JP2019189595A - ビスマレイミド溶液およびカルボジイミド変性ビスマレイミド - Google Patents

ビスマレイミド溶液およびカルボジイミド変性ビスマレイミド Download PDF

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達弥 森北
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達弥 森北
洋輔 杉本
Yosuke Sugimoto
洋輔 杉本
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Akira Shigeta
朗 繁田
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Abstract

【課題】酸価が充分に低減されたトルエンに可溶性の変性ビスマレイミドを得ることができるビスマレイミド溶液の提供。【解決手段】<1> ジアミン成分として脂肪族ジアミンを用いたビスマレイミド100質量部と、カルボジイミド化合物0.1〜10質量部と、溶媒とからなるビスマレイミド溶液。<2> 前記ビスマレイミド溶液を、50〜180℃の反応温度で反応させて得られる、トルエン可溶性のカルボジイミド変性ビスマレイミド。<3> 酸価が2mg−KOH/g以下である前記カルボジイミド変性ビスマレイミド。【選択図】なし

Description

本発明は、積層材料、封止材料、電気絶縁材料、導電性ペースト、接着剤、粘着剤、構造材料等として有用なビスマレイミド(BMI)変性体に関する。
BMIは、溶媒中、酸触媒下、ジアミン(芳香族ジアミン、脂肪族ジアミン等)と、無水マレイン酸とを反応させてマレアミック酸(以下、「MAA」と略記することがある)とした後、酸触媒等によりマレイミド化して粗BMI溶液を得、これを精製することにより製造され、積層材料、封止材料、電気絶縁材料、導電性ペースト、接着剤、粘着剤、構造材料等として広く利用されている。これらBMIの中で、製造されたBMIには、微量のMAAを主体とする酸価成分が残留しており、例えば、半導体用の接着剤や粘着剤として使用した際に、腐食性や吸湿性を増加させる要因となっている。そこで、BMIの精製工程において、微量に残留している酸価成分を除去する方法、すなわちBMIの酸価を低減させる方法が種々提案されている。
BMIの中で、ジアミンとして芳香族ジアミンを用いたBMIについては、例えば、特許文献1〜3に、精製前の粗BMI溶液を、晶析、再沈殿、水洗などの方法で精製することにより、酸価が2mg−KOH/g以下であるBMIを得る方法が開示されている。
一方、脂肪族ジアミンを用いたBMIについては、特許文献4、5に、後述するダイマジアミン等の脂肪族ジアミンを用いた種々のBMIが開示されている。また、特許文献6、7に、脂肪族ジアミンを用い、イミド延長されたBMIが開示されている。また、脂肪族ジアミンを用いたBMIは、Designer Molecules Inc.(以下、「DMI社」と略記することがある)から、BMI−689、BMI−1500、BMI−1700、BMI−3000等の品番で市販されている。
これら脂肪族ジアミンを用いたBMIは、芳香族ジアミンを用いたBMIと比較して、靭性や誘電特性等に優れている上、揮発性に優れたトルエン等の炭化水素系溶媒に対する溶解性が優れている。
例えば、特許文献8、9には、脂肪族ジアミンを用いたBMIにエポキシ樹脂、シアネート樹脂、フェノール樹脂等他の熱硬化性樹脂に配合してワニスとし、これを誘電特性に優れた積層材料として用いる方法が提案されている。また、特許文献10、11には、脂肪族ジアミンを用いたBMIを半導体用の接着剤の成分として用いる方法が提案されている。
特開平01−238568号公報 特開平03−145462号公報 特開平06−345730号公報 米国法定発明登録H424号 特表平10−505599号公報 米国公開20080262191号 特開2012−117070号公報 特開2016−131243号公報 特開2016−196549号公報 特開2017−31227号公報 特開2016−169337号公報
しかしながら、前記したイミド延長された脂肪族ジアミンを含め、脂肪族ジアミンを用いた公知のBMIは、未閉環であるMAA等の酸価成分が微量残留しているため、酸価としては、2mg−KOH/gを大幅に超えるものであった。このBMIは、前記した晶析、再沈殿、水洗等公知の精製方法を駆使しても、半導体等分野での使用が可能な2mg−KOH/g以下のレベルまで酸価を低減させることは困難であった。また、前記DMI社の市販品についても、酸価は、2mg−KOH/gを超えるものであった。
そこで本発明は、脂肪族ジアミンを用いたBMIであって、酸価が充分に低減されたBMI変性体を得るためのBMI溶液およびこれから得られる酸価が充分に低減されたBMI変性体の提供を目的とする。
脂肪族ジアミンを用いたBMIを、特定の化合物を用いて特定の条件で変性することにより、トルエンに対する可溶性を維持した上で、これまで知られていなかったレベルの低酸価のBMIとすることができることを見出し、本発明の完成に至った。
本発明は下記を趣旨とするものである。
<1> ジアミン成分として脂肪族ジアミンを用いたBMI100質量部と、カルボジイミド化合物(以下、「CDI」と略記することがある)0.1〜10質量部と、溶媒とからなるBMI溶液。
<2> 前記BMI溶液を、50〜180℃の反応温度で反応させて得られる、トルエン可溶性のカルボジイミド変性ビスマレイミド(以下、「C−BMI」と略記することがある)。
<3> 酸価が2mg−KOH/g以下である前記C−BMI。
本発明のBMI溶液から得られるC−BMIは、酸価が著しく低いので、耐腐食性に優れ、かつ吸湿性が低い。またトルエンに対する溶解性に優れる。従い、半導体製造の際に用いられる接着剤や粘着剤用の成分、誘電特性に優れた積層材料用の成分等として好適に用いることができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明で用いられるBMIは、は、ジアミン成分として脂肪族ジアミンを用いる。ここで、脂肪族ジアミンを用いたBMIとは、マレイミドを構成するジアミン成分が脂肪族ジアミンであるマレイミドを含むBMIをいう。
脂肪族ジアミンの具体例としては、例えば、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、2−メチル−1,5−ジアミノペンタン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン、1,11−ジアミノウンデカン、1,12−ジアミノドデカン、4,4′−メチレンビスシクロヘキシルアミン、トリス(2−アミノエチル)アミン、N,N′−ビス(2−アミノエチル)−1,3−プロパンジアミン、ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン、1,4−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジン、ジエチレントリアミン、N−メチル−2,2′−ジアミノジエチルアミン、3,3′−ジアミノジプロピルアミン、N,N−ビス(3−アミノプロピル)メチルアミン、ビス(3−アミノプロピル)エーテル、1,2−ビス(2−アミノエトキシ)エタン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]−ウンデカン、2,2′−チオビス(エチルアミン)、ダイマジアミン(炭素数24〜48のダイマ酸から誘導される脂肪族ジアミンであり、「DDA」と略記することがある)等を挙げることがでる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中で、DDAが好ましい。DDAは、「プリアミン1074、同1075」(クローダジャパン社製の商品名)、「バーサミン551、同552」(コグニスジャパン社製の商品名)等の市販品を用いることができる。
脂肪族ジアミンとしては、特許文献7に記載されたような「イミド延長されたジアミン」も、好ましく用いることができる。ここで、イミド延長されたジアミンとは、テトラカルボン酸二無水物と、過剰量の脂肪族ジアミンとを反応させて脱水閉環した「両末端にアミノ基を有するポリイミドまたはオリゴイミド」(以下、「ATPI」と略記することがある)のことである。テトラカルボン酸二無水物の具体例としては、ピロメリット酸二無水物(PMDA)、3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)、2,3,3′,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、4,4′−オキシジフタル酸無水物(ODPA)、 2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物(BDCP)、3,3′,4,4′−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物等を挙げることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中で、PMDA、ODPA、BDCPが好ましい。また、脂肪族ジアミンとしては、前記した脂肪族ジアミンを用いることができ、DDAが好ましい。
脂肪族ジアミンは、芳香族ジアミン(複素環式ジアミンを含む)と混合して用いることもできる。芳香族ジアミンの具体例としては、例えば、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、2′−メトキシ−4,4′−ジアミノベンズアニリド、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2′−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2′−ジメチル−4,4′−ジアミノビフェニル、3,3′−ジヒドロキシ−4,4′−ジアミノビフェニル、4,4′−ジアミノベンズアニリド、ビスアニリンフルオレン、2,2−ビス−[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)]ビフェニル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[1−(4−アミノフェノキシ)]ビフェニル、ビス[1−(3−アミノフェノキシ)]ビフェニル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)]ベンゾフェノン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)]ベンゾフェノン、ビス[4,4′−(4−アミノフェノキシ)]ベンズアニリド、ビス[4,4′−(3−アミノフェノキシ)]ベンズアニリド、9,9−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]フルオレン、9,9−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]フルオレン、2,2−ビス−[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス−[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4′−メチレンジ−o−トルイジン、4,4′−メチレンジ−2,6−キシリジン、4,4′−メチレン−2,6−ジエチルアニリン、4,4′−ジアミノジフェニルプロパン、3,3′−ジアミノジフェニルプロパン、4,4′−ジアミノジフェニルエタン、3,3′−ジアミノジフェニルエタン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,3′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3′−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、3,3′−ジアミノジフェニルスルホン、3,3−ジアミノジフェニルエーテル、3,4′−ジアミノジフェニルエーテル、ベンジジン、3,3′−ジアミノビフェニル、3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノビフェニル、3,3′−ジメトキシベンジジン、4,4″−ジアミノ−p−テルフェニル、3,3″−ジアミノ−p−テルフェニル、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、2,6−ジアミノピリジン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4′−[1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)]ビスアニリン、4,4′−[1,3−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)]ビスアニリン、ビス(p−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(p−β−アミノ−t−ブチルフェニル)エーテル、ビス(p−β−メチル−δ−アミノペンチル)ベンゼン、p−ビス(2−メチル−4−アミノペンチル)ベンゼン、p−ビス(1,1−ジメチル−5−アミノペンチル)ベンゼン、1,5−ジアミノナフタレン、2,6−ジアミノナフタレン、2,4−ビス(β−アミノ−t−ブチル)トルエン、2,4−ジアミノトルエン、m−キシレン−2,5−ジアミン、p−キシレン−2,5−ジアミン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、2,6−ジアミノピリジン、2,5−ジアミノピリジン、2,5−ジアミノ−1,3,4−オキサジアゾール等を挙げることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これら芳香族ジアミンの使用量は、用いるジアミンの全量に対し、20モル%以下とすることが好ましく、10モル%以下とすることがさらに好ましい。
本発明で用いられるBMIは、例えば、溶媒中で、酸触媒下、脂肪族ジアミンと無水マレイン酸とを反応させて、粗BMI溶液を得た後、これを精製することにより得ることができる。
粗BMI溶液を得るには、公知の方法を用いることができる。
すなわち、溶媒中で、0℃〜50℃の温度で脂肪族ジアミンと略等当量の無水マレイン酸とを反応させて、MAAを得たのち、これを酸触媒下、50℃〜200℃の温度で、脱水閉環(マレイミド化)することにより得ることができる。用いる溶媒に制限はないが、トルエン、キシレン(o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン)エチルベンゼン、メシチレン等の炭化水素系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)等のアミド系溶媒、炭化水素系溶媒とアミド系溶媒との混合溶媒等が好ましい。
また、用いる酸触媒に制限はないが、硫酸、蟻酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、オルトリン酸、メタリン酸、ピロリン酸、亜リン酸、次亜リン酸、マレイン酸、カチオン性イオン交換樹脂等を用いることができる。これらの酸のトリエチルアミン塩を用いることもできる。酸触媒としてマレイン酸を用いる場合は、BMI合成の原料として用いる無水マレイン酸が、反応中に加水分解されて生成するマレイン酸も含まれる。従い、原料として大過剰の無水マレイン酸を用いた場合は、別途酸触媒を用いる必要はない。
脱水閉環する際は、マレイミド化による生成する水を、共沸等により反応系外に除去することが好ましい。
なお、ジアミンとしてATPIを用いた場合のBMI溶液を得る方法としては、特許文献7に記載の方法を参照することができる。
前記のようにして得られた粗BMI溶液を、水、メタノール等による溶媒抽出または再沈殿等公知の方法で精製することによりBMI溶液とすることができる。前記DMI社の市販品も、本発明におけるBMI溶液として用いることができる。
このようにして得られたBMIの酸価は、2mg−KOH/g超であるが、この溶液にCDIを加えた溶液とした上で、これを50〜180℃の反応温度で反応させることにより、トルエンに対する可溶性を維持した上で、酸価を2mg−KOH/g以下としたC−BMIとすることができる。ここで、「トルエンに対する可溶性」とは、25℃で、トルエンおよびC−BMIからなる溶液に対し、C−BMIが30質量%以上溶解して光学的に均一な溶液となることをいう。なお、酸価は、JIS K0070(1992)の規定に基づき、中和滴定法で測定した値である。
本発明のBMI溶液は、前記BMI100質量部と、CDI0.1〜10質量部と、溶媒とからなる。
CDIの使用量は0.1〜10質量部とすることが必要であり、0.5〜5質量部とすることが好ましい。0.1質量部未満では、BMIとCDIとの反応が十分に進まないことがあり、10質量部超では、BMI本来の特性を損なう虞がある。なお、このCDIの使用量は、用いるBMIの酸価に応じて適宜設定することができる。
C−BMIは、この溶液を用いて、50〜180℃の反応温度で反応させることにより得ることができる。反応温度は50〜180℃とすることが好ましく、70〜120℃とすることがより好ましい。50℃未満では、BMIとCDIとの反応が十分に進まないことがあり、180℃超では、ゲル化反応等が起こり、トルエンに対する溶解性を損なう虞がある。
本発明のBMI溶液に用いられる溶媒の種類に制限はないが、トルエン、キシレン(o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン)、エチルベンゼン、メシチレン等の炭化水素系溶媒が好ましい。 また反応の際のBMIの濃度に制限はないが、溶液質量に対し、20〜80質量%とすることが好ましく、30〜70質量%とすることがより好ましい。
CDIとしては、モノカルボジイミド、ポリカルボジイミド、環状カルボジイミド等を用いることができる。モノカルボジイミドの具体例としては、例えば、CDIとしては、モノカルボジイミド、ポリカルボジイミド、環状カルボジイミド等を用いることができる。モノカルボジイミドの具体例としては、例えば、ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)カルボジイミド、N,N′−ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)、N,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)、ジメチルカルボジイミド、ジイソブチルカルボジイミド、ジオクチルカルボジイミド、t−ブチルイソプロピルカルボジイミド、ジフェニルカルボジイミド、ジ−t−ブチルカルボジイミド、ジ−β−ナフチルカルボジイミド等を挙げることができる。ポリカルボジイミド(数平均分子量:1000〜20000)の具体例としては、例えば、ポリ(1,6−ヘキサメチレンカルボジイミド)、ポリ(4,4′−メチレンビスシクロヘキシルカルボジイミド)、ポリ(1,3−シクロヘキシレンカルボジイミド)、ポリ(1,4−シクヘキシレンカルボジイミド)、ポリ(4,4′−ジシクロヘキシルメタンカルボジイミド)、ポリ(4,4′−ジフェニルメタンカルボジイミド)、ポリ(3,3′−ジメチル−4,4′−ジフェニルメタンカルボジイミド)、ポリ(ナフチレンカルボジイミド)、ポリ(p−フェニレンカルボジイミド)、ポリ(m−フェニレンカルボジイミド)、ポリ(トリルカルボジイミド)、ポリ(ジイソプロピルカルボジイミド)、ポリ(メチル−ジイソプロピルフェニレンカルボジイミド)、ポリ(1,3,5−トリイソプロピルベンゼンカルボジイミド)、ポリ(1,3,5−トリイソプロピルベンゼンおよび1,5−ジイソプロピルベンゼンカルボジイミド)、ポリ(トリエチルフェニレンカルボジイミド)、ポリ(トリイソプロピルフェニレンカルボジイミド)等を挙げることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。モノカルボジイミドの中では、DICおよびEDCが好ましい。また、ポリカルボジイミドとしては、分子量が300〜20000のものが好ましい。なお、ポリカルボジイミドは、「カルボジライト」(日清紡ケミカル社製の商品名)、「スタバクゾール」(ラインケミー社製の商品名)等の市販品を用いることができる。また、環状カルボジイミドは、「TCC」(帝人社製の商品名)を用いることができる。
前記の様にして得られたC−BMI溶液中には、CDIの尿素誘導体等が生成することがあり、これらは溶媒抽出等の方法で、この溶液から除去することもできる。
前記したように、本発明の溶液を用いて得られるC−BMIは、酸価が著しく低減されているので、半導体製造の際に用いられる接着剤や粘着剤用の成分として好適に用いることができる。このような分野にC−BMIを適用するに際しては、例えば、国際公開2016/167245号、特許6005313号公報、特許6005313号公報、特許6005312号公報、特許5989928号公報、特許5972490号公報、特許5972489号公報等の特許文献を参照することができる。なお、例えば、特許6005313号公報には、BMIとして「窒素雰囲気下、250℃で2時間加熱したときの加熱重量減少率が、1%未満である」と記載されており、このような分野でBMIを使用する際は、高温で加熱重量減少率が低いものが好ましい。本発明のC−BMIは、酸価が著しく低減されているので、加熱によりBMIに残留している酸成分に基づく加熱減量が著しく低減される。
以下、本発明の実施例を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されない。
<実施例1>
BMI溶液として、DMI社から市販されているBMI−3000のトルエン溶液(濃度:60%質量%)を準備した。このBMIはジアミン成分として、PMDAによりイミド延長されたDDAを用いたDDAを用いたBMIであり、酸価は5.8mg−KOH/gであった。このBMIを用い、このBMI溶液100gに、DIC0.8gを加えてBMI溶液を得た。 次に、これを100℃で5時間反応させることにより、光学的に均一なC−BMI溶液(A−1)を得た。A−1の酸価測定結果を表1に示す。
<実施例2>
BMI溶液として、DMI社から市販されているBMI−1500のトルエン溶液(濃度:60%質量%)を準備した。このBMIはジアミン成分として、ODPAによりイミド延長されたDDAを用いたBMIであり、酸価は6.2mg−KOH/gであった。このBMIを用い、実施例1と同様にして、光学的に均一なC−BMI溶液(A−2)を得た。A−2の酸価測定結果を表1に示す。
<実施例3>
BMI溶液として、DMI社から市販されているBMI−1700のトルエン溶液(濃度:60%質量%)を準備した。このBMIはジアミン成分として、BDCPによりイミド延長されたDDAを用いたDDAを用いたBMIであり、酸価は5.3mg−KOH/gであった。このBMIを用い、実施例1と同様にして、光学的に均一なC−BMI溶液(A−3)を得た。A−3の酸価測定結果を表1に示す。
<実施例4>
BMI溶液として、DMI社から市販されているBMI−689のトルエン溶液(濃度:60%質量%)を準備した。このBMIはジアミン成分として、DDAを用いたBMIであり、酸価は3.1mg−KOH/gであった。このBMIを用い、実施例1と同様にして、C−BMI溶液(A−4)を得た。A−4の酸価測定結果を表1に示す。
<実施例5>
実施例4で用いたBMI−689のトルエン溶液(濃度:60%質量%)100gに、ポリカルボジイミド(日清紡社製カルボジライトV−05)1.2gを加えてBMI溶液を得た。次に、これを、90℃で5時間反応させることにより、光学的に均一なC−BMI溶液(A−5)を得た。A−5の酸価測定結果を表1に示す。
<実施例6>
ポリカルボジイミドとして、ラインケミー社製スタバクゾールP(分子量:3,000−4,000)を用いたこと以外は実施例5と同様して、光学的に均一なC−BMI溶液(A−6)を得た。A−6の酸価測定結果を表1に示す。
<比較例1>
DICの使用量を0.05gとしたこと以外は、実施例1と同様に行い、光学的に均一なC−BMI溶液(R−1)を得た。R−1の酸価測定結果を表1に示す。
<比較例2>
カルボジライトV−05の使用量0.05gとしたこと以外は、実施例1と同様に行い、C−BMI溶液(R−2)を得た。光学的に均一なR−2の酸価測定結果を表1に示す。
<比較例3>
スタバクゾールPの使用量を0.06gとしたこと以外は、実施例1と同様に行い、C−BMI溶液(R−3)を得た。光学的に均一なR−3の酸価測定結果を表1に示す。

実施例、比較例で示したように、本発明のBMI溶液から得られるC−BMIの酸価は、2mg−KOH/g以下であり、原料であるBMIの酸価と比較して、著しく低下していることが判る。
本発明のBMI溶液から得られるC−BMIは、酸価が著しく低減されているので、耐腐食性に優れ、かつ吸湿性が低い。従い、積層材料、封止材料、電気絶縁材料、導電性ペースト、接着剤、粘着剤、構造材料等として有用である。

Claims (3)

  1. ジアミン成分として脂肪族ジアミンを用いたビスマレイミド100質量部と、カルボジイミド化合物0.1〜10質量部と、溶媒とからなるビスマレイミド溶液。
  2. 請求項1記載のビスマレイミド溶液を、50〜180℃の反応温度で反応させて得られる、トルエン可溶性のカルボジイミド変性ビスマレイミド。
  3. 酸価が2mg−KOH/g以下である請求項2記載のカルボジイミド変性ビスマレイミド。
JP2018135113A 2018-04-24 2018-07-18 ビスマレイミド溶液およびカルボジイミド変性ビスマレイミド Pending JP2019189595A (ja)

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