JP2019189595A - ビスマレイミド溶液およびカルボジイミド変性ビスマレイミド - Google Patents
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Abstract
Description
これら脂肪族ジアミンを用いたBMIは、芳香族ジアミンを用いたBMIと比較して、靭性や誘電特性等に優れている上、揮発性に優れたトルエン等の炭化水素系溶媒に対する溶解性が優れている。
例えば、特許文献8、9には、脂肪族ジアミンを用いたBMIにエポキシ樹脂、シアネート樹脂、フェノール樹脂等他の熱硬化性樹脂に配合してワニスとし、これを誘電特性に優れた積層材料として用いる方法が提案されている。また、特許文献10、11には、脂肪族ジアミンを用いたBMIを半導体用の接着剤の成分として用いる方法が提案されている。
<2> 前記BMI溶液を、50〜180℃の反応温度で反応させて得られる、トルエン可溶性のカルボジイミド変性ビスマレイミド(以下、「C−BMI」と略記することがある)。
<3> 酸価が2mg−KOH/g以下である前記C−BMI。
脂肪族ジアミンの具体例としては、例えば、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、2−メチル−1,5−ジアミノペンタン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン、1,11−ジアミノウンデカン、1,12−ジアミノドデカン、4,4′−メチレンビスシクロヘキシルアミン、トリス(2−アミノエチル)アミン、N,N′−ビス(2−アミノエチル)−1,3−プロパンジアミン、ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン、1,4−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジン、ジエチレントリアミン、N−メチル−2,2′−ジアミノジエチルアミン、3,3′−ジアミノジプロピルアミン、N,N−ビス(3−アミノプロピル)メチルアミン、ビス(3−アミノプロピル)エーテル、1,2−ビス(2−アミノエトキシ)エタン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]−ウンデカン、2,2′−チオビス(エチルアミン)、ダイマジアミン(炭素数24〜48のダイマ酸から誘導される脂肪族ジアミンであり、「DDA」と略記することがある)等を挙げることがでる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中で、DDAが好ましい。DDAは、「プリアミン1074、同1075」(クローダジャパン社製の商品名)、「バーサミン551、同552」(コグニスジャパン社製の商品名)等の市販品を用いることができる。
すなわち、溶媒中で、0℃〜50℃の温度で脂肪族ジアミンと略等当量の無水マレイン酸とを反応させて、MAAを得たのち、これを酸触媒下、50℃〜200℃の温度で、脱水閉環(マレイミド化)することにより得ることができる。用いる溶媒に制限はないが、トルエン、キシレン(o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン)エチルベンゼン、メシチレン等の炭化水素系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)等のアミド系溶媒、炭化水素系溶媒とアミド系溶媒との混合溶媒等が好ましい。
また、用いる酸触媒に制限はないが、硫酸、蟻酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、オルトリン酸、メタリン酸、ピロリン酸、亜リン酸、次亜リン酸、マレイン酸、カチオン性イオン交換樹脂等を用いることができる。これらの酸のトリエチルアミン塩を用いることもできる。酸触媒としてマレイン酸を用いる場合は、BMI合成の原料として用いる無水マレイン酸が、反応中に加水分解されて生成するマレイン酸も含まれる。従い、原料として大過剰の無水マレイン酸を用いた場合は、別途酸触媒を用いる必要はない。
脱水閉環する際は、マレイミド化による生成する水を、共沸等により反応系外に除去することが好ましい。
なお、ジアミンとしてATPIを用いた場合のBMI溶液を得る方法としては、特許文献7に記載の方法を参照することができる。
CDIの使用量は0.1〜10質量部とすることが必要であり、0.5〜5質量部とすることが好ましい。0.1質量部未満では、BMIとCDIとの反応が十分に進まないことがあり、10質量部超では、BMI本来の特性を損なう虞がある。なお、このCDIの使用量は、用いるBMIの酸価に応じて適宜設定することができる。
C−BMIは、この溶液を用いて、50〜180℃の反応温度で反応させることにより得ることができる。反応温度は50〜180℃とすることが好ましく、70〜120℃とすることがより好ましい。50℃未満では、BMIとCDIとの反応が十分に進まないことがあり、180℃超では、ゲル化反応等が起こり、トルエンに対する溶解性を損なう虞がある。
BMI溶液として、DMI社から市販されているBMI−3000のトルエン溶液(濃度:60%質量%)を準備した。このBMIはジアミン成分として、PMDAによりイミド延長されたDDAを用いたDDAを用いたBMIであり、酸価は5.8mg−KOH/gであった。このBMIを用い、このBMI溶液100gに、DIC0.8gを加えてBMI溶液を得た。 次に、これを100℃で5時間反応させることにより、光学的に均一なC−BMI溶液(A−1)を得た。A−1の酸価測定結果を表1に示す。
BMI溶液として、DMI社から市販されているBMI−1500のトルエン溶液(濃度:60%質量%)を準備した。このBMIはジアミン成分として、ODPAによりイミド延長されたDDAを用いたBMIであり、酸価は6.2mg−KOH/gであった。このBMIを用い、実施例1と同様にして、光学的に均一なC−BMI溶液(A−2)を得た。A−2の酸価測定結果を表1に示す。
BMI溶液として、DMI社から市販されているBMI−1700のトルエン溶液(濃度:60%質量%)を準備した。このBMIはジアミン成分として、BDCPによりイミド延長されたDDAを用いたDDAを用いたBMIであり、酸価は5.3mg−KOH/gであった。このBMIを用い、実施例1と同様にして、光学的に均一なC−BMI溶液(A−3)を得た。A−3の酸価測定結果を表1に示す。
BMI溶液として、DMI社から市販されているBMI−689のトルエン溶液(濃度:60%質量%)を準備した。このBMIはジアミン成分として、DDAを用いたBMIであり、酸価は3.1mg−KOH/gであった。このBMIを用い、実施例1と同様にして、C−BMI溶液(A−4)を得た。A−4の酸価測定結果を表1に示す。
実施例4で用いたBMI−689のトルエン溶液(濃度:60%質量%)100gに、ポリカルボジイミド(日清紡社製カルボジライトV−05)1.2gを加えてBMI溶液を得た。次に、これを、90℃で5時間反応させることにより、光学的に均一なC−BMI溶液(A−5)を得た。A−5の酸価測定結果を表1に示す。
ポリカルボジイミドとして、ラインケミー社製スタバクゾールP(分子量:3,000−4,000)を用いたこと以外は実施例5と同様して、光学的に均一なC−BMI溶液(A−6)を得た。A−6の酸価測定結果を表1に示す。
DICの使用量を0.05gとしたこと以外は、実施例1と同様に行い、光学的に均一なC−BMI溶液(R−1)を得た。R−1の酸価測定結果を表1に示す。
カルボジライトV−05の使用量0.05gとしたこと以外は、実施例1と同様に行い、C−BMI溶液(R−2)を得た。光学的に均一なR−2の酸価測定結果を表1に示す。
スタバクゾールPの使用量を0.06gとしたこと以外は、実施例1と同様に行い、C−BMI溶液(R−3)を得た。光学的に均一なR−3の酸価測定結果を表1に示す。
Claims (3)
- ジアミン成分として脂肪族ジアミンを用いたビスマレイミド100質量部と、カルボジイミド化合物0.1〜10質量部と、溶媒とからなるビスマレイミド溶液。
- 請求項1記載のビスマレイミド溶液を、50〜180℃の反応温度で反応させて得られる、トルエン可溶性のカルボジイミド変性ビスマレイミド。
- 酸価が2mg−KOH/g以下である請求項2記載のカルボジイミド変性ビスマレイミド。
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