JP2019182838A - 2−アルキリデン−メチルシクロヘキサノン系化合物からなる新規な香料 - Google Patents
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Abstract
Description
こうした要望に対して、飲食品や香粧品の原料素材の一つである香料においても、従来から知られている香料物質だけでは充分に対応しきれない状況となりつつあり、新規の香料物質の登場が期待されている。
本発明の課題は、飲食品と香粧品のそれぞれのニーズに対応できるバラエティーに富んだ香料物質を提供し、消費者の自然志向や天然志向にマッチした、自然で天然感のある香気香味を賦与することができる香料や香料組成物、並びにそれらを配合した飲食品や香粧品を提供することにある。
さらに精査を進め、選択的有機合成法を用いての誘導体の検索等の探求の結果、2−アルキリデン−メチルシクロヘキサノン系化合物、詳しくは2−アルキリデン−5−メチルシクロヘキサノン、2−アルキリデン−3,5−ジメチルシクロヘキサノン、2−アルキリデン−4,5−ジメチルシクロヘキサノン又は2−アルキリデン−5,6−ジメチルシクロヘキサノン、中でも(E)−2−エチリデン−5−メチルシクロヘキサノン、(E)−2−プロピリデン−5−メチルシクロヘキサノン、(E)−2−エチリデン−3,5−ジメチルシクロヘキサノン、(E)−2−エチリデン−4,5−ジメチルシクロヘキサノン又は(E)−2−エチリデン−5,6−ジメチルシクロヘキサノンが香気的に非常に優れていることを見いだし、本発明を完成させた。
しかしながら、2−アルキリデン−5−メチルシクロヘキサノン又は2−アルキリデン−3,5−ジメチルシクロヘキサノン、2−アルキリデン−4,5−ジメチルシクロヘキサノン又は2−アルキリデン−5,6−ジメチルシクロヘキサノンについては、これまで香料として使用された実績あるいは香料として使用する提案は皆無であった。
その物性(化合物の安定立体配座や、UVスペクトルやCDスペクトル、NMRスペクトルなどの各種スペクトル)が調査されているものの、香気成分としての重要性は報告されていない(非特許文献1、非特許文献2、非特許文献3、非特許文献4、非特許文献5)。
本発明者らは、該化合物の香気・香味特徴を調べた結果、スパイシー様、フェノリック様、黒糖を想起させる等の特性を有しており、化学構造的に近い公知の香料物質であるプレゴン(すなわち(R)−5−メチル−2−(1−メチルエチリデン)シクロヘキサノン)と比較しても、2−アルキリデン−5−メチルシクロヘキサノンの方が、より優れたスパイシー様、フェノリックであり、かつ甘味への寄与度を有するという香料としての有意性を見出した。
さらに、2−アルキリデン−5−メチルシクロヘキサノン、2−アルキリデン−3,5−ジメチルシクロヘキサノン、2−アルキリデン−4,5−ジメチルシクロヘキサノン又は2−アルキリデン−5,6−ジメチルシクロヘキサノンを調合香料中に含有させることにより、自然で天然感のある香気香味を賦与することができる香料組成物を提供できるという新たな事実を見出し、本発明を完成するに至った。
〔1〕下記の一般式(1)
立して水素原子又はメチル基を表し;波線結合はシス体もしくはトランス体、もしくはシス体とトランス体の混合体であることを表わす。〕
で表される化合物、及びその鏡像異性体又はラセミ体であることを特徴とする香料化合物。
〔2〕一般式(1)で表される化合物が2−アルキリデン−5−メチルシクロヘキサノンであることを特徴とする香料化合物。
〔3〕一般式(1)で表される化合物が2−アルキリデン−3,5−ジメチルシクロヘキサノン、2−アルキリデン−4,5−ジメチルシクロヘキサノン又は2−アルキリデン−5,6−ジメチルシクロヘキサノンであることを特徴とする、請求項1に記載の香料化合物。
〔4〕(E)−2−アルキリデン−5−メチルシクロヘキサノン、(E)−2−アルキリデン−3,5−ジメチルシクロヘキサノン、(E)−2−アルキリデン−4,5−ジメチルシクロヘキサノン又は(E)−2−アルキリデン−5,6−ジメチルシクロヘキサノンであることを特徴とする香料化合物。
〔6〕一般式(1)で表される化合物の香料としての使用
〔7〕(E)−2−エチリデン−5−メチルシクロヘキサノン、(E)−2−プロピリデン−5−メチルシクロヘキサノン、(E)−2−エチリデン−3,5−ジメチルシクロヘキサノン、(E)−2−エチリデン−4,5−ジメチルシクロヘキサノン又は(E)−2−エチリデン−5,6−ジメチルシクロヘキサノンの香料としての使用。
〔8〕上記の香料化合物を配合したことを特徴とする飲食品。
〔9〕上記の香料化合物を配合したことを特徴とする香粧品。
〔10〕上記の一般式(1)で表される香料化合物を添加することを特徴とする香料の香気を増強又は変調する方法。
〔11〕上記の一般式(1)で表される香料化合物と、香料及び/又は香料用素材とを含むことを特徴とする香料組成物。
〔1〕2−アルキリデン−メチルシクロヘキサノン系の化合物
本発明は、一般式(1)
上記の式中、R1は1〜5の炭素原子数のアルキル残基を表し、R2及びR3及びR4は互いに独立して水素原子又はメチル基を表し、波線結合はシス体もしくはトランス体、もしくはシス体とトランス体の混合体であることを表わす。
上記化合物は、R1の位置によってcis−trans異性体があり、また5位炭素を不斉炭素原子とする立体異性がある。上記化合物のシス体、トランス体又はこれらの混合物、あるいは鏡像異性体又はラセミ体(ラセミ混合物)も本発明の香料化合物である。
特に(E)−2−アルキリデン−5−メチルシクロヘキサノン、(E)−2−アルキリデン−3,5−ジメチルシクロヘキサノン、(E)−2−アルキリデン−4,5−ジメチルシクロヘキサノン又は(E)−2−アルキリデン−5,6−ジメチルシクロヘキサノンが好ましく、殊更(E)−2−エチリデン−5−メチルシクロヘキサノン、(E)−2−プロピリデン−5−メチルシクロヘキサノン、(E)−2−エチリデン−3,5−ジメチルシクロヘキサノン、(E)−2−エチリデン−4,5−ジメチルシクロヘキサノン又は(E)−2−エチリデン−5,6−ジメチルシクロヘキサノンが力価が強く、よりスパイシー、スイートでフェノリックな香調をもつ香気質の観点から好ましい。
但し、2−アルキリデン−5−メチルシクロヘキサノ、2−アルキリデン−3,5−ジメチルシクロヘキサノン、2−アルキリデン−4,5−ジメチルシクロヘキサノン又は2−アルキリデン−5,6−ジメチルシクロヘキサノンの合成法はこの方法に限定されるものではない。
本発明の有効成分である一般式(1)の化合物、好ましくは2−アルキリデン−5−メチルシクロヘキサノン、2−アルキリデン−3,5−ジメチルシクロヘキサノン、2−アルキリデン−4,5−ジメチルシクロヘキサノン又は2−アルキリデン−5,6−ジメチルシクロヘキサノンは、従来知られていなかった用途である、飲食品用又は香粧品用の香料として使用することができる。
すなわち、当該化合物は、単独で香料として飲食品や香粧品に適用し賦香することができるが、他の香料及び/又は香料用素材と任意の割合で混合して、香料組成物として用いることが好適である。
ここで、香料用素材とは、希釈用溶剤や酸化防止剤を指す。
使用量が0.00000001質量%より少ない場合は、その添加による効果は得られず、また、10質量%よりも多い場合は、この香気物質の持つ個性が強く出すぎて、香料組成物全体の香りのバランスを崩してしまい、結果として目的とする香りが得られなくなるおそれがある。
例えば、「特許庁公報 周知慣用技術集(香料) 第II部 食品用香料」(平成12(2000)年1月14日発行、日本国特許庁)や、「特許庁公報 周知慣用技術集(香料) 第III部香粧品用香料」(平成13(2001)年6月15日発行、日本国特許庁)等に記載された香料(精油、エッセンス、コンクリート、アブソリュート、エキストラクト、オレオレジン、レジノイド、回収フレーバー、炭酸ガス抽出精油、単離香料、合成香料などが挙げられる。
上記の香料化合物や香料組成物は、そのままあるいはトリアセチン等の溶媒で希釈したものを飲食品や香粧品に添加して賦香することができるが、界面活性剤ともに乳化した乳化香料として使用する態様、さらには賦形剤(加工デンプン、サイクロデキストン等)と混合した後、乾燥(噴霧乾燥、凍結乾燥等)することにより粉末香料として使用する態様も好適である。
本発明の香料化合物又は香料組成物は、果汁飲料類、果実酒類、乳飲料類、炭酸飲料類
のごとき飲料類;アイスクリーム類、シャーベット類、アイスキャンディー類のごとき冷菓類;ヨーグルト類、チーズ類のごとき発酵乳製品;和洋菓子類、焼菓子類、ジャム類、チューインガム類、パン類、コーヒー、ココア、紅茶、お茶、タバコのごとき嗜好品類;プリン類、ゼリー類、ババロア類、ムース類のごときデザート類;和風スープ類、洋風スープ類のごときスープ類;風味調味料;各種インスタント飲料乃至食品類、各種スナック食品類などに添加することにより、そのユニークな香気香味が賦与された飲食品類を提供することができる。
添加率が0.0001質量%未満の場合は添加効果が十分でない場合があり、添加率が2.0質量%を越えた場合は、香味の自然さがやや欠ける可能性がある。
本発明の化合物又は香料組成物を、上記目的で添加する場合は通常0.0001質量%〜2.0質量%の添加率で用いられ、好ましくは0.001質量%〜1.0質量%の添加率で用いられ、より好ましくは0.01質量%〜0.5質量%の添加率で用いられる。
添加率が0.0001質量%未満の場合は添加による効果が十分でない場合があり、添加率が2.0質量%を越えた場合は、香気の自然さがやや欠ける可能性がある。
(E)−2−エチリデン−5−メチルシクロヘキサノンの合成
3-メチルシクロヘキサノン413gと、1%水酸化ナトリウム水溶液600gの混合溶液に対し、90%アセトアルデヒド水溶液168gと砕氷283gを混合したものを、4時間かけて滴下した。
滴下終了後、0℃で4時間撹拌した後、さらに12時間室温で撹拌を続けた。
反応液に酢酸を加え中和後、分離した有機層にリン酸を加えて150℃に加熱し脱水した。この溶液を精留し、(E)−2−エチリデン−5−メチルシクロヘキサノン55.2gを得た(収率11%、淡黄色オイル)。沸点:68℃/480Pa
1H-NMR(400MHz,CDCl3,δppm):6.71(1H,tq),2.70(1H,dt),2.53(1H,dd),2.27(1H,m),1.95(3H,m),1.72(3H,d),1.33(1H,m),1.01(3H,d)
13C-NMR(400MHz,CDCl3,δppm):200.9, 136.5, 134.2, 48.4, 31.6, 30.1, 25.3, 21.8,13.7
(E)−2−プロピリデン−5−メチルシクロヘキサノンの合成
3-メチルシクロヘキサノン500gと、4%水酸化ナトリウム水溶液250gの混合溶液に対し、プロパナール646gを、室温にて1時間かけて滴下した後、室温で2.5
時間撹拌した。
反応液に酢酸を加え中和後、分離した有機層にリン酸を加えて130℃に加熱し脱水した。この溶液を精留し、(E)−2−プロピリデン−5−メチルシクロヘキサノン7.3gを得た(収率1.1%、淡黄色オイル)。沸点:42℃/37Pa
1H-NMR(400MHz,CDCl3,δppm):6.54(1H,t),2.70(1H,d),2.49(1H,d),2.23(1H,m),2.06(3H,m),1.82〜1.97(4H,m),0.97(5H,m)
13C-NMR(400MHz,CDCl3,δppm):201.1,
140.8, 134.9, 48.4, 31.7, 30.1, 25.4,
21.7,21.2,12.9
(E)−2−エチリデン−3,5−ジメチルシクロヘキサノンの合成
3,5-ジメチルシクロヘキサノン6.1gをTHF25mLに溶解し、−78℃まで冷却した状態で、リチウムジイソプロピルアミド(LDA)溶液1当量を1時間かけて滴下し、40分間攪拌した。アセトアルデヒド2.2gをテトラヒドロフラン(THF)25mLに溶解した溶液を、1時間かけて滴下した後、−78℃にて2時間攪拌した。
反応液に塩酸を加え中和後、ヘキサンにて抽出し、ブラインで洗浄した。濃縮後、蒸留およびシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、(E)−2−エチリデン−3,5−ジメチルシクロヘキサノン0.2gを得た(収率2.6%、淡黄色オイル)。沸点:34℃/30Pa
1H-NMR(400MHz,CDCl3,δppm):6.71(1H,tq),2.50〜2.40(2H,dd×2),2.31〜2.22(2H,m),2.11〜2.01(2H,m),1.72(3H,dd),1.06(3H,d),0.98(3H,d)
13C-NMR(400MHz,CDCl3,δppm):201.0,
136.7, 135.0, 45.7, 33.1, 32.3, 31.6,
16.1, 15.7,13.7
(E)−2−エチリデン−4,5−ジメチルシクロヘキサノンの合成
3,4-ジメチルシクロヘキサノン10gと、1%水酸化ナトリウム水溶液12.9gの混合溶液に対し、アセトアルデヒド3.3gを、2時間かけて滴下した。
滴下終了後、0℃で2時間撹拌した後、さらに15時間室温で撹拌を続けた。
反応液に酢酸を加え中和後、分離した有機層にリン酸を加えて90℃に加熱し脱水した。この溶液を蒸留およびシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、(E)−2−エチリデン−4,5−ジメチルシクロヘキサノン0.06gを得た(収率0.5%、淡黄色オイル)。沸点:45℃/35Pa
1H-NMR(400MHz,CDCl3,δppm):6.72(1H,m),2.51〜2.41(2H,dd×2),2.31〜2.22(2H,m),2.11〜2.03(2H,m),1.72(3H,dd),0.96(3H,d),0.92(3H,d
)
13C-NMR(400MHz,CDCl3,δppm):201.0,
135.7, 135.0, 45.7, 33.0, 32.3, 31.5,
16.1,15.7,13.6
(E)−2−エチリデン−5,6−ジメチルシクロヘキサノンの合成
2,3-ジメチルシクロヘキサノン2.9gをTHF13mLに溶解し、−78℃まで冷却した状態で、LDA溶液1当量を45分間かけて滴下し、25分間攪拌した。アセトアルデヒド1.5gをTHF13mLに溶解した溶液を、1時間かけて滴下した後、−78℃にて1時間攪拌した。
反応液に塩酸を加え中和後、ヘキサンにて抽出し、ブラインで洗浄した。濃縮後、蒸留およびシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、(E)−2−エチリデン−5,6−ジメチルシクロヘキサノン0.1gを得た(収率3%、淡黄色オイル)。沸点:45℃/45Pa
1H-NMR(400MHz,CDCl3,δppm):6.72(1H,tq),2.50〜2.40(2H,dd×2),2.31〜2.22(2H,m),2.10〜2.02(2H,m),1.72(3H,dd),0.95(3H,d),0.91(3H,d)
13C-NMR(400MHz,CDCl3,δppm):201.0,
135.7, 134.9,45.7, 33.0, 32.3, 31.5,
16.0,15.7,13.6
香気質の評価
実施例1〜5で合成した各種の化合物に関して、官能評価を行った。
香料の官能評価を5年以上経験した10人の専門パネリストにより、香気の質の検討を行った結果を表1に示す。
評価の結果、各化合物はそれぞれ特徴的な香調を有し、香料として有用であることを確認した。
実施例1で得た、(E)−2−エチリデン−5−メチルシクロヘキサノンを、0.01質量%になるようにトリアセチンで希釈し、本発明の「香料組成物1」を得た。
表2の処方に従い、「果汁飲料1」を常法によって調製した。
表2の処方において、「香料組成物1」の代わりに同量のトリアセチンを配合して、比較例1の「果汁飲料2」を得た。
表3の処方に従い、本発明の「香料組成物2」を常法の製法によって調製した。
表3の処方において、(E)−2−エチリデン−5−メチルシクロヘキサノンの代わりに同量の95%エチルアルコールを配合して、比較例2の「香料組成物3」を得た。
表4の処方に従い、実施例9の「香料組成物2」を含む「バニラアイスクリーム1」を常法によって調製した。
表4の処方において、「香料組成物2」の代わりに「香料組成物3」を配合して、比較例3の「バニラアイスクリーム2」を常法によって調製した。
表5の処方により本発明の「香料組成物4」を常法によって調製した。
表5の処方において、(E)−2−エチリデン−5−メチルシクロヘキサノンの代わりに同量の95%エチルアルコールを配合して比較例4の「香料組成物5」を常法によって調製した。
表6の処方により本発明の「水あめ1」を常法によって調製した。
表6の処方において、「香料組成物4」の代わりに「香料組成物5」を配合して、比較例5の「水あめ2」を常法によって調製した。
表7の処方に従い、「香料組成物4」を含む本発明の「シャンプー1」を常法によって調製した。
表7の処方において、「香料組成物4」の代わりに「香料組成物5」を配合して、比較例6の「シャンプー2」を常法によって調製した。
実施例8の「果汁飲料1」、及び比較例1の「果汁飲料2」の2種のジュースについて10名の専門パネラーにより香気香味を比較評価した。
その結果、専門パネラーの全員が実施例8の「果汁飲料1」の方が、スパイシーさを強く感じると評価した。
実施例10の「バニラアイスクリーム1」、及び比較例3の「バニラアイスクリーム2」の2種のアイスクリームについて10名の専門パネラーにより香気香味を比較評価した。
その結果、専門パネラーの全員が実施例6の「バニラアイスクリーム1」の方が、甘さや、バニラ特有のスパイシーさを強く感じ、より天然感のあるバニラの風味になると評価した。
実施例11の「香料組成物4」、及び比較例4の「香料組成物5」を匂い紙に浸した際の香りについて、10名の専門パネラーにより比較評価した。
その結果、専門パネラーの全員が実施例11の「香料組成物4」の方が、ハーブ様の香調を強く感じ、より嗜好性が高いと評価した。
実施例12の「水あめ1」、及び比較例5の「水あめ2」の2種の水あめについて10名の専門パネラーにより香気香味を比較評価した。
その結果、専門パネラーの全員が本発明品の「水あめ1」の方が、甘さやハーブ様の香調、スパイシーな香調を強く感じ、より嗜好性の高いミントの風味になると評価した。
実施例13の「シャンプー1」、及び比較例6の「シャンプー2」の2種のシャンプーについて6名の専門パネラーによりビン香及び湯立ち時の香りの評価を行った。
その結果、ビン香、湯立ち時共に専門パネラー全員が実施例13の「シャンプー1」の方が、スパイシー様、ハーブ様の香りを強く感じられると評価した。
Claims (11)
- 一般式(1)で表される化合物が2−アルキリデン−5−メチルシクロヘキサノンであることを特徴とする、請求項1に記載の香料化合物。
- 一般式(1)で表される化合物が2−アルキリデン−3,5−ジメチルシクロヘキサノン、2−アルキリデン−4,5−ジメチルシクロヘキサノン又は2−アルキリデン−5,6−ジメチルシクロヘキサノンであることを特徴とする、請求項1に記載の香料化合物。
- (E)−2−アルキリデン−5−メチルシクロヘキサノン、(E)−2−アルキリデン−3,5−ジメチルシクロヘキサノン、(E)−2−アルキリデン−4,5−ジメチルシクロヘキサノン又は(E)−2−アルキリデン−5,6−ジメチルシクロヘキサノンであることを特徴とする香料化合物。
- (E)−2−エチリデン−5−メチルシクロヘキサノン、(E)−2−プロピリデン−5−メチルシクロヘキサノン、(E)−2−エチリデン−3,5−ジメチルシクロヘキサノン、(E)−2−エチリデン−4,5−ジメチルシクロヘキサノン又は(E)−2−エチリデン−5,6−ジメチルシクロヘキサノンであることを特徴とする香料化合物。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の香料化合物を配合したことを特徴とする飲食品。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の香料化合物を配合したことを特徴とする香粧品。
- (E)−2−エチリデン−5−メチルシクロヘキサノン、(E)−2−プロピリデン−5−メチルシクロヘキサノン、(E)−2−エチリデン−3,5−ジメチルシクロヘキサノン、(E)−2−エチリデン−4,5−ジメチルシクロヘキサノン又は(E)−2−エチリデン−5,6−ジメチルシクロヘキサノンの香料としての使用。
- 請求項1に記載の一般式(1)で表される香料化合物を添加することを特徴とする香料の香気を増強又は変調する方法。
- 請求項1に記載の一般式(1)で表される香料化合物と、香料及び/又は香料用素材とを含むことを特徴とする香料組成物。
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