JP2004187281A - 伝送線路接続装置 - Google Patents

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潤二 佐藤
Ushio Sagawa
潮 寒川
Naoki Adachi
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Abstract

【課題】マイクロ波帯以上の無線機において低損失な伝送線路接続構造を提供することを目的とする。
【解決手段】機械的強度および放熱効果を有する厚みを持った金属板11に非放射性の矩形結合スロット12を設け、その金属板11の両面に誘電体基板1、6を張り合わせ、それぞれの誘電体基板1、6にマイクロストリップ線路2、7を設け、マイクロストリップ線路2、7同士を矩形結合スロット12で電磁結合させる構成とすることで、簡易な構成でありながら低損失な伝送線路接続構造を実現することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、主としてマイクロ波帯以上の無線機で用いられる伝送線路接続装置に関するものである。
マイクロ波、ミリ波帯などの高周波帯においては、アンテナやRF回路を一体化させた高周波モジュール化が非常に有効な構成として知られている。RF回路にMMIC等の能動素子を実装する場合、通常のプリント基板では接地導体板の導体が薄く、機械的強度と排熱効果が不十分である。
このような課題を解決する構成として、従来、図18に示すようなスロット結合型マイクロストリップアンテナが提案されている(例えば、特許文献1参照)。図18において、101は第一の誘電体基板、102は第二の誘電体基板、103は第一の誘電体基板101および第二の誘電体基板102に狭設された金属板などの接地導体板、104は第二の誘電体基板102上に形成されたマイクロストリップ線路、105は接地導体板103を貫通するように設けられた結合スロット、106は第一の誘電体基板101上に形成された放射導体である。
マイクロストリップ線路104に入力される高周波信号は、結合スロット105を介して放射導体106と電磁的に結合し自由空間に放射される。このとき、例えば第一の誘電体基板101上に能動素子を配置する場合、接地導体板103の厚さを厚くすることによって機械的強度と放熱効果の高いスロット結合型マイクロストリップアンテナを得ることができる。また、接地導体板103の厚さを1mm程度まで厚くしても、それに応じて結合スロット105の長さを所定値よりも長くすることによってマイクロストリップ線路104と放射導体106の整合をとることができる。
特開平6−97724号公報
上記のような構成で高周波モジュールを製作するとき、厚みを持った接地導体板103に結合スロット105を設け、その接地導体板103の両面に誘電体基板101、102を張り合わせるだけで良いため、構造も簡単でかつ安価で製作できるという利点がある。しかしながら、例えばMMIC等の能動デバイスを複数個実装する場合、放熱効果を高めるためには1mm程度の厚さの接地導体板では十分とは言えない。放熱効果を高めるために接地導体板を数mm程度まで厚くすると、結合スロット長が放射導体の1辺に対して長くなる場合が生じ、最適な電磁結合を取り難いという課題がある。
また、放射導体106は周辺に配置されたデバイスによって影響を受けやすいため、高周波モジュール内においても、配置の面で物理的制約が厳しくなる。結合スロット105は放射導体106とマイクロストリップ線路104とを電磁結合させているため、必然的に放射導体106直下への配置となることから、高周波モジュール内における配置位置が限定され、その結果、放射導体106の裏面に配置される他のデバイスの配置位置に対しても自由度を制限してしまうという課題がある。
上記の課題を解決するために、本発明は、機械的強度および放熱効果を有する厚みを持った金属板に非放射性の結合スロットを設け、その金属板の両面に誘電体基板を張り合わ
せた構成において、それぞれの誘電体基板に伝送線路を設け、伝送線路同士を結合スロットで電磁結合させる構成を具備することを特徴とする。
このような構成とすることで、高周波モジュールにおいて十分な放熱効果を得るために金属板の厚さを数mm程度まで厚くしてもスロット長に制限なく伝送線路同士を良好に電磁結合させることができるとともに、結合スロットの配置位置を限定することなく基板上の任意の位置に配置できるため、高周波モジュールにおける設計の自由度を向上させることができる。
本発明の第1の態様の発明は、第一の伝送線路を配置した第一の誘電体基板と、第二の伝送線路を配置した第二の誘電体基板と、結合スロットを有し、前記第一の誘電体基板および第二の誘電体基板間に狭設された所定の厚みのある金属板と、前記第一の誘電体基板に配置され前記第一の伝送線路と前記結合スロットを電磁気的に接続する第一の接続手段と、前記第二の誘電体基板に配置され前記第二の伝送線路と前記結合スロットを電磁気的に接続する第二の接続手段を有することを特徴とすることで、機械的強度と放熱効果を備え、かつ低損失な伝送線路接続装置を構成できるという作用を有する。
本発明の第2の態様の発明は、第1の態様の構成に対し、前記第一の誘電体基板および第二の誘電体基板が前記金属板との各接続面に第一の接地導体板および第二の接地導体板を備え、前記第一および第二の接地導体板は各々結合スロットとの接続部に前記結合スロットの横断面と同一形状の窓を有することを特徴とすることで、第一および第二誘電体基板と金属板を別々に製作した後に張り合わせるだけの簡易な構成で実現できるという作用を有する。
本発明の第3の態様の発明は、第1または第2の態様の構成に対し、結合スロットの横断面が矩形形状であることで、機械的強度と放熱効果を備え、かつ低損失な伝送線路接続装置を構成できるという作用を有する。
本発明の第4の態様の発明は、第1または第2の態様の構成に対し、結合スロットの横断面がH型形状であることで、機械的強度と放熱効果を備え、かつ結合スロット部を小型化し、かつ低損失な伝送線路接続装置を構成できるという作用を有する。
本発明の第5の態様の発明は、第1または第2の態様の構成に対し、結合スロットの横断面形状が、H型形状の各端部に延長スロットを付加した形状とすることで、伝送線路接続装置が低損失な特性を保った状態で結合スロット部をより一層小型化できるという作用を有する。
本発明の第6の態様の発明は、第1または第2の態様の構成に対し、結合スロットの横断面がダンベル型形状であることで、機械的強度と放熱効果を備え、かつ結合スロット部を小型化した伝送線路接続装置を構成できるという作用を有する。
本発明の第7の態様の発明は、第1から5のいずれかの態様の構成に対し、結合スロットの横断面の端部が前記結合スロットの幅相当を直径とする円弧であることで、結合スロットをドリル等で容易に製作できるという作用を有する。
本発明の第8の態様の発明は、第2から第7のいずれかの態様の構成に対し、窓の大きさが結合スロットの横断面より大きいことで、第一および第二の誘電体基板と金属板の張り合せ時に位置ずれが発生しても特性を劣化させることなく伝送線路接続装置を構成できるという作用を有する。
本発明の第9の態様の発明は、第2から第7のいずれかの態様の構成に対し、窓の大きさが結合スロットの横断面と同一であることで、伝送線路接続部での損失を最小限に抑圧できるという作用を有する。
本発明の第10の態様の発明は、第1から第9のいずれかの態様の構成に対し、
前記第一の接続手段および第二の接続手段の少なくとも一方は、開放スタブであることを特徴とすることで、簡易に伝送線路と結合スロットを電磁結合させることができるという作用を有する。
本発明の第11の態様の発明は、第1から第9のいずれかの態様の構成に対し、
前記第一の接続手段および第二の接続手段の少なくとも一方は、短絡スタブであることを特徴とすることで、簡易に伝送線路と結合スロットを電磁結合させることができるという作用を有する。
本発明の第12の態様の発明は、第1から第11のいずれかの態様の構成に対し、第一の誘電体基板および第二の誘電体基板が同一材料特性の誘電体基板であることで、伝送線路接続装置が放熱用金属板に対して対称な構造となるため、容易に設計できるという作用を有する。
本発明の第13の態様の発明は、第1から第12のいずれかの態様の構成に対し、伝送線路がマイクロストリップ線路で構成されることで、容易に低損失な伝送線路接続装置を設計できるという作用を有する。
本発明の第14の態様の発明は、第1から第12のいずれかの態様の構成に対し、伝送線路がコプレーナ線路で構成されることで、容易に低損失な伝送線路接続装置を設計できるという作用を有する。
本発明の第15の態様の発明は、第1から第12のいずれかの態様の構成に対し、伝送線路がトリプレート線路で構成されることで、容易に低損失な伝送線路接続装置を設計し、かつ結合スロット部からの不要放射を除去できるという作用を有する。
本発明の第16の態様の発明は、第1から第15のいずれかの態様の構成に対し、結合スロットの内部に誘電体を充填した構成であることで、結合スロットの長さを短くすることができ、小型化した伝送線路接続装置を構成できるという作用を有する。
本発明の第17の態様の発明は、第1から第16のいずれかの態様の構成に対し、結合スロットの横断面の長さおよび幅が、金属板の厚さ方向に対してテーパ状に変化することで、放熱用金属板の両面に張り合わせた誘電体基板上の伝送線路と整合を取りやすくできるという作用を有する。
本発明の第18の態様の発明は、第1から第17のいずれかの態様の構成に対し、第一の誘電体基板および第二の誘電体基板の少なくとも一方が3層以上に多層化された構成であって、第一の接続手段および第二の接続手段の少なくとも一方と、結合スロットの間に1つまたは複数の窓と、前記窓の周囲に前記結合スロットの2分の1管内波長より狭い間隔で配列された複数のスルーホールを備えることで、誘電体基板を多層化しても低損失な伝送線路接続装置を構成できるという作用を有する。
本発明の第19の態様の発明は、第18の態様の構成に対し、3層以上で構成される誘電体基盤の少なくとも2層以上の層に伝送線路を有することで、伝送線路接続部を低損失に保った状態で、誘電体基板上により高密度に伝送線路を構成でき、回路全体を小型化で
きるという作用を有する。
本発明の第20の態様の発明は、第1から第19のいずれかの態様の構成に対し、金属板と第一および第二の誘電体基板の張り合わせに導電性接着シートを用いることで、伝送線路接続部を安定して量産することができるという作用を有する。
本発明の第21の態様の発明は、第1から第19のいずれかの態様の構成に対し、金属板と第一および第二の誘電体基板の張り合わせに半田ペーストを用いることで、安価に伝送線路接続部を構成できるという作用を有する。
本発明の第22の態様の発明は、第1から第19のいずれかの態様の構成に対し、金属板と第一および第二の誘電体基板の張り合わせに銀ペーストを用いることで、安価に伝送線路接続部を構成できるという作用を有する。
本発明の第23の態様の発明は、第1から第22のいずれかの態様の構成に対し、金属板の第一の誘電体基板側に第一の溝が配置され、第二の誘電体基板側に第二の溝が配置されていることで、金属板と第一の誘電体基板および第二の誘電体基板の張り合わせ時に隙間が生じても平行平板モードを抑圧し、良好な通過特性を得ることができ、例えば金属板と第一の誘電体基板および第二の誘電体基板をネジなどで固定することによって、誘電体基板へのMMIC等のデバイスの実装に失敗しても、容易に誘電体基板を交換できるという作用を有する。
本発明の第24の態様の発明は、第23の態様の構成に対し、第一の溝および第二の溝の深さを略λ/4とすることで、第一の溝および第二の溝の開口部におけるインピーダンスを無限大とし、平行平板モードの伝搬を抑圧することができるという作用を有する。
本発明の第25の態様の発明は、第24の態様の構成に対し、第一の溝および第二の溝を前記結合スロットの周囲から略λ/4の位置に配置することで、第一の溝および第二の溝の開口部から約λ/4離れた結合スロットの周囲の面を短絡面として、平行平板モードの伝搬を抑圧することができるという作用を有する。
本発明の第26の態様の発明は、第23から第25のいずれかの態様の構成に対し、第一の溝と第二の溝のうち、少なくとも一方の内部に誘電体を充填した構成であることで、第一の溝および第二の溝の深さを約λ/4から短くでき、金属板に要求される金属厚を約λ/4より薄くすることができるという作用を有する。
本発明の第27の態様の発明は、第1から第26のいずれかの態様の構成に対し、結合スロット周辺で第一の誘電体基板および第二の誘電体基板を固定する突起部を有し、前記第一の誘電体基板および第二の誘電体基板の前記結合スロット周辺を覆う筐体を備えることを特徴とすることで、誘電体基板と放熱用金属板を張り合わせる際の結合スロット部での損失を最小限に抑えることができるという作用を有する。
本発明の第28の態様の発明は、第1から第27のいずれかの態様の構成に対し、結合スロットの周囲に金属板と第一および第二の誘電体基板を固定するネジを有することで、誘電体基板と放熱用金属板を張り合わせる際の結合スロット部での損失を最小限に抑えることができるという作用を有する。
本発明の第29の態様の発明は、第27または第28の態様の構成に対し、金属板と第一の誘電体基板および第二の誘電体基板の張り合わせに放熱用グリースを用いることで、伝送線路接続装置の放熱効果を高めることができるという作用を有する。
本発明の第30の態様の発明は、第1から第29のいずれかの態様の伝送線路接続装置を有する高周波回路モジュールとすることで、機械的強度と放熱効果を備え、かつ低損失で小型化した高周波回路モジュールを実現できるという作用を有する。
本発明の第31の態様の発明は、第1から第29のいずれかの態様の伝送線路接続装置を有する無線装置とすることで、機械的強度と放熱効果を備えた、信頼性の高い通信装置を提供できるという作用を有する。
本発明によれば、放熱用金属板の両面に誘電体基板を張り合わせた構成において、放熱用金属板を貫通する結合スロットを用いて金属板両面の誘電体基板に形成された伝送線路を電磁結合させることによって、機械的強度および放熱効果を備え、低損失な伝送線路接続装置を簡単に構成することができ、この伝送線路接続装置を用いることで、設計の自由度が高く、信頼性の高い高周波回路モジュールや通信装置を構成できるという有利な効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態について、図1から図14を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1は実施の形態1における矩形結合スロットを用いた伝送線路接続装置の分解図、図2(a)は実施の形態1における矩形結合スロットを用いた伝送線路接続装置を上面からみた透視図、図2(b)は図2(a)のA−A'位置での断面図を示すものである。図1および図2(a)、図(b)において、第一の誘電体基板1の一方の面に第一のマイクロストリップ線路2および第一の開放スタブ5が配置され、もう一方の面には第一の接地導体板3が配置されている。また、第一の接地導体板3には第一の矩形窓4が形成されている。第一のマイクロストリップ線路2や第一の矩形窓4、第一の開放スタブ5はエッチング処理によりパターン形成することで実現される。同様にして、第二の誘電体基板6の一方の面に第二のマイクロストリップ線路7および第二の開放スタブ10が配置され、もう一方の面には第二の接地導体板8が配置されている。第二の接地導体板8には第二の矩形窓9が形成されている。また、金属板11には第一の矩形窓4および第二の矩形窓9と同じ形状の矩形結合スロット12が貫通して配置される。ここで、強度とMMIC等の能動素子から発生する熱の放熱効果を高めるために、金属板11の厚さは機械的強度および放熱効果を有する厚さであることが好ましく、具体的には1mm以上の厚さを持たせることが望ましい。
以上のような構成において、第一の誘電体基板1および第二の誘電体基板6を金属板11の両面に張り合わせるが、このとき第一の接地導体板3および第二の接地導体板8がそれぞれ金属板11と向かい合うように張り合わされ、かつ第一の矩形窓4および第二の矩形窓9が矩形結合スロット12とそれぞれ重なり合うように張り合わせることによって、第一のマイクロストリップ線路2と第二のマイクロストリップ線路7は矩形結合スロット12を介して電磁的に接続され、第一のマイクロストリップ線路2と第二のマイクロストリップ線路7が低損失で高周波信号に対して接続できる。
ここで、矩形結合スロット12のスロット長Lは、金属板11の厚さによって変化する。図3は、誘電体基板1、6に厚さ0.127mm、比誘電率2.17、誘電正接0.001の材料特性を持つ基板を用い、結合スロット12のスロット幅Wを0.5mmとし、マイクロストリップ線路2、7の特性インピーダンスが25GHzにおいて50Ωとなるように設計したときの、金属板11の厚さに対して通過損失が最小となる最適なスロット
長Lの計算例を示す。図3より、金属厚を厚くするに従って、スロット長が長くなり、例えば、金属厚を3mm(約λ/4)程度まで厚くした場合、スロット長Lを8.3mm程度とすることで、良好な通過特性が得られることがわかる。
また、スロット長Lは矩形結合スロット12のスロット幅Wにも依存する。図4は、基板条件を図3と同様とし、金属厚を3mmとしたときの、スロット幅Wに対して通過損失が最小となる最適なスロット長Lの計算例を示す図である。図4より、スロット幅Wを狭くすることによって、スロット長Lを短くすることができ、さらに通過損失量も抑えることができる。よって、金属板11の金属厚および矩形結合スロット12のスロット幅Wを決定すれば、スロット長Lが決定され、その後、開放スタブ5、10の長さd1、d2を調整することによって、良好な通過特性を実現することができる。
なお、矩形結合スロット12の内部は空気でも良いし、誘電体を埋めても良い。矩形結合スロット12内に誘電体を埋めた場合、スロット内の伝搬波長が短くなるためその分スロット長Lを短くすることができる。
誘電体基板1、6を金属板11に張り合わせるときには、誘電体基板1、6に設けた接地導体板3、8と金属板11とのグランドが共通となっていること、接地導体板3、8と金属板11の熱伝導が良いこと、および機械的強度が十分であることが要求される。以上の条件を満たす誘電体基板1、6と金属板11の張り合わせ方法として、例えば接地導体板3、8と金属板11の間に導電性接着シートを用いて張り合わせても良いし、半田ペーストで張り合わせても良いし、銀ペーストで張り合わせても良い。このとき、矩形結合スロット12内に導電性シートや半田ペースト、銀ペーストが流れ込まないように注意する必要がある。
なお、本実施の形態では、接地導体板3、8、矩形窓4、9を設けた構成について説明したが、これらの構成要素を省き、誘電体基板1、6を直接金属板11に張り合わせた構成としても良い。
また、本実施の形態では、第一の誘電体基板1、第二の誘電体基板6は同じ材料特性(比誘電率、基板厚さなど)を持つ基板でも、異なる材料特性を持つ基板でも良く、それぞれマイクロストリップ線路2、7の線路幅および開放スタブ5,10の長さd1、d2を調整することで最適な整合状態を得ることができる。
また、本実施の形態では、マイクロストリップ線路2、7と矩形結合スロット12の接続手段として開放スタブ5、10を用いて説明したが、短絡スタブとしても良いことは言うまでもない。
また、本実施の形態では、第一および第二の矩形窓4、9、矩形結合スロット12の形状を矩形として説明したが、実際に厚みのある金属板11に矩形結合スロット12を形成するときは一般にドリルによる加工が考えられるため、正確に矩形のスロットを形成することは難しい。よって、矩形窓4、9、矩形結合スロット12の端部が丸くなっても良い。ただしこの場合、矩形スロットの周囲長と端部が丸くなったスロットの周囲長が同じ長さとなるようにスロット長を調整する必要がある。
また、本実施の形態では、矩形窓4、9と矩形結合スロット12は同じサイズであるとして説明したが、実際に誘電体基板1、6と金属板11を張り合わせるときに若干の位置ずれが発生することが予想される。よって、矩形窓4、9のサイズは予想される位置誤差精度分程度、例えば100ミクロンから200ミクロン程度、全体的に矩形結合スロット12のサイズよりも大きく設計することが望ましい。
また、本実施の形態では、矩形結合スロット12の寸法が第一の誘電体基板1側と第二の誘電体基板6側で同じであるとして説明していたが、同じ寸法である必要はない。例えば図5(a)、(b)のように、矩形結合スロット12のスロット長Lがテーパ状に変化していても良い。このような構成とすることによって、誘電体基板1、6の材料特性が著しく異なる場合でもマイクロストリップ線路2、7の整合をとり易くすることができる。
また、本実施の形態では、矩形結合スロット12を用いた伝送線路接続装置として、マイクロストリップ線路2、7を例に挙げたが、これに限る必要はなく、伝送線路をコプレーナ線路やトリプレート線路で構成しても良い。
以上のように実施の形態1によれば、矩形結合スロット12を設けた厚みのある金属板11の両面に誘電体基板1、6を張り合わせ、誘電体基板1、6に設けたマイクロストリップ線路2、7を、矩形結合スロット12を介して電磁結合させることで、機械的強度と放熱効果を高め、かつ低損失な伝送線路接続装置を提供できるという作用を有する。
また、本実施の形態で示した結合スロットを用いた伝送線路接続装置を用いて高周波回路モジュールを形成することで、高周波回路モジュールを3次元的に構成するときに、結合スロットの配置位置に自由度を持たせることができ、その結果高周波回路モジュール全体の小型が可能となり、機械的強度も強く、放熱効果も高い通信装置および通信システムを提供することができる。
(実施の形態2)
実施の形態1において、金属板11と第一の接地導体板3および第二の接地導体板8が隙間無く張り合わされれば、接続部での損失は生じないが、少しでも隙間があれば、金属板11と第一の接地導体板3および第二の接地導体板8はそれぞれ平行平板を形成するため、その間を電磁波が伝搬してしまい、その結果、通過損失が劣化する。
そこで、本実施の形態2においては、図6に示すように、金属板11の両面において矩形結合スロット12の周囲から約4分の1波長離した位置に、第一の溝13、第二の溝14を配置してチョーク構造を形成し、さらに第一の溝13、第二の溝14の深さをそれぞれ約4分の1波長とすることによって、金属板11と第一の接地導体板3および第二の接地導体板8に多少の隙間が生じても損失をなくし、良好な伝送線路接続装置を形成する。以下この点について詳細に説明する。
図7は実施の形態2における伝送線路接続装置のチョーク構造の原理を示す断面図である。図7において、例えば第一の接地導体板3と金属板11の間に隙間が生じたとする。このとき、第一の溝13がなければ、平行平板モードとして、電磁波が伝搬してしまうが、第一の溝13を設け、その深さを約λ/4とすることによって、第一の溝13の底面(A面)は短絡面となり、第一の溝13の開口部(B面)でのインピーダンスは(式1)のように表される。
Figure 2004187281
ここで、第一の溝13の長さLをλ/4とすると(式1)は無限大となり、B面は開放面とみなすことができる。すなわち、B面においてインピーダンス無限大の領域が発生し、平行平板モードとして発生した電磁波をB面から外へは伝搬させなくする。さらに、第一の溝13を矩形結合スロット12の端部(C面)から約λ/4だけ離して配置すること
によって、C面を短絡面とみなすことができるため、等価的にC面に電気壁が生じ、C面での電磁波の漏れを防ぐことができる。よって、金属板11と第一の接地導体板3および第二の接地導体板8に隙間が生じても伝送線路接続部において良好な通過特性を実現することができるため、例えば、金属板11と誘電体基板1、6とを接着シートなどで固定することなく、ネジ止めなどで簡単に固定するだけでも特性の劣化を防ぐことができる。さらに、誘電体基板1、6にMMIC等のデバイスを実装する際に失敗したとしても、容易に誘電体基板1、6を取り替えることが可能となる。このとき、金属板11の金属厚は約λ/4以上とする必要があるが、例えば第一の溝13、第二の溝14に誘電体を充填することによって波長短縮が図られるため、充填する誘電体の誘電率が高いほど、金属板11の金属厚を約λ/4から薄くすることができる。
また、誘電体基板1、6と金属板11の間に隙間を生じないようにするため、例えば図8に示すように、筐体29で第一の誘電体基板1を覆う際に突起部30が矩形結合スロット12の周囲を押さえつけるような構成としても良い。図8の構成とすることで、矩形窓4、9と矩形結合スロット12の接続部に隙間を生じさせることなく、良好な通過特性を得ることができる。このとき、誘電体基板1、6と金属板11の張り合わせには、導電性接着シートや半田ペースト、銀ペースト等を用いても良いが、矩形窓4、9と矩形結合スロット12の間で十分にグランドが取れている場合には、熱抵抗の低い放熱用グリースなどを用いても良い。
なお、図8では、矩形結合スロット12の周囲を覆うように突起部30を設けているが、マイクロストリップ線路2、7と矩形結合スロット12が最も強く電磁結合する箇所(矩形結合スロット12の長さ方向における中心付近)から電力が漏洩しないような構造であればよく、例えばマイクロストリップ線路2、7と矩形結合スロット12の交差する位置の周囲だけ突起部30で抑える構成としても良いし、同じ箇所をネジなどで金属板に固定しても良い。
実施の形態2によれば、実施の形態1と同様に、矩形結合スロット12を設けた厚みのある金属板11の両面に誘電体基板1、6を張り合わせ、誘電体基板1、6に設けたマイクロストリップ線路2、7を、矩形結合スロット12を介して電磁結合させることで、機械的強度と放熱効果を高め、かつ低損失な伝送線路接続装置を提供できるという作用を有する。
また、実施の形態1と同様に、本実施の形態2による伝送線路接続装置を用いて高周波回路モジュールを形成することで、高周波回路モジュールを3次元的に構成するときに、結合スロットの配置位置に自由度を持たせることができ、その結果高周波回路モジュール全体の小型が可能となり、機械的強度も強く、放熱効果も高い通信装置および通信システムを提供することができる。
(実施の形態3)
図9(a)は実施の形態3におけるH型結合スロットを用いた伝送線路接続装置を上面からみた透視図、図9(b)は図9(a)のA−A'位置での断面図を示すものである。本実施の形態は、実施の形態1における第一の矩形窓4、第二の矩形窓9をそれぞれ第一のH型窓15、第二のH型窓16に置き換え、さらに矩形結合スロット12をH型結合スロット17に置き換えた構成となっている。
以上のような構成において、誘電体基板1、6を金属板11の両面に張り合わせるが、このとき接地導体板3、8がそれぞれ金属板11と向かい合うように張り合わされ、かつH型窓15、16がH型結合スロット17とそれぞれ重なり合うように張り合わせることによって、第一のマイクロストリップ線路2と第二のマイクロストリップ線路7はH型結
合スロット17を介して電磁的に接続され、第一のマイクロストリップ線路2から第二のマイクロストリップ線路7へと低損失で高周波信号を伝送することができる。
H型結合スロット17の内部は空気でも良いし、誘電体を埋めても良い。H型結合スロット17内に誘電体を埋めた場合、スロット内の伝搬波長が短くなるためその分全体のスロット長を短くすることができる。
誘電体基板1、6を金属板11に張り合わせるときには、誘電体基板1、6に設けた接地導体板3、8と金属板11とのグランドが共通となっていること、接地導体板3、8と金属板11の熱伝導が良いこと、および機械的強度が十分であることが要求される。以上の条件を満たす誘電体基板1、6と金属板11の張り合わせ方法として、例えば接地導体板3、8と金属板11の間に導電性接着シートを用いて張り合わせても良いし、半田ペーストで張り合わせても良いし、銀ペーストで張り合わせても良い。このとき、H型結合スロット17内に導電性シートや半田ペースト、銀ペーストが流れ込まないように注意する必要がある。金属板11にある厚みが与えられたとき、H型結合スロット17のスロット長L1およびL2、スロット幅W、開放スタブ5、10の長さd1、d2を調整することにより、H型結合スロット17を用いた伝送線路接続部での損失を最小限に抑えることができる。以下に、このときのH型結合スロット17のスロット長L1、L2と伝送線路接続部での通過損失の関係について説明する。
本実施の形態3のように、厚みのある金属板11にスロットを設けて伝送線路を電磁結合させるとき、スロットの長さは通常の共振長(約λg/2)よりも長くなる。そこで、スロット形状をH型とすることで、共振周波数を変えることなく、スロット長L1を短くすることができる。
図10は、誘電体基板1、6に厚さ0.127mm、比誘電率2.17、誘電正接0.001の材料特性を持つ基板を用い、金属板11の厚さを3mm、H型窓15、16およびH型結合スロット17のスロット幅Wを0.5mmとし、マイクロストリップ線路2、7の特性インピーダンスが25GHzにおいて50Ωとなるように設計したとき、スロット長L1に対して伝送線路接続部での通過損失が最も小さくなるスロット長L2の長さ、およびそのときの通過損失量を示す。図10からわかるように、スロット長L1を短くするほど、スロット長L2の長さが長くなることがわかる。また、スロット長L1を短くするほど、伝送線路接続部での通過損失が改善されていることがわかる。これは、本来、スロットの端部における放射電界は、マイクロストリップ線路2、7と結合することなく不要放射となっていたが、H型結合スロット17とすることで端部での放射電界がキャンセルされ、不要放射が削減されるためである。
なお、本実施の形態では、接地導体板3、8、H型窓15、16を設けた構成について説明したが、これらの構成要素を省き、誘電体基板1、6を直接金属板11に張り合わせた構成としても良い。
また、第一の誘電体基板1、第二の誘電体基板6は同じ材料特性を持つ基板でも、異なる材料特性を持つ基板でも良く、それぞれマイクロストリップ線路2、7の線路幅および開放スタブ5,10の長さd1、d2を調整することで最適な整合状態を得ることができる。
また、本実施の形態では、マイクロストリップ線路2、7とH型結合スロット17の接続手段として開放スタブ5、10を用いて説明したが、短絡スタブとしても良いことは言うまでもない。
また、本実施の形態では、スロットの端部には角が存在するが、H型窓15、16、H型結合スロット17は一般にドリルによる加工が考えられるため、スロットの端部に角を形成することは難しい。よってH型窓15、16、H型結合スロット17の端部が丸くなっても良い。ただしこの場合、スロットの周囲長が同じになるようにスロット長を調整する必要がある。
また、本実施の形態では、H型窓15、16とH型結合スロット17は同じサイズであるとして説明したが、実際に誘電体基板1、6と金属板11を張り合わせるときに若干の位置ずれが発生することが予想される。よって、H型窓15、16のサイズは予想される位置誤差精度分程度、例えば100ミクロンから200ミクロン程度、全体的にH型結合スロット17のサイズよりも大きく設計することが望ましい。
また、本実施の形態では、H型結合スロット17の寸法が第一の誘電体基板1側と第二の誘電体基板6側で同じであるとして説明していたが、同じ寸法である必要はない。例えば図11のように、H型結合スロット17のスロット長L1、L2がテーパ状に変化していても良い。このような構成とすることによって、誘電体基板1、6の材料特性が著しく異なる場合でもマイクロストリップ線路2、7の整合をとり易くすることができる。
また、本実施の形態では、H型結合スロット17を用いた伝送線路接続装置について説明したが、H型結合スロット17のスロット長L1を短くした場合、逆にスロット長L2が長くなる。そこで図12のように、H型結合スロット17のスロット長L2を短くしたとき各端部にさらに長さL3の延長スロット18を設けたスロット構造としても良い。このような構造とし、スロット長L1、L2、L3の長さを調整することによって、伝送線路接続装置での通過損失を損なうことなく、H型結合スロット17をさらに小型化することができる。
また、本実施の形態では、H型結合スロット17を用いた伝送線路接続装置として、マイクロストリップ線路2、7を例に挙げたが、これに限る必要はなく、伝送線路をコプレーナ線路やトリプレート線路で構成しても良い。
なお、本実施の形態3においても、金属板11と第一の接地導体板3および第二の接地導体板8が隙間無く張り合わされれば、接続部での損失は生じないが、少しでも隙間があれば、金属板11と第一の接地導体板3および第二の接地導体板8はそれぞれ平行平板を形成するため、その間を電磁波が伝搬してしまい、その結果、通過損失が劣化する。そこで、実施の形態1と同様に、金属板11の両面においてH型結合スロット17の周囲から約4分の1波長離した位置に、第一の溝13、第二の溝14を配置してチョーク構造を形成し、さらに第一の溝13、第二の溝14の深さをそれぞれ約4分の1波長とすることによって、金属板11と第一の接地導体板3および第二の接地導体板8に多少の隙間が生じても損失をなくし、良好な伝送線路接続装置を形成できるため、例えば、金属板11と誘電体基板1、6とを接着シートなどで固定することなく、ネジ止めなどで簡単に固定するだけでも特性の劣化を防ぐことができ、さらに、誘電体基板1、6にMMIC等のデバイスを実装する際に失敗したとしても、容易に誘電体基板を取り替えることが可能となる。このとき、金属板11の金属厚は約λ/4以上とする必要があるが、例えば第一の溝13、第二の溝14に誘電体を充填することによって波長短縮が図られるため、充填する誘電体の誘電率が高いほど、金属板11の金属厚を約λ/4から薄くすることができる。チョーク構造についての動作原理等は実施の形態1で説明しており、ここでは省略する。
また、誘電体基板1、6と金属板11の間に隙間を生じないようにするため、筐体29で誘電体基板1、6を覆う際に突起部30がH型結合スロット17の周囲を押さえつけるような構成としても良い。このような構成とすることで、H型窓15、16とH型結合ス
ロット17の接続部に隙間を生じさせることなく、良好な通過特性を得ることができる。このとき、誘電体基板1、6と金属板11の張り合わせには、導電性接着シートや半田ペースト、銀ペースト等を用いても良いが、H型窓15、16とH型結合スロット17の間で十分にグランドが取れている場合には、熱抵抗の低い放熱用グリースなどを用いても良い。さらに、マイクロストリップ線路2、7とH型結合スロット17が最も強く電磁結合する箇所(H型結合スロット17のスロット長L1方向における中心付近)から電力が漏洩しないように、マイクロストリップ線路2、7とH型結合スロット17の交差する位置の周囲だけ突起部30で抑える構成としても良いし、同じ箇所をネジなどで金属板11に固定しても良い。
以上のように実施の形態3によれば、H型結合スロット17を設けた厚みのある金属板11の両面に誘電体基板1、6を張り合わせ、誘電体基板1、6に設けたマイクロストリップ線路2、7を、H型結合スロット17を介して電磁結合させることで、機械的強度と放熱効果を高めながら通常の矩形スロットで形成するよりも通過損失を抑えることができ、さらに伝送線路接続部を通常の矩形スロットで形成するよりも小型化した伝送線路接続装置を提供できるという作用を有する。
また、本実施の形態3で示した結合スロットを用いた伝送線路接続装置を用いて高周波回路モジュールを形成することで、高周波回路モジュールを3次元的に構成するときに、結合スロットの配置位置に自由度を持たせることができ、その結果高周波回路モジュール全体の小型化が可能となり、機械的強度も強く、放熱効果も高い通信装置および通信システムを提供することができる。
(実施の形態4)
図13(a)は実施の形態4におけるダンベル型結合スロットを用いた伝送線路接続装置を上面からみた透視図、図13(b)は図13(a)のA−A'位置での断面図を示すものである。本実施の形態は、実施の形態1における第一の矩形窓4、第二の矩形窓9をそれぞれ第一のダンベル型窓19、第二のダンベル型窓20に置き換え、さらに矩形結合スロット12をダンベル型結合スロット21に置き換えた構成となっている。
以上のような構成において、第一の誘電体基板1および第二の誘電体基板6を金属板11の両面に張り合わせるが、このとき接地導体板3、8がそれぞれ金属板11と向かい合うように張り合わされ、かつダンベル型窓19、20がダンベル型結合スロット21とそれぞれ重なり合うように張り合わせることによって、第一のマイクロストリップ線路2と第二のマイクロストリップ線路7はダンベル型結合スロット21を介して電磁的に接続され、第一のマイクロストリップ線路2から第二のマイクロストリップ線路7へと低損失で高周波信号を伝送することができる。
誘電体基板1、6を金属板11に張り合わせるときには、誘電体基板1、6に設けた接地導体板3、8と金属板11とのグランドが共通となっていること、接地導体板3、8と金属板11の熱伝導が良いこと、および機械的強度が十分であることが要求される。以上の条件を満たす誘電体基板1、6と金属板11の張り合わせ方法として、例えば接地導体板3、8と金属板11の間に導電性接着シートを用いて張り合わせても良いし、半田ペーストで張り合わせても良いし、銀ペーストで張り合わせても良い。このとき、ダンベル型結合スロット21内に導電性シートや半田ペースト、銀ペーストが流れ込まないように注意する必要がある。金属板11にある厚みが与えられたとき、ダンベル型結合スロット21のスロット長L、スロット幅W、スロット端部の半径R、開放スタブ5,10の長さd1、d2を調整することにより、ダンベル型結合スロット21を用いた伝送線路接続部での損失を最小限に抑えることができる。このとき、スロット端部の半径Rを大きくすることによって、スロット全体の周囲長が長くなるため、スロット長Lを短くすることができ
る。
ダンベル型結合スロット21の内部は空気でも良いし、誘電体を埋めても良い。ダンベル型結合スロット21内に誘電体を埋めた場合、スロット内の伝搬波長が短くなるためその分全体のスロット長を短くすることができる。
なお、本実施の形態では、接地導体板3、8、ダンベル型窓19、20を設けた構成について説明したが、これらの構成要素を省き、誘電体基板1、6を直接金属板11に張り合わせた構成としても良い。また第一の誘電体基板1、第二の誘電体基板6は同じ材料特性を持つ基板でも、異なる材料特性を持つ基板でも良く、それぞれマイクロストリップ線路2、7の線路幅および開放スタブ5,10の長さd1、d2を調整することで最適な整合状態を得ることができる。
また、本実施の形態では、マイクロストリップ線路2、7とダンベル型結合スロット21の接続手段として開放スタブ5、10を用いて説明したが、短絡スタブとしても良いことは言うまでもない。
また、本実施の形態では、ダンベル型窓19、20とダンベル型結合スロット21は同じサイズであるとして説明したが、実際に誘電体基板1、6と金属板11を張り合わせるときに若干の位置ずれが発生することが予想される。よって、ダンベル型窓19、20のサイズは予想される位置誤差精度分程度、具体的には100ミクロンから200ミクロン程度、全体的にダンベル型結合スロット21のサイズよりも大きく設計することが望ましい。
また、本実施の形態では、ダンベル型結合スロット21の寸法が第一の誘電体基板1側と、第二の誘電体基板6側で同じであるとして説明していたが、同じ寸法である必要はない。例えば図14のように、ダンベル型結合スロット21のスロット長Lおよび半径Rが、テーパ状に変化していても良い。このような構成とすることによって、誘電体基板1、6の材料特性が著しく異なる場合でもマイクロストリップ線路2、7の整合をとり易くすることができる。
また、本実施の形態では、ダンベル型結合スロット21を用いた伝送線路接続装置として、マイクロストリップ線路2、7を例に挙げたが、これに限る必要はなく、伝送線路をコプレーナ線路やトリプレート線路で構成しても良い。
なお、本実施の形態4においても、金属板11と第一の接地導体板3および第二の接地導体板8が隙間無く張り合わされれば、接続部での損失は生じないが、少しでも隙間があれば、金属板11と第一の接地導体板3および第二の接地導体板8はそれぞれ平行平板を形成するため、その間を電磁波が伝搬してしまい、その結果、通過損失が劣化する。そこで、実施の形態1と同様に、金属板11の両面においてダンベル型結合スロット21の周囲から約4分の1波長離した位置に、第一の溝13、第二の溝14を配置してチョーク構造を形成し、さらに第一の溝13、第二の溝14の深さをそれぞれ約4分の1波長とすることによって、金属板11と第一の接地導体板3および第二の接地導体板8に多少の隙間が生じても損失をなくし、良好な伝送線路接続装置を形成できるため、例えば、金属板11と誘電体基板1、6とを接着シートなどで固定することなく、ネジ止めなどで簡単に固定するだけでも特性の劣化を防ぐことができ、さらに、誘電体基板1、6にMMIC等のデバイスを実装する際に失敗したとしても、容易に誘電体基板を取り替えることが可能となる。このとき、金属板11の金属厚は約λ/4以上とする必要があるが、例えば第一の溝13、第二の溝14に誘電体を充填することによって波長短縮が図られるため、充填する誘電体の誘電率が高いほど、金属板11の金属厚を約λ/4から薄くすることができる
。チョーク構造についての動作原理等は実施の形態1で説明しており、ここでは省略する。
また、誘電体基板1、6と金属板11の間に隙間を生じないようにするため、筐体29で誘電体基板1、6を覆う際に突起部30がダンベル型結合スロット21の周囲を押さえつけるような構成としても良い。このような構成とすることで、ダンベル型窓19、20とダンベル型結合スロット21の接続部に隙間を生じさせることなく、良好な通過特性を得ることができる。このとき、誘電体基板1、6と金属板11の張り合わせには、導電性接着シートや半田ペースト、銀ペースト等を用いても良いが、ダンベル型窓19、20とダンベル型結合スロット21の間で十分にグランドが取れている場合には、熱抵抗の低い放熱用グリースなどを用いても良い。さらに、マイクロストリップ線路2、7とダンベル型結合スロット21が最も強く電磁結合する箇所(ダンベル型結合スロット21のスロット長L方向における中心付近)から電力が漏洩しないように、マイクロストリップ線路2、7とダンベル結合スロット21の交差する位置の周囲だけ突起部30で抑える構成としても良いし、同じ箇所をネジなどで金属板に固定しても良い。
以上のように実施の形態4によれば、ダンベル型結合スロット21を設けた厚みのある金属板11の両面に誘電体基板1、6を張り合わせ、誘電体基板1、6に設けたマイクロストリップ線路2、7を、ダンベル型結合スロット21を介して電磁結合させることで、機械的強度と放熱効果を高めながら通過損失を最小限に抑え、さらに伝送線路接続部を通常の矩形スロットで形成するよりも小型化した伝送線路接続装置を提供できるという作用を有する。
また、本実施の形態4で示した結合スロットを用いた伝送線路接続装置を用いて高周波回路モジュールを形成することで、高周波回路モジュールを3次元的に構成するときに、結合スロットの配置位置に自由度を持たせることができ、その結果高周波回路モジュール全体の小型が可能となり、機械的強度も強く、放熱効果も高い通信装置および通信システムを提供することができる。
(実施の形態5)
図15(a)は実施の形態における結合スロットを用いた伝送線路接続装置を上面からみた透視図、図15(b)は図15(a)のA−A'位置での断面図を示すものである。本実施の形態5は、実施の形態1における第二の誘電体基板6と金属板11の間に、第三の誘電体基板22、第四の誘電体基板25を張り合わせ、第三の誘電体基板22と第四の誘電体基板25の間には第三の接地導体板23および第三の矩形窓24を設け、第四の誘電体基板25と金属板11の間には第四の接地導体板26および第四の矩形窓27を設けた構成となっている。ここで、第三の矩形窓24および第四の矩形窓27が第二の矩形窓9に対して基板の張り合わせ方向で同じ位置となるように設定し、さらに第二の接地導体板8と第四の接地導体板25とをスルーホール28を用いて接続することによって伝送線路接続装置を形成している。誘電体基板1、6を金属板11に張り合わせるときには、誘電体基板1、25に設けた接地導体板3、26と金属板11とのグランドが共通となっていること、接地導体板3、26と金属板11の熱伝導が良いこと、および機械的強度が十分であることが要求される。以上の条件を満たす誘電体基板1、25と金属板11の張り合わせ方法として、例えば接地導体板3、26と金属板11の間に導電性接着シートを用いて張り合わせても良いし、半田ペーストで張り合わせても良いし、銀ペーストで張り合わせても良い。このとき、矩形結合スロット12内に導電性シートや半田ペースト、銀ペーストが流れ込まないように注意する必要がある。
図15のように誘電体基板を多層化した場合、第二の接地導体板8と第三の接地導体板23、および第三の接地導体板23と第四の接地導体板26では、それぞれ導体板が平行
に配置された構成となっており、矩形結合スロット12と第二のマイクロストリップ線路7が電磁結合する際にパラレルプレートモードが発生し、通過特性劣化の原因となる。そこで、図15に示すように、第二の接地導体板8と第四の接地導体板25とをスルーホール28を用いて接続し、さらにスルーホール28の間隔をλg/2(2分の1管内波長)より狭くすることによって、各接地導体板間で発生するパラレルプレートモードを抑圧することができる。
図16は第二の誘電体基板6側を単層としたモデルと図15においてスルーホール28を設けないときのモデルを用いて、25GHzで設計しシミュレーションしたときの通過特性の一例を示す図である。また図17は図15においてスルーホール28を設けたモデルと設けないモデルを用いて、25GHzで設計しシミュレーションしたときの通過特性の一例を示す図である。図16よりスルーホール28を用いない場合は、接地導体板間でのパラレルプレートモード発生による通過特性の劣化が確認でき、さらに図17より、スルーホール28を設けることでパラレルプレートモードを抑圧し、誘電体基板が単層のときとほぼ同等の通過特性が得られていることが分かる。
なお、本実施の形態では、接地導体板3、26、矩形窓4、27を設けた構成について説明したが、これらの構成要素を省き、誘電体基板1、25を直接金属板11に張り合わせた構成としても良い。
また、本実施の形態における第二の誘電体基板6、第三の誘電体基板22、第四の誘電体基板25は同じ材料特性を持つ基板でも、異なる材料特性を持つ基板でも良く、それぞれマイクロストリップ線路2、7の線路幅および開放スタブ5、10の長さd1、d2を調整することで最適な整合状態を得ることができる。
また、本実施の形態では、マイクロストリップ線路2、7と矩形結合スロット12の接続手段として開放スタブ5、10を用いて説明したが、短絡スタブとしても良いことは言うまでもない。
また、本実施の形態では、第二の誘電体基板6側を3層構造として説明したが、3層構造である必要はなく、何層積層しても良い。
また、本実施の形態では、第二の誘電体基板6側のみを3層構造として説明したが、第一の誘電体基板1側のみを積層した構成でも良いし、両側とも積層とした構成でも良いことは言うまでもない。
また、本実施の形態では、第三の誘電体基板22と第四の誘電体基板25の間に第三の接地導体板23を設けているが、この層は接地導体板である必要はなく、例えば、伝送線路やMMIC等を制御する電源回路を設けても良い。このような構成とすることによって、第二の誘電体基板6側の回路構成を3次元化することができ、より複雑な回路でも構成することができる。
また、本実施の形態では、スロット形状を矩形として説明したが、矩形である必要はない。例えば、H型スロットやH型スロットの各端部に延長スロットを設けた構成、ダンベル型スロットを用いても良い。また、矩形スロットの代わりにテーパ状のスロット形状を用いても良く、このような構成とすることによって、誘電体基板1、6の材料特性が著しく異なる場合でもマイクロストリップ線路2、7の整合をとり易くすることができる。
なお、本実施の形態において実際に誘電体基板1と誘電基板6、22、25を張り合わせた基板を金属板11に張り合わせるときに若干の位置ずれが発生することが予想される
。よって、矩形窓4、9、24、27のサイズは予想される位置誤差精度分程度、具体的には100ミクロンから200ミクロン程度、全体的に矩形結合スロット12のサイズよりも大きく設計することが望ましい。
また、矩形結合スロット12の内部は空気でも良いし、誘電体を埋めても良い。矩形結合スロット12内に誘電体を埋めた場合、スロット内の伝搬波長が短くなるためその分スロット長Lを短くすることができる。
また、本実施の形態では、矩形結合スロット12を用いた伝送線路接続装置として、マイクロストリップ線路2、7を例に挙げたが、これに限る必要はなく、伝送線路をコプレーナ線路やトリプレート線路で構成しても良い。
なお、本実施の形態5において、金属板11と第一の接地導体板3および第四の接地導体板26が隙間無く張り合わされれば、接続部での損失は生じないが、少しでも隙間があれば、金属板11と第一の接地導体板3および第四の接地導体板26はそれぞれ平行平板を形成するため、その間を電磁波が伝搬してしまい、その結果、通過損失が劣化する。そこで、実施の形態1と同様に、金属板11の両面において矩形結合スロット12の周囲から約4分の1波長離した位置に、第一の溝13、第二の溝14を配置してチョーク構造を形成し、さらに第一の溝13、第二の溝14の深さをそれぞれ約4分の1波長とすることによって、金属板11と第一の接地導体板3および第四の接地導体板26に多少の隙間が生じても損失をなくし、良好な伝送線路接続装置を形成できるため、例えば、金属板11と誘電体基板1、25とを接着シートなどで固定することなく、ネジ止めなどで簡単に固定するだけでも特性の劣化を防ぐことができ、さらに、誘電体基板1、25にMMIC等のデバイスを実装する際に失敗したとしても、容易に誘電体基板を取り替えることが可能となる。このとき、金属板11の金属厚は約λ/4以上とする必要があるが、例えば第一の溝13、第二の溝14に誘電体を充填することによって波長短縮が図られるため、充填する誘電体の誘電率が高いほど、金属板11の金属厚を約λ/4から薄くすることができる。チョーク構造についての動作原理等は実施の形態1で説明しており、ここでは省略する。
また、誘電体基板1、25と金属板11の間に隙間を生じないようにするため、筐体29で誘電体基板1、25を覆う際に突起部30が矩形結合スロット12の周囲を押さえつけるような構成としても良い。このような構成とすることで、矩形窓4、27と矩形結合スロット12の接続部に隙間を生じさせることなく、良好な通過特性を得ることができる。このとき、誘電体基板1、25と金属板11の張り合わせには、導電性接着シートや半田ペースト、銀ペースト等を用いても良いが、矩形窓4、27と矩形結合スロット12の間で十分にグランドが取れている場合には、熱抵抗の低い放熱用グリースなどを用いても良い。さらに、マイクロストリップ線路2、7と矩形結合スロット12が最も強く電磁結合する箇所(矩形結合スロット12のスロット長L方向における中心付近)から電力が漏洩しないように、マイクロストリップ線路2、7と矩形結合スロット12の交差する位置の周囲だけ突起部30で抑える構成としても良いし、同じ箇所をネジなどで金属板に固定しても良い。
以上のように実施の形態5によれば、図15のような誘電体基板6、22、25を積層した伝送線路接続装置においても、スルーホール28を矩形窓9、24、27の周囲にλg/2より狭い間隔で配置することによって、第二のマイクロストリップ線路7と矩形結合スロット12の電磁結合時における通過特性を劣化させることなく、機械的強度と放熱効果を高め、かつ低損失な伝送線路接続装置を提供できるという作用を有する。
また、本実施の形態5で示した結合スロットを用いた伝送線路接続装置を用いて高周波
回路モジュールを形成することで、高周波回路モジュールを3次元的に構成するときに、結合スロットの配置位置に自由度を持たせることができ、その結果高周波回路モジュール全体の小型が可能となり、機械的強度も強く、放熱効果も高い通信装置および通信システムを提供することができる。
本発明にかかる伝送線路接続装置は、機械的強度および放熱効果を備えながら低損失な伝送線路接続を実現できるという有利な効果を有し、マイクロ波帯以上の高周波回路モジュールや、無線装置、通信装置等として有用である。
本発明の実施の形態1による矩形結合スロットを用いた伝送線路接続装置の分解図 (a)本発明の実施の形態1による矩形結合スロットを用いた伝送線路接続装置の上面からみた透視図(b)図2(a)のA−A'位置での断面図 本発明の実施の形態1による金属厚を変化させたときの最適なスロット長Lを示す特性図 本発明の実施の形態1によるスロット幅Wを変化させたときの最適なスロット長Lおよびそのときの伝送線路接続部での通過損失量を示す特性図 (a)本発明の実施の形態1による伝送線路接続装置の上面からみた透視図(b)図5(a)A−A'位置での断面図 (a)本発明の実施の形態2による矩形結合スロットの周囲に溝を配置した伝送線路接続装置の上面からみた透視図(b)図6(a)のA−A'位置での断面図 本発明の実施の形態2における伝送線路接続装置のチョーク構造の原理を示す断面側面図 (a)本発明の実施の形態2による伝送線路接続装置において筐体および突起部を用いた誘電体基板と放熱用金属板を張り合わせたときの平面図(b)図8(a)のA−A'位置での断面図 (a)本発明の実施の形態3によるH型結合スロットを用いた伝送線路接続装置の上面からみた透視図(b)図9(a)のA−A'位置での断面図 本発明の実施の形態3による伝送線路接続装置における通過損失量を示す特性図 (a)本発明の実施の形態3による伝送線路接続装置の上面からみた透視図(b)図11(a)のA−A'位置での断面図 本発明の実施の形態3による伝送線路接続装置におけるスロット構造を示す平面図 (a)本発明の実施の形態4によるダンベル型結合スロットを用いた伝送線路接続装置の上面からみた透視図(b)図13(a)のA−A'位置での断面図 (a)本発明の実施の形態4における伝送線路接続装置の上面からみた透視図(b)図14(a)のA−A'位置での断面図 (a)本発明の実施の形態5における伝送線路接続装置の上面からみた透視図(b)図15(a)のA−A'位置での断面図 本発明の実施の形態5による誘電体基板を多層にした場合と、単層にした場合の伝送線路接続装置の通過特性を比較した特性図 本発明の実施の形態5による誘電体基板が多層のときに、スロットの周囲にスルーホールを設けたときと設けないときの伝送線路接続装置の通過特性を比較した特性図 従来の結合スロットを用いたアンテナ構成の一例を示す断面図
符号の説明
1 第一の誘電体基板
2 第一のマイクロストリップ線路
3 第一の接地導体板
4 第一の矩形窓
5 第一の開放スタブ
6 第二の誘電体基板
7 第二のマイクロストリップ線路
8 第一の接地導体板
9 第二の矩形窓
10 第二の開放スタブ
11 金属板
12 矩形結合スロット
13 第一の溝
14 第二の溝
15 第一のH型窓
16 第二のH型窓
17 H型結合スロット
18 延長スロット
19 第一のダンベル型窓
20 第二のダンベル型窓
21 ダンベル型結合スロット
22 第三の誘電体基板
23 第三の接地導体板
24 第三の矩形窓
25 第四の誘電体基板
26 第四の接地導体板
27 第四の矩形窓
28 スルーホール
29 筐体
30 突起部
101 第一の誘電体基板
102 第二の誘電体基板
103 接地導体板
104 マイクロストリップ線路
105 結合スロット
106 放射導体

Claims (31)

  1. 第一の伝送線路を配置した第一の誘電体基板と、第二の伝送線路を配置した第二の誘電体基板と、結合スロットを有し、前記第一の誘電体基板および第二の誘電体基板間に狭設された所定の厚みのある金属板と、前記第一の誘電体基板に配置され前記第一の伝送線路と前記結合スロットを電磁気的に接続する第一の接続手段と、前記第二の誘電体基板に配置され前記第二の伝送線路と前記結合スロットを電磁気的に接続する第二の接続手段を有することを特徴とする伝送線路接続装置。
  2. 前記第一の誘電体基板および第二の誘電体基板が前記金属板との各接続面に第一の接地導体板および第二の接地導体板を備え、前記第一の接地導体板および第二の接地導体板は各々結合スロットとの接続部に前記結合スロットの横断面と同一形状の窓を有することを特徴とする請求項1に記載の伝送線路接続装置。
  3. 前記結合スロットの横断面が矩形形状であることを特徴とする請求項1または2に記載の伝送線路接続装置。
  4. 前記結合スロットの横断面がH型形状であることを特徴とする請求項1または2に記載の伝送線路接続装置。
  5. 前記結合スロットの横断面形状が、H型形状の各端部に延長スロットを付加した形状であることを特徴とする請求項4に記載の伝送線路接続装置。
  6. 前記結合スロットの横断面がダンベル型形状であることを特徴とする請求項1または2に記載の伝送線路接続装置。
  7. 前記結合スロットの横断面の端部が前記結合スロットの幅相当を直径とする円弧であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の伝送線路接続装置。
  8. 前記窓の大きさが前記結合スロットの横断面より大きいことを特徴とする請求項2から7のいずれかに記載の伝送線路接続装置。
  9. 前記窓の大きさが前記結合スロットの横断面と同一であることを特徴とする請求項2から7のいずれかに記載の伝送線路接続装置。
  10. 前記第一の接続手段および第二の接続手段の少なくとも一方は、開放スタブであることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の伝送線路接続装置。
  11. 前記第一の接続手段および第二の接続手段の少なくとも一方は、短絡スタブであることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の伝送線路接続装置。
  12. 前記第一の誘電体基板および第二の誘電体基板が同一材料特性の誘電体基板であることを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の伝送線路接続装置。
  13. 伝送線路がマイクロストリップ線路で構成されることを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載の伝送線路接続装置。
  14. 前記伝送線路がコプレーナ線路で構成されることを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載の伝送線路接続装置。
  15. 前記伝送線路がトリプレート線路で構成されることを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載の伝送線路接続装置。
  16. 前記結合スロットの内部に誘電体を充填した構成であることを特徴とする請求項1から15のいずれかに記載の伝送線路接続装置。
  17. 前記結合スロットの横断面の長さおよび幅が、金属板の厚さ方向に対してテーパ状に変化することを特徴とする請求項1から16のいずれかに記載の伝送線路接続装置。
  18. 前記第一の誘電体基板および第二の誘電体基板の少なくとも一方が3層以上に多層化された構成であって、前記第一の接続手段および第二の接続手段の少なくとも一方と結合スロットの間に1つまたは複数の窓と、前記窓の周囲に前記結合スロットの2分の1管内波長より狭い間隔で配列された複数のスルーホールを備えることを特徴とする請求項1から17のいずれかに記載の伝送線路接続装置。
  19. 3層以上で構成される誘電体基板の少なくとも2層以上の層に伝送線路を有することを特徴とする請求項18に記載の伝送線路接続装置。
  20. 金属板と第一の誘電体基板および第二の誘電体基板の張り合わせに導電性接着シートを用いることを特徴とする請求項1から19のいずれかに記載の伝送線路接続装置。
  21. 金属板と第一の誘電体基板および第二の誘電体基板の張り合わせに半田ペーストを用いることを特徴とする請求項1から19のいずれかに記載の伝送線路接続装置。
  22. 金属板と第一の誘電体基板および第二の誘電体基板の張り合わせに銀ペーストを用いることを特徴とする請求項1から19のいずれかに記載の伝送線路接続装置。
  23. 金属板の第一の誘電体基板側に第一の溝が配置され、第二の誘電体基板側に第二の溝が配置されていることを特徴とする請求項1から22のいずれかに記載の伝送線路接続装置
  24. 第一の溝および第二の溝の深さが略λ/4であることを特徴とする請求項23に記載の伝送線路接続装置
  25. 第一の溝および第二の溝が前記結合スロットの周囲から略λ/4の位置に配置されていることを特徴とする請求項24に記載の伝送線路接続装置
  26. 第一の溝と第二の溝のうち、少なくとも一方の内部に誘電体を充填したことを特徴とする請求項23から25のいずれかに記載の伝送線路接続装置
  27. 結合スロット周辺で第一の誘電体基板および第二の誘電体基板を固定する突起部を有し、前記第一の誘電体基板および第二の誘電体基板の前記結合スロット周辺を覆う筐体を備えることを特徴とする請求項1から26のいずれかに記載の伝送線路接続装置。
  28. 結合スロットの周囲に金属板と第一の誘電体基板および第二の誘電体基板を固定するネジを有することを特徴とする請求項1から27のいずれかに記載の伝送線路接続装置。
  29. 金属板と第一の誘電体基板および第二の誘電体基板の張り合わせに放熱用グリースを用いることを特徴とする請求項27または28に記載の伝送線路接続装置。
  30. 請求項1から29のいずれかに記載の伝送線路接続装置を有することを特徴とする高周波
    回路モジュール。
  31. 請求項1から29のいずれかに記載の伝送線路接続装置を有することを特徴とする通信装置。
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