JP4698534B2 - 容器入り二層ゼリー及びその製造方法 - Google Patents
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Description
しかし、ゼリーは、液状のゼリー液をゼリー容器に流し込み、ゲル化させることから、その外観は均一の色や風味となることから、外観上の変化に乏しいものであった。
そのため、これらの食品素材を使用しないでゼリーの外観上のバラエティを得るために、2種のゼリー液を順次流し込んでゲル化させた二層ゼリー(例えば特許文献1〜2参照)や、ゼリー液にソーダ水を使用して泡を混入させたソーダゼリー(例えば特許文献3〜4参照)が考案されているが、これらのゼリーも、ゼリー表面及び界面が平面になることから、外観上の変化は乏しいものであり、また、食品素材を表面に積置した場合の保管時や輸送中の問題はそのままであった。
しかし、この製造方法によって得られる容器入りニ層ゼリーでは、上層のゲルと下層のゲルの界面は視覚上曲面とすることができるため、側面から見た場合の視覚上の変化を得ることができるが、上層のゲルの表面は平面状のままであり、上方から見た場合の視覚上の変化が得られない点、及び食品素材を表面に積置した場合の保管時や輸送中の問題はそのままであった。
また、本発明の容器入り二層ゼリーの製造方法によれば、上方から見た場合にも側面から見た場合にも視覚的に楽しめる二層ゼリーを簡単に、安定して得ることができ、また、ゼリー容器を変えることで様々なバリエーションの容器入り二層ゼリーを製造することが可能である。
本発明におけるゼリーとは、ゲル化剤やゲル化素材を使用して得られたゲルのことであり、各種の呈味や呈色成分を含有した、例えば、ゼリー、ムース、ババロア、パンナコッタ、プディング、羊羹、外郎、にこごり、ヨーグルトなどを含むものである。
また、本発明において、下層のゲルとは、ゼリー容器の内底面に接しているゲルのことを指し、上層のゲルとは、もう一方のゲルを指す。
40〜1000cm3程度)であればよいが、該ゼリー容器の内底面の形状が上層のゲルの表面形状となるため、それを想定して選定することが必要である。
本発明では、このテーパーのない容器をゼリー容器として使用することも可能であるが、迅速に安定して容器入り二層ゼリーを製造するためには、テーパー(開口部に向かって外傾している)を有するゼリー容器を使用することが好ましい。さらには、逆テーパー(開口部に向かって内傾している)を有する容器を使用することも可能であるが、その場合、二層ゼリーの最上面が逆テーパー部より下方となるようにゼリー容量を決定することが好ましい。
上記曲面とは、一個の平面から構成されるものではないという意味であり、例えば平面に突起や凹面が存在するものや、複数の平面から構成される形状のものも含むものである。
上層のゲルの比重が下層のゲルの比重より小とする方法としては、下層のゼリー液に上層のゼリー液よりも多量の糖など、水溶性物質を溶解させて比重を大とする方法、上層のゼリー液に水よりも比重の軽い油脂を含有する食品素材、例えば生クリームや濃縮乳などを使用する方法、上層のゼリー液に気相を含有させるなどして上層のゼリーの比重を小とする方法などがあげられ、その1種又は2種以上の方法を組み合わせて使用することができる。
すなわち、第1のゼリー液を、ゼリー容器に充填した後ゲル化して、上層となる第1のゲルを得た後、該第1のゲルより比重が大である第2のゼリー液を、該ゼリー容器に投入し、該第2のゼリー液で該第1のゲルを押し上げて、該第2のゼリー液を、該第1のゲルの下方に充填した後ゲル化して、下層のゲルとする際に、該第1のゲルを上下反転させる工程を含むものである。
(i)第1のゼリー液を、ゼリー容器に充填した後ゲル化して、上層となる第1のゲルを得た後、該第1のゲルより比重が大である第2のゼリー液を、該ゼリー容器中の第1のゲルの上面に投入し、該第2のゼリー液と該第1のゲルとの比重差により、該第2のゼリー液を、該第1のゲルと上記ゼリー容器の内壁面との間隙を通して該第1のゲルの下方に移行させ、該第2のゼリー液で該第1のゲルを押し上げて、該第2のゼリー液を、該第1のゲルの下方に充填した後ゲル化して、下層のゲルとする際に、第2のゼリー液がゲル化する前に、第1のゲルを上下反転させる工程を含むことにより、本発明の容器入り二層ゼリーを得る方法。
また、ゼリー液の容積と該ゼリー液をゲル化して得られたゲルの容積は、略同一であり、ゼリー液の容積比はそのままゲルの容積比となる。
本発明の容器入り二層ゼリーの製造方法において、ゼリー容器として、外傾したテーパー(好ましくは、1°〜50°:鉛直面に対する傾斜角度)が設けられている通常のゼリー容器を使用した場合、第2のゼリー液を第1のゲルの下方に投入し、該第2のゼリー液で該第1のゲルを押し上げる際に、軽く振揺することで、簡単に上下反転させることができる。特にテーパーの大きいゼリー容器や、上に述べたような内底面が曲面である容器を使用した場合は振揺せずとも自然に反転させることができる。
牛乳45質量部及び生クリーム44質量部を混合し、カラギーナン0.5質量部及び寒天0.5質量部をグラニュー糖10質量部中に分散したものを加えて80℃に加熱して完全に溶解し、これを50℃まで冷却して、ゲル化剤としてカラギーナンと寒天を併せて1.0質量部含有し、比重が0.88である第1のゼリー液を得た。
この第1のゼリー液30gを、開口部が直径50mm、全高が75mmで、内底面が半径25mmの球面であり、外傾したテーパー(下方から上方に向かって0°〜15°に連続変化する曲面状:鉛直面に対する傾斜角度)を有し、カップ容積150mlの足付きゼリー容器(PS66-150ダイアナカップ:株式会社東光製)に充填し、5℃の冷蔵庫で2時間冷却し、ゲル化させ、上層となる第1のゲルを形成させた。なお、ゼリー容器を100°傾けたところ、このゲルは容器から抜け、滑り落ちたことから、この第1のゲルは、収縮性が高く、また離水性の高いゲルであることが確認された。
なお、第2のゼリー液は、第1のゲルの表面に少量残し、第1のゲルの下方に移行していた。
第1のゼリー液にカラメル色素を0.0001質量部添加したものとし、さらに、ゼリー容器を、開口部が直径66mm、全高が55mmで、内底面が直径30mmの平面であり、外傾したテーパー(20°:鉛直面に対する傾斜角度)を有し、カップ容積90mlのゼリー容器(エリーナM-EL-H6655デザートカップ;株式会社シンギ製)に変更した以外は、実施例1の配合、製法で、実施例2の二層ゼリーを得た。
得られた二層ゼリーの、上層のゲルの表面は台形状をしており、ゼリー容器の内底面の形状をそのままコピーしてなるものであり、上面から見るとプリンアラモードのような、面白い外観を有するものであった。
水66.8質量部、燈色色素0.000005質量部及びオレンジフレーバー0.1質量部を混合して80℃まで加熱した後、ここにカラギーナン0.5質量部及び寒天0.5質量部をグラニュー糖15質量部中に分散したものを加えて80℃に加熱して完全に溶解し、これを50℃まで冷却して、ゲル化剤としてカラギーナンと寒天を併せて1.0質量部含有し、比重が1.02である第1のゼリー液を得た。
ここで冷蔵庫より、先ほど製造した第1のゲル層を形成してなるゼリー容器を取り出し、第1のゲル化層の上面に、上記第2のゼリー液を50g流し込み、第1のゲルを押上げた後、軽く振揺し、第1のゲルを反転させ、再び5℃の冷蔵庫で3時間冷却し、該第2のゼリー液をゲル化させ、本発明の容器入り二層ゼリーを得た。
なお、第2のゼリー液は、第1のゲルの表面に少量残し、第1のゲルの下方に移行していた。
Claims (6)
- 上層のゲルの表面形状が、ゼリー容器の内底面の形状と略同一形状であり、該上層のゲルの比重が、下層のゲルの比重より小であり、上記ゼリー容器が、開口部に向かって外傾している、及び/又は上記ゼリー容器の内底面が、曲面であることを特徴とする容器入り二層ゼリー。
- 上記上層のゲルと上記下層のゲルの容積比(前者:後者)が60:40〜10:90である、請求項1に記載の容器入り二層ゼリー。
- 上記上層のゲルに使用するゲル化剤が、カラギーナン、寒天及びジェランガムの中から選ばれる1種又は2種以上である、請求項1又は2に記載の容器入り二層ゼリー。
- 上記下層のゲルに使用するゲル化剤が、ゼラチン、HMペクチン及びLMペクチンの中から選ばれる1種又は2種以上である、請求項1〜3の何れか1項に記載の容器入り二層ゼリー。
- 請求項1〜4の何れか1項に記載の容器入り二層ゼリーの製造方法であって、第1のゼリー液を、ゼリー容器に充填した後ゲル化して、上層となる第1のゲルを得た後、該第1のゲルより比重が大である第2のゼリー液を、該ゼリー容器に投入し、該第2のゼリー液で該第1のゲルを押し上げて、該第2のゼリー液を、該第1のゲルの下方に充填した後ゲル化して、下層のゲルとする際に、該第2のゼリー液がゲル化する前に、該第1のゲルを上下反転させる工程を含むことを特徴とする容器入り二層ゼリーの製造方法。
- 上記第2のゼリー液を上記第1のゲルの上面に投入し、該第2のゼリー液と該第1のゲルとの比重差により、該第2のゼリー液を、該第1のゲルと上記ゼリー容器の内壁面との間隙を通して該第1のゲルの下方に移行させる、請求項5記載の容器入り二層ゼリーの製造方法。
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