JPH08261281A - 免震装置 - Google Patents

免震装置

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JPH08261281A
JPH08261281A JP8006688A JP668896A JPH08261281A JP H08261281 A JPH08261281 A JP H08261281A JP 8006688 A JP8006688 A JP 8006688A JP 668896 A JP668896 A JP 668896A JP H08261281 A JPH08261281 A JP H08261281A
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JP
Japan
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seismic isolation
isolation device
vibration
horizontal
kgf
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JP8006688A
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English (en)
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Koji Kubo
孝治 久保
Toshikazu Yoshizawa
利和 芳沢
Yoshihide Fukahori
美英 深堀
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、地震、交通振動、風揺れのすべて
に免震、防振の効果を発揮する免震装置を提供する。 【解決手段】 上下の面板間に複数層の粘弾性的性質を
有する弾性体を積層してなる免震装置であって、かつ、
前記免震装置の水平方向の100%剪断歪み時における
歪み量が50mmを越える免震装置であって、前記免震
装置の横ばね定数をKH 、前記免震装置への搭載物の搭
載質量をMとしたときに、 fH =(1/2π)√(KH /M) で算出される前記免震装置の水平方向の固有振動数fH
が、水平方向振幅2mmの振動入力時に、0.7Hz≦
fH ≦1.5Hzであり、水平方向振幅10mmの振動
入力時に、1.4Hz≦fH ≦2.2Hzであり、かつ
前記粘弾性的性質を有する弾性体の100%歪みに等し
い、水平方向振幅の振動入力時に、0.1Hz≦fH ≦
0.8Hzとすることにより、地震、風揺れ、交通振動
などすべてに免震、防振の効果を発揮することができる
免震装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は免震装置に係り、地
震だけでなく、交通振動などの対策に好適な免震装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、複数個の鋼板等の剛性を有した硬
質板と、粘弾性的性質を有したゴム等の軟質板とを交互
に積層した免震構造体が、中層、低層のビルや橋梁等の
免震装置のゴム支承片として広く用いられている。この
ような免震構造体の軟質板を構成するゴム等の弾性体
は、下記のようなばね特性を有するように設計されるの
が一般である。即ち、ゴム等の弾性体の横ばね定数KH
、搭載質量をMとして、水平方向の固有振動数fH は
次の関係式のもとで fH =(1/2π)√(KH /M) 100%歪における固有振動数が、fH =0.5Hz
を基準として設計されている。この固有振動数fH は、
建物や橋梁などの重量と、ゴムなどの弾性体の横ばね定
数KH との比で決まるので、ビルや橋梁など搭載重量M
の大きいものの免震構造体の軟質板を構成する弾性体は
ばね剛性の大きい材料、高弾性材料が用いられることが
一般的である。また、低減衰免震構造体の中に鉛を封入
したものがビルや橋梁などの重負荷用として用いられて
いる。従来の免震装置は、このような免震構造体を複数
個用いたものが一般的であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような免震構造
体、特に鉛入り免震構造体では、鉛の剛性のため微小変
形におけるばね剛性は更に大きくなっており、又高減衰
免震構造体は材料に高減衰を持たせ且つ耐クリープ性能
の向上のために低歪みにおけるばね剛性が非常に大きく
なる様に設計されている。このような免震装置は、地震
には勿論対応して効果を発揮するが、交通振動には対応
していないので、振動をそのまま伝えてしまうという問
題があった。更に、風揺れに対しては結果として大きな
抵抗力を持つようになっている。一方、この免震構造体
を戸建住宅等のような軽負荷、即ち、質量Mの小さい免
震構造体に適用する場合、ばね剛性(横ばね定数KH )
を小さく設計する必要がある。しかし、このばね剛性を
小さくすると交通振動の防振には効果があるが、風によ
って揺れてしまうという問題があった。本発明は、この
ような従来の技術に鑑みてなされたものであり、免震装
置を地震だけでなく、交通振動や風揺れにも対応する、
すなわち、相反する特性をひとつの装置に組み込んだ免
震装置を目指すものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明では、上下の面板
間に複数層の粘弾性的性質を有する弾性体を積層してな
る免震装置であって、かつ、前記免震装置の水平方向の
100%剪断歪み時における歪み量が50mmを越える
免震装置であって、前記免震装置の横ばね定数をKH 、
前記免震装置への搭載物の搭載質量をMとしたときに、 fH =(1/2π)√(KH /M) で算出される前記免震装置の水平方向の固有振動数fH
が、水平方向振幅2mmの振動入力時に、0.7Hz≦
fH ≦1.5Hzであり、水平方向振幅10mmの振動
入力時に、1.4Hz≦fH ≦2.2Hzであり、かつ
前記粘弾性的性質を有する弾性体の100%歪みに等し
い、水平方向振幅の振動入力時に、0.1Hz≦fH ≦
0.8Hzであることを特徴とする免震装置を用いるこ
とにより上記問題点の解決を図った。
【0005】
【発明の実施の形態】交通振動の周波数帯域は1〜5H
zの範囲、特には2〜5Hzに強い振動が存在する。こ
の交通振動を防振するには、免震装置の固有振動数を、
0.7Hz〜1.5Hzに、好ましくは0.7Hz〜
1.0Hzにすることが必要である。免震装置の固有振
動数fH が1.5Hzを越えると、交通振動と共振し、
防振効果が失われてしまう。免震装置の固有振動数fH
が0.7Hz未満に設計すると、防振パッドの厚さが厚
くなるとともに形状率が小さくなり、即ち背の高い防振
パッドとなってしまい形状的に不安定となり、かつクリ
ープ性が大きくなるため実用的でない。この時のばね剛
性、即ち横ばね定数KH は、搭載質量Mの大きさによっ
て変わるが、例えば、fH =1.5Hzに設定するとM
=8000kgの場合、KH =725 Kgf/cm となり、
M=10000kgの場合、KH =906 Kgf/cm とな
り、M=12000kgの場合、KH =1088 Kgf/c
m となる。また、この時の振幅値は、100μ〜2mm
である。よって、免震装置の水平方向振幅が2mm未満
の場合は、0.7Hz≦fH ≦1.5Hzの範囲に設計
することが好ましい。
【0006】風揺れに対しての防振の場合、例えば平均
風速30m/secの大台風の時は建屋の投影断面積当
たり、60〜90 Kgf/m2 の風力を受けることになる。
即ち免震装置1基当たり、675〜1013 Kgfの力を
受けることになる。この時の免震装置の水平方向の変形
量は、10mm以下に抑えることが好ましい。更に好ま
しくは7mm以下である。この時のばね剛性、即ち横ば
ね定数KH は、KH =1000 Kgf/cm 〜1500 Kgf
/cm という非常に固いばねにすることが必要である。こ
の時の免震装置の固有振動数fH は、搭載質量Mの大き
さによって変わるが、 M=8000kgの場合、fH =1.76〜2.16Hz M=10000kgの場合、fH =1.58〜1.93Hz M=12000kgの場合、fH =1.44〜1.76Hz となる。よって、免震装置の水平方向振幅10mmの振
動入力時で、1.4Hz≦fH ≦2.2Hzに設計する
ことが好ましい。
【0007】地震の時に免震効果を発揮するためには、
免震装置の固有振動数fH を0.8Hz以下、好ましく
は0.5Hz以下、更に好ましくは0.2Hzに設計す
ることが必要である。この時のばね剛性、即ち横ばね定
数KH は、搭載質量Mの大きさによって変わる。また、
この時の弾性体の歪み量は100%である。 よって、
免震装置の弾性体の100%歪みに等しい水平方向振幅
の振動入力時におけるKH は、3 Kgf/cm ≦KH ≦30
0 Kgf/cm に設計することが好ましい。歪み量は、水平
方向の変形量と弾性体の総厚さとの比で表されるので、
弾性体の総厚さによって変化する。以上述べてきたよう
に、水平方向振動の振幅の大きさに対して、最適な免震
装置の固有振動数fH を設計することにより、本発明の
免震装置は交通振動、風揺れ防止、地震時の免震、すべ
てに効果を発揮することができる。
【0008】本発明の免震装置は、水平方向の変形量に
対して最適なばね剛性を設計することによって、交通振
動、風揺れ防止、地震時の免震、すべてに効果を発揮す
ることができる。交通振動の防振に対しては、免震装置
の水平方向振幅2mmの振動入力時におけるばね剛性、
即ち横ばね定数KH は1100 Kgf/cm 以下が好まし
い。さらに好ましくは、500 Kgf/cm 以下である。横
ばね定数KH が1100 Kgf/cm を越えると、建物の固
有振動数が、1.5Hz以上となり、交通振動と共振し
てしまう。風揺れ防止には、免震装置の水平方向振幅1
0mmの振動入力時におけるばね剛性、即ち横ばね定数
KH は1000 Kgf/cm 以上で、1500 Kgf/cm 以下
が好ましい。さらに好ましくは、免震装置の水平方向振
幅10mmの振動入力時におけるばね剛性、即ち横ばね
定数KH は1100 Kgf/cm 以上で、1400Kgf/cm
以下が好ましい。横ばね定数KH は1000 Kgf/cm 未
満では、平均風速30m/secの大台風の時、免震装
置の水平方向の変形量が10mmを越えてしまうので、
居住者が不安感を覚える。地震時において、搭載質量1
2000Kgの場合、弾性体の100%歪みに等しい振
動の入力時におけるばね剛性、すなわち横ばね定数KH
は、310Kgf/cm 以下が好ましい。更に好ましくは、
120 Kgf/cm 以下で、特には50Kgf/cm 以下であ
る。また、搭載質量10000 Kgfの場合、弾性体の1
00%歪みに等しい振動の入力時において、ばね剛性即
ち横ばね定数KH は、260 Kgf/cm 以下が好ましい。
更に、好ましくは、100 Kgf/cm 以下で、特には、4
0 Kgf/cm 以下である。また、搭載質量8000 Kgfの
場合、弾性体の100%歪みに等しい振動入力時におい
て、ばね剛性、即ち横ばね定数KH は210 Kgf/cm 以
下が好ましい。更に、好ましくは、80 Kgf/cm 以下
で、特には30 Kgf/cm 以下である。
【0009】本発明の免震構造体の軟質板に用いられる
材料としては、熱可塑ゴム、ウレタンゴム、各種の加硫
ゴム、未加硫ゴム、微架橋ゴム、プラスチックス等の有
機材料、これらの発泡体、アスファルト、粘土等の無機
材料、これらの混合材料など各種の物を用いることがで
きる。これらのものを単独で用いても良いが、内側部分
に高ダンピング材、外側部分にクリープ性能の良くかつ
柔らかい材料等と二種類以上を組み合わせて使用しても
良い。 また、本発明における硬質板としては、金属、
セラミックス、プラスチックス、FRP、ポリウレタ
ン、木材、紙板、スレート板、化粧板等所要の剛性を有
する各種の材料を使用することが出来る。
【0010】本発明の免震装置を戸建建築などの軽負荷
用に使用する場合、風揺れ防止対策として、免震構造体
の内部に貫通する柱上の鉛を封入してもよい。免震構造
体に封入する柱状の鉛の断面積は、免震構造体の軟質板
と硬質板の積層部分の断面積の0.6〜4.0%が好ま
しい。鉛が0.6%未満だと風揺れ防止の効果はなく、
鉛が4.0%を越えると免震構造体が硬くなり過ぎ、地
震時において免震機能が働かなくなる。鉛の封入量は好
ましくは0.6〜2.0%である。更に好ましくは0.
6〜1.5%である。
【0011】本発明の免震装置に用いる免震構造体に耐
候性を付与するために免震構造体の外側を耐候性の優れ
た材料で被覆しても良い。この被服材料としては、例え
ば、ブチルゴム、アクリルゴム、ポリウレタン、シリコ
ンゴム、フっ素ゴム、多硫化ゴム、エチレンプロピレン
ゴム(ERP及びEPDM)、ハイパロン、塩素化ポリ
エチレン、エチレン酢酸ビニルゴム、クロロプレンゴム
などを用いることが出来る。これらの材料は単独でも二
種類以上をブレンドしても良い。また、天然ゴム、イソ
プレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴ
ム、ニトリルゴムなどとブレンドしても良い。
【0012】以下に本発明を図面を参照して実施例につ
いて具体的に説明する。
【実施例1】図1は本発明の実施例1に係る免震装置の
断面図を示している。図1に示す免震装置は、基礎9と
上物10の間において、鉛入り免震構造体の上部に防振
パッド5を取り付けたものを示している。この免震構造
体は、硬質板1に外径250mm、内径25mm、厚さ
1.5mmのドーナツ板状の鋼板を26枚使用し、軟質
板2にはゴム材料を厚さ5.4mmで27層使用した。
実施例1に用いられるゴム材料は、50%引張りモジュ
ラスM50=2.4Kgf/cm2 、引張り強度Tb=85Kgf/
cm2 、破断時の伸びEb=700%のものを用いた。ま
た、免震構造体の内部に封入する柱状の鉛6としては直
径25±0.1mm、長さ195mmのものを使用し、
鉛の両端が上下の面板に突出して隙間なく埋め込まれて
いる。実施例1に用いられる防振パッド5は、免震構造
体の軟質板2と同じゴム材料で厚さ25mm、直径25
0mmのものを用い、免震構造体の上部の面板3と、上
物10に取り付けられた突起のある面板に接着剤で貼り
付けた。また、上物に取り付けた突起のある面板7の突
起部と、免震構造体の上部の面板3との間隙を2mmに
なるようにし、更に、免震構造体の上部の面板の周囲に
直径2mmのOリング8を突起部とOリングが接触する
ようにはめ込み、風揺れや地震発生時の免震構造体の上
部の面板3と突起のある面板7の衝突による衝撃を緩和
させている。この時の交通振動などの微振動に対する上
物を含めた系の固有振動数は約1.0Hzとなり、約3
Hzにピークを持つと言われる交通振動に大して防振効
果が得られる。また、風揺れに対しては、Oリングが防
舷材のような働きをし、免震構造体の上部の面板3と面
板7の突起部の衝突を防ぎ、滑らかな変形でストッパー
として働き、地震時にも免震構造体が十分に機能を発揮
することができる。なお、実施例1の免震装置は、搭載
質量10tonにおいて、水平方向振幅2mmの振動入
力時に、fH =1Hz、KH =393 Kgf/cm 、水平方
向振幅10mmの振動入力時に、fH =1.79Hz、
KH =1285 Kgf/cm 、水平方向振幅が弾性体の10
0%歪みに等しい振動入力時に、fH =0.48Hz、
KH=93 Kgf/cm である。
【0012】
【実施例2】図2は本発明の実施例2に係る免震装置の
断面図を示している。図2に示す免震装置は、基礎9と
上物10との間において、免震構造体の上部に防振パッ
ド5を取り付けたものを示している。この免震構造体
は、硬質板1に外径250mm、厚さ1.5mmの接着
処理をした鋼板を26枚を使用し、軟質板2には内側部
分と外側部分の材質が異なるゴム材料を用い、厚さ5.
4mmのものを27層使用した。実施例2に用いられる
ゴム材料の内側部分11は、20℃、10%歪みにおけ
る tanδが0.45で、破断時の伸びEb=600%の
高ダンピングの材料で構成され、その体積比率は16%
とした。またゴム材料の外側部分12は、50%引張り
モジュラスM50=3.2Kgf/cm2 、引張り強度Tb=8
5Kgf/cm2、破断時の伸びEb=700%のものを用い
た。防振パッドは実施例1と同じものを用いた。なお、
実施例2の免震装置は、搭載質量10tonにおいて、
水平方向振幅2mmの振動入力時にfH =1Hz、水平
方向振幅10mmの振動入力時に、fH=1.59H
z、水平方向振幅が弾性体の100%歪みに等しい振動
の入力時に、fH =0.50Hzである。
【0013】
【実施例3】図3は本発明の実施例3に係る免震装置の
断面図を示している。図3に示す免震装置は、基礎9と
上物10との間において、鉛入り免震構造体の上部に防
振パッドを嵌合したものを示している。この免震構造体
は、実施例1と同じものを用いた。実施例3に用いられ
る防振パッドは、軟質板14として厚さ8mm、直径2
50mmのものを三層、硬質板として、厚さ1.5mm
の接着処理をした鋼板を4枚を使用して積層とし、防振
パッドの総ゴムの厚さとして24mmとした。なお、こ
の防振パッドの上下の拘束板である硬質板が、免震構造
体の上部の面板3と、上物に取り付けた突起のある面板
7とに嵌合させるようにした。また、その突起部と免震
構造体の上部の面板3との間隙を2mmになるように
し、更に免震構造体の上部の面板の周囲に直径4mmの
Oリングを突起部とOリングが接触するようにはめ込
み、風揺れや、地震発生時には、免震構造体の上部の面
板3と突起部との衝突を防ぎ、滑らかな変形で、免震構
造体が効果を発揮できるように設計されている。防振パ
ッドの軟質板に用いたゴム材料は免震構造体の軟質板と
同じゴム材料を使用している。なお、実施例3の免震装
置は、搭載質量10tonにおいて、水平方向振幅2m
mの振動入力時にfH =1Hz、水平方向振幅10mm
の振動入力時に、fH =1.79Hz、水平方向振幅が
弾性体の100%歪みに等しい振動の入力時においてf
H =0.48Hzである。
【0014】
【実施例4】図4は本発明の実施例4に係る免震装置の
断面図を示している。図4に示す免震装置は、基礎9と
上物10の間において、鉛入り免震構造体の下部に防振
パッド5を取り付けたものを示している。この免震構造
体は、硬質板1に外径250mm、内径25mm、厚さ
1.5mmのドーナツ板状の鋼板を26枚使用し、軟質
板2にはゴム材料を厚さ5.4mmで27層使用した。
実施例4に用いられるゴム材料は、実施例1と同一のも
のを用いた。また、免震構造体の内部に封入する柱状の
鉛6としては直径25±0.1mm、長さ195mmの
ものを使用し、鉛の両端が上下の面板に突出して隙間な
く埋め込まれている。実施例4に用いられる防振パッド
5は、免震構造体の軟質板2と同じゴム材料で厚さ25
mm、直径250mmのものを用い、免震構造体の下部
の面板4と、基礎9に取り付けられた突起のある面板に
接着剤で貼り付けた。また、基礎に取り付けた突起のあ
る面板7の突起部と、免震構造体の下部の面板4との間
隙を2mmになるようにし、更に、免震構造体の下部の
面板4の周囲に直径2mmのOリング8を突起部とOリ
ングが接触するようにはめ込み、風揺れや地震発生時の
免震構造体の下部の面板4と突起のある面板7の衝突に
よる衝撃を緩和させている。この時の交通振動などの微
振動に対する上物を含めた系の固有振動数は約1.0H
zとなり、約3Hzにピークを持つと言われる交通振動
に大して防振効果が得られる。また、風揺れに対して
は、Oリングが防舷材のような働きをし、免震構造体の
下部の面板4と面板7の突起部の衝突を防ぎ、滑らかな
変形でストッパーとして働き、地震時にも免震構造体が
十分に機能を発揮することができる。なお、実施例4の
免震装置は、搭載質量10tonにおいて、水平方向振
幅2mmの振動入力時に、fH =1Hz、KH =393
Kgf/cm 、水平方向振幅10mmの振動入力時に、fH
=1.79Hz、KH =1285 Kgf/cm 、水平方向振
幅が弾性体の100%歪みに等しい振動入力時に、fH
=0.48Hz、KH=93 Kgf/cm である。
【0015】
【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、免震装
置の水平方向振動の振幅に対して、免震装置の最適な固
有振動数を設定することにより、交通振動、風揺れ、そ
して地震時のすべてに免震、防振の効果を発揮すること
ができる免震装置を得ることができた。
【0016】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施例に係る免震装置の断面図
である。
【図2】図2は本発明の実施例に係る免震装置の断面図
である。
【図3】図3は本発明の実施例に係る免震装置の断面図
である。
【図4】図4は本発明の実施例に係る免震装置の断面図
である。
【符号の説明】
1:免震構造体の硬質板 2:免震構造体の軟質板 3:免震構造体の上部の面板 4:免震構造体の下部の面板 5:防振パッド 6:鉛 7:突起のある面板 8:Oリング 9:基礎 10:上物 11:免震構造体の軟質板の内側部分 12:免震構造体の軟質板の外側部分 13:防振パッドの硬質板 14:防振パッドの軟質板

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下の面板間に複数層の粘弾性的性質を
    有する弾性体を積層してなる免震装置であって、かつ、
    前記免震装置の水平方向の100%剪断歪み時における
    歪み量が50mmを越える免震装置であって、前記免震
    装置の横ばね定数をKH 、前記免震装置への搭載物の搭
    載質量をMとしたときに、 fH =(1/2π)√(KH /M) で算出される前記免震装置の水平方向の固有振動数fH
    が、水平方向振幅2mmの振動入力時に、0.7Hz≦
    fH ≦1.5Hzであり、水平方向振幅10mmの振動
    入力時に、1.4Hz≦fH ≦2.2Hzであり、かつ
    前記粘弾性的性質を有する弾性体の100%歪みに等し
    い、水平方向振幅の振動入力時に、0.1Hz≦fH ≦
    0.8Hzであることを特徴とする免震装置。
  2. 【請求項2】 前記免震装置において、前記免震装置の
    横ばね定数KH が、水平方向振幅2mmの振動入力時
    に、150 Kgf/cm ≦KH ≦1100 Kgf/cmであり、
    水平方向振幅10mmの振動入力時に、1000 Kgf/c
    m ≦KH ≦1500 Kgf/cm であり、かつ前記粘弾性的
    性質を有する弾性体の100%歪みに等しい、水平方向
    振幅の振動入力時に、3 Kgf/cm ≦KH ≦300 Kgf/c
    m であることを特徴とする請求項1記載の免震装置。
  3. 【請求項3】 前記粘弾性的性質を有する弾性体の中央
    部に鉛製の柱状体を封入したことを特徴とする請求項1
    または請求項2記載の免震装置。
JP8006688A 1995-01-23 1996-01-18 免震装置 Pending JPH08261281A (ja)

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JP848295 1995-01-23
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020086328A (ko) * 2002-08-10 2002-11-18 양병찬 회전자유형 마찰지진격리장치
JP2019190601A (ja) * 2018-04-27 2019-10-31 大成建設株式会社 免震装置、免震システム、及び免震構造物

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