JP2019133860A - フロー電池 - Google Patents

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Toshiaki Shigeoka
俊昭 重岡
西原 雅人
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雅人 西原
晃平 小野
Kohei Ono
晃平 小野
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Abstract

【課題】負極と正極との導通を低減することができるフロー電池を提供する。【解決手段】フロー電池は、正極2および負極3と、電解液6と、隔膜4,5と、流動装置とを備える。電解液は、正極および負極に接触する。隔膜は、正極と負極との間に配置される。流動装置9は、電解液を流動させる。隔膜は、負極側に凸の複数の凸部21,24と隣り合う凸部に挟まれた凹部22,25とを有する。複数の凸部は、正極の高さ方向に対して交差する長さ方向に沿うように延びる。【選択図】図1

Description

開示の実施形態は、フロー電池に関する。
従来、正極と負極との間に、テトラヒドロキシ亜鉛酸イオン([Zn(OH)2−)を含有する電解液を循環させるフロー電池が知られている(例えば、非特許文献1参照)。
また、亜鉛種などの活物質を含む負極を、選択的イオン伝導性を有するイオン伝導層で覆うことでデンドライトの成長を抑制する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2015−185259号公報
Y. Ito. et al.: Zinc morphology in zinc-nickel flow assisted batteries and impact on performance, Journal of Power Sources, Vol. 196, pp. 2340-2345, 2011
しかしながら、上記に記載のフロー電池では、依然として負極と正極とが導通する懸念があった。
実施形態の一態様は、上記に鑑みてなされたものであって、負極と正極との導通を低減することができるフロー電池を提供することを目的とする。
実施形態の一態様に係るフロー電池は、正極および負極と、電解液と、隔膜と、流動装置とを備える。電解液は、前記正極および前記負極に接触する。前記隔膜は、前記正極と前記負極との間に配置される。流動装置は、前記電解液を流動させる。前記隔膜は、前記負極側に凸の複数の凸部と隣り合う前記凸部に挟まれた凹部とを有する。複数の凸部は、前記正極の高さ方向に対して交差する長さ方向に沿うように延びる。
また、実施形態の一態様に係るフロー電池は、正極および負極と、電解液と、流動装置とを備える。電解液は、前記正極および前記負極に接触する。流動装置は、前記電解液を流動させる。前記正極は、前記負極側に凸の複数の凸部と隣り合う前記凸部に挟まれた凹部とを有する。複数の凸部は、前記正極の高さ方向に対して交差する長さ方向に沿うように延びる。
実施形態の一態様のフロー電池によれば、負極と正極との導通を低減することができる。
図1は、第1の実施形態に係るフロー電池の概略を示す図である。 図2は、第1の実施形態に係るフロー電池の電極間の接続の一例について説明する図である。 図3は、第1の実施形態の第1変形例に係るフロー電池が有する正極構造体を説明するための図である。 図4は、第1の実施形態の第2変形例に係るフロー電池が有する正極構造体を説明するための図である。 図5は、第2の実施形態に係るフロー電池の概略を示す図である。 図6は、第3の実施形態に係るフロー電池の概略を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本願の開示するフロー電池の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
<第1の実施形態>
図1は、第1の実施形態に係るフロー電池の概略を示す図である。図1に示すフロー電池1は、筐体17に収容された反応部10および発生部9と、供給部14とを備える。反応部10は、正極2と、負極3と、隔膜4,5と、電解液6と、粉末7と、保液シート11,12とを備える。フロー電池1は、発生部9で発生した気泡8を電解液6中で浮上させることにより反応部10内に収容された電解液6を流動させる装置である。発生部9は、流動装置の一例である。
なお、説明を分かりやすくするために、図1には、鉛直上向きを正方向とし、鉛直下向きを負方向とするZ軸を含む3次元の直交座標系を図示している。かかる直交座標系は、後述の説明に用いる他の図面でも示す場合がある。また、図1に示すフロー電池1と同様の構成については同じ符号を付し、その説明を省略または簡略化する。
正極2は、例えば、ニッケル化合物、マンガン化合物またはコバルト化合物を正極活物質として含有する導電性の部材である。ニッケル化合物は、例えば、オキシ水酸化ニッケル、水酸化ニッケル、コバルト化合物含有水酸化ニッケル等が使用できる。マンガン化合物は、例えば、二酸化マンガン等が使用できる。コバルト化合物は、例えば、水酸化コバルト、オキシ水酸化コバルト等が使用できる。また、正極2は、黒鉛、カーボンブラック、導電性樹脂等を含んでもよい。電解液6が分解される酸化還元電位の観点からは、正極2はニッケル化合物を含有してもよい。また、正極2は、ニッケル金属、コバルト金属またはマンガン金属、あるいはそれらの合金であってもよい。
また、正極2は、例えば、上記した正極活物質や導電体その他の添加剤を複数の粒状体として含む。具体的には、正極2は、例えば、予め定められた割合で配合された粒状の活物質および導電体を、保形性に寄与するバインダとともに含有するペースト状の正極材料を発泡ニッケルなどの導電性を有する発泡金属へ圧入し、所望の形状に成形し、乾燥させたものである。
負極3は、負極活物質を金属として含む。負極3は、例えば、ステンレスや銅などの金属板や、ステンレスや銅板の表面をニッケルやスズ、亜鉛でメッキ処理したものを使用することができる。また、メッキ処理された表面が一部酸化されたものを負極3として使用してもよい。
負極3は、正極2を挟んで互いに向かい合うように配置された負極3Aおよび負極3Bを含む。正極2および負極3は、負極3Aと、正極2と、負極3Bとが予め定められた間隔でY軸方向に沿って順に並ぶように配置されている。このように隣り合う正極2と負極3との間隔をそれぞれ設けることにより、正極2と負極3との間における電解液6および気泡8の流通経路が確保される。
隔膜4,5は、正極2の厚み方向、すなわちY軸方向の両側に設けられた凹凸部分を挟むように配置される。隔膜4,5は、電解液6に含まれるイオンの移動を許容する材料で構成される。具体的には、隔膜4,5の材料として、例えば、隔膜4,5が水酸化物イオン伝導性を有するように、陰イオン伝導性材料が挙げられる。陰イオン伝導性材料としては、例えば、有機ヒドロゲルのような三次元構造を有するゲル状の陰イオン伝導性材料、または固体高分子型陰イオン伝導性材料などが挙げられる。固体高分子型陰イオン伝導性材料は、例えば、ポリマーと、周期表の第1族〜第17族より選択された少なくとも一種類の元素を含有する、酸化物、水酸化物、層状複水酸化物、硫酸化合物およびリン酸化合物からなる群より選択された少なくとも一つの化合物とを含む。
隔膜4,5は、好ましくは、水酸化物イオンよりも大きいイオン半径を備えた[Zn(OH)2−等の金属イオン錯体の透過を抑制するように緻密な材料で構成されると共に所定の厚さを有する。緻密な材料としては、例えば、アルキメデス法で算出された90%以上、より好ましくは92%以上、さらに好ましくは95%以上の相対密度を有する材料が挙げられる。所定の厚さは、例えば、10μm〜1000μm、より好ましくは50μm〜500μmである。
この場合には、充電の際に、負極3A,3Bにおいて析出する亜鉛がデンドライト(針状結晶)として成長し、隔膜4,5を貫通することを低減することができる。その結果、互いに向かい合う負極3と正極2との間の導通を低減することができる。なお、隔膜4,5の詳細な構成については後述する。
また、正極2と隔膜4との間には、保液シート11が設けられている。また、正極2と隔膜5との間には、保液シート12が設けられている。保液シート11,12は、電解液6を保持する耐電解液性の部材で構成される。保液シート11,12は、電解液6を保持することでそれぞれ膨潤し、正極2の全体にわたって電解液6を速やかに供給することができる。また、保液シート11,12の間に挟まれるように配置された正極2がY軸方向に沿って両側から押圧されることで、正極2の保形性が確保される。正極2、保液シート11,12および隔膜4,5を含む集合体は、正極構造体の一例である。
ここで、保液シート11,12の材料としては、例えば、ポリエチレンまたはポリプロピレン等の耐電解液性を有する繊維を含む不織布を使用することができる。また、保液シート11,12の厚みはそれぞれ、例えば、乾燥時には0.2mm程度、電解液6中では0.5mm以上1mm以下となるものを使用することができる。なお、電解液6を保持して膨潤することで隔膜4,5の形状を保持し、かつ正極2の保形性を確保することができるものであれば保液シート11,12の材料および厚みに制限はなく、例えば織布であってもよい。
電解液6は、亜鉛種を含有するアルカリ水溶液である。電解液6中の亜鉛種は、[Zn(OH)2−として電解液6中に溶存している。電解液6は、例えば、KやOHを含むアルカリ水溶液に亜鉛種を飽和させたものを使用することができる。なお、電解液6は、後述する粉末7とともに調製すれば、充電容量を大きくできる。ここで、アルカリ水溶液としては、例えば、6.7moldm−3の水酸化カリウム水溶液を使用することができる。また、1dm−3の水酸化カリウム水溶液に対し、0.5molの割合でZnOを添加し、必要に応じて後述する粉末7を追加することにより電解液6を調製することができる。さらに、酸素発生抑制を目的に、水酸化リチウムや水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属を添加してもよい。
粉末7は、亜鉛を含む。具体的には、粉末7は、例えば粉末状に加工または生成された酸化亜鉛、水酸化亜鉛等である。粉末7は、アルカリ水溶液中には容易に溶解するが、亜鉛種の飽和した電解液6中には溶解せずに分散または浮遊し、一部が沈降した状態で電解液6中に混在する。電解液6が長時間静置されていた場合、ほとんどの粉末7が、電解液6の中で沈降した状態になることもあるが、電解液6に対流等を生じさせれば、沈降していた粉末7の一部は、電解液6に分散または浮遊した状態になる。つまり、粉末7は、電解液6中に移動可能に存在している。なお、ここで移動可能とは、粉末7が、周囲の他の粉末7の間にできた局所的な空間の中のみを移動できることではなく、電解液6の中を別の位置に粉末7が移動することにより、当初の位置以外の電解液6に粉末7が晒されるようになっていることを表す。さらに、移動可能の範疇には、正極2を挟む隔膜4,5および負極3の両方の近傍まで粉末7が移動できるようになっていることや、反応部10内に存在する電解液6中の、ほぼどこにでも粉末7が移動できるようになっていることが含まれる。電解液6中に溶存する亜鉛種である[Zn(OH)2−が消費されると、電解液6中に混在する粉末7は、粉末7および電解液6が互いに平衡状態を維持するように電解液6中に溶存する亜鉛種が飽和するまで溶解する。
気泡8は、例えば正極2、負極3A,3Bおよび電解液6に対して不活性な気体で構成される。このような気体としては、例えば、窒素ガス、ヘリウムガス、ネオンガス、またはアルゴンガスなどが挙げられる。電解液6に不活性な気体の気泡8を発生させることにより、電解液6の変性を低減することができる。また、例えば、亜鉛種を含有するアルカリ水溶液である電解液6の劣化を低減し、電解液6のイオン伝導度を高く維持することができる。なお、気体は空気を含有してもよい。
発生部9から電解液6中に供給された気体により発生した気泡8は、所定の間隔で配置された電極間、より具体的には、負極3Aと隔膜4との間、隔膜5と負極3Bとの間において、それぞれ電解液6中を浮上する。電解液6中を気泡8として浮上した気体は、電解液6の液面6aで消滅し、上板18と電解液6の液面6aとの間に気体層13を構成する。
ここで、フロー電池1における電極反応について、正極活物質として水酸化ニッケルを適用したニッケル亜鉛電池を例に挙げて説明する。充電時における正極2および負極3での反応式はそれぞれ、以下のとおりである。
正極:Ni(OH) + OH → NiOOH + HO + e
負極:[Zn(OH)2− + 2e → Zn +4OH
一般的には、この反応に伴って負極3で生成したデンドライトが正極2側へ成長し、正極2と負極3とが導通する懸念がある。反応式から明らかなように、負極3では、充電により亜鉛が析出するのに伴い、負極3の近傍における[Zn(OH)2−の濃度が低下する。そして、析出した亜鉛の近傍で[Zn(OH)2−の濃度が低下する現象が、デンドライトとして成長する一因である。すなわち、充電時に消費される電解液6中の[Zn(OH)2−を補給することにより、電解液6中の亜鉛種である[Zn(OH)2−の濃度が飽和状態に保持される。これにより、デンドライトの成長が低減され、正極2と負極3とが導通する可能性が低減される。
第1の実施形態に係るフロー電池1では、発生部9の吐出口9aから電解液6中に気体を供給して気泡8を発生させる。気泡8は、負極3Aと隔膜4との間、隔膜5と負極3Bとの間においてそれぞれ反応部10の下方から上方に向かって電解液6中を浮上する。また、電極間における上記した気泡8の浮上に伴い、電解液6には上昇液流が発生し、負極3Aと隔膜4との間、隔膜5と負極3Bとの間では反応部10の内底10e側から上方に向かって電解液6が流動する。そして、電解液6の上昇液流に伴い、主に反応部10の内壁10aと負極3Aとの間、および内壁10bと負極3Bとの間で下降液流が発生し、電解液6が反応部10の内部を上方から下方に向かって流動する。これにより、充電によって電解液6中の[Zn(OH)2−が消費されると、これに追従するように粉末7中の亜鉛が溶解することで[Zn(OH)2−が電解液6中に補給される。このため、電解液6中の[Zn(OH)2−の濃度を飽和状態に保つことができ、デンドライトの成長に伴う正極2と負極3との導通を低減することができる。
また、フロー電池1では、電解液6中に亜鉛を含む粉末7を混在させている。これにより、充電によって電解液6中の[Zn(OH)2−が消費されると、これに追従するように粉末7中の亜鉛が溶解することで[Zn(OH)2−が電解液6中に補給される。このため、電解液6中の[Zn(OH)2−の濃度を飽和状態に保つことができ、デンドライトの成長に伴う正極2と負極3との導通の可能性を低減することができる。
なお、粉末7としては、酸化亜鉛および水酸化亜鉛以外に、金属亜鉛、亜鉛酸カルシウム、炭酸亜鉛、硫酸亜鉛、塩化亜鉛などが挙げられ、酸化亜鉛および水酸化亜鉛が好ましい。
また、負極3では、放電によりZnが消費され、[Zn(OH)2−を生成するが、電解液6はすでに飽和状態であるため、電解液6中では、過剰となった[Zn(OH)2−からZnOが析出する。このとき負極3で消費される亜鉛は、充電時に負極3の表面に析出した亜鉛である。このため、元来亜鉛種を含有する負極を用いて充放電を繰り返す場合とは異なり、負極3の表面形状が変化するいわゆるシェイプチェンジが生じない。これにより、第1の実施形態に係るフロー電池1によれば、負極3の経時劣化を低減することができる。なお、電解液6の状態によっては、過剰となった[Zn(OH)2−から析出するのは、Zn(OH)や、ZnOとZn(OH)とが混合したものになる。
ここで、気泡8の浮上に伴う電解液6の挙動についてさらに説明する。気泡8の浮上に伴い、気泡8の上側の電解液6は、気泡8の周りを気泡8の下側に回り込むように流動する。そして、気泡8の周りの電解液6は、気泡8の上半分では電解液6が圧縮されるような力を受け、気泡8の下半分では電解液6が引き延ばされるような力を受ける。このとき、浮上する気泡8が負極3A,3Bと隔膜4,5とのどちらに近いかで気泡8の周りに存在する電解液6の挙動が相違する。例えば、気泡8が隔膜4,5よりも負極3A,3Bに近い場合、流路抵抗は負極3A,3B側よりも隔膜4,5側の方が小さくなるので、気泡8の周りを上から下へ流動する電解液6の量は負極3A,3B側よりも隔膜4,5側の方が多くなる。一方、気泡8が負極3A,3Bよりも隔膜4,5に近い場合、流路抵抗は隔膜4,5よりも負極3A,3B側の方が小さくなるので、気泡8の周りを上から下へ流動する電解液6の量は隔膜4,5側よりも負極3A,3B側の方が多くなる。
第1の実施形態に係るフロー電池1では、電解液6中における気泡8の浮上に応じて気泡8と隔膜4,5との間隔が変化するように隔膜4,5の負極3A,3Bと向かい合う面に凹凸を設けることとしている。
隔膜4は、負極3A側に凸の複数の凸部21を有する。また、隔膜4は、隣り合う凸部21に挟まれた凹部22を有する。
複数の凸部21はそれぞれ、正極2の高さ方向(Z軸方向)に対して交差する長さ方向(X軸方向)に沿うように延設されている。凸部21は、反応部10の内底10e側から順に第1凸部21a、第2凸部21bおよび第3凸部21cを含む。負極3Aと向かい合う第1凸部21a、第2凸部21bおよび第3凸部21cの表面はそれぞれ、負極3Aとの間隔が最も小さい頂部23a,23bおよび23cを境に上端および下端に向かうに従い負極3Aとの間隔が大きくなる、負極3A側に凸の曲面状を有している。
凹部22は、反応部10の内底10e側から順に第1凹部22a、第2凹部22bを含む。第1凹部22aは、第1凸部21aと第2凸部21bとの間に設けられる。第2凹部22bは、第2凸部21bと第3凸部21cとの間に設けられる。
隔膜5は、負極3B側に凸の複数の凸部24を有する。また、隔膜5は、隣り合う凸部24に挟まれた凹部25を有する。
複数の凸部24はそれぞれ、正極2の高さ方向(Z軸方向)に対して交差する長さ方向(X軸方向)に沿うように延設されている。凸部24は、反応部10の内底10e側から順に第1凸部24a、第2凸部24bおよび第3凸部24cを含む。負極3Bと向かい合う第1凸部24a、第2凸部24bおよび第3凸部24cの表面はそれぞれ、負極3Bとの間隔が最も小さい頂部26a,26bおよび26cを境に上端および下端に向かうに従い負極3Bとの間隔が大きくなる、負極3B側に凸の曲面状を有している。
凹部25は、反応部10の内底10e側から順に第1凹部25a、第2凹部25bを含む。第1凹部25aは、第1凸部24aと第2凸部24bとの間に設けられる。第2凹部25bは、第2凸部24bと第3凸部24cとの間に設けられる。
隔膜4,5のかかる凹凸は、正極2の表面形状に応じて形成される。すなわち、隔膜4,5の第1凸部21a,24a、第2凸部21b,24bおよび第3凸部21c,24cは、厚み方向に突出する正極2の第1部分2a、第2部分2bおよび第3部分2cに対応するように形成される。
上記したように、正極2は、発泡金属に活物質を含むペースト状の正極材料を塗布し、乾燥させることで得られる。例えば正極材料の塗布量(塗布厚み)を部分ごとに調整し、第1部分2a、第2部分2bおよび第3部分2cを有する正極2を成形することができる。また、金型を用いたプレス成形等によって正極2を成形してもよい。
次に、正極2の表面に保液シート11,12をそれぞれ密着させ、ピン等の固定部材を用いて正極2と保液シート11,12とを固定する。そして、接着剤または熱圧着等により保液シート11,12の表面に隔膜4,5を固定する。これにより、複数の凸部21,24および凹部22,25を有する隔膜4,5を備える正極構造体が形成される。
図1に示すように、凹部25と負極3Bとの間隔d1は、凸部24の頂部(26a,26bおよび26c)と負極3Bとの間隔d2よりも大きい。例えば、間隔d1は、間隔d2の1.1倍以上とすることにより、気泡8の浮上に伴う電解液6の動きに変化をつけることで負極3B付近の電解液6の攪拌が促進される。このため、デンドライトの成長に伴う正極2と負極3Bとの導通の可能性を低減することができる。また、例えば、間隔d2の1.3倍以上、さらに1.5倍以上となるように間隔d1をさらに大きくすると、気泡8の浮上に伴う電解液6の動きにさらに変化がつくことで負極3B付近の電解液6の攪拌がさらに促進され、デンドライトの成長に伴う正極2と負極3Bとの導通の可能性を低減することができる。ただし、反応部10の小型化の観点から、間隔d1は、間隔d2の2倍以下とすることができる。
また、間隔d2を、気泡8の直径Dの2倍以下にすることができる。このように間隔d2の上限を規定することにより、間隔d1との差異をつけやすくなる。このため、気泡8の浮上に伴う電解液6の動きに変化をつけることで負極3B付近の電解液6の攪拌が促進され、デンドライトの成長に伴う正極2と負極3Bとの導通の可能性を低減することができる。また、気泡8の直径Dを基準として間隔d2を規定し、隣り合う電極同士の間隔を狭くすることで反応部10を小型化することができる。ただし、気泡8を適切に浮上させる観点から、間隔d2は、直径Dの1.5倍以上とすることができる。ここで、直径Dは、発生部9の吐出口9aから吐出された気体により発生した直後の気泡8の直径である。直径Dは、例えば2mm程度とすることができるが、吐出口9aの寸法や単位時間当たりの気体の吐出量等に応じて変更されうる。
なお、上記した間隔d1,d2は、隔膜5と負極3Bとの配置に基づいて説明したが、隔膜4と負極3Aとの配置についても同様に規定することができる。間隔d1,d2に対応する負極3A側の間隔は、間隔d1,d2とそれぞれ同じにしてもよく、異なっていてもよい。
また、第1凹部22aの幅L、すなわち第1凸部21aの上端と第2凸部21bの下端との間隔は、例えば、気泡8の直径Dを基準として0.5D以上とすることができる。このように幅Lの下限を規定することにより、負極3Aと第1凹部22aとの間を気泡8が所定期間以上にわたり持続的に浮上することになる。このため、幅Lが0.5D未満である場合と比較して、気泡8周りの電解液6の挙動が大きく変化することとなり、負極3A付近の電解液6の攪拌がより強められ、デンドライトの成長に伴う正極2と負極3Bとの導通の可能性を低減することができる。ただし、反応部10の小型化の観点から、幅Lは、例えば5D以下とすることができる。
なお、上記した第1凹部22aの幅Lは、第2凹部22bの幅に適用してもよい。また、幅Lは、第1凹部25aおよび第2凹部25bの幅、すなわち凹部25の幅に適用してもよい。第2凹部22bおよび凹部25の幅は、第1凹部22aの幅Lとそれぞれ同じにしてもよく、異なっていてもよい。
このように、第1の実施形態に係るフロー電池1によれば、気泡8周りにおける電解液6の挙動を負極3A,3B側と隔膜4,5側とで積極的に異ならせることで気泡8周りの電解液6が効率よく攪拌され、正極2と負極3とが導通する可能性が低減される。
第1の実施形態に係るフロー電池1についてさらに説明する。発生部9は、反応部10の下方に配置されている。発生部9は、後述する供給部14から供給された気体を一時的に貯留するよう内部が中空となっている。また、反応部10の内底10eは、発生部9の中空部分を覆うように配置されており、発生部9の天板を兼ねている。
また、内底10eは、X軸方向およびY軸方向に沿って並ぶ複数の吐出口9aを有している。発生部9は、供給部14から供給された気体を吐出口9aから吐出することにより、電解液6中に気泡8を発生させる。吐出口9aは、例えば0.05mm以上0.5mm以下の直径を有する。吐出口9aの直径をこのように規定することにより、吐出口9aから発生部9の内部の中空部分に電解液6や粉末7が進入する不具合を低減することができる。また、吐出口9aから吐出される気体に対し、気泡8を発生させるのに適した圧力損失を与えることができる。
また、吐出口9aのX軸方向に沿った間隔(ピッチ)は、例えば、2.5mm以上50mm以下であり、さらに10mm以下にしてもよい。ただし、吐出口9aは、発生した気泡8を負極3Aと隔膜4との間、隔膜5と負極3Bとの間にそれぞれ適切に流動させることができるように配置されるものであれば、大きさや間隔に制限はない。
ここで、発生部9および反応部10を有する筐体17および上板18は、例えば、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ塩化ビニルなど、耐アルカリ性および絶縁性を有する樹脂材料で構成される。筐体17および上板18は、好ましくは互いに同じ材料で構成されるが、異なる材料で構成されてもよい。また、発生部9は、反応部10の内部に配置されてもよい。
供給部14は、配管16を介して反応部10の内部から回収された気体を、配管15を介して発生部9に供給する。供給部14は、例えば気体を移送可能なポンプ(気体ポンプ)、コンプレッサまたはブロワである。供給部14の気密性を高くすれば、気体や電解液6に由来する水蒸気を外部に漏出させることによるフロー電池1の発電性能の低下が起きにくい。
次に、フロー電池1における電極間の接続について説明する。図2は、第1の実施形態に係るフロー電池1の電極間の接続の一例について説明する図である。
図2に示すように、負極3Aおよび3Bは、並列接続されている。また、このように負極3を並列に接続することにより、正極2および負極3の総数が異なる場合であってもフロー電池1の各電極間を適切に接続し、使用することができる。
また、第1の実施形態に係るフロー電池1では、正極2を挟んで互いに向かい合うように配置された負極3A,3Bを備える。このように1つの正極2に対して2つの負極3A,3Bが対応したフロー電池1では、正極2と負極3とが1:1で対応するフロー電池と比較して負極1つ当たりの電流密度が低下する。このため、第1の実施形態に係るフロー電池1によれば、負極3A,3Bでのデンドライトの生成がさらに低減されるため、負極3A,3Bと正極2との導通をさらに低減することができる。
なお、図1に示すフロー電池1では、合計3枚の電極が、負極3および正極2が交互に配置されるように構成されたが、これに限らず、5枚以上の電極を交互に配置するようにしてもよく、正極2および負極3をそれぞれ1枚ずつ配置させてもよい。また、図1に示すフロー電池1では、両端がともに負極3となるように構成されたが、これに限らず、両端がともに正極2となるように構成してもよい。
さらに、一方の端部が正極2、他方の端部が負極3となるように同枚数の負極3および正極2をそれぞれ交互に配置してもよい。
<第1変形例>
図3は、第1の実施形態の第1変形例に係るフロー電池1が有する正極構造体を説明するための図である。図3は、図1と同様に、正極2、保液シート11,12および隔膜4,5を断面視したものに相当する。なお、後述する図4についても、図3と同じ視点で図示する。
図3に示すように、正極2は、平板状である点で図1に示す正極2と相違する。また、保液シート11は、負極3A側に突出する第1部分31a、第2部分31bおよび第3部分31cを有する。保液シート12は、負極3B側に突出する第1部分32a、第2部分32bおよび第3部分32cを有する。保液シート11,12の表面に隔膜4,5を固定することにより、保液シート11,12の表面形状に応じた凹凸を有する隔膜4,5が形成される。なお、第1部分31a,32a、第2部分31b,32bおよび第3部分31c,32cを有する保液シート11,12は、例えば保液シート11,12を構成する不織布または織布の厚さを部分的に異ならせることにより作製される。
<第2変形例>
図4は、第1の実施形態の第2変形例に係るフロー電池1が有する正極構造体を説明するための図である。図4に示すように、保液シート11,12と隔膜4,5との間に空隙31,32をそれぞれ有する。
隔膜4の固定部4a〜4dはそれぞれ、第1凸部21a、第2凸部21bおよび第3凸部21cを形成するように撓ませながら保液シート11に固定される。固定部4a,4dは、保液シート11の下端および上端にそれぞれ固定される。固定部4b,4cは、保液シート11に固定され、第1凹部22aおよび第2凹部22bの一部を構成する。
また、隔膜5の固定部5a〜5dはそれぞれ、第1凸部24a、第2凸部24bおよび第3凸部24cを形成するように撓ませながら保液シート12に固定される。固定部5a,5dは、保液シート12の下端および上端にそれぞれ固定される。固定部5b,5cは、保液シート12に固定され、第1凹部25aおよび第2凹部25bの一部を構成する。
このように、第2変形例に係る正極構造体によれば、正極2や保液シート11,12の表面形状に依存せず、隔膜4,5を撓ませる程度および隔膜4,5と保液シート11,12との固定位置を変更することで凸部21,24と負極3A,3Bとの間隔を変更することができ、設計上の自由度が高くなる。なお、図4では保液シート11,12の厚みは同じであるとして図示したが、これに限らず、例えば図3に示すように保液シート11,12の厚みを異ならせてもよい。かかる場合、図1に示す間隔d1と間隔d2とをさらに異ならせることができる。
<第2の実施形態>
図5は、第2の実施形態に係るフロー電池の概略を示す図である。図5に示すフロー電池1Aは、正極構造体において、正極2の第1部分2a、ならびに保液シート11,12および隔膜4,5のうち、第1部分2aを挟んで向かい合う部分の形状が異なることを除き、図1に示すフロー電池1と同様の構成を有している。
正極2の第1部分2a〜第3部分2cのうち、最下部に配置される第1部分2aのY軸方向の寸法は、第2部分2bおよび第3部分2cのY軸方向の寸法と比較して大きくなるように形成されている。これに伴い、隔膜5の第1凸部24aの頂部26aと負極3bとの間隔d4は、第1凸部24aよりも上方に配置された第2凸部24bの頂部26bと負極3bとの間隔d3よりも小さい。例えば、間隔d3は、間隔d4の1.1倍以上とすると、気泡8と隔膜5との間隔が狭くなり、気泡8の浮上速度が遅くなりやすい反応部10の下部において負極3b側の電解液6の動きを強めることができる。このため、負極3bの近傍における電解液6の攪拌を反応部10の中央部や上部における攪拌に近づけることができ、反応部10の下部を含む全体にわたりデンドライトの成長に伴う正極2と負極3Bとの導通の可能性を低減することができる。ただし、反応部10の小型化の観点から、間隔d3は、間隔d4の2倍以下とすることができる。
なお、上記した間隔d3,d4は、隔膜5と負極3Bとの配置に基づいて説明したが、隔膜4と負極3Aとの配置についても同様に規定することができる。間隔d3,d4に対応する負極3A側の間隔は、間隔d3,d4とそれぞれ同じにしてもよく、異なっていてもよい。また、図5では、隔膜5の凸部24のうち、第1凹部25aよりも下方に配置された第1凸部24aのみ異なる形状を有する例について説明したが、これに限らず、第2凹部25bよりも下方に配置された第2凸部24bの頂部26bと負極3Bとの間隔を、間隔d4となるようにしてもよい。
<第3の実施形態>
図6は、第3の実施形態に係るフロー電池の概略を示す図である。図6に示すフロー電池1Bは、第1凸部21a〜第3凸部21cの上端と下端との中間地点が頂部23a〜23cにそれぞれ一致せず、中間地点よりも下側に形成されている。第2凸部21bを例に挙げて説明すると、頂部23bと第2凸部21bの下端との幅L1が、頂部23bと第2凸部21bの上端との幅L2よりも小さい。例えば、L1/L2が2/5以下となるように頂部23bの配置を規定することにより、L1/L2が2/5を超える場合と比較して気泡8が隔膜4に接近しやすくなる。気泡8が隔膜4に接近し、電解液6の動きの変化が隔膜4に伝わり、隔膜4が揺れることで電解液6の動きを促進し、さらに強い攪拌を生じさせることができる。このため、デンドライトの成長に伴う正極2と負極3Aとの導通の可能性をさらに低減することができる。また、隔膜4が揺れることにより、副反応により正極2で発生した気体の正極2の表面からの排出を促進することで電池性能の劣化を低減することができる。ただし、実用上の観点から、L1/L2は、例えば1/10以上とすることができる。
また、第2凸部21bの上端から下端までの幅L1+L2を2mm以上20mm以下とすることができる。このように第2凸部21bの大きさを規定することにより、気泡8が隔膜4に接近しやすくなる。気泡8が隔膜4に接近し、電解液6の動きの変化が隔膜4に伝わり、隔膜4が揺れることで電解液6の動きを促進し、さらに強い攪拌を生じさせることができる。このため、デンドライトの成長に伴う正極2と負極3Aとの導通の可能性をさらに低減することができる。また、隔膜4が揺れることにより、正極2の表面に付着した気体の排出を促進することで電池性能の劣化を低減することができる。
なお、上記した幅L1,L2は、第2凸部21bに基づいて説明したが、第1凸部21a、第3凸部21cのほか、第1凸部24a〜第3凸部24cについても同様に規定することができる。幅L1,L2に対応する第1凸部21a、第3凸部21cおよび第1凸部24a〜第3凸部24cにおける頂部から下端および上端までの幅は、幅L1,L2とそれぞれ同じにしてもよく、異なっていてもよい。
また、上記した幅L1+L2の規定は、図6に示した正極構造体を有するものに限らず、例えば図1、図3〜図5に示す正極構造体についても同様に規定することができる。すなわち、凸部21,24の数は、図示した3つに限らず、4つ以上であってもよく、また2つであってもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、フロー電池1A,1Bがそれぞれ有する正極2および保液シート11,12を、図3または図4に示す正極2および保液シート11,12に相当する構成に変更してもよい。
また、上記した各実施形態では、電解液6中に粉末7が混在されているとして説明したが、これに限らず、粉末7を有しなくてもよい。かかる場合、負極3が含有する負極活物質を増量するとよい。
また、上記した各実施形態では、隔膜4,5は正極2の厚み方向の両側から保液シート11,12を挟むように配置される別部材として説明したが、これに限らず、正極2および保液シート11,12を被覆する一体化された部材であってもよい。
また、上記した各実施形態では、正極2と隔膜4,5の間に保液シート11,12が配置されているとして説明したが、これに限らず、保液シート11,12を有しなくてもよい。かかる場合、例えば保液シート11,12を含めた形状となるように正極2の形状を変更し、正極2の表面形状に沿うように隔膜4,5を配置させることができる。
また、フロー電池1,1A,1Bには、隔膜4,5および保液シート11,12を設けなくてもよい。その場合、正極2に凹凸が設けられ、電解液6中における気泡8の浮上に応じて気泡8と正極2との間隔が変化する。正極2に設けられる凹凸の形状は、隔膜4,5に設けられる凹凸の形状と同じにできる。
なお、供給部14は、常時動作させてもよいが、電力消費を低減する観点から、放電時には充電時よりも気体または電解液6の供給レートを低下させてもよい。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
1,1A,1B フロー電池
2 正極
3,3A,3B 負極
4,5 隔膜
6 電解液
7 粉末
8 気泡
9 発生部
9a 吐出口
10 反応部
11,12 保液シート
14 供給部
17 筐体
18 上板
21,24 凸部
22,25 凹部
23a〜23c,26a〜26c 頂部

Claims (13)

  1. 正極および負極と、
    前記正極および前記負極に接触する電解液と、
    前記正極と前記負極との間に配置される隔膜と、
    前記電解液を流動させる流動装置と
    を備え、
    前記隔膜は、前記正極の高さ方向に対して交差する長さ方向に沿うように延びる前記負極側に凸の複数の凸部と、隣り合う前記凸部に挟まれた凹部とを有することを特徴とするフロー電池。
  2. 前記正極と前記隔膜との間に配置され、前記電解液を保持する保液シートをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のフロー電池。
  3. 正極および負極と、
    前記正極および前記負極に接触する電解液と、
    前記電解液を流動させる流動装置と
    を備え、
    前記正極は、前記正極の高さ方向に対して交差する長さ方向に沿うように延びる前記負極側に凸の複数の凸部と、隣り合う前記凸部に挟まれた凹部とを有することを特徴とするフロー電池。
  4. 前記凹部と前記負極との間隔は、前記凸部の頂部と前記負極との間隔の1.1倍以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のフロー電池。
  5. 前記凸部の頂部と前記凸部の下端との間の幅が、前記凸部の前記頂部と前記凸部の上端との間の幅よりも小さいことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のフロー電池。
  6. 前記凸部の頂部と前記凸部の下端との幅をL1、前記凸部の頂部と前記凸部の上端との幅をL2としたとき、L1/L2が2/5以下であることを特徴とする請求項5に記載のフロー電池。
  7. 前記凸部の上端から下端までの幅が2mm以上20mm以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載のフロー電池。
  8. 前記複数の凸部のうち、前記凹部を挟んで下方に配置された第1凸部の頂部は、前記凹部を挟んで上方に配置された第2凸部の頂部よりも前記負極との間隔が小さいことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載のフロー電池。
  9. 前記第1凸部は、前記複数の凸部のうち、最下部に配置されることを特徴とする請求項8に記載のフロー電池。
  10. 前記第2凸部の頂部と前記負極との間隔は、前記第1凸部の頂部と前記負極との間隔の1.1倍以上であることを特徴とする請求項8または9に記載のフロー電池。
  11. 前記流動装置は、前記電解液中に気泡を発生させる発生部を含むことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つに記載のフロー電池。
  12. 前記負極は、前記正極を挟んで向かい合う第1負極および第2負極を含むことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1つに記載のフロー電池。
  13. 亜鉛を含み、前記電解液中を移動可能に混在する粉末
    をさらに備えることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1つに記載のフロー電池。
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