JP2017206015A - 複合成形体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明に係る複合成形体の製造方法は、熱可塑性樹脂と補強材からなる熱可塑性樹脂組成物を成形してなる成形体(A)と、該成形体(A)と同種の熱可塑性樹脂と連続強化繊維を配列させた基材からなる繊維強化樹脂成形体(B)とを超音波溶着により接合する複合成形体の製造方法であって、成形体(A)の熱可塑性樹脂組成物における補強材の含有量が30重量%以上であり、かつ、成形体(A)における補強材の体積含有率をVfa、繊維強化樹脂成形体(B)における強化繊維の体積含有率をVfbとしたとき、Vfa−Vfbの差が1〜30%の範囲にあることを特徴とする方法からなる。複合成形体の機械特性、接合強度が高く、そり変形が小さいことから、VfaとVfbの差が1〜25%であることが好ましく、1〜20%がより好ましい。
きる。
(1)評価方法
まず、実施例、比較例で用いた物性の測定方法について説明する。
作製した複合成形体を切り出して、10mm×150mm×3.3mmt(t:厚さ)の短冊状試験片を作製した。短冊状試験片を繊維強化樹脂成形体(B−1)が下側になるよう配置し、スパン間距離64mm、曲げ速度2mm/minの試験条件で曲げ試験を行った。試験はn=3で行い、曲げ強度、曲げ弾性率の測定を行った。
作製した複合成形体を平坦な台の上に置き、基準点に対する最大高さをノギスを用いて測定し、そり量とした。
3次元曲面を有する成形体(A´)に繊維強化樹脂成形体(B)を接合した複合成形体を作製し、密着性を目視で評価した。接合面が接合したものを○、接合面が剥離したものを×と判定した。
次に、評価に用いる成形体について説明する。
(2−1)成形体(A)、(A´)
・熱可塑性樹脂組成物を成形してなる成形体(A−1)、(A´−1)の製造:
表1に示す熱可塑性樹脂組成物(a−1)を用いて射出成形し、100mm×150mm×3mmtの角板形状の成形体(A−1)を得た。
一方、密着性評価に用いる、熱可塑性樹脂組成物を成形してなり3次元形状を有する成形体として、3次元形状の金型を用い、同様の方法で図1に示す3次元形状を有する成形体(A´−1)を作製した(図1の成形体1)。
・成形体(A−2)〜(A−4)、(A´−2)〜(A´−4)の製造:
表1に示す熱可塑性樹脂組成物(a−2)〜(a−4)を用いた以外は上記と同様の方法により、熱可塑性樹脂組成物を成形してなる成形体(A−2)〜(A−4)を作製した。また、同様に、密着性評価に用いる3次元形状を有する成形体(A´−2)〜(A´−4)作製した。
・繊維強化樹脂成形体(B−1)の製造:
東レ(株)製炭素繊維“トレカ”(登録商標)T700S(12K(K:1,000本))を引き揃え、ナイロン6樹脂で充満された含浸ダイに投入した後、引き抜き成形によって、幅50mm、厚み0.30mm、炭素繊維含有量60重量%の繊維強化樹脂成形体(B−1)を得た。
・繊維強化樹脂成形体(B−2)の製造:
炭素繊維含有量を50重量%に変更した以外は、繊維強化樹脂成形体(B−1)と同様の方法により、繊維強化樹脂成形体(B−2)を作製した。
超音波溶着装置(アドウェルズ社製、SW1000LS)を使用し、ステージ上に、上記で作製した、繊維強化樹脂成形体(B−1)、熱可塑性樹脂組成物を成形してなる成形体(A−1)を積層した。超音波ホーンの位置調整を行った後、溶着装置を稼働させ複合成形体を作製した。また、密着性評価に用いる複合成形体として、繊維強化樹脂成形体(B−1)、3次元形状を有する成形体(A´−1)を積層し、上記の超音波溶着装置を稼働させ複合成形体を作製した。
これらを用いて各種評価を行った結果を表1に示す。
表1に示す通り材料を変更した以外は、実施例1と同様の方法で複合成形体を作製し、特性評価を行った。評価結果を表1に示す。
表1に示す通り材料を変更した以外は、実施例1と同様の方法で複合成形体を作製し、特性評価を行った。評価結果を表1に示す。
金型内に(B−1)の繊維強化樹脂成形体をインサートした後、表1に示す熱可塑性樹脂組成物(a−1)を用いて射出成形し、100mm×150mm×3mmtの角板形状の複合成形体を得た。これを用いて、曲げ評価およびそり評価を行った結果を表1に示す。
表1に示す通り、成形体(A)、(A´)のみを用い、繊維強化樹脂成形体(B)を用いなかった場合の特性評価結果を、表1に示す。
Claims (12)
- 熱可塑性樹脂と補強材からなる熱可塑性樹脂組成物を成形してなる成形体(A)と、該成形体(A)と同種の熱可塑性樹脂と連続強化繊維を配列させた基材からなる繊維強化樹脂成形体(B)とを超音波溶着により接合する複合成形体の製造方法であって、前記成形体(A)の熱可塑性樹脂組成物における補強材の含有量が30重量%以上であり、かつ、前記成形体(A)における補強材の体積含有率をVfa、前記繊維強化樹脂成形体(B)における強化繊維の体積含有率をVfbとしたとき、Vfa−Vfbの差が1〜30%の範囲にあることを特徴とする、複合成形体の製造方法。
- 前記成形体(A)及び前記繊維強化樹脂成形体(B)が、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリアリーレンサルファイド系樹脂、スチレン系樹脂から選ばれる少なくとも1種をマトリクス樹脂としている、請求項1に記載の複合成形体の製造方法。
- 前記成形体(A)及び前記繊維強化樹脂成形体(B)がポリアミド系樹脂をマトリクス樹脂としている、請求項2に記載の複合成形体の製造方法。
- 前記成形体(A)の前記繊維強化樹脂成形体(B)の接合面の中心線平均表面粗さRaが1≦Ra≦10(μm)の範囲にある、請求項1〜3のいずれかに記載の複合成形体の製造方法。
- 前記繊維強化樹脂成形体(B)が一方向に連続強化繊維を配列させた基材からなる、請求項1〜4のいずれかに記載の複合成形体の製造方法。
- 前記繊維強化樹脂成形体(B)がテープ状基材からなる、請求項1〜5のいずれかに記載の複合成形体の製造方法。
- 前記成形体(A)が射出成形により成形されている、請求項1〜6のいずれかに記載の複合成形体の製造方法。
- 前記成形体(A)に含有される補強材が、繊維状物として炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、または非繊維状物としてタルク、マイカ、カオリン、炭酸カルシウム、ガラスビーズ、ガラスフレーク、クレー、ワラステナイトのいずれか少なくとも一つを含む、請求項1〜7のいずれかに記載の複合成形体の製造方法。
- 前記繊維状物が不連続繊維であることを特徴とする、請求項8に記載の複合成形体の製造方法。
- 前記繊維強化樹脂成形体(B)における強化繊維が炭素繊維である、請求項1〜9のいずれかに記載の複合成形体の製造方法。
- 前記繊維強化樹脂成形体(B)の厚みが0.1〜1mmの範囲にある、請求項1〜10のいずれかに記載の複合成形体の製造方法。
- 前記成形体(A)の前記繊維強化樹脂成形体(B)との接合面の少なくとも一部が曲面に形成されている、請求項1〜11のいずれかに記載の複合成形体の製造方法。
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CN113427769A (zh) * | 2021-06-22 | 2021-09-24 | 中国科学院重庆绿色智能技术研究院 | 一种基于难相容高分子材料的超声波焊接方法及超声波焊接装置 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014055258A (ja) * | 2012-09-13 | 2014-03-27 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | プレス成形用熱可塑性樹脂系繊維強化複合材料とその製造方法 |
WO2015012335A1 (ja) * | 2013-07-24 | 2015-01-29 | 帝人株式会社 | 繊維強化プラスチック接合体及びその製造方法 |
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