JP2019201197A - 層間伝送線路 - Google Patents

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Abstract

【課題】広帯域の高周波信号を低損失で伝送可能な層間伝送線路を提供する。【解決手段】層間伝送線路であって、多層基板2と、高周波信号線路3,4と、層間伝送部と、を備える。高周波信号線路は、接続部31,41と接続部から延伸した線部32,42とを有し、多層基板の2つの外層P1,P6のそれぞれに形成される。層間伝送部は、接続部31,41の間を接続し、導体管30と、インピーダンス整合部20,40と、を有する。導波管30は、多層基板2の積層方向に延伸する。インピーダンス整合部20,40は、積層方向において導波管30を挟む。インピーダンス整合部20,40のそれぞれは、外層P1,P6と内層の導体パターン層P3,P4とを接続するグランドビア7,9であって、接続部31,41を中心にして、インピーダンス整合部20,40を伝搬する電界を閉じ込めるように配置された複数のグランドビア7,9を有する。【選択図】図3

Description

本開示は、多層基板の積層方向に高周波信号を伝送する技術に関する。
特許文献1には、アレーアンテの給電路などに使用されるマイクロストリップ線路と、導波管と、を接続する導波管/マイクロストリップ線路変換器が記載されている。上記変換器は、誘電体基板と誘電体基板に接続された方形導波管とを備える。誘電体基板は、方形導波管が接続される面に、面全体を被覆する地導体パターン及び結合スロットが形成されており、他方の面に、幅広導体パターン及び幅広導体パターンから引き出されたストリップ導体パターンが形成されている。幅広導体パターンは、少なくとも3つの辺がビアによって地導体パターンに接続されており、幅広導体パターンと地導体パターンとビアとから誘電体導波管が形成されている。そして、上記変換器では、結合スロットがスリットアンテナとして作用し、方形導波管を伝搬してきた電磁波が、結合スロットを介して誘電体導波管へ伝搬する。
特開2010−268228号公報
上記変換器は、共振構造の結合スロットを用いているため、高周波信号の周波数が共振周波数からずれると伝搬させることができない。そのため、上記変換器では、伝送可能な高周波信号の帯域が狭くなる。一方、将来的に広帯域レーダの出現が期待されており、広帯域レーダの給電路に適用可能な層間伝送線路が望まれている。
本開示は、広帯域の高周波信号を低損失で伝送可能な層間伝送線路を提供することを目的とする。
本開示の一態様は、層間伝送線路であって、多層基板(2)と、高周波信号線路(3,4)と、層間伝送部と、を備える。多層基板は、誘電体層(L1〜L5)と導体パターン層(P1〜P6)とが交互に積層される。高周波信号線路は、接続部(31,41)と接続部から延伸した線部(32,42)とを有し、多層基板の2つの外面(P1,P6)のそれぞれに形成される。層間伝送部は、2つの外面のそれぞれに形成された接続部の間を接続し、筒状の導体壁(30)と、2つのインピーダンス整合部(20,20b,20c,40,40a,40b,40c)と、を有する。筒状の導体壁は、多層基板の積層方向に延伸する。2つのインピーダンス整合部は、積層方向において導体壁を挟む。インピーダンス整合部のそれぞれは、外面と多層基板の内層の導体パターン層(P3,P4,PB1,PB2)とを接続する複数の金属ビア(6,7,8,9)であって、接続部を中心にして、インピーダンス整合部を伝搬する電界を閉じ込めるように配置された複数の金属ビアを有する。
本開示によれば、多層基板の2つの外面のそれぞれに形成された高周波信号線路が、層間伝送部を介して互いに接続される。層間伝送部は、筒状の導体壁と、筒状の導体壁を挟む2つのインピーダンス整合部とを有する。すなわち、特性インピーダンスが大きく異なる高周波信号線路と筒状の導体壁とを直接接続することは難しいため、各高周波信号線路は、インピーダンス整合部を介して筒状の導体壁に接続される。
インピーダンス整合部は、インピーダンス整合部を伝搬する電界を閉じ込めるように配置された複数の金属ビアを有する。これにより、高周波信号がインピーダンス整合部を伝搬する際に、電界漏れが抑制される。さらに、インピーダンス整合部と筒状の導体壁との特性インピーダンスを整合させることによって、インピーダンス整合部と筒状の導体壁との間における高周波信号の伝送損失が抑制される。よって、高周波信号線路からインピーダンス整合部へ一旦高周波信号を伝送し、インピーダンス整合部から筒状の導体壁内へ高周波信号を伝送することで、多層基板の一方の外面から他方の外面へ高周波信号を低損失で伝送することができる。さらに、本開示の層間伝送線路は、共振構造を用いる代わりにインピーダンス整合部を用いたことにより、広帯域の高周波信号を伝送することができる。したがって、本開示の層間伝送線路によれば、広帯域の高周波信号を低損失で伝送することができる。
第1実施形態に係る層間伝送線路の外観図である。 第1実施形態に係る層間伝送線路の平面図である。 図2においてIII−III線で切断した断面図である。 図2においてIV−IV線で切断した断面図である。 本実施形態と共振構造を用いた場合における周波数に対する伝送損失を示すグラフである。 第2実施形態に係る層間伝送線路の平面図である。 図6においてVII−VII線で切断した断面図である。 第1実施形態と第2実施形態の周波数に対する伝送損失を示すグラフである。 第3実施形態に係る層間伝送線路の平面図である。 図9においてX−X線で切断した断面図である。 第4実施形態に係る層間伝送線路の平面図である。 図11においてXII−XII線で切断した断面図である。 第5実施形態に係る層間伝送線路の平面図である。 信号線路の線部の延伸方向がアンテナパターンから放射される電界の振動方向と直交する場合における、層間伝送線路とアンテナパターンとを示す平面図である。 信号線路の線部の延伸方向がアンテナパターンの放射電界の振動方向と平行する場合における、層間伝送線路とアンテナパターンとを示す平面図である。 信号線路から放射される電界の強度を示す図である。 信号線路の線部の延伸方向が電界の振動方向と直交する場合及び平行する場合における方位に対する放射電力の強度であって、アンテナパターンの放射電波と同一偏波の放射電力の強度を示すグラフである。 信号線路の線部の延伸方向が電界の振動方向と直交する場合及び平行する場合、並びに、アンテナパターンに直接給電した場合における、方位に対するアンテナパターンの放射利得を示すグラフである。 アンテナパターンの放射電界の振動方向と信号線路の線部の延伸方向とのなす角度に対するアンテナパターンの利得最大値を示すグラフである。 筒状の金属壁の基板に沿った面における断面の一例である。 筒状の金属壁の基板に沿った面における断面の他の一例である。 筒状の金属壁の基板に沿った面における断面の他の一例である。 筒状の金属壁の基板に沿った面における断面の他の一例である。 筒状の金属壁の基板に沿った面における断面の他の一例である。 筒状の金属壁の基板に沿った面における断面の他の一例である。 筒状の金属壁の基板に沿った面における断面の他の一例である。 筒状の金属壁の基板に沿った面における断面の他の一例である。
以下、図面を参照しながら、本開示を実施するための例示的な実施形態を説明する。
(第1実施形態)
<1.構成>
まず、第1実施形態に係る層間伝送線路10の構成について、図1〜図4を参照して説明する。層間伝送線路10は、車載レーダ用のアンテナへ給電する際に用いることを想定している。車載レーダ用アンテナは一層の小型化と性能向上が望まれている。車載レーダ用アンテナの小型化と性能向上の実現の一つの手法として、アンテナの基板の裏面にモノシリックマイクロ波集積回路(以下、MMIC)を実装することが考えられる。層間伝送線路10は、アンテナの基板の裏面にMMICを実装した場合に、アンテナの裏側からアンテナへ給電する際に用いられる。
層間伝送線路10は、多層基板2と、高周波信号線路3,4(以下、信号線路3,4)と、を備える。
多層基板2は、5層の誘電体層L1,L2,L3,L4,L5と、6層の導体パターン層P1,P2,P3,P4,P5,P6と、を有し、導体パターン層と誘電体層とが交互に積層されて構成されている。具体的には、導体パターン層と誘電体層は、P1、L1、P2、L2、P3、L3、P4、L4、P5、L5、P6の順で、積層されている。6層の導体パターン層P1〜P6のうち、導体パターン層P1,P6は、多層基板2の外面に配置された外層であり、導体パターン層P2,P3,P4,P5は、多層基板2の内側に配置された内層である。そして、導体パターン層P3,P4は、接地電位に接続されているグランドプレーンである。以下では、6層の導体パターン層のうち、多層基板2の外面に配置された導体パターン層P1,P6を外層とも称し、導体パターン層P3,P4をグランドプレーンとも称する。
信号線路3,4は、それぞれ高周波信号を伝送するマイクロストリップラインである。信号線路3は外層P1に形成された導体パターンであり、信号線路4は外層P6に形成された導体パターンである。信号線路3は、円形状の接続部31と、接続部31から延伸した長方形状の線部32とを備える。同様に、信号線路4は、円形状の接続部41と、接続部41から延伸した長方形状の線部42とを備える。信号線路3,4は、例えば、エッチングによって形成された銅箔が用いられる。なお、本実施形態では、高周波信号は、70GHz帯以上の信号を想定している。
接続部31と接続部41とは、多層基板2の外面を除いた複数の層を挟んで、対向する位置に配置されており、多層基板2に形成された層間伝送部によって接続されている。また、線部32と線部42とは、接続部31,41に対して互いに反対方向に延伸している。よって、信号線路3から入力された高周波信号は、層間伝送部を通って、層間伝送部に対して入力側と反対側の信号線路4へ出力される。
層間伝送部は、2つのインピーダンス整合部20,40と、導波管30と、を備える。図1に示すように、導波管30は、円筒形状の導体壁である。導波管30は、誘電体層L3に埋め込まれている。誘電体層L3は、多層基板2の中央の層である。導波管30の中心軸上に、接続部31,41の中心が配置されている。
導波管30の積層方向における第1端部は、誘電体層L3に接するグランドプレーンP3と同じ層に配置されている。すなわち、導波管30の第1端部及びグランドプレーンP3は、誘電体層L2と接している。また、導波管30の積層方向における第2端部は、誘電体層L3に接するグランドプレーンP4と同じ層に配置されている。すなわち、導波管30の第2端部及びグランドプレーンP4は、誘電体層L4と接している。
インピーダンス整合部20,40は、積層方向において導波管30を挟むように配置されている。インピーダンス整合部20は、誘電体層L2と導体パターン層P2と誘電体層L1と外層P1とに形成されている。インピーダンス整合部40は、誘電体層L4と導体パターン層P5と誘電体層L5と外層P6とに形成されている。インピーダンス整合部20,40は、同じように構成されている。
詳しくは、インピーダンス整合部20は、導体パッチPA1と、中心ビア51と、11個のグランドビア7と、を備える。インピーダンス整合部40は、導体パッチPA2と、中心ビア52と、11個のグランドビア9と、を備える。
導体パッチPA1,PA2は、円形状又は楕円形状の導体パターンである。導体パッチPA1は、導体パターン層P2において、接続部31に対向する位置に形成されている。導体パッチPA2は、導体パターン層P5において、接続部41に対向する位置に形成されている。導体パッチPA1と導波管30との間には、誘電体層L2が存在し、導体パッチPA2と導波管30との間には、誘電体層L4が存在する。
中心ビア51は、接続部31と導体パッチPA1とを接続する導体のホールである。中心ビア52は、接続部41と導体パッチPA2とを接続する導体のホールである。中心ビア51,52の中心軸と、導波管30の中心軸とは一致する。
グランドビア7は、外層P1に形成された導体パターンであるランドと、ランドとグランドプレーンP3とを接続する導体のホールとを備える。11個のグランドビア7は、接続部31を中心にして、インピーダンス整合部20を伝搬する電界を閉じ込めるように配置されている。同様に、グランドビア9は、外層P6に形成されたランドと、ランドとグランドプレーンP4とを接続する導体のホールとを備える。11個のグランドビア9は、接続部41を中心にして、インピーダンス整合部40を伝搬する電界を閉じ込めるように配置されている。
具体的には、グランドビア7,9は、接続部31,41を中心とする円にホールが外接するように円形状に配置されている。この円は、導波管30の水平断面における内周円とほぼ一致する。グランドビア7,9は、信号線路3,4が配置されている部分を除いて、中心ビア51,52を取り囲むように配置されている。すなわち、インピーダンス整合部20は、外部導体に相当する11個のグランドビア7と内部導体に相当する中心ビア51とを含む、疑似同軸線路構造を有している。また、インピーダンス整合部40は、外部導体に相当する11個のグランドビア9と内部導体に相当する中心ビア52とを含む、疑似同軸線路構造を有している。
中心ビア51,52及びグランドビア7,9は、レーザ加工によって形成されている。詳しくは、中心ビア51,52は、誘電体層L1,L5の表面から導体パッチPA1,PA2へ向けてレーザ光を打つことによって形成されている。また、グランドビア7のホールは、導体パッチPA1を残して導体パターン層P2を除去し、誘電体層L1の表面からグランドプレーンP3へ向けてレーザ光を打つことによって形成されている。同様に、グランドビア9のホールは、導体パッチPA2を残して導体パターン層P5を除去し、誘電体層L5の表面からグランドプレーンP4へ向けてレーザ光を打つことによって形成されている。
レーザ加工によってホールを形成する場合、ドリルで穴を開けてホールを形成する場合と比べて、細いホールを形成することができる。また、レーザ加工によってホールを形成する場合、多層基板2を貫通するような深いホールは形成できないが、中心ビア51,52やグランドビア7,9のような比較的浅いホールは形成することができる。したがって、中心ビア51,52やグランドビア7,9は、レーザ加工によって、比較的細いホールに形成することができる。
ここで、同軸構造のシングルモード条件は、次の式(1)で表される。図2に示すように、Dは外部導体の内径、dは内部導体の外径である。また、cは光速、εrは誘電体層の誘電率である。fcは所望の周波数[GHz]である。
Figure 2019201197
式(1)で示すように、同軸構造においてシングルモード条件を満たすためには、周波数fcを高くするほど、内径D及び外径dの値を小さくしなければならない。本実施形態では、前述したように、中心ビア51,52及びグランドビア7,9がレーザ加工によって形成されるため、内径D及び外径dの値を十分に小さくすることができる。したがって、インピーダンス整合部20,40において、低損失のシングルモードで高周波信号を伝送することができる。
また、円形導波管構造のシングルモード条件は、次の式(2)で表される。図3に示すように、aは導波管の半径(詳しくは、内径の半分)である。式(2)で示すように、円形導波管構造においてシングルモード条件を満たすためには、周波数fcを高くするほど、半径aの値を小さく形成すればよい。
Figure 2019201197
したがって、層間伝送線路10は、内径D及び外径dを適切に設定したインピーダンス整合部20,40と、半径aを適切に設定した導波管30とを形成することによって、高周波信号を、外層P1から外層P6までシングルモードで伝送することができる。
また、同軸構造の特性インピーダンスZ0は、次の式(3)で表される。式(3)で示すように、インピーダンス整合部20,40の特性インピーダンスZ0は、内径D及び外径dの値で変化する。
Figure 2019201197
一方、円形導波管の特性インピーダンスは、250〜500[Ω]である。そして、式(1)に示すシングルモード条件を満たす範囲で、内径D及び外径dの値を調整して、特性インピーダンスZ0を円形導波管の特性インピーダンスに整合させることができる。すなわち、層間伝送線路10は、高周波信号を、外層P1から外層P6まで、インピーダンス整合を取りつつシングルモードで伝送させることができる。
<3.シミュレーション>
マイクロストリップラインと導波管とは特性インピーダンスが大きく異なるので、マイクロストリップラインと導波管とを直接接続すると損失が大きく、マイクロストリップラインから導波管へ高周波信号を直接伝送させることは困難である。
そこで、本実施形態に係る層間伝送線路10では、マイクロストリップラインである信号線路3,4と導波管30との間に、マイクロストリップラインとの接続が容易な同軸構造のインピーダンス整合部20,40を配置した。一方、マイクロストリップラインと導波管との間に、共振構造のスリットアンテナを配置して、共振構造を介してマイクロストリップラインから導波管へ高周波信号を伝送することもできる。
図5に、高周波信号の周波数を70〜80[GHz]の範囲で変化させた場合における伝送損失[dB]のシミュレーション結果を示す。本実施形態に係る層間伝送線路10の周波数に対する伝送損失を実線で示す。また、マイクロストリップラインと導波管との間に共振構造を配置した層間伝送線路の周波数に対する伝送損失を破線で示す。
共振構造を配置した場合、高周波信号の周波数が共振周波数からずれると損失が増加する。そのため、共振構造を配置した層間伝送線路では、伝送損失が3[dB]以下に抑制される周波数範囲が狭い(具体的には、約74〜79GHzの範囲)。一方、層間伝送線路10では、共振構造を配置した層間伝送線路と比べて、広い周波数範囲(具体的には、約72〜85GHzの範囲)において伝送損失が3[dB]以下に抑制される。すなわち、層間伝送線路10は、共振構造を配置した層間伝送線路と比べて、広帯域の高周波信号の伝送に用いることができる。
<4.効果>
以上説明した第1実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)インピーダンス整合部20,40は、インピーダンス整合部20,40を伝搬する電界を閉じ込めるように配置された複数のグランドビア7,9を有する。これにより、高周波信号がインピーダンス整合部20,40を伝送する際に、電界漏れが抑制される。さらに、インピーダンス整合部20,40と導波管30との特性インピーダンスを整合させることによって、インピーダンス整合部20,40と導波管30との間の伝送損失が抑制される。よって、信号線路3からインピーダンス整合部20へ一旦高周波信号を伝送し、インピーダンス整合部20から導波管30へ高周波信号を伝送することで、多層基板2の外層P1から外層P6へ高周波信号を低損失で伝送することができる。さらに、層間伝送線路10では、共振構造を配置する代わりに同軸構造のインピーダンス整合部20,40を配置したことにより、広帯域の高周波信号を伝送することができる。したがって、層間伝送線路10は、広帯域の高周波信号を低損失で伝送することができる。
(2)インピーダンス整合部20,40が備えるグランドビア7,9は、レーザによって細く形成することができる。そのため、インピーダンス整合部20,40は、シングルモード条件を満たし、高周波信号をシングルモードで伝送することができる。さらに、複数のグランドビア7,9の配置形状と導波管30の水平断面形状とを円形状にしたことにより、層間伝送線路10は、多層基板2の外層P1から外層P6まで、高周波信号をシングルモードで伝送することができる。ひいては、多モードで伝送する場合と比べて、多層基板2の厚さの製造ばらつきによる伝送損失の変動を抑制することができる。
(3)グランドビア7,9は、導波管30の第1端部又は第2端部と同じ層に配置されたグランドプレーンP3,P4に接続されている。これにより、インピーダンス整合部20,40と導波管30との間で、多層基板2の面方向へ電界が漏れることを抑制できる。
(第2実施形態)
<1.第1実施形態との相違点>
第2実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、共通する構成については説明を省略し、相違点を中心に説明する。なお、第1実施形態と同じ符号は、同一の構成を示すものであって、先行する説明を参照する。
第2実施形態に係る層間伝送線路10aについて、図6及び図7を参照して説明する。層間伝送線路10aは、インピーダンス整合部40の代わりに、インピーダンス整合部40aを備える点で、第1実施形態に係る層間伝送線路10と異なる。
インピーダンス整合部40aは、信号線路4の代わりに、信号線路4aを備える。信号線路4aは、接続部41と線部42aとを備える。線部42aと線部32とは、接続部31,41に対して互いに同じ方向に延伸している。すなわち、層間伝送線路10aに入力された高周波信号は、層間伝送部に対して入力側と同じ側へ出力される。
<2.シミュレーション>
図8に、高周波信号の周波数を70〜80[GHz]の範囲で変化させた場合における伝送損失[dB]のシミュレーション結果を示す。第1実施形態に係る層間伝送線路10の周波数に対する伝送損失を実線で示す。また、第2実施形態に係る層間伝送線路10aの周波数に対する伝送損失を破線で示す。
図8に示すように、層間伝送線路10の伝送損失と層間伝送線路10aの伝送損失とはほぼ一致する。すなわち、層間伝送線路10,10aへの高周波信号の入力方向と出力方向とを同じ方向にしても反対方向にしても、層間伝送線路10,10aの伝送損失はほぼ等しくなる。層間伝送部へ入力された高周波信号は、層間伝送部においてシングルモードで伝搬する。そのため、層間伝送部の出力方向を上記2方向のうちのいずれの方向にしても、層間伝送部と接続部31との接続部分において高周波信号の強度が比較的強くなる。したがって、シングルモード伝送を実現する場合、高周波信号の出力方向は上記2方向のいずれにしてもよい。
これに対して、層間伝送部を同軸構造のみで構成する場合、その同軸構造のビアはドリルで深く形成する必要がある。その結果、同軸構造のビア径が太くなり、同軸構造はシングルモード条件を満たさなくなる。すなわち、層間伝送部を同軸構造のみで構成する場合、高周波信号は層間伝送部において多モードで伝搬する。高周波信号が層間伝送部において多モードで伝搬する場合、層間伝送部の出力方向を上記2方向のうちの一方の方向にすると、層間伝送部と接続部41との接続部分において高周波信号の強度が比較的強くなり、他方の方向にすると、接続部分において高周波信号の強度が比較的弱くなる。そのため、高周波信号が層間伝送部において多モードで伝搬する場合、出力方向は、層間伝送部と接続部41との接続部分において高周波信号の強度が比較的強くなる方向にする必要がある。
<3.効果>
以上説明した第2実施形態によれば、前述した第1実施形態の効果(1)〜(3)に加え、以下の効果が得られる。
(4)多層基板2の外層P1から外層P6へシングルモードで高周波信号が伝搬するため、外層P6における高周波信号の出力方向を、外層P1における高周波信号の入力方向と同じ方向にすることもできるし、反対方向にすることもできる。
(第3実施形態)
<1.第1実施形態との相違点>
第3実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、共通する構成については説明を省略し、相違点を中心に説明する。なお、第1実施形態と同じ符号は、同一の構成を示すものであって、先行する説明を参照する。
第3実施形態に係る層間伝送線路10bについて、図9及び図10を参照して説明する。層間伝送線路10bは、インピーダンス整合部20,40の代わりに、インピーダンス整合部20b,40bを備える点で、第1実施形態に係る層間伝送線路10と異なる。
インピーダンス整合部20bは、中心ビア51を備えていない。すなわち、インピーダンス整合部20bにおいて、接続部31と導体パッチPA1とは接続されていない。同様に、インピーダンス整合部40bは、中心ビア52を備えていない。すなわち、インピーダンス整合部40bにおいて、接続部41と導体パッチPA2とは接続されていない。
インピーダンス整合部20b,40bの積層方向の長さ、すなわち、導体パターン層P1からP3までの厚さ及び導体パターン層P6からP4までの厚さは、高周波信号の波長と比べて非常に小さい。そのため、接続部31から層間伝送部へ入力された高周波信号は、導体パッチPA1に伝わり、導体パッチPA1から導波管30へ入力される。そして、導波管30から出力された高周波信号は、導体パッチPA2へ伝わり、導体パッチPA2から接続部41へ出力される。
以上説明した第3実施形態によれば、前述した第1実施形態及び第2実施形態の効果(1)〜(4)に加え、以下の効果が得られる。
(5)インピーダンス整合部20,40が、接続部31,32と対向する位置に導体パッチPA1,PA2を備えることにより、中心ビア51,52を備えていなくても、高周波信号を低損失で伝送させることができる。
(第4実施形態)
第4実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、共通する構成については説明を省略し、相違点を中心に説明する。なお、第1実施形態と同じ符号は、同一の構成を示すものであって、先行する説明を参照する。
第4実施形態に係る層間伝送線路10cについて、図11及び図12を参照して説明する。層間伝送線路10cは、インピーダンス整合部20,40の代わりに、インピーダンス整合部20c,40cを備える点で、第1実施形態に係る層間伝送線路10と異なる。
インピーダンス整合部20cは、インピーダンス整合部20の構成に加えて、さらに、6個の内側ビア8と、6個の導体パッチPB1と、を備える。同様に、インピーダンス整合部40cは、インピーダンス整合部40の構成に加えて、さらに、6個の内側ビア6と、6個の導体パッチPB2と、を備える。
導体パッチPB1,PB2は、円形状又は楕円形状の導体パターンである。導体パッチPB1は、導体パターン層P3において、導体パッチPA1を取り囲むように配置されている。導体パッチPB2は、導体パターン層P5において、導体パッチPA2を取り囲むように配置されている。各導体パッチPB1,PB2の中心は、導波管30の内壁面よりも層間伝送部の中心、すなわち導波管30の中心軸に近い位置に配置されている。
内側ビア8は、外層P1に形成された導体パターンであるランドと、ランドと導体パッチPB1とを接続する導体のホールとを備える。ランドは、外層P1において導体パッチPB1と対向する位置に形成されている。また、内側ビア6は、外層P6に形成された導体パターンであるランドと、ランドと導体パッチPB2とを接続する導体のホールとを備える。ランドは、外層P6において導体パッチPB2と対向する位置に形成されている。6個の内側ビア8,6は、その中心が導波管30の内壁面よりも層間伝送部の中心に近い位置に配置されているとともに、接続部31,41を中心にして、層間伝送部を伝搬する電界を閉じ込めるように配置されている。
すなわち、層間伝送線路10cにおいては、内径Dが導波管の内径(すなわち、半径a×2)よりも小さい値になっている。そのため、インピーダンス整合部20c,40cと導波管30との特性インピーダンスを容易に整合させることができる。
そして、11個のグランドビア7は、接続部31を中心にして、6個の内側ビア8を取り囲むように配置されている。同様に、11個のグランドビア9は、接続部41を中心にして、6個の内側ビア6を取り囲むように配置されている。
以上説明した第4実施形態によれば、前述した第1実施形態及び第2実施形態の効果(1)〜(4)に加え、以下の効果が得られる。
(6)内側ビア8,6の中心を、導波管30の内壁面よりも層間伝送部の中心に近い位置に配置することによって、インピーダンス整合部20c,40cと導波管30との特性インピーダンスを容易に整合させることができる。
(7)内側ビア8,6を囲むようにグランドビア7,9を配置したことにより、導体パッチPB1,PB2と導波管30の端部との間の誘電体層から、多層基板2の面に沿った方向への電界の漏れを抑制することができる。
(第5実施形態)
<1.第1実施形態との相違点>
第5実施形態は、基本的な構成は第1実施形態と同様であるため、共通する構成については説明を省略し、相違点を中心に説明する。なお、第1実施形態と同じ符号は、同一の構成を示すものであって、先行する説明を参照する。
第5実施形態に係る層間伝送線路10dは、信号線路3の代わりに、信号線路3dを備える点で、第1実施形態に係る層間伝送線路10と異なる。また、本実施形態では、高周波信号は信号線路4から入力して、信号線路3dから出力される。図13に示すように、信号線路3dは、接続部31と、長方形状の第1の線部32及び第2の線部32と、を備える。第1の線部32と第2の線部32は、接続部31から互いに反対方向に延伸している。すなわち、第1の線部32は、接続部31に対して線部42と同じ方向に延伸しており、第2の線部32は、接続部31に対して線部42と反対方向に延伸している。よって、層間伝送線路10dに入力された高周波信号は、信号線路4から層間伝送部を介して接続部31へ伝送され、接続部31から2方向に等分配されて出力される。
以上説明した第5実施形態によれば、前述した第1実施形態の効果(1)〜(3)に加え、以下の効果が得られる。
(8)層間伝送線路10dに入力された高周波信号を、2方向に等分配して出力させることができる。
(第6実施形態)
第6実施形態では、第1〜第5実施形態に係る層間伝送線路10,10a〜10dのいずれかにアンテナパターン80を接続した伝送システム100,110について説明する。以下では、第1実施形態に係る層間伝送線路10にアンテナパターン80を接続した例について説明するが、第2〜第5実施形態に係る層間伝送線路10a〜10dのいずれかにアンテナパターン80を接続する場合も同様である。
図14及び図15に示すように、伝送システム100,110において、アンテナパターン80は、信号線路3と同じ多層基板2の外層P1に形成された導体パターンであり、信号線路3の線部32に接続されている。外層P1と反対側の外層P6に形成された信号線路4には、図示しない高周波信号を供給する電気回路(具体的には、MMIC)が接続されている。
伝送システム100,110において、電気回路から供給された高周波信号は、信号線路4、インピーダンス整合部40、導波管30、インピーダンス整合部20、及び信号線路3を伝搬して、アンテナパターン80へ供給される。
また、アンテナパターン80から入り込んだノイズは、層間伝送線路10を介して電気回路へ伝搬する。ただし、多層基板2の外面に配置された外層P1と外層P6が導体で直接接合されていないため、アンテナパターン80から入り込んだ静電気などのDCノイズは、信号線路4及び信号線路4に接続された電気回路へ伝搬しない。
アンテナパターン80は、高周波信号の供給を受けて、電波を放射する。ここで、多層基板2の面に沿った方向を、X軸方向及びY軸方向とし、積層方向をZ軸方向とする。本実施形態では、アンテナパターン80は、X軸方向の辺よりもY軸方向の辺が長い長方形状の複数のパッチを含む。よって、アンテナパターン80から放射される電波(以下、アンテナ放射電波)の最も強い電界の振動方向はY軸方向になる。すなわち、アンテナ放射電波の偏波方向はY軸方向になる。
ここで、図16に示すように、高周波信号が、インピーダンス整合部20から信号線路3の接続部31へ伝搬する際に、インピーダンス整合部20と接続部31との接続部分から高周波信号が放射されて不要放射波になる。この不要放射波がアンテナ放射電波と干渉すると、アンテナ放射電波が減衰することがある。
図14に示す伝送システム100では、線部32はX軸方向に真っ直ぐに延伸し、延伸した先にアンテナパターン80が接続されている。一方、図15に示す伝送システム110では、線部32はY軸方向に延伸してから、90度曲がってX軸方向に延伸し、X軸方向に延伸した先にアンテナパターン80が接続されている。
すなわち、伝送システム100では、線部32が接続部31から延伸する延伸方向と、アンテナ放射電波の最も強い電界の振動方向(以下、電界振動方向)と、が直交している。一方、伝送システム110では、線部32が接続部31から延伸する方向と、電界振動方向とが平行している。
図17に、方位角−30度〜30度の範囲における、不要放射波の電界振動方向と同方向の水平偏波成分の電力を示す。つまり、図17は、不要放射波のY軸方向における水平偏波成分の電力を示す。実線は、伝送システム100における不要放射波の電力を示し、鎖線は、伝送システム110における不要放射波の電力を示す。方位は、Z軸方向が0度、正のY軸方向が方位角90度、負のY軸方向が方位角−90度になっている。
伝送システム100では、接続部31からの線部32の延伸方向がX軸方向になっている。そのため、不要放射波のX軸方向における水平偏波成分の電力が大きく、不要放射波のY軸方向における水平偏波成分の電力は非常に小さい。よって、伝送システム100では、不要放射波とアンテナ放射電波との干渉が十分に抑制される。
一方、伝送システム110では、接続部31からの線部32の延伸方向がY軸方向になっているため、不要放射波のY軸方向における水平偏波成分の電力は、伝送システム100と比べて非常に大きい。よって、伝送システム110では、不要放射波とアンテナ放射電波との干渉が比較的大きくなる。
図18に、方位角−30度〜30度の範囲における、アンテナパターン80の放射利得を示す。破線は、アンテナパターン80に層間伝送線路10接続せず、アンテナパターン80と同じ多層基板2の外面において、アンテナパターン80に直接給電した場合における放射利得を示す。実線は、伝送システム100における放射利得を示し、鎖線は、伝送システム110における放射利得を示す。
高周波信号が層間伝送線路10を介さず直接給電されるため、アンテナパターン80単体の放射利得が最も高くなっている。また、伝送システム100では不要放射波と放射電波との干渉が抑制されるため、方位角−10度〜30度の範囲において、伝送システム100における放射利得が、伝送システム110における放射利得よりも大きくなっている。特に、方位角0度では、伝送システム100における放射利得は、伝送システム110における放射利得よりも約1dB大きくなっている。
図19に、電界振動方向と、接続部31からの線部32の延伸方向とがなす角度(以下、設定角度)が0度〜180度の範囲における、アンテナ利得最大値(以下、利得最大値)を示す。伝送システム100は設定角度90度の例であり、伝送システム110は、設定角度0度の例である。つまり、設定角度90度は、電界振動方向と延伸方向とが直交している場合の角度であり、設定角度0度及び180度は、電界振動方向と延伸方向とが平行になっている場合の角度である。
設定角度0度及び180度の場合に、利得最大値が最も小さくなる。したがって、電界振動方向と、接続部31からの線部32の延伸方向とが非平行になるように、アンテナパターン80及び信号線路3を配置することが望ましい。
また、設定角度90度の場合に、利得最大値が最も大きくなる。そして、設定角度45度〜135度の範囲では、設定角度90度の場合における利得最大値からの低下量を、約0.1dBi以下に収めることができる。よって、設定角度が45度〜135度の範囲の角度になるように、アンテナパターン80及び信号線路3を配置することがさらに望ましい。特に、伝送システム100のように、設定角度が90度になるように、アンテナパターン80及び信号線路3を配置することが最も望ましい。
以上説明した第6実施形態によれば、第1〜第5実施形態の効果(1)〜(8)の効果のうち、アンテナパターン80に接続された層間伝送線路に応じた効果に加えて、以下の効果を奏する。
(9)インピーダンス整合部20と信号線路3の接続部31との接続部分から放射される不要放射波の偏波方向と、アンテナ放射電波の偏波方向とが異なるように、信号線路3とアンテナパターン80と、が配置される。これにより、上記接続部分からの不要放射波とアンテナ放射電波との干渉が抑制され、アンテナ放射電波の減衰を抑制することができる。
(10)設定角度を45度〜135度の範囲にすることにより、不要放射波とアンテナ放射電波との干渉を好適に抑制し、アンテナ放射電波の減衰を好適に抑制することができる。特に、設定角度を90度にすることにより、アンテナ放射電波の減衰を最も抑制することができる。
(11)第1〜第5実施形態に係る層間伝送線路10,10a〜10dは、多層基板2の外面に配置された外層P1と外層P6が、導体で直接接合されていない。そのため、層間伝送線路10,10a〜10dに接続されたアンテナパターン80から信号線路3へ入り込んだDCノイズは信号線路4へ伝搬しない。したがって、アンテナパターン80から信号線路3へ入り込んだDCノイズが、信号線路4に接続された電気回路へ進入することを防ぐことができる。
(他の実施形態)
以上、本開示を実施するための形態について説明したが、本開示は前述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
(a)上記各実施形態では、導波管30は円形導波管であったが、導波管30は、筒状の導体壁であればよく、円筒形状に限定されるものではない。図20〜図27に、筒状の導体壁の水平断面形状の例を示す。図20に示すように、導波管30は、水平断面が楕円形である楕円筒形状の導体壁でもよい。この場合、グランドビア7,9及び内側ビア8,6は、楕円形状に配置すればよい。また、図21及び図22に示すように、導波管30は、水平断面が略正方形又は正方形である筒状の導体壁でもよい。また、図23及び図24に示すように、導波管30は、水平断面が略楕円形や略四角形である筒状の導体壁でもよい。また、図25及び図26に示すように、導波管30は、水平断面が三角形又は略三角形である筒状の導体壁でもよい。また、図27に示すように、導波管30は、水平断面が五角形である筒状の導体壁でもよい。そして、グランドビア7,9及び内側ビア8,6は、導波管30の水平断面形状に合わせて配置すればよい。
(b)上記各実施形態において、多層基板2の積層数は限定されるものではない。多層基板2の積層数は適宜決めればよい。また、グランドビア7,9の個数、及び内側ビア8,6の個数も限定されるものではなく、適宜決めればよい。
(c)上記第4実施形態において、インピーダンス整合部20c,40cは、グランドビア7,9を備えていなくてもよい。インピーダンス整合部20c,40cがグランドビア7,9を備えている場合よりも伝送損失が増加するものの、インピーダンス整合部20c,40cは、グランドビア7,9を備えていなくても高周波信号を伝送させることができる。
(d)上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。
2…多層基板、3,3d,4,4a…高周波信号線路、7,9…グランドビア、10,10a,10b,10c,10d…層間伝送線路、20,20b,20c,40,40a,40b,40c…インピーダンス整合部、20b…インピーダンス整合部、20c…インピーダンス整合部、30…導波管、31,41…接続部、32,42,42a…線部、L1〜L5…誘電体層、P1〜P6…導体パターン層。

Claims (11)

  1. 誘電体層(L1〜L5)と導体パターン層(P1〜P6)とが交互に積層された多層基板(2)と、
    接続部(31,41)と前記接続部から延伸した線部(32,42)とを有する高周波信号線路(3,4)であって、前記多層基板の2つの外面(P1,P6)のそれぞれに形成された高周波信号線路と、
    前記2つの外面のそれぞれに形成された前記接続部の間を接続する層間伝送部であって、前記多層基板の積層方向に延伸した筒状の導体壁(30)と、前記積層方向において前記導体壁を挟む2つのインピーダンス整合部(20,20b,20c,40,40a,40b,40c)と、を有する層間伝送部と、を備え、
    前記インピーダンス整合部のそれぞれは、前記外面と前記多層基板の内層の前記導体パターン層(P3,P4,PB1,PB2)とを接続する複数の金属ビア(6,7,8,9)であって、前記接続部を中心にして、前記インピーダンス整合部を伝搬する電界を閉じ込めるように配置された複数の金属ビアを有する、
    層間伝送線路。
  2. 前記複数の金属ビアは、前記接続部を中心にして円形状又は楕円形状に配置されており、
    前記筒状の導体壁は、円筒形状又は楕円筒形状に形成されている、
    請求項1に記載の層間伝送線路。
  3. 前記インピーダンス整合部のそれぞれは、前記多層基板の内層において前記接続部と対向する位置に設けられた円形状又は楕円形状の導体パッチ(PA1,PA2)を有する、
    請求項1又は2に記載の層間伝送線路。
  4. 前記インピーダンス整合部のそれぞれは、前記接続部と前記導体パッチとを接続する中心ビア(51,52)を有する、
    請求項3に記載の層間伝送線路。
  5. 前記導体パターン層は、複数のグランドプレーン(P3,P4)を含み、
    前記複数の金属ビアは、前記外面と前記多層基板の内層の前記グランドプレーンとを接続するグランドビアであって、前記接続部を中心にして、前記電界を閉じ込めるように配置された複数のグランドビア(7,9)を含み、
    前記積層方向において、前記導体壁の端部は、前記複数のグランドビアが接続されている前記グランドプレーンと同じ層に配置されている、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の層間伝送線路。
  6. 前記複数の金属ビアは、前記電界を閉じ込めるように、その中心が前記導体壁よりも前記層間伝送部の中心に近い位置に配置された複数の内側ビア(6,8)を含む、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の層間伝送線路。
  7. 前記導体パターン層は、複数のグランドプレーン(P3,P4)を含み、
    前記複数の金属ビアは、前記外面と前記多層基板の内層の前記グランドプレーンとを接続するグランドビアであって、前記接続部を中心にして、前記複数の内側ビアを囲むように配置された複数のグランドビア(7,9)を含み、
    前記積層方向において、前記導体壁の端部は、前記複数のグランドビアが接続されている前記グランドプレーンと同じ層に配置されている、
    請求項6に記載の層間伝送線路。
  8. 前記2つの外面のそれぞれに形成された前記高周波信号線路の前記線部は、前記接続部に対して互いに同じ方向に延伸している、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の層間伝送線路。
  9. 前記2つの外面のそれぞれに形成された前記高周波信号線路の前記線部は、前記接続部に対して互に異なる方向に延伸している、
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の層間伝送線路。
  10. 前記高周波信号線路の前記線部は、その線部と同じ前記外面に設けられたアンテナパターンに接続されており、
    前記アンテナパターンに接続された前記線部が前記接続部から延伸する延伸方向は、前記アンテナパターンから放射される電波の最も強い電界の振動方向と、非平行になっている、
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の層間伝送線路。
  11. 前記延伸方向と前記振動方向とがなす角度は、45度〜135°度の範囲の角度である、
    請求項10に記載の層間伝送線路。
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