JP2003269530A - 免震装置 - Google Patents

免震装置

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JP2003269530A
JP2003269530A JP2002066879A JP2002066879A JP2003269530A JP 2003269530 A JP2003269530 A JP 2003269530A JP 2002066879 A JP2002066879 A JP 2002066879A JP 2002066879 A JP2002066879 A JP 2002066879A JP 2003269530 A JP2003269530 A JP 2003269530A
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Japan
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seismic isolation
vibration
isolation device
laminated rubber
gantry
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JP2002066879A
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English (en)
Inventor
Shoji Uchiyama
章二 内山
Masaki Kurihara
雅樹 栗原
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】振動を発生する設備機器を躯体上に据え付ける
に際して、防振性と地震時における免震性とを共に付与
することが可能となる免震装置、およびこれを用いた回
転機器架台の免震構造を提供する。 【解決手段】振動を発生する設備機器が据え付けられた
架台1と、この架台1を支持する構造物の躯体2との間
に構成される、防振効果をもつストッパー機構にて拘束
された積層ゴム等の弾性体、またはすべり支承とからな
る免震装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、設備機器が据え
られる構造物に設備機器より出る各種の振動が伝わるの
を緩和する免震装置、および免震装置を用いた回転機器
架台の免震構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、タービン、タービンで駆動され
る発電機、輪転機、プレス機器等の各種の振動が発生す
る設備機器は、当該設備機器から発生した振動が構造物
の躯体に伝播してしまうことがある。このため、従来よ
りこれら設備機器を構造物の躯体上に据え付ける場合に
は、当該設備機器の架台と躯体との間に、防振ゴムやス
プリングを介装することにより架台を弾性的に支持す
る、いわゆる防振基礎が用いられている。
【0003】このような防振基礎によれば、上記設備機
器から発生して躯体に伝達される主として上下方向の振
動を、上記防振ゴムやスプリングの弾性力によって吸収
し、躯体側に伝達することを有効に遮断することができ
る。
【0004】これに対して、従来より、地震時に発生す
る振動から構造体や機器類を保護するために、積層ゴム
を用いた免震装置が知られている。この積層ゴムは、薄
い鋼板とゴムとを交互に複数層に重ね合わせたもので、
大きな水平変位特性を有するとともに、地震時に発生す
る水平方向の相対変位をこの積層ゴムの弾性力によって
吸収することにより、当該免震装置上の構造物や機器類
に対する地震力の影響を低減させるものである。
【0005】近年は阪神淡路大地震の教訓などから、構
造物に甚大な被害を与える長周期の地震波に対しても免
震効果を発揮させる為、積層ゴムとスライド式の滑り支
承を組み合わせた滑り免震装置が主流となってきてい
る。また特開平11−324401にて公知となってい
る「免震・防振装置」の様に、大地震時に大きく発生し
た相対変移量によって周囲構造物に損傷を与えないよう
に、変移量を制限するストッパー機構等を備えた免震装
置や、特開2000−065130号公報にて公知とな
っている「免震ストッパー」の様に、強風時における風
荷重によって免震構造物に相対変移が発生しないように
トリガー効果を持たせた免震装置も提案されている。
【0006】さらに特開2001−289279号公報
には、設備機器用支持装置および回転機器架台の支持構
造の防振/免震に関して記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、特開平11
−324401号公報における「免震・防振装置」にあ
っては、効果的に防振性を発揮させるために、防振ゴム
やスプリング等の固有振動数が小さい弾性部材を介装す
ることが必要となるが、一般的に、平常時に上部構造を
安定的に支持するためには、上下方向には高い剛性が求
められる。このため、上記免震装置をそのまま上記設備
機器に設置すると、設備機器に対する免震効果は得られ
るものの、防振効果は得ることができないという問題点
がある。当該設備機器が発生する振動数を考慮して、本
免震装置に厚肉積層ゴムを使用し上下方向の固有振動数
を調節することで、防振効果を得ることは可能である。
しかしながら、同時に水平方向の固有振動数とともに剛
性が減少するために、強風時において免震構造物に相対
変移が発生したり、地震時に生じる当該水平方向への変
形が大きくなり過ぎてしまうという技術課題が生じ、こ
の結果、設備機器自体あるいは周囲構造物に、損傷を与
える恐れがあった。
【0008】この課題に対しては、特開2000−06
5130号公報における「免震ストッパー」の様に水平
方向への変位に対するガイド効果や、トリガー効果を持
たせる等の措置がとられている。上記設備機器にて発生
した振動が、ストッパー機構を通して躯体側に伝播し、
防振効果を阻害しかねないという技術課題が残る。
【0009】特開2001−289279号公報に記載
されている免震の支持構造は、架台と躯体との間に免震
部を設け、該免震部を二組の重ね合わせる免震部材で形
成し、下側の免震部材の周囲に水平方向の変移動を規制
する拘束治具を設けている。免震部材の周囲に配置され
て拘束治具は、免震部材に接触しているので、上下方向
の変移動が円滑に行われ難いものである。
【0010】本発明は、これらの技術課題に対してなさ
れたもので、振動を発生する設備機器を躯体上に据え付
けるに際して、平常時における防振性と地震時における
免震性とを共に付与することが可能となる免震装置、お
よびこれを用いた回転機器架台の免震構造を提供するこ
とを目的とするものである。
【0011】これに加え、本発明は、上下方向(垂直方
向)の振動の防振が良好に行われるものを提供するもの
である。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、架台と躯体と
の間に備わる免震手段とを有し、この免震手段は、上側
に位置し、かつ水平方向の振動を防振する水平方向防振
部と、下側に位置し、かつ上下方向の振動を防振する上
下方向防振部と、前記水平方向防振部と前記上下方向防
振部との間に設けられる中間部材とを有する免震装置に
おいて、前記中間部材には、周囲から中心に向けた押圧
力、あるいは中心から放射方向に向けた張力を付与し、
かつ上下方向の動きを許し、水平方向の動きを規制する
保持手段を設けたことを特徴とする。
【0013】さらに具体的には、本発明は、振動する設
備機器が据えられる架台と、この架台を支持する躯体
と、前記架台と前記躯体との間に介在される免震手段と
を備え、前記免震手段は、上下に重なる上側のブロック
部と下側のブロック部を有し、下側のブロック部は上側
に上側フランジを、下側に下側フランジを有し、かつ上
下方向の振動を防振する防振ゴムを有し、上側のブロッ
ク部は下側に下側フランジを有し、上側に摺動部材を有
し、前記架台には、前記摺動部材との対向面に摺動部材
と摺動自在に接合するすべり板を設け、前記下側のブロ
ック部の周囲には、前記上側フランジを外周から中心に
向けて押圧する小型積層ゴムを配置したことを特徴とす
るものである。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の実施例について図に沿っ
て説明する。
【0015】図1は、本発明の免震装置の実施例を示す
もので、設備機器(図示せず)が据え付けられた架台1
が免震手段を介して構造物の躯体2に支持されている。
【0016】免震手段は、第1の免震手段15と、第2
の免震手段14を有する。
【0017】第1の免震手段15は、すべり支承部16
を有する。このすべり支承部15が備わる上側のブロッ
ク部5aは、下側のブロック部5bに重なるように載置
される。下側のブロック部5bは上側フランジ4aと下
側フランジ4bを有する。
【0018】上側のブロック部5aは下側に下側フラン
ジ4cを有する。ブロック部5bの上側フランジ4aに
ブロック部5aの下側フランジ4cを重ねるようにブロ
ック部5aは載置される。
【0019】下側フランジ4cと上側フランジ4aは、
ボルトやナットで締結され、ブロック部5aとブロック
部5bは一体のようになる。ブロック部5bの下側の下
側フランジ4bは、構造物の躯体2に据えられ、下側フ
ランジ4bをボルトで躯体2に固定することによりブロ
ック部5bは固定される。
【0020】ブロック部5bは、防振ゴム3を有する。
この防振ゴム3は、弾性体になるもので、ゴムを幾重に
も重ねた積層ゴムやつるまきばねのようなものでもよ
い。
【0021】防振ゴム3は垂直方向(上下方向)の振動
を防振するもので、上下方向防振部を構成するものであ
る。
【0022】上記すべり支承部16は、ブロック部5a
の上側に設けたゴム板6、ゴム板6の上に重ねた上板4
dの上に重ねた摺動部材8と、該摺動部材8の上面に対
向するように架台1に設けられ、かつ摺動部材8と摺動
するすべり板7を有する。
【0023】すべり板7は、架台1にボルトやナットで
締結される。ゴム板6、上板4d、摺動部材8は、ブロ
ック部5aにしっかりと取り付けられる。
【0024】水平方向の振動について、大地震時に発生
するような振幅の大きな振動に対しては、摺動部材8と
すべり板7との摺動により免震されるので、摺動部材8
とすべり板7により水平方向免震部が構成される。ま
た、ゴム板6においても、水平方向の防振作用を有する
が、このゴム板6は、主に振動数が速く、かつ振幅の小
さい振動に対する防振に寄与する。
【0025】上記のような構成の第1の免震手段15
は、免震手段15の上側で水平方向の免震、及び防振
が、下側で上下方向の防振が行われる。この免振構成を
概略すると、すなわち、上側に位置し、かつ水平方向の
振幅の大きな振動を免震する水平方向免震部と、水平方
向の振動を防振する水平方向防振部と、下側に位置し、
かつ上下方向の振動を防振する上下方向防振部と、前記
水平方向防振部と前記上下方向防振部との間に設けられ
る中間部材とを有する。そして、中間部材は、上側フラ
ンジ4a、下側フランジ4c、ブロック部5a、ゴム板
6、上板4dおよび摺動部材8等で構成される。この中
間部材の上板4dの上側に、摺動部材8と摺動するよう
に架台1に設けられたすべり板7等で構成された水平方
向免震部が設けられる。この中間部材の上板4dとブロ
ック部材5aとの間に設けられたゴム板6で構成された
水平方向防振部と、中間部材の上板4aの下側に、防振
ゴム3で構成される上下方向防振部が設けられている。
【0026】したがって、上下方向の振動に対しては上
下方向防振部の伸縮で架台1(支持体)の防振が行わ
れ、水平方向の振動に対しては水平方向防振部の伸縮で
防振が行われる。
【0027】なお、上下方向防振部および水平方向防振
部は、防振ゴム3をブロック部5a側に摺動部材8およ
びすべり板7をブロック部5b側に配置するような構成
にすることも可能である。
【0028】図1、図2に示すように上側フランジ4a
の周囲に保持手段が備わる。
【0029】この保持手段は、小型積層ゴム10、押ボ
ルト9、ボルト支持部材17を有する。小型積層ゴム1
0は、両側に当板が備わる。上側フランジ4a側に向く
当板には、ボルトが取り付けられている。このボルトを
上側フランジ4aのネジ穴にねじ込むことで小型積層ゴ
ム10は、上側フランジ4aに支持される。このように
支持される小型積層ゴム10は、多数設けられ、かつ上
側フランジ4aの中心に対称的になるように配置され
る。また等間隔になるように配置される。
【0030】上側フランジ4aに対する小型積層ゴム1
0の背面には、当板を介して押ボルト9が押し付けられ
る。押ボルト9がねじ込むようにして取り付けられてい
るボルト支持部材17は、前記構造物の躯体2に据えら
れ、ボルトで締結される。
【0031】このように上側フランジ4aは、周囲から
中心に向け、小型積層ゴム10を介して押して付けられ
ているので、上側フランジ4aを含む中間部材は水平方
向の動きが規制される。すなわち、小型積層ゴム10は
押ボルト9で十二分に押されて積厚み方向の伸縮ができ
にくくなっているので、上記保持手段により中間部材が
水平方向に変形することは規制されるのである。しか
し、小型積層ゴム10は、圧縮方向に直交する方向には
弾性変形することができるので、中間部材は保持手段に
保持されたまま上下方向に振動するのである。
【0032】小型積層ゴム10の圧縮方向に直交する方
向の弾性変形は生じやすいので、中間部材を上下方向に
摺動できるように案内部材で支持する摺動支持方式に比
べ、中間部材の上下方向振動はスムースに確実に行われ
る。
【0033】このように上下方向振動もスムースに行わ
れるので、上下方向振動の防振や免振がよく行われるの
である。
【0034】図4は、図2に対応する他の実施例であ
る。
【0035】図2に示す先の実施例との違いは、押ボル
ト9と小型積層ゴム10との間に皿ばね11(弾性体)
を介在したところである。
【0036】皿ばね11を設けることで、小型積層ゴム
10の厚みがクリープにより減少しても、皿ばね11に
より、押し付け荷重の変動を小さくすることができる。
従って、長期間にわたり、押ボルト9で小型積層ゴム1
0に押し付け荷重が作用していても、小型積層ゴム10
と押ボルト9との間に発生するガタを防止することが可
能である。
【0037】また図2に示す実施例も同様であるが、押
ボルト9を回して小型積層ゴム10への押し付け力を加
減することで、上側フランジ4aの周囲に配置した各々
の小型積層ゴム10の加える押し付け荷重を均等にする
ことができる。
【0038】図4、図3に示す積層ゴム18bは、防振
ゴム3に代わるものである。この積層ゴム18bは図2
に示すものにも採用できる。
【0039】積層ゴム18bを用いることで、第1の免
震手段15における垂直剛性を調節し、第1の免震手段
15において支持する荷重、ひいては免震手段15にて
発生するすべり摩擦力を調整することが可能となる。ま
た、通常時には、構造体の躯体2への伝播する設備機器
の振動も、小型積層ゴム10の圧縮方向に直交する方向
の剛性が小さいため、設備機器を支持する積層ゴム18
bの防振効果を妨げることはない。
【0040】図5に示す他の実施例は、小型積層ゴム1
0に代えてワイヤ部材12を用いた保持手段を示してい
る。
【0041】保持手段は、支持部材17に設けるボルト
9’と上側フランジ4aとの間にワイヤ部材12を設け
る。ボルト9’のフック13’と上側フランジ4aにね
じ込んだボルトのフック13にワイヤ部材12を掛け渡
し、支持部材17と上側フランジ4aとを強く引き合わ
せる。このワイヤ部材12は、前述した小型積層ゴム1
0と同様に上側フランジ4aの回りに対称に、等間隔で
配置される。そして、各ワイヤ部材12の張力が均一に
なるようにボルト9’を回して調整する。
【0042】このような保持手段により、上側フランジ
4a(中間部材)は中心から放射方向に均一に引かれて
いるので、中間部材が水平方向に変形することは規制さ
れるのである。しかし、保持手段のワイヤ部材12は、
せん断方向の剛性が小さく、中間部材の上下方向の動き
が拘束されないので、中間部材は保持手段に保持された
まま上下方向に振動することができるのである。
【0043】図1に戻り、先に挙げた第2の免震手段1
4について詳しく述べる。
【0044】免震手段14は、ブロック部5cに積層ゴ
ム18aを有するブロック部5dを重ねたものである。
ブロック部5cは、防振ゴム3を除くと前述したブロッ
ク部5bと同じ。積層ゴム18aは、前述した積層ゴム
18bと変らない。
【0045】免震手段14は、架台1と躯体2との間に
置かれ、架台1を下から支えている。下側のブロック部
5cは、躯体2にボルトで固定されている。上側のブロ
ック部5dは架台1にボルトで固定されている。両ブロ
ック部は、ボルトで締結されている。
【0046】この免震手段14の積層ゴム18aは、前
述した免震手段15の防振ゴム3と同様な上下方向の振
動の防振が行われるが、水平方向の振動の防振も行われ
る。免震手段15の水平方向免震部は摺動式で、この水
平方向免震部に架台1が摺動自在に載置されているだけ
では、架台1を支えている位置がずれて定まらなくな
る。免震手段14は、その位置ずれを抑えるためにも機
能している。振動による架台1の位置ずれは、免震手段
14の積層ゴム18aの弾性変形の範囲に制限されるの
である。
【0047】図6は、上記免震装置を適用した本発明に
係る回転機器架台の支持構造の一実施形態を示すもので
ある。
【0048】蒸気タービンにより発電機を駆動する蒸気
タービンプラントの建屋構成を示している。基礎21に
建屋柱22が設置されて建屋ができる。建屋の一階(1
F)には復水器23が配置され、復水器23は復水器2
3に冷却水を供給する循環水配管24を有する。建屋の
一階(2F)には低圧給水過熱器25が配置され、低圧
給水過熱器25で復水器23により復水された給水を加
熱する。
【0049】上記基礎21上には、門型をなす架台支持
架構19が立設されており、この架台支持架構19の上
端部と建屋柱22との間に接合梁20が架設されること
により、架台支持架構19は建屋と一体化されている。
架台1上(3F)に、タービン・発電機(回転機器)2
6が設置されるとともに、このタービン・発電機26を
覆うエンクロージャ27が設けられている。上述した蒸
気タービンプラントでは、図示されないボイラ等の蒸気
発生器で発生した蒸気をタービン・発電機26における
蒸気タービンに導いて、この蒸気タービンと軸を介して
連結された発電機を駆動することで発電を行なってい
る。タービンで仕事を終えた蒸気は、タービン下部に設
置される復水器23に導かれ、低圧給水過熱器25およ
び循環水配管24によって供給される冷却媒体と熱交換
して水に戻る。
【0050】以上の構成からなるタービン・発電機26
が備えられた架台支持構造によれば、平常時において
は、第2の免震手段14および第1の免震手段15にお
ける積層ゴムや防振ゴムが弾性変形することにより、架
台1上に設置されたタービン・発電機26の回転体によ
って発生する振動が、架台支持架構19上に伝播するこ
とを抑制することができる。
【0051】また地震が発生し、第1の免震手段15の
水平方向免震部(摺動部材8とすべり板7)に滑り摩擦
力以上の地震水平力が作用した場合には、水平方向免震
部において滑りが生じるため、タービン・発電機26に
上記摩擦力以上の地震水平力が作用することを防ぐこと
ができる。また、架台支持架構19における第2の免震
手段14および第1の免震手段15の支持点(支持個
所)には、架台1に作用する地震水平力に対しての反力
が作用するが、建屋への接合梁20を設けたことによっ
て、前述した反力を建屋住22に分散させることが可能
となり、架台支持架構19を簡略化することができる。
この結果、建設コストの低減を図ることが可能になると
いう効果を奏する。
【0052】
【発明の効果】以上述べたように、設備機器から生ずる
振動は、これを支持する免震手段で防振が行われるの
で、構造物の躯体や建屋に伝わる振動は低減される。ま
た地震の振動は免震手段で免震されるので、設備機器に
伝わる地震水平力は低減される。
【0053】しかも、免震手段は、上側に位置し、かつ
水平方向の振動を防振する水平方向防振部と、下側に位
置し、かつ上下方向の振動を防振する上下方向防振部
と、水平方向防振部と上下方向防振部との間に設けられ
る中間部材とを有し、中間部材には、周囲から中心に向
けた押圧力、あるいは中心から放射方向に向けた張力を
付与し、かつ上下方向の動きを許し、水平方向の動きを
規制する保持手段を設けたので、小型積層ゴム10(保
持手段)の圧縮方向に直交する方向の弾性変形は生じや
すいので、中間部材が上下方向に動き易く、防振や免震
がよく行われるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るもので、免震装置の縦断
面図である。
【図2】本発明の実施例に係るもので、保持手段の縦断
面図である。
【図3】本発明の他の実施例に係るもので、免震装置の
縦断面図である。
【図4】本発明の実施例に係るもので、保持手段の縦断
面図である。
【図5】本発明の実施例に係るもので、保持手段の縦断
面図である。
【図6】本発明の免震装置を適用した回転機器が据付ら
れた建屋を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1…設備機器の架台、2…構造物の躯体、3…防振ゴ
ム、4a,4b…フランジ、5a,5b,b5c…ブロ
ック部材、6…ゴム板、7…摺動材、8…滑り板、9…
ボルト部材、10…小型積層ゴム、11…皿ばね部材、
12…ワイヤ部材、13,13’…フック部材、14…
免震装置、15…第2の免震装置、16…すべり支承、
17…支持部材、18a…積層ゴム、18b…第2の積
層ゴム、19…架台支持架構、20…建屋への接合梁、
21…基礎、22…建屋柱、23…復水器、24…循環
水配管、25…低圧給水加熱機、26…タービン・発電
機(回転機器)、27…エンクロージャ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16F 15/04 F16F 15/04 P

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】振動を発生する設備機器が据えられる架台
    と、この架台を支持する構造物の躯体と、前記架台と前
    記躯体との間に備わる免震手段とを有し、この免震手段
    は、上側に位置し、かつ水平方向の振動を防振する水平
    方向防振部と、下側に位置し、かつ上下方向の振動を防
    振する上下方向防振部と、前記水平方向防振部と前記上
    下方向防振部との間に設けられる中間部材とを有する免
    震装置において、 前記中間部材には、周囲から中心に向けた押圧力、ある
    いは中心から放射方向に向けた張力を付与し、かつ上下
    方向の動きを許し、水平方向の動きを規制する保持手段
    を設けたことを特徴とする免震装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載された免震装置において、 前記保持手段は、前記押圧力を付与する小型積層ゴムを
    有することを特徴とする免震装置。
  3. 【請求項3】請求項2に記載された免震装置において、 前記中間部材に押圧される前記小型積層ゴムの背面側に
    は、該小型積層ゴムを押す弾性体用ボルト部材を設け、
    該弾性体用ボルト部材と前記小型積層ゴムとの間に皿ば
    ね等の弾性体を設けることを特徴とする免震装置。
  4. 【請求項4】請求項1に記載された免震装置において、 前記保持手段は、前記張力を付与するワイヤ部材を有す
    ることを特徴とする免震装置。
  5. 【請求項5】振動する設備機器が据えられる架台と、こ
    の架台を支持する躯体と、前記架台と前記躯体との間に
    介在される免震手段とを備え、 前記免震手段は、上下に重なる上側のブロック部と下側
    のブロック部を有し、一方のブロック部側に垂直方向の
    振動を防振する防振ゴムを設け、他方のブロック部側に
    水平方向の振幅の大きな振動を免震する摺動部材および
    該摺動部材と摺動自在に接合するすべり板を設け、 前記防振ゴムが設けられているブロック部の周囲には、
    該ブロック部を外周から中心に向けて押圧する小型積層
    ゴムを配置したことを特徴とする免震装置。
  6. 【請求項6】請求項5に記載されている免震装置におい
    て、 前記小型積層ゴムを前記上側フランジに向けて押し付け
    る押ボルトを設け、該押ボルトを支持するボルト支持部
    材を前記躯体に固定したことを特徴とする免震装置。
  7. 【請求項7】請求項6に記載されている免震装置におい
    て、 前記小型積層ゴムと前記押ボルトとの間に皿ばね等の弾
    性体を介在したことを特徴とする免震装置。
  8. 【請求項8】請求項6または7に記載されている免震装
    置において、 前記押ボルトは、前記上側フランジに向けて進退できる
    ように設けられていることを特徴とする免震装置。
  9. 【請求項9】請求項1から9のいずれか一つにおいて、 前記設備機器は、タービンや発電機等の回転機器である
    ことを特徴とする免震装置。
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