JP7057292B2 - 伝送線路構造体 - Google Patents

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Description

本開示は、多層誘電体基板において、当該基板の積層方向に高周波信号を伝送する技術に関する。
下記特許文献1には、多層誘電体基板の積層方向に高周波信号を伝送するように形成した導波管において、金属基板に形成された他の導波管との接続部、即ち、導波管の入出力端での信号漏れを抑制する技術が記載されている。具体的には、接続部を形成する多層誘電体基板の一方の面(以下、接続面)にチョーク構造を形成することで、接続部の隙間からの信号漏れを抑制する。但し、断面形状が方形の導波管が用いられ、接続面において導波管の周囲にはグランドパターンが形成されている。そして、チョーク構造は、接続面のグランドパターンにおいて、導波管のE端面からλ/4程度離れた位置に、誘電体を露出させるように形成された直線帯状のスリットを有する。なお、E端面とは、電界ベクトルが示す方向(以下、電界方向)の両端、即ち、ここでは長方形の断面形状において短手方向の両端に位置する導波管の面である。λは導波管を伝搬する信号の電気長である。更に、スリットの両側に、接続面からλ/4離れた多層誘電体基板の内部に形成されたグランドパターンと、接続面のグランドパターンとを導通する複数のビアを有する。つまり、チョーク構造は、グランドパターンとビアとにより形成されたλ/4の深さを有する溝状の構造を有する。
特許第4833026号公報
しかしながら、発明者の詳細な検討の結果、特許文献1に記載の従来技術では、特定方向の信号漏れを十分に抑制することができないという課題が見出された。
即ち、従来技術では、導波管中心から、電界方向に漏洩する主要な漏洩電界に対しては、チョーク構造が漏洩電界に対して逆位相の電界を発生させることで、抑制効果が得られる。しかし、それ以外の方向では、電界方向に対する角度が大きくなるほど、チョーク構造が発生させる電界の位相は、漏洩電界に対する逆位相からのずれが大きくなり、信号漏れを十分に抑制することができない。
本開示の1つの局面は、多層誘電体基板の積層方向に高周波信号を伝送する伝送線路において、入出力端での信号の漏洩を抑制する技術を提供することにある。
本開示の一態様は、伝送線路構造体(1,1a)であって、多層基板(3)と、層間線路(4)と、を備える。多層基板は、それぞれが誘電体層を挟んで設けられたN(Nは4以上の整数)層のパターン層(L~L)を有する。層間線路は、多層基板の積層方向に高周波信号を伝送する伝送線路である。N層のパターン層のうち、最も外側に位置する第1層および第N層のパターン層を外層(L,L)として、外層のそれぞれには、層間線路を介して伝送される高周波信号が入出力される回路を有した外部回路部(10)が設けられる。両面が誘電体層に挟まれた第2層から第N-1層までのパターン層を内層(L~LN-1)として、内層には、それぞれ、層間線路の周囲にグランドパターン(GP)が設けられる。層間線路両端の開口部が形成される内層である対象内層のグランドパターンには、誘電体層を露出させる帯状のスリット(6,61)が設けられる。スリットは、層間線路側に窪んだ湾曲形状を有する。
このような構成によれば、対象内層において、スリットより層間線路側に位置するグランドパターン(以下、内側グランドパターン)が、オープンスタブとして作用する。つまり、内側グランドパターンが、対象内層のパターン層に沿って伝搬する信号を、スリットとの境界にて反射して相殺する。その結果、対象内層とその外層がわに隣接する誘電体層との間にある電気的な隙間を介した信号の漏洩を抑制できる。
しかも、スリットは、層間線路側を窪ませた湾曲形状を有するため、直線形状のスリットを有する従来技術と比較して、層間線路の中心から見たスリットまでの距離が、信号の伝搬方向によって異なることを緩和できる。その結果、距離に応じた反射信号の位相ずれも緩和されるため、信号の伝搬方向に応じて信号の漏洩抑制効果がばらつくことを抑制できる。
また、スリットは、従来技術とは異なり、チョーク構造を形成するためのものではないため、簡易に実現できる。
第1実施形態の伝送線路構造体の構成を示す断面図である。 第1実施形態における層間線路の入出力端が位置するパターン層の構成を示すパターン図である。 スリットの作用を示す説明図である。 湾曲したスリットを有する実施例と直線的なスリットを有する比較例とについて、層間線路の損失をシミュレーションによって算出した結果を示すグラフである。 第2実施形態における層間線路の入出力端が位置するパターン層の構成を示すパターン図である。 第3実施形態の伝送線路構造体の構成を示す断面図である。 第3実施形態における層間線路の入出力端が位置するパターン層の構成を示すパターン図である。 スリットの位置ずれによる作用を示す説明図である。 ビアの作用を示す説明図である。 ビアのある実施例とビアのない比較例とについて、スリットの位置ずれがある場合および位置ずれがない場合の層間線路の損失をシミュレーションによって算出した結果を示すグラフである。 第3実施形態の変形例における層間線路の入出力端が位置するパターン層の構成を示すパターン図である。 第3実施形態の変形例におけるビアの構成を示す説明図である。
以下、図面を参照しながら、本開示の実施形態を説明する。
[1.第1実施形態]
[1-1.構成]
以下に本発明が適用された実施形態の伝送線路構造体1について、図面を用いて説明する。
伝送線路構造体1は、図1に示すように、N-1層の誘電体層を挟むように形成されたN層のパターン層L~Lを有する多層の誘電体基板(以下、多層基板)3を有する。Nは、4以上の整数である。図1では、N=6の場合を示す。以下では、パターン層L~Lのうち、最も外側に位置するパターン層L,Lを外層とよび、これら外層の間に位置するパターン層L~LN-1を内層とよぶ。
多層基板3は、例えば、PALUP基板が用いられる。PALUP基板は、熱可塑性樹脂からなる基材の表面に銅箔からなる配線パターンをエッチングで形成すると共に、そのパターン形成後の基材を所定枚数積層して熱プレスすることで多層化される。
多層基板3の内部には、多層基板3の積層方向に高周波信号を伝送するための伝送線路(即ち、層間線路)として導波管4が設けられている。
導波管4は、内層Lと内層LN-1との間に埋設され、略長方形の断面形状を有した筒状の導体である。つまり、導波管4の両端に位置する該導波管4の開口部は、内層Lと内層LN-1とに設けられている。
導波管4は、例えば、多層基板3を導波管4の大きさにくり抜き、そのくり抜いた部位の内周面を導体でメッキした後、導体で覆われた中空部分に、多層基板3の誘電体層と同じ誘電体を充填することで構成される。但し、導波管4の形成方法は、上述した方法に限定されない。導波管4は、内層L~LN-1のそれぞれに形成されるグランドパターンと導通するように形成される。
以下では、多層基板3の積層方向をZ軸方向、導波管4の断面形状である長方形の短手方向をX軸方向、長手方向をY軸方向という。
[1-1-1.外層]
二つの外層L,Lには、それぞれ導波管4を介して高周波信号を送受信する回路である外部回路部10,10が実装される。外部回路部10は、両面にパターン層を有する誘電体基板11を備える。ここでは、誘電体基板11の二つの面のうち、外層L,Lに接する面を第1の面、第1の面とは異なる面を第2の面という。
誘電体基板11の第1の面は、全面的にグランドパターン12で覆われ、導波管4の中空部分に相当する部位(以下、導波管開口部という)41のX―Y平面で見た中心付近に、スリット12aが形成される。誘電体基板11の第2の面には、少なくともマイクロストリップ線路13が設けられる。マイクロストリップ線路13は、その一端が、スリット12aと対向して位置するように配線される。つまり、スリット12aは、マイクロストリップ線路13を給電線とするスリットアンテナを形成する。
外部回路部10は、伝送線路構造体1とは別体に構成され、接着等によって伝送線路構造体と一体化される。誘電体基板11の材質は、伝送線路構造体1の誘電体基板3と異なってもよいし、同じでもよい。また、伝送線路構造体1と外部回路部10とは、N+2層の多層基板上に最初から一体に構成されてもよい。
なお、二つの外部回路部10のうち、一方の外部回路部10(以下、第1外部回路部)を構成する誘電体基板11の第2の面には、例えば、マイクロストリップ線路13を介して給電を受ける複数のアンテナ素子を設けてもよい。また、他方の外部回路部10(以下、第2外部回路部)を構成する誘電体基板11の第2の面には、例えば、マイクロストリップ線路13を介してアンテナ素子が送受信する信号を処理する送受信回路を設けてもよい。つまり、第1外部回路部に設けられた送受信回路から出力された送信信号は、導波管4を介して、第2外部回路部に設けられたアンテナ素子に供給され、アンテナ素子から出力される受信信号は、導波管4を介して送受信回路に供給される。
[1-1-2.内層]
内層L~LN-1は、それぞれグランドパターンGPを有する。各グランドパターンGPは、導波管4の周囲全体を覆うように形成される。特に、導波管4の入出力端に位置する二つの内層L,LN-1のグランドパターンGPには、図2に示すように、導波管4を取り囲み、導波管4の中心である導波管中心を中心とする二つの同心円によって定義される円環状のスリット6が形成されている。導波管中心が層間線路の線路中心に相当する。これにより、全ての内層L~LN-1のグランドパターンGPは、導波管開口部41にて誘電体層が露出する。また、二つの内層L,LN-1のグランドパターンGPは、スリット6が形成された部位でも誘電体層が露出する。
以下では、スリット6によって、分割されたグランドパターンGPの二つの部位のうち、導波管4とスリット6との間に位置する部位を内側グランドパターンG1、スリット6を挟んで内側グランドパターンG1とは反対側に位置する部位を外側グランドパターンG2という。
内側グランドパターンG1の外周を規定するスリット6の内側円は、導波管4を伝搬する高周波信号の波長(即ち、電気長)をλとして、半径Rがλ/2に設定されている。以下、この半径Rを内側半径という。また、スリット6の幅またはスリット6の外側円の半径は、導波管中心から内側グランドパターンG1に沿って各方向に伝搬する信号が、内側グランドパターンG1の外周縁にて、効率良く反射するように実験的に決定される。
[1-2.効果]
以上詳述した第1実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1a)伝送線路構造体1では、内側グランドパターンG1は、導波管4の中心からλ/2の位置に開放端を有するオープンスタブとして作用する。つまり、図3に示すように、内側グランドパターンG1に沿って、外層Lと内層Lとの間および外層Lと内層LN-1との間(以下、特定層間)を伝搬する信号は、スリット6との境界にて反射され、その反射波が、導波管4から伝搬してくる信号と打ち消し合う。その結果、特定層間を介して信号が漏洩することを抑制できる。
ここで、図4は、実施例1および比較例1について、導波管4を介して外層L,Lに設けられた外部回路部10,10間で信号を伝送したときの損失をシミュレーションによって算出した結果を示す。但し、実施例1は、内層L,LN-1のグランドパターンGPに湾曲したスリット6が形成された本実施形態の構造を有する。比較例1は、直線状のスリット6が形成された従来技術の構造を有する。
図4に示すように、最も効率のよい周波数での損失が、比較例1では-1,7dBであり、実施例1では-1.3dBである。つまり、実施例1では、比較例1に対して0.4dBもの改善効果が見られた。また、漏洩電界がゼロとなる理想的な場合を想定したときの損失-1.2dBと比較しても、実施例1は、わずか0.1dBの低下であり、損失が十分に抑制されていることがわかる。
(1b)伝送線路構造体1では、スリット6は、導波管中心を中心とする円環状の形状を有するため、内側グランドパターンG1は、導波管4の中心からどの方向を見てもλ/2の長さを有するスタブとして作用する。従って、内側グランドパターンG1に沿って、どの方向に伝搬する信号も、内側グランドパターンG1の周縁に同じ位相で到達するため、信号の漏洩を抑制する効果を、信号の伝搬方向によらず均等に得ることができる。
(1c)伝送線路構造体1は、チョーク構造を形成するものではないため、従来技術とは異なり、スリット6の両側にビアを形成したり、内層間の幅をλ/4にしたりする必要がなく、簡易に実現できる。
[2.第2実施形態]
[2-1.第1実施形態との相違点]
第2実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、相違点について以下に説明する。なお、第1実施形態と同じ符号は、同一の構成を示すものであって、先行する説明を参照する。
前述した第1実施形態では、導波管4の入出力端に位置する二つの内層L,LN-1のグランドパターンGPには、導波管4の全周に渡ってスリット6が形成されている。これに対し、第2実施形態では、導波管4の中心から見て、予め設定された角度範囲にスリットが形成されている点で、第1実施形態と相違する。
本実施形態では、図5に示すように、二つの内層L,LN-1のグランドパターンGPには、導波管4を取り囲み、導波管中心を中心とする二つの同心円によって定義される円環の一部を2箇所で除去した形状を有する二つのスリット16,16が形成されている。
スリット16,16は、導波管中心から見て、Y軸方向を中心とする所定の角度範囲θに設定される非形成領域8を除いた角度範囲に形成される。なお、Y軸方向は、断面形状が長方形の導波管4からの漏洩電界がヌルとなるヌル方位である。非形成領域8を規定する角度範囲θは、導波管4からの漏洩電界が十分に小さい範囲、例えば、Y軸方向を中心として±30°に設定される。但し、角度範囲θの設定は、これに限定されるものではない。
[2-2.効果]
以上詳述した第2実施形態によれば、前述した第1実施形態の効果(1a)~(1c)を奏し、さらに、以下の効果を奏する。
(2a)本実施形態では、スリット16,16が形成されていない非形成領域8が存在する。このため、同一の多層基板3に複数の導波管4を配置する必要があるときに、Y軸方向に並べる場合には、X軸方向に並べる場合と比較して、配置間隔を狭くすることができ、回路の集積度を向上させることができる。
また、非形成領域8では導波管4からの漏洩電界が十分に小さいため、スリット16,16が部分的に形成されていないにも関わらず、導波管4を介して外層L,Lに設けられた外部回路部10,10間で信号を伝送したときの損失を、第1実施形態の場合と同程度とすることができる。
[3.第3実施形態]
[3-1.第1実施形態との相違点]
第3実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、相違点について以下に説明する。なお、第1実施形態と同じ符号は、同一の構成を示すものであって、先行する説明を参照する。
第3実施形態の伝送線路構造体1aは、スリット6に沿って配置される複数のビアを新たに設ける点で、第1実施形態と相違する。
図6および図7に示すように、伝送線路構造体1aは、スリット6の外周に沿って、内層L,LのグランドパターンGP同士および内層LN-1,LN-2のグランドパターンGP同士を接続する複数のビア7を有する。ビア7が貫通導体に相当する。貫通導体は、ビアに限らず、パターン層間を導通させる構造のものであればよい。
ビア7は、スリット6に対して外側グランドパターンG2側に、スリット6と外側グランドパターンG2との境界からλ/4だけ離れた位置に配置される。また、ビア7の配置間隔は、例えば、λ/2未満に設定される。
[3-2.作用]
スリット6は、内側半径Rがλ/2と一致している場合に、信号の漏洩を抑制する効果が最大限に得られる。しかしながら、製造ばらつき等により内側半径Rがλ/2からずれた場合には、内側グランドパターンG1を伝搬する信号を十分に打ち消すことができず、信号の漏洩が増大する。
つまり、この場合、図8に示すように、スリット6を超えて信号が伝搬する。このとき特定層間だけでなく、スリット6を介して、内層Lと内層Lとの間および内層LN-1と内層LN-2との間の誘電体層(以下、特定隣接層)にも信号が浸入して、特定隣接層からも信号が漏洩する。
本実施形態では、特定隣接層を遮るように、ビア7が設けられているため、図9に示すように、特定隣接層を伝搬する信号はビア7で反射する。しかも、スリット6からビア7までの距離がλ/4に設定されているため、ビア7で反射した反射波の位相は、スリット6の部分で直接波の位相と反転したものとなり信号を打ち消す作用を有する。つまり、スリット6とビア7との間の特定隣接層がチョーク構造と同様に機能する。
[3-3.効果]
以上詳述した第3実施形態によれば、前述した第1実施形態の効果(1a)~(1c)を奏し、さらに、以下の効果を奏する。
(3a)スリット6とビア7との間の特定隣接層がチョーク構造と同様に機能することにより、内側半径Rがλ/2からずれている場合でも、そのずれによって生じる信号の漏洩を抑制できる。その結果、製造時の寸法精度を緩めても、信号の漏洩について十分な抑制効果を得ることができ、簡単かつ低コストで製造することができる。
図10は、実施例2、比較例2、および比較例3について、導波管4を介して外層L,Lに設けられた外部回路部10,10間で信号を伝送したときの損失をシミュレーションによって算出した結果を示す。但し、実施例2は、ビア7を設けた本実施形態の構造で、スリット6の内側半径Rがλ/2からずれている場合である。比較例2は、ビア7のない第1実施形態の構造で、スリット6の内側半形Rがλ/2からずれている場合である。比較例3は、スリット6の内側半径Rがλ/2と一致している場合であり、本実施形態の構造でも第1実施形態の構造でも同じである。図10からは、ビア7を設けることで、スリット6の内側半径Rがλ/2からずれたとしても、そのずれの影響による漏洩が緩和されることがわかる。
[3-4.変形例]
図11に示すように、第3実施形態においても、第2実施形態と同様に、非形成領域8以外の領域のみにスリット16,16を形成してもよい。
伝送線路構造体1aでは、内層L,LのグランドパターンGP同士を接続するビア7と、内層LN-1,LN-2のグランドパターンGP同士を接続するビア7とは、別体に設けられている。これに対して、図12に示す伝送線路構造体1bのように、内層Lから内層LN-1までのすべてのグランドパターンを接続するビア17が用いられてもよい。
このような構成によれば、前述した第1、第3実施形態の効果(1a)~(1c)(3a)に加えて第2実施形態の効果(2a)も奏する。
[4.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
(4a)上記実施形態では、層間線路として、導波管4を用いているが、本開示は、これに限定されるものではない。層間線路として、例えば、導波路の周囲をビアで囲んだ構造を有する擬似導波管、或いは同軸線路等を用いてもよい。
(4b)上記実施形態では、スリット6を、導波管中心を中心とする円環状に形成されているが、本開示は、これに限定されるものではない。例えば、スリットの導波管側の境界の全部位が、導波管中心からの距離がλ/2から予め設定された許容範囲内となるように、層間線路側を窪ませた湾曲形状を有していてもよい。この場合、直線的な形状のスリットと比較して、導波管中心からスリットまでの距離が、導波管中心から見た方位によって大きく変化することを抑制でき、位相ずれによる信号の漏洩抑制効果が劣化することを抑制できる。
(4c)上記実施形態では、導波管4の両端における開口部が、内層Lと内層LN-1とが、導波管4の両端における開口部が形成される対象内層とされているが、本開示は、これに限定されるものではなく、任意の内層を対象内層としてもよい。この場合、スリット6は、対象内層のグランドパターンに形成されていればよい。
(4d)上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。
(4e)上述した伝送線路構造体1,1aの他、当該伝送線路構造体1,1aを構成要素とするシステム、伝送線路構造体における信号漏洩の抑制方法など、種々の形態で本開示を実現することもできる。
1,1a,1b…伝送線路構造体、3…多層基板、4…導波管、6,12a,16…スリット、7,17…ビア、8…非形成領域、10…外部回路部、11…誘電体基板、13…マイクロストリップ線路、41…導波管開口部、G1…内側グランドパターン、G2…外側グランドパターン、GP…グランドパターン、L~L…パターン層。

Claims (7)

  1. 伝送線路構造体(1,1a)であって、
    それぞれが誘電体層を挟んで設けられたN(Nは4以上の整数)層のパターン層(L~L)を有する多層基板(3)と、
    前記多層基板の積層方向に高周波信号を伝送する伝送線路である層間線路(4)と、
    を備え、
    前記N層のパターン層のうち、最も外側に位置する第1層および第N層のパターン層を外層(L,L)として、前記外層のそれぞれには、前記層間線路を介して伝送される高周波信号が入出力される回路を有する外部回路部(10)が設けられ、
    両面が前記誘電体層に挟まれた第2層から第N-1層までのパターン層を内層(L~LN-1)として、前記内層には、それぞれ、前記層間線路の周囲にグランドパターン(GP)が設けられ、
    前記層間線路両端の開口部が形成される前記内層である対象内層のグランドパターンには、前記誘電体層を露出させる帯状のスリット(6,61)が設けられ、
    前記スリットは、前記層間線路の周囲に配置され、且つ円環状又は弧状に形成される
    伝送線路構造体。
  2. 請求項1に記載の伝送線路構造体であって、
    前記スリットを挟んで前記層間線路とは反対側の位置に、前記対象内層のグランドパターンと、該対象内層より前記層間線路が配線されている側に隣接する前記内層のグランドパターンとを少なくとも接続する複数の貫通導体(7)を更に備える
    伝送線路構造体。
  3. 請求項2に記載の伝送線路構造体であって、
    前記複数の貫通導体は、前記層間線路によって伝送される信号の電気長をλとして、前記スリットからλ/4離れた位置に、前記層間線路を取り囲むようにして配置される
    伝送線路構造体。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の伝送線路構造体であって、
    前記スリットは、前記層間線路の線路中心を中心とした円に沿って形成される
    伝送線路構造体。
  5. 請求項4に記載の伝送線路構造体であって、
    前記スリットは、前記層間線路によって伝送される信号の電気長をλとして、前記線路中心からλ/2の位置に形成される
    伝送線路構造体。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の伝送線路構造体であって、
    前記層間線路は、電界の漏洩がヌルとなる方位であるヌル方位が存在する断面形状を有した導波管であり、
    前記スリットは、前記層間線路の線路中心から見て、前記ヌル方位を中心とする予め設定された角度範囲を除いた位置に形成される
    伝送線路構造体。
  7. 請求項6に記載の伝送線路構造体であって、
    前記層間線路の断面形状は長方形であり、該長方形の長手方向に沿った方向を前記ヌル方位とする
    伝送線路構造体。
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