JP2010185551A - 舶用発電設備におけるプリセット方式の防振支持装置、舶用発電設備および舶用発電設備の据え付け方法 - Google Patents

舶用発電設備におけるプリセット方式の防振支持装置、舶用発電設備および舶用発電設備の据え付け方法 Download PDF

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Abstract

【課題】据え付け前であっても、ナットの締付トルク変更により舶用発電設備の固有振動数を容易に調整できる舶用発電設備におけるプリセット方式の防振支持装置を提供する。
【解決手段】防振支持装置5は、据付ベース11と、据付ベース11に下端部が結合されていると共に、上端部にネジ部が設けられた取付ボルト12と、据付ベース11上に配置された第1のメッシュバネ13と、第1のメッシュバネ13上に配置された第2のメッシュバネ14と、第2のメッシュバネ14上に配置され、取付ボルト12を挿通する挿通穴を有する第2のスプリングシート17と、取付ボルト12の上端部のネジ部に螺合され、第1,第2のメッシュバネ13,14に荷重を付与する締付ナット18とを備えている。これにより、据付ベース11を船体101に固定する前において、締付ナット18の締付トルクの調整を行うことができる。
【選択図】図5

Description

本発明は、舶用発電設備におけるプリセット方式の防振支持装置に関する。
また、本発明は、プリセット方式の防振支持装置を備える舶用発電設備およびその据え付け方法に関する。
船舶は発電機を駆動するエンジン(以下、「発電機用エンジン」と言う。)を備えており、その発電機用エンジンから船体に伝わる振動の量を低減するため、発電機用エンジンと船体との間には防振ゴムが配置されている場合がある。
しかし、上記防振ゴムは油や熱で劣化するため、定期的に交換しなければならないという問題があった。このような劣化は、防振ゴムの材料が天然ゴムであると特に顕著となる。
そこで、上記問題を回避すべく、防振ゴムに換えてメッシュバネを使用する方法が特開2005−163831号公報(特許文献1)で提案されている。
上記メッシュバネは金属線を型成形して出来ているため、耐油性、耐薬品性に優れているし、線材表面で放熱するため、油や熱で劣化することがなく、半永久的に使用することができる。また、上記メッシュバネは非線形特性、ヒステリシスを有するので、高周波の微小振動をより効果的に吸収することができる。
ところで、船舶内には、発電機用エンジンの他に、プロペラを駆動する主機関が据え付けられている。この主機関及びプロペラの起振周波数が、発電機用エンジンの固有振動数と一致すると、共振を起こしてしまう。
従来は、そのような共振を回避するために、防振ゴムの個数、配置または素材そのものを変更するなどして、発電機用エンジンの固有振動数を変える必要があった。
そこで、本発明者は、メッシュバネを備える防振支持装置において、メッシュバネの荷重とたわみの特性に着目した。このメッシュバネの荷重−たわみ線図は、図8に示すように、非線形なハードスプリング特性を示す。このため、上記メッシュバネには、作用荷重A,B,Cによって対角線バネ定数が変化する特徴がある。
上記メッシュバネの対角線バネ定数すなわち動バネ定数が変化すると、防振支持系全体で捉えると固有振動数が変化することになる。
より詳しくは、上記防振支持装置は、押さえ板をメッシュバネに押し付けるナットを備えている。このナットの締付トルクを調整することにより、メッシュバネのたわみ量が変って、動バネ定数が変化するので、発電機用エンジンや防振支持装置の構成に変更を加えなくても、発電機用エンジンの固有振動数を自在に調整することができる。
しかしながら、上記ナットの締付トルクの調整は防振支持装置を船体に据え付けた状態でしかできない。このため、上記発電機用エンジンの固有振動数の調整も船体への防振支持装置の据え付け後にしか行うことができないという問題があった。
上記防振支持装置を船体に据え付けた後、発電機用エンジンの固有振動数を調整する場合、この調整は、狭いエンジンルームで行うことになって、非効率で作業性が悪く、必要以上に工数がかかってしまう。
造船所が船舶の建造工程において発電機用エンジンの据え付けに割ける時間は限られているため、発電機用エンジンの固有振動数の調整に必要以上に工数がかかってしまうのは深刻な問題である。
特開2005−163831号公報
そこで、本発明の課題は、据え付け前であっても、ナットの締付トルク変更により舶用発電設備の固有振動数を容易に調整できる舶用発電設備におけるプリセット方式の防振支持装置を提供することにある。
また、本発明の他の課題は、上記プリセット方式の防振支持装置を備える舶用発電設備、および、その舶用発電設備の据え付け方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の舶用発電設備におけるプリセット方式の防振支持装置は、
据付ベースと、
上記据付ベースに一方の端部が結合されていると共に、他方の端部にネジ部が設けられたボルトと、
上記据付ベース上に配置された第1のメッシュバネと、
上記第1のメッシュバネ上に被支持部を介して配置される第2のメッシュバネと、
上記第2のメッシュバネ上に配置され、上記ボルトを挿通する挿通穴を有する押さえ板と、
上記ボルトの他方の端部の上記ネジ部に螺合され、上記第1,第2のメッシュバネに荷重を付与するナットと
を備えたことを特徴としている。
ここで、第1,第2のメッシュバネとは、例えばピアノ線、ステンレス鋼線等の金属線を編んだ後、波付けし、さらに型成形してなるバネを指す。また、この明細書で、プリセットとは、可変調整ができて予め設定できることを意味する。
上記構成の舶用発電設備におけるプリセット方式の防振支持装置によれば、据付ベースにボルトの一方の端部を結合し、第1のメッシュバネと第2のメッシュバネとの間に被支持部を配置する。そして、上記ボルトのネジ部に螺合されたナットを締め付ける。そうすると、上記押さえ板が第2のメッシュバネを被支持部に押し付けると共に、被支持部が第1のメッシュバネを据付ベースに押し付ける。これにより、上記第1,第2のメッシュバネが荷重を受けて、第1,第2のメッシュバネのたわみ量が変わるので、第1,第2のメッシュバネの動バネ定数も変る。このとき、上記ナットの締付トルクを変更することにより、第1,第2のメッシュバネの動バネ定数を所望値に調整することができる。
このように、上記据付ベースにボルトの一方の端部を結合し、第1のメッシュバネと第2のメッシュバネとの間に被支持部を配置することは、据付ベースを例えば船体に据え付ける前であっても行うことができる。
したがって、上記舶用発電設備を据え付ける前に、例えば、舶用発電設備を工場から出荷する前に、据付ベースにボルトの一方の端部を結合し、第1のメッシュバネと第2のメッシュバネとの間に被支持部を配置した後、ボルトの他方の端部に設けられたネジ部にナットを螺合させて締め付けることにより、工場出荷前に、舶用発電設備の固有振動数を容易に調整することができる。
また、上記舶用発電設備を工場から出荷する前に舶用発電設備の固有振動数を調整することによって、船舶内の狭いエンジンルームで舶用発電設備の固有振動数の調整をしなくて済み、舶用発電設備の固有振動数を調整を効率良く行うことができ、その調整の作業性も良好となる。
したがって、上記舶用発電設備の固有振動数の調整に係る工数を大幅に低減することができて、その上、船舶の建造工程に舶用発電設備の固有振動数の調整工程を組み込まなくて済むので、船舶の建造工程が過密になるのを防ぐことができる。
これに対して、従来の特開2005−163831号公報の防振支持装置では、発電機用エンジンの固有振動数の調整は、船舶内の狭くて作業性の悪いエンジンルームで行うため、どうしても手間がかかってしまう。
本発明の舶用発電設備は、
エンジンと、
上記エンジンで駆動される発電機と、
上記エンジンおよび発電機を搭載すると共に、上記被支持部を有する搭載手段と、
上記搭載手段の上記被支持部を支持する本発明のプリセット方式の防振支持装置と
を備えたことを特徴としている。
上記構成の舶用発電設備を船舶内のエンジンルームに据え付ける場合、上記舶用発電設備を据え付ける前に、例えば、舶用発電設備を工場から出荷する前に、据付ベースにボルトの一方の端部を結合し、第1のメッシュバネと第2のメッシュバネとの間に被支持部を配置した後、ボルトの他方の端部に設けられたネジ部にナットを螺合させて締め付けることにより、工場出荷前に、舶用発電設備の固有振動数を容易に調整することができる。
また、上記舶用発電設備の固有振動数の調整は、船舶内の狭いエンジンルームではなく、そのエンジンルームよりも広い工場で行うことによって、効率良く行うことができ、舶用発電設備の固有振動数の調整の作業性が向上する。
また、上記舶用発電設備の固有振動数の調整を、舶用発電設備を工場から出荷する前に行うことによって、船舶の建造工程から、舶用発電設備の固有振動数の調整工程を無くせるので、船舶の建造工程が過密になるのを防ぐことができる。
また、上記エンジン、発電機および搭載手段を合わせた重量は数トン以上になる場合がある。この場合、上記舶用発電設備の据え付け作業は相当な難事となる。
したがって、上記相当な難事の据え付け作業と共に、舶用発電設備の固有振動数の調整を行わずに済むことは、船舶の建造時間の短縮につながる。
また、上記舶用発電設備を工場から出荷する前に、舶用発電設備の固有振動数を調整することによって、舶用発電設備の固有振動数が船舶の主機関の起振周波数と一致しないようにして、共振の発生を防ぐこともできる。
本発明の舶用発電設備の据え付け方法は、
本発明の舶用発電設備を船舶の基体に据え付ける舶用発電設備の据え付け方法であって、
上記舶用発電設備を工場から出荷する前に、上記搭載手段の上記被支持部が上記第1のメッシュバネと上記第2のメッシュバネとの間に位置するように、上記プリセット方式の防振支持装置を上記搭載手段に取り付けて、
上記舶用発電設備を上記工場から出荷する前に、上記ボルトの上記ネジ部に上記ナットを螺合させて締め付けることにより、上記舶用発電設備の固有振動数を調整して、
上記固有振動数が調整された舶用発電設備を上記工場から出荷して船舶内に搬入して、
上記固有振動数が調整された舶用発電設備における上記プリセット方式の防振支持装置の上記据付ベースを上記基体に据え付けることを特徴としている。
上記構成の舶用発電設備の据え付け方法によれば、上記ボルトのネジ部にナットを螺合させて締め付けることにより、舶用発電設備の固有振動数を調整することは、舶用発電設備を工場から出荷する前に行われるので、船舶内の狭いエンジンルームで舶用発電設備の固有振動数の調整をしなくてもよい。
また、上記舶用発電設備の固有振動数の調整を船舶内のエンジンルームよりも広い工場で行えるので、その調整の効率を向上できると共に、その調整の作業性も向上できる。
また、上記舶用発電設備の固有振動数の調整を、舶用発電設備を工場から出荷する前に行うことによって、造船所における船舶の建造工程から、その調整に係る工程を省くことができるので、船舶の建造工程が過密になるのを防ぐことができる。
一実施形態の舶用発電設備の据え付け方法では、
上記舶用発電設備を上記工場から出荷する前に、上記ナットの締付トルクを、上記舶用発電設備の固有振動数と舶用主機関の起振周波数との共振が回避されるように調整する。
上記実施形態の舶用発電設備の据え付け方法によれば、上記舶用発電設備を工場から出荷する前に、ナットの締付トルクを、舶用発電設備の固有振動数と舶用主機関の起振周波数との共振が回避されるように調整するので、工場出荷前に、舶用発電設備の据え付け後に共振が発生するのを防ぐことができる。
また、上記舶用発電設備の固有振動数と舶用主機関の起振周波数との共振が回避されるように、ナットの締付トルクを調整する作業は、舶用発電設備を工場から出荷する前に行うので、船舶内より環境が良好な工場で行える。
本発明の舶用発電設備におけるプリセット方式の防振支持装置は、据付ベースと、この据付ベースに一方の端部が結合されていると共に、他方の端部にネジ部が設けられたボルトと、このボルトの他方の端部のネジ部に螺合されるナットとを備えているので、工場出荷前で、据え付け前であっても、ボルトの他方の端部のネジ部にナットを螺合させて締め付けることができる。
したがって、上記プリセット方式の防振支持装置の工場出荷前の据え付け前であっても、ナットの締付トルクを変更することにより、舶用発電設備の固有振動数を容易に調整できる。
また、上記プリセット方式の防振支持装置の工場出荷前に、船舶内のエンジンルームよりも広い工場で舶用発電設備の固有振動数を調整できるので、その調整の効率および作業性を向上でき、その結果、舶用発電設備の固有振動数の調整に必要以上の工数がかからないようにすることができる。
本発明の舶用発電設備は、上記プリセット方式の防振支持装置を備えているので、当然に、上記プリセット方式の防振支持装置の作用効果を奏することができる。
本発明の舶用発電設備の据え付け方法によれば、上記ボルトのネジ部にナットを螺合させて締め付けることにより、舶用発電設備の固有振動数を調整するが、この調整は、舶用発電設備を工場から出荷する前に行うので、船舶内のエンジンルームよりも広い工場で行うことができる。
したがって、上記舶用発電設備の固有振動数の調整に係る工数を大幅に低減することができて、その上、船舶の建造工程に舶用発電設備の固有振動数の調整工程を組み込まなくて済むので、船舶の建造工程が過密になるのを防ぐことができる。
図1は本発明の一実施形態の舶用発電設備の概略正面図である。 図2は上記舶用発電設備の概略側面図である。 図3は上記舶用発電設備の一部の概略斜視図である。 図4は本発明の一実施形態の防振支持装置の概略側面図である。 図5は上記防振支持装置の概略断面図である。 図6Aは上記取付ボルトの概略上斜視図である。 図6Bは上記上側スプリングシートの概略上斜視図である。 図6Cは上記第2のメッシュバネの概略上斜視図である。 図6Dは上記第3のメッシュバネの概略上斜視図である。 図6Eは上記下側スプリングシートの概略上斜視図である。 図6Fは上記第1のメッシュバネの概略上斜視図である。 図6Gは上記据付ベースの概略上斜視図である。 図6Hは上記据付ベースの概略下斜視図である。 図7は締付ナットの締付トルクと舶用発電設備の固有振動数との関係を示すグラフである。 図8はメッシュバネの非線形ハードスプリング特性を示すグラフである。
以下、本発明の舶用発電設備1におけるプリセット方式の防振支持装置5を図示の実施の形態により詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態の舶用発電設備1の概略正面図である。また、図2は、上記舶用発電設備1の概略側面図である。
上記舶用発電設備1は、ディーゼルエンジン2と、このディーゼルエンジン2で駆動される発電機3と、ディーゼルエンジン2および発電機3を搭載する共通台4と、この共通台4を支持する複数のプリセット方式の防振支持装置5とを備え、エンジンルーム100内に設置されている。なお、上記ディーゼルエンジン2はエンジンの一例であり、共通台4は搭載手段の一例である。
上記ディーゼルエンジン2は、共通台4の上面の前方側の部分に固定され、駆動軸6が継手7を介して発電機3の回転軸8に連結されている。
上記共通台4上ではディーゼルエンジン2と発電機3がリジット結合され、共通台4の下部のフランジ42がプリセット方式の防振支持装置5を介して船体101に据え付けられている(図3参照)。なお、上記フランジ42は被支持部の一例である。また、上記船体101が基体の一例である。
図4は、上記プリセット方式の防振支持装置5を側方から見た概略図である。また、図5は、上記プリセット方式の防振支持装置5の概略断面図である。
上記プリセット方式の防振支持装置5は、図4,図5に示すように、据付ベース11、取付ボルト12、第1のメッシュバネ13、第2のメッシュバネ14、第3のメッシュバネ15、第1のスプリングシート16、第2のスプリングシート17および締付ナット18を備える。なお、上記第2のスプリングシート17は押さえ板の一例で、取付ボルト12はボルトの一例で、締付ナット18はナットの一例である。
上記据付ベース11は、図5,図6G,図6Hに示すように、ネジ穴28が設けられたベース基部25と、このベース基部25の下部に設けられた取付フランジ26とを有する。なお、図5において、29はベース基部25の下面の凹部であり、30は据付ボルト21の軸部が挿通される挿通穴である。
上記取付ボルト12は、図5,図6Aに示すように、スタッドボルトであり、ネジ部32を下端部に有すると共に、ネジ部33を上端部に有する。上記取付ボルト12の下端部のネジ部は、ネジ穴28で回り止めのスプリングピン27を使用して据付ベース11に強固に固定されている。また、上記取付ボルト12のネジ部32近傍には、ネジ部32の外径より大きな外径を有するカラー34が設けられている。このカラー34がベース基部25の上面に当接することにより、ベース基部25に対する取付ボルト12の位置が決まる。
上記第1,第2のメッシュバネ13,14は、図5,図6C,図6Fに示すように、それぞれ、環状に形成され、取付ボルト12を取り囲むように配置される。すなわち、上記取付ボルト12は第1,第2のメッシュバネ13,14の径方向内側の空間に挿通される。そして、上記第1のメッシュバネ13は共通台4のフランジ42の下方に配置される一方、第2のメッシュバネ14は共通台4のフランジ42の上方に配置される。これにより、上記ディーゼルエンジン1及び発電機3による上下方向の振動を第1,第2のメッシュバネ13,14で吸収することができる。なお、上記第1,第2のメッシュバネ13,14は例えば特開2005−163831号公報に開示された方法で作製されたものである。
上記第1のスプリングシート16は、図5,図6Eに示すように、挿通穴37を有する略円板形状の板部35と、この板部35の外周縁部に連なる略円筒形状の筒部36とから成っている。また、上記第1のスプリングシート16と第1のメッシュバネ13との間には調整用プレート19が配置されている。この調整用プレート19にも挿通穴38が設けられており、この挿通穴38の径は第1のスプリングシート16の挿通穴37の径よりも大きくなっている。これらの挿通穴37,38には取付ボルト12が挿通される。
上記第2のスプリングシート17も、図5,図6Bに示すように、第1のスプリングシート16と同様に、略円板形状の板部39と、この板部39の外周縁部に連なる略円筒形状の筒部40とから成っている。上記板部39は、取付ボルト12が挿通される挿通穴41を有する。
上記締付ナット18は、図5に示すように、取付ボルト12の上端部のネジ部33に螺合される。この締付ナット18を締め付けると、第2のメッシュバネ14を共通台4のフランジ42に押し付けられると共に、第1のメッシュバネ13を据付ベース11に押し付けられる。このとき、上記締付ナット18の締め付け量を調整することにより、第1,第2のメッシュバネ13,14に付与する荷重を調整することができる。
また、上記取付ボルト12の上端部のネジ部33にはロックナット20を螺合させ、締付ナット18上にロックナット20を積み重ねる。このロックナット20を締め付けることにより、締付ナット18の緩みを防ぐことができる。
また、上記共通台4のフランジ42には、取付ボルト12が挿通される挿通穴43が設けられている。そして、上記挿通穴43の周面と取付ボルト12の周面との間には、図5,図6Dに示す略筒形状の第3のメッシュバネ15が配置されている。この第3のメッシュバネ15は舶用発電設備1の水平方向の移動を防止する目的で設置している。
また、図4,図5に示すように、上記据付ベース11と船体101との間には、樹脂ライナであるチョックファースト24を配置している。なお、上記チョックファースト24に換えて例えば金属ライナを使用してもよい。
上記据付ボルト21は、六角ボルトであり、軸部には据付ナット22およびロックナット23が螺合されている。このロックナット23は、ロックナット20と同様に緩み止め効果を発揮する。なお、図示していないが、船体101には、据付ボルト21の軸部が挿通される挿通穴が設けられている。
以下、上記舶用発電設備1の据え付け方法について説明する。
まず、上記ディーゼルエンジン2、発電機3、共通台4およびプリセット方式の防振支持装置5を工場から出荷する前、その工場内において共通台4のフランジ42にプリセット方式の防振支持装置5を固定する。
より詳しくは、上記舶用発電設備1を工場から出荷する前に、その工場において、取付ボルト12の下端部がネジ結合された据付ベース11上に、第1のメッシュバネ13、調整用プレート19、第1のスプリングシート16、フランジ42、第2のメッシュバネ14および第2のスプリングシート17をこの順で積み重ねる。そして、上記取付ボルト12の上端部に締付ナット18およびロックナット20を螺合させる。引き続き、上記締付ナット18の締付トルクの調整することにより、第1,第2のメッシュバネ13,14のたわみ量を変更して、舶用発電設備1の固有振動数を調整する。このとき、上記舶用発電設備1を搬入すべき舶に搭載された舶用主機関の起振周波数と、舶用発電設備1の固有振動数との共振が回避されるように、締付ナット18の締付トルクを調整する。この締付ナット18の締付トルクは作業環境の良い工場において容易に調整することができる。また、上記締付ナット18の締付トルクの変更により、舶用発電設備1の固有振動数を容易に調整できる。
次に、上記固有振動数が調整済みの舶用発電設備1を上記工場から出荷して船舶内に搬入した後、据付ボルト21、据付ナット22、ロックナット23およびチョックファースト24を用いて、プリセット方式の防振支持装置5の取付フランジ26をエンジンルーム100内の船体101に固定する。
最後に、上記共通台4の上面にディーゼルエンジン2および発電機3を固定すると共に、共通台4上でディーゼルエンジン2と発電機3をリジット結合する。
このように、上記プリセット方式の防振支持装置5の締付ナット18の締付トルクは、舶用発電設備1を工場から出荷する前であっても、作業環境の良い工場において容易に調整することができる。また、上記舶用発電設備1を工場から出荷する前であっても、その工場において、締付ナット18の締付トルクの変更により、舶用発電設備1の固有振動数も容易に調整することができる。
また、上記舶用発電設備1の固有振動数の調整は、エンジンルーム100よりも広くて作業環境が良い工場で行える。したがって、上記舶用発電設備1の固有振動数の調整を効率良く行え、その調整の作業性は良好である。
また、上記締付ナット18の締付トルクの調整を工場出荷前に行うので、据え付け現場すなわちエンジンルーム100内において行う作業工数が減るので、据え付け作業時間を短縮できる。
また、上記締付ナット18を締め付けることにより、据付ベース11と共通台4のフランジ42とで第1のメッシュバネ13を挟持できるので、据付ベース11を船体101に据え付ける際、第1のメッシュバネ13の脱落を防いで、据え付け作業を簡単にできる。
仮に、本実施形態のプリセット方式の防振支持装置5の換わりに従来の特開2005−163831号公報の防振支持装置(以下、「従来の防振支持装置」と言う。)を用いたなら、第1のメッシュバネを船体101の所定箇所に配置した後、船体101の挿通穴へのボルトの挿通、および、ボルトの両端へのナットの螺合、および、そのナットの締付トルクの調整を行わなければならない。この締付トルクの調整は、従来の防振支持装置を製造する工場よりも狭いエンジンルーム100で行うため、効率が悪く、また、エンジンルーム100での作業性も悪い。
また、上記従来の防振支持装置を用いた場合、狭いエンジンルーム100内において、相当な重量の共通台4を動かし、共通台4のフランジ42に従来の防振支持装置を連結する作業は非常に困難である。
また、上記従来の防振支持装置を用いた場合、エンジンルーム100内において、船体101の挿通穴へのボルトの挿通、および、ボルトの両端へのナットの螺合、および、そのナットの締付トルクの調整と行う作業工数が多くなるため、据え付け作業時間が長くなってしまう。
また、上記従来の防振支持装置では、第1のメッシュバネを船体101の所定箇所からずれないように注意しながら、船体101の挿通穴へのボルトの挿通、および、ボルトの両端へのナットの螺合、および、そのナットの締付トルクの調整を行うため、据え付け作業は非常に難しい。
また、本実施形態において、上記締付ナット18の締付トルクと舶用発電設備1の固有振動数との関係は、図7に示すように、事前の試験で得ることができる。
したがって、図7に示すグラフを用いて、舶用発電設備1の固有振動数を主機関及びプロペラの起振周波数と一致しない値に容易にすることができる。
また、上記プリセット方式の防振支持装置5は、第1のメッシュバネ13、第2のメッシュバネ14および第3のメッシュバネ15のハードスプリング特性により、機関起動・停止時の動揺が少なく、かつ、第1のメッシュバネ13、第2のメッシュバネ14および第3のメッシュバネ15のノンクリープ特性により、ディーゼルエンジン2の位置を保持できる。したがって、いわゆるリジット機関と同様に、ディーゼルエンジン2を船体101にリジット結合することができるので、ディーゼルエンジン2と船体101を繋ぐ配管として安価なリジット配管を採用できる。もし、上記ディーゼルエンジン2を船体101にリジット結合することができないなら、ディーゼルエンジン2と船体101を繋ぐ配管として高価なフレキシブル配管を採用することになり、コストアップは避けられない。したがって、上記ディーゼルエンジン2と船体101のリジット結合はコストアップを避けられるので有益である。
また、上記第1のメッシュバネ13、第2のメッシュバネ14および第3のメッシュバネ15は荷重がかっても、防振ゴムで生じるような変形の膨らみは生じない。このため、上記防振ゴムで生じるような変形の膨らみを考慮して、第1のメッシュバネ13、第2のメッシュバネ14および第3のメッシュバネ15を配置したり、第1のメッシュバネ13、第2のメッシュバネ14および第3のメッシュバネ15の周囲にスペースを設けたりする必要がない。したがって、上記プリセット方式の防振支持装置5や舶用発電設備1の設計や設置の自由度は高い。
上記実施形態では、据付ベース11と取付ボルト12の下端部との結合は、ネジ結合であったが、例えば溶接による結合であってもよいし、あるいは、取付ボルト12の下面の周縁部のかしめによる結合であってもよい。
上記実施形態において、取付ボルト12に換えて、第3の第3のメッシュバネ15の下端面に当接する段部を有するスタッドボルトを用いてもよい。このスタッドボルトを用いれば、挿通穴43から第3のメッシュバネ15が抜け落ちる危険を低減することができる。
上記実施形態では、第1のメッシュバネ13と共通台4のフランジ42との間に第1のスプリングシート16および調整用プレート19を配置していたが、第1のメッシュバネ13と共通台4のフランジ42との間に第1のスプリングシート16および調整用プレート19を配置しないようにしてもよい。
上記実施形態では、据付ベース11を調整シム24を介して船体101に固定したが、据付ベース11を船体101に直接固定してもよい。
上記実施形態では、船舶におけるディーゼルエンジン2の支持にプリセット方式の防振支持装置5を用いたが、例えば車や小型飛行機等のエンジンの支持にプリセット方式の防振支持装置5を用いてもよい。また、上記エンジンはディーゼルエンジン2であってもよいし、ガソリンエンジンであってもよい。要するに、本発明のプリセット方式の防振支持装置5は、ディーゼルエンジン2、ガソリンエンジン、ガスタービン等の振動を生じるものに用いることができる。
また、上記舶用発電設備1を工場から出荷してから、舶用発電設備1を船舶内に搬入するまでの間であっても、舶用発電設備1の固有振動数を容易に調整することができる。
1 舶用発電設備
2 ディーゼルエンジン
3 発電機
4 共通台
5 防振支持装置
11 締付ベース
12 取付ボルト
13 第1のメッシュバネ
14 第2のメッシュバネ
17 第2のスプリングシート
18 締付ナット
32,33 ネジ部
41 挿通穴
42 フランジ
101 船体

Claims (4)

  1. 据付ベースと、
    上記据付ベースに一方の端部が結合されていると共に、他方の端部にネジ部が設けられたボルトと、
    上記据付ベース上に配置された第1のメッシュバネと、
    上記第1のメッシュバネ上に被支持部を介して配置される第2のメッシュバネと、
    上記第2のメッシュバネ上に配置され、上記ボルトを挿通する挿通穴を有する押さえ板と、
    上記ボルトの他方の端部の上記ネジ部に螺合され、上記第1,第2のメッシュバネに荷重を付与するナットと
    を備えたことを特徴とする舶用発電設備におけるプリセット方式の防振支持装置。
  2. エンジンと、
    上記エンジンで駆動される発電機と、
    上記エンジンおよび発電機を搭載すると共に、上記被支持部を有する搭載手段と、
    上記搭載手段の上記被支持部を支持する請求項1に記載のプリセット方式の防振支持装置と
    を備えたことを特徴とする舶用発電設備。
  3. 請求項2に記載の舶用発電設備を船舶の基体に据え付ける舶用発電設備の据え付け方法であって、
    上記舶用発電設備を工場から出荷する前に、上記搭載手段の上記被支持部が上記第1のメッシュバネと上記第2のメッシュバネとの間に位置するように、上記プリセット方式の防振支持装置を上記搭載手段に取り付けて、
    上記舶用発電設備を上記工場から出荷する前に、上記ボルトの上記ネジ部に上記ナットを螺合させて締め付けることにより、上記舶用発電設備の固有振動数を調整して、
    上記固有振動数が調整された舶用発電設備を上記工場から出荷して船舶内に搬入して、
    上記固有振動数が調整された舶用発電設備における上記プリセット方式の防振支持装置の上記据付ベースを上記基体に据え付けることを特徴とする舶用発電設備の据え付け方法。
  4. 請求項3に記載の舶用発電設備の据え付け方法において、
    上記舶用発電設備を上記工場から出荷する前に、上記ナットの締付トルクを、上記舶用発電設備の固有振動数と舶用主機関の起振周波数との共振が回避されるように調整することを特徴とする舶用発電設備の据え付け方法。
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