JP2019180020A - 多層伝送線路 - Google Patents
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Abstract
Description
各変換部は、一定方向において導体孔部と重なるように設けられ、伝送線路と導体孔部との伝送モードの変換を行うことにより伝送線路と導体孔部との間で電力を伝搬するように構成されている。
なお、この欄及び特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
[1.第1実施形態]
(1−1)多層伝送線路の全体構成
本実施形態の多層伝送線路1について、図1〜図7を参照して説明する。図1〜図7に示すように、本実施形態の多層伝送線路1は、多層基板2を備える。多層基板2は、一定方向(以下、「積層方向」と称する)に積層された第1層から第8層までの8層の導体層L1〜L8を備える。第1層及び第8層の各導体層L1,L8は、多層基板2における外部に露出する最外層の導体層である。
互いに直交する3つの方向x、y、zを規定する。前述の一定方向、即ち各導体層L1〜L8が積層される積層方向は、z方向である。
なお、本実施形態では、各誘電体層P1〜P7は同じ材料(例えば所定の誘電率の樹脂材料)である。ただし、各誘電体層P1〜P7は、同じ材料(換言すれば同じ誘電率)でなくてもよい。例えば、誘電体層P1を誘電率εaの材料とし、誘電体層P7を、誘電率εaとは異なる誘電率εbの材料とし、誘電体層P2〜P6を、誘電率εa,εbとは異なる誘電率εcの材料としてもよい。
内層部3は、多層基板2における、複数の導体層L1〜L8のうち多層基板2の外部に露出しない2つの導体層を含む、これら2つの導体層の間の領域である。本実施形態の内層部3は、第3層〜第6層の各導体層L3〜L6、及びこれら各導体層L3〜L6の間の各誘電体層P3〜P5を備える。
内層部3における各導体層L3〜L6には、電気的に接地されたグランドプレーンが設けられている。即ち、第3層の導体層L3にはグランドプレーン11が設けられ、第4層の導体層L4にはグランドプレーン12が設けられ、第5層の導体層L5にはグランドプレーン13が設けられ、第6層の導体層L6にはグランドプレーン14が設けられている。各グランドプレーン11〜14は導体である。
導体孔部20は、内層部3における各グランドプレーン11〜14を積層方向に貫通するように設けられている。また、導体孔部20は、導体部21を備える。
具体的に、第3層の導体層L3には、2つのスリット11a,11bが設けられている。各スリット11a,11bは、第3層の導体層L3に設けられたグランドプレーン11の一部が開口されることによって形成される。
titial Via Hole)である。
第1外層部4において、第1層の導体層L1には、前述の通り、マイクロストリップ線路31及び変換部33が設けられている。第2層の内部導体層L2には、電気的に接地されたグランドプレーン41が設けられている。
第2外層部5において、第8層の導体層L8には、前述の通り、2つのマイクロストリップ線路61,62、及び変換部63が設けられている。第7層の内部導体層L7には、電気的に接地されたグランドプレーン51が設けられている。
路62と変換部63との接続部位の近傍には、外層ビア66は設けられていない。つまり、外層ビア66が設けられるスリット周囲において、上記各接続部位の近傍の範囲は、外層ビア66が設けられない隙間が空けられている。各外層ビア66は、第8層の変換部63と第7層のグランドプレーン51とを導通させるために設けられた、いわゆるIVHである。本実施形態では、各外層ビア66の数、形状、大きさ、スリット52との位置関係は、第1外層部4における各外層ビア36の数、形状、大きさ、スリット42との位置関係と同じである。
以上説明した第1実施形態によれば、以下の(1a)〜(1c)の効果を奏する。
(1a)第1外層部4は、最外層である第1層の導体層L1に加えて、第2層の導体層(内部導体層)L2を備える。そのため、多層伝送線路1を製造する際、例えば、内層部3とは別に第1外層部4を予め製造し、その第1外層部4を、例えばプリプレグなどを介して内層部3に積層させることができる。誘電体層P2としてプリプレグを用いることによって、誘電体層P2を、電気的に誘電体として機能させると共に第1外層部4を内層部3に接着させるための接着剤としても機能させるようにしてもよい。
当する。
第2実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、相違点について以下に説明する。なお、第1実施形態と同じ符号は、同一の構成を示すものであって、先行する説明を参照する。
体孔部20の全体とは重ならず導体孔部20の一部と重なるように設けられている。
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
例えば、多層伝送線路1の外部からスリット42を積層方向(z方向)に見たときに、スリット42が導体孔部20の領域に完全に含まれてもよいし、逆に、導体孔部20がスリット42の領域に完全に含まれても(つまりスリット42が導体孔部20全体を覆っても)よいし、導体孔部20の一部にのみスリット42が重なってもよい。
例えば、多層伝送線路1の外部から導体パッチ102を積層方向(z方向)に見たときに、導体パッチ102が導体孔部20の領域に完全に含まれてもよいし、逆に、導体孔部20が導体パッチ102の領域に完全に含まれても(つまり導体パッチ102が導体孔部20全体を覆っても)よいし、導体孔部20の一部にのみ導体パッチ102が重なってもよい。
内層部3に含まれる導体層の層数についても、上記各実施形態では4層であったが、4層以外の複数層であってもよい。
(3−5)上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。なお、特許請求の範囲に記載した文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。
Claims (9)
- 誘電体層(P1〜P7)を挟んで一定方向に積層された第1層から第N層(Nは5以上の自然数)までのN層の導体層(L1〜L8)を有する多層基板(2)を備え、
第A層(Aは1より大きい自然数)から第B層(BはAより大きくNより小さい自然数)までの内層部(3)における各前記導体層(L3〜L6)は、グランドプレーン(11〜14)を備え、
前記内層部は、各前記グランドプレーンを前記一定方向に貫通するように設けられた筒状の導体孔部であって、各前記グランドプレーンを導通させる導体部(21)が設けられた、導体孔部(20)を備え、
前記多層基板における2つの最外層である第1層及び第N層のそれぞれの前記導体層(L1,L8)は、伝送線路(31,61,62)と変換部(33,63)とを備え、
各前記変換部は、前記一定方向において前記導体孔部と重なるように設けられ、前記伝送線路と前記導体孔部との伝送モードの変換を行うことにより前記伝送線路と前記導体孔部との間で電力を伝搬するように構成され、
前記多層基板における、前記内層部に対して第A層側に積層された、第1層の前記導体層を含む第1外層部(4)、及び、前記内層部に対して第B層側に積層された、第N層の前記導体層を含む第2外層部(5)、のうちの少なくとも一方は、前記最外層の前記導体層に加えて、その最外層の前記導体層と前記誘電体層を挟んで対向する前記導体層である内部導体層(L2,L7)を備える、
多層伝送線路。 - 請求項1に記載の多層伝送線路であって、
前記内部導体層は、
グランドプレーン(41,51)と、
前記変換部から伝搬された電磁波を前記導体孔部へ放射し、且つ前記導体孔部から伝搬された電磁波を前記変換部へ放射するように構成された放射部であって、前記一定方向において前記導体孔部と重なるように設けられた放射部(42,52,102,112)と、
を備える多層伝送線路。 - 請求項2に記載の多層伝送線路であって、
前記放射部は、前記内部導体層における前記グランドプレーンに設けられたスリット(42,52)を備える、多層伝送線路。 - 請求項3に記載の多層伝送線路であって、
前記スリットは、前記一定方向において前記導体孔部の全体とは重ならず前記導体孔部の一部と重なるように設けられている、多層伝送線路。 - 請求項2に記載の多層伝送線路であって、
前記内部導体層における前記グランドプレーンは、前記一定方向において前記導体孔部と重なるように設けられた開口部(101,111)を備え、
前記放射部は、前記開口部内において、前記内部導体層における前記グランドプレーンから離間されて設けられた、導体パッチ(102,112)を備える、
多層伝送線路。 - 請求項5に記載の多層伝送線路であって、
前記導体パッチは、前記一定方向において前記導体孔部の全体とは重ならず前記導体孔部の一部と重なるように設けられている、多層伝送線路。 - 請求項2〜請求項6の何れか1項に記載の多層伝送線路であって、
前記内層部における第A層及び第B層の各前記導体層である2つの内層部最外導体層(L3,L6)のうちの少なくとも一方は、前記導体孔部と前記変換部との間を伝搬する電磁波が前記内層部最外導体層に沿って漏洩するのを抑制するように構成された漏洩抑制部(11a,11b,14a,14b)を備える、
多層伝送線路。 - 請求項7に記載の多層伝送線路であって、
前記漏洩抑制部は、前記内層部最外導体層における前記グランドプレーンに設けられたスリット(11a,11b,14a,14b)を備える、多層伝送線路。 - 請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の多層伝送線路であって、
各前記変換部は、前記一定方向において前記導体孔部の全体と重なるように設けられている、多層伝送線路。
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