JP2019190601A - 免震装置、免震システム、及び免震構造物 - Google Patents

免震装置、免震システム、及び免震構造物 Download PDF

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Abstract

【課題】上部構造体の偏心を抑制可能であり、大地震時にはすべり支承として機能する免震装置、これを用いた免震システム、及び免震構造物を提供する。【解決手段】建築構造物の上部構造体5と下部構造体2のいずれか一方の構造体5に固定された取付板21と、他方の構造体2に固定されたすべり板23と、取付板21に対して水平方向に相対移動不能に設けられた積層ゴム部24と、すべり板23側に設けられ、すべり板23に摺動自在に当接されたすべり材31と、を備え、積層ゴム部24は、取付板21側に設けられた第1積層ゴム部25と、第1積層ゴム部25に接合されてすべり板23側に設けられた軸力伝達体26と、を備え、第1積層ゴム部25は軸力伝達体26よりも低剛性に形成され、積層ゴム部24の外周28c、29cから水平方向に間隔を開けて設けられた、第1積層ゴム部25の変形領域を調整する変形範囲調整機構35を更に備えている。【選択図】図3

Description

本発明は、免震装置、免震システム、及び免震構造物に関する。
従来より、地震の振動が建築構造物に伝わるのを防ぐために、建築構造物を長周期化させて地震エネルギーを低減し、あるいは地震エネルギーを吸収する、積層ゴム支承や弾性すべり支承等の免震装置が広く用いられている。
例えば、特許文献1には、次のようなすべり支承免震装置が開示されている。すべり支承免震装置は、弾性すべり支承と、鉛直剛性を調整する鉛直剛性調整機構を備えている。鉛直剛性調整機構は、弾性すべり支承と鉛直方向に重ねて設けられて上部構造物の荷重が作用する積層ゴムと、積層ゴムの周りを囲うように設けられた水平拘束部を備えている。水平拘束部は、積層ゴムの鉛直方向の変形を許容し、水平方向の変形を拘束するため、大規模の地震が発生した場合においてはすべり材がすべり材上を摺動し、すべり支承免震装置は弾性すべり支承として作用する。
また、特許文献1のすべり支承免震装置においては、鉛直剛性調整機構の積層ゴムが鉛直方向に変形可能に配されていることにより、すべり支承免震装置全体の鉛直剛性は、弾性すべり支承単体の鉛直剛性よりも小さくされている。より詳細には、すべり支承免震装置は、すべり支承免震装置と併用される積層ゴム免震装置の鉛直剛性とすべり支承免震装置の鉛直剛性とが均一になるように、鉛直剛性が設定されている。このような構成により、異なる種類の免震装置を使用しながらも、主に積層ゴムの厚みや鉛直剛性の差異に起因する上部構造物の沈下量の差を低減している。
一般的に、積層ゴム支承の積層ゴム部においては、ゴムと金属板が弾性すべり支承よりも多く重ねられており、全体的な高さも高い。なおかつ、弾性すべり支承においては、積層ゴム部に、比較的固めのゴムが使用されることがある。これらの要因が相関し、弾性すべり支承の積層ゴム部の剛性は、積層ゴム支承よりも高い傾向にある。他の種類のすべり支承、例えば剛すべり支承においては、明らかに積層ゴム支承よりも剛性が高くなる。
したがって、上記のような、積層ゴム支承とすべり支承が併用される免震システムにおいては、特にすべり支承の水平剛性が積層ゴム支承よりも高くなりがちであり、建築構造物の免震層における剛心がすべり支承の近傍に偏り剛心と重心がずれて、免震層の偏心率が高くなることがある。すなわち、地震の規模が小さい場合に、積層ゴム支承の積層ゴム部は変形しようとするがすべり支承は作動せず、結果として上部構造体がすべり支承を中心として水平面内で回転することが考えられる。免震層の偏心率が高いと、地震時に特定の部材に過大な変形が強いられる可能性があり、当該部材の損傷により、建築構造物の耐力が低下することがある。
特開2016−75367号公報
本発明が解決しようとする課題は、上部構造体の偏心を抑制可能であり、大地震時にはすべり支承として機能する免震装置、これを用いた免震システム、及び免震構造物を提供することである。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。すなわち、本発明は、建築構造物の上部構造体と下部構造体の間に設けられる免震装置であって、前記上部構造体と前記下部構造体のいずれか一方の構造体に固定された取付板と、当該取付板に対向して他方の構造体に固定されたすべり板と、前記取付板に対して水平方向に相対移動不能に設けられた積層ゴム部と、当該積層ゴム部の前記すべり板側に設けられ、前記すべり板に摺動自在に当接されたすべり材と、を備え、前記積層ゴム部は、前記取付板側に設けられた第1積層ゴム部と、当該第1積層ゴム部に接合されて前記すべり板側に設けられた軸力伝達体と、を備え、前記第1積層ゴム部は前記軸力伝達体よりも低剛性に形成され、前記積層ゴム部の外周から水平方向に間隔を開けて、前記一方の構造体に対して相対移動不能に設けられ、前記第1積層ゴム部の変形領域を調整する変形範囲調整機構を更に備えている、免震装置を提供する。
上記の構成において、変形範囲調整機構は、第1積層ゴム部の一定の変形を許容し、一定以上の変形を規制することにより、変形領域を調整するものである。
上記のような構成によれば、一方の構造体に固定された取付板側の第1積層ゴム部は、他方の構造体に固定されたすべり板側の、すなわちすべり板に摺動自在に当接されたすべり材が設けられた側の軸力伝達体よりも、低剛性に形成されている。このため、小規模の地震が発生した際には、この低剛性に形成された第1積層ゴム部が容易に水平方向に変形して、建築構造物を長周期化させて入力される地震エネルギーを低減し、あるいは地震エネルギーを吸収する。この第1積層ゴム部の変形は、変形範囲調整機構と積層ゴム部の外周との間に間隔が設けられているため、変形範囲調整機構により調整されない。すなわち、免震装置が低剛性で水平方向に変形可能な第1積層ゴム部を備えることで、本免震装置の近傍への、免震層における剛心の偏りを抑制し、免震層の偏心率を低減して、上部構造体の偏心を抑制することができる。
また、低剛性の第1積層ゴム部が水平方向に大きく変形しようとすると、積層ゴム部の外周が、第1積層ゴム部側の一方の構造体に対して相対移動不能に設けられた変形範囲調整機構に当接する。すなわち、変形範囲調整機構は、第1積層ゴム部の更なる変形を抑制し、第1積層ゴム部の変形領域を調整する。このように、大地震時においては、低剛性の第1積層ゴム部の大きな変形が抑制され、積層ゴム部に設けられたすべり材がすべり板に対して摺動する。したがって、免震装置は、摺動による摩擦で地震エネルギーを消費するすべり支承として機能する。
本発明の一態様においては、前記取付板は前記上部構造体に、前記すべり板は前記下部構造体に、それぞれ固定されており、前記第1積層ゴム部は前記積層ゴム部の上側に設けられている。
上記のような構成によれば、上記のような免震装置を適切に実現可能である。
本発明の別の態様においては、前記取付板は前記上部構造体に、前記すべり板は前記下部構造体に、それぞれ固定されており、前記第1積層ゴム部は前記積層ゴム部の上側に設けられている場合に、前記取付板は、前記第1積層ゴム部に対向する下面に凹部を備え、前記第1積層ゴム部の上端には、前記凹部に嵌合する嵌合板が設けられ、前記嵌合板と前記凹部が離れることにより、前記取付板は前記積層ゴム部に対し鉛直方向に相対移動可能である。
一般のすべり支承においては、地震時に転倒モーメントが作用して、上部構造体が部分的に浮き上がった場合に、この浮き上がった部分に位置するすべり支承のすべり材とすべり板が乖離する。すると、上部構造体が着座する際に、すべり材とすべり板が強く衝突し、すべり材やすべり板が損傷する可能性がある。すべり材やすべり板が損傷すると、後に地震が発生した際に、すべり材がすべり板に対してなめらかに摺動せず、すべり支承として効果的に作用しないことがある。
上記のような構成によれば、上部構造体に固定された取付板は凹部を備え、第1積層ゴム部の上端には凹部に嵌合する嵌合板が設けられ、嵌合板と凹部が離れることにより取付板は積層ゴム部に対し鉛直方向に相対移動可能である。このため、地震時に転倒モーメントが作用して上部構造体が部分的に浮き上がった場合には、上部構造体と共に取付板が上昇する際に、取付板の凹部と嵌合板が離れるので、積層ゴム部及びすべり材は上昇しない。これにより、すべり材とすべり板の間は乖離せず、上部構造体が着座する際に生じ得る、すべり材とすべり板の損傷を抑制可能である。したがって、後に地震が発生した際においても、免震装置はすべり支承として効果的に作用する。
本発明の別の態様においては、前記変形範囲調整機構は、前記第1積層ゴム部と前記軸力伝達体の接合部の高さ位置に設けられている。
上記のような構成によれば、上記のような免震装置を適切に実現可能である。
本発明の別の態様においては、前記軸力伝達体は、第2の積層ゴム部である。
上記のような構成によれば、大地震時においては、免震装置は、弾性すべり支承として機能する。
また、積層ゴム部を構成するゴム部分が多くなるため、本免震装置を積層ゴム支承と併用する際に、本免震装置の鉛直方向の剛性を、積層ゴム支承の鉛直方向の剛性と等しくするような調整が容易となる。したがって、上部構造体の沈下量の差を容易に低減可能である。
また、本発明は、上部構造体及び下部構造体の間に、第1免震装置と第2免震装置を備え、前記第1免震装置は、上記のような免震装置であり、前記第2免震装置は、前記上部構造体及び前記下部構造体に固定された2つの取付板と、当該2つの取付板の間に設けられた積層ゴム部を備えた積層ゴム支承である、免震システムを提供する。
上記のような構成によれば、上部構造体の偏心を抑制し、大地震時においては効果的に地震エネルギーを低減または吸収可能な、免震システムを提供可能である。
本発明の一態様においては、前記第2免震装置の前記積層ゴム部の鉛直方向の剛性と、前記第1免震装置の前記積層ゴム部の鉛直方向の剛性が等しい。
上記のような構成によれば、異なる種類の免震装置を使用しながらも、上部構造体の沈下量の差を低減可能である。これにより、沈下量に差がある場合に生じ得る、異なる種類の免震装置間に架設して設けられた梁の変形や損傷を抑制できる。
本発明の別の態様においては、前記第2免震装置の前記積層ゴム部は、前記一方の構造体側に設けられた第1積層ゴム部と、当該第1積層ゴム部に接合されて前記他方の構造体側に設けられた第2積層ゴム部と、を備え、前記第2免震装置の前記第1積層ゴム部は、前記第2免震装置の前記第2積層ゴム部よりも低剛性に形成され、前記第2免震装置は、前記積層ゴム部の外周から水平方向に間隔を開けて、前記一方の構造体に対して相対移動不能に設けられ、前記第1積層ゴム部の変形領域を調整する変形範囲調整機構を更に備えている。
上記の構成において、第2免震装置の変形範囲調整機構は、第2免震装置の第1積層ゴム部の一定の変形を許容し、一定以上の変形を規制することにより、変形領域を調整するものである。
一般の積層ゴム支承においては、全体的に剛性が均一となるように形成されていることが多い。したがって、大地震の際に上部構造体が、その周囲に一定のクリアランスを開けて設けられた腰壁に接触しないようにするためには、各積層ゴム支承が一定以上の剛性を備える必要がある。しかし、剛性を高くすると、特に小規模の地震において、効果的に地震エネルギーを低減または吸収することができなくなる。
上記のような構成によれば、一方の構造体側の第1積層ゴム部は、他方の構造体側の第2積層ゴム部よりも、低剛性に形成されている。このため、小規模の地震が発生した際には、この低剛性に形成された第1積層ゴム部が容易に水平方向に変形し、地震エネルギーを低減または吸収する。この第1積層ゴム部の変形は、変形範囲調整機構と積層ゴム部の外周との間に間隔が設けられているため、変形範囲調整機構により調整されない。
また、低剛性の第1積層ゴム部が水平方向に大きく変形しようとすると、積層ゴム部の外周が、第1積層ゴム部側の一方の構造体に対して相対移動不能に設けられた変形範囲調整機構に当接する。すなわち、変形範囲調整機構は、第1積層ゴム部の更なる変形を抑制し、第1積層ゴム部の変形領域を調整する。このように、大地震時においては、低剛性の第1積層ゴム部の大きな変形が抑制され、第1積層ゴム部よりも高剛性の第2積層ゴム部が地震エネルギーを低減または吸収する。
このように、大地震時において地震エネルギーを低減または吸収する第2積層ゴム部の剛性を高め、かつ第1積層ゴム部の変形範囲を調整することで、上部構造体の腰壁への接触を抑制しつつ、小規模の地震の際にも地震エネルギーを効果的に低減または吸収可能である。
本発明の別の態様においては、前記上部構造体に固定された、前記第2免震装置の前記取付板は、前記積層ゴム部に対向する下面に凹部を備え、前記第2免震装置の積層ゴム部の上端には、前記凹部に嵌合する嵌合板が設けられ、前記第2免震装置の前記嵌合板と前記凹部が離れることにより、前記第2免震装置の前記取付板は前記積層ゴム部に対し鉛直方向に相対移動可能である。
上記のような構成によれば、上部構造体に固定された取付板は凹部を備え、第2免震装置の上端には凹部に嵌合する嵌合板が設けられ、嵌合板と凹部が離れることにより取付板は積層ゴム部に対し鉛直方向に相対移動可能である。このため、地震時に転倒モーメントが作用して上部構造体が部分的に浮き上がった場合には、上部構造体と共に取付板が上昇する際に、取付板の凹部と嵌合板が離れる。これにより、第2免震装置に過度の引抜力が作用することによる第2免震装置の損傷を抑制可能である。
また、本発明は、上記のような免震システムを備えている、上部構造体の塔状比が4以上の免震構造物を提供する。
上記のような構成によれば、上部構造体の偏心を抑制し、大地震時においては効果的に地震エネルギーを低減または吸収可能な、免震構造物を実現可能である。
本発明によれば、上部構造体の偏心を抑制可能であり、大地震時にはすべり支承として機能する免震装置、これを用いた免震システム、及び免震構造物を提供することができる。
本発明の実施形態における免震装置(第1免震装置)及び免震システムを備えた建築構造物の正面図である。 上記建築構造物の、免震層近傍の平面図である。 上記実施形態における免震装置(第1免震装置)の縦断面図である。 上記実施形態における免震システムにおける積層ゴム支承(第2免震装置)の縦断面図である。 上記免震装置及び免震システムの、小規模の地震の際の動作を説明する説明図である。 上記免震装置及び免震システムの、大地震の際の動作を説明する説明図である。 上記免震装置及び免震システムの、上部構造体が浮き上がるような力が作用した際の動作を説明する説明図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
本実施形態における免震装置は、建築構造物の上部構造体と下部構造体の間に設けられるものであって、上部構造体と下部構造体のいずれか一方の構造体に固定された取付板と、当該取付板に対向して他方の構造体に固定されたすべり板と、取付板に対して水平方向に相対移動不能に設けられた積層ゴム部と、積層ゴム部のすべり板側に設けられ、すべり板に摺動自在に当接されたすべり材と、を備え、積層ゴム部は、取付板側に設けられた第1積層ゴム部と、第1積層ゴム部に接合されてすべり板側に設けられた軸力伝達体と、を備え、第1積層ゴム部は軸力伝達体よりも低剛性に形成され、積層ゴム部の外周から水平方向に間隔を開けて、一方の構造体に対して相対移動不能に設けられ、第1積層ゴム部の変形領域を調整する変形範囲調整機構を更に備えている。
図1は、本実施形態における免震装置及び免震システムを備えた建築構造物(免震構造物)の正面図である。図1においては、建築構造物(免震構造物)1の長さ方向Xが紙面奥行方向に、幅方向Yが紙面横方向に、それぞれ一致するように図示されている。建築構造物1は、下部構造体2と上部構造体5を備えている。
下部構造体2は、本実施形態においては、主に地表GLより下方に埋設されて設けられている。下部構造体2は、基礎3と、基礎3の周囲より上方に立ち上がるように設けられた腰壁4を備えている。
基礎3の上には、後述する第1及び第2免震装置20、40により構成された免震層8を介して、上部構造体5が設けられている。上部構造体5は、第1及び第2免震装置20、40上に設けられた柱6と、柱6間に架設された梁7を備えている。本実施形態においては、上部構造体5は、図1に示されるように、塔状比が、例えば4以上の塔状建物である。
ここで、塔状比とは、建築構造物の高さと幅の比であり、地震力が作用する方向に対して建築構造物の幅をB、高さをHとすると、H/Bで表わされる。本実施形態における建築構造物は、地上8層の基礎下免震構造で、短辺方向(幅方向Y)が1スパンの構造物である。図1に示されるように、免震装置20、40間の間隔をBとし、上部構造体5の免震装置20、40からの高さをHとすると、設計上特に考慮すべき短辺方向の塔状比はH/Bである。
上部構造体5と腰壁4の内側表面4cとの間には、地震等により上部構造体5が下部構造体2に対して水平方向に相対移動した際に、上部構造体5と腰壁4が接触しないよう、クリアランスCが設けられている。
建築構造物1は、第1及び第2免震装置20、40を備えており、これら第1及び第2免震装置20、40によって免震システムが構築されている。
図2は、建築構造物1の、免震層8近傍の平面図である。図2には、上部構造体5の外輪郭と、最下層の梁7、及び第1及び第2免震装置20、40の位置関係が示されている。図2においては、第1免震装置20はハッチングをかけて示されている。上部構造体5を平面視したときに、第1免震装置20は上部構造体5の長さ方向Xの中央に集中して設けられ、第2免震装置40は長さ方向Xの両端に設けられている。
図3は、第1免震装置20の、模式的な縦断面図である。
上部構造体5は、図1に示される柱6の下方に、上部構造体5の下面5bから下方に向けて突出するように設けられた、略直方体状の上部フーチング12を備えている。下部構造体2は、上部フーチング12に対向するように、下部構造体2の上面2aから上方に向けて突出するように設けられた、略直方体状の下部フーチング11を備えている。
第1免震装置(免震装置)20は、建築構造物1の上部構造体5と下部構造体2の間に、より詳細には上部フーチング12と下部フーチング11の間に、介装されて設けられている。
第1免震装置20は、上部構造体(一方の構造体)5に固定されている取付板21、下部構造体(他方の構造体)2に固定されているすべり板23、取付板21とすべり板23の間に介装された積層ゴム部24、及びすべり材31を備えている。
取付板21は、平面視した際の積層ゴム部24の輪郭形状よりも大きな円状に形成された、厚みのある平板状の部材である。取付板21は、一方の表面が上部フーチング12の下面12bに沿うように設けられて、上部構造体5に固定されている。後に説明するように、取付板21の下方には積層ゴム部24が設けられるが、取付板21は、これに対向する位置に、下面21bに、上方へと窪むように凹部21sを備えている。凹部21sは、平面視したときの輪郭形状が、積層ゴム部24の輪郭形状と略一致するように形成されている。
上部フーチング12には、高ナット等の接続ナット13が上下方向に延在するように埋設されており、取付板21は、下方からボルト22を接続ナット13の下端13bに向けて螺着し緊締させることで、上部フーチング12に固定されている。接続ナット13の上端13aには、アンカーボルト14が螺着、緊締されて、上部フーチング12内に埋設されている。
すべり板23は、例えばステンレス等により板状に形成されている。すべり板23は、一方の表面が下部フーチング11の上面11a上に沿うように、取付板21に対向して設けられて、下部構造体2に固定されている。
積層ゴム部24は、取付板21とすべり板23の間に介装されて設けられている。積層ゴム部24は、取付板21側に、すなわち上側に設けられた第1積層ゴム部25と、第1積層ゴム部25に接合されてすべり板23側に、すなわち下側に設けられた軸力伝達体26と、を備えている。本実施形態においては、軸力伝達体26は第2積層ゴム部26である。
第1及び第2積層ゴム部25、26は、共に、鋼板24pとゴム24gが積層されて形成されている。図3は模式的な断面図であるため、第1及び第2積層ゴム部25、26は、共に3枚の鋼板24pを含むように図示されているが、実際には積層された鋼板24pの数はこれに限られないのは言うまでもない。
第1積層ゴム部25の下端25bには下側フランジプレート28が、第2積層ゴム部26の上端26aには上側フランジプレート29が、それぞれ固定されている。各フランジプレート28、29は、第1及び第2積層ゴム部25、26の外周よりも大きな外周を備えるように、円形に形成されている。これらフランジプレート28、29が互いに対向して当接するように設けられ、ボルト・ナット30により鉛直方向Zに固定されることで、第1積層ゴム部25と第2積層ゴム部26は互いに固定されている。
第1積層ゴム部25の上端25aには、嵌合板27が接合されている。嵌合板27は、輪郭形状が、第1積層ゴム部25の輪郭形状と、及び取付板21の凹部21sの平面視したときの輪郭形状と、略一致するように形成されている。
第2積層ゴム部26の下端26b、すなわち積層ゴム部24のすべり板23側には、フッ素樹脂等により形成されたすべり材31が接合されて設けられている。
上記のような積層ゴム部24は、すべり板23上にすべり材31が当接して、すべり材31がすべり板23に対して摺動自在となるように設けられている。
また、嵌合板27が、取付板21の凹部21s内に嵌合して設けられている。
これにより、図1に示される柱6が負担する上部構造体5の軸力は、上部フーチング12から、嵌合板27、第1積層ゴム部25、第2積層ゴム部26、及び下部フーチング11を介して下部構造体2に伝達される。
嵌合板27は、取付板21に対して接合されておらず、凹部21sに対して離脱自在に設けられている。すなわち、取付板21が上方へと移動するような力が作用した場合には、嵌合板27と凹部21sが離れることにより、取付板21は積層ゴム部24に対し鉛直方向Zに相対移動可能な構造となっている。
第1免震装置20は、筒状部35を備えている。筒状部35は、内周が第1積層ゴム部25の外周よりも、より詳細には各フランジプレート28、29の外周よりも大きくなるように、円筒状に形成されている。筒状部35は、軸方向が鉛直方向Zに一致するように、なおかつその内側に積層ゴム部24が位置するように、取付板21の下方に設けられて、上端35aが取付板21の外周近傍に接合されている。このように筒状部35は、上部構造体5に対して相対移動不能に設けられている。
筒状部35の下端35bは、第1積層ゴム部25と第2積層ゴム部26の接合部Jよりも下方に位置するように、筒状部35は形成されている。
上記のような構成により、筒状部35の内側表面35cは、積層ゴム部24の外周から、より詳細には各フランジプレート28、29の外周端(外周)28c、29cから、水平方向に間隔Sを開けて設けられている。このため、接合部Jの外周28c、29cが筒状部35の内側表面35cに当接するまでの、間隔Sの範囲で、第1積層ゴム部25は水平方向に変形可能であり、接合部Jは筒状部35に対して水平方向に相対移動可能である。上記の間隔Sは、地震の規模が小さい場合には、第1積層ゴム部25が変形しても、各フランジプレート28、29の外周端28c、29cが筒状部35の内側表面35cに当接しない程度の大きさにされている。また、間隔Sは、大地震の際に第1積層ゴム部25が大きく変形しようとしたときに、各フランジプレート28、29の外周端28c、29cが筒状部35の内側表面35cに当接する大きさにされている。
第1積層ゴム部25は、第2積層ゴム部26よりも低剛性に形成されている。
特に、第1積層ゴム部25は、地震の際に、すべり板23に対してすべり材31が摺動するよりも先に、第1積層ゴム部25が変形する程度に、水平方向の剛性が低くなるように形成されている。すなわち、第1積層ゴム部25の水平剛性は、すべり板23とすべり材31の間に生じる摩擦抵抗よりも低くされている。
図4は、第2免震装置40の、模式的な縦断面図である。
第2免震装置(積層ゴム支承)40は、第1免震装置20と同様に、上部フーチング12と下部フーチング11の間に、介装されて設けられている。
第2免震装置40は、上部構造体(一方の構造体)5に固定されている上側取付板(取付板)41、下部構造体(他方の構造体)2に固定されている下側取付板(取付板)43、及び2つの取付板41、43の間に介装された積層ゴム部44を備えている。
取付板41、43は、平面視した際の積層ゴム部44の輪郭形状よりも大きな円状に形成された、厚みのある平板状の部材である。上側取付板41は、一方の表面が上部フーチング12の下面12bに沿うように設けられて、上部構造体5に固定されている。後に説明するように、上側取付板41の下方には積層ゴム部44が設けられるが、上側取付板41は、これに対向する位置に、下面41bに、上方へと窪むように凹部41sを備えている。凹部41sは、平面視したときの輪郭形状が、積層ゴム部44の輪郭形状と略一致するように形成されている。
上側取付板41は、第1免震装置20の取付板21と同様に、ボルト42により上部フーチング12内の接続ナット13に螺着され緊締されている。
下側取付板43は、一方の表面が下部フーチング11の上面11a上に沿うように、上側取付板41に対向して設けられて、上側取付板41と同様に下部構造体2に固定されている。
積層ゴム部44は、2つの取付板41、43の間に介装されて設けられている。積層ゴム部44は、上側取付板41側に、すなわち上側に設けられた第1積層ゴム部45と、第1積層ゴム部45に接合されて下側取付板43側に、すなわち下側に設けられた第2積層ゴム部46と、を備えている。
第1及び第2積層ゴム部45、46は、共に、鋼板44pとゴム44gが積層されて形成されている。第1免震装置20と同様に、第1及び第2積層ゴム部45、46の鋼板44pの数は、図4に図示された枚数に限られないのは言うまでもない。
第1積層ゴム部45の下端45bには下側フランジプレート48が、第2積層ゴム部46の上端46aには上側フランジプレート49が、それぞれ固定されている。各フランジプレート48、49は、第1及び第2積層ゴム部45、46の外周よりも大きな外周を備えるように、円形に形成されている。これらフランジプレート48、49が互いに対向して当接するように設けられ、ボルト・ナット50により鉛直方向Zに固定されることで、第1積層ゴム部45と第2積層ゴム部46は互いに固定されている。
第1積層ゴム部45の上端45aには、嵌合板47が接合されている。嵌合板47は、輪郭形状が、第1積層ゴム部45の輪郭形状と、及び上側取付板41の凹部41sの平面視したときの輪郭形状と、略一致するように形成されている。
第2積層ゴム部46の下端46b側には、下側フランジプレート51が接合されて設けられている。
第1積層ゴム部45は、第2積層ゴム部46よりも低剛性に形成されている。
上記のような積層ゴム部44は、下側取付板43上に第2積層ゴム部46に接合された下側フランジプレート51が当接して、上側取付板41と同様に、下側取付板43と下側フランジプレート51を挿通するボルト42により下部フーチング11内に埋設された接続ナット13に緊締されることにより、下部フーチング11に固定されている。
また、嵌合板47が、上側取付板41の凹部41s内に嵌合して設けられている。
これにより、図1に示される柱6が負担する上部構造体5の軸力は、上部フーチング12から、嵌合板47、第1積層ゴム部45、第2積層ゴム部46、及び下部フーチング11を介して下部構造体2に伝達される。
嵌合板47は、上側取付板41に対して接合されておらず、凹部41sに対して離脱自在に設けられている。すなわち、上側取付板41が上方へと移動するような力が作用した場合には、嵌合板47と凹部41sが離れることにより、上側取付板41は積層ゴム部44に対し鉛直方向Zに相対移動可能な構造となっている。
第2免震装置40は、筒状部55を備えている。筒状部55は、内周が第1積層ゴム部45の外周よりも、より詳細には各フランジプレート48、49の外周よりも大きくなるように、円筒状に形成されている。筒状部55は、軸方向が鉛直方向Zに一致するように、なおかつその内側に積層ゴム部44が位置するように、上側取付板41の下方に設けられて、上端55aが上側取付板41の外周近傍に接合されている。このように筒状部55は、上部構造体5に対して相対移動不能に設けられている。
筒状部55の下端55bは、第1積層ゴム部45と第2積層ゴム部46の接合部Jよりも下方に位置するように、筒状部55は形成されている。
上記のような構成により、筒状部55の内側表面55cは、積層ゴム部44の外周から、より詳細には各フランジプレート48、49の外周端(外周)48c、49cから、水平方向に間隔Sを開けて設けられている。このため、接合部Jの外周48c、49cが筒状部55の内側表面55cに当接するまでの、間隔Sの範囲で、第1積層ゴム部45は水平方向に変形可能であり、接合部Jは筒状部55に対して水平方向に相対移動可能である。上記の間隔Sは、地震の規模が小さい場合には、第1積層ゴム部45が変形しても、各フランジプレート48、49の外周端48c、49cが筒状部55の内側表面55cに当接しない程度の大きさにされている。また、間隔Sは、大地震の際に第1積層ゴム部45が大きく変形しようとしたときに、各フランジプレート48、49の外周端48c、49cが筒状部55の内側表面55cに当接する大きさにされている。
第1免震装置20の積層ゴム部24の鉛直方向Zの剛性と、第2免震装置40の積層ゴム部44の鉛直方向Zの剛性は、略一致するように形成されている。
次に、図5〜図7を用いて、上記の免震装置、免震システム、及び免震構造物の作用について説明する。
既に説明したように、第1免震装置20においては、第1積層ゴム部25の剛性<第2積層ゴム部26の剛性となっている。また、第2免震装置40においては、第1積層ゴム部45の剛性<第2積層ゴム部46の剛性となっている。すなわち、第1及び第2免震装置20、40の各々において、第1積層ゴム部25、45は第2積層ゴム部26、46より変形しやすい構造となっており、地震発生時には、第1及び第2免震装置20、40は以下のように作用する。
まず、小規模の地震が発生した際の作用を説明する。図5(a)、(b)は、それぞれ、第1免震装置20と第2免震装置40の、小規模の地震の際の動作を示す説明図である。図5各図においては、地震により、上部構造体5が下部構造体2に対して右方向に相対移動しようとした状況が示されている。
第1免震装置20においては、上部構造体5が下部構造体2に対して水平方向に相対移動しようとした場合には、上部構造体5に取付板21が固定されているため、取付板21も上部構造体5と一体となって水平方向に移動しようとする。このとき、取付板21の上方へと窪む凹部21s内に嵌合して、取付板21に対して水平方向に相対移動不能に設けられた嵌合板27も、取付板21と共に水平方向に移動しようとする。
ここで、第1積層ゴム部25は、第2積層ゴム部26よりも低剛性に形成されており、第1積層ゴム部25の水平剛性は、すべり板23とすべり材31の間に生じる摩擦抵抗よりも低くされているため、第1積層ゴム部25が変形する。フランジプレート28、29の外周端28c、29cと筒状部35の内側表面35cの間隔Sは、小規模の地震が発生したときに第1積層ゴム部25が変形しても、各フランジプレート28、29の外周端28c、29cが筒状部35の内側表面35cに当接しない程度の大きさにされている。したがって、第1積層ゴム部25の変形は筒状部35によって調整されず、第1積層ゴム部25により地震エネルギーが低減される。
第2免震装置40においては、上部構造体5が下部構造体2に対して水平方向に相対移動しようとした場合には、第1免震装置20と同様に、上側取付板41と、上側取付板41に対して水平方向に相対移動不能に設けられた嵌合板47が、上部構造体5と一体となって水平方向に移動しようとする。
ここで、第1積層ゴム部45は、第2積層ゴム部46よりも低剛性に形成されているため、第1積層ゴム部45が変形する。フランジプレート48、49の外周端48c、49cと筒状部55の内側表面55cの間隔Sは、小規模の地震が発生したときに第1積層ゴム部55が変形しても、各フランジプレート48、49の外周端48c、49cが筒状部55の内側表面55cに当接しない程度の大きさにされている。したがって、第1積層ゴム部45の変形は筒状部55によって調整されず、第1積層ゴム部45により地震エネルギーが低減される。
このように、小規模の地震が発生した際には、第1免震装置20と第2免震装置40の各々において、主に第1積層ゴム部25、45により、地震エネルギーが低減される。
次に、大地震の際の作用を説明する。図6(a)、(b)は、それぞれ、第1免震装置20と第2免震装置40の、大地震の際の動作を示す説明図である。図6各図においては、地震により、上部構造体5が下部構造体2に対して右方向に相対移動しようとした状況が示されている。
第1免震装置20においては、大地震の際には、図5(a)として示した状態から更に、上部構造体5が水平方向に移動しようとする。フランジプレート28、29の外周端28c、29cと筒状部35の内側表面35cの間隔Sは、大地震の際に第1積層ゴム部25が大きく変形しようとしたときに、各フランジプレート28、29の外周端28c、29cが筒状部35の内側表面35cに当接する大きさにされている。したがって、フランジプレート28、29の外周端28c、29cは筒状部35の内側表面35cに当接し、第1積層ゴム部25の更なる変形が規制される。このように、筒状部35の、特に第1積層ゴム部25と第2積層ゴム部26の接合部Jの高さに位置する部分は、第1積層ゴム部25の変形領域を調整する変形範囲調整機構として機能する。
このように第1積層ゴム部25の変形が規制されるため、最終的には上部構造体5及び筒状部35と共にフランジプレート28、29、第2積層ゴム部26、及びすべり材31が図6(a)にすべり量Δdとして示されている分だけ水平方向に移動し、すべり材31がすべり板23に対して摺動する。この摺動時に発生する摩擦力によって地震エネルギーが熱エネルギーへと変換されることにより、地震エネルギーが低減される。
第2免震装置40においては、大地震の際には、図5(b)として示した状態から更に、上部構造体5が水平方向に移動しようとする。フランジプレート48、49の外周端48c、49cと筒状部55の内側表面55cの間隔Sは、大地震の際に第1積層ゴム部45が大きく変形しようとしたときに、各フランジプレート48、49の外周端48c、49cが筒状部55の内側表面55cに当接する大きさにされている。したがって、フランジプレート48、49の外周端48c、49cは筒状部55の内側表面55cに当接し、第1積層ゴム部45の更なる変形が規制される。このように、筒状部55の、特に第1積層ゴム部45と第2積層ゴム部46の接合部Jの高さに位置する部分は、第1積層ゴム部45の変形領域を調整する変形範囲調整機構として機能する。
このように第1積層ゴム部45の変形が規制されるため、最終的には上部構造体5及び筒状部55と共にフランジプレート48、49が移動し、第2積層ゴム部46が変形することにより、地震エネルギーが低減される。
このように、大地震が発生した際には、第1免震装置20においてはすべり板23とすべり材31が、及び第2免震装置40においては第2積層ゴム部46により、地震エネルギーが低減される。
次に、地震時に転倒モーメントが作用して、上部構造体5が部分的に浮き上がった場合の作用を説明する。図7(a)、(b)は、それぞれ、第1免震装置20と第2免震装置40の、上部構造体5が浮き上がるような力が作用した際の動作を示す説明図である。
第1及び第2免震装置20、40の各々において、上部構造体5が上方に移動しようとした場合には、上部構造体5に取付板21、41が固定されているため、取付板21、41も上部構造体5と一体となって移動しようとする。取付板21、41が上方へと移動するような力が作用した場合には、嵌合板27、47と凹部21s、41sが離れることにより、取付板21、41は積層ゴム部24、44に対し鉛直方向Zに相対移動可能な構造となっている。したがって、取付板21、41が上方に移動した際には取付板21、41と嵌合板27、47の間に間隙S1が生じ、第1及び第2免震装置20、40の嵌合板27、47より下の部分は動かない。
上部構造体5が着座する際には、第1及び第2免震装置20、40の双方において、取付板21、41が下方に移動して、嵌合板27、47が凹部21s、41sに再び嵌合する。
次に、上記の免震装置、免震システム、及び免震構造物の効果について説明する。
本実施形態の第1免震装置(免震装置)20は、建築構造物1の上部構造体5と下部構造体2の間に設けられる第1免震装置20であって、上部構造体(一方の構造体)5に固定された取付板21と、取付板21に対向して下部構造体(他方の構造体)2に固定されたすべり板23と、取付板21に対して水平方向に相対移動不能に設けられた積層ゴム部24と、積層ゴム部24のすべり板23側に設けられ、すべり板23に摺動自在に当接されたすべり材31と、を備え、積層ゴム部24は、取付板21側に設けられた第1積層ゴム部25と、第1積層ゴム部25に接合されてすべり板23側に設けられた第2積層ゴム部(軸力伝達体)26と、を備え、第1積層ゴム部25は第2積層ゴム部26よりも低剛性に形成され、積層ゴム部24の外周28c、29cから水平方向に間隔を開けて、上部構造体5に対して相対移動不能に設けられ、第1積層ゴム部25の変形領域を調整する筒状部(変形範囲調整機構)35を更に備えている。
上記の構成において、変形範囲調整機構35は、第1積層ゴム部25の一定の変形を許容し、一定以上の変形を規制することにより、変形領域を調整するものである。
上記のような構成によれば、上部構造体5に固定された取付板21側の第1積層ゴム部25は、下部構造体2に固定されたすべり板23側の、すなわちすべり板23に摺動自在に当接されたすべり材31が設けられた側の第2積層ゴム部26よりも、低剛性に形成されている。このため、小規模の地震が発生した際には、この低剛性に形成された第1積層ゴム部25が容易に水平方向に変形して、建築構造物1を長周期化させて入力される地震エネルギーを低減する。この第1積層ゴム部25の変形は、筒状部35と積層ゴム部24の外周28c、29cとの間に間隔Sが設けられているため、筒状部35により調整されない。すなわち、第1免震装置20が低剛性で水平方向に変形可能な第1積層ゴム部25を備えることで、第1免震装置20の近傍への、免震層8における剛心の偏りを抑制し、免震層8の偏心率を低減して、上部構造体5の偏心を抑制することができる。
また、低剛性の第1積層ゴム部25が水平方向に大きく変形しようとすると、積層ゴム部24の外周28c、29cが、第1積層ゴム部25側の上部構造体5に対して相対移動不能に設けられた筒状部35に当接する。すなわち、筒状部35は、第1積層ゴム部25の更なる変形を抑制し、第1積層ゴム部25の変形領域を調整する。このように、大地震時においては、低剛性の第1積層ゴム部25の大きな変形が抑制され、積層ゴム部24に設けられたすべり材31がすべり板23に対して摺動する。したがって、第1免震装置20は、摺動による摩擦で地震エネルギーを消費するすべり支承として機能する。
また、取付板21は上部構造体5に、すべり板23は下部構造体2に、それぞれ固定されており、第1積層ゴム部25は積層ゴム部24の上側に設けられている。
上記のような構成によれば、第1免震装置20を適切に実現可能である。
また、取付板21は、第1積層ゴム部25に対向する下面21bに凹部21sを備え、第1積層ゴム部25の上端25aには、凹部21sに嵌合する嵌合板27が設けられ、嵌合板27と凹部21sが離れることにより、取付板21は積層ゴム部24に対し鉛直方向に相対移動可能である。
上記のような構成によれば、上部構造体5に固定された取付板21は凹部21sを備え、第1積層ゴム部25の上端25aには凹部21sに嵌合する嵌合板27が設けられ、嵌合板27と凹部21sが離れることにより取付板21は積層ゴム部24に対し鉛直方向に相対移動可能である。このため、地震時に転倒モーメントが作用して上部構造体5が部分的に浮き上がった場合には、上部構造体5と共に取付板21が上昇する際に、取付板21の凹部21sと嵌合板27が離れるので、積層ゴム部24及びすべり材31は上昇しない。これにより、すべり材31とすべり板23の間は乖離せず、上部構造体5が着座する際に生じ得る、すべり材31とすべり板23の損傷を抑制可能である。したがって、後に地震が発生した際においても、第1免震装置20はすべり支承として効果的に作用する。
本実施形態においては、建築構造物1は上記のように、大きな転倒モーメントが作用しやすい塔状比の高いものであるため、より効果的に、上記の効果を奏するものとなる。
また、変形範囲調整機構35は、第1積層ゴム部25と第2積層ゴム部26の接合部Jの高さ位置に設けられている。
上記のような構成によれば、第1免震装置20を適切に実現可能である。
また、軸力伝達体26は、第2の積層ゴム部26である。
上記のような構成によれば、大地震時においては、第1免震装置20は、弾性すべり支承として機能する。
また、積層ゴム部24を構成するゴム部分が多くなるため、第1免震装置20を積層ゴム支承(第2免震装置40)と併用する際に、第1免震装置20の鉛直方向Zの剛性を、積層ゴム支承の鉛直方向Zの剛性と等しくするような調整が容易となる。したがって、上部構造体5の沈下量の差を容易に低減可能である。
また、本実施形態の免震システムは、上部構造体5及び下部構造体2の間に、第1免震装置20と第2免震装置40を備え、第2免震装置は、上部構造体5及び下部構造体2に固定された上側及び下側取付板(2つの取付板)41、43と、上側及び下側取付板41、43の間に設けられた積層ゴム部44を備えた積層ゴム支承である。
上記のような構成によれば、上部構造体5の偏心を抑制し、大地震時においては効果的に地震エネルギーを低減可能な、免震システムを提供可能である。
また、第2免震装置40の積層ゴム部44の鉛直方向の剛性と、第1免震装置20の積層ゴム部24の鉛直方向の剛性が等しい。
上記のような構成によれば、異なる種類の免震装置20、40を使用しながらも、上部構造体5の沈下量の差を低減可能である。これにより、沈下量に差がある場合に生じ得る、異なる種類の免震装置20、40間に架設して設けられた梁7A(図2参照)の変形や損傷を抑制できる。
また、第2免震装置40の積層ゴム部44は、上部構造体5側に設けられた第1積層ゴム部45と、第1積層ゴム部45に接合されて下部構造体2側に設けられた第2積層ゴム部46と、を備え、第2免震装置40の第1積層ゴム部45は、第2免震装置40の第2積層ゴム部46よりも低剛性に形成され、第2免震装置40は、積層ゴム部44の外周48c、49cから水平方向に間隔Sを開けて、上部構造体5に対して相対移動不能に設けられ、第1積層ゴム部45の変形領域を調整する筒状部(変形範囲調整機構)55を更に備えている。
上記の構成において、第2免震装置40の変形範囲調整機構55は、第2免震装置40の第1積層ゴム部45の一定の変形を許容し、一定以上の変形を規制することにより、変形領域を調整するものである。
上記のような構成によれば、上部構造体5側の第1積層ゴム部45は、下部構造体2側の第2積層ゴム部46よりも、低剛性に形成されている。このため、小規模の地震が発生した際には、この低剛性に形成された第1積層ゴム部45が容易に水平方向に変形し、地震エネルギーを低減する。この第1積層ゴム部45の変形は、筒状部55と積層ゴム部44の外周48c、49cとの間に間隔Sが設けられているため、筒状部55により調整されない。
また、低剛性の第1積層ゴム部45が水平方向に大きく変形しようとすると、積層ゴム部44の外周48c、49cが、第1積層ゴム部45側の上部構造体5に対して相対移動不能に設けられた筒状部55に当接する。すなわち、筒状部55は、第1積層ゴム部45の更なる変形を抑制し、第1積層ゴム部45の変形領域を調整する。このように、大地震時においては、低剛性の第1積層ゴム部45の大きな変形が抑制され、第1積層ゴム部45よりも高剛性の第2積層ゴム部46が地震エネルギーを低減する。
このように、大地震時において地震エネルギーを低減する第2積層ゴム部46の剛性を高め、かつ第1積層ゴム部45の変形範囲を調整することで、上部構造体5の腰壁4への接触を抑制しつつ、小規模の地震の際にも地震エネルギーを効果的に低減可能である。
また、上部構造体5に固定された、第2免震装置40の上側取付板41は、積層ゴム部44に対向する下面41bに凹部41sを備え、第2免震装置40の積層ゴム部44の上端45aには、凹部41sに嵌合する嵌合板47が設けられ、第2免震装置40の嵌合板47と凹部41sが離れることにより、第2免震装置40の上側取付板41は積層ゴム部44に対し鉛直方向Zに相対移動可能である。
上記のような構成によれば、上部構造体5に固定された上側取付板41は凹部41sを備え、積層ゴム部44の上端45aには凹部41sに嵌合する嵌合板47が設けられ、嵌合板47と凹部41sが離れることにより上側取付板41は積層ゴム部44に対し鉛直方向に相対移動可能である。このため、地震時に転倒モーメントが作用して上部構造体5が部分的に浮き上がった場合には、上部構造体5と共に上側取付板41が上昇する際に、上側取付板41の凹部41sと嵌合板47が離れる。これにより、第2免震装置40に過度の引抜力が作用することによる第2免震装置40の損傷を抑制可能である。
また、建築構造物(免震構造物)1は、上記のような免震システムを備え、上部構造体5の塔状比が4以上である。
上記のような構成によれば、上部構造体5の偏心を抑制し、大地震時においては効果的に地震エネルギーを低減または吸収可能な、建築構造物1を実現可能である。
なお、本発明の免震装置、免震システム、及び免震構造物は、図面を参照して説明した上述の実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において他の様々な変形例が考えられる。
例えば、上記実施形態においては、第1免震装置20に関して、取付板21が上部構造体5に、及びすべり板23が下部構造体2に取り付けられていたが、これに限られず、取付板21が下部構造体2に、すべり板23が上部構造体5に取り付けられていてもよい。すなわち、この場合においては、積層ゴム部24の構造が上下逆となり、取付板21側に設けられた低剛性の第1積層ゴム部25が下側に、第2積層ゴム部(軸力伝達体)26が上側に位置し、すべり材31が積層ゴム部24の上端に取り付けられて、更に上方に位置するすべり板23に対して摺動自在に当接されている。また、筒状部(変形範囲調整機構)35は下部構造体2に対して相対移動不能に設けられ、すなわち取付板21から上方に延びるように接合されて、第1積層ゴム部25の変形領域を調整する。
ただし、この場合においては、地震時に転倒モーメントが作用して、上部構造体5が部分的に浮き上がった場合には、すべり材31とすべり板23は接合されていないため、間隙はすべり材31とすべり板23の間に生じうる。したがって、嵌合板27と取付板21は一体となり接合された構成であってよい。また、この場合においては、第1免震装置20は、塔状比が低い建築構造物の、平面視した場合に建築構造物の内側のような、転倒モーメントが作用しにくい部分に用いられるのが望ましい。
また、この場合においては、第2免震装置40に関しても、低剛性の第1積層ゴム部45が下側に、第2積層ゴム部46が上側に位置するように設けられていてもよい。
また、上記実施形態においては、軸力伝達体は第2積層ゴム部26であったが、例えば他の免震装置との併用に起因する建築構造物の沈下量に大きな差が無いような場合には、これに限られず、金属などの剛体によって形成されて、剛すべり支承として作用するようなものであってもよい。
また、上記実施形態においては、変形範囲調整機構35、55は筒状に形成されていたが、これに限られず、第1積層ゴム部25、45の変形領域を適切に調整するものであれば、どのような形状であってもよい。例えば、変形範囲調整機構35、55は、積層ゴム部24、44の周囲の、例えば8箇所等の複数の箇所において、取付板21、41から鉛直方向に延伸する棒状の部材として実現されていてもよい。
また、上記実施形態においては、筒状部35、55は、取付板21、41に接合されて設けられていたが、これに限られず、取付板21、41とは別の部材として実現されて、取付板21、41から離れて、取付板21、41が固定された一方の構造体自体に、直接固定されていてもよい。
また、上記実施形態においては、第1免震装置20の積層ゴム部24と第2免震装置40の積層ゴム部44は、建築構造物を長周期化させて入力される地震エネルギーを低減するように構成されていた。上記の構成に加えて、第1免震装置20の積層ゴム部24と第2免震装置40の積層ゴム部44に、例えばオイルダンパー等の粘性系ダンパーを設けて粘性系ダンパー付き積層ゴム部とし、これにより地震エネルギーを吸収するような構成としてもよい。このような構成においても、上部構造体5の偏心を抑制する等の、上記実施形態と同様な効果を奏することは言うまでもない。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
1 建築構造物(免震構造物)
2 下部構造体
5 上部構造体
20 第1免震装置(免震装置)
21 取付板
21b 下面
21s 凹部
23 すべり板
24 積層ゴム部
25 第1積層ゴム部
25a 上端
26 第2積層ゴム部(軸力伝達体)
27 嵌合板
28c、29c 外周端(外周)
31 すべり材
35 筒状部(変形範囲調整機構)
40 第2免震装置(積層ゴム支承)
41、43 上側及び下側取付板(2つの取付板)
41b 下面(上部構造体に固定された、積層ゴム支承の取付板の下面)
41s 凹部(上部構造体に固定された、積層ゴム支承の取付板の凹部)
44 (積層ゴム支承の)積層ゴム部
45 (積層ゴム支承の)第1積層ゴム部
45a 上端(積層ゴム支承の上端)
46 (積層ゴム支承の)第2積層ゴム部
47 (積層ゴム支承の)嵌合板
48c、49c 外周端(積層ゴム支承の積層ゴム部の外周)
55 筒状部(積層ゴム支承の変形範囲調整機構)
J 接合部
S 間隔

Claims (10)

  1. 建築構造物の上部構造体と下部構造体の間に設けられる免震装置であって、
    前記上部構造体と前記下部構造体のいずれか一方の構造体に固定された取付板と、
    当該取付板に対向して他方の構造体に固定されたすべり板と、
    前記取付板に対して水平方向に相対移動不能に設けられた積層ゴム部と、
    当該積層ゴム部の前記すべり板側に設けられ、前記すべり板に摺動自在に当接されたすべり材と、
    を備え、
    前記積層ゴム部は、前記取付板側に設けられた第1積層ゴム部と、当該第1積層ゴム部に接合されて前記すべり板側に設けられた軸力伝達体と、を備え、
    前記第1積層ゴム部は前記軸力伝達体よりも低剛性に形成され、
    前記積層ゴム部の外周から水平方向に間隔を開けて、前記一方の構造体に対して相対移動不能に設けられ、前記第1積層ゴム部の変形領域を調整する変形範囲調整機構を更に備えている、免震装置。
  2. 前記取付板は前記上部構造体に、前記すべり板は前記下部構造体に、それぞれ固定されており、前記第1積層ゴム部は前記積層ゴム部の上側に設けられている、請求項1に記載の免震装置。
  3. 前記取付板は、前記第1積層ゴム部に対向する下面に凹部を備え、
    前記第1積層ゴム部の上端には、前記凹部に嵌合する嵌合板が設けられ、
    前記嵌合板と前記凹部が離れることにより、前記取付板は前記積層ゴム部に対し鉛直方向に相対移動可能である、請求項2に記載の免震装置。
  4. 前記変形範囲調整機構は、前記第1積層ゴム部と前記軸力伝達体の接合部の高さ位置に設けられている、請求項1から3のいずれか一項に記載の免震装置。
  5. 前記軸力伝達体は、第2の積層ゴム部である、請求項1から4のいずれか一項に記載の免震装置。
  6. 上部構造体及び下部構造体の間に、第1免震装置と第2免震装置を備え、
    前記第1免震装置は、請求項1から5のいずれか一項に記載の免震装置であり、
    前記第2免震装置は、前記上部構造体及び前記下部構造体に固定された2つの取付板と、当該2つの取付板の間に設けられた積層ゴム部を備えた積層ゴム支承である、免震システム。
  7. 前記第2免震装置の前記積層ゴム部の鉛直方向の剛性と、前記第1免震装置の前記積層ゴム部の鉛直方向の剛性が等しい、請求項6に記載の免震システム。
  8. 前記第2免震装置の前記積層ゴム部は、前記一方の構造体側に設けられた第1積層ゴム部と、当該第1積層ゴム部に接合されて前記他方の構造体側に設けられた第2積層ゴム部と、を備え、
    前記第2免震装置の前記第1積層ゴム部は、前記第2免震装置の前記第2積層ゴム部よりも低剛性に形成され、
    前記第2免震装置は、前記積層ゴム部の外周から水平方向に間隔を開けて、前記一方の構造体に対して相対移動不能に設けられ、前記第1積層ゴム部の変形領域を調整する変形範囲調整機構を更に備えている、請求項6または7に記載の免震システム。
  9. 前記上部構造体に固定された、前記第2免震装置の前記取付板は、前記積層ゴム部に対向する下面に凹部を備え、
    前記第2免震装置の積層ゴム部の上端には、前記凹部に嵌合する嵌合板が設けられ、
    前記第2免震装置の前記嵌合板と前記凹部が離れることにより、前記第2免震装置の前記取付板は前記積層ゴム部に対し鉛直方向に相対移動可能である、請求項6から8のいずれか一項に記載の免震システム。
  10. 請求項6から9のいずれか一項に記載された免震システムを備えている、上部構造体の塔状比が4以上の免震構造物。
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