JP2019067632A - フロー電池 - Google Patents

フロー電池 Download PDF

Info

Publication number
JP2019067632A
JP2019067632A JP2017191947A JP2017191947A JP2019067632A JP 2019067632 A JP2019067632 A JP 2019067632A JP 2017191947 A JP2017191947 A JP 2017191947A JP 2017191947 A JP2017191947 A JP 2017191947A JP 2019067632 A JP2019067632 A JP 2019067632A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
negative electrode
electrode
flow battery
positive electrode
electrolytic solution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017191947A
Other languages
English (en)
Inventor
佐郷 文昭
Fumiaki Sago
文昭 佐郷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2017191947A priority Critical patent/JP2019067632A/ja
Publication of JP2019067632A publication Critical patent/JP2019067632A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Abstract

【課題】性能劣化を低減することができるフロー電池の提供。【解決手段】フロー電池1は、正極2及び負極3と、電解液6と、流動装置と、導電性部材とを備える。電解液6が、正極2及び負極3に接触し、流動装置が、電解液を流動させ、導電性部材が、正極2及び負極3の下方に配置され、負極3と電気的に接続される、フロー電池1。【選択図】図1

Description

開示の実施形態は、フロー電池に関する。
従来、正極と負極との間に、テトラヒドロキシ亜鉛酸イオン([Zn(OH)2−)を含有する電解液を循環させるフロー電池が知られている(例えば、非特許文献1参照)。
また、亜鉛種などの活物質を含む負極を、選択的イオン電導性を有するイオン電導層で覆うことでデンドライトの成長を抑制する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2015−185259号公報
Y. Ito. et al.: Zinc morphology in zinc-nickel flow assisted batteries and impact on performance, Journal of Power Sources, Vol. 196, pp. 2340-2345, 2011
しかしながら、上記に記載の電池では、電極表面に生成した活物質が充放電に寄与しない状態で脱落し、滞留することで電池性能が劣化する懸念があった。
実施形態の一態様は、上記に鑑みてなされたものであって、性能劣化を低減することができるフロー電池を提供することを目的とする。
実施形態の一態様に係るフロー電池は、正極および負極と、電解液と、流動装置と、導電性部材とを備える。電解液は、前記正極および前記負極に接触する。流動装置は、前記電解液を流動させる。導電性部材は、前記正極および前記負極の下方に配置され、前記負極と電気的に接続される。
実施形態の一態様のフロー電池によれば、性能劣化を低減することができる。
図1は、第1の実施形態に係るフロー電池の概略を示す図である。 図2は、第1の実施形態に係るフロー電池の電極間の接続の一例について説明する図である。 図3は、第2の実施形態に係るフロー電池の概略を示す図である。 図4は、第2の実施形態に係るフロー電池の電極間の接続の一例について説明する図である。 図5は、第3の実施形態に係るフロー電池の概略を示す図である。 図6は、第4の実施形態に係るフロー電池の概略を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本願の開示するフロー電池の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
<第1の実施形態>
図1は、第1の実施形態に係るフロー電池の概略を示す図である。図1に示すフロー電池1は、正極2と、負極3と、隔膜4,5と、電解液6と、粉末7と、発生部9と、供給部14と、筐体17と、上板18とを備える。フロー電池1は、発生部9で発生した気泡8を電解液6中で浮上させることにより電解液6を流動させる装置である。発生部9は、流動装置の一例である。
なお、説明を分かりやすくするために、図1には、鉛直上向きを正方向とし、鉛直下向きを負方向とするZ軸を含む3次元の直交座標系を図示している。かかる直交座標系は、後述の説明に用いる他の図面でも示す場合がある。また、図1に示すフロー電池1と同様の構成については同じ符号を付し、その説明を省略または簡略化する。
正極2は、例えば、ニッケル化合物、マンガン化合物またはコバルト化合物を正極活物質として含有する導電性の部材、あるいはニッケル金属である。ニッケル化合物は、例えば、オキシ水酸化ニッケル、水酸化ニッケル、コバルト化合物含有水酸化ニッケル等が使用できる。マンガン化合物は、例えば、二酸化マンガン等が使用できる。コバルト化合物は、例えば、水酸化コバルト、オキシ水酸化コバルト等が使用できる。また、正極2は、黒鉛、カーボンブラック、導電性樹脂等を含んでもよい。電解液6が分解される酸化還元電位の観点からは、正極2はニッケル化合物を含有してもよい。
負極3は、負極活物質を金属として含む。負極3は、例えば、ステンレスや銅などの金属板や、ステンレスや銅板の表面をニッケルやスズ、亜鉛でメッキ処理したものを使用することができる。また、メッキ処理された表面が一部酸化されたものを負極3として使用してもよい。
正極2は、正極2Aおよび正極2Bを含む。負極3は、負極3A、負極3Bおよび負極3Cを含む。正極2および負極3は、負極3Aと、正極2Aと、負極3Bと、正極2Bと、負極3Cとが予め定められた間隔でY軸方向に沿って順に並ぶように配置されている。このように隣り合う正極2と負極3との間隔をそれぞれ設けることにより、正極2と負極3との間における電解液6および気泡8の流通経路が確保される。
隔膜4,5は、正極2の厚み方向、すなわちY軸方向の両側を挟むように配置される。隔膜4,5は、電解液6に含まれるイオンの移動を許容する材料で構成される。具体的には、隔膜4,5の材料として、例えば、隔膜4,5が水酸化物イオン伝導性を有するように、陰イオン伝導性材料が挙げられる。陰イオン伝導性材料としては、例えば、有機ヒドロゲルのような三次元構造を有するゲル状の陰イオン伝導性材料、または固体高分子型陰イオン伝導性材料などが挙げられる。固体高分子型陰イオン伝導性材料は、例えば、ポリマーと、周期表の第1族〜第17族より選択された少なくとも一種類の元素を含有する、酸化物、水酸化物、層状複水酸化物、硫酸化合物およびリン酸化合物からなる群より選択された少なくとも一つの化合物とを含む。
隔膜4,5は、好ましくは、水酸化物イオンよりも大きいイオン半径を備えた[Zn(OH)2−等の金属イオン錯体の透過を抑制するように緻密な材料で構成されると共に所定の厚さを有する。緻密な材料としては、例えば、アルキメデス法で算出された90%以上、より好ましくは92%以上、さらに好ましくは95%以上の相対密度を有する材料が挙げられる。所定の厚さは、例えば、10μm〜1000μm、より好ましくは50μm〜500μmである。
この場合には、充電の際に、負極3A〜3Cにおいて析出する亜鉛がデンドライト(針状結晶)として成長し、隔膜4,5を貫通することを低減することができる。その結果、互いに向かい合う負極と正極との間の導通を低減することができる。
電解液6は、亜鉛種を含有するアルカリ水溶液である。電解液6中の亜鉛種は、[Zn(OH)2−として電解液6中に溶存している。電解液6は、例えば、KやOHを含むアルカリ水溶液に亜鉛種を飽和させたものを使用することができる。なお、電解液6は、後述する粉末7とともに調製すれば、充電容量を大きくできる。ここで、アルカリ水溶液としては、例えば、6.7moldm−3の水酸化カリウム水溶液を使用することができる。また、1dm−3の水酸化カリウム水溶液に対し、0.5molの割合でZnOを添加し、必要に応じて後述する粉末7を追加することにより電解液6を調製することができる。さらに、酸素発生抑制を目的に、水酸化リチウムや水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属の水酸化物を添加してもよい。
粉末7は、亜鉛を含む。具体的には、粉末7は、例えば粉末状に加工または生成された酸化亜鉛、水酸化亜鉛等である。粉末7は、アルカリ水溶液中には容易に溶解するが、亜鉛種の飽和した電解液6中には溶解せずに分散または浮遊し、一部が沈降した状態で電解液6中に混在する。電解液6が長時間静置されていた場合、ほとんどの粉末7が、電解液6の中で沈降した状態になることもあるが、電解液6に対流等を生じさせれば、沈降していた粉末7の一部は、電解液6に分散または浮遊した状態になる。つまり、粉末7は、電解液6中に移動可能に存在している。なお、ここで移動可能とは、粉末7が、周囲の他の粉末7の間にできた局所的な空間の中のみを移動できることではなく、電解液6の中を別の位置に粉末7が移動することにより、当初の位置以外の電解液6に粉末7が晒されるようになっていることを表す。さらに、移動可能の範疇には、正極2および負極3の両方の近傍まで粉末7が移動できるようになっていることや、筐体17内に存在する電解液6中の、ほぼどこにでも粉末7が移動できるようになっていることが含まれる。電解液6中に溶存する亜鉛種である[Zn(OH)2−が消費されると、電解液6中に混在する粉末7は、粉末7および電解液6が互いに平衡状態を維持するように電解液6中に溶存する亜鉛種が飽和するまで溶解する。
気泡8は、例えば正極2A,2B、負極3A,3B,3Cおよび電解液6に対して不活性な気体で構成される。このような気体としては、例えば、窒素ガス、ヘリウムガス、ネオンガス、またはアルゴンガスなどが挙げられる。電解液6に不活性な気体の気泡8を発生させることにより、電解液6の変性を低減することができる。また、例えば、亜鉛種を含有するアルカリ水溶液である電解液6の劣化を低減し、電解液6のイオン伝導度を高く維持することができる。なお、気体は空気であってもよい。
発生部9から電解液6中に供給された気体により発生した気泡8は、所定の間隔で配置された電極間、すなわち、負極3Aと正極2Aとの間、正極2Aと負極3Bとの間、負極3Bと正極2Bとの間、正極2Bと負極3Cとの間において、それぞれ電解液6中を浮上する。電解液6中を気泡8として浮上した気体は、電解液6の液面で消滅し、上板18と電解液6の液面との間に気体層13を構成する。
ここで、フロー電池1における電極反応について、正極活物質として水酸化ニッケルを適用したニッケル亜鉛電池を例に挙げて説明する。充電時における正極2および負極3での反応式はそれぞれ、以下のとおりである。
正極:Ni(OH) + OH → NiOOH + HO + e
負極:[Zn(OH)2− + 2e → Zn +4OH
一般的には、この反応に伴って負極3で生成したデンドライトが正極2側へ成長し、正極2と負極3とが導通する懸念がある。反応式から明らかなように、負極3では、充電により亜鉛が析出するのに伴い、負極3の近傍における[Zn(OH)2−の濃度が低下する。そして、析出した亜鉛の近傍で[Zn(OH)2−の濃度が低下する現象が、デンドライトとして成長する一因である。すなわち、充電時に消費される電解液6中の[Zn(OH)2−を補給することにより、電解液6中の亜鉛種である[Zn(OH)2−の濃度が飽和状態に保持される。これにより、デンドライトの成長が低減され、正極2と負極3との導通が低減される。
第1の実施形態に係るフロー電池1では、電解液6中に亜鉛を含む粉末7を混在させるとともに、発生部9の吐出口10aから電解液6中に気体を供給して気泡8を発生させる。気泡8は、負極3Aと正極2Aとの間、正極2Aと負極3Bとの間、負極3Bと正極2Bとの間、正極2Bと負極3Cとの間のそれぞれにおいて筐体17の下方から上方に向かって電解液6中を浮上する。
また、電極間における上記した気泡8の浮上に伴い、電解液6には上昇液流が発生し、負極3Aと正極2Aとの間、正極2Aと負極3Bとの間、負極3Bと正極2Bとの間、正極2Bと負極3Cとの間では筐体17の内底側から上方に向かって電解液6が流動する。そして、電解液6の上昇液流に伴い、主に筐体17の内壁17aと負極3Aとの間、および内壁17bと負極3Cとの間で下降液流が発生し、電解液6が筐体17の上方から下方に向かって流動する。
これにより、充電によって電解液6中の[Zn(OH)2−が消費されると、これに追従するように粉末7中の亜鉛が溶解することで[Zn(OH)2−が電解液6中に補給される。このため、電解液6中の[Zn(OH)2−の濃度を飽和状態に保つことができ、デンドライトの成長に伴う正極2と負極3との導通を低減することができる。
なお、粉末7としては、酸化亜鉛および水酸化亜鉛以外に、金属亜鉛、亜鉛酸カルシウム、炭酸亜鉛、硫酸亜鉛、塩化亜鉛などが挙げられ、酸化亜鉛および水酸化亜鉛が好ましい。
また、負極3では、放電によりZnが消費され、[Zn(OH)2−を生成するが、電解液6はすでに飽和状態であるため、電解液6中では、過剰となった[Zn(OH)2−からZnOが析出する。このとき負極3で消費される亜鉛は、充電時に負極3の表面に析出した亜鉛である。このため、元来亜鉛種を含有する負極を用いて充放電を繰り返す場合とは異なり、負極3の表面形状が変化するいわゆるシェイプチェンジが生じない。これにより、第1の実施形態に係るフロー電池1によれば、負極3の経時劣化を低減することができる。なお、電解液6の状態によっては、過剰となった[Zn(OH)2−から析出するのは、Zn(OH)や、ZnOとZn(OH)とが混合したものになる。
第1の実施形態に係るフロー電池1についてさらに説明する。発生部9は、筐体17の下部、より具体的には正極2および負極3の下方に配置されている。発生部9は、天板10と本体部11とを含む。
本体部11は、後述する供給部14から供給された気体を一時的に貯留するよう内部が中空となっている。天板10は、本体部11の中空部分を覆うよう本体部11の上に配置されており、X軸方向およびY軸方向に沿って並ぶ複数の吐出口10aを有している。
発生部9は、供給部14から本体部11に供給された気体を吐出口10aから吐出することにより、電解液6中に気泡8を発生させる。吐出口10aは、例えば0.05mm以上0.5mm以下の直径を有する。吐出口10aの直径をこのように規定することにより、吐出口10aから本体部11の内部に電解液6や粉末7が進入する不具合を低減することができる。また、吐出口10aから吐出される気体に対し、気泡8を発生させるのに適した圧力損失を与えることができる。
また、吐出口10aのX軸方向に沿った間隔(ピッチ)は、例えば、2.5mm以上10mm以下である。ただし、吐出口10aは、発生した気泡8を互いに向かい合う正極2と負極3との間にそれぞれ適切に流動させることができるように配置されるものであれば、大きさや間隔に制限はない。
上述したように、負極3の表面には充電により析出した亜鉛が付着する。負極3に付着した亜鉛が負極3付近における電解液6や気泡8の流動、あるいはフロー電池1の振動等により脱落し、充放電に寄与しない状態で筐体17中に滞留すると、負極活物質として活用することができず、クーロン効率の低下や、サイクル寿命の低下を起こす懸念がある。また、負極3の表面に付着した亜鉛が発生部9の上に脱落し、滞留すると、吐出口10aの目詰まりや負極3や正極2との導通により短絡する可能性がある。
そこで、第1の実施形態に係るフロー電池1では、負極3A,3B,3Cが端部3Aa,3Ba,3Caをそれぞれ有することとした。すなわち、端部3Aa,3Ba,3Caは、負極3A,3B,3Cと電気的に接続される導電性部材の一例である。
端部3Aaは、負極3Aの下端から、正極2A側すなわちY軸正方向側に延びるように形成されている。また、端部3Baは、負極3Bの下端から、正極2A側および正極2B側すなわちY軸方向の両側に延びるように形成されており、負極3BはX軸方向から見て逆T字形状を有している。そして、端部3Caは、負極3Cの下端から正極2B側すなわちY軸負方向側に延びるように形成されている。また、端部3Aa,3Ba,3Caには、発生部9で発生した気泡8の浮上を妨げないように吐出口10aの上方にそれぞれ開口3aが設けられている。
図1に示すように、端部3Aaは、平面視で正極2Aの一部と重なるように配置されている。端部3Baは、平面視で正極2Aおよび正極2Bの一部と重なるように配置されている。端部3Caは、平面視で正極2Bの一部と重なるように配置されている。そして、負極3から脱落し、沈降した亜鉛は、端部3Aa,3Ba,3Caのいずれかに付着することとなる。
端部3Aa,3Ba,3Caに付着した亜鉛は、負極3から脱落する前の状態と同様の挙動を示す。すなわち、端部3Aa,3Ba,3Caに付着した亜鉛は、放電時には負極活物質として消費され、電解液6中に溶解する。このように、負極3から脱落した亜鉛が沈降しやすい箇所に端部3Aa,3Ba,3Caを配置することにより、負極3に析出した亜鉛が脱落した場合であっても、端部3Aa,3Ba,3Caに付着させることで負極活物質として再び放電反応に寄与させることができる。このため、第1の実施形態に係るフロー電池1によれば、例えばクーロン効率の低下や電池反応に供される負極活物質の減少といった不具合に伴う性能劣化が低減される。
第1の実施形態に係るフロー電池1についてさらに説明する。発生部9、筐体17および上板18は、例えば、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラフルオロエチレンなど、耐アルカリ性および絶縁性を有する樹脂材料で構成される。発生部9の天板10および本体部11は、好ましくは互いに同じ材料で構成されるが、異なる材料で構成されてもよい。また、筐体17および上板18は、好ましくは互いに同じ材料で構成されるが、異なる材料で構成されてもよい。また、筐体17および上板18は、発生部9とは同じ材料で構成されてもよく、また異なる材料で構成されてもよい。
供給部14は、配管16を介して筐体17の内部から回収された気体を、配管15を介して発生部9に供給する。供給部14は、例えば気体を移送可能なポンプ(気体ポンプ)、コンプレッサまたはブロワである。供給部14の気密性を高くすれば、気体や電解液6に由来する水蒸気を外部に漏出させることによるフロー電池1の発電性能の低下が起きにくい。
次に、フロー電池1における電極間の接続について説明する。図2は、第1の実施形態に係るフロー電池1の電極間の接続の一例について説明する図である。
図2に示すように、負極3A,3Bおよび3Cは、負極3A,3Bおよび3Cがそれぞれ有するタブ3A1,3B1,3C1を介して並列接続されている。また、正極2Aおよび2Bは、正極2Aおよび2Bがそれぞれ有するタブ2A1,2B1を介して並列接続されている。このように負極3および正極2をそれぞれ並列に接続することにより、正極2および負極3の総数が異なる場合であってもフロー電池1の各電極間を適切に接続し、使用することができる。
なお、上記したフロー電池1では、合計5枚の電極が、負極3および正極2が交互に配置されるように構成されたが、これに限らず、3枚または6枚以上の電極を交互に配置するようにしてもよく、正極2および負極3をそれぞれ1枚ずつ配置させてもよい。また、上記したフロー電池1では、両端がともに負極(3A,3C)となるように構成されたが、これに限らず、両端がともに正極となるように構成してもよい。
さらに、一方の端部が正極2、他方の端部が負極3となるように同枚数の負極3および正極2をそれぞれ交互に配置してもよい。かかる場合、電極間の接続は並列であってもよく、直列であってもよい。
<第2の実施形態>
図3は、第2の実施形態に係るフロー電池の概略を示す図である。図3に示すフロー電池1Aは、図1に示す負極3の端部3Aa,3Ba,3Caに代えて、導電性部材の一例である接続電極12を有することを除き、第1の実施形態に係るフロー電池1と同様の構成を有している。
接続電極12は、正極2および負極3の下方に配置される。また、接続電極12の上面は、負極3A,3B,3Cの下端と溶接やはんだ等により接合され、一体化されている。また、接続電極12には、発生部9で発生した気泡8の浮上を妨げないように吐出口10aの上方にそれぞれ開口12aが設けられている。
図1に示すように、接続電極12は、平面視で負極3Aから負極3Cまで至る領域と重なるように配置されており、負極3から脱落し、沈降した亜鉛は、接続電極12の上面に付着することとなる。
接続電極12に付着した亜鉛は、負極3から脱落する前の状態と同様の挙動を示す。すなわち、接続電極12に付着した亜鉛は、放電時には負極活物質として消費され、電解液6中に溶解する。このように、負極3から脱落した亜鉛が沈降しやすい箇所に負極3と電気的に接続された接続電極12を配置することにより、負極3に析出した亜鉛が脱落した場合であっても、接続電極12に付着させることで負極活物質として再び放電反応に寄与させることができる。このため、第2の実施形態に係るフロー電池1Aによれば、例えばクーロン効率の低下や電池反応に供される負極活物質の減少といった不具合に伴う性能劣化が低減される。
次に、フロー電池1Aにおける電極間の接続について説明する。図4は、第2の実施形態に係るフロー電池1Aの電極間の接続の一例について説明する図である。
図4に示すように、負極3A,3Bおよび3Cは、負極3A,3Bおよび3Cの下端に接続された接続電極12を介して並列接続されている。また、正極2Aおよび2Bは、正極2Aおよび2Bがそれぞれ有するタブ2A1,2B1を介して並列接続されている。このように負極3および正極2をそれぞれ並列に接続することにより、負極3が接続電極12を介して電気的に接続された場合であってもフロー電池1Aの各電極間を適切に接続し、使用することができる。なお、第2の実施形態に係るフロー電池1Aでは、タブ3A1,3B1,3C1は使用されないため、必ずしも有しなくてよい。
<第3の実施形態>
図5は、第3の実施形態に係るフロー電池の概略を示す図である。図5に示すフロー電池1Bは、図3に示す接続電極12および発生部9に代えて、接続部材22および発生部19を有することを除き、第2の実施形態に係るフロー電池1Aと同様の構成を有している。
発生部19は、天板10に代えて導電性の材料で構成された天板20を有することを除き、発生部9と同様に構成される。すなわち、天板20は、導電性部材の一例である。また、天板20は、天板10における吐出口10aに対応する吐出口20aを有する。ここで、天板20の材料は、例えば負極3と同じとすることができる。具体的には、天板20は、ステンレスや銅などの金属板や、ステンレスや銅板の表面をニッケルやスズ、亜鉛でメッキ処理したものを使用することができる。また、メッキ処理された表面が一部酸化されたものを天板20として使用してもよい。なお、天板20は、負極3と異なる材料で構成されてもよく、例えば、天板20においては、負極活物質の有無は問わない。
また、接続部材22は、導電性の材料で構成される。具体的には、接続部材22は、例えば負極3または天板20と同じ材料で構成された板状または棒状の部材であってもよく、また、銅線やニッケル線等の電線であってもよい。
接続部材22は、接続部材22a,22b,22cを含む。接続部材22a,22b,22cは、負極3A,3B,3Cおよび天板20と溶接やはんだ等によりそれぞれ接合され、負極3A,3B,3Cと天板20とをそれぞれ電気的に接続する。
負極3から脱落し、天板20に付着した亜鉛は、負極3から脱落する前の状態と同様の挙動を示す。すなわち、天板20に付着した亜鉛は、放電時には負極活物質として消費され、電解液6中に溶解する。このように、負極3から脱落した亜鉛が沈降しやすい発生部19の天板20を導電性の部材で構成し、さらに天板20と負極3とを電気的に接続することにより、負極3に析出した亜鉛が脱落した場合であっても、天板20に付着させることで負極活物質として再び放電反応に寄与させることができる。このため、第3の実施形態に係るフロー電池1Bによれば、例えばクーロン効率の低下や電池反応に供される負極活物質の減少、さらには吐出口20aの目詰まりといった不具合に伴う性能劣化が低減される。
<第4の実施形態>
図6は、第4の実施形態に係るフロー電池の概略を示す図である。図6に示すフロー電池1Cは、図1に示す発生部9、供給部14、配管15,16、に代えて、供給部14a、配管15a,16aを備えることを除き、第1の実施形態に係るフロー電池1と同様の構成を有している。
供給部14aは、配管16aを介して筐体17の内部から回収された、粉末7が混在する電解液6を、配管15aを介して筐体17の下部に供給する。供給部14aは、流動装置の一例である。
供給部14aは、例えば電解液6を移送可能なポンプである。供給部14aの気密性を高くすれば、粉末7および電解液6を外部に漏出させることによるフロー電池1Cの発電性能の低下が起きにくい。そして、筐体17の内部に送られた電解液6は、第1の実施形態に係るフロー電池1と同様に、各電極間を上方に流動する間に充放電反応に供されることとなる。
このように発生部9を有しないフロー電池1Cにおいても、負極3から脱落した亜鉛が沈降しやすい正極2および負極3の下方に端部3Aa,3Ba,3Caを配置することにより、負極3に析出した亜鉛が例えば電解液6の流動や析出した亜鉛の自重等により脱落した場合であっても、端部3Aa,3Ba,3Caに付着させることで負極活物質として再び放電反応に寄与させることができる。このため、第4の実施形態に係るフロー電池1Cによれば、例えばクーロン効率の低下や電池反応に供される負極活物質の減少といった不具合に伴う性能劣化が低減される。
なお、図6に示すフロー電池1Cでは、配管16aに接続された開口が、各電極の主面と向かい合う内壁17b、すなわち筐体17のY軸方向側の端部に設けられているが、これに限らず、X軸方向側の端部に設けられてもよい。
また、図6に示すフロー電池1Cでは、供給部14aは、粉末7が混在する電解液6を供給するとしたが、これに限らず、電解液6のみを供給することとしてもよい。かかる場合、例えば配管16aの途中に、粉末7が混在する電解液6を一時的に貯留するタンクを設け、タンク内部において電解液6中に溶解する[Zn(OH)2−の濃度を調整することとしてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、図3に示すフロー電池1Aの発生部9、供給部14、配管15,16、に代えて、図6に示す供給部14a、配管15a,16aを備えてもよい。
また、図3に示す接続電極12は、負極3A,3B,3Cのそれぞれと電気的に接続された一つの部材として説明したが、これに限らず、例えば負極3Aと負極3B、負極3Bと負極3Cをそれぞれ電気的に接続する二以上の部材で構成されてもよい。また、接続電極12および負極3A,3B,3Cを一体に成形したものを負極3として使用してもよい。
また、接続電極12は、気泡8の浮上を妨げないことを主たる目的とした開口12aを有するとして説明したが、電解液6の円滑な流通を目的とした開口をさらに有してもよい。
また、図5に示す天板20は、本体部11を覆う全体を導電性の材料とするとして図示したが、これに限らず、天板20の少なくとも一部を導電性部材で構成すればよい。具体的には、例えば負極3から脱落した亜鉛が沈降しやすい負極3の下方や、亜鉛の堆積による短絡が懸念される正極2の下方、さらには目詰まりによる不具合が懸念される吐出口20aの周囲については、天板20の材料を少なくとも導電性とするとよい。かかる場合、天板20の導電性部材で構成された導電性部分がそれぞれ負極3と電気的に接続されていればよく、導電性部分同士の電気的な接続の有無は問わない。
また、発生部9,19はいずれも、筐体17の内部に配置させたが、これに限らず、例えば筐体17の下方に配置させてもよい。かかる場合、天板10,20は筐体17の内底と一体化されることとなる。
また、上記した各実施形態では、電解液6中に粉末7が混在されているとして説明したが、これに限らず、粉末7を有しなくてもよい。かかる場合、負極3が含有する負極活物質を増量するとよい。
また、上記した各実施形態では、隔膜4,5は正極2の厚み方向の両側を挟むように配置されるとして説明したが、これに限らず、正極2と負極3との間に配置されていればよく、また、正極2を被覆していてもよい。
なお、供給部14,14aは、常時動作させてもよいが、電力消費を低減する観点から、放電時には充電時よりも気体の供給レートを低下させてもよい。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
1,1A,1B,1C フロー電池
2,2A,2B 正極
3,3A,3B,3C 負極
3Aa,3Ba,3Ca 端部
4,5 隔膜
6 電解液
7 粉末
8 気泡
9,19 発生部
10,20 天板
10a,20a 吐出口
11 本体部
12 接続電極
14,14a 供給部
17 筐体
18 上板
22,22a,22b,22c 接続部材

Claims (6)

  1. 正極および負極と、
    前記正極および前記負極に接触する電解液と、
    前記電解液を流動させる流動装置と、
    前記正極および前記負極の下方に配置され、前記負極と電気的に接続される導電性部材と
    を備えることを特徴とするフロー電池。
  2. 前記導電性部材は、前記負極の下端に沿うように延びる前記負極の端部であることを特徴とする請求項1に記載のフロー電池。
  3. 前記負極は、前記正極を挟んで向かい合う第1負極および第2負極を含み、
    前記導電性部材は、前記第1負極および前記第2負極を接続するように設けられた接続電極であることを特徴とする請求項1に記載のフロー電池。
  4. 前記流動装置は、前記電解液中に気泡を発生させる発生部を含み、
    前記接続電極は、前記電解液および前記気泡が流通可能な開口を有し、
    前記気泡は、前記第1負極と前記正極との間、および前記正極と前記第2負極との間を浮上し、
    前記電解液は、前記電解液を収容する筐体の第1内壁と前記第1負極との間、および前記第1内壁と向かい合う前記筐体の第2内壁と前記第2負極との間を下降することを特徴とする請求項3に記載のフロー電池。
  5. 前記流動装置は、前記電解液中に気泡を発生させる発生部を含み、
    前記導電性部材は、前記電解液中に気体を吐出する吐出口を有する前記発生部の天板の少なくとも一部であることを特徴とする請求項1に記載のフロー電池。
  6. 亜鉛を含み、前記電解液中を移動可能に混在する粉末
    をさらに備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のフロー電池。
JP2017191947A 2017-09-29 2017-09-29 フロー電池 Pending JP2019067632A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017191947A JP2019067632A (ja) 2017-09-29 2017-09-29 フロー電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017191947A JP2019067632A (ja) 2017-09-29 2017-09-29 フロー電池

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019067632A true JP2019067632A (ja) 2019-04-25

Family

ID=66340754

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017191947A Pending JP2019067632A (ja) 2017-09-29 2017-09-29 フロー電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019067632A (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4039729A (en) * 1974-05-09 1977-08-02 Deutsche Automobilgesellschaft Mbh, Firma Rechargeable galvanic cell with zinc electrode and auxiliary structure
JPS59189570A (ja) * 1983-01-13 1984-10-27 ストルク スクリ−ンスベ−・ハウ 蓄電池
CN101677135A (zh) * 2008-09-18 2010-03-24 中国人民解放军63971部队 一种锌锰液流电池
US20120015264A1 (en) * 2010-07-19 2012-01-19 Fluidic, Inc. Electrochemical cell with catch tray
WO2017142042A1 (ja) * 2016-02-16 2017-08-24 京セラ株式会社 フロー電池

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4039729A (en) * 1974-05-09 1977-08-02 Deutsche Automobilgesellschaft Mbh, Firma Rechargeable galvanic cell with zinc electrode and auxiliary structure
JPS59189570A (ja) * 1983-01-13 1984-10-27 ストルク スクリ−ンスベ−・ハウ 蓄電池
CN101677135A (zh) * 2008-09-18 2010-03-24 中国人民解放军63971部队 一种锌锰液流电池
US20120015264A1 (en) * 2010-07-19 2012-01-19 Fluidic, Inc. Electrochemical cell with catch tray
WO2017142042A1 (ja) * 2016-02-16 2017-08-24 京セラ株式会社 フロー電池

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6789279B2 (ja) フロー電池
JP6694955B2 (ja) 亜鉛電池および亜鉛フロー電池
JP6765939B2 (ja) フロー電池
JP6693840B2 (ja) フロー電池
JP2019067637A (ja) フロー電池
JP7248776B2 (ja) 二次電池
JP6765900B2 (ja) フロー電池
WO2019151454A1 (ja) フロー電池
JP2018170231A (ja) フロー電池
JP2019067632A (ja) フロー電池
JP2019102181A (ja) フロー電池
JP7025243B2 (ja) フロー電池
JP2019067636A (ja) フロー電池
JP6925937B2 (ja) フロー電池
JP2019079750A (ja) フロー電池
WO2021039998A1 (ja) 二次電池
JP2021125305A (ja) 二次電池
JP2019192617A (ja) フロー電池
JP2019102245A (ja) 二次電池およびフロー電池
JP2018166050A (ja) 二次電池
JP2019117767A (ja) フロー電池
JP7000591B2 (ja) 二次電池
WO2021107151A1 (ja) 二次電池
JP7109315B2 (ja) フロー電池
JP2019133864A (ja) フロー電池

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200312

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201028

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201104

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210601

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20211130