JP2019214727A - ポリカーボネート樹脂および光学レンズ - Google Patents

ポリカーボネート樹脂および光学レンズ Download PDF

Info

Publication number
JP2019214727A
JP2019214727A JP2019142623A JP2019142623A JP2019214727A JP 2019214727 A JP2019214727 A JP 2019214727A JP 2019142623 A JP2019142623 A JP 2019142623A JP 2019142623 A JP2019142623 A JP 2019142623A JP 2019214727 A JP2019214727 A JP 2019214727A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polycarbonate resin
reaction
isomer
formula
general formula
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019142623A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6729772B2 (ja
Inventor
加藤 宣之
Noriyuki Kato
宣之 加藤
平川 学
Manabu Hirakawa
学 平川
隆司 元井
Takashi Motoi
隆司 元井
北村光晴
Mitsuharu Kitamura
光晴 北村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Original Assignee
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Gas Chemical Co Inc filed Critical Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Publication of JP2019214727A publication Critical patent/JP2019214727A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6729772B2 publication Critical patent/JP6729772B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B1/00Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements
    • G02B1/04Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements made of organic materials, e.g. plastics
    • G02B1/041Lenses
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G64/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carbonic ester link in the main chain of the macromolecule
    • C08G64/02Aliphatic polycarbonates
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G64/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carbonic ester link in the main chain of the macromolecule
    • C08G64/02Aliphatic polycarbonates
    • C08G64/0208Aliphatic polycarbonates saturated
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G64/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carbonic ester link in the main chain of the macromolecule
    • C08G64/20General preparatory processes
    • C08G64/30General preparatory processes using carbonates
    • C08G64/305General preparatory processes using carbonates and alcohols
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L33/00Compositions of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and only one being terminated by only one carboxyl radical, or of salts, anhydrides, esters, amides, imides or nitriles thereof; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L33/04Homopolymers or copolymers of esters
    • C08L33/06Homopolymers or copolymers of esters of esters containing only carbon, hydrogen and oxygen, which oxygen atoms are present only as part of the carboxyl radical
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L69/00Compositions of polycarbonates; Compositions of derivatives of polycarbonates
    • C08L69/005Polyester-carbonates
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B1/00Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements
    • G02B1/04Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements made of organic materials, e.g. plastics
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/30Polarising elements
    • G02B5/3083Birefringent or phase retarding elements
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J2369/00Characterised by the use of polycarbonates; Derivatives of polycarbonates

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Abstract

【課題】高屈折率かつ低アッベ数のポリカーボネート樹脂に対して、吸水膨張率の差が小さい高アッベ数の樹脂を提供すること。【解決手段】下記一般式(1)で表される構成単位を含むポリカーボネート樹脂。一般式(1)において、RはH、CH3またはC2H5である。【選択図】なし

Description

本発明は、新規なポリカーボネート樹脂、およびそれにより形成される光学レンズに関するものである。また、本発明は、高アッベ数、低複屈折、高透明性、及び高ガラス転移温度(耐熱性)をバランス良く有する光学レンズに関するものである。
カメラ、フィルム一体型カメラ、ビデオカメラ等の各種カメラの光学系に使用される光学素子の材料として、光学ガラスあるいは光学用透明樹脂が使用されている。光学ガラスは、耐熱性や透明性、寸法安定性、耐薬品性等に優れ、様々な屈折率(nD)やアッベ数(νD)を有する多種類の材料が存在しているが、材料コストが高い上、成形加工性が悪く、また生産性が低いという問題点を有している。とりわけ、収差補正に使用される非球面レンズに加工するには、極めて高度な技術と高いコストがかかるため実用上大きな障害となっている。
一方、光学用透明樹脂、中でも熱可塑性透明樹脂からなる光学レンズは、射出成形により大量生産が可能で、しかも非球面レンズの製造も容易であるという利点を有しており、現在カメラ用レンズ用途として使用されている。例えば、ビスフェノールAからなるポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ-4-メチルペンテン、ポリメチルメタクリレートあるいは非晶質ポリオレフィンなどが例示される。
しかしながら、光学用透明樹脂を光学レンズとして用いる場合、屈折率やアッベ数以外にも、透明性、耐熱性、低複屈折性が求められるため、樹脂の特性バランスによって使用箇所が限定されてしまうという弱点がある。例えば、ポリスチレンは耐熱性が低く複屈折が大きい、ポリ-4-メチルペンテンは耐熱性が低い、ポリメチルメタクリレートはガラス転移温度が低く、耐熱性が低く、屈折率が小さいため使用領域が限られ、ビスフェノールAからなるポリカーボネートは複屈折が大きい等の弱点を有するため使用箇所が限られてしまい好ましくない。
一方、一般に光学材料の屈折率が高いと、同一の屈折率を有するレンズエレメントをより曲率の小さい面で実現できるため、この面で発生する収差量を小さくでき、レンズの枚数の低減、レンズの偏心感度の低減、レンズ厚の低減によるレンズ系の小型軽量化を可能にすることが出来るため、高屈折率化は有用である。
また、光学ユニットの光学設計においては、互いにアッベ数が異なる複数のレンズを組み合わせて使用することにより色収差を補正することが知られている。例えば、アッベ数45〜60の脂環式ポリオレフィン樹脂製のレンズと、低アッベ数のビスフェノールAからなるポリカーボネート(nD=1.59、νD=29)樹脂製のレンズとを組み合わせて色収差を補正することが行われている。
光学レンズ用途に実用化されている光学用透明樹脂の中でアッベ数が高いものとしては、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、シクロオレフィンポリマーなどがある。とりわけ、シクロオレフィンポリマーは、優れた耐熱性および優れた機械特性を有するため光学レンズ用途に幅広く使用されてきた。
低アッベ数の樹脂としては、ポリエステルやポリカーボネートが挙げられる。例えば特許文献1記載の樹脂は高屈折率かつ低アッベ数であることが特徴である。
高アッベ数であるシクロオレフィンポリマーと、低アッベ数のポリマーであるポリカーボネート樹脂の間には吸水膨張率に差があり、両者のレンズを組み合わせてレンズユニットを形成すると、スマートフォン等の使用環境で吸水した際にレンズの大きさに違いが発生する。この膨張率差によりレンズの性能が損なわれる。
特許文献2〜4には、ペルヒドロキシジメタノナフタレン骨格を含むポリカーボネート共重合体が記載されているが、ジヒドロキシメチル基の位置がいずれも2,3位であるため強度が弱く、光学レンズ用途には適していない。更に、特許文献2〜4に記載のポリカーボネートは、ガラス転移温度(Tg)が低いため、耐熱性の面で問題がある。例えば、特許文献4の実施例1に記載のHOMOのポリカーボネートは、数平均分子量が38000であるにも拘わらず、ガラス転移温度(Tg)が125℃と低い。
国際公開第2014/73496号 特開平5−70584号 特開平2−69520号 特開平5−341124号
本発明が解決しようとする課題は、高屈折率かつ低アッベ数のポリカーボネート樹脂に対して、吸水膨張率の差が小さい高アッベ数の樹脂を提供することである。また、この樹脂から製造された光学レンズを提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討を重ねた結果、デカヒドロ−1、4:5、8−ジメタノナフタレンジオール(D−NDM)を原料とするポリカーボート樹脂が上記課題を解決し得ることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、以下に示すポリカーボネート樹脂および光学レンズに関する。
<1> 下記一般式(1)で表される構成単位を含むポリカーボネート樹脂である。
(一般式(1)において、RはH、CHまたはCである。)
<2> 前記一般式(1)における−CHO−基が6位に結合した異性体(2,6位の異性体)と、前記一般式(1)における−CHO−基が7位に結合した異性体(2,7位の異性体)との混合物を含む、上記<1>に記載のポリカーボネート樹脂である。
<3> 前記2,6位の異性体と前記2,7位の異性体とが、質量比で1.0:99.0〜99.0:1.0の割合で含まれる、上記<2>に記載のポリカーボネート樹脂である。
<4> ポリカーボネート樹脂の吸水膨張率が0.01〜0.5%である、上記<1>から<3>のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂である。
<5> ポリカーボネート樹脂のアッベ数が25以上である、上記<1>から<4>のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂である。
<6> ポリカーボネート樹脂のガラス転移温度が110〜160℃である、上記<1>から<5>のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂である。
<7> ポリカーボネート樹脂の重量平均分子量が5,000〜50,000である、上記<1>から<6>のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂である。
<8> 上記<1>から<7>のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂を成形することにより得られる光学レンズである。
<9> 下記一般式(2)で表されるジオール化合物および炭酸ジエステルを反応させる工程を有するポリカーボネート樹脂の製造方法である。
(一般式(2)において、RはH、CHまたはCである。)
<10> 前記ジオール化合物が、前記一般式(2)における−CHOH基が6位に結合した異性体(2,6位の異性体)と、前記一般式(2)における−CHOH基が7位に結合した異性体(2,7位の異性体)との混合物を含む、上記<9>に記載のポリカーボネート樹脂の製造方法である。
<11> 前記2,6位の異性体と前記2,7位の異性体とが、質量比で1.0:99.0〜99.0:1.0の割合で含まれる、上記<10>に記載のポリカーボネート樹脂の製造方法である。
本発明により、高屈折率かつ低アッベ数のポリカーボネート樹脂に対して、吸水膨張率の差が小さい高アッベ数の樹脂が得られる。また、この樹脂から製造された光学レンズが得られる。
モノマー合成例1で得られた主反応生成物の1H−NMRの測定の結果を示す。 モノマー合成例1で得られた主反応生成物の13C−NMRの測定の結果を示す。 モノマー合成例1で得られた主反応生成物のCOSY−NMRの測定の結果を示す。 実施例3で得られたポリカーボネート樹脂の1H−NMRの測定の結果を示す。
(A)ポリカーボネート樹脂
本発明のポリカーボネート樹脂は、一般式(1)で表される構成単位(以下、「構成単位(1)」という)を含む。これにはデカヒドロ−1、4:5、8−ジメタノナフタレンジオール(D−NDMと記載することがある)から誘導される構成単位が例示される。後述するように構成単位(1)は、一般式(2)で表されるジオール化合物と炭酸ジエステルを反応させて得られる。
本発明のポリカーボネート樹脂は、構成単位(1)のみからなるポリカーボネート樹脂の他、他の構成単位を含んでも良い。
他に含んでも良い構成単位とは、一般式(2)以外のジオール化合物と炭酸ジエステルを反応させて得られる構成単位であり、一般式(2)以外のジオール化合物として、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールAP、ビスフェノールAF、ビスフェノールB、ビスフェノールBP、ビスフェノールC、ビスフェノールE、ビスフェノールF、ビスフェノールG、ビスフェノールM、ビスフェノールS、ビスフェノールP、ビスフェノールPH、ビスフェノールTMC、ビスフェノールZ、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−tert−ブチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−イソプロピルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−シクロヘキシルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−フェニルフェニル)フルオレン等が例示される。この中でも9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)−3−フェニルフェニル)フルオレンが好適である。
本発明のポリカーボネート樹脂の好ましいポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は5,000〜300,000である。より好ましいポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は30,000〜120,000である。別の好ましい態様では、ポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)は5,000〜50,000が好ましく、7,000〜45,000がより好ましい。また、ポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)の好ましい下限値として、35,000および41,000が挙げられる。Mwが5,000より小さいと、光学レンズが脆くなるため好ましくない。Mwが300,000より大きいと、溶融粘度が高くなるため製造後の樹脂の抜き取りが困難になり、更には流動性が悪くなり溶融状態で射出成形しにくくなるため好ましくない。
本発明のポリカーボネート樹脂の還元粘度(ηsp/C)は0.20dl/g以上であり、好ましくは0.23〜0.84dl/gである。
さらに本発明のポリカーボネート樹脂には、酸化防止剤、離型剤、紫外線吸収剤、流動性改質剤、結晶核剤、強化剤、染料、帯電防止剤あるいは抗菌剤等を添加することが好ましい。
(B)一般式(2)で表されるジオール化合物の製造方法
一般式(2)で表されるジオール化合物は、ジシクロペンタジエンまたはシクロペンタジエンと官能基を有するオレフィンを原料として例えば下記式(3)に示すルートで合成することが可能である。
(式(3)中、Rは、H、CHまたはCである。Rは、COOCH、COOC、COOC、COOC、またはCHOである。)
〔式(C)で表される炭素数13〜19のモノオレフィンの製造〕
式(C)で表される炭素数13〜19のモノオレフィンは、官能基を有するオレフィンとジシクロペンタジエンのディールスアルダー反応を行うことで製造することが可能である。
前記ディールスアルダー反応に用いる官能基を有するオレフィンの例として、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、メタクロレイン、アクロレイン等が挙げられ、より好ましいオレフィンとして、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクロレイン、及びアクロレインが挙げられる。
本ディールスアルダー反応に用いるジシクロペンタジエンは高純度のものが好ましく、ブタジエン、イソプレン等の含有は極力避けることが望ましい。ジシクロペンタジエンの純度は、90%以上であるのがより好ましく、95%以上であるのが更に好ましい。また、ジシクロペンタジエンは加熱条件下で解重合しシクロペンタジエン(所謂モノシクロペンタジエン)になることが知られていることから、ジシクロペンタジエンの代わりにシクロペンタジエンを使用することも可能である。尚、式(C)で表される炭素数13〜19のモノオレフィンは、実質的に下記式(4)で表される炭素数8〜14のモノオレフィン(1段目ディールスアルダー反応生成物)を経由して生成していると考えられ、生成した式(4)のモノオレフィンが新たな親ジエン化合物(Dienophile)として反応系内に存在するシクロペンタジエン(Diene)とディールスアルダー反応(2段目ディールスアルダー反応)に預かり、式(C)で表される炭素数13〜19のモノオレフィンが生成するものと思われる。
(式中、Rは、H、CHまたはCである。Rは、COOCH、COOC、COOC、COOC、またはCHOである。)
前記2段階のディールスアルダー反応を効率的に進行させるためには反応系内にシクロペンタジエンが存在することが重要であるため、反応温度として100℃以上が好ましく、120℃以上がより好ましく、130℃以上が特に好ましい。一方で、高沸物質の副生を抑えるためには250℃以下の温度で反応を行うのが好ましい。また、反応溶媒として炭化水素類やアルコール類、エステル類等を使用することも可能であり、炭素数6以上の脂肪族炭化水素類、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メシチレン、プロパノール、ブタノール等が好適である。
本ディールスアルダー反応の反応方式としては、槽型反応器等による回分式、反応条件下の槽型反応器に基質や基質溶液を供給する半回分式、管型反応器に反応条件下で基質類を流通させる連続流通式等、多様な反応方式を採ることが可能である。
本ディールスアルダー反応で得られた反応生成物は、そのまま次のヒドロホルミル化反応の原料として用いることも出来るが、蒸留、抽出、晶析などの方法によって精製した後、次工程に供しても良い。
〔式(B)で表される炭素数14〜20の二官能性化合物の製造〕
前記式(3)中の式(B)で表される炭素数14〜20の二官能性化合物は、式(C)で表される炭素数13〜19のモノオレフィンと一酸化炭素および水素ガスをロジウム化合物、有機リン化合物の存在下でヒドロホルミル化反応せしめることで製造することが出来る。
本ヒドロホルミル化反応で使用されるロジウム化合物は、有機リン化合物と錯体を形成し、一酸化炭素と水素の存在下でヒドロホルミル化活性を示す化合物であればその前駆体の形態に制約は無い。ロジウムアセチルアセトナートジカルボニル(以下、Rh(acac)(CO)と記す)、Rh、Rh(CO)12、Rh(CO)16、Rh(NO)等の触媒前駆物質を有機リン化合物と共に反応混合物中に導入し、反応容器内で触媒活性を持つロジウム金属ヒドリドカルボニルリン錯体を形成させてもよいし、予めロジウム金属ヒドリドカルボニルリン錯体を調製してそれを反応器内に導入してもよい。好ましい具体例としてはRh(acac)(CO)を溶媒の存在下で有機リン化合物と反応させた後、過剰の有機リン化合物と共に反応器に導入し、触媒活性を有するロジウム−有機リン錯体とする方法が挙げられる。
本発明者等にとって意外だったのは、式(C)で表されるような比較的分子量の大きな内部オレフィンを有する2段階ディールスアルダー反応生成物が極めて少量のロジウム触媒でヒドロホルミル化されたことである。本ヒドロホルミル化反応におけるロジウム化合物の使用量は、ヒドロホルミル化反応の基質である式(C)で表される炭素数13〜19のモノオレフィン1モルに対して0.1〜30マイクロモルが好ましく、0.2〜20マイクロモルがより好ましく、0.5〜10マイクロモルが更に好ましい。ロジウム化合物の使用量が炭素数13〜19のモノオレフィン1モルに対して30マイクロモルより少なくすることで、ロジウム錯体の回収リサイクル設備を設けなくてもロジウム触媒費を軽減することが可能なため、回収リサイクル設備に関わる経済的負担を減らすことができる。
本ヒドロホルミル化反応において、ロジウム化合物とヒドロホルミル化反応の触媒を形成する有機リン化合物としては、一般式P(−R)(−R)(−R)で表されるホスフィンまたはP(−OR)(−OR)(−OR)で表されるホスファイトが挙げられる。R、R、Rの具体例としては、炭素数1〜4のアルキル基またはアルコキシ基で置換され得るアリール基、炭素数1〜4のアルキル基またはアルコキシ基で置換され得る脂環式アルキル基等が挙げられ、トリフェニルホスフィン、トリフェニルホスファイトが好適に用いられる。有機リン化合物の使用量はロジウム金属の500倍モル〜10000倍モルが好ましく、より好ましくは700倍モル〜5000倍モル、更に好ましくは900倍モル〜2000倍モルである。有機リン化合物の使用量がロジウム金属の500倍モルよりも少ない場合、触媒活物質のロジウム金属ヒドリドカルボニルリン錯体の安定性が損なわれ、結果として反応の進行が遅くなったりする等して好ましくない。また、有機リン化合物の使用量がロジウム金属の10000倍モルよりも多い場合、有機リン化合物に掛かるコストが増えるため好ましくない。
本ヒドロホルミル化反応は溶媒を使用せずに行うことも可能であるが、反応に不活性な溶媒を使用することにより、一層好適に実施することができる。溶媒としては式(C)で表される炭素数13〜19のモノオレフィン、およびジシクロペンタジエンまたはシクロペンタジエン、および前記ロジウム化合物、前記有機リン化合物を溶解するものであれば特に制限はない。具体的には脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素等の炭化水素類、脂肪族エステル、脂環式エステル、芳香族エステル等のエステル類、脂肪族アルコール、脂環式アルコール等のアルコール類、芳香族ハロゲン化物等の溶媒が挙げられる。これらのうち炭化水素類が好適に用いられ、中でも脂環式炭化水素、芳香族炭化水素が好適に用いられる。
本ヒドロホルミル化反応を行う場合の温度としては40℃〜160℃が好ましく、80℃〜140℃がより好ましい。反応温度が40℃以上の場合には十分な反応速度が得られ、原料であるモノオレフィンの残留を抑えられる。また、反応温度が160℃以下にすることで原料モノオレフィンや反応生成物由来の副生物の生成を抑え、反応成績の低下を防ぐことが出来る。
本ヒドロホルミル化反応を行う場合、一酸化炭素(以下「CO」と記載することもある)および水素(以下「H」と記載することもある)ガスによる加圧下で反応を行う必要がある。COおよびHガスは各々独立に反応系内に導入することも、また、予め調製された混合ガスとして反応系内に導入することも可能である。反応系内に導入されるCOおよびHガスのモル比(=CO/H)は0.2〜5が好ましく、0.5〜2がより好ましく、0.8〜1.2が更に好ましい。COおよびHガスのモル比がこの範囲から逸脱するとヒドロホルミル化反応の反応活性や目的とするアルデヒドの選択率が低下することがある。反応系内に導入したCOおよびHガスは反応の進行に伴い減少していくため、予め調製されたCOとHの混合ガスを利用すると反応制御が簡便な場合がある。
本ヒドロホルミル化反応の反応圧力としては、1〜12MPaが好ましく、1.2〜9MPaがより好ましく、1.5〜5MPaが更に好ましい。反応圧力が1MPa以上とすることで十分な反応速度が得られ、原料であるモノオレフィンの残留を抑えることが出来る。また、反応圧力が12MPa以下にすることで、耐圧性能に優れる高価な設備を必要としなくなるため経済的に有利である。特に、回分式や半回分式で反応を行う場合、反応終了後にCOおよびHガスを排出・落圧する必要があり、低圧になるほどCOおよびHガスの損失が少なくなるため経済的に有利である。
本ヒドロホルミル化反応を行う場合の反応方式としては、回分式反応や半回分式反応が好適である。半回分式反応はロジウム化合物、有機リン化合物、前記溶媒を反応器に加え、CO/Hガスによる加圧や加温等を行い、既述の反応条件とした後に原料であるモノオレフィンまたはその溶液を反応器に供給することにより行うことが可能である。
前記ヒドロホルミル化反応で得られた反応生成物は、そのまま次の還元反応の原料として用いることも出来るが、例えば蒸留や抽出、晶析等により精製した後、次工程に供しても良い。
〔式(A)で表される炭素数14〜16の二官能性化合物の製造〕
前記式(3)中の式(A)で表される炭素数14〜16の二官能性化合物は、式(B)で表される炭素数14〜20の二官能性化合物を水素化能を有する触媒および水素の存在下で還元することにより製造することが出来る。
還元反応では、水素化能を有する触媒として銅、クロム、鉄、亜鉛、アルミニウム、ニッケル、コバルト、およびパラジウムからなる群より選ばれる少なくとも一つの元素を含む触媒が使用される。このような触媒の例としてCu−Cr触媒、Cu−Zn触媒、Cu−Zn−Al触媒等の他、Raney−Ni触媒、Raney−Co触媒等が挙げられる。
前記水素化触媒の使用量は、基質である式(B)で表される炭素数14〜20の二官能性化合物に対して1〜100重量%、好ましくは2〜50重量%、より好ましくは5〜30重量%である。触媒使用量をこれらの範囲とすることで好適に水素化反応を実施することが出来る。触媒使用量が少ない場合には反応が完結せず、結果として目的物の収率が低下する。また、触媒使用量が多い場合には反応に供した触媒量に見合うだけの反応速度の向上効果が得られない。
還元反応の反応温度は80〜250℃が好適であり、100℃〜230℃がより好適である。反応温度を250℃以下にすることで、副反応や分解反応の発生を抑制し高い収率で目的物を得ることが出来る。また、反応温度を80℃以上にすることで、適度な時間で反応を完結させることが出来、生産性の低下や目的物収率の低下を回避することが出来る。
還元反応の反応圧力は、水素分圧として1〜20MPaが好適であり、2〜15MPaがより好適である。水素分圧を20MPa以下にすることで、副反応や分解反応の発生を抑制し高い収率で目的物を得ることが出来る。また、水素分圧を1MPa以上にすることで、適度な時間で反応を完結させることが出来、生産性の低下や目的物収率の低下を回避することが出来る。尚、還元反応に不活性なガス(例えば窒素またはアルゴン)を共存させることも可能である。
還元反応においては溶媒を使用することが可能である。溶媒としては脂肪族炭化水素類、脂環式炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類等が使用可能で、中でも脂環式炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類が好適である。具体的にはシクロヘキサン、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、1-プロパノール等が挙げられる。
還元反応の反応方式としては槽型反応器等による回分式、反応条件下の槽型反応器に基質や基質溶液を供給する半回分式、成型触媒を充填した管型反応器に反応条件下で基質や基質溶液を流通させる連続流通式等、多様な反応方式を採ることが可能である。
還元反応で得られた反応生成物は、例えば蒸留や抽出、晶析等により精製することが出来る。
(C)ポリカーボネート樹脂の製造方法
本発明のポリカーボネート樹脂は、一般式(2)で表されるジオール化合物と炭酸ジエステルを原料として溶融重縮合法により製造することができる。一般式(2)で表されるジオール化合物には、ヒドロキシメチル基が2,6位の異性体および2,7位の異性体の混合物が存在する。これらの異性体は質量比で、2,6位の異性体:2,7位の異性体=0.1:99.9〜99.9:0.1である。樹脂の強度、引張伸度、成形体の外観などの樹脂物性の観点から、2,6位の異性体:2,7位の異性体=1.0:99.0〜99.0:1.0であることが好ましく、2,6位の異性体:2,7位の異性体=20:80〜80:20であることがより好ましく、2,6位の異性体:2,7位の異性体=50:50〜80:20であることが特に好ましい。さらに、他のジオール化合物を併用しても良い。この反応では重縮合触媒として、塩基性化合物触媒、エステル交換触媒もしくはその双方からなる混合触媒の存在下、製造することができる。
炭酸ジエステルとしては、ジフェニルカーボネート、ジトリールカーボネート、ビス(クロロフェニル)カーボネート、m-クレジルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネート、ジシクロヘキシルカーボネート等が挙げられる。これらの中でも特にジフェニルカーボネートが反応性と純度の観点から好ましい。炭酸ジエステルは、ジオール成分1モルに対して0.97〜1.20モルの比率で用いられることが好ましく、更に好ましくは0.98〜1.10モルの比率である。このモル比率を調整することにより、ポリカーボネート樹脂の分子量が制御される。
塩基性化合物触媒としては、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、および含窒素化合物等が挙げられる。
本発明に使用されるアルカリ金属化合物としては、例えばアルカリ金属の有機酸塩、無機塩、酸化物、水酸化物、水素化物又はアルコキシド等が挙げられる。具体的には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、水酸化リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸セシウム、酢酸リチウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸セシウム、ステアリン酸リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、フェニル化ホウ素ナトリウム、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、安息香酸セシウム、安息香酸リチウム、リン酸水素2ナトリウム、リン酸水素2カリウム、リン酸水素2リチウム、フェニルリン酸2 ナトリウム、ビスフェノールAの2ナトリウム塩、2カリウム塩、2セシウム塩、2リチウム塩、フェノールのナトリウム塩、カリウム塩、セシウム塩、リチウム塩等が用いられる。触媒効果、価格、流通量、樹脂の色相への影響などの観点から、炭酸ナトリウム、及び炭酸水素ナトリウムが好ましい。
アルカリ土類金属化合物としては、例えばアルカリ土類金属化合物の有機酸塩、無機塩、酸化物、水酸化物、水素化物又はアルコキシド等が挙げられる。具体的には、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、炭酸水素マグネシウム、炭酸水素カルシウム、炭酸水素ストロンチウム、炭酸水素バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム、炭酸バリウム、酢酸マグネシウム、酢酸カルシウム、酢酸ストロンチウム、酢酸バリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、安息香酸カルシウム、フェニルリン酸マグネシウム等が用いられる。
含窒素化合物としては、例えば4級アンモニウムヒドロキシドおよびそれらの塩、アミン類等が挙げられる。具体的には、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキシド等のアルキル、アリール基等を有する4級アンモニウムヒドロキシド類、トリエチルアミン、ジメチルベンジルアミン、トリフェニルアミン等の3級アミン類、ジエチルアミン、ジブチルアミン等の2級アミン類、プロピルアミン、ブチルアミン等の1級アミン類、2-メチルイミダゾール、2-フェニルイミダゾール、ベンゾイミダゾール等のイミダゾール類、あるいは、アンモニア、テトラメチルアンモニウムボロハイドライド、テトラブチルアンモニウムボロハイドライド、テトラブチルアンモニウムテトラフェニルボレート、テトラフェニルアンモニウムテトラフェニルボレート等の塩基あるいは塩基性塩等が用いられる。
エステル交換触媒としては、亜鉛、スズ、ジルコニウム、鉛の塩が好ましく用いられ、これらは単独もしくは組み合わせて用いることができる。また、上述したアルカリ金属化合物やアルカリ土類金属化合物と組み合わせて用いてもよい。
エステル交換触媒としては、具体的には、酢酸亜鉛、安息香酸亜鉛、2-エチルヘキサン酸亜鉛、塩化スズ(II)、塩化スズ(IV)、酢酸スズ(II)、酢酸スズ(IV)、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズオキサイド、ジブチルスズジメトキシド、ジルコニウムアセチルアセトナート、オキシ酢酸ジルコニウム、ジルコニウムテトラブトキシド、酢酸鉛(II)、酢酸鉛(IV)等が用いられる。
これらの触媒は、ジオール化合物の合計1モルに対して、1×10−9〜1×10−3モルの比率で、好ましくは1×10−7〜1×10−4モルの比率で用いられる。
溶融重縮合法は、前記の原料および触媒を用いて、加熱下に常圧または減圧下にエステル交換反応により副生成物を除去しながら溶融重縮合を行うものである。反応は、一般には二段以上の多段行程で実施される。
具体的には、第一段目の反応を120〜260℃、好ましくは180〜240℃の温度で0.1〜5時間、好ましくは0.5〜3時間反応させる。次いで反応系の減圧度を上げながら反応温度を高めてジオール化合物と炭酸ジエステルとの反応を行い、最終的には1mmHg以下の減圧下、200〜350℃の温度で0.05 〜2時間重縮合反応を行う。このような反応は、連続式で行っても良くまたバッチ式で行ってもよい。上記の反応を行うに際して用いられる反応装置は、錨型攪拌翼、マックスブレンド攪拌翼、ヘリカルリボン型攪拌翼等を装備した縦型であっても、パドル翼、格子翼、メガネ翼等を装備した横型であってもスクリューを装備した押出機型であってもよく、また、これらを重合物の粘度を勘案して適宜組み合わせた反応装置を使用することが好適に実施される。
本発明のポリカーボネート樹脂の製造方法では、重合反応終了後、熱安定性および加水分解安定性を保持するために、触媒を除去もしくは失活させてもよい。一般的には、公知の酸性物質の添加による触媒の失活を行う方法が好適に実施される。これらの物質としては、具体的には、安息香酸ブチル等のエステル類、p-トルエンスルホン酸等の芳香族スルホン酸類、p-トルエンスルホン酸ブチル、p-トルエンスルホン酸ヘキシル等の芳香族スルホン酸エステル類、亜リン酸、リン酸、ホスホン酸等のリン酸類、亜リン酸トリフェニル、亜リン酸モノフェニル、亜リン酸ジフェニル、亜リン酸ジエチル、亜リン酸ジn-プロピル、亜リン酸ジn-ブチル、亜リン酸ジn-ヘキシル、亜リン酸ジオクチル、亜リン酸モノオクチル等の亜リン酸エステル類、リン酸トリフェニルリン酸ジフェニル、リン酸モノフェニル、リン酸ジブチル、リン酸ジオクチル、リン酸モノオクチル等のリン酸エステル類、ジフェニルホスホン酸、ジオクチルホスホン酸、ジブチルホスホン酸等のホスホン酸類、フェニルホスホン酸ジエチル等のホスホン酸エステル類、トリフェニルホスフィン、ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン等のホスフィン類、ホウ酸、フェニルホウ酸等のホウ酸類、ドデシルベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウム塩等の芳香族スルホン酸塩類、ステアリン酸クロライド、塩化ベンゾイル、p-トルエンスルホン酸クロライド等の有機ハロゲン化物、ジメチル硫酸等のアルキル硫酸、塩化ンジル等の有機ハロゲン化物等が好適に用いられる。失活効果、樹脂の色相や安定性の観点から、p-トルエンスルホン酸ブチルを用いるのが好ましい。また、これらの失活剤は、触媒量に対して0.01〜50倍モル、好ましくは0.3〜20倍モル使用される。触媒量に対して0.01倍モルより少ないと、失活効果が不充分となり好ましくない。また、触媒量に対して50倍モルより多いと、耐熱性が低下し、成形体が着色しやすくなるため好ましくない。
触媒失活後、ポリマー中の低沸点化合物を0.1〜1mmHgの圧力、200〜350℃の温度で脱揮除去する工程を設けても良く、このためには、パドル翼、格子翼、メガネ翼等、表面更新能の優れた攪拌翼を備えた横型装置、あるいは薄膜蒸発器が好適に用いられる。
本発明のポリカーボネート樹脂は、異物含有量が極力少ないことが望まれ、溶融原料の濾過、触媒液の濾過が好適に実施される。フィルターのメッシュは5μm以下であることが好ましく、より好ましくは1μm以下である。さらに、生成する樹脂のポリマーフィルターによる濾過が好適に実施される。ポリマーフィルターのメッシュは100μm以下であることが好ましく、より好ましくは30μm以下である。また、樹脂ペレットを採取する工程は当然低ダスト環境でなければならず、クラス1000以下であることが好ましく、より好ましくはクラス100以下である。
(D)ポリカーボネート樹脂の物性
本発明の光学レンズは高アッベ数、高透明性、適度な吸水率、適度な吸水膨張率を有する。
また、本発明のポリカーボネート樹脂の好ましいガラス転移温度(Tg)は95〜180℃であり、より好ましくは110〜160℃であり、特に好ましくは120〜160℃である。また、ガラス転移温度(Tg)の好ましい下限値として、130℃および140℃が挙げられ、ガラス転移温度(Tg)の好ましい上限値として、150℃が挙げられる。Tgが95℃より低いと、レンズやカメラの使用温度範囲が狭くなるため好ましくない。また、180℃を超えると射出成形を行う際の成形条件が厳しくなるため好ましくない。
本発明のポリカーボネート樹脂は、成形後にJIS-K-7142の方法で測定した屈折率が1.50〜1.65であることが好ましく、1.52〜1.55であることがより好ましい。
本発明のポリカーボネート樹脂は、成形後にJIS-K-7142の方法で測定したアッベ数が25以上、好ましくは40以上、さらに好ましくは50以上である。アッベ数の上限は、60程度である。
本発明のポリカーボネート樹脂は、成形後に積分球式光電光度法で測定した全光線透過率が85.0%以上、好ましくは87.0%以上である。全光線透過率の上限は、99%程度である。
本発明のポリカーボネート樹脂は、JIS-K-7209の方法で測定した吸水率が0.2〜0.5%であることが好ましく、0.3〜0.4%であることがより好ましい。
本発明のポリカーボネート樹脂の吸水膨張率は0.01〜0.5%が好ましく、0.03〜0.4%がより好ましい。
吸水膨張率の測定方法はマイクロメーター(精度1000分の1mm)によって行う。吸水率測定に使用する円板の直径を測定し、吸水前後の直径の変化率(%)を吸水膨張率とする。
(E)光学レンズ
本発明の光学レンズは、上述した本発明のポリカーボネート樹脂を射出成形機あるいは射出圧縮成形機によりレンズ形状に射出成形することによって得ることができる。射出成形の成形条件は特に限定されないが、成形温度は好ましくは180〜280℃である。また、射出圧力は好ましくは50〜1700kg/cm2である。
光学レンズへの異物の混入を極力避けるため、成形環境も当然低ダスト環境でなければならず、クラス1000以下であることが好ましく、より好ましくはクラス100以下である。
本発明の光学レンズは、必要に応じて非球面レンズの形で用いることが好適に実施される。非球面レンズは、1枚のレンズで球面収差を実質的にゼロとすることが可能であるため、複数の球面レンズの組み合わせで球面収差を取り除く必要がなく、軽量化および生産コストの低減化が可能になる。従って、非球面レンズは、光学レンズの中でも特にカメラレンズとして有用である。非球面レンズの非点収差は0〜15mλであることが好ましく、より好ましくは0〜10mλである。
本発明の光学レンズの厚みは、用途に応じて広範囲に設定可能であり特に制限はないが、好ましくは0.01〜30mm、より好ましくは0.1〜15mmである。本発明の光学レンズの表面には、必要に応じ、反射防止層あるいはハードコート層といったコート層が設けられていても良い。反射防止層は、単層であっても多層であっても良く、有機物であっても無機物であっても構わないが、無機物であることが好ましい。具体的には、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化チタニウム、酸化セリウム、酸化マグネシウム、フッ化マグネシウム等の酸化物あるいはフッ化物が例示される。これらのうちでより好ましいものは酸化ケイ素、酸化ジルコニウムであり、更に好ましいものは酸化ケイ素と酸化ジルコニウムの組み合わせである。また、反射防止層に関しては、単層/多層の組み合わせ、またそれらの成分、厚みの組み合わせ等について特に限定はされないが、好ましくは2層構成又は3層構成、特に好ましくは3層構成である。また、該反射防止層全体として、光学レンズの厚みの0.00017〜3.3%、具体的には0.05〜3μm、特に好ましくは1〜2μmとなる厚みで形成するのがよい。
以下に本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に何らの制限を受けるものではない。なお、実施例中の測定値は以下の方法あるいは装置を用いて測定した。1)ポリスチレン換算重量平均分子量(Mw):
GPCを用い、テトラヒドロフランを展開溶媒として、既知の分子量( 分子量分布=1)の標準ポリスチレンを用いて検量線を作成した。この検量線に基づいてGPCのリテンションタイムから算出した。
2)ガラス転移温度(Tg):
示差熱走査熱量分析計(DSC)により測定した。
3)屈折率nD、アッベ数νD:
ポリカーボネート樹脂を、40φ、3mm厚の円板にプレス成形(成形条件:200℃、100kgf/cm、2分)し、直角に切り出し、カルニュー製KPR-200により測定した。
4)全光線透過率:
日本電色工業(株)製MODEL1001 DPにより測定した。なお、全光線透過率は、プレス成形した円板(厚み3mm)について測定した。
5)飽和吸水率
プレス成形した円板(厚み3mm)をJIS-K-7209に準じて測定した。
6)吸水膨張率
吸水率測定に使用したサンプルについて、吸水前と吸水後に、直径をマイクロメーター(Mitutoyo製、精度1000分の1mm)によって測定し、直径の変化率(%)を以下の数式(1)より算出した。
飽和時の吸水膨張率={(飽和吸水時の円板直径)−(吸水率測定前の円板直径)}×100/(吸水率測定前の円板直径)
・・・数式(1)
<モノマー合成例1>
・500mlステンレス製反応器にアクリル酸メチル173g(2.01mol)、ジシクロペンタジエン167g(1.26mol)を仕込み195℃で2時間反応を行った。下記式(3a)で表されるモノオレフィン96gを含有する反応液を取得し、これを蒸留精製した後、一部を後段の反応に供した。
・300mlステンレス製反応器を使用し、蒸留精製した式(3a)で表されるモノオレフィンのヒドロホルミル化反応をCO/H混合ガス(CO/Hモル比=1)を用いて行った。反応器に式(3a)で表されるモノオレフィン70g、トルエン140g、亜リン酸トリフェニル0.50g、別途調製したRh(acac)(CO)のトルエン溶液550μl(濃度0.003mol/L)を加えた。窒素およびCO/H混合ガスによる置換を各々3回行った後、CO/H混合ガスで系内を加圧し、100℃、2MPaにて5時間反応を行った。反応終了後、反応液のガスクロマトグラフィー分析を行い、下記式(2a)で表される二官能性化合物76g、式(3a)で表されるモノオレフィン1.4gを含む反応液(転化率98%、選択率97%)であることを確認すると共に、これを蒸留精製した後、一部を後段の反応に供した。
・300mlステンレス製反応器に蒸留精製した式(2a)で表される二官能性化合物50g、Cu−Zn−Al触媒(日揮触媒化成株式会社製:E−01X)10g、トルエン150gを添加し、水素ガスで系内を加圧し、10MPa、215℃で8時間反応を行った。反応後、得られたスラリーをメタノールで希釈し、孔径0.2μmのメンブレンフィルターで触媒をろ過した後、エバポレーターを使用して溶媒を留去し、ガスクロマトグラフィー及びGC−MSで分析し、分子量222の主生成物43gを含有することが確認された(主生成物収率96%)。これをさらに蒸留精製し主生成物を取得した。
(式中、Meはメチル基を表す。)
<生成物の同定>
モノマー合成例1で取得した成分のNMR分析、ガスクロマトグラフィー分析およびGC−MS分析を行った。NMRスペクトルを図1〜3に示す。
1)NMR測定条件
・装置 :日本電子株式会社製,JNM−ECA500(500MHz)
・測定モード :1H−NMR、13C−NMR、COSY−NMR
・溶媒 :CDOD(重メタノール)
・内部標準物質:テトラメチルシラン
2)ガスクロマトグラフィー測定条件
・分析装置 :株式会社島津製作所製 キャピラリガスクロマトグラフGC−2010 Plus
・分析カラム :ジーエルサイエンス株式会社製、InertCap1(30m、0.32mmI.D.、膜厚0.25μm)
・オーブン温度:60℃(0.5分間保持)−15℃/分にて昇温−280℃(4分間保持)・検出器 :FID、温度280℃
3)GC−MS測定条件
・分析装置 :株式会社島津製作所製、GCMS−QP2010 Plus
・イオン化電圧:70eV
・分析カラム :Agilent Technologies製、DB−1(30m、0.32mmI.D.、膜厚1.00μm)
・オーブン温度:60℃(0.5分間保持)−15℃/分にて昇温−280℃(4分間保持)検出器温度:280℃
GC−MS分析、及び図1〜3のNMR分析の結果から、モノマー合成例1で得られた主生成物は、前記式(1a)で表されるジオール化合物(D-NDM)であることが確認された。さらにガスクロマトグラフィーによる分析より、得られたジオール化合物は、ヒドロキシメチル基が2,6位の異性体=76質量%および2,7位の異性体=24質量%の異性体混合物であることが確認された。
<モノマー合成例2>
・モノマー合成例1のアクリル酸メチルの代わりにメタクロレイン141g(1.93mol/純度96%)を使用して下記式(3b)で表されるモノオレフィン86gを含有する反応液を取得し、これを蒸留精製した後、一部を後段の反応に供した。
・300mlステンレス製反応器を使用し、式(3b)で表されるモノオレフィンのヒドロホルミル化反応をCO/H混合ガス(CO/Hモル比=1)を用いて行った。反応器に式(3b) で表されるモノオレフィン70g、トルエン140g、亜リン酸トリフェニル0.55g、別途調製したRh(acac)(CO)のトルエン溶液580μl(濃度0.003mol/L)を加えた。窒素およびCO/H混合ガスによる置換を各々3回行った後、CO/H混合ガスで系内を加圧し、100℃、2MPaにて6時間反応を行った。反応終了後、反応液のガスクロマトグラフィー分析を行った。下記式(2b)で表される二官能性化合物77g、式(3b)で表されるモノオレフィン1.3gを含む反応液であることを確認した(転化率98%、選択率98%)
・300mlステンレス製反応器に蒸留精製した式(2b)で表される二官能性化合物50g、トルエン150g、ラネーコバルト触媒10mlを添加した。水素ガスで系内を加圧し、4MPa、100℃で5時間反応を行った。反応後、得られたスラリーをメタノールで希釈し、孔径0.2μmのメンブレンフィルターで触媒をろ過した。エバポレーターを使用して溶媒を留去し、ガスクロマトグラフィー及びGC−MSで分析し、分子量236の主生成物49gを含有することを確認した(収率96%)。
・得られた主生成物は下記式(1b)で表される二官能性化合物であることが確認された。
<モノマー合成例3>
・モノマー合成例1と同様にして式(3a)で表されるモノオレフィンの合成ならびに蒸留精製を行った。
・300mlステンレス製反応器を使用し、式(3a)で表されるモノオレフィンのヒドロホルミル化反応をCO/H混合ガス(CO/Hモル比=1)を用いて行った。ステンレス製のタンクに式(3a)で表されるモノオレフィン70gとトルエン100gを加え、窒素およびCO/H混合ガスによる置換を各々3回行った後、CO/H混合ガスで系内を微加圧にした。これとは別に、300mlステンレス製反応器にトルエン40g、亜リン酸トリフェニル0.13g、別途調製したRh(acac)(CO)のトルエン溶液120μl(濃度0.003mol/L)を加え、窒素およびCO/H混合ガスによる置換を各々3回行った後、CO/H混合ガスで系内を加圧し、100℃、2MPaに保持した。前述のステンレス製タンクから式(3a)で表されるモノオレフィンのトルエン溶液を2時間掛けて反応器に供給し(その間、反応器は100℃、2MPaに制御)、供給終了後、100℃、2MPaにて3時間熟成を行った。反応終了後、反応液のガスクロマトグラフィー分析を行った。式(2a)で表される二官能性化合物78g、式(3a)で表されるモノオレフィン0.73gを含む反応液であることを確認した(転化率99%、選択率99%)
・モノマー合成例1同様、式(2a)で表されるジオール化合物を原料として還元反応を行い(反応収率96%)、更に蒸留精製により式(1a)で表されるジオール化合物(D-NDM)を取得した。ガスクロマトグラフィーによる分析より、得られたジオール化合物は、ヒドロキシメチル基が2,6位の異性体=52質量%および2,7位の異性体=48質量%の異性体混合物であることが確認された。
<モノマー合成例4>
モノマー合成例1のアクリル酸メチルの代わりに、エチルアクロレイン52g(0.61mol/純度99%)を使用して下記式(3c)で表されるモノオレフィン14gを含有する反応液を取得した。同反応を2回行い、蒸留精製した後、一部を後段の反応に供した。
300mlステンレス製反応器を使用し、式(3c) で表されるモノオレフィンのヒドロホルミル化反応をCO/H混合ガス(CO/Hモル比=1)を用いて行った。反応器に式(3c)で表されるモノオレフィン21.3g、トルエン20g、トリフェニルホスフィン518mg、別途調製したRh(acac)(CO)のトルエン溶液128μl(濃度0.0384mol/L)を加えた。窒素およびCO/H混合ガスによる置換を各々3回行った後、CO/H混合ガスで系内を加圧し、110℃、2MPaにて1.5時間反応を行った。反応終了後、上記の条件で反応液のガスクロマトグラフィー分析を行った。その結果、下記式(2c)で表される二官能性化合物23.8gを含む反応液であることを確認した(収率98%)。
300mlステンレス製反応器に式(2c)で表される二官能性化合物22.7gを含む反応液、シクロヘキサノール38g、Cu−Zn−Al触媒(日揮触媒化成株式会社製:E−01X)2.2gを添加した。水素ガスで系内を加圧し、3MPa、140℃で1.5時間反応を行った。反応後、得られたスラリーをメタノールで希釈し、孔径0.2μmのメンブレンフィルターで触媒をろ過した。エバポレーターを使用して溶媒を留去し、上記の条件でガスクロマトグラフィー及びGC−MSで分析を行った。GC−MS分析より得られた主生成物は式(1c)で表される二官能性化合物であることを確認した。また、式(1c)で表される二官能性化合物の生成量が22gであることも確認した(収率96%)。
<実施例1>
モノマー合成例1より得られた式(1a)で表されるD-NDM:23.53g(0.106モル)、ジフェニルカーボネート:23.02g(0.107モル)、および炭酸水素ナトリウム:0.07mg(0.8μモル)を攪拌機および留出装置付きの300mL反応器に入れ、窒素雰囲気760Torrの下1時間かけて215℃に加熱し、撹拌した。オイルバスにて加熱を行い、200℃からエステル交換反応を開始した。反応開始から5分後に攪拌を開始し、20分後、10分かけて760Torrから200Torrまで減圧した。減圧しながら温度を210℃まで加熱し、反応開始後70分後で220℃まで昇温、80分後から30分かけて150Torrまで減圧、温度を240℃まで昇温させるとともに1Torrまで減圧したのち10分間保持し、ポリカーボネート樹脂を得た。
得られたポリカーボネート樹脂のMw=8,000、Tg=110℃であった。このポリカーボネート樹脂の屈折率は1.536、アッベ数55.2であった。全光線透過率は90%であった。また飽和吸水率は0.38%、飽和時の吸水膨張率は0.038%であった。結果を表1および2に示す。
<実施例2>
モノマー合成例1より得られた式(1a)で表されるD-NDM:23.20g(0.104モル)、ジフェニルカーボネート:22.62g(0.106モル)、および炭酸水素ナトリウム:0.26mg(3.1μモル)を攪拌機および留出装置付きの300mL反応器に入れ、仕込み量以外は実施例1と同様に操作し、ポリカーボネート樹脂を得た。得られたポリカーボネート樹脂はMw=15,000、Tg=127℃であった。また、屈折率は1.534、アッベ数は56.0であった。全光線透過率は90%であった。また、飽和吸水率は0.34%、飽和時の吸水膨張率は0.036%であった。
<実施例3>
モノマー合成例1より得られた式(1a)で表されるD-NDM:30.9g(0.139モル)、ジフェニルカーボネート:29.8g(0.139モル)、および炭酸水素ナトリウム:0.09mg(1.1μモル)を攪拌機および留出装置付きの300mL反応器に入れ、仕込み量以外は実施例1と同様に操作し、ポリカーボネート樹脂を得た。得られたポリカーボネート樹脂はMw=42,000、Tg=141℃であった。また、屈折率は1.531、アッベ数は57.3であった。全光線透過率は90%であった。また、飽和吸水率は0.35%、飽和時の吸水膨張率は0.033%であった。
以下の測定条件で、得られたポリカーボネート樹脂のNMR分析を行った。NMRスペクトルを図4に示す。
NMR測定条件
・装置 :日本電子株式会社製,JNM−ECA500(500MHz)
・測定モード :1H−NMR
・溶媒 :重クロロホルム
・内部標準物質:テトラメチルシラン
<実施例4>
モノマー合成例1より得られた式(1a)で表されるD-NDM:28.9g(0.130モル)、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)フルオレン:6.3g(0.014モル)、ジフェニルカーボネート:31.5g(0.147モル)、および炭酸水素ナトリウム:0.09mg(1.1μモル)を攪拌機および留出装置付きの300mL反応器に入れ、仕込み量以外は実施例1と同様に操作し、ポリカーボネート樹脂を得た。得られたポリカーボネート樹脂はMw=27,000、Tg=142℃であった。また、屈折率は1.551、アッベ数は45.5であった。全光線透過率は90%であった。また、飽和吸水率は0.37%、飽和時の吸水膨張率は0.038%であった。
<実施例5>
モノマー合成例1より得られた式(1a)で表されるD-NDM:4.76g(0.021モル)、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)フルオレン:37.6g(0.086モル)、ジフェニルカーボネート:23.3g(0.109モル)、および炭酸水素ナトリウム:0.07mg(0.9μモル)を攪拌機および留出装置付きの300mL反応器に入れ、仕込み量以外は実施例1と同様に操作し、ポリカーボネート樹脂を得た。得られたポリカーボネート樹脂はMw=32,000、Tg=146℃であった。また、屈折率は1.626、アッベ数は25.3であった。全光線透過率は89%であった。また、飽和吸水率は0.37%、飽和時の吸水膨張率は0.033%であった。
<実施例6>
モノマー合成例1より得られた式(1a)で表されるD-NDM:11.3g(0.051モル)、9,9−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)フルオレン:20.0g(0.046モル)、ジフェニルカーボネート:21.0g(0.098モル)、および炭酸水素ナトリウム:0.05mg(0.6μモル)を攪拌機および留出装置付きの300mL反応器に入れ、仕込み量以外は実施例1と同様に操作し、ポリカーボネート樹脂を得た。得られたポリカーボネート樹脂はMw=35,000、Tg=144℃であった。また、屈折率は1.597、アッベ数は30.0であった。全光線透過率は89%であった。また、飽和吸水率は0.37%、飽和時の吸水膨張率は0.038%であった。
<実施例7>
モノマー合成例3より得られた式(1a)で表されるD-NDMを使用した以外は、実施例1と同様の条件にてポリカーボネート樹脂を合成した。得られたポリカーボネート樹脂はMw=38,000、Tg=140℃、屈折率は1.532、アッベ数は57.2であった。全光線透過率は90%であった。また、飽和吸水率は0.34%、飽和時の吸水膨張率は 0.033%であった。
<実施例8>
モノマー合成例3より得られた式(1a)で表されるD-NDM(ヒドロキシメチル基が2,6位の異性体=52質量%および2,7位の異性体=48質量%)の異性体混合物の蒸留を行い、2,6位の異性体=22質量%及び2,7位の異性体=78質量%のD-NDMを得た。このD-NDMを使用した以外は、実施例1と同様の条件にてポリカーボネート樹脂を合成した。得られたポリカーボネート樹脂はMw=41,000、Tg=137℃、屈折率は1.531、アッベ数は57.0であった。全光線透過率は90%であった。また、飽和吸水率は0.35%、飽和時の吸水膨張率は0.033%であった。
<例9>
モノマー合成例1より得られた式(1a)で表されるD-NDM(ヒドロキシメチル基が2,6位の異性体=76質量%および2,7位の異性体=24質量%)の異性体混合物の蒸留を行い、2,6位の異性体=99.5質量%及び2,7位の異性体=0.5質量%のD-NDMを得た。このD-NDMを使用した以外は、実施例1と同様の条件にてポリカーボネート樹脂を合成した。
得られたポリカーボネート樹脂を用いて屈折率およびアッベ数測定用に成形した円板状成形体は結晶化に起因する白濁が認められ、光学材料として屈折率、およびアッベ数を評価するに至らなかった。また、得られたポリカーボネート樹脂はMw=40,000、Tg=143℃であった。飽和吸水率は0.33%、飽和時の吸水膨張率は0.031%であった。
<実施例10>
モノマー合成例2より得られた下記式(1b)で表されるD-NDM:25.05g(0.106モル)、ジフェニルカーボネート:22.78g(0.106モル)、および炭酸水素ナトリウム:0.26mg(3.1μモル)を攪拌機および留出装置付きの300mL反応器に入れ、窒素雰囲気760Torrの下1時間かけて215℃に加熱し、撹拌した。オイルバスにて加熱を行い、200℃からエステル交換反応を開始した。反応開始から5分後に攪拌を開始し、20分後、10分かけて760Torrから200Torrまで減圧した。減圧しながら温度を210℃まで加熱し、反応開始後70分後で220℃まで昇温、80分後から30分かけて150Torrまで減圧、温度を240℃まで昇温させるとともに1Torrまで減圧したのち10分間保持し、ポリカーボネート樹脂を得た。
得られたポリカーボネート樹脂のMw=38,000、Tg=135℃であった。このポリカーボネート樹脂の屈折率は1.533、アッベ数は56.8であった。全光線透過率は90%であった。また、飽和吸水率は0.33%、飽和時の吸水膨張率は0.035%であった。
<実施例11>
モノマー合成例4より得られた下記式(1c)で表されるD-NDM:26.54g(0.104モル)、ジフェニルカーボネート:22.78g(0.106モル)、および炭酸水素ナトリウム:0.26mg(3.1μモル)を攪拌機および留出装置付きの300mL反応器に入れ、仕込み量以外は実施例1と同様に操作し、ポリカーボネート樹脂を得た。得られたポリカーボネート樹脂はMw=35,000、Tg=133℃であった。また、屈折率は1.534、アッベ数は56.6であった。全光線透過率は90%であった。また、飽和吸水率は0.32%、飽和時の吸水膨張率は0.034%であった。
本発明は、高屈折率かつ低アッベ数のポリカーボネート樹脂に対して、吸水膨張率の差が小さい高アッベ数のポリカーボネート樹脂を提供することを目的とする。以下に、レンズ形成の際の貼り合わせ対象である樹脂(対象1及び対象2)、並びに高アッベ数の樹脂(比較例1)の吸水率(%)と吸水膨張率(%)を示す。
<対象1>
低アッベ数のビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂(分子量Mw=30,000、三菱ガス化学株式会社製 H−4000)を使用して吸水率(%)と吸水膨張率(%)を測定した。結果を表1と2に示す。
<比較例1>
高アッベ数のシクロオレフィンポリマー樹脂(分子量Mw=140,000、日本ゼオン株式会社製 ZEONEX 330R)を使用して吸水率(%)と吸水膨張率(%)を測定した。結果を表1と2に示す。
<対象2>
低アッベ数の光学用ポリカーボネート樹脂(分子量Mw=27,000、三菱ガス化学株式会社製 EP5000)を使用して吸水率(%)と吸水膨張率(%)を測定した。結果を表1と2に示す。
表1及び表2の結果より、対象2の低アッベ数のポリカーボネート樹脂(三菱ガス化学株式会社製 EP5000)の吸水膨張率と、実施例1のポリカーボネート樹脂の吸水膨張率とは近い値を示しており、本発明によれば「高屈折率かつ低アッベ数のポリカーボネート樹脂に対して、吸水膨張率の差が小さい高アッベ数のポリカーボネート樹脂を提供する」という課題が達成できることがわかる。一方、比較例1の高アッベ数の樹脂は吸水膨張率が非常に低く、上記本発明の課題を達成することができないことがわかる。
<比較例2>
オートクレーブにフマル酸ジメチル108g(0.75モル)、ジシクロペンタジエン128g(0.97モル)およびp−キシレン300gを仕込み、窒素ガスで系内を置換した。次いで、オートクレーブの内温を180℃に昇温し、同温度で攪拌下に20時間反応させた。反応終了後、10%のパラジウムを担持させた活性炭6gを添加し、系内を水素ガスで置換したのち、水素ガスを21MPa仕込み、80℃で1時間攪拌下に反応させた。反応混合物を減圧蒸留に付し、次いで、その残渣をエタノールから再結晶することにより、ペルヒドロ−1,4:5,8−ジメタノナフタレンジカルボン酸ジメチルを得た。内容300mLのオートクレーブにペルヒドロ−1,4:5,8−ジメタノナフタレンジカルボン酸ジメチル52g、銅−クロム酸化物(日揮化学(株)製、N−203−SD)5gおよび1,4−ジオキサン100mLを仕込んだ。次いで、系内を水素ガスで置換したのち、水素ガスを仕込み、30MPaの圧力下、200℃で20時間反応させた。反応終了後、1,4−ジオキサンを除去することにより得られた白色粉末を酢酸エチルから再結晶した結果、下記構造式で表されるペルヒドロ−1,4:5,8−ジメタノナフタレン−2,3−ジメタノールが得られた。
ここで得られたペルヒドロ−1,4:5,8−ジメタノナフタレン−2,3−ジメタノールを30.90g(0.139モル)、ジフェニルカーボネート:29.80g(0.139モル)、および炭酸水素ナトリウム:0.09mg(1.1μモル)を攪拌機および留出装置付きの300mL反応器に入れ、窒素雰囲気760Torrの下、1時間かけて215℃に加熱し撹拌した。オイルバスにて加熱を行い、200℃からエステル交換反応を開始した。反応開始から5分後に攪拌を開始し、20分後、10分かけて760Torrから200Torrまで減圧した。減圧しながら温度を210℃まで加熱し、反応開始後70分後で220℃まで昇温、80分後から30分かけて150Torrまで減圧、温度を240℃まで昇温させるとともに1Torrまで減圧したのち10分間保持し、ポリカーボネート樹脂を得た。
日本工業規格K7113に基づき、得られたポリカーボネート樹脂を1号型試験片の形状に成形し、引っ張り降伏伸び率を測定した(引っ張り速度2mm/min.)。比較例2で得られたポリカーボネート樹脂の引っ張り降伏伸び率は51%であったのに対して、実施例3で得られたポリカーボネート樹脂の引っ張り降伏伸び率は150%であった。
本発明により、優れた高アッベ数の光学レンズを得ることができる。本発明の光学レンズは、射出成形可能で生産性が高く安価であるため、カメラ、望遠鏡、双眼鏡、テレビプロジェクター等、従来、高価な高アッベガラスレンズが用いられていた分野に用いることができ極めて有用である。また、高アッベレンズと低アッベレンズの吸水率差が小さくなることから、小さな光学レンズユニットに特に好適である。さらに本発明により、ガラスレンズでは技術的に加工の困難な高アッベ非球面レンズを射出成形により簡便に得ることができ、極めて有用である。

Claims (11)

  1. 下記一般式(1)で表される構成単位を含むポリカーボネート樹脂。
    (一般式(1)において、RはH、CHまたはCである。)
  2. 前記一般式(1)における−CHO−基が6位に結合した異性体(2,6位の異性体)と、前記一般式(1)における−CHO−基が7位に結合した異性体(2,7位の異性体)との混合物を含む、請求項1に記載のポリカーボネート樹脂。
  3. 前記2,6位の異性体と前記2,7位の異性体とが、質量比で1.0:99.0〜99.0:1.0の割合で含まれる、請求項2に記載のポリカーボネート樹脂。
  4. ポリカーボネート樹脂の吸水膨張率が0.01〜0.5%である、請求項1から3のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂。
  5. ポリカーボネート樹脂のアッベ数が25以上である、請求項1から4のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂。
  6. ポリカーボネート樹脂のガラス転移温度が110〜160℃である、請求項1から5のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂。
  7. ポリカーボネート樹脂の重量平均分子量が5,000〜50,000である、請求項1から6のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載のポリカーボネート樹脂を成形することにより得られる光学レンズ。
  9. 下記一般式(2)で表されるジオール化合物および炭酸ジエステルを反応させる工程を有するポリカーボネート樹脂の製造方法。
    (一般式(2)において、RはH、CHまたはCである。)
  10. 前記ジオール化合物が、前記一般式(2)における−CHOH基が6位に結合した異性体(2,6位の異性体)と、前記一般式(2)における−CHOH基が7位に結合した異性体(2,7位の異性体)との混合物を含む、請求項9に記載のポリカーボネート樹脂の製造方法。
  11. 前記2,6位の異性体と前記2,7位の異性体とが、質量比で1.0:99.0〜99.0:1.0の割合で含まれる、請求項10に記載のポリカーボネート樹脂の製造方法。
JP2019142623A 2014-09-30 2019-08-02 ポリカーボネート樹脂および光学レンズ Active JP6729772B2 (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014200807 2014-09-30
JP2014200807 2014-09-30
JP2015065896 2015-03-27
JP2015065896 2015-03-27

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016551996A Division JP6648696B2 (ja) 2014-09-30 2015-09-28 ポリカーボネート樹脂および光学レンズ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019214727A true JP2019214727A (ja) 2019-12-19
JP6729772B2 JP6729772B2 (ja) 2020-07-22

Family

ID=55630406

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016551996A Active JP6648696B2 (ja) 2014-09-30 2015-09-28 ポリカーボネート樹脂および光学レンズ
JP2019142623A Active JP6729772B2 (ja) 2014-09-30 2019-08-02 ポリカーボネート樹脂および光学レンズ

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016551996A Active JP6648696B2 (ja) 2014-09-30 2015-09-28 ポリカーボネート樹脂および光学レンズ

Country Status (7)

Country Link
US (2) US10048404B2 (ja)
EP (2) EP3202815B1 (ja)
JP (2) JP6648696B2 (ja)
KR (2) KR102355569B1 (ja)
CN (1) CN106661216B (ja)
TW (2) TWI757703B (ja)
WO (1) WO2016052370A1 (ja)

Families Citing this family (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5127658B2 (ja) 2008-10-06 2013-01-23 キヤノン株式会社 通信装置、通信装置の制御方法、コンピュータプログラム及び記憶媒体
EP3441415B1 (en) 2016-04-05 2019-11-27 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Polycarbonate copolymer, optical lens and film in which said polycarbonate copolymer is used, and method for producing said copolymer
KR102439383B1 (ko) * 2016-09-28 2022-09-01 미츠비시 가스 가가쿠 가부시키가이샤 광학 렌즈
US10913848B2 (en) 2017-03-31 2021-02-09 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Polycarbonate resin composition and optical lens using same
JP7384166B2 (ja) 2018-02-09 2023-11-21 三菱瓦斯化学株式会社 トリアリールメタン化合物
US11306180B2 (en) 2018-03-28 2022-04-19 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Polycarbonate and molded article
CN111936577A (zh) * 2018-04-04 2020-11-13 三菱瓦斯化学株式会社 聚酯树脂组合物
WO2019208710A1 (ja) * 2018-04-25 2019-10-31 Khネオケム株式会社 脂環式アルコールおよびアルデヒドの製造方法
EP3868811B1 (en) * 2018-10-16 2023-10-25 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Polyester carbonate resin and optical lens
TWI819114B (zh) * 2018-10-16 2023-10-21 日商三菱瓦斯化學股份有限公司 熱可塑性樹脂組成物及使用其之光學透鏡或薄膜
TW202016056A (zh) 2018-10-19 2020-05-01 德商路透化學儀器公司 多環化合物
ES2939545T3 (es) 2019-03-15 2023-04-24 Mitsubishi Gas Chemical Co Resina de carbonato de poliéster y cuerpo moldeado que se obtiene por moldeo de la composición de resina que contiene dicha resina
US20220162378A1 (en) * 2019-04-18 2022-05-26 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Thermoplastic resin, molded object, and monomer for thermoplastic resin
CN115551942B (zh) * 2020-03-31 2023-11-10 三菱瓦斯化学株式会社 树脂组合物以及含有该树脂组合物的光学透镜和光学膜
KR20230041958A (ko) * 2020-07-17 2023-03-27 미츠비시 가스 가가쿠 가부시키가이샤 광학 필름
KR20220032282A (ko) * 2020-09-07 2022-03-15 현대자동차주식회사 이미지 표시용 퍼들램프 장치
EP4324814A1 (en) * 2021-04-12 2024-02-21 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Method for producing dimethanol compound having norbornane skeleton
EP4324813A1 (en) * 2021-04-12 2024-02-21 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Method for producing dimethanol compound having norbornane skeleton
CN115703881B (zh) * 2021-08-06 2023-09-15 中国科学院过程工程研究所 一种聚碳酸酯光学树脂及其制备方法和应用
KR20240063141A (ko) 2021-09-10 2024-05-10 로이터 케미쉐 아파라테바우 이.카. (헤트)아릴 치환된 비스페놀 화합물 및 열가소성 수지
CN118055963A (zh) 2021-10-05 2024-05-17 三菱瓦斯化学株式会社 聚酯树脂及其制造方法、以及树脂组合物、成型体、光学部件
TW202323413A (zh) * 2021-10-05 2023-06-16 日商三菱瓦斯化學股份有限公司 二羥基化合物之製造方法及再生樹脂之製造方法
TW202330716A (zh) * 2021-11-30 2023-08-01 日商三菱瓦斯化學股份有限公司 聚碳酸酯樹脂組成物及使用其之光學透鏡
WO2023208837A1 (en) 2022-04-26 2023-11-02 Reuter Chemische Apparatebau E.K. Oligomeric binaphthyl compounds and thermoplastic resins
WO2024068860A1 (en) 2022-09-30 2024-04-04 Reuter Chemische Apparatebau E.K. Oligomeric binaphtyl compounds and thermoplastic resins

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05155964A (ja) * 1991-12-03 1993-06-22 Kuraray Co Ltd ポリウレタンおよびその製造方法

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0269520A (ja) 1988-09-02 1990-03-08 Kuraray Co Ltd 脂環式ポリカーボネートおよびその製造法
CA2010319C (en) * 1989-02-20 2001-03-13 Yohzoh Yamamoto Foamable polymer composition and foamed article
JPH04338594A (ja) 1991-05-14 1992-11-25 Arakawa Chem Ind Co Ltd 熱転写受像材料
JPH0570584A (ja) 1991-09-11 1993-03-23 Kuraray Co Ltd 脂環式ポリカーボネートおよびその製造方法
JP2882716B2 (ja) 1992-06-11 1999-04-12 株式会社クラレ 偏光板
JP2001261799A (ja) 2000-03-16 2001-09-26 Mitsubishi Gas Chem Co Inc 非晶質ポリエステル及び光学用材料
US20020156207A1 (en) 2000-09-07 2002-10-24 Junichi Imuta Polar group-containing olefin copolymer, process for preparing the same, thermoplastic resin composition containing the copolymer, and uses thereof
JP2007161917A (ja) 2005-12-15 2007-06-28 Teijin Ltd ポリエチレンナフタレート樹脂
WO2010084872A1 (ja) 2009-01-20 2010-07-29 昭和電工株式会社 (ポリ)カーボネートポリオールおよび該(ポリ)カーボネートポリオールを原料とするカルボキシル基含有ポリウレタン
JP5155964B2 (ja) 2009-08-07 2013-03-06 日本特殊陶業株式会社 グロープラグの通電制御装置及び発熱システム
KR20140009210A (ko) * 2010-12-10 2014-01-22 미쯔비시 가스 케미칼 컴파니, 인코포레이티드 폴리에스테르 수지 및 광학렌즈
JP2014091787A (ja) * 2012-11-05 2014-05-19 Ube Ind Ltd 環状アルキレン基を有するポリアルキレンカーボネートジオール及びその製造方法
EP3750939B1 (en) 2012-11-07 2023-05-24 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Polycarbonate resin, production method therefor, and optical molded body
TWI681950B (zh) * 2014-03-28 2020-01-11 日商三菱瓦斯化學股份有限公司 具有降莰烷骨架之二官能性化合物以及其製造方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05155964A (ja) * 1991-12-03 1993-06-22 Kuraray Co Ltd ポリウレタンおよびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
KR20210129268A (ko) 2021-10-27
US10605956B2 (en) 2020-03-31
US20190033489A1 (en) 2019-01-31
EP3415546B1 (en) 2021-08-18
KR102355569B1 (ko) 2022-01-25
CN106661216A (zh) 2017-05-10
JPWO2016052370A1 (ja) 2017-07-27
TW201625715A (zh) 2016-07-16
WO2016052370A1 (ja) 2016-04-07
TW202028293A (zh) 2020-08-01
EP3415546A1 (en) 2018-12-19
EP3202815A4 (en) 2018-04-11
US20170276837A1 (en) 2017-09-28
TWI711645B (zh) 2020-12-01
JP6729772B2 (ja) 2020-07-22
CN106661216B (zh) 2018-12-07
KR102355574B1 (ko) 2022-01-25
KR20170066280A (ko) 2017-06-14
US10048404B2 (en) 2018-08-14
TWI757703B (zh) 2022-03-11
EP3202815A1 (en) 2017-08-09
EP3202815B1 (en) 2019-01-23
JP6648696B2 (ja) 2020-02-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6729772B2 (ja) ポリカーボネート樹脂および光学レンズ
KR102439383B1 (ko) 광학 렌즈
KR102289070B1 (ko) 폴리카보네이트 공중합체, 그것을 사용한 광학 렌즈 및 필름, 그리고 그 공중합체의 제조 방법
US11732088B2 (en) Polyester carbonate resin and optical lens
JP7363893B2 (ja) 熱可塑性樹脂、成形体、及び熱可塑性樹脂用モノマー
JPWO2020080205A1 (ja) 熱可塑性樹脂組成物およびそれを用いた光学レンズまたはフィルム

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190802

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190830

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190830

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200422

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200602

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200615

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6729772

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151