向きにする工程は、型枠にセットして実行した場合、製造効率が良くなるとともに、横向きにした前記ゼリー容器を加熱するときに、加熱殺菌を実行することで、加熱殺菌作業と、第1ゼリー部と第2ゼリー部とを左右方向(縦方向)に分離配置することを同時に行うことができて便利である。
本発明の実施形態に係るゼリー(容器入りゼリー)100の構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るゼリー100の構成を示す上面図(上面斜視図)である。 本発明の実施形態に係るゼリー100の構成を示す下面図(底面斜視図)である。 本発明の実施形態に係るゼリー100が複数個(複数種)セットになったゼリーセット200の構成を示す斜視図である。 本発明の実施例1に係るゼリー100(チェリー&アップル)の配合を示すテーブルであり、(a)は果肉の配合、(b)は第1ゼリー液の配合、(c)は第2ゼリー液の配合を示している。 本発明の実施例2に係るゼリー100(ピーチ&オレンジ)の配合を示すテーブルであり、(a)は果肉の配合、(b)は第1ゼリー液下層の配合、(c)は第2ゼリー液の配合を示している。 本発明の実施例3に係るゼリー100(ピオーネ&ラ・フランス)の配合を示すテーブルであり、(a)は果肉の配合、(b)は第1ゼリー液の配合、(c)は第2ゼリー液の配合を示している。 本発明の実施例4に係るゼリー100(マンゴ&パイナップル)の配合を示すテーブルであり、(a)は果肉の配合、(b)は第1ゼリー液の配合、(c)は第2ゼリー液の配合を示している。 本発明の実施例5に係るゼリー100(ライム&レモン)の配合を示すテーブルであり、(a)は果肉の配合、(b)は第1ゼリー液の配合、(c)は第2ゼリー液の配合を示している。 本発明の実施形態に係るゼリーの製造方法を説明するフローチャートである。 本実施形態の製造方法における充填工程を模式的に説明するための工程図である。 (a)は、本発明の実施形態に係る型枠50Aの構成を示す図(上面図)であり、(b)は、型枠50Aに対応するゼリー容器20Aの構成を示している。 (a)は、本発明の実施形態に係る型枠50Bの構成を示す図(上面図)であり、(b)は、型枠50Bに対応するゼリー容器20Bの構成を示している。 本実施形態の型枠50を搬送装置90で搬送(移動)する様子を模式的に示す工程図である。 本願発明者が検討したゼリー(容器入りゼリー)1000の構成を示す斜視図である。
本願発明者は、視覚的にも面白みのある二層ゼリーとして、左右方向(縦方向)に分離配置された二層ゼリーを新たに開発することにした。もっとも簡単に、左右方向(縦方向)に分離配置された二層ゼリーを製作するには、縦方向に分離配置されるような容器(すなわち、それぞれに一種類のゼリーが入る容器)を作り、そこに各ゼリーを入れたら、縦方向に分離された二層ゼリーができるが、それでは、容器に仕切りが邪魔で二種類のゼリーを同時にすくって食べることができない。二種類を分離する間仕切りをあとで抜くことができるような構成にすると、毎回、ゼリーを食べるごとに間仕切りを取り除く作業をしなければならず、ユーザーにとって不便である。また、そのような容器は、ゼリーの製造コスト・販売コストを上げてしまうので、コスト面で商品の魅力を下げてしまうことになりかねない。
本願発明者が検討していたゼリーの製造工程の後半で、殺菌のために、毎回、加熱殺菌(例えば、ボイル殺菌)を行うことをなんとか利用できないかと考えて、その加熱殺菌を利用して、効率良く(または、製造コストを大幅に向上さえることなく)、左右方向(縦方向)に分離配置された二層ゼリーを製造する方法を見出し、本発明に至った。
以下、図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態を説明する。以下の図面においては、説明の簡潔化のために、同じ作用を奏する部材、部位には同じ符号を付し、重複する説明は省略または簡略化することがある。また、各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は、必ずしも実際の寸法関係を正確に反映していない場合がある。ただし、図1から図4などのように、各図において寸法関係を(実質的に)一致させているものもあり、その場合は、各図の寸法・位置関係から、六面図を導き出すことが可能である。
また、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事項は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書及び図面によって開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。加えて、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の実施形態に係るゼリー(容器入りゼリー)100の構成を示す斜視図である。また、図2および図3は、それぞれ、本実施形態のゼリー100の構成を示す上面図(上面斜視図)および下面図(底面斜視図)である。
本実施形態のゼリー(容器入りゼリー)100は、ゼリー本体部10と、ゼリー本体部10を収納するゼリー容器20とから構成されている。本実施形態のゼリー本体部10は、ペクチン、ゼラチン、寒天、アルギン酸などの膠質分(またはゲル化剤)を主体として固めた食品材料から構成されているものである。本実施形態のゼリー本体部10は、複数のゼリー部(11、12)から構成されている。言い換えると、本実施形態の容器入りゼリー100(または、単に「ゼリー」と称する場合もある)、第1ゼリー部11と、第2ゼリー部12と、第1ゼリー部11および第2ゼリー部12を収容するゼリー容器20とから構成されている。本実施形態の第1ゼリー部11は、第1ゼリー液から構成されており、具体的には、第1ゼリー液を固めることによって形成されている。また、本実施形態の第2ゼリー部12は、第1ゼリー液から構成されており、具体的には、第2ゼリー液を固めることによって形成されている。
本実施形態のゼリー容器20には、鉛直方向(99)の上方に開口部23が形成されている。そして、本実施形態の第1ゼリー部11と第2ゼリー部12との間の界面15は、鉛直方向(99)に沿って延びている。さらに説明すると、本実施形態の構成において、第1ゼリー部11と第2ゼリー部12とは直接接触しており(すなわち、フィルムや間仕切り等の部材なしで)、図1に示すようにゼリー容器20を鉛直方向(重力方向)99に沿って立てたときにおいて、第1ゼリー部11と第2ゼリー部12との界面15は、鉛直方向99に沿って延びている。本実施形態において、界面15が鉛直方向に沿って延びているとは、鉛直方向99に対して±10°以内であることを意味し、5°(または3°)以内であることが好ましい。
本実施形態のゼリー容器20の開口部23には、シール部材25が形成されている。本実施形態の構成では、ゼリー本体部10の上面19は、シール部材25と密着している。また、本実施形態の構成では、第1ゼリー部11の上面19と、第2ゼリー部12の上面とは同一平面上に位置しているので、第1ゼリー部11の上面19および第2ゼリー部12の上面19の両方とも、シール部材25に密着している。なお、ゼリー本体部10の上面19と、シール部材25との間に隙間(気体)が存在していたり、液体などが存在していても構わないが、ゼリー本体部10の上面19と密着させておくことでシール部材25の強度(密閉する力)を上げることができる。また、第1ゼリー部11の上面19および第2ゼリー部12の上面19の上に他のゼリー材料(または、クリーム、シロップ)が存在しており、その上にシール部材25が形成されていても構わない。
図示した構成例では、ゼリー容器20は、底面21および側面29から構成されている。ゼリー容器20の側面29の下端を塞ぐように底面21が位置しており、ゼリー容器20の側面29の上端22が、開口部23を規定している。本実施形態の構成では、ゼリー本体部10を取り出しやすいように、ゼリー容器20の側面29は、上方に向かって広がるように斜めに(テーバー状に)形成されている。なお、ゼリー容器20の側面29は、鉛直方向99に延びるように形成しても構わない。
本実施形態のシール部材25は、図2に示すように、ゼリー本体部10の上面19を覆う主面シール部25aと、主面シール部25aの一部から延びたシール剥がし延長部25bとから構成されている。また、図示した例では、主面シール部25aの周縁部には、シール周囲延長部25cが形成されている。なお、シール部材25においては、シール剥がし延長部25bは存在していた方が便利であるが、シール剥がし延長部25bおよび/またはシール周囲延長部25cがなくてもよい場合もある。
図1に示した構成では、図2に示したシール部材25を覆うように、カバー部30が形成されている。本実施形態のカバー部30は、ドーム形状をしている。図示したカバー部30の周縁部32は、ゼリー容器20の上端22に接触するように構成されている。また、カバー部30の周縁部32から延びた周縁延長部33によって、ゼリー容器20の上端22に嵌合させることができる。これにより、カバー部30を、ゼリー容器20に嵌めたり、外したりすることが容易となっている。
また、本実施形態のゼリー容器20における鉛直方向に沿った高さは、例えば、5cm〜20cm(好適には、8cm〜15cm程度)である。また、ゼリー容器20の開口部23の直径は、例えば、3cm〜10cm(好適には、4cm〜8cm程度)である。ただし、これらの寸法に限定されるものではない。また、本実施形態の構成では、開口部23および底面21は、円形にしているが、それ以外の形状にしても構わない。また、本実施形態のゼリー容器20は、樹脂製であり、特に耐熱性に強いものが好ましい。加えて、ゼリー容器20は透光性である方が、中身のゼリーが見えて美感的に好ましい。なお、ゼリー容器20は、強度やコスト面から樹脂製のものが好ましいが、ガラス製、セラミック製(または、金属製など)の他の材料であっても構わない。
本実施形態の構成においては、第1ゼリー部11は、第1ゼリー液をゼリー容器20に充填して固めることによって構成されている。そして、第2ゼリー部12は、第2ゼリー液をゼリー容器20に充填して固めることによって構成されている。また、第1ゼリー液の比重は、第2ゼリー液の比重よりも大きいものである。菓子・食品製造業界で比較的良く使用されるブリックス値(Brix)で表現すると、第1ゼリー液のブリックス値は、第2ゼリー液のブリックス値よりも大きく、本実施形態の構成例では、例えば、3以上大きい。
なお、ブリックス値(Brix値)は、主に、食品産業のワイン、精糖、果実農業などにおいて、ショ糖(いわゆる砂糖)、果糖、転化糖、ブドウ糖など、いわゆる糖の含有量を測るために、糖度として用いられる物理量である。Brix値は、20℃のショ糖溶液の質量百分率に相当する値で定められており、ショ糖1gのみを溶質として含む水溶液100gをBrix屈折計で測定したときその示度Brix値が1%である。つまり、質量分率30%のショ糖溶液(100gの溶液中に30gのショ糖(水は70g))では、Brix値は30%となる。
本実施形態の構成において、第1ゼリー部11と第2ゼリー部12との界面15は、第1ゼリー部11と第2ゼリー部12とが互いに混じり合わないクリアーな境界面となっている。ここで、「クリアーな境界面」とは、肉眼ではっきり、第1ゼリー部11と第2ゼリー部12の境目(界面)が認識できる程度の面のことを意味している(例えば、成分分析によって混じり合いがないことを示すようなことは意味していない)。なお、第1ゼリー部11と第2ゼリー部12との界面15が混じり合ってグラデーションのような構成にすることも可能であるが、クリアーな境界面である方が、ユーザーに強い印象を与えることができる。
図1に示した構成例では、第1ゼリー部11は不透明にしており、一方、第2ゼリー部12は透光性(色付きの場合は半透明性)にしており、界面15の印象(および、第1ゼリー部11と第2ゼリー部11との違い)を際立たせるようにしている。加えて、第2ゼリー部11には、果実13を入れて、第2ゼリー部11の透光性(半透明)の材料から果実13が見えるような構成にしている。このような視覚的な美的趣向も凝らしている。なお、第1ゼリー部11と第2ゼリー部12とを、図1に示すように左右分離(縦分離)にするだけであれば、両方を不透明の材料、または、両方を透光性(半透明)の材料にしても構わない。その場合でも、両方の味を最初から、同時に、選択して食べることができる効果を得ることができる。
図4は、本実施形態の容器入りゼリー100を、複数種類(ここでは、5種類のゼリー100A〜100E)含めてセット(ゼリーセット)200にしたものである。本実施形態のセット200は、ゼリー100(100A〜100E)と、ゼリー100を収納するボックス40とから構成されている。ボックス40は、ゼリー100を保持する開口部45を備えた固定部46と、底面部41と、蓋部42(42a、42b)とから構成されている。なお、本実施形態のボックス40は、透光性材料(ここでは、透明な樹脂)から構成されており、中身のゼリー100(100A〜100E)が見えるような構成になっている。
図示したゼリー100(100A〜100E)は、すべて異なる種類であり、果実13(13A〜13E)も異なる種類である。なお、同じ種類のゼリー100(例えば、100A)をセットにしてもよいし、本実施形態のゼリー100の構成が目立つように、本実施形態のゼリー100と、他のゼリー(例えば、図15に示したゼリー100)とを組み合わせたセット200にしても構わない。
次に、図5から図9を参照しながら、本実施形態に係るゼリー100の実施例について説明する。図5は、実施例1のゼリー100(チェリー&アップル)の配合を示している。図5(a)は、果肉の配合、(b)は、第1ゼリー部11を構成する第1ゼリー液の配合、(c)は、第2ゼリー部12を構成する第2ゼリー液の配合を示している。なお、図5から図9において、(a)から(c)の内容は対応している。また、(b)は、第1ゼリー液のBrixの値、および、(c)は、第2ゼリー液のBrixの値も表記している。(a)および(b)の配合は、質量%を基準にしている。
同様に、図6は、実施例2のゼリー100(ピーチ&オレンジ)の配合を表している。図7は、実施例3のゼリー100(ピオーネ&ラ・フランス)の配合を表している。図8は、実施例4のゼリー100(マンゴ&パイナップル)の配合を表している。そして、図9は、実施例5のゼリー100(ライム&レモン)の配合を表している。これらの配合(実施例1〜5)によって、図1(または、図4)に示した界面15がクリアーで、鉛直方向に延びたゼリー100を作製することができる。
なお、図5から図9に示した配合は例示であり、これ以外の配合でも、本実施形態のゼリー100は可能である。これ以外の成分を足してもよいし、配合比率を変えてもよいし、これらの成分のうちから削除してよい成分もある。なお、配合の中で重要なのは、各成分もそうであるが、第1ゼリー液および第2ゼリー液のBrix値(または、比重)である。特に、第1ゼリー液および第2ゼリー液のBrix値(または、比重)が近くなりすぎないようにして、両者が分離して形成されるようにすることが望ましい。
次に、図10を参照しながら、本実施形態のゼリー100の製造方法について説明する。図10は、本実施形態のゼリー100の製造方法を説明するためのフローチャートである。
図10に示すように、まず、ゼリー容器20を用意する(工程S100)。次に、ゼリー容器20に、第1ゼリー液(この時点では、下層液)を充填する(工程S200)。ゼリー容器20への充填は、例えば、図11に示したような充填機70を使用して行うことができる。
図11に示した充填機70は、第1ゼリー液(下層液)を供給するノズル71を備えている。ゼリー容器20は、ホルダー60によって保持されている。ホルダー60には、ゼリー容器20を挿入する開口63が形成されている。ホルダー60は、図11に示した構成例のように分離可能な部材(分離線63)があるものでもよいし、分離できないような一体化した部材であってもよい。ゼリー容器20を保持したホルダー60が搬送されて、充填機70のノズル71の下で充填工程が実行されてもよいし、充填機70が移動可能なように構成されていて、充填機70が移動して充填工程を実行してもよい。なお、図11では、複数のゼリー容器20に対して、一度に、充填できる構成になっている。
次に、第1ゼリー液(下層液)を冷却して固める(工程S210)。この冷却工程(固める工程)S210は、冷却水温度例えば3〜10℃(好適には、5〜8℃)、冷却時間10分程度で実行する。続いて、第1ゼリー液(下層液)が固まった後に、第2ゼリー液(ここで、上層液)を充填する(工程S300)。第2ゼリー液の充填工程も、図11に示したような充填装置(または、同様・類似の充填装置)によって行うことができる。続いて、次に、第2ゼリー液が充填されたゼリー容器20に対して、シール部材25を形成して、ゼリー容器20を密閉する(工程S400)。なお、第1ゼリー液を供給する工程(工程S200)と、第1ゼリー液を固めて第1ゼリー部を形成する工程(工程S210)との間に、ゼリー容器に果実13を投入する工程を実行することができる。
次に、シール部材25で密閉されたゼリー容器20を横向き(より正確には、鉛直方向に直角な水平方向)となるように、型枠50にセットする。ゼリー容器20がセットされる型枠50は、図12または図13に示すようなものである。
図12(a)に示した型枠50A(50)は、金属製のフレーム部材51と、フレーム部材51に形成された容器収納開口部52とから構成されている。図12(b)は、型枠50Aに対応した容器20Aを示しており、この時点のゼリー110の様子は図15に示したもの(110)と類似している。長さL1、幅W1・W2などは上述した通りの範囲のものであるが、一例としては、長さL1は10cm±1cm、W1は4cm±1cm、W2は6cm±1cmである。
図13(a)に示した型枠50B(50)も同様に、金属製のフレーム部材51と、フレーム部材51に形成された容器収納開口部52とから構成されている。図13(b)は、型枠50Bに対応した容器20Bを示しており、この時点のゼリー110の様子も図15に示したもの(110)と類似している。長さL1、幅W1・W2などは上述した通りの範囲のものであるが、一例としては、長さL1は10cm±1cm、W1は4cm±1cm、W2は6cm±1cmである。なお、図13(a)に示した容器20Bの側面29は、二段階に変化(29a、29b)している(あるいは、多段階、曲線的に変化してもよい)。
次に、密閉されたゼリー容器20を型枠50にセットした状態で、加熱殺菌を行う(工程S600)。本実施形態の加熱殺菌は、コンベア型ボイル殺菌槽を備えた加熱装置(殺菌装置)を用いて行う。本実施形態の型枠50は、図14に示すように積層(多段)に積むことができ(50a、50b)、その型枠50(50a、50b)を搬送装置90で搬送(矢印91)させることができる。この搬送装置90によって、型枠50にセットされたゼリー容器20を、加熱装置(本実施形態では、ボイル殺菌装置)に通して、加熱殺菌する。ここで、第1ゼリー部11は溶解して、横向きのゼリー容器20の下層に移動し、そして、液体状態の第2ゼリー液(12)は、横向きのゼリー容器20の上層に移動する。加熱殺菌温度は、例えば70℃〜90℃(一例では、80℃)であり、加熱時間は20分〜30分(一例では、25分)であるが、これらの条件に限定されるものでなく、使用する材料や要求される条件にあわせて、適宜好適なものを選択することができる。
次に、溶液状態のゼリー容器20がセットされた型枠50を搬送装置90で移動させて、冷却工程を行う(工程S610、工程S620)。本実施形態の製造工程では、加熱殺菌時の粗熱を取る一次冷却(工程S610)を行った後に、二次冷却(工程S620)を実行する。ここで、一次冷却(工程S610)と二次冷却(工程S610)との多段階(ここでは、二段階)の冷却を行うのは、加熱殺菌時の粗熱が残ったまま、ゼリー容器20を冷却すると、第1・第2ゼリー液の液面(境界面、界面15)が波打ち、きれいな直線状の界面15にならないケースが多く観測されたからである。なお、界面15が波打ってもよいときや、グラデーションでもよいときは、多段冷却でなく、二次冷却をせずに、一次冷却(一段階冷却)を行う手法をとっても構わないが、肉眼で見てクリアーな界面15を形成させたい場合は、二段階冷却(S610、S620)を行うことが好ましい。
本実施形態の一次冷却(工程S610)では、例えば15〜30℃(好適には20〜25℃)の冷却水(常温水)に、溶液状態のゼリー容器20がセットされた型枠50を付ける(浸水させる)。一次冷却(工程S610)の冷却時間は、例えば、5分から30分(好適例では、10分程度)である。なお、本願発明者の検討によると、図15に示したゼリー1000の場合は、第1・第2ゼリー液の摂政面積(界面面積)が小さいので、一段階で冷却しても、界面がバラツキつく影響は少ないため、したがって、本実施形態のような二段階冷却は不要であったと思われる。
また、本実施形態の二次冷却(工程S620)では、例えば3〜10℃(好適には5〜8℃)の冷却水に、溶液状態のゼリー容器20がセットされた型枠50を付ける(浸水させる)。一次冷却(工程S610)の冷却時間は、例えば、5分から30分(好適例では、10分程度)である。また、冷却工程(特に、二次冷却S620)においては、揺れや衝撃を与えることなく、第1ゼリー液および第2ゼリー液を冷却して、固めることが好ましい。
最後に、型枠50(50A、50B)から、本実施形態の容器入りゼリー100を取り出して、ゼリー100の製造(作製)は完成となる(工程S700)。勿論、適宜検査、検品などは実行する。この後は、図1に示したカバー部30を取り付けたり、図4に示したボックス40に収納したり作業を行う。
本実施形態に係る製造方法では、ゼリー容器20に第1ゼリー液(11)を供給した後に(工程S200)、第1ゼリー液(11)を固めて第1ゼリー部11を形成する(工程S210)。次いで、第2ゼリー液(12)を供給し(工程S300)、その後、ゼリー容器20の開口部23にシール部材25を形成する(工程S400)し、続いて、ゼリー容器20を横向きにする(工程S500)。次に、横向きにしたゼリー容器20を加熱する(工程S600)。これにより、第1ゼリー部11を溶解させ、その後に、第1ゼリー部11が溶解した状態のゼリー容器20を冷却する(工程S610、S620)。すると、横向きにしたゼリー容器20を加熱するときにおいて、溶解した第1ゼリー部11(第1ゼリー液)が下層に位置し、その上層に第2ゼリー液(12)が位置し、それを固めて、再び、ゼリー容器の方向を横向き(水平方向)から縦向き(鉛直方向99)に戻すと、左右方向(縦方向)に分離配置された多層ゼリー100(特に、二層ゼリー)を製造することができる。特に、加熱殺菌工程を利用しているので、同時に、殺菌工程も完了している点で利点が多い。すなわち、横向きにしたゼリー容器20を加熱するときに、加熱殺菌を実行することで、加熱殺菌作業と、第1ゼリー部と第2ゼリー部とを左右方向(縦方向)に分離配置することを同時に行うことができて便利である。また、ゼリー容器20を横向きにする工程(工程S500)は、型枠50にセットして実行した場合、製造効率が良くなる。特に、型枠50を多段にして搬送させた場合、量産性を上げることができる。もちろん、型枠50を用いると、ゼリー容器20を安定して横向き(水平方向)に保持することが容易であるので、界面15を鉛直方向99にきれいに延ばすことが容易となる。
そして、本実施形態の容器入りゼリー(縦型の二層ゼリー)100では、第1ゼリー部11および第2ゼリー部12のどちらでも先に食べることができるとともに、両方を同時にすくって混ぜ合わせた味を楽しむことができる。また、左右方向(縦方向)に分離配置された二層ゼリー100は、見栄えがよく、味覚とともに、視覚的にユーザーの気持ちを満たすことができる。そして、そのような容器入りゼリー(縦型の二層ゼリー)100を、本実施形態の製造方法によれば、安定的にかつ効率良く(低い製造コストで)作製することができる利点がある。
以上、本発明を好適な実施形態により説明してきたが、こうした記述は限定事項ではなく、勿論、種々の改変が可能である。例えば、上述した実施形態では、左右方向(縦方向)に分離配置された二層ゼリー100について説明したが、比重(Brix)を上手く調整することで、第1〜3のゼリー液を使って、第1〜第3ゼリー部を作製することも可能である。第1〜第3ゼリー部(または、それ以上)の縦方向に分離配置された多層ゼリー100を作製する場合は、上述した製造方法のフローを少し工夫したり、容器入りゼリー100に少し工夫をした方がよい余地があるが、本実施形態の製造方法の原理によって作製することが可能である。また、上述した実施形態または改変例の構成または手法は相互に適用可能である。
本発明によれば、左右方向(縦方向)に分離配置された多層ゼリーを製造する方法を提供することができる。
10 ゼリー本体部
13 果実
15 界面
20 ゼリー容器
21 ゼリー容器の底面
23 ゼリー容器の開口部
25 シール部材
25a 主面シール部
25b シール剥がし延長部
29 ゼリー容器の側面
30 カバー部
32 周縁部
33 周縁延長部
40 ボックス
41 底面部
42 蓋部
45 開口部
46 固定部
50 型枠
51 フレーム部材
52 容器収納開口部
60 ホルダー
70 充填機
71 ノズル
90 搬送装置
98 水平方向
99 鉛直方向(重力方向)
100 容器器入りゼリー(多層ゼリー)
110 ゼリー本体部
115 界面
120 ゼリー容器
121 容器底面
122 容器縁部
123 容器開口部
125 シール部材
200 ゼリーセット
1000 ゼリー(二層ゼリー)

Claims (13)

  1. ゼリーの製造方法であって、
    ゼリー容器に、第1ゼリー部を構成する第1ゼリー液を供給する工程と、
    前記第1ゼリー液が充填されたゼリー容器を冷却することにより、前記第1ゼリー液を固めて前記第1ゼリー部を形成する工程と、
    前記第1ゼリー部の上に、第2ゼリー部を構成する第2ゼリー液を供給する工程と、
    前記第2ゼリー液が供給された前記ゼリー容器の開口部を塞ぐようにシール部材を形成する工程と、
    前記シール部材が形成された前記ゼリー容器を横向きにする工程と、
    前記横向きにした前記ゼリー容器を加熱することにより、前記第1ゼリー部を溶解させる工程と、
    前記第1ゼリー部が溶解した状態の前記ゼリー容器を冷却する工程と
    を含む、ゼリーの製造方法。
  2. 前記第1ゼリー液の比重は、前記第2ゼリー液の比重よりも大きく、
    前記ゼリー容器を横向きにする工程は、前記ゼリー容器の開口部が水平方向に向くように前記ゼリー容器を型枠にセットすることを含み、
    前記横向きにした前記ゼリー容器を加熱することより、加熱殺菌が実行される、請求項1に記載のゼリーの製造方法。
  3. 前記型枠は、前記ゼリー容器がセットされるセット開口部と、前記セット開口部が複数個形成された枠本体部を備えており、
    前記型枠は、前記ゼリー容器がセットされた状態で多段に積層可能な構造を有している、請求項2に記載のゼリーの製造方法。
  4. 前記第1ゼリー部が溶解した状態の前記ゼリー容器を冷却する工程は、一次冷却工程と二次冷却工程とを含み、
    前記一次冷却工程は、加熱された前記ゼリー容器を冷却するステップであり、
    前記二次冷却工程は、前記一次冷却工程で冷却された前記ゼリー容器をさらに冷却するステップである、請求項1から3の何れか一つに記載のゼリーの製造方法。
  5. 前記第1ゼリー液のブリックス値は、前記第2ゼリー液のブリックス値よりも3以上大きく、
    前記一次冷却工程は、15℃から30℃の間に調整した冷却水を用いて実行され、
    前記二次冷却工程は、3℃から10℃の間に調整した冷却水を用いて実行される、請求項4に記載のゼリーの製造方法。
  6. 前記第1ゼリー部が溶解した状態の前記ゼリー容器を冷却する工程の後、前記ゼリー容器の開口部を鉛直方向にしたときに、前記第1ゼリー部と前記第2ゼリー部との間の界面は鉛直方向に沿って延びている、請求項1から5の何れか一つに記載のゼリーの製造方法。
  7. 前記第1ゼリー液を供給する工程と、前記第1ゼリー液を固めて前記第1ゼリー部を形成する工程との間に、前記ゼリー容器に果実を投入する工程を実行する、請求項1から6の何れか一つに記載のゼリーの製造方法。
  8. 前記第2ゼリー液を供給する工程の後に、第3ゼリー部を構成する第3ゼリー液を供給する工程を実行する、請求項1から7の何れか一つに記載のゼリーの製造方法。
  9. 複数のゼリー部を含む容器入りゼリーであって、
    第1ゼリー液から構成された第1ゼリー部と、
    第2ゼリー液から構成された第2ゼリー部と、
    前記第1ゼリー部および前記第2ゼリー部を収容するゼリー容器と
    を備え、
    前記ゼリー容器には、鉛直方向の上方に開口部が形成されており、
    前記第1ゼリー部と前記第2ゼリー部との間の界面は、鉛直方向に沿って延びており、
    前記ゼリー容器の前記開口部には、前記開口部を塞ぐシール部材が形成されている、容器入りゼリー。
  10. 前記第1ゼリー部を構成する第1ゼリー液の比重は、前記第2ゼリー部を構成する前記第2ゼリー液の比重よりも大きく、
    前記第1ゼリー部と前記第2ゼリー部との前記界面は、前記第1ゼリー部と前記第2ゼリー部とが混じり合わないクリアーな境界である、請求項9に記載の容器入りゼリー。
  11. 前記ゼリー容器には、前記第1ゼリー部および前記第2ゼリー部に加えて、第3ゼリー部が収容されている、請求項9または10に記載の容器入りゼリー。
  12. ゼリーを製造する製造装置であって、
    開口部を有するゼリー容器を保持する容器ホルダーと、
    前記ゼリー容器に、第1ゼリー液を供給する第1充填機と、
    前記ゼリー容器に、第2ゼリー液を供給する第2充填機と、
    前記ゼリー容器の前記開口部にシール部材を形成するシール形成機と、
    前記ゼリー容器を収納する型枠と、
    前記ゼリー容器を殺菌加熱する加熱殺菌装置と、
    前記ゼリー容器を冷却する冷却装置と、
    前記型枠を搬送する搬送装置と
    を備え、
    前記型枠は、前記ゼリー容器の前記開口部が水平方向になるように、複数の前記ゼリー容器をセット可能な構造を有しており、
    前記搬送装置は、前記型枠を前記加熱殺菌装置および前記冷却装置に搬送するように構成されている、ゼリーの製造装置。
  13. 前記型枠は、前記ゼリー容器がセットされるセット開口部と、前記セット開口部が複数個形成された枠本体部を備えており、
    前記型枠は、前記ゼリー容器がセットされた状態で多段に積層可能な構造を有しており、
    搬送装置は、積層された状態の前記型枠を搬送可能な構造を有しており、

    第1冷却水を用いて冷却する一次冷却部と、
    前記第1冷却水よりも低温の第2冷却水を用いて冷却する二次冷却部と
    を含んでいる、請求項12に記載のゼリーの製造装置。
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