JP2019167426A - 熱硬化性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物、および、電子部品 - Google Patents

熱硬化性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物、および、電子部品 Download PDF

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Abstract

【課題】硬化物の低Dk及び低CTEを両立できドライフィルムの保存安定性の良好な熱硬化性樹脂組成物等の提供。【解決手段】(A)エポキシ樹脂と(B)硬化剤(C)シリカ(D)ポリテトラフルオロエチレン、及びテトラフルオロエチレンと式(1)で表されるエチレン性不飽和化合物との共重合体の少なくともいずれか1種からなる有機フィラーとを含み、(B)硬化剤として、フェノール性水酸基、活性エステル基、シアネートエステル基及びマレイミド基を有する化合物の少なくともいずれか1種を含むことを特徴とする熱硬化性樹脂組成物等。(一般式(1)中、R1〜R4は、それぞれ独立に、H、F、アルキル基、または、-ORfであり、前記Rfは、少なくともFを含むアルキル基である。ただし、前記R1〜R4が全てFである場合を除く)。【選択図】図1

Description

本発明は、熱硬化性樹脂組成物、ドライフィルム、硬化物、および、電子部品に関する。
電子機器に使用される電子部品としては様々なものがあり、例えば、インダクタなどの受動部品やプリント配線板などの機構部品がある。
インダクタは、主にセラミック材料と導電性材料により製造されていたが、近年ではセラミック材料に代えて有機材料を用いたものも提案されている。例えば、特許文献1では、熱硬化性樹脂材料とシリカなどの無機フィラーを含む樹脂組成物を用いてなるインダクタを提案している。
プリント配線板としては、内層回路板の導体層上に樹脂絶縁層と導体層を交互に積み上げていくビルドアップ方式の製造技術により得られる多層プリント配線板が注目されている。例えば、回路形成された内層回路板にエポキシ樹脂組成物を塗布し、加熱硬化した後、粗化剤により表面に凸凹状の粗化面を形成し、導体層をめっきにより形成する多層プリント配線板が提案されている。また、回路形成された内層回路板にエポキシ樹脂組成物のドライフィルムをラミネートし、加熱硬化した後、導体層を形成する多層プリント配線板が提案されている。このような多層プリント配線板の絶縁層に用いるドライフィルムとして、特許文献2では、熱硬化性樹脂と、フィラーと、いずれも沸点が100℃以上であり、かつ、沸点が5℃以上異なる2種の溶剤とを含有する樹脂層を有するものを提案している。
これらのような電子部品においては、近年では、高周波領域で通信する場合に、電気信号の遅延や損失の問題が生じるようになってきたことから、絶縁材料(硬化物)の誘電率(Dk)を低くすることが求められてきている。一方で、クラック発生の抑制等の観点から、硬化物の線熱膨張係数(CTE)を低減することも求められている。
特開2016−225611号公報 特開2015−010179号公報
上記のような樹脂組成物において、シリカを高充填することにより硬化物のCTE(線熱膨張係数)を低減することはできる。しかしながら、シリカは、比誘電率が高い(3.5〜4.0)ので、多量に配合すると、硬化物のDk(誘電率)が上昇してしまい、低CTEと低Dkを両立することが困難であった。
また、インダクタやプリント配線板等の絶縁層を形成する際に、ドライフィルムを用いる場合があるが、ドライフィルムの保存安定性についてはいまだ改善の余地があった。
そこで本発明の目的は、硬化物の低Dkおよび低CTEを両立でき、ドライフィルムの保存安定性の良好な熱硬化性樹脂組成物、該組成物から得られる樹脂層を有するドライフィルム、該組成物または該ドライフィルムの樹脂層の硬化物、および、該硬化物を有する電子部品を提供することにある。
本発明者の検討によれば、低Dk化するために、比誘電率が低いタルク(比誘電率1.6〜2.0)を無機フィラーとして用いることを検討したが、比重、形状の問題で低CTE化と低Dk化の両立をすることが困難であった。
一方で、エポキシ樹脂の硬化剤としてアミン系化合物を比較的多く配合すると、ゲル化しやすくなり、ドライフィルムの保存安定性が低下した。
そこで、本発明者等は上記を鑑みさらに鋭意検討した結果、特定の硬化剤と、シリカと、ポリテトラフルオロエチレンまたは特定のテトラフルオロエチレン共重合体からなる有機フィラーと、を配合することによって、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の熱硬化性樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂と、(B)硬化剤と、(C)シリカと、(D)ポリテトラフルオロエチレン、および、テトラフルオロエチレンと下記一般式(1)で表されるエチレン性不飽和化合物との共重合体の少なくともいずれか一種からなる有機フィラーと、を含み、前記(B)硬化剤として、フェノール性水酸基を有する化合物、活性エステル基を有する化合物、シアネートエステル基を有する化合物およびマレイミド基を有する化合物の少なくともいずれか1種を含むことを特徴とするものである。
Figure 2019167426
(一般式(1)中、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、アルキル基、または、−ORfであり、前記Rfは、少なくともフッ素原子を含むアルキル基である。ただし、前記R〜Rが全てフッ素原子である場合を除く)。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、前記(C)シリカが、平均粒子径が0.1〜6μmのシリカと、平均粒子径が0.01〜0.5μmのシリカとの混合物であり、かつ、前記平均粒子径0.1〜6μmのシリカと前記平均粒子径が0.01〜5μmのシリカの粒子径分布測定におけるピーク間の差が0.05μm以上であることが好ましい。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、前記(D)成分が、テトラフルオロエチレン基とエチレン基とを含むことが好ましい。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、前記(D)成分が、シリカおよびシランカップリング剤で処理されたものであることが好ましい。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、前記(C)シリカを、組成物の固形分全量に対し50質量%以上含むことが好ましい。
本発明のドライフィルムは、前記熱硬化性樹脂組成物をフィルムに塗布、乾燥して得られる樹脂層を有することを特徴とするものである。
本発明の硬化物は、前記熱硬化性樹脂組成物、または、前記ドライフィルムの樹脂層を硬化して得られることを特徴とするものである。
本発明の電子部品は、前記硬化物を有することを特徴とするものである。
本発明によれば、硬化物の低Dk及び低CTEを両立でき、ドライフィルムの保存安定性の良好な熱硬化性樹脂組成物、該組成物から得られる樹脂層を有するドライフィルム、該組成物または該ドライフィルムの樹脂層の硬化物、および、該硬化物を有する電子部品を提供することができる。
本発明のドライフィルムの一実施態様を模式的に示す概略断面図である。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂と、(B)硬化剤と、(C)シリカと、(D)ポリテトラフルオロエチレン、および、テトラフルオロエチレンと下記一般式(1)で表されるエチレン性不飽和化合物との共重合体の少なくともいずれか一種からなる有機フィラーと、を含み、前記(B)硬化剤として、フェノール性水酸基を有する化合物、活性エステル基を有する化合物、シアネートエステル基を有する化合物およびマレイミド基を有する化合物の少なくともいずれか1種を含むことを特徴とするものである。
Figure 2019167426
(一般式(1)中、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、アルキル基、または、−ORfであり、前記Rfは、少なくともフッ素原子を含むアルキル基である。ただし、前記R〜Rが全てフッ素原子である場合を除く)。
有機成分の配合はCTEを上昇させることが一般的であるため、前記(D)成分を配合すると低CTE化が困難であると考えられたが、意外にも、シリカと併用することによって、CTEの増加が少なく、低Dkおよび低CTEの両立が可能となった。また、無機フィラーを配合して低CTE化すると、レーザー加工性が低下してしまう問題もあったが、前記(D)成分を配合したことによって、レーザー加工性も良好となり、低CTE化とレーザー加工性の両立も可能となった。さらに、本発明の熱硬化性樹脂組成物では、硬化剤として、フェノール性水酸基を有する化合物以外の硬化剤を使用することで硬化物のDfを低くすることもできる。さらに、本発明の熱硬化性樹脂組成物では、(D)成分として上記特定の共重合体を含むことにより、(A)および(B)成分との相溶性にも優れるので、クラック耐性に優れる。
また、本発明の組成物は、特定の硬化剤を含むので、特にドライフィルムの保存安定性を改善することができる。
以下、本発明の熱硬化性樹脂組成物が含有する成分について詳述する。
[(A)エポキシ樹脂]
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂を含む。(A)エポキシ樹脂は、エポキシ基を有する樹脂であり、従来公知のものをいずれも使用できる。分子中にエポキシ基を2個有する2官能性エポキシ樹脂、分子中にエポキシ基を多数有する多官能エポキシ樹脂等が挙げられる。なお、水素添加された2官能エポキシ樹脂であってもよい。また、(A)エポキシ樹脂は、固形エポキシ樹脂、半固形エポキシ樹脂、液状エポキシ樹脂の何れであってもよい。本明細書において、固形エポキシ樹脂とは40℃で固体状であるエポキシ樹脂をいい、半固形エポキシ樹脂とは20℃で固体状であり、40℃で液状であるエポキシ樹脂をいい、液状エポキシ樹脂とは20℃で液状のエポキシ樹脂をいう。液状の判定は、危険物の試験及び性状に関する省令(平成元年自治省令第1号)の別紙第2の「液状の確認方法」に準じて行う。例えば、特開2016−079384の段落23〜25に記載の方法にて行なう。エポキシ樹脂の中でも、半固形エポキシ樹脂を含むことが好ましく、ドライフィルム化した場合に保存安定性が良好となる。エポキシ樹脂として、半固形エポキシ樹脂を含むと、液状エポキシ樹脂を含む場合よりも沈降と凝集の抑制に効果がある。
半固形エポキシ樹脂としては、DIC社製エピクロン860、エピクロン900−IM、エピクロンEXA―4816、エピクロンEXA−4822、旭チバ社製アラルダイトAER280、東都化成社製エポトートYD−134、三菱ケミカル社製jER834、jER872、住友化学工業社製ELA−134等のビスフェノールA型エポキシ樹脂;DIC社製エピクロンHP−4032等のナフタレン型エポキシ樹脂;DIC社製エピクロンN−740等のフェノールノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。
半固形状エポキシ樹脂として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂およびフェノールノボラック型エポキシ樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種を含むことが好ましい。半固形状エポキシ樹脂を含むことにより、硬化物のガラス転移温度(Tg)が高く、CTEが低くなり、クラック耐性に優れる。
固形エポキシ樹脂としては、DIC社製HP−4700(ナフタレン型エポキシ樹脂)、DIC社製EXA4700(4官能ナフタレン型エポキシ樹脂)、日本化薬社製NC−7000(ナフタレン骨格含有多官能固形エポキシ樹脂)等のナフタレン型エポキシ樹脂;日本化薬社製EPPN−502H(トリスフェノールエポキシ樹脂)等のフェノール類とフェノール性水酸基を有する芳香族アルデヒドとの縮合物のエポキシ化物(トリスフェノール型エポキシ樹脂);DIC社製エピクロンHP−7200H(ジシクロペンタジエン骨格含有多官能固形エポキシ樹脂)等のジシクロペンタジエンアラルキル型エポキシ樹脂;日本化薬社製NC−3000H(ビフェニル骨格含有多官能固形エポキシ樹脂)等のビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂;日本化薬社製NC−3000L等のビフェニル/フェノールノボラック型エポキシ樹脂;DIC社製エピクロンN660、エピクロンN690、日本化薬社製EOCN−104S等のノボラック型エポキシ樹脂;三菱ケミカル社製YX−4000等のビフェニル型エポキシ樹脂;新日鉄住金化学社製TX0712等のリン含有エポキシ樹脂;日産化学工業社製TEPIC等のトリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレート等が挙げられる。固形エポキシ樹脂を含むことで、硬化物のガラス転移温度が高くなり耐熱性に優れる。
液状エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、tert−ブチル−カテコール型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、アミノフェノール型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等が挙げられる。液状エポキシ樹脂を含むことで、ドライフィルムの可とう性に優れるが、ドライフィルムの保存安定性の観点からは、エポキシ樹脂の総量に対して、0〜5質量%であることが好ましく、0〜2質量%であることが好ましく、0質量%であること、即ち、液状エポキシ樹脂を含まないことが好ましい。
(A)エポキシ樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。(A)エポキシ樹脂の配合量は、組成物の固形分100質量部に対し、5〜20質量部であることが好ましい。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、(A)エポキシ樹脂以外の熱硬化性樹脂を含有してもよく、例えば、イソシアネート化合物、ブロックイソシアネート化合物、アミノ樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、カルボジイミド樹脂、シクロカーボネート化合物、多官能オキセタン化合物、エピスルフィド樹脂などの公知慣用の熱硬化性樹脂が使用できる。
[(B)硬化剤]
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、(B)硬化剤として、フェノール性水酸基を有する化合物、活性エステル基を有する化合物、シアネートエステル基を有する化合物およびマレイミド基を有する化合物の少なくともいずれか1種を含む。
前記フェノール性水酸基を有する化合物としては、フェノールノボラック樹脂、アルキルフェノールボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、Xylok型フェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、クレゾール/ナフトール樹脂、ポリビニルフェノール類、フェノール/ナフトール樹脂、α−ナフトール骨格含有フェノール樹脂、トリアジン骨格含有クレゾールノボラック樹脂、ビフェニルアラルキル型フェノール樹脂、ザイロック型フェノールノボラック樹脂等の従来公知のものを用いることができる。フェノール性水酸基を有する化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記フェノール性水酸基を有する化合物の中でも、水酸基当量が100g/eq.以上のものが好ましい。水酸基当量が100g/eq.以上のフェノール性水酸基を有する化合物としては、例えば、ジシクロペンタジエン骨格フェノールノボラック樹脂(GDPシリーズ、群栄化学社製)、ザイロック型フェノールノボラック樹脂(MEH−7800、明和化成社製)、ビフェニルアラルキル型ノボラック樹脂(MEH−7851、明和化成社製)、ナフトールアラルキル型硬化剤(SNシリーズ、新日鉄住金社製)、トリアジン骨格含有クレゾールノボラック樹脂(LA−3018−50P、DIC社製)、トリアジン骨格含有フェノールノボラック樹脂(LA−705N、DIC社製)などが挙げられる。
前記シアネートエステル基を有する化合物は、一分子中に2個以上のシアネートエステル基(−OCN)を有する化合物であることが好ましい。シアネートエステル基を有する化合物は、従来公知のものをいずれも使用することができる。シアネートエステル基を有する化合物としては、例えば、フェノールノボラック型シアネートエステル樹脂、アルキルフェノールノボラック型シアネートエステル樹脂、ジシクロペンタジエン型シアネートエステル樹脂、ビスフェノールA型シアネートエステル樹脂、ビスフェノールF型シアネートエステル樹脂、ビスフェノールS型シアネートエステル樹脂が挙げられる。また、一部がトリアジン化したプレポリマーであってもよい。シアネートエステル基を有する化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。シアネートエステル基を有する化合物としては、反応性と耐熱性の観点からノボラック構造を有するものが好ましい。
市販されているシアネートエステル基を有する化合物としては、フェノールノボラック型多官能シアネートエステル樹脂(ロンザジャパン社製、PT30S)、ビスフェノールAジシアネートの一部又は全部がトリアジン化され三量体となったプレポリマー(ロンザジャパン社製、BA230S75)、ジシクロペンタジエン構造含有シアネートエステル樹脂(ロンザジャパン社製、DT−4000、DT−7000)等が挙げられる。
前記活性エステル基を有する化合物は、一分子中に2個以上の活性エステル基を有する化合物であることが好ましい。活性エステル基を有する化合物は、一般に、カルボン酸化合物とヒドロキシ化合物との縮合反応によって得ることができる。中でも、ヒドロキシ化合物としてフェノール化合物またはナフトール化合物を用いて得られる活性エステル基を有する化合物が好ましい。フェノール化合物またはナフトール化合物としては、ハイドロキノン、レゾルシン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、フェノールフタリン、メチル化ビスフェノールA、メチル化ビスフェノールF、メチル化ビスフェノールS、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、カテコール、α−ナフトール、β−ナフトール、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシベンゾフェノン、トリヒドロキシベンゾフェノン、テトラヒドロキシベンゾフェノン、フロログルシン、ベンゼントリオール、ジシクロペンタジエニルジフェノール、フェノールノボラック等が挙げられる。また、活性エステル基を有する化合物としては、ナフタレンジオールアルキル/安息香酸型でもよい。活性エステル基を有する化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。活性エステル基を有する化合物としては、α−ナフトール、β−ナフトールおよびジシクロペンタジエン骨格のいずれかを有するものが好ましい。
市販されている活性エステル基を有する化合物としては、ジシクロペンタジエン型のジフェノール化合物、例えば、HPC8000−65T(DIC社製)、HPC8100−65T(DIC社製)、HPC8150−65T(DIC社製)が挙げられる。
前記マレイミド基を有する化合物は、マレイミド骨格を有する化合物であり、従来公知のものをいずれも使用できる。マレイミド基を有する化合物は、2以上のマレイミド骨格を有することが好ましく、N,N’−1,3−フェニレンジマレイミド、N,N’−1,4−フェニレンジマレイミド、N,N’−4,4−ジフェニルメタンビスマレイミド、1,2−ビス(マレイミド)エタン、1,6−ビスマレイミドヘキサン、1,6−ビスマレイミド−(2,2,4−トリメチル)ヘキサン、2,2’−ビス−[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン、3,3’−ジメチル−5,5’−ジエチル−4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド、4−メチル−1,3−フェニレンビスマレイミド、ビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン、ビスフェノールAジフェニルエーテルビスマレイミド、ポリフェニルメタンマレイミド、およびこれらのオリゴマー、ならびにマレイミド骨格を有するジアミン縮合物のうちの少なくとも何れか1種であることがより好ましい。前記オリゴマーは、上述のマレイミド基を有する化合物のうちのモノマーであるマレイミド基を有する化合物を縮合させることにより得られたオリゴマーである。マレイミド基を有する化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。マレイミド基を有する化合物としては、ノボラック構造を有するものが好ましい。
市販されているマレイミド基を有する化合物としては、BMI−1000(4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド、大和化成工業社製)、BMI−2300(フェニルメタンビスマレイミド、大和化成工業社製)、BMI−3000(m−フェニレンビスマレイミド、大和化成工業社製)、BMI−5100(3,3’−ジメチル−5,5’−ジメチル−4,4’−ジフェニルメタンビスマレイミド、大和化成工業社製)、BMI−7000(4−メチル−1,3,−フェニレンビスマレイミド、大和化成工業社製)、BMI−TMH((1,6−ビスマレイミド−2,2,4−トリメチル)ヘキサン、大和化成工業社製)などが挙げられる。
(B)硬化剤の配合量は、組成物の固形分100質量部に対し、1〜10質量部であることが好ましい。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、上記に挙げた硬化剤以外の硬化剤を含有してもよい。他の硬化剤としては、ポリカルボン酸およびその酸無水物、脂環式オレフィン重合体等が挙げられる。
[(C)シリカ]
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、フィラー成分として(C)シリカを含有する。シリカは、熱硬化性組成物の硬化物の硬化収縮を抑制し、より低CTEとなり、また、密着性、硬度などの特性を向上させる。シリカは球状粒子であることが好ましい。シリカの平均粒子径(メディアン径、D50)は、0.01〜10μmであることが好ましく、スリット加工性の観点から0.01〜3μmであることが好ましい。なお、本明細書において、平均粒子径は、一次粒子の粒径だけでなく、二次粒子(凝集体)の粒径も含めた平均粒子径である。平均粒子径は、レーザー回折式粒子径分布測定装置により求めることができる。レーザー回折法による測定装置としては、日機装社製Nanotrac waveなどが挙げられる。
前記シリカは、表面処理されていてもよい。表面処理としては、カップリング剤による表面処理や、アルミナ処理等の有機基を導入しない表面処理がされていてもよい。シリカの表面処理方法は特に限定されず、公知慣用の方法を用いればよく、硬化性反応基を有する表面処理剤、例えば、硬化性反応基を有機基として有するカップリング剤等でシリカの表面を処理すればよい。
シリカの表面処理は、カップリング剤による表面処理であることが好ましい。カップリング剤としては、シラン系、チタネート系、アルミネート系およびジルコアルミネート系等のカップリング剤が使用できる。中でもシラン系カップリング剤が好ましい。かかるシラン系カップリング剤の例としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、N−(2−アミノメチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アニリノプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等を挙げることができ、これらは単独で、あるいは併用して使用することができる。これらのシラン系カップリング剤は、予めシリカの表面に吸着あるいは反応により固定化されていることが好ましい。ここで、シリカ100質量部に対するカップリング剤の処理量は、例えば、0.5〜10質量部である。
硬化性反応基としては熱硬化性反応基が好ましい。熱硬化性反応基としては、水酸基、カルボキシル基、イソシアネート基、アミノ基、イミノ基、エポキシ基、オキセタニル基、メルカプト基、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基、オキサゾリン基等が挙げられる。中でも、アミノ基およびエポキシ基のいずれか少なくとも1種が好ましい。なお、表面処理されたシリカは、熱硬化性反応基に加え、光硬化性反応基を有していてもよい。
なお、表面処理がされたシリカは、表面処理された状態で本発明の熱硬化性樹脂組成物に含有されていればよく、本発明の熱硬化性樹脂組成物にシリカと表面処理剤とを別々に配合して組成物中でシリカが表面処理されてもよいが、予め表面処理したシリカを配合することが好ましい。予め表面処理したシリカを配合することによって、別々に配合した場合に残存しうる表面処理で消費されなかった表面処理剤によるクラック耐性等の低下を防ぐことができる。予め表面処理する場合は、溶剤や硬化性成分にシリカを予備分散した予備分散液を配合することが好ましく、表面処理したシリカを溶剤に予備分散し、該予備分散液を組成物に配合するか、表面未処理のシリカを溶剤に予備分散する際に十分に表面処理した後、該予備分散液を組成物に配合することがより好ましい。
シリカは、粉体または固体状態でエポキシ樹脂等と配合してもよく、溶剤や分散剤と混合してスラリーとした後でエポキシ樹脂等と配合してもよい。スラリー化することで、粗粒が少なく、レーザー加工後の壁面からの(D)成分の脱落を防止できる。
シリカは1種を単独で用いてもよく、2種以上の混合物として用いてもよい。シリカの配合量は、組成物の固形分全量に対して、10〜90質量%であることが好ましい。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、シリカ以外の無機フィラーを1種または2種以上含んでもよい。シリカを含む無機フィラーは、1種を単独で用いてもよく、2種以上の混合物として用いてもよい。シリカとシリカ以外の無機フィラーの合計量は、組成物の固形分全量に対して、10〜90質量%であることが好ましく、50〜90質量%であることがより好ましく、60〜90質量%であることがさらにより好ましい。無機フィラーの配合量が10質量%以上の場合、熱膨張を抑制して耐熱性が向上し、一方、90質量%以下の場合、クラックの発生を抑制できる。
前記シリカ以外の無機フィラーとしては、例えば、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、無定形シリカ、結晶性シリカ、溶融シリカ、球状シリカなどのシリカ、タルク、クレー、ノイブルグ珪土粒子、ベーマイト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、ジルコン酸カルシウム等の体質顔料や、銅、錫、亜鉛、ニッケル、銀、パラジウム、アルミニウム、鉄、コバルト、金、白金等の金属粉体等が挙げられる。
本発明において、シリカ等の無機フィラーは、無機フィラーの沈降の抑制の観点から、本発明の熱硬化性樹脂組成物が、平均粒子径が0.1〜6μmの無機フィラー(以下、「大径無機フィラー」ともいう)と、平均粒子径が0.01〜0.5μmの無機フィラー(以下、「小径無機フィラー」ともいう)との混合物を含み、かつ、前記平均粒子径が0.1〜6μmの無機フィラーの平均粒子径と前記平均粒子径が0.01〜0.5μmの無機フィラーの粒子径分布測定における粒子径のピーク値の差が0.05μm以上であることが好ましい。粒子径のピーク値は、レーザー回折式粒子径分布測定装置により求めることができる。レーザー回折法による測定装置としては、日機装社製Nanotrac waveなどが挙げられる。無機フィラーを3種以上含む場合は、平均粒子径が0.01〜0.5μmの範囲内の最小径の無機フィラーを前記小径無機フィラーとし、それ以外の無機フィラーで平均粒子径が0.1〜6μmの範囲内にあって、前記最小径の無機フィラーとの粒子径分布測定におけるピーク間の差が0.05μm以上あるものは全て前記大径無機フィラーに該当するものとする。
シリカ等の無機フィラーの沈降の課題に関して、塗布し易いように樹脂組成物を希釈すると、樹脂組成物に含まれる無機フィラーが沈降しやすくなるため、塗工するまでに時間がかかってしまうと、無機フィラーの沈降や凝集が生じ、硬化物の特性に悪影響を与える場合がある。例えば、無機フィラーの凝集粒はデスミア時に脱落しやすく、その結果、硬化物の表面が粗くなってしまうため、硬化物表面の低粗面化が困難であった。上記の平均粒子径の異なる無機フィラーを配合することによって、無機フィラーの沈降を防止でき、塗工時の沈降を抑えることができる。また、デスミア後の硬化物の表面が低粗面化できるため、微細なパターン形成が可能であることから、層間絶縁材として好適に用いることができる。さらに、無機フィラーを高充填しやすく、高充填によって弾性率の高い硬化物を得ることができる。
無機フィラーとして、(C)シリカを高充填することによって、より低CTEかつ高弾性率の硬化物を得ることができる。(C)シリカは、酸化アルミニウム(アルミナ)よりも比重が小さいので、沈降の防止性に優れる。
一方、酸化アルミニウム(アルミナ)を高充填することによって、放熱特性に優れた硬化物を得ることができる。また、酸化アルミニウムは比重が大きいので、硬化物中の無機充填材の体積含有率(vol%)が小さくなり、シリカを使用する場合よりもレーザー加工性に優れる。
無機フィラーの沈降の課題は、特に無機フィラーの含有量が高い場合に顕著であるため、無機フィラーの配合量が多い場合、例えば、溶剤を除いた組成物全量基準で、50質量%以上の場合により優れた効果を得ることができる。さらに、70質量%以上の場合は特にフィラーの沈降が顕著であるが、フィラーの沈降を抑制することができる。
前記平均粒子径が0.1〜6μmの無機フィラーは、平均粒子径が0.1〜3μmであることが好ましく、0.2〜1μmであることがより好ましい。前記平均粒子径が小さくなるほど、デスミア後の硬化物表面の低粗面化に優れ、無機フィラーの沈降や凝集を抑制することができる。
前記平均粒子径が0.01〜0.5μmの無機フィラーは、平均粒子径が0.01〜0.3μmであることが好ましい。前記平均粒子径が小さくなるほど、デスミア後の硬化物表面の低粗面化に優れ、無機フィラーの沈降や凝集を抑制することができる。
前記平均粒子径が0.1〜6μmの無機フィラーと前記平均粒子径が0.01〜0.5μmの無機フィラーの粒子径分布測定におけるピーク間の差の最大値は、例えば、5μmである。
前記平均粒子径が0.1〜6μmの無機フィラーの配合量は、組成物の固形分全量に対して5〜75質量%であることが好ましい。
前記平均粒子径が0.01〜0.5μmの無機フィラーの配合量は、組成物の固形分全量に対して5〜50質量%であることが好ましい。
[(D)ポリテトラフルオロエチレン、または、テトラフルオロエチレンと下記一般式(1)で表されるエチレン性不飽和化合物との共重合体]
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、有機フィラーとして、(D)ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、および、テトラフルオロエチレンと下記一般式(1)で表されるエチレン性不飽和化合物との共重合体の少なくともいずれか1種を含む。
Figure 2019167426
(一般式(1)中、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、アルキル基、または、−ORfであり、前記Rfは、少なくともフッ素原子を含むアルキル基である。ただし、前記R〜Rが全てフッ素原子である場合を除く)。
前記(D)有機フィラーとしては、公知慣用のものを用いればよく、例えば、ダイキン工業社製ルブロンL−2、L−5、L−5F、LDW−410、ネオフロンPFAのAS−201、202、210、230、210AS(テトラフルオロエチエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルの共重合物)、ネオフロンETFEのEP506、526、610(テトラフルオロエチレンとエチレンの共重合物)等の市販品を用いてもよい。
また、テフロンファインパウダー(例えば、三井・デュポン社製の6−J、62−J、6C−J、640−J、TLP10F−1、MP1300−J)をジェットミルなどの気流式微粉砕機を用い、平均粒子径数μmサイズに微粉砕したものを用いてもよい。
なお、本発明の熱硬化性樹脂組成物においては、さらに、ネオフロンFEPのNP101、102、NP20、NP30(フッ化メチル基構造を有するポリテトラフルオロエチレン)やネオフロンPVDFのVP825(CFとCHが交互に結合した直鎖状構造をもつフッ化ビニリデン重合体)などのフッ素樹脂を含んでいてもよい。
上記一般式(1)中、R〜Rがとりうるアルキル基は、好ましくは炭素数1〜10のアルキル基である。
上記一般式(1)中、R〜Rがとりうる−ORfのRfが表す少なくともフッ素原子を含むアルキル基としては、好ましくはフッ素原子を含む炭素数1〜10のアルキル基である。
前記テトラフルオロエチレンと上記一般式(1)で表されるエチレン性不飽和化合物との共重合体としては、例えば、テトラフルオロエチレンとエチレン(上記一般式(1)中、R〜Rが水素原子)との共重合体、テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテル(上記一般式(1)中、R〜Rのいずれか1つが−ORf、残りの3つがフッ素原子)との共重合体等が挙げられる。また、旭硝子社製のETFE、ダイキン工業社製のネオフロンAP230等の市販品を用いてもよい。
前記(D)成分のなかでも、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレンとエチレンとの共重合体、テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体が好ましく、また、(A)成分および(B)成分との相溶性が良好でありクラック耐性に優れ、かつ、低CTE化に優れることから、テトラフルオロエチレンとエチレンとの共重合体、テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体がより好ましく、テトラフルオロエチレンとエチレンとの共重合体がさらに好ましい。
また、(A)成分および(B)成分と相溶性が良くクラック耐性に優れ、かつ、低CTE化に優れることから、前記(D)成分は、テトラフルオロエチレン基とエチレン基とを含むことが好ましい。
テトラフルオロエチレンと下記一般式(1)で表されるエチレン性不飽和化合物との共重合体は、テトラフルオロエチレンに基づく構成単位が、20〜80モル%であることが好ましく、30〜70モル%であることがより好ましい。なかでも、テトラフルオロエチレンとエチレンとの共重合体は、テトラフルオロエチレンに基づく構成単位/エチレンに基づく構成単位のモル比が、20/80〜80/20であることが好ましく、30/70〜70/30であることがより好ましく、40/60〜60/40であることがさらに好ましい。
前記(D)成分の平均粒子径は、1〜5μmであることが好ましい。
前記(D)成分は、シリカで被覆されていてもよい。被覆方法は特に限定されないが、シリカおよびシランカップリング剤で処理されたものを好適に用いることができる。シリカで被覆する方法としては特に限定されず、応力を加えながら単純に混合したり、混合した後に振動を与えたりすることで被覆することができる。また、シリカで被覆した後、更に表面処理を行うこともできる。表面処理としてはシランカップリング剤や、オルガノシラザンを用いて行うことができる。なお、シリカには前処理工程を適用してもよく、前処理工程は表面処理工程と液状媒体を除去する工程(固形化工程)とを含むことが好ましい。表面処理工程は水を含む液状媒体(水、水の他にアルコールなどを含むもの)中でシランカップリング剤およびオルガノシラザンによって表面処理する工程である。シランカップリング剤は、3つのアルコキシ基と、フェニル基、ビニル基、エポキシ基、メタクリル基、アミノ基、ウレイド基、メルカプト基、イソシアネート基、および、アクリル基からなる群から選ばれる少なくとも1つの基とをもつことが好ましい。
前記(D)成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。前記(D)成分の配合量は、組成物の固形分100質量部に対し1〜20質量部であることが好ましい。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、前記(D)成分以外の有機フィラーを含有してもよい。
(熱可塑性樹脂(高分子樹脂))
本発明の熱硬化性樹脂組成物には、得られる硬化膜の機械的強度を向上させるために、さらに熱可塑性樹脂を含有することができる。熱可塑性樹脂は、溶剤に可溶であることが好ましい。溶剤に可溶である場合、ドライフィルム化した場合に柔軟性が向上し、クラックの発生や粉落ちを抑制できる。熱可塑性樹脂としては、熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂や、エピクロルヒドリンと各種2官能フェノール化合物の縮合物であるフェノキシ樹脂或いはその骨格に存在するヒドロキシエーテル部の水酸基を各種酸無水物や酸クロリドを使用してエステル化したフェノキシ樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ブロック共重合体等が挙げられる。熱可塑性樹脂は1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。耐熱性の観点からフェノキシ樹脂が好ましい。
ポリビニルアセタール樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール樹脂をアルデヒドでアセタール化することで得られる。前記アルデヒドとしては、特に限定されず、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、アミルアルデヒド、ヘキシルアルデヒド、ヘプチルアルデヒド、2−エチルヘキシルアルデヒド、シクロヘキシルアルデヒド、フルフラール、ベンズアルデヒド、2−メチルベンズアルデヒド、3−メチルベンズアルデヒド、4−メチルベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、β−フェニルプロピオンアルデヒド等が挙げられ、ブチルアルデヒドが好ましい。
フェノキシ樹脂の具体例としては、東都化成社製のFX280、FX293、三菱ケミカル社製のYX8100、YX6954、YL6954、YL6974等が挙げられる。また、ポリビニルアセタール樹脂の具体例としては、積水化学工業社製のエスレックKSシリーズ、ポリアミド樹脂としては、日立化成工業社製のKS5000シリーズ、日本化薬社製のBPシリーズ、さらに、ポリアミドイミド樹脂としては、日立化成工業社製のKS9000シリーズ等が挙げられる。
熱可塑性樹脂の配合量は、組成物の固形分全量に対して、好ましくは0.5〜20質量%、より好ましくは0.5〜10質量%である。熱可塑性樹脂の配合量が上記範囲内であると、均一な粗化面状態を得られやすい。
(ゴム状粒子)
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、必要に応じてゴム状粒子を含有することができる。このようなゴム状粒子としては、ポリブタジエンゴム、ポリイソプロピレンゴム、ウレタン変性ポリブタジエンゴム、エポキシ変性ポリブタジエンゴム、アクリロニトリル変性ポリブタジエンゴム、カルボキシル基変性ポリブタジエンゴム、カルボキシル基または水酸基で変性したアクリロニトリルブタジエンゴム、およびそれらの架橋ゴム粒子、コアシェル型ゴム粒子等が挙げられ、1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのゴム状粒子は、得られる硬化膜の柔軟性を向上させたり、クラック耐性が向上したり、酸化剤による表面粗化処理を可能とし、銅箔等との密着強度を向上させるために添加される。
ゴム状粒子の平均粒子径は0.005〜1μmの範囲が好ましく、0.2〜1μmの範囲がより好ましい。本発明におけるゴム状粒子の平均粒子径は、レーザー回折式粒子径分布測定装置により求めることができる。例えば、適当な有機溶剤にゴム状粒子を超音波などにより均一に分散させ、日機装社製Nanotrac waveを用いて、ゴム状粒子の粒度分布を質量基準で作成し、そのメディアン径を平均粒子径とすることで測定することができる。
ゴム状粒子の配合量は、組成物の固形分全量に対して、0.5〜10質量%であることが好ましく、1〜5質量%であることがより好ましい。0.5質量%以上の場合、クラック耐性が得られ、導体パターン等との密着強度を向上できる。10質量%以下の場合、熱膨張係数(CTE)が低下し、ガラス転移温度(Tg)が上昇して硬化特性が向上する。
(硬化促進剤)
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、硬化促進剤を含有することができる。硬化促進剤は、熱硬化反応を促進させるものであり、密着性、耐薬品性、耐熱性等の特性をより一層向上させるために使用される。このような硬化促進剤の具体例としては、イミダゾールおよびその誘導体;アセトグアナミン、ベンゾグアナミン等のグアナミン類;ジアミノジフェニルメタン、m−フェニレンジアミン、m−キシレンジアミン、ジアミノジフェニルスルフォン、ジシアンジアミド、尿素、尿素誘導体、メラミン、多塩基ヒドラジド等のポリアミン類;これらの有機酸塩および/またはエポキシアダクト;三フッ化ホウ素のアミン錯体;エチルジアミノ−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−キシリル−S−トリアジン等のトリアジン誘導体類;トリメチルアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジメチルオクチルアミン、N−ベンジルジメチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、ヘキサ(N−メチル)メラミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノフェノール)、テトラメチルグアニジン、m−アミノフェノール等のアミン類;ポリビニルフェノール、ポリビニルフェノール臭素化物、フェノールノボラック、アルキルフェノールノボラック等のポリフェノール類;トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス−2−シアノエチルホスフィン等の有機ホスフィン類;トリ−n−ブチル(2,5−ジヒドロキシフェニル)ホスホニウムブロマイド、ヘキサデシルトリブチルホスホニウムクロライド等のホスホニウム塩類;ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、フェニルトリブチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩類;前記多塩基酸無水物;ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボロエート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、2,4,6−トリフェニルチオピリリウムヘキサフルオロホスフェート等の光カチオン重合触媒;スチレン−無水マレイン酸樹脂;フェニルイソシアネートとジメチルアミンの等モル反応物や、トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の有機ポリイソシアネートとジメチルアミンの等モル反応物、金属触媒等の従来公知の硬化促進剤が挙げられる。硬化促進剤の中でも、BHAST耐性が得られることから、ホスホニウム塩類が好ましい。
硬化促進剤は、1種を単独または2種以上混合して用いることができる。硬化促進剤の使用は必須ではないが、特に硬化を促進したい場合には、エポキシ樹脂100質量部に対して好ましくは0.01〜5質量部の範囲で用いることができる。金属触媒の場合、シアネートエステル基を有する化合物100質量部に対して金属換算で10〜550ppmが好ましく、25〜200ppmがより好ましい。
(増感剤)
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、増感剤を含有することができる。増感剤を配合することによって、レーザー加工性だけでなく、デスミア後の粗度と低Dkにも優れる熱硬化性樹脂組成物を得ることができる。増感剤としては、例えば、チオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン系化合物;ベンゾフェノン、p−メチルベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、メチルベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物が挙げられる。増感剤は、1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。レーザー加工性の観点からチオキサントン系化合物が好ましい。
増感剤の配合量は、組成物の固形分100質量部に対し、0.5〜5質量部であることが好ましい。
(有機溶剤)
有機溶剤としては、特に制限はないが、例えば、ケトン類、芳香族炭化水素類、グリコールエーテル類、グリコールエーテルアセテート類、エステル類、アルコール類、脂肪族炭化水素、石油系溶剤などが挙げることができる。より具体的には、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;セロソルブ、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールブチルエーテルアセテートなどのエステル類;エタノール、プロパノール、2−メトキシプロパノール、n−ブタノール、イソブチルアルコール、イソペンチルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール類;オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素;石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤等の他、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、テトラクロロエチレン、テレビン油等が挙げられる。また、丸善石油化学社製スワゾール1000、スワゾール1500、スタンダード石油大阪発売所社製ソルベッソ100、ソルベッソ150、三共化学社製ソルベント#100、ソルベント#150、シェルケミカルズジャパン社製シェルゾールA100、シェルゾールA150、出光興産社製イプゾール100番、イプゾール150番等の有機溶剤を用いてもよい。有機溶剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上の混合物として用いることができる。
ドライフィルム化した場合、樹脂層中の残留溶剤量が、0.5〜7.0質量%であることが好ましくい。残留溶剤が7.0質量%以下であると、熱硬化時の突沸を抑え、表面の平坦性がより良好となる。また、溶融粘度が下がり過ぎて樹脂が流れてしまうことを抑制でき、平坦性が良好となる。残留溶剤が0.5質量%以上であると、ラミネート時の流動性が良好で、平坦性および埋め込み性がより良好となる。
(その他の成分)
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、さらに必要に応じて、フタロシアニン・ブルー、フタロシアニン・グリーン、アイオジン・グリーン、ジスアゾイエロー、クリスタルバイオレット、酸化チタン、カーボンブラック、ナフタレンブラック等の従来公知の着色剤、アスベスト、オルベン、ベントン、微紛シリカ等の従来公知の増粘剤、シリコーン系、フッ素系、高分子系等の消泡剤および/またはレベリング剤、チアゾール系、トリアゾール系、シランカップリング剤等の密着性付与剤、難燃剤、チタネート系、アルミニウム系の従来公知の添加剤類を用いることができる。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、ドライフィルム化して用いても液状として用いても良い。液状として用いる場合は、1液性でも2液性以上でもよいが、保存安定性の観点から2液性以上であることが好ましい。
[ドライフィルム]
本発明のドライフィルムは、キャリアフィルム上に、本発明の熱硬化性樹脂組成物を塗布し、乾燥して、乾燥塗膜としての樹脂層を形成することにより、製造することができる。樹脂層上には、必要に応じて、保護フィルムをラミネートすることができる。
キャリアフィルムとは、ドライフィルムの樹脂層を支持する役割を有するものであり、該樹脂層を形成する際に、熱硬化性樹脂組成物が塗布されるフィルムである。キャリアフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム、ポリアミドイミドフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルム等の熱可塑性樹脂からなるフィルム、および、表面処理した紙等を用いることができる。これらの中でも、耐熱性、機械的強度、取扱性等の観点から、ポリエステルフィルムを好適に使用することができる。キャリアフィルムの厚さは、特に制限されるものではないが概ね10〜150μmの範囲で用途に応じて適宜選択される。キャリアフィルムの樹脂層を設ける面には、離型処理が施されていてもよい。また、キャリアフィルムの樹脂層を設ける面には、スパッタもしくは極薄銅箔が形成されていてもよい。
保護フィルムとは、ドライフィルムの樹脂層の表面に塵等が付着するのを防止するとともに取扱性を向上させる目的で、樹脂層のキャリアフィルムとは反対の面に設けられる。保護フィルムとしては、例えば、前記キャリアフィルムで例示した熱可塑性樹脂からなるフィルム、および、表面処理した紙等を用いることができるが、これらの中でも、ポリエステルフィルムおよびポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムが好ましい。保護フィルムの厚さは、特に制限されるものではないが概ね10〜150μmの範囲で用途に応じて適宜選択される。保護フィルムの樹脂層を設ける面には、離型処理が施されていてもよい。
本発明の熱硬化性樹脂組成物を用いたプリント配線板の製造方法としては、従来公知の方法を用いればよい。例えば、図1に示すような、キャリアフィルム13と保護フィルム14との間に樹脂層12が挟まれた三層構造のドライフィルム11の場合、下記のような方法でプリント配線板を製造することができる。ドライフィルムからキャリアフィルムまたは保護フィルムのどちらかを剥離し、回路パターンが形成された回路基板に加熱ラミネートした後、熱硬化させる。熱硬化は、オーブン中で硬化、もしくは熱板プレスで硬化させてもよい。回路が形成された基材と本発明のドライフィルムをラミネートもしくは熱板プレスする際に、銅箔もしくは回路形成された基材を同時に積層することもできる。回路パターンが形成された基板上の所定の位置に対応する位置に、レーザー照射またはドリルでパターンやビアホールを形成し、回路配線を露出させることで、プリント配線板を製造することができる。この際、パターンやビアホール内の回路配線上に除去しきれないで残留した成分(スミア)が存在する場合にはデスミア処理を行う。キャリアフィルムまたは保護フィルムのうち残った方は、ラミネート後、熱硬化後、レーザー加工後またはデスミア処理後のいずれかに、剥離すればよい。なお、層間回路の接続方法は、カッパーピラーによる接続でもよい。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、電子部品、特にプリント配線板の永久保護膜の形成に好ましく用いることができ、中でもソルダーレジスト層、層間絶縁層、フレキシブルプリント配線板のカバーレイの形成に好ましく用いることができる。また、プリント配線板の永久穴埋め、例えば、スルーホールやビアホール等の穴埋めにも好適に用いることができる。また、半導体チップ用の封止材としても用いることができる。本発明の熱硬化性樹脂組成物の硬化物は低Dkであることから、高周波特性が要求される用途に好適に用いることができる。また、本発明のドライフィルムを用いて、配線を貼り合わせることによって配線板を形成してもよい。電子部品としては、プリント配線板以外の用途、例えば、インダクタなど受動部品でもよい。
以下、本発明の実施例および比較例を示して本発明について具体的に説明するが、本発明が下記実施例に限定されるものでないことはもとよりである。なお、以下において「部」および「%」とあるのは、特に断りのない限り全て質量基準である。
<熱硬化性樹脂組成物の調製>
下記表中の実施例および比較例に記載の溶剤を容器に入れ、50℃に加温しながら撹拌し、ついでそれぞれ表中のシリカ、アルミナおよび(D)成分以外の成分を加えた。それらが溶解したことを確認したのちに、シリカ、アルミナおよび(D)成分を加え十分に撹拌をおこなった。その後、3本ロールミルにて混練して熱硬化性樹脂組成物を調整した。なお、表中の数値は、質量部を示す。また、溶剤以外は固形分量を示す。
<撹拌静置後の沈降>
調整した熱硬化性樹脂組成物を透明な硝子スクリュー管に入れ、30℃に設定した恒温倉庫に24時間保管エージング処理した。熱硬化性樹脂組成物は、スクリュー管の底部から50mm仕込んだ。その後、熱硬化性樹脂組成物を取り出し側面より目視にて観察を行い沈降状態を確認した。評価基準は以下のとおり。
◎:沈降はみられない
〇:組成物の上部より、1mm未満の透明な上澄み液が確認された。
△:組成物の上部より、1mm以上10mm未満程度の透明な上澄み液が確認された。
×:組成物の上部より、10mm以上の透明な上澄み液が確認された。沈降物をグラインドメーターにて確認したところ、凝集粒が確認された。
<熱硬化性樹脂組成物のTI値>
3本ロールミルにて混錬した熱硬化性樹脂組成物を、コーンプレート型粘度計にて粘度10dPa・s(回転粘度計5rpm、25℃)前後になるようにシクロヘキサノンを加えて調整した。その時、5rpm、30秒値の粘度と合わせて、50rpmの10秒値の粘度を確認し、樹脂とフィラーの相溶性の指標として、次式の算出式に従い、TIの算出を行った。計算式、TI値=(5rpmの粘度)/(50rpmの粘度)。評価基準は以下のとおり。
◎:TI値が1.0〜1.2未満。
〇:TI値が1.2以上〜1.4未満。
△:TI値が1.4以上。
<ドライフィルムの作製>
上記条件でエージング処理した熱硬化性樹脂組成物を、粘度0.5〜20dPa・s(回転粘度計5rpm、25℃)になるように溶剤の量を調整して、それぞれバーコーターを用いて、樹脂層の膜厚が乾燥後40μmになるようにキャリアフィルム(PETフィルム;東レ社製ルミラー38R75、厚さ38μm)に塗布した。次いで、熱風循環式乾燥炉にて樹脂層の残留溶剤が0.5〜2.5質量%となるように70〜120℃(平均100℃)にて5〜10分間乾燥し、キャリアフィルム上に樹脂層を形成した。
<ドライフィルムの保存安定性>
作製したドライフィルムを、23℃に設定した恒温倉庫に24時間保管エージング処理した。その後、JISK5600−5−1(ISO1519)に準拠し、BYK−Gardner社製円筒形マンドレル屈曲試験機を用いて、各実施例および比較例のドライフィルムの割れおよびキャリアフィルムからの剥がれが起こり始めるマンドレルの最小直径から、ドライフィルムの硬度を評価した。評価基準は以下のとおり。
◎:直径φ2mm未満で、割れ、ハガレなし。
〇:直径φ2mm未満で、わずかに樹脂の割れが確認された。
△:直径φ2mm〜5mm未満で、樹脂の割れ、粉落ちが確認された。
×:直径5mm以上で樹脂の割れ、粉落ちが確認された。
<CTE>
作製したドライフィルムを、電解銅箔の光沢面(GTS−MP−18、古河サーキットフォイル社製)上に、真空ラミネーターMVLP−500(名機製作所製)を用い、ドライフィルムを貼り合せた。条件は、温度80〜110℃、圧力0.5MPaにて行った。その後、キャリアフィルムを剥離後、熱風循環式乾燥炉にて樹脂層を硬化させた。条件は、100℃×30min+185℃×60minにておこなった。続いて、得られた硬化物を銅箔より剥がした。その後、硬化物から測定サイズ(3mm×10mmのサイズ)にサンプルを切り出し、セイコーインスツル社製のTMA6100を用いて、測定を行った。TMA測定は、試験加重5gにて、サンプルを10℃/分の昇温速度で室温より280℃まで昇温し、その後、室温まで空冷し、連続して2回測定した。2回目における30℃から100℃の平均の熱膨張係数(CTE(α1))として評価した(単位はppm)。また、2回目の昇温工程の変極点をTgとして評価した(単位は℃)。
<デスミア後の粗度>
銅厚15μmで回路が形成されている板厚0.4mmの両面プリント配線板を用意し、メック社CZ−8100を使用して、前処理を行った。その後、作製したドライフィルムを、回路基板上へ2チャンバー式真空ラミネーターCVP−600(ニチゴーモートン社製)を用い、ドライフィルムを貼り合せた。条件は、ラミネート、プレスそれぞれ、温度80〜110℃、圧力0.5MPaにて行った。ついで、キャリアフィルムを剥離し、その後熱風循環式乾燥炉にて樹脂層を硬化させた。条件は、100℃×30min+190℃×60minにておこなった。得られた基板について、アトテックジャパン社製の粗化液(スウェリング・ディップ・セキュリガンスP(膨潤)、コンセントレート・コンパクトCP(酸化)、リダクションソリューション・セキュリガントP(中和))を用いて、膨潤60℃×5分、酸化80℃×20分、中和40℃×5分の順で処理を行った。その後、デスミア処理されたプリント配線板について、レーザー顕微鏡VK−8500(キーエンス社製、測定倍率2000倍、Z軸方向測定ピッチ10nm)により、それぞれの表面粗度Raを測定した。Ra値は、全測定範囲の10点の平均値とした。評価基準は以下のとおり。
◎:Raが150nm未満。
〇:Raが150nm以上、250nm未満。
×:Raが250nm以上。
××:基板へドライフィルムをラミネートできず、評価に至らず。
<レーザー加工性とデスミア後の状態>
プリント配線板に形成された硬化膜に、COレーザー加工機(日立ビアメカニクス社製)を用いて、トップ径65μm、ボトム径50μmになるようにビア形成を行い、下記に従いレーザー加工性を評価した。ビアの形成条件は以下の通りである。ビアのボトムサイズをレーザー顕微鏡にて測長を行った。ついで、アトテックジャパン社製の粗化液(スウェリング・ディップ・セキュリガンスP(膨潤)、コンセントレート・コンパクトCP(酸化)、リダクションソリューション・セキュリガントP(中和))を用いて、膨潤60℃×5分、酸化80℃×20分、中和40℃×5分の順で処理を行った。得られた基板について、ビアのボトムサイズをレーザー顕微鏡にて、ビア壁面の状態観察をSEMにて観察した。評価基準は以下のとおり。
アパチャー(マスク径):3.1mm/パルス幅:20μsec/出力:2W/周波数:
5kHz/バーストモード
◎◎:ショット数2回にて、狙い加工径との差が±2μm未満。ビア底スミアなし。
◎:ショット数3回にて、狙い加工径との差が±2μm未満。ビア底スミアなし。
〇:ショット数3回にて、狙い加工径との差が±2μm以上〜±5μm未満。ビア底スミアなし。
△:ショット数3回にて、狙い加工径との差が±2μm以上〜±5μm未満。ビア底黒いスミアが確認された。
×:ショット数3回にて、狙い加工径との差が±5μm以上。ビア底スミアなし。
××:基板へドライフィルムをラミネートできず、評価に至らず。
<クラック耐性>
レーザー加工後の基板について、<デスミア後粗度>に記載の方法にてビア底のクリーニングを行った。次いで、無電解銅めっき(スルカップPEA、上村工業社製)、電解銅めっき処理の順に処理を行い、レーザービアが形成された樹脂層上に銅厚み25μm、ビア部分をフィルドするように銅めっき処理を施した。次いで熱風循環式乾燥炉にて190℃で60分間硬化を行い、完全硬化させた銅めっき処理を施した試験基板を得た。得られた試験用基板を−65℃で30分、150℃で30分を1サイクルとして熱履歴を加えた。2000サイクル経過後、ビア底や壁面の状態を光学顕微鏡により観察するために、ビア中心部分を精密切断機で裁断、研磨し断面状態の観察を行った。評価基準は以下のとおり。観察ビア数は100穴とした。
◎:ビア底を起点に、硬化物内部へのクラック発生率1%以上〜5%未満。
〇:ビア底を起点に、硬化物内部へのクラック発生率5%以上〜10%未満。
△:ビア底を起点に、硬化物内部へのクラック発生率10%以上〜20%未満。
××:基板へドライフィルムをラミネートできず、評価に至らず。
<Dk、Df>
作製したドライフィルムを、電解銅箔の光沢面(GTS−MP−18、古河サーキットフォイル社製)上に、真空ラミネーターMVLP−500(名機製作所製)を用い、ドライフィルムを貼り合せた。条件は、温度80〜110℃、圧力0.5MPaにて行った。その後、キャリアフィルムを剥離後、熱風循環式乾燥炉にて樹脂層を硬化させた。条件は、100℃×30min+190℃×60minにて行った。続いて、得られた硬化物を銅箔より剥がし、実施例、比較例に記載の硬化物を得た。その後、測定サイズにサンプルを切り出し、SPDR法にてそれぞれの誘電率と誘電正接の測定を行った。条件は、周波数10GHz、温度は23度にておこなった。評価基準は以下のとおり。
(Dk)
◎:誘電率Dk3.1未満。
〇:誘電率Dk3.1以上3.5未満。
×:誘電率Dk3.5以上。
(Df)
◎:誘電正接Df0.01以下。
〇:誘電正接Df0.01超0.02以下。
×:誘電正接Df0.02超える。
Figure 2019167426
*1:三菱ケミカル社製jER828、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量189g/eq、液状
*2:DIC社製エピクロンN−740,フェノールノボラック型エポキシ樹脂,エポキシ当量182g/eq、半固形
*3:日本化薬社製NC−3000H、ビフェニルノボラック型エポキシ化合物、エポキシ当量290g/eq
*4:ロンザジャパン社製プリマセットPT−30、ノボラック型シアネート樹脂、シアネート当量124g/eq、固形
*5:DIC社製エピクロンHPC−8000、活性エステル樹脂、活性当量223g/eq、固形
*6:DIC社製LA−3018、ATN含有クレゾールノボラック樹脂、水酸基当量151g/eq、固形
*7:明和化成社製HF−1M、フェノールノボラック樹脂、水酸基当量106g/eq
*8:大和化成工業製BMI−2300、フェニルメタンビスマレイミド、マレイミド当量187g/eq、固形
*9:新日鉄住金化学社製FX−293、フェノキシ樹脂、重量平均分子量40,000〜50,000、Tg158℃
*10:積水化学社製KS−10 H30、ポリビニルアセタール、KS−10をシクロヘキサノンで溶解、固形分30%
*11:四国化成社製2PHZ、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール
*12:東京化成工業社製CO(II)コバルト(II)アセチルアセトナート、粉末
*13:保土ヶ谷化学社製EAB、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン
*14:ダイキン工業社製ルブロンL−2、PTFE、平均粒子径(D50)=3.5μm
*15:ダイキン工業社製ネオフロンAP230、テトラフルオロエチレン(C)とパーフルオロアルキルビニルエーテル(CFCF(ORf))の共重合体、微粉砕品(平均粒子径(D50)=3μm)
*16:アドマテックス社製、ナノシリカコーティングPTFE、平均粒子径(D50)=3μm
*17:旭硝子社製JBA−001(ETFE、テトラフルオロエチレン(C)とエチレン(C)の共重合体)、平均粒子径(D50)=2〜3μm
*18:旭硝子社製JBA−001スラリー(JBA−001のシクロヘキサノン溶液、固形分20質量%)、平均粒子径(D50)=2〜3μm
*19:アドマテックス社製SO−C2、球状シリカ、平均粒子径(D50)=0.5μm(粒子径分布測定におけるピーク値と同じ。)
*20:アドマテックス社製SO−C1、球状シリカ、平均粒子径(D50)=200nm(粒子径分布測定におけるピーク値と同じ。)
*21:アドマテックス社製YA050SV2、ビニルシランKBM−1003にて1質量%で処理された球状シリカ、平均粒子径(D50)=50nm(粒子径分布測定におけるピーク値と同じ。)
*22:龍森社製MUF−1BV、球状シリカ、平均粒子径(D50)=3μm(粒子径分布測定におけるピーク値と同じ。)
*23:アドマテックス社製SO−C5、球状シリカ、平均粒子径(D50)=1.5μm(粒子径分布測定におけるピーク値と同じ。)
*24:デンカ社製ASFP−20、アルミナ、平均粒子径(D50)=0.3μm(粒子径分布測定におけるピーク値と同じ。)
*25:信越シリコーン社製KBM−403、エポキシシランカップリング剤
*26:メチルエチルケトン
Figure 2019167426
Figure 2019167426
上記表に示す結果から、実施例の熱硬化性樹脂組成物の場合、硬化物の低Dk及び低CTEを両立でき、ドライフィルムの保存安定性が良好であることが分かる。
11 三層構造のドライフィルム
12 樹脂層
13 キャリアフィルム
14 保護フィルム

Claims (8)

  1. (A)エポキシ樹脂と、
    (B)硬化剤と、
    (C)シリカと、
    (D)ポリテトラフルオロエチレン、および、テトラフルオロエチレンと下記一般式(1)で表されるエチレン性不飽和化合物との共重合体の少なくともいずれか1種からなる有機フィラーと、を含み、
    前記(B)硬化剤として、フェノール性水酸基を有する化合物、活性エステル基を有する化合物、シアネートエステル基を有する化合物およびマレイミド基を有する化合物の少なくともいずれか1種を含むことを特徴とする熱硬化性樹脂組成物。
    Figure 2019167426
    (一般式(1)中、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、アルキル基、または、−ORfであり、前記Rfは、少なくともフッ素原子を含むアルキル基である。ただし、前記R〜Rが全てフッ素原子である場合を除く)。
  2. 前記(C)シリカが、平均粒子径が0.1〜6μmのシリカと、平均粒子径が0.01〜0.5μmのシリカとの混合物であり、かつ、前記平均粒子径0.1〜6μmのシリカと前記平均粒子径が0.01〜0.5μmのシリカの粒子径分布測定におけるピーク間の差が0.05μm以上であることを特徴とする請求項1記載の熱硬化性樹脂組成物。
  3. 前記(D)成分が、テトラフルオロエチレン基とエチレン基とを含むことを特徴とする請求項1または2記載の熱硬化性樹脂組成物。
  4. 前記(D)成分が、シリカおよびシランカップリング剤で処理されたものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の熱硬化性樹脂組成物。
  5. 前記(C)シリカを、組成物の固形分全量に対し50質量%以上含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の熱硬化性樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項記載の熱硬化性樹脂組成物をフィルムに塗布、乾燥して得られる樹脂層を有することを特徴とするドライフィルム。
  7. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物、または、請求項6記載のドライフィルムの樹脂層を硬化して得られることを特徴とする硬化物。
  8. 請求項7記載の硬化物を有することを特徴とする電子部品。
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