JP2001173408A - タービン建屋構造 - Google Patents
タービン建屋構造Info
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Abstract
つつ、据付場所において大幅に工期を短縮できるととも
に、建設物量を低減でき、しかも廃材の再利用をも可能
にするタービン建屋構造を提供すること。 【解決手段】 タービン発電機5を固定する鋼製架台2
0と、建屋7の支持脚9に一体的に固定され、ばねユニ
ット110および制振ダンパ230を介して鋼製架台2
0を支持する鋼製の支持フレーム11とを備えた。ター
ビン発電機5と鋼製架台20とは、予め製作工場にて一
体的に固定されたモジュール体350として形成され、
これを輸送機関によって建屋7に輸送し、ばねユニット
110および制振ダンパ230を介して据え付ける。
Description
造に関し、さらに詳しくは、簡易な構成によって防振・
耐震性能を確保しつつ、据付場所において大幅に工期を
短縮できるとともに、建設物量を低減でき、しかも廃材
の再利用をも可能にするタービン建屋構造に関する。
下タービンという)で発電機を駆動するタービン発電プ
ラントにおいては、タービンと発電機とを連結した据付
状態における全長が長く、かつ大重量であるため、発電
所の据付構造は高剛性の据付構造となっている。
据付構造の一例を示す概略正面図である。発電所の建屋
410には、その内部に機器操作用の床部411が柱部
材その他の梁部材によって支持形成されている。また、
タービン発電機413を固定するためのコンクリート架
台412は、振動対策等の観点から、建屋410の柱部
材や梁部材と独立した構造、すなわち、縁を切った状態
で設けられている。
合には、まず、タービンおよび発電機からなるタービン
発電機413を製作工場で製作するが、その際、両者を
工場内の運転架台上にて連結し、所定の性能および強度
確認試験運転を行う。そして、その運転架台からタービ
ンと発電機を取り外し、これらを船舶車両等の輸送機関
によって発電所まで運搬する。運搬されたタービンおよ
び発電機を据付場所に据付けるにあたっては、図14に
示すように、コンクリート架台412上においてアライ
メント調整等の所定の調整を行ってからこれらを連結
し、架台412上に固定していた。
っては、製作工場内での組立・調整作業と、据付場所で
の再度の調整・組立作業を要するため、多大な調整作業
と工数を要するという問題点があるとともに、振動対策
等の観点から、コンクリート架台412が大型化してし
まうという問題点があった。
の従来技術として、特開昭59−224407号公報に
開示されたタービン発電機設置建屋構造が提供されてい
る。図15は、特開昭59−224407号公報に開示
された従来のタービン発電機設置建屋構造を示す縦断面
図である。
上部422と、地中に埋設され地上部422を支持する
地下部423から構成されている。この地下部423
は、底壁424および地上にまで達する周壁425内に
多数の鉄筋コンクリート製の支柱426や梁427にて
構成されている。また、この地下部423内には、これ
と一体的にコンクリート製の下部支持架構428Aが形
成されている。この下部支持架構428Aの上面は、床
板430とほぼ同一平面とされ、当該上面には、角型鋼
管による支持枠体として形成された上部支持架構428
Bが、複数のばね集合体として形成された振動吸収機構
432を介して配設されている。さらに、この上部支持
架構428B上には、タービン発電機413が固定され
ている。
持架構428Bを角型鋼管による支持枠体として形成す
ることにより、工場での製作精度を高められ、ブロック
化して据付場所まで移送し組み立てられるので、施工の
容易化と工期の短縮を図ったものである。さらに、この
従来技術は、上部支持架構428Bを軽量化できるので
(コンクリート製のもの約1/4〜1/3の荷重)、こ
れを支持するコンクリート製の下部支持架構428Aを
も軽量・小型化したものである。
2の従来技術は、上述した理由により上記第1の従来技
術よりは工期短縮、軽量・小型化が図れるものの、下部
支持架構428Aが地下部423と一体的に形成された
コンクリート製であるので、構造が複雑化しやすく、ま
た、コンクリート等の建設物量もいきおい増加しやすい
という問題点があった。
等によって、コンクリート架台412や、同じくコンク
リート製の下部支持架構428Aを取り壊して廃棄する
場合、当該取り壊し作業に莫大な手間とコストを要する
とともに、再利用不能な莫大な廃材が生じてしまい、廃
棄物処理にも莫大な手間とコストを要してしまうという
問題点を有している。
あって、簡易な構成によって防振・耐震性能を確保しつ
つ、据付場所において大幅に工期を短縮できるととも
に、建設物量を低減でき、しかも廃材の再利用をも可能
にするタービン建屋構造を提供することを目的とする。
めに、この発明の請求項1にかかるタービン建屋構造
は、タービン、発電機等の複数の機器を固定する鋼製架
台と、建屋に一体的に固定され、弾性支持装置および防
振支持装置を介して前記鋼製架台を下方より支持する基
礎架台とを備え、前記機器と前記鋼製架台とは、予め製
作工場にて一体的に固定されたモジュール体として形成
され、当該モジュール体を輸送機関によって据付場所た
る前記建屋に輸送し、当該建屋に設けられた前記基礎架
台に前記弾性支持装置および前記防振支持装置を介して
据え付けるようにしたものである。
機を所定のアライメントで鋼製架台に取り付けてモジュ
ール体とし、このモジュール体のまま船舶等の輸送機関
のフレーム上に仮固定して据付場所まで輸送し、据付場
所においては、前記モジュール体の状態で、弾性支持装
置および防振支持装置を所要の制振特性に設定して建屋
の基礎架台上に据え付けることができる。すなわち、製
作工場における輸送のためのタービン発電機の取り外し
作業が不要となって、製作工場から据付場所までの輸送
に要する工数が低減されるとともに、据付時におけるタ
ービン発電機の鋼製架台への再取り付けおよびアライメ
ント調整が省略され、据付工数が低減される。
H形鋼で構成し、これに鋼板からなる補強部材にて補強
した構成とすることで、従来の鋼板溶接体からなる架台
に較べて、少ない構造部材数で高い剛性を備え、架台重
量を低減することができる。したがって、溶接箇所が少
なくて済むとともに、多数の空洞部が形成できるので、
溶接困難な箇所がなく、従来のものに較べて溶接作業工
数を大幅に低減することができる。
成することで、従来のコンクリート製のものに較べ、大
幅に軽量化できるので、建屋の構造物全体を小型・軽量
化、簡素化できるとともに、高い精度でもって形成で
き、工期も短縮できる。
り壊して廃棄する場合であっても、鋼製であることか
ら、作業が容易かつ安価に行えるとともに、これを容易
に再利用できる。
ン建屋構造は、建屋の床部上面と鋼製架台の上面とがほ
ぼ同一高さとなるように、当該鋼製架台と当該床部とを
配置し、当該床部の下方に形成される空間に、少なくと
も機器の付属設備、配管、配線を設けたものである。
で、当該付属設備や配管等を効率的かつ有機的に配設す
ることができる。すなわち、当該付属設備等の配設レイ
アウトの自由度が増し、ひいては建屋全体の設計自由度
を増すことができる。また、配管、配線を従来のものの
ように、架台の外側を引き廻すことなく容易に施工で
き、配管、配線作業工数が低減できるとともに、配管、
配線の外部への露出が無いためコンパクトで、美観も向
上する。
ン建屋構造は、鋼製架台は、複数のH形鋼と鋼板とを溶
接して形成されるとともに、その内部に機器を取り付け
るための空間および配管、配線等を挿通するための空洞
部が床板から底板に亘って上下に貫通して設けられてな
るものである。
形成される多数の上下方向空洞部を通して配管、配線を
行なうことができる。すなわち、配管、配線を従来のも
ののように、架台の外側を引き廻すことなく容易に施工
でき、配管、配線作業工数が低減できるとともに、配
管、配線の外部への露出が無いためコンパクトで、美観
も向上する。
されるとともに、架内の空間は外部に開放されて閉鎖空
間で無いため放熱性が良好となり、架台の内部に熱がこ
もって機器類や配線の過熱を引き起こすことがない。
ン建屋構造は、鋼製架台は、少なくとも、側部床板と側
部底板と双方を上下に結合する縦板とよりなる側部構造
材、前部床板と前部底板と双方を上下に結合する縦板と
よりなる前部構造材、および、後部床板と後部底板と双
方を上下に結合する縦板とよりなる後部構造材を、H形
鋼にて構成してなるものである。
製架台に較べて少ない構造部材数で高い剛性を備え、架
台の重量を低減できる。また、これに伴い、溶接箇所が
少なくなるとともに、多数の空洞部を形成できるので、
溶接困難な箇所がなく、溶接作業工数を大幅に低減でき
る。
ン建屋構造は、弾性支持装置は、鋼製架台側に連結され
る上部ばね受と、基礎架台側に連結される下部ばね受
と、前記上部ばね受の支持板と前記下部ばね受の支持板
との間に並列に介装された複数の圧縮ばねと、前記上部
ばね受と前記下部ばね受との間に挿通され、双方のばね
受の支持板を介して前記ばねを圧縮し、前記支持板間の
距離を変化させることにより、前記ばねの荷重を調整す
る複数のボルトおよびナットを備えてなるものである。
間に挿設した圧縮ばねを複数のボルトを締め付けること
により圧縮し、同ボルトの締め付け長さを変えることに
より、ばねの取付荷重を正しく、かつ、容易に設定でき
る。
されるボルトおよびナットの座面が、ばねの伸長側のス
トッパの機能を果たすので、ばねは上部、下部ばね受の
ばね座面間の距離、すなわち、取付長さ以上の伸長が阻
止され、機器の上下振動の振幅が前記取付長さを上限、
地震等衝撃荷重作用時におけるばねの密着長さを下限と
した範囲内に規制される。これにより、過大振幅による
ばね機構の破損を防止することができる。
ン建屋構造は、復数のボルトの中の所定数のボルトを、
その長さを延長して一方側を鋼製架台に締め付け可能と
し、他方側を輸送機関の支持フレームあるいは基礎架台
に締め付け可能としたロックボルトとなし、弾性支持装
置を、そのばねをロックした状態で前記鋼製架台と前記
基礎架台との間に固定可能としたものである。
尺のロックボルトに交換するのみで、当該ばね機構を取
り外すことなく、また格別のロック機構を設けることな
く、機器および鋼製架台を輸送機関の支持フーレームに
確実に固定して輸送することができ、輸送に関する作業
が簡素化され、作業工数を低減できる。
ン建屋構造は、粘性流体が収容される内筒と外筒との間
の間隙を従来のものと同程度に抑えて、内筒および外筒
の径を拡大したものである。
流体との接触面積が、従来のものに較べて拡大され、こ
れによって防振支持装置の振動減衰率を従来のものの2
倍程度に向上することができる。すなわち、従来のもの
と同様な構造で、かつ従来と同様な粘性流体の使用で制
振効率を向上させることができ、これによって、従来の
ものよりも防振支持装置の個数を減少させることがで
き、装置コストが低減される。
ン建屋構造は、基礎架台を汎用品たるH形鋼にて梁状ま
たは枠体状に形成したものである。したがって、従来の
コンクリート製のものに較べ、大幅に軽量化できるの
で、建屋の構造物全体を小型・軽量化、簡素化できると
ともに、高い精度でもって形成でき、工期も短縮でき
る。また、基礎架台が経年劣化し、これを取り壊して廃
棄する場合であっても、鋼製であることから、作業が容
易かつ安価に行えるとともに、これを容易に再利用でき
る。
ン建屋構造は、基礎架台にコンクリートを充填したもの
である。これにより、さらなる剛性アップや固有振動数
の調節をきめ細かに行うことができる。
ビン建屋構造は、モジュール体を輸送機関によって輸送
する際に、鋼製架台と当該輸送機関の取付部材との間に
介装される固定用スぺーサを備え、弾性支持装置および
防振支持装置を挿み込み、前記鋼製架台と前記取付部材
とを前記固定用スペーサを介して締め付けて、前記モジ
ュール体を前記輸送機関に仮固定するようにしたもので
ある。したがって、輸送時において輸送機関が揺動して
も、モジュール体が当該輸送機関に強固に固定されてお
り、支障なく輸送できる。
ビン建屋構造は、建屋のタービン室付近には、当該ター
ビンの付属機器を配設するための複数の付属機器室が設
けられ、当該付属機器室には、少なくともボイラ給水ポ
ンプ、高圧給水加熱器、脱気器を設けたものである。し
たがって、有効利用できるタービン室の下方空間等に当
該付属機器にかかる配管等を効率的かつ有機的に配設す
ることができる。これにより、当該付属機器の配設レイ
アウトの自由度が増し、ひいては建屋全体の設計自由度
を増すことができる。
建屋構造の実施の形態につき図面を参照しつつ詳細に説
明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定さ
れるものではない。
製架台が一体的に設けられた建屋全体について図1に基
づいて説明し、個々の構成部材については、後に詳述す
ることとする。ここで、図1は、この発明の実施の形態
1にかかるタービン建屋構造を示す概略斜視図である。
2とを回転軸3で直結して構成されている。鋼製架台2
0は、このタービン発電機5を固定するためのものであ
り、建屋7への据付時には、アライメント調整等の所定
の調整がなされた後に固定される。基礎架台たる支持フ
レーム11は、H形鋼にて梁状または枠体状に形成さ
れ、建屋7の複数の支持脚9に固定されている。そし
て、タービン発電機5が固定された鋼製架台20は、複
数のばねユニット110および制振ダンパ230を介し
てこの支持フレーム11上に防振、耐震支持されてい
る。
H形鋼にて梁状または枠体状に形成されているので、従
来のコンクリート製のものに較べ大幅に軽量化でき、建
屋7の構造物全体を小型・軽量化、簡素化できるととも
に、高い精度でもって形成でき、工期も短縮できる。ま
た、経年劣化により、これを取り壊して廃棄する場合で
あっても、鋼製であることから、作業が容易かつ安価に
行えるとともに、これを容易に再利用できる。
の上面とは、ほぼ同一高さとなるように設けられてお
り、当該鋼製架台20および床部8の下方に形成される
空間に、タービン発電機5の図示しない付属設備、配
管、配線が設けられている。すなわち、当該空間を有効
利用することで、当該付属設備や配管等を効率的かつ有
機的に配設することができる。
る空間にあっては、たとえば、再冷水管、抽気管、ター
ビンブロータンク排気管等の各種配管を設けることがで
きる。また、主蒸気弁、グランド蒸気弁、再熱蒸気弁、
インターセプト弁等の各種弁装置も併せて設けることが
できる。
では、大重量を支える大きな柱部材が多数立設され、上
記配管ルート等がきわめて制約されていたのに対し、本
発明ではかかる制約が大幅に低減され、上記配管ルート
等を柔軟にレイアウトできるからである。
っては、たとえば、通信ケーブル、空調用ダクト、湿分
分離器(原子力発電におけるサイドインレットの場合)
などを設けることもできる。
および図9に基づいて詳細に説明する。ここで、図2
は、鋼製架台の外観斜視図、図3は、鋼製架台の前部斜
視図、図9は、建屋に設けられた鋼製架台を示す斜視図
である。
ビン取付用空間21は、タービン1を取り付けるための
ものであり、また、発電機取付用空間22は、発電機2
を取り付けるためのものである。前部床板32、側部床
板23、後部床板33、中間部床板37の上面は、鋼製
架台20として溶接形成された後、平滑に機械仕上げが
施されている。
は、一体のH形鋼からなり、鋼製架台20の両側に配置
され、前端部から後端部に亘って延設され(途中で溶接
にて継いでもよい)、側部構造材30を構成している。
また、前部床板32と前部底板24と縦板33とは、一
体のH形鋼からなる前部構造材40を構成し、両側の側
部構造材30,30の前端部間に架設され、両端面を側
部構造材30,30に溶接されている。
後部底板38と後部の縦板39とよりなる一体のH形鋼
で構成され、両端面を側部構造材30,30に溶接され
ている。中間部構造材60は、中間部床板37を上面材
とするH形鋼で形成され、側部構造材30,30あるい
は前部構造材40あるいは後部構造材50に適宜溶接さ
れている。
には、縦方向に鋼板からなる複数のリブ27,25等が
適宜溶接、固着され、所要の剛性を保持している。ま
た、鋼製架台20には、上下に貫通する複数の空洞部2
6が適所に設けられ、同空洞部26を配管、配線等が挿
通できるようになっている。
側部構造材30,30前部構造材40、後部構造材50
および中間部構造材60という架台の骨格をなす主要な
強度部材をH形鋼で形成し、このH形鋼からなる構造材
に鋼板製の縦方向の補強用リブ25,27等を溶接して
構成されているので、従来の鋼板溶接体からなる鋼製架
台(図示せず)に較べて、少ない構造部材数で高い剛性
を備え、架台の重量が低減される。また、上記に伴ない
溶接箇所が少なくなるとともに、多数の空洞部26を形
成できるので、溶接困難な箇所が無く、溶接作業工数が
大幅に低減される。
にて枠体状に形成することで、従来のコンクリート製の
ものに較べ、大幅に軽量化できるので、建屋7の構造物
全体を小型・軽量化、簡素化できるとともに、高い精度
でもって形成でき、工期も短縮できる。
を取り壊して廃棄する場合であっても、鋼製であること
から、作業が容易かつ安価に行えるとともに、これを容
易に再利用できる。
間に多数の空洞部26が形成されるので、配管や電気配
線をこの空洞部26を通してなすことができて外部へ露
出が無く、従来のもののように架台の外側を引き廻す必
要が無いため、配管、配線作業を容易に施工できるとと
もに、上記のように配管、配線の外部への露出が無いた
めコンパクトで美観も向上する。
の空洞部26が形成されるとともに、内部が閉鎖されず
に外側に開放されているので、放熱性が良好であり、架
台20の内部に熱がこもって機器類や配線の過熱を招く
こともない。
40、後部構造材50および中間部構造材60をH形鋼
で構成したが、少なくとも外郭をなす側部構造材30,
30、前部構造材40および後部構造材50をH形鋼で
構成すればよく、他の部材は鋼板で構成してもよい。
10について図4〜図6および図10に基づいて詳細に
説明する。ここで、図4は、ばねユニットの側面図、図
5は、タービン発電機の輸送時におけるばねユニットの
側面図、図6は、図5のZ矢視図(フレームを透視した
図)、図10は、タービン発電機の輸送時における仮固
定状態を示す斜視図である。
は、上部ばね受102、下部ばね受103、上部ばね受
102と下部ばね受103との間に並列に複数個設けら
れた圧縮コイルばねからなるばね101、およびこれら
を締め付けるためのセットボルト104、ナット10
5、ストッパとしてのワッシャ106等よりなる。
支持面を有する支持板102a、鋼製架台20側への取
付用の取付板102bおよび支持板102aと取付板1
02bとを結合する複数のリブ102cとを溶接して形
成されている。また、下部ばね受103は、ばね101
の下側の支持面を有する支持板103a、支持フレーム
11への取付用の取付板103bおよび支持板103a
と取付板103bとを結合する複数のリブ103cとを
溶接して形成されている。
イル中心部を挿通されるとともに、下部ばね受103の
支持板103aおよび上部ばね受102の支持板102
aのボルト穴(図示せず)を挿通され、両端部にワッシ
ャ106,106を外装させてナット105によってば
ね101を所定の取付長さに圧縮し、締め付けている。
すなわち、セットボルト104の締付長さを変えること
により、支持板103a,102a間の距離(ばね10
1の取付長さ)Lを調整し、ばね101の取付荷重を設
定するようになっている。
の上面と鋼製架台20との間に粘着性を有するシート1
21を介装して複数のボルト(図示せず)によって固定
される。また、下部ばね受103は、その取付板103
bの下面と支持フレーム11との間に粘着性を有するシ
ート122を介装して、複数のボルト(図示せず)によ
って固定される。
103は、タービン発電機5および鋼製架台20の重量
に抗するばね101の弾力によって、鋼製架台20およ
び支持フレーム11に圧接されているので、粘着性のシ
ート121,122によってばねユニット110の水平
方向への移動を規制できれば、上記ボルトを使用するこ
とを要しない。
のようにして据付場所(発電所)に据え付けられるの
で、セットボルト104の締め付けによりばね101を
圧縮し、ばね101の取付長さLおよび取付荷重を正し
く、かつ、容易に設定することができ、ばねユニット1
10のばね特性を高精度で設定できる。
ッシャ106,106が、ばね101の伸長側のストッ
パとなり、ばね101はセットボルト104の締付量で
決まるワッシャ106,106の位置で規制される取付
長さL以上への伸長が阻止される。すなわち、上下振動
に対する振幅が上記Lを上限としてばね101のたわみ
量の範囲で、特に地震等の衝撃によりばね101が密着
した際には、その密着長さの範囲で規制される。これに
より、過大振幅によるばねユニット110の破損が防止
される。
機5を鋼製架台20に固定しての船舶による輸送時にお
いては、製作工場等において、タービン発電機5を鋼製
架台20にアライメント調整等の所定の調整を行って固
定した状態のまま、船舶に搭載する。そして、鋼製架台
20の下面と船体351の支持フレーム11aとの間
に、少なくとも4個の固定用のスペーサ352を挿入
し、ボルト(図示省略)で鋼製架台20および支持フレ
ーム11aに締め付ける。
1を締付け圧縮するためのセットボルト104のうち、
角部の数本(この例では図6に示すように4本)を、船
体351の支持フレーム11aからばねユニット110
を通して、鋼製架台20に挿通可能な長さに延長してな
るロックボルト107と交換し、このロックボルト10
7を支持フレーム11aからばねユニット110のばね
101の内側を経て鋼製架台20に挿通し、ナット10
8およびワッシャ109,111を介して締め付け、仮
固定する。この場合、ばね101は、他のセットボルト
104で締め付けられているので、所定の取り付け長さ
Lおよび取付荷重は保持されている。
部の粘性流体を抜き出した状態で、図10に示すように
取り付けて輸送する。この場合、制振ダンパ230の後
述する上部フランジ233は、鋼製架台20に溶接等に
よって固定されているので、後述する下部フランジ23
4の下面は、支持フレーム11上に載せるのみでよい。
台20とを一体化しての輸送時には、ばねユニット11
0のセットボルト104の数本を長尺のロックボルト1
07と交換するのみで、ばねユニット110を取り外す
ことなく、ばねユニット110が不測な力を受けること
なしに、タービン発電機5および鋼製架台20を、船体
351に仮固定して輸送することができる。
台20を用いることなく、タービン発電機5等の機器
を、ばねユニット110を介して直接、据付架台(図示
せず)に据付けるようにした機器の弾性支持装置にも容
易に適用できる。
0について図7〜図8および図10に基づいて詳細に説
明する。ここで、図7は、制振ダンパの断面図、図8
は、据付状態における制振ダンパおよびばねユニットの
側面図である。
ける中空の内筒232の上部は、上部フランジ233に
固定されている。そして、上部フランジ233は、鋼製
架台20の下面に溶接によって固着(ボルトによる締め
付けでもよい)され、溶接部233aが形成されてい
る。外筒231は、内筒232の外側を囲み、下端には
下部フランジ234が固着されている。そして、下部フ
ランジ234は、複数のボルト237によって支持フレ
ーム11の上面に固着されている。
側、すなわち、内筒232の外周面232aと外筒23
1の内周面231aとの間および内筒232の下面23
2bと下部フランジ234の上面234a(あるいは外
筒231の底面)との間には、空間236が形成され、
この空間236内には、所定高さHでもってシリコン油
等の粘性流体が流体密に封入されている。また、ゴム等
の可撓性材料からなる防塵カバー235が、内筒232
の上部と外筒231の上部との間に外装(端部を内筒2
32および外筒231に固定)されている。
は、図7に示すように、 内筒232の外径=D1 外筒231の内径=D2 粘性流体の封入高さ=H 空間236の径方向間隙=S1=(D2−D1)/2 空間236の高さ方向間隙=S2 内筒232の粘性流体との接触面の高さh=H−S2 とすると、これらの要因はつぎの範囲内に設定される。
(1)式より、内筒232の外径D1の最小値は、 D1=30/0.06=500mm このときの外筒231の内径D2は、 D2=1.12×500=560mm すなわち、上記粘性流体を封入した制振ダンパ230
は、空間236の最小間隙30mmを保持して、内筒2
32の外径500mm以上、外筒231の内径560m
m以上に構成されることとなる。
およびばねユニット110において、タービン発電機5
が固定された鋼製架台20と支持フレーム11との間の
上下振動は、ばねユニット110の弾性支持と制振ダン
パ230の上下方向の粘性摩擦およびクッション作用に
よる支持とによって減衰あるいは緩和される。また、水
平振動は、制振ダンパ230の水平方向の粘性摩擦およ
びクッション作用による支持によって減衰あるいは緩和
される。
上記のような上下振動に対しては、内筒232と外筒2
31との上下方向の相対変位(振動)を、内筒232の
外周面232aと側部の空間236内の粘性流体との間
の粘性摩擦、および内筒232の下面232bと下部フ
ランジの上面234a(あるいは外筒231の底面)と
の間隙S2なる下部の空間236内の粘性流体のクッシ
ョン作用によってこれを減衰あるいは緩和する。
外筒231との水平方向相対変位(振動)を内筒232
の下面232bと下部の空間236内の粘性流体との間
の粘性摩擦、および内筒232の外周面232aと外筒
231の内周面231aとの間隙S1なる側部の空間2
36内の粘性流体のクッション作用によって、これを減
衰あるいは緩和する。
32の外径D1、外筒231の内径D2、および空間23
6の径方向間隙S1の関係を、上記(1)式のように、 S1≧30mm かつ S1/D1≦0.06 かつ D2/D1≦1.12 さらに S2=S1 に設定している。すなわち、間隙S1を最小寸法S1=3
0mmとしたとき、上記内筒232の外径D1は、 D1=30/0.06=500mm以上 このときの外筒231の内径D2は、D2=1.12、D
1=560mm以上で、D1+2S1の数値に設定される
こととなる。
の接触面積A1は、h(内筒232の粘性流体との接触
面有効高さ)=30cmであるから、 A1=πD1h+(π/4)D1 2=π×50×30+(π
/4)×502=6676cm2 となる。
ち、各要因を上記(1)式にて設定された制振ダンパ2
30と、上記(1)式の範囲外の要因にて設定された従
来の制振ダンパ(図示せず)とを、図1に示すようなタ
ービン発電機5の防振支持装置に用いて、制振効果の比
較試験を行った結果を示す。なお、従来技術によるもの
をカッコ書きで併記する。
112) 粘性流体(シリコンオイル):50万cst(50万c
st) 水平方向減衰係数(kN・s/cm):9.77(2.
11) 鉛直方向減衰係数(kN・s/cm):11.0(3.
35) 振動減衰率:30%(15%) となる。
かかるものは、カッコ書きにて併記した従来のものに較
べて、水平方向減衰係数が約4.6倍、鉛直方向減衰係
数が約3.3倍となり、その結果、振動の減衰比は、本
発明にかかるものが30%となり、従来のもの(15
%)の2倍の制振効果が得られる。
記(1)式のように設定することにより、振動部分の粘
性流体との接触面積が従来のものに較べて2.14倍に
増大され、これによって、振動減衰率が従来のものの約
2倍となり、制振効果が大幅に向上する。
発電機設備の製作工場での組立て、据付場所への輸送お
よび据付場所における据付方法について説明する。
0上にてタービン1および発電機2を回転軸3にて連結
し、芯出し、アライメント等所定の調整を行った後、タ
ービン発電機5を鋼製架台20に固定する。そして、図
10に示されるような、鋼製架台20上にタービン発電
機5を固定してなるモジュール体350を、工場内の運
転設備に取り付けて所定の試運転を行なった後、モジュ
ール体350のまま船舶(輸送機関)に搭載する。
仮固定する手順は、上述したとおりであり、このような
仮固定状態にて、モジュール体350は、据付場所まで
輸送される。かかる輸送時において、図12に示すよう
に、海面360の波浪等により船体351が揺動して
も、モジュール体350は、上記のようにして船体の支
持フレーム11に堅固に固定されているので、支障無く
輸送できる。ここで、図12は、輸送時におけるモジュ
ール体の船体への固定状態を示す説明図である。
電機5を据付けるにあたっては、図10〜図11に示す
船舶の船体351への仮固定状態から固定用のスペーサ
352を取り外すとともに、ばねユニット110を仮固
定しているボルト107を抜き出し、鋼製架台20上に
タービン発電機5を所定のアライメントでもって取り付
けてなるモジュール体350を、図1に示す建屋7の支
持フレーム11上に載置し、鋼製架台20の下面と支持
フレーム11との間に、ばねユニット110および制振
ダンパ230を挿入する。上記取付後において、鋼製架
台20の上面と建屋7の床部8の面とを略同一高さに設
定して、作業性を向上する。ここで、図11は、輸送時
における制振ダンパおよびばねユニットの仮固定状態を
示す側面図である。
整用のボルト107の長さを調節することにより、ばね
101の取付荷重を設定し、上部ばね受102と鋼製架
台20との間にシート121を挿み込むとともに、下部
ばね受103と支持フレーム11との間にシート122
を挿み込むことによって、鋼製架台20と支持フレーム
11との間に所要の取付荷重でもって外装される。さら
に、制振ダンパ230は、所定の制振性能が得られるよ
うにその量を設定して粘性流体を封入し、鋼製架台20
と支持フレーム11との間に介装する。
電機5を所定のアライメントでもって鋼製架台20に取
り付けてモジュール体350とし、このモジュール体3
50のまま船舶等の輸送機関の支持フレーム11上に仮
固定して据付場所まで輸送する。そして、据付場所にお
いては、モジュール体350の状態で、ばねユニット1
10および制振ダンパ230を所要の制振特性に設定し
て、建屋7の支持フレーム11上に据付けるようにした
ので、製作工場内で試運転を行ったタービン発電機5を
取り外すことなく、鋼製架台20と一体化したモジュー
ル体350として輸送し、据付場所に据付けることがで
きる。
めのタービン発電機5の取り外し作業が不要となって、
製作工場から据付場所までの輸送に要する工数が低減さ
れるとともに、据付時におけるタービン発電機の鋼製架
台20への再取り付けおよびアライメント調整が省略さ
れ、据付工数が低減される。
タービン建屋構造によれば、簡易な構成によって防振・
耐震性能を確保しつつ、据付場所において大幅に工期を
短縮できるとともに、建設物量を低減でき、しかも廃材
の再利用をも可能にすることができる。
フレーム11をH形鋼にて梁状または枠体状に形成する
ものとして説明したが、これに限定されず、コンクリー
トを適宜箇所に所定量充填することで、さらなる剛性ア
ップや固有振動数の調節をきめ細かに行うことができ
る。
固定して据付け、あるいは輸送する場合について説明し
たが、タービン発電機5のほか、ディーゼル発電機、多
段圧縮機等、あらゆるプラント機器にも同様に適用でき
る。
の形態2にかかるタービン建屋構造を示す概略断面図で
ある。なお、既に説明した部材には同一の符号を付し、
重複説明を省略する。
ン1の付属機器を配設するための複数の付属機器室7b
が設けられ、各付属機器室7bには、ボイラ給水ポンプ
13、高圧給水加熱器14a,14b,14cが設けら
れている。また、最上階の付属機器室7bの屋上には、
脱気器15が設けられている。
ように、有効利用できるタービン室7aの下方空間等に
当該付属機器にかかる配管等を効率的かつ有機的に配設
したものであり、当該付属機器の配設レイアウトの一例
を示したものである。各部材の構成および動作例、効果
は上述したものと同様であるので、説明を省略する。
機器としてボイラ給水ポンプ13、高圧給水加熱器14
a,14b,14c、脱気器15を例にして説明した
が、これに限定されず、他の付属機器を配設でき、また
付属機器室のレイアウトも自由に構成できることは言う
までもない。
タービン建屋構造(請求項1)によれば、タービン、発
電機等の複数の機器を固定する鋼製架台と、建屋に一体
的に固定され、弾性支持装置および防振支持装置を介し
て前記鋼製架台を下方より支持する基礎架台とを備え、
前記機器と前記鋼製架台とは、予め製作工場にて一体的
に固定されたモジュール体として形成され、当該モジュ
ール体を輸送機関によって据付場所たる前記建屋に輸送
し、当該建屋に設けられた前記基礎架台に前記弾性支持
装置および前記防振支持装置を介して据え付けるように
したので、簡易な構成によって防振・耐震性能を確保し
つつ、据付場所において大幅に工期を短縮できるととも
に、建設物量を低減でき、しかも廃材の再利用をも可能
にすることができる。
を所定のアライメントで鋼製架台に取り付けてモジュー
ル体とし、このモジュール体のまま船舶等の輸送機関の
フレーム上に仮固定して据付場所まで輸送し、据付場所
においては、前記モジュール体の状態で、弾性支持装置
および防振支持装置を所要の制振特性に設定して建屋の
基礎架台上に据え付けることができる。
ービン発電機を取り外すことなく、鋼製架台と一体化し
たモジュール体として輸送し、据付場所に据え付けるこ
とができ、製作工場における輸送のためのタービン発電
機の取り外し作業が不要となって、製作工場から据付場
所までの輸送に要する工数が低減されるとともに、据付
時におけるタービン発電機の鋼製架台への再取り付けお
よびアライメント調整が省略され、据付工数が低減され
る。
構造材をH形鋼で構成し、これに鋼板からなる補強部材
にて補強した構成とすることで、従来の鋼板溶接体から
なる架台に較べて、少ない構造部材数で高い剛性を備
え、架台重量を低減することができる。したがって、溶
接箇所が少なくて済むとともに、多数の空洞部が形成で
きるので、溶接困難な箇所がなく、従来のものに較べて
溶接作業工数を大幅に低減することができる。
H形鋼にて枠体状に形成することで、従来のコンクリー
ト製のものに較べ、大幅に軽量化できるので、建屋の構
造物全体を小型・軽量化、簡素化できるとともに、高い
精度でもって形成でき、工期も短縮できる。
り壊して廃棄する場合であっても、鋼製であることか
ら、作業が容易かつ安価に行えるとともに、これを容易
に再利用できる。
(請求項2)によれば、建屋の床部上面と鋼製架台の上
面とがほぼ同一高さとなるように、当該鋼製架台と当該
床部とを配置し、当該床部の下方に形成される空間に、
少なくとも機器の付属設備、配管、配線を設けたので、
当該空間を有効利用することで当該付属設備や配管等を
効率的かつ有機的に配設することができる。
ウトの自由度が増し、ひいては建屋全体の設計自由度を
増すことができる。また、配管、配線を従来のもののよ
うに、架台の外側を引き廻すことなく容易に施工でき、
配管、配線作業工数が低減できるとともに、配管、配線
の外部への露出が無いためコンパクトで、美観も向上す
る。
(請求項3)によれば、鋼製架台は、複数のH形鋼と鋼
板とを溶接して形成されるとともに、その内部に機器を
取り付けるための空間および配管、配線等を挿通するた
めの空洞部が床板から底板に亘って上下に貫通して設け
られてなるので、H形鋼からなる構造材の間に形成され
る多数の上下方向空洞部を通して配管、配線を行なうこ
とができる。したがって、配管、配線を従来のもののよ
うに、架台の外側を引き廻すことなく容易に施工でき、
配管、配線作業工数が低減できるとともに、配管、配線
の外部への露出が無いためコンパクトで、美観も向上す
る。
されるとともに、架内の空間は外部に開放されて閉鎖空
間で無いため放熱性が良好となり、架台の内部に熱がこ
もって機器類や配線の過熱を引き起こすことがない。
(請求項4)によれば、鋼製架台は、少なくとも、側部
床板と側部底板と双方を上下に結合する縦板とよりなる
側部構造材、前部床板と前部底板と双方を上下に結合す
る縦板とよりなる前部構造材、および、後部床板と後部
底板と双方を上下に結合する縦板とよりなる後部構造材
を、H形鋼にて構成してなるので、従来の鋼板溶接体か
らなる鋼製架台に較べて少ない構造部材数で高い剛性を
備え、架台の重量を低減できる。また、これに伴い、溶
接箇所が少なくなるとともに、多数の空洞部を形成でき
るので、溶接困難な箇所がなく、溶接作業工数を大幅に
低減できる。
(請求項5)によれば、弾性支持装置は、鋼製架台側に
連結される上部ばね受と、基礎架台側に連結される下部
ばね受と、前記上部ばね受の支持板と前記下部ばね受の
支持板との間に並列に介装された複数の圧縮ばねと、前
記上部ばね受と前記下部ばね受との間に挿通され、双方
のばね受の支持板を介して前記ばねを圧縮し、前記支持
板間の距離を変化させることにより、前記ばねの荷重を
調整する複数のボルトおよびナットを備えてなるので、
上部ばね受と下部ばね受との間に挿設した圧縮ばねを複
数のボルトを締め付けることにより圧縮し、同ボルトの
締め付け長さを変えることにより、ばねの取付荷重を正
しく、かつ、容易に設定できる。
されるボルトおよびナットの座面が、ばねの伸長側のス
トッパの機能を果たすので、ばねは上部、下部ばね受の
ばね座面間の距離、すなわち、取付長さ以上の伸長が阻
止され、機器の上下振動の振幅が前記取付長さを上限、
地震等衝撃荷重作用時におけるばねの密着長さを下限と
した範囲内に規制される。これにより、過大振幅による
ばね機構の破損を防止することができる。
(請求項6)によれば、復数のボルトの中の所定数のボ
ルトを、その長さを延長して一方側を鋼製架台に締め付
け可能とし、他方側を輸送機関の支持フレームあるいは
基礎架台に締め付け可能としたロックボルトとなし、弾
性支持装置を、そのばねをロックした状態で前記鋼製架
台と前記基礎架台との間に固定可能としたので、ばね機
構のボルトの一部を長尺のロックボルトに交換するのみ
で、当該ばね機構を取り外すことなく、また格別のロッ
ク機構を設けることなく、機器および鋼製架台を輸送機
関の支持フーレームに確実に固定して輸送することがで
き、輸送に関する作業が簡素化され、作業工数を低減で
きる。
(請求項7)によれば、粘性流体が収容される内筒と外
筒との間の間隙を従来のものと同程度に抑えて、内筒お
よび外筒の径を拡大したので、内筒すなわち振動部分と
粘性流体との接触面積が、従来のものに較べて拡大さ
れ、これによって防振支持装置の振動減衰率を従来のも
のの2倍程度に向上することができる。したがって、従
来のものと同様な構造で、かつ従来と同様な粘性流体の
使用で制振効率を向上させることができ、これによっ
て、従来のものよりも防振支持装置の個数を減少させる
ことができ、装置コストが低減される。
(請求項8)によれば、基礎架台を汎用品たるH形鋼に
て梁状または枠体状に形成したので、従来のコンクリー
ト製のものに較べ、大幅に軽量化できるので、建屋の構
造物全体を小型・軽量化、簡素化できるとともに、高い
精度でもって形成でき、工期も短縮できる。また、基礎
架台が経年劣化し、これを取り壊して廃棄する場合であ
っても、鋼製であることから、作業が容易かつ安価に行
えるとともに、これを容易に再利用できる。
(請求項9)によれば、基礎架台にコンクリートを充填
したので、さらなる剛性アップや固有振動数の調節をき
め細かに行うことができる。
(請求項10)によれば、モジュール体を輸送機関によ
って輸送する際に、鋼製架台と当該輸送機関の取付部材
との間に介装される固定用スぺーサを備え、弾性支持装
置および防振支持装置を挿み込み、前記鋼製架台と前記
取付部材とを前記固定用スペーサを介して締め付けて、
前記モジュール体を前記輸送機関に仮固定するようにし
たので、輸送時において輸送機関が揺動しても、モジュ
ール体が当該輸送機関に強固に固定されており、支障な
く輸送できる。
(請求項11)によれば、建屋のタービン室付近には、
当該タービンの付属機器を配設するための複数の付属機
器室が設けられ、当該付属機器室には、少なくともボイ
ラ給水ポンプ、高圧給水加熱器、脱気器を設けたので、
有効利用できるタービン室の下方空間等に当該付属機器
にかかる配管等を効率的かつ有機的に配設することがで
きる。したがって、当該付属機器の配設レイアウトの自
由度が増し、ひいては建屋全体の設計自由度を増すこと
ができる。
構造を示す概略斜視図である。
を示す側面図である。
トを示す側面図である。
る。
を示す斜視図である。
トの仮固定状態を示す側面図である。
状態を示す説明図である。
屋構造を示す概略断面図である。
造の一例を示す概略正面図である。
た従来のタービン発電機設置建屋構造を示す縦断面図で
ある。
Claims (11)
- 【請求項1】 タービン、発電機等の複数の機器を固定
する鋼製架台と、建屋に一体的に固定され、弾性支持装
置および防振支持装置を介して前記鋼製架台を下方より
支持する基礎架台と、を備え、 前記機器と前記鋼製架台とは、予め製作工場にて一体的
に固定されたモジュール体として形成され、当該モジュ
ール体を輸送機関によって据付場所たる前記建屋に輸送
し、当該建屋に設けられた前記基礎架台に前記弾性支持
装置および前記防振支持装置を介して据え付けるように
したことを特徴とするタービン建屋構造。 - 【請求項2】 建屋の床部上面と鋼製架台の上面とがほ
ぼ同一高さとなるように、当該鋼製架台と当該床部とを
配置し、当該床部の下方に形成される空間に、少なくと
も機器の付属設備、配管、配線を設けたことを特徴とす
る請求項1に記載のタービン建屋構造。 - 【請求項3】 鋼製架台は、複数のH形鋼と鋼板とを溶
接して形成されるとともに、その内部に機器を取り付け
るための空間および配管、配線等を挿通するための空洞
部が床板から底板に亘って上下に貫通して設けられてな
ることを特徴とする請求項1または2に記載のタービン
建屋構造。 - 【請求項4】 鋼製架台は、少なくとも、側部床板と側
部底板と双方を上下に結合する縦板とよりなる側部構造
材、前部床板と前部底板と双方を上下に結合する縦板と
よりなる前部構造材、および、後部床板と後部底板と双
方を上下に結合する縦板とよりなる後部構造材を、H形
鋼にて構成してなることを特徴とする請求項3に記載の
タービン建屋構造。 - 【請求項5】 弾性支持装置は、鋼製架台側に連結され
る上部ばね受と、基礎架台側に連結される下部ばね受
と、前記上部ばね受の支持板と前記下部ばね受の支持板
との間に並列に介装された複数の圧縮ばねと、前記上部
ばね受と前記下部ばね受との間に挿通され、双方のばね
受の支持板を介して前記ばねを圧縮し、前記支持板間の
距離を変化させることにより、前記ばねの荷重を調整す
る複数のボルトおよびナットを備えてなることを特徴と
する請求項1〜4のいずれか一つに記載のタービン建屋
構造。 - 【請求項6】 復数のボルトの中の所定数のボルトを、
その長さを延長して一方側を鋼製架台に締め付け可能と
し、他方側を輸送機関の支持フレームあるいは基礎架台
に締め付け可能としたロックボルトとなし、弾性支持装
置を、そのばねをロックした状態で前記鋼製架台と前記
基礎架台との間に固定可能としたことを特徴とする請求
項5に記載のタービン建屋構造。 - 【請求項7】 防振支持装置は、鋼製架台の下面に固定
される内筒と、前記内筒を囲み基礎架台の上面に固定さ
れる外筒と、前記内筒の外周面および下面と、前記外筒
の内周面および底面との間にそれぞれ形成されて粘性流
体が封入された密閉の空間とを備えるとともに、前記内
筒の外径をD1、前記外筒の内径をD2、前記内筒の外周
面と前記外筒の内周面との間に形成される前記空間の間
隙量=(D2−D1)/2をS1とすると、 S1≧30mm S1/D1≦0.06 D2/D1≦1.12 に設定されたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか
一つに記載のタービン建屋構造。 - 【請求項8】 基礎架台をH形鋼にて梁状または枠体状
に形成したことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一
つに記載のタービン建屋構造。 - 【請求項9】 基礎架台にコンクリートを充填したこと
を特徴とする請求項8に記載のタービン建屋構造。 - 【請求項10】 モジュール体を輸送機関によって輸送
する際に、鋼製架台と当該輸送機関の取付部材との間に
介装される固定用スぺーサを備え、弾性支持装置および
防振支持装置を挿み込み、前記鋼製架台と前記取付部材
とを前記固定用スペーサを介して締め付けて、前記モジ
ュール体を前記輸送機関に仮固定するようにしたことを
特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載のタービ
ン建屋構造。 - 【請求項11】 建屋のタービン室付近には、当該ター
ビンの付属機器を配設するための複数の付属機器室が設
けられ、当該付属機器室には、少なくともボイラ給水ポ
ンプ、高圧給水加熱器、脱気器を設けたことを特徴とす
る請求項1〜10のいずれか一つに記載のタービン建屋
構造。
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1999
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