JP2019206871A - 中空構造板 - Google Patents

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Abstract

【課題】強磁性体に対して簡単に着脱可能な中空構造板を提供すること。【解決手段】立壁により隔てられた中空部が複数形成された熱可塑性樹脂からなる中空構造部を少なくとも有し、少なくとも1以上の前記中空部内に磁石を有する、中空構造板を提供する。前記中空構造板は、磁束密度が、0.05〜0.45Tであってもよい。また、前記磁石の前記中空部内の体積に占める体積比率は、10〜85%であってもよい。更に、前記磁石を有する前記中空部同士の間隔が、3〜2500mmであってもよい。【選択図】図1

Description

本発明は、中空構造板に関する。より詳しくは、強磁性体に対して簡単に着脱可能な中空構造板に関する。
樹脂製の中空構造板は、軽量で、かつ、耐薬品性、耐水性、断熱性、遮音性及び復元性に優れ、取り扱いも容易であることから、箱材や梱包材などの物流用途、壁や天井用のパネル材などの建築用途、更には、自動車用途などの幅広い分野に使用されている。例えば、特許文献1には、所定の間隔を隔てて平行に配置された合成樹脂素材製の2枚のシートの間に、所定のピッチで凹凸波形が繰り返された合成樹脂素材製の波形部材が挟持された状態の中空構造板が開示されている。
特開2003−170515号公報
しかしながら、これらの中空構造板は、磁性を有せず、磁力を用いて他の部材に固定することが不可能であった。
そこで、本発明では、このような実情に鑑み、強磁性体に対して簡単に着脱可能な中空構造板を提供することを主目的とする。
すなわち、本発明では、立壁により隔てられた中空部が複数形成された熱可塑性樹脂からなる中空構造部を少なくとも有し、少なくとも1以上の前記中空部内に磁石を有する、中空構造板を提供する。
また、本発明に係る中空構造板は、磁束密度が、0.05〜0.45Tであってもよい。
更に、本発明では、前記磁石の前記中空部内の体積に占める体積比率が、10〜85%であってもよい。
加えて、本発明では、前記磁石を有する前記中空部同士の間隔が、3〜2500mmであってもよい。
ここで、本発明で使用する技術用語について定義付けを行う。
本発明において、「磁石」とは、二つの極(磁極)を持ち、双極性の磁場を発生させる源となる物体のことであり、「強磁性体」とは、磁石にくっつく物質のことであり、磁石もこの強磁性体に含まれる。
本発明によれば、強磁性体に対して簡単に着脱可能な中空構造板を提供することができる。
なお、ここに記載された効果は、必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
本発明に係る中空構造板1の第1実施形態の構造を模式的に示す断面図である。 Aは、本発明に係る中空構造板1の第2実施形態の構造を模式的に示す斜視図であり、Bは、Aの矢印方向から視た場合の模式図であり、Cは、BのP−P線端面図である。 本発明に係る中空構造板1の第3実施形態の構造を模式的に示す斜視図である。 本発明に係る中空構造板1の第4実施形態の構造を模式的に示す斜視図である。 本発明に係る中空構造板1の製造方法の一例を示す概念図である。 実施例における吸着力の評価方法を示す概念図である。
以下、本発明を実施するための好適な形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。
1.中空構造板1
図1は、本発明に係る中空構造板1の第1実施形態の構造を模式的に示す断面図である。本発明に係る中空構造板1は、立壁により隔てられた中空部21が複数形成された熱可塑性樹脂からなる中空構造部2を少なくとも有し、少なくとも1以上の中空部21内に磁石211を有する。また、本発明に係る中空構造板1は、必要に応じて、後述する表面材3や表皮材等を有していてもよい。
中空構造板1の目付は特に限定されないが、200〜6000g/m2とすることが好ましく、300〜2000g/m2とすることがより好ましく、400〜1800g/m2とすることが特に好ましい。これにより、中空構造板1の軽量化を図ることができる。
中空構造板1の厚みも特に限定されないが、1.5〜55mmとすることが好ましい。1.5mm以上とすることにより、中空構造板1の厚みが薄くなり過ぎることを防ぎ、曲げ剛性が保持された中空構造板1を作製できる。また、55mm以下とすることにより、中空構造部2における中空部21の高さを制御でき、中空部21の側壁の厚みがドラフトされて薄くなり過ぎることを防げるため、変形(座屈)が発生しにくい中空構造板1を作製できる。
<中空構造部2>
中空構造部2は、立壁により隔てられた中空部21が複数形成された熱可塑性樹脂からなる。また、中空構造部2には、後述する表面材3や表皮材等が積層されていてもよい。
本発明では、中空構造部2において、少なくとも1以上の中空部21内に磁石211を有することを特徴とする。これにより、強磁性体に対して簡単に着脱可能な中空構造板1を提供することができる。また、例えば、強磁性体を含む材質からなる、フスマ、建具、間仕切り、壁、家具、車両やコンテナなどの内装等に対して、中空構造板1を容易に着脱することができる。
磁石211の種類としては、例えば、等方性フェライト、異方性フェライト、ネオジウム、サマリウムコバルト、アルニコ、プラスチックマグネット等が挙げられる。本技術では、これらの中から1種又は2種以上適宜選択して用いることができる。
また、本発明において、磁石211の形状は特に限定されず、様々な形状を適宜選択して用いることができる。
更に、磁石211は、図1に示すように、中空部21内に、接着剤等により直接固定されていてもよいが、本発明では、図2〜4に示すように後述する表面材3や表皮材を積層することで、中空部21内に磁石211を入れることが好ましい。このような構成を採用することで、中空構造板1の製造効率を向上させることができる。なお、この場合、磁石211は、中空部21の壁面や、表面材3、表皮材等に直接固定されていなくてもよい。また、中空構造部2に表面材3や表皮材を積層した場合、表面材3や表皮材と中空部21の間には隙間が空いていてもよい。
本発明では、中空構造板1の磁束密度が、0.05〜0.45Tであることが好ましい。これにより、磁力による吸着を最適にすることができ、着脱を更に容易に行うことができる。なお、本明細書において、「磁束密度」とは、一定の面積に集まっている磁力線の数の密度である。
本発明では、磁石211の中空部21内の体積に占める体積比率が、10〜85%であることが好ましい。体積比率が10%未満であると、十分な吸着力を保持できない。また、体積比率が85%を超えると、中空部21内に占める磁石の比率が大きくなり、成形時の内圧が高くなってしまう。このため、例えば、中空部21の底面側に後述する表面材3や表皮材を積層する場合などには、該表面材3及び/又は表皮材が膨張してしまい、表面の平滑性が保持できなくなる。
また、本発明では、磁石211を有する中空部21同士の間隔I(図2のB参照)が、3〜2500mmであることが好ましい。これにより、磁力の局所的な偏りを無くすことができる。
更に、磁石211は、中空部21の全てに入れると、磁石211同士が引き合って中空構造部21の形状を保持できない場合もあるため、本発明では、間隔を隔てて磁石211を配置することが好ましく、図2に示すように、1の中空部21に磁石211を配置した場合、その周囲の中空部21には磁石211を配置しないようにすることがより好ましい。
中空構造部2において仮想される水平面と立壁とがなす角度(傾斜角)θ1(図1参照)は特に限定されないが、中空構造板1の外側から荷重をかけた際に、十分な強度を得るため、立壁に傾斜角を有する方が好ましい。また、傾斜角θ1は、45°以上とすることが好ましい。傾斜角θ1を45°以上とすることにより、更に十分な強度が得られる。また、傾斜角θ1は、80°未満とすることが好ましい。傾斜角θ1を80°未満とすることにより、中空構造部2を真空形成した場合等において、中空構造部2の厚みが薄くなり過ぎることを防ぎ、かつ、立壁のフィルム化も防止できるため、十分な強度が得られる。
また、傾斜角θ1は、50°以上75°未満とすることがより好ましい。これにより、中空構造板1の剛性を高めることができる。また、座屈等による変形を防ぎ、中空構造板1の形状保持性を向上させることができる。なお、本発明に係る中空構造板1において、傾斜角θ1は、常に一定でなくてもよく、中空部21が中心軸に対して非対称な形状であってもよい。
立壁の高さh(図1参照)は特に限定されないが、1mm以上とすることが好ましい。立壁の高さhを1mm以上とすることにより、剛性が高い中空構造板1を得ることができる。また、立壁の高さhは、50mm以下とすることが好ましい。立壁の高さhを50mm以下とすることにより、中空部21の側壁部分が薄くなり過ぎるのを防ぎ、中空構造部2の変形(座屈)を防ぐことができる。
立壁の厚みも特に限定されないが、0.1mm以上とすることが好ましい。立壁の厚みを0.1mm以上とすることにより、座屈等の変形を防ぎ、中空構造板1の形状保持性を向上させることができる。
また、本発明では、立壁の途中に段差を設けたり、立壁の途中にウェーブを設けたりすることもできる。
中空構造部2の材質は、熱可塑性樹脂であれば特に限定されず、通常、中空構造板に用いることが可能な熱可塑性樹脂を、1種又は2種以上適宜選択して用いることができる。
前記熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ポリウレタン、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリアセタール(PОM)等が挙げられる。
中空構造部2の材質としては、これらの中でも特に、加工性、コスト、重量及び物性の観点から、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、ポリプロピレンホモポリマー、ポリプロピレンランダムコポリマー、ポリプロピレンブロックコポリマー等のオレフィン系樹脂が好ましい。また、本発明では、更に高い剛性を得るため、ABS樹脂、ポリカーボネート等のエンジニアリング・プラスチックを用いることもできる。
中空構造部2の目付は特に限定されないが、150g/m2以上とすることが好ましい。目付を150g/m2以上とすることにより、中空部21を良好に成形することができる。
本発明では、中空構造部2や後述する表面材3を形成する熱可塑性樹脂には、タルク、マイカ、炭酸カルシウムなどのフィラー、ガラス繊維、アラミド繊維、炭素繊維等のチョップドストランド等を添加してもよい。
また、本発明では、中空構造部2や後述する表面材3を形成する熱可塑性樹脂には、難燃性、導電性、濡れ性、滑り性、耐候性などを向上させるための改質剤や顔料等の着色剤等を添加してもよい。
なお、中空構造部2や後述する表面材3は、同一の材料で形成されていてもよく、熱融着可能な範囲で相互に異なる材料で形成されていてもよい。
中空構造部2の構造は特に限定されないが、少なくとも一方の面に中空状の凸部(=中空部21)が複数形成された1枚の熱可塑性樹脂シートからなる構造(図1〜3参照)、又はハニカム構造の中空部21が複数形成された熱可塑性樹脂シートからなる構造(図4参照)が好ましく、少なくとも一方の面に中空状の凸部が複数形成された1枚の熱可塑性樹脂シートからなる構造がより好ましい。
また、本発明では、熱可塑性樹脂シートの一部に流路が存在する構造を採用することもできる。なお、本発明において、この流路の形状、断面の構造、流路の形成方向等は特に限定されない。
前記凸部は、図1に示すように、少なくとも上面部212及び開口部213を有していれば、その形態は特に限定されず、適宜自由に設計することができる。具体的には、例えば、図1及び2で示した円錐台形状又は楕円錐台形状、図3で示した三角錐台形状、四角錐台形状、五角錐台形状等の多角錐台形状、更には、円柱形状、楕円柱形状、多角柱形状、多角星柱形状、多角星錐台形状など様々な形状に設計することができる。また、これらの形状を組み合わせて設計してもよい。
本発明では、後述する表面材3や表皮材が中空構造部2に積層された際に、起点を少なくしてこれらからの剥離強度を向上させるため、図3で示したように、多角錐台形状や多角柱形状等の角を丸く設計してもよい。
本発明では、これらの中でも特に、前記凸部を、円錐台形状、楕円錐台形状又は多角錐台形状に設計することが好ましい。これにより、製造工程における設計を容易化できることに加え、金型を用いて前記凸部を成形する際には、金型の製造コストを削減することもできる。
また、本発明では、前記凸部を、円錐台形状又は楕円錐台形状に設計することがより好ましい。これにより、中空構造板1の曲げ剛性を向上させることができると共に、圧縮強度を保持させることができる。
更に、本発明では、前記凸部を、楕円錐台形状又は円錐台形状に設計した場合、上面部212の径の長さは特に限定されないが、1〜10mmとすることが好ましい。これにより、中空構造板1の厚さ方向における圧縮強度を向上させることができる。
また、本発明では、前記凸部を、楕円錐台形状又は円錐台形状に設計した場合、開口部213の径の長さは特に限定されないが、3〜15mmとすることが好ましい。これにより、中空構造板1の厚さ方向における圧縮強度を向上させることができる。
本発明では、前記凸部は、全て同一の形態であってもよいし、2種以上の形態を自由に選択して組み合わせてもよい。また、本発明では、前記凸部の途中に段差を設けたり、前記凸部の途中にウェーブを設けたりすることもできる。
前記凸部の配列形態は特に限定されず、例えば、前記凸部を四角格子状、千鳥状、又は不規則に配列させることができる。なお、本明細書では、千鳥状に配置させることには、図3に示すように、所定の基準方向に沿って視たときに、隣接する前記凸部同士が互い違うように配置される状態も含まれるものとする。
また、前記凸部を千鳥状に配列させた場合、横方向の中空部21の中心同士を結んだ線と斜め方向の中空部21の中心同士を結んだ線とがなす角度θ2(図2のB参照)は特に限定されないが、θ2=60°とすることが好ましい。これにより、中空構造板1の剛性を向上できる。なお、「四角格子状」とは、θ2=90°とした場合の配列を意味する。
中空部21の開口部212間の最短距離Lも特に限定されないが、0.2〜8mmとすることが好ましい。最短距離Lを0.2mm以上とすることにより、ライナー部(中空部21を一定の方向から視た際に、中空部21が存在しない部分)の厚みが薄くなり過ぎることを防げるため、圧縮強度の低下を回避できる。また、最短距離Lを8mm以下とすることにより、中空部21間の距離が長くなり過ぎて単位面当たりの中空部21の数が減りすぎることを回避できるため、中空構造板1の曲げ剛性を一定以上に保つことができる。なお、本発明に係る中空構造板1において、最短距離Lは、常に一定でなくてもよい。
本発明では、前述した少なくとも一方の面に中空状の凸部が複数形成された1枚の熱可塑性樹脂シートからなる構造とは、より具体的には、例えば、図1〜3で示したように、一方の面に錐台形状の凸部が複数形成された1枚の熱可塑性樹脂シートからなる構造とすることができる。この構造を採用することで、平面圧縮強度を保持しつつ、加工性にも優れた中空構造板1を提供できる。なお、この構造の中空構造板1は、例えば、後述する図5に示す製造方法等により製造することができる。
<表面材3>
本発明に係る中空構造板1は、必要に応じて、表面材3を有していてもよい。表面材3は、中空構造部2に積層される。なお、本発明では、この表面材3に対し、後述する表皮材等が積層されていてもよい。
表面材3の厚みは特に限定されないが、0.1〜1.5mmとすることが好ましい。0.1mm以上とすることで、中空構造板1の剛性を保持することができる。また、1.5mm以下とすることで、中空構造板1の磁束密度を一定以上にすることができ、吸着力を保持できる。
表面材3の目付は特に限定されないが、100g/m2以上とすることが好ましい。目付を100g/m2以上とすることにより、中空構造部2に表面材3を積層する際に、表面材31が薄くなり過ぎて破けることを防止できる。
表面材3の材質は熱可塑性樹脂であれば特に限定されず、通常、中空構造板に用いることが可能な熱可塑性樹脂を、1種又は2種以上適宜選択して用いることができる。なお、熱可塑性樹脂の具体例は前述したものと同様であるため、ここでは説明を割愛する。
表面材3の材質としては、これらの中でも特に、加工性、コスト、重量及び物性の観点から、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、ポリプロピレンホモポリマー、ポリプロピレンランダムコポリマー、ポリプロピレンブロックコポリマー等のオレフィン系樹脂が好ましい。また、本発明では、更に高い剛性を得るため、ABS樹脂、ポリカーボネート等のエンジニアリング・プラスチックを用いることもできる。
本発明では、表面材3を複数有していてもよく、この場合、複数の表面材3の厚みは同一としてもよいし、異なるものであってもよい。また、各表面材を、同一の材質で形成してもよいし、異なる材質で形成してもよい。
<表皮材>
本発明に係る中空構造板1は、必要に応じて、表皮材を有していてもよい。表皮材は、中空構造部2及び/又は表面材3に積層される。すなわち、表皮材は、中空構造部2に直接積層されていてもよいし、表面材3に更に積層されていてもよい。これにより、中空構造板1に対し、意匠性、吸音特性、断熱性などの各種用途に応じた特性を付与することができる。
表皮材の材質は特に限定されず、通常、中空構造板の表皮材として用いることができる材料を、目的の用途などに応じて、適宜自由に選択して用いることができる。具体的には、例えば、熱可塑性樹脂シート、樹脂製の織布、不織布、組布、編み物、ステンレス、アルミニウム、銅等からなる金属シート、有機系又は無機系多孔質シート、化粧シート等が挙げられる。また、複数の同種又は異種のシートを積層した積層シート等を表皮材として用いることも可能である。
本発明では、表皮材を複数有していてもよく、この場合、複数の表皮材の厚みは同一としてもよいし、異なるものであってもよい。また、各表皮材を、同一の材質で形成してもよいし、異なる材質で形成してもよい。
2.中空構造板1の製造方法
本発明に係る中空構造板1は、その構成に特徴があるため、製造方法は特に限定されない。すなわち、本発明に係る中空構造板1の製造には、通常、中空構造板を製造する際に用いられる方法を、適宜自由に選択して用いることができる。なお、図5において、矢印jは中空構造板1の流れ方向を示す。
図5は、本発明に係る中空構造板1の製造方法の一例を示す概念図である。図5で示した製造方法では、まず、溶融状態の熱可塑性樹脂Pを、金型D1、D2で両側からプレスすることにより、中空構造部2を製造する。次に、中空部21に磁石211を配置する。そして、先端にTダイ101が設けられた押出機102から、熱可塑性樹脂を押し出してシート状にした表面材3を、加熱手段が設けられたローラーRを用いて熱融着により中空構造部2に積層し、本発明に係る中空構造板1を製造する。
以下、実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明する。
なお、以下に説明する実施例は、本発明の代表的な実施例の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。
1.試験方法及び試験結果
まず、以下の表1に示す実施例1〜6の中空構造板を作製した。実施例1〜6の中空構造板は、図2で示した構造を図5で示した製造方法により作製した。
なお、表1中、PPはポリプロピレンを示し、PCはポリカーボネートを示す。
次に、各中空構造板において、以下の評価を行った。また、以下の評価結果は、表1に併記した。
[磁束密度の測定]
テスラメータ(カネテック社製、型番:TM−801)を用いて中空構造板の磁束密度を測定した。
測定はN=3で行い、表1には、平均値を記載した。
[吸着力の評価]
図6に示すような引っ張り冶具を用いて、引っ張り試験を行い、評価した。より具体的には、図6に示すように、鉄板と中空構造板を設置し、矢印の方向に引っ張り吸着力を測定した。なお、ここで用いた鉄板は、中空構造板よりも十分に厚みのあるものを使用した。
測定条件:0.5kgセル、セル速度:20mm/min
中空構造板のサイズ:100×150mm
鉄板のサイズ:150×200mm
中空構造板と鉄板の接触サイズ:100×100mm
測定はN=3で行い、表1には、最小値を記載した。
[保持性の評価]
前述した吸着力の評価において、鉄板を垂直に立て、3秒後に該鉄板に保持していた中空構造板を「A」、保持せず該鉄板から落下した中空構造板を「B」と評価した。
[総合評価]
吸着力の評価において、0.05〜50kgの吸着力の範囲であって、保持性の評価が「A」であった中空構造板について、総合評価を「A」、それ以外の場合を「B」と評価した。
2.考察
実施例1〜6の中空構造板は、いずれも磁力による吸着力を有していた。また、これらの中でも特に、実施例1〜4の中空構造板は、適度な吸着力を有しつつも、適度な保持性を有しており、強磁性体に対してより簡単に着脱することが可能であることが分かった。
本発明によれば、強磁性体に対して簡単に着脱可能な中空構造板を提供することができる。そのため、本発明に係る中空構造板は、強磁性体を含む材質からなる、フスマ、建具、間仕切り、壁、家具、車両やコンテナなどの内装等に対して、容易に着脱することができ、物流用途、建築用途、自動車用途などの各種用途に適用することができる。
1:中空構造板
2:中空構造部
21:中空部
211:磁石
212:上面部
213:開口部
3:表面材
101:Tダイ
102:押出機
R:加熱手段が設けられたローラー
D1、D2:金型
P:溶融状態の熱可塑性樹脂
θ1:中空部21の開口部212から仮想される水平面と中空部21とがなす角度
θ2:横方向の中空部21の中心同士を結んだ線と斜め方向の中空部21の中心同士を結んだ線とがなす角度
h:立壁の高さ
L:中空部21の開口部212間の最短距離
I:磁石211を有する中空部21同士の間隔
j:中空構造板1の流れ方向

Claims (4)

  1. 立壁により隔てられた中空部が複数形成された熱可塑性樹脂からなる中空構造部を少なくとも有し、
    少なくとも1以上の前記中空部内に磁石を有する、中空構造板。
  2. 磁束密度が、0.05〜0.45Tである、請求項1に記載の中空構造板。
  3. 前記磁石の前記中空部内の体積に占める体積比率が、10〜85%である、請求項1又は2に記載の中空構造板。
  4. 前記磁石を有する前記中空部同士の間隔が、3〜2500mmである、請求項1から3のいずれか1項に記載の中空構造板。
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