JP2020057475A - 正極構造体およびフロー電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】電極内部への電解液の拡散性を向上することができる正極構造体およびフロー電池を提供する。【解決手段】正極構造体20は、成形体30と、板状部材とを備える。成形体は、活物質を含む。板状部材は、成形体と向かい合う第1面および第1面とは反対側に位置する第2面を貫通する複数の貫通孔43,63を含む。板状部材は、第1面が成形体と接触する接触領域と第1面が成形体と非接触の非接触領域とを含む。成形体の長さ方向に隣り合う貫通孔間における、第1面に沿った接触領域の長さは、第1面に沿った貫通孔間の全長の1/4以上である。【選択図】図3

Description

開示の実施形態は、正極構造体およびフロー電池に関する。
従来、正極と負極との間に、テトラヒドロキシ亜鉛酸イオン([Zn(OH)2−)を含有する電解液を循環させるフロー電池が知られている。
また、複数の貫通孔を設けた金属製の筐体内に活物質を含む成形体を収容したいわゆるポケット式電極が知られている。
特開昭60−250559号公報
Y. Ito. et al.: Zinc morphology in zinc-nickel flow assisted batteries and impact on performance, journal of Power Sources, Vol. 196, pp. 2340-2345, 2011
しかしながら、上記に記載の電池では、電極内部への電解液の拡散性の面で改善の余地があった。
実施形態の一態様は、上記に鑑みてなされたものであって、電極内部への電解液の拡散性を向上することができる正極構造体およびフロー電池を提供することを目的とする。
実施形態の一態様に係る正極構造体は、成形体と、集電部材とを備える。成形体は、活物質を含む。集電部材は、前記成形体と向かい合う第1面および前記第1面とは反対側に位置する第2面を貫通する複数の貫通孔を含む。前記集電部材は、前記第1面が前記成形体と接触する接触領域と前記第1面が前記成形体と非接触の非接触領域とを含む。前記成形体の長さ方向に隣り合う前記貫通孔間における、前記第1面に沿った前記接触領域の長さは、前記第1面に沿った前記貫通孔間の全長の1/4以上である。
実施形態の一態様の正極構造体およびフロー電池によれば、電極内部への電解液の拡散性を向上することができる。
図1は、第1の実施形態に係るフロー電池の概略を示す図である。 図2は、第1の実施形態に係る正極構造体の一例について説明する図である。 図3は、図2のA−A断面図である。 図4は、図3の部分拡大図である。 図5は、非接触領域の有無によるクーロン効率の相違について比較する説明図である。 図6は、図2のB−B断面図である。 図7は、空隙の有無によるクーロン効率の相違について比較する説明図である。 図8は、フロー電池の電極間の接続の一例について説明する図である。 図9は、第1の実施形態の第1変形例に係る正極構造体の一例について説明する図である。 図10は、第1の実施形態の第2変形例に係る正極構造体の一例について説明する図である。 図11は、第1の実施形態の変形例に係る成形体の一例について説明する図である。 図12は、第2の実施形態に係るフロー電池の概略を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本願の開示する正極構造体およびフロー電池の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
<第1の実施形態>
[フロー電池]
図1は、第1の実施形態に係るフロー電池の概略を示す図である。図1に示すフロー電池1は、筐体17に収容された反応部10および発生部9と、供給部14とを備える。反応部10は、正極2と、負極3と、隔膜4,5と、電解液6と、粉末7とを備える。フロー電池1は、発生部9で発生した気泡8を電解液6中で浮上させることにより反応部10内に収容された電解液6を流動させる装置である。発生部9は、流動装置の一例である。
なお、説明を分かりやすくするために、図1には、鉛直上向きを正方向とし、鉛直下向きを負方向とするZ軸を含む3次元の直交座標系を図示している。かかる直交座標系は、後述の説明に用いる他の図面でも示す場合がある。
正極2は、1または複数の正極構造体20を有する。正極構造体20は、成形体30と、集電部材80とを含む。なお、正極構造体20の詳細については後述する。
負極3は、負極活物質を金属として含む。負極3は、例えば、ステンレスや銅などの金属板や、ステンレスや銅板の表面をニッケルやスズ、亜鉛でメッキ処理したものを使用することができる。また、メッキ処理された表面が一部酸化されたものを負極3として使用してもよい。
負極3は、正極2を挟んで互いに向かい合うように配置された負極3aおよび負極3bを含む。正極2および負極3は、負極3aと、正極2と、負極3bとが予め定められた間隔でY軸方向に沿って順に並ぶように配置されている。このように隣り合う正極2と負極3との間隔をそれぞれ設けることにより、正極2と負極3との間における電解液6および気泡8の流通経路が確保される。
隔膜4,5は、正極2の厚み方向、すなわちY軸方向の両側を挟むように配置される。隔膜4,5は、電解液6に含まれるイオンの移動を許容する材料で構成される。具体的には、隔膜4,5の材料として、例えば、隔膜4,5が水酸化物イオン伝導性を有するように、陰イオン伝導性材料が挙げられる。陰イオン伝導性材料としては、例えば、有機ヒドロゲルのような三次元構造を有するゲル状の陰イオン伝導性材料、または固体高分子型陰イオン伝導性材料などが挙げられる。固体高分子型陰イオン伝導性材料は、例えば、ポリマーと、周期表の第1族〜第17族より選択された少なくとも一種類の元素を含有する、酸化物、水酸化物、層状複水酸化物、硫酸化合物およびリン酸化合物からなる群より選択された少なくとも一つの化合物とを含む。
隔膜4,5は、好ましくは、水酸化物イオンよりも大きいイオン半径を備えた[Zn(OH)2−等の金属イオン錯体の透過を抑制するように緻密な材料で構成されると共に所定の厚さを有する。緻密な材料としては、例えば、アルキメデス法で算出された90%以上、より好ましくは92%以上、さらに好ましくは95%以上の相対密度を有する材料が挙げられる。所定の厚さは、例えば、10μm〜1000μm、より好ましくは50μm〜500μmである。
この場合には、充電の際に、負極3a,3bにおいて析出する亜鉛がデンドライト(針状結晶)として成長し、隔膜を貫通することを低減することができる。その結果、互いに向かい合う負極3と正極2との間の導通を低減することができる。
電解液6は、亜鉛種を含有するアルカリ水溶液である。電解液6中の亜鉛種は、[Zn(OH)2−として電解液6中に溶存している。電解液6は、例えば、KやOHを含むアルカリ水溶液に亜鉛種を飽和させたものを使用することができる。なお、電解液6は、後述する粉末7とともに調製すれば、充電容量を大きくできる。ここで、アルカリ水溶液としては、例えば、6.7moldm−3の水酸化カリウム水溶液を使用することができる。また、1dm−3の水酸化カリウム水溶液に対し、0.5molの割合でZnOを添加し、必要に応じて後述する粉末7を追加することにより電解液6を調製することができる。さらに、酸素発生抑制を目的に、水酸化リチウムや水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属化合物を添加してもよい。
粉末7は、亜鉛を含む。具体的には、粉末7は、例えば粉末状に加工または生成された酸化亜鉛、水酸化亜鉛等である。粉末7は、アルカリ水溶液中には容易に溶解するが、亜鉛種の飽和した電解液6中には溶解せずに分散または浮遊し、一部が沈降した状態で電解液6中に混在する。電解液6が長時間静置されていた場合、ほとんどの粉末7が、電解液6の中で沈降した状態になることもあるが、電解液6に対流等を生じさせれば、沈降していた粉末7の一部は、電解液6に分散または浮遊した状態になる。つまり、粉末7は、電解液6中に移動可能に存在している。なお、ここで移動可能とは、粉末7が、周囲の他の粉末7の間にできた局所的な空間の中のみを移動できることではなく、電解液6の中を別の位置に粉末7が移動することにより、当初の位置以外の電解液6に粉末7が晒されるようになっていることを表す。さらに、移動可能の範疇には、正極2および負極3の両方の近傍まで粉末7が移動できるようになっていることや、筐体17内に存在する電解液6中の、ほぼどこにでも粉末7が移動できるようになっていることが含まれる。電解液6中に溶存する亜鉛種である[Zn(OH)2−が消費されると、電解液6中に混在する粉末7は、粉末7および電解液6が互いに平衡状態を維持するよう電解液6中に溶存する亜鉛種が飽和に近づくように溶解する。粉末7は、電解液6中の亜鉛濃度を調整するとともに、電解液6のイオン伝導度を高く維持することができる。
気泡8は、例えば正極2、負極3および電解液6に対して不活性な気体で構成される。このような気体としては、例えば、窒素ガス、ヘリウムガス、ネオンガス、またはアルゴンガスなどが挙げられる。電解液6に不活性な気体の気泡8を発生させることにより、電解液6の変性を低減することができる。また、例えば、亜鉛種を含有するアルカリ水溶液である電解液6の劣化を低減し、電解液6のイオン伝導度を高く維持することができる。なお、気体は空気を含有してもよい。
発生部9から電解液6中に供給された気体により発生した気泡8は、所定の間隔で配置された電極間、より具体的には、負極3aと正極2との間、正極2と負極3bとの間において、それぞれ電解液6中を浮上する。電解液6中を気泡8として浮上した気体は、電解液6の液面6aで消滅し、上板18と電解液6の液面6aとの間に気体層13を構成する。
ここで、フロー電池1における電極反応について、成形体30が有する活物質として水酸化ニッケルを適用したニッケル亜鉛電池を例に挙げて説明する。充電時における正極2および負極3での反応式はそれぞれ、以下のとおりである。
正極:Ni(OH) + OH → NiOOH + HO + e
負極:[Zn(OH)2− + 2e → Zn +4OH
一般的には、この反応に伴って負極3で生成したデンドライトが正極2側へ成長し、正極2と負極3とが導通する懸念がある。反応式から明らかなように、負極3では、充電により亜鉛が析出するのに伴い、負極3の近傍における[Zn(OH)2−の濃度が低下する。そして、析出した亜鉛の近傍で[Zn(OH)2−の濃度が低下する現象が、デンドライトとして成長する一因である。すなわち、充電時に消費される電解液6中の[Zn(OH)2−を補給することにより、電解液6中の亜鉛種である[Zn(OH)2−の濃度が高い状態に保持される。これにより、デンドライトの成長が低減され、正極2と負極3とが導通する可能性が低減される。
放電に伴って負極3から出る亜鉛種は、亜鉛種濃度の高い電解液6に対しても溶けやすい。したがって、放電後の電解液6は、亜鉛種濃度が高く、飽和量に近くなっている。一方、最初に用意する電解液6として、単に酸化亜鉛を溶かしたものを用いると、亜鉛種濃度は、飽和量よりも低く、デンドライトが成長しやすくなる。そのため、フロー電池1に最初に入れる電解液6としては、上述した方法などで作製した、亜鉛種濃度がほぼ飽和したもの、あるいは過飽和となったものを使用するのがよい。
第1の実施形態に係るフロー電池1では、電解液6中に亜鉛を含む粉末7を混在させるとともに、発生部9の吐出口9aから電解液6中に気体を供給して気泡8を発生させる。気泡8は、負極3aと正極2との間、正極2と負極3bとの間のそれぞれにおいて筐体17の下方から上方に向かって電解液6中を浮上する。
また、電極間における上記した気泡8の浮上に伴い、電解液6には上昇液流が発生し、負極3aと正極2との間、正極2と負極3bとの間では反応部10の内底10e側から上方に向かって電解液6が流動する。そして、電解液6の上昇液流に伴い、主に反応部10の内壁10aと負極3aとの間、および内壁10bと負極3bとの間で下降液流が発生し、電解液6が反応部10の内部を上方から下方に向かって流動する。
これにより、充電によって電解液6中の[Zn(OH)2−が消費されると、これに追従するように粉末7中の亜鉛が溶解することで[Zn(OH)2−が電解液6中に補給される。このため、電解液6中の[Zn(OH)2−を濃度が高い状態に保つことができ、デンドライトの成長に伴う正極2と負極3との導通の可能性を低減することができる。
なお、粉末7としては、酸化亜鉛および水酸化亜鉛以外に、金属亜鉛、亜鉛酸カルシウム、炭酸亜鉛、硫酸亜鉛、塩化亜鉛などが挙げられ、酸化亜鉛および水酸化亜鉛が好ましい。
また、負極3では、放電によりZnが消費され、[Zn(OH)2−を生成するが、電解液6はすでに飽和状態であるため、電解液6中では、過剰となった[Zn(OH)2−からZnOが析出する。このとき負極3で消費される亜鉛は、充電時に負極3の表面に析出した亜鉛である。このため、元来亜鉛種を含有する負極を用いて充放電を繰り返す場合とは異なり、負極3の表面形状が変化するいわゆるシェイプチェンジが生じない。これにより、第1の実施形態に係るフロー電池1によれば、負極3の経時劣化を低減することができる。なお、電解液6の状態によっては、過剰となった[Zn(OH)2−から析出するのは、Zn(OH)や、ZnOとZn(OH)とが混合したものになる。
上記したように、負極3では、電解液6中の[Zn(OH)2−を濃度が高い状態に保つことによりデンドライトの成長が低減される。ただし、充電時に飽和状態または高濃度の[Zn(OH)2−を含有する電解液6が負極3の近傍に滞留すると、苔状に析出した亜鉛が負極3の表面に付着する場合がある。苔状に析出した亜鉛は、例えば嵩密度が4120kg・m−3程度である平常時に析出した亜鉛と比較して嵩高いため、正極2と負極3との間隔が狭まることで気泡8や電解液6の流れが阻害され、反応部10内に収容された電解液6が滞留しやすくなる。また、負極3に析出した苔状の亜鉛が正極2にまで到達すると、負極3と正極2とが導通する。
そこで、反応部10に収容される電解液6の単位時間当たりの流量に上限を設けるとよい。具体的には、気泡8の発生量、すなわち発生部9から反応部10の内部に吐出される気体の供給量を1分間当たり2dm以下、特に1dm以上2dm以下とすることができる。このように気泡8の発生量を規定することにより、負極3の表面における樹状または苔状の亜鉛の析出が低減する。このため、負極3と正極2とが導通する不具合が低減する。
第1の実施形態に係るフロー電池1についてさらに説明する。発生部9は、反応部10の下方に配置されている。発生部9は、後述する供給部14から供給された気体を一時的に貯留するよう内部が中空となっている。また、反応部10の内底10eは、発生部9の中空部分を覆うように配置されており、発生部9の天板を兼ねている。
また、内底10eは、X軸方向およびY軸方向に沿って並ぶ複数の吐出口9aを有している。発生部9は、供給部14から供給された気体を吐出口9aから吐出することにより、電解液6中に気泡8を発生させる。吐出口9aは、例えば0.05mm以上0.5mm以下の直径を有する。吐出口9aの直径をこのように規定することにより、吐出口9aから発生部9の内部の中空部分に電解液6や粉末7が進入する不具合を低減することができる。また、吐出口9aから吐出される気体に対し、気泡8を発生させるのに適した圧力損失を与えることができる。
また、吐出口9aのX軸方向に沿った間隔(ピッチ)は、例えば、2.5mm以上50mm以下であり、さらに10mm以下にしてもよい。ただし、吐出口9aは、発生した気泡8を互いに向かい合う正極2と負極3との間にそれぞれ適切に流動させることができるように配置されるものであれば、大きさや間隔に制限はない。
筐体17および上板18は、例えば、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ塩化ビニルなど、耐アルカリ性および絶縁性を有する樹脂材料で構成される。筐体17および上板18は、好ましくは互いに同じ材料で構成されるが、異なる材料で構成されてもよい。また、発生部9は、反応部10の内部に配置されてもよい。
供給部14は、配管16を介して筐体17の内部から回収された気体を、配管15を介して発生部9に供給する。供給部14は、例えば気体を移送可能なポンプ(気体ポンプ)、コンプレッサまたはブロワである。供給部14の気密性を高くすれば、気体や電解液6に由来する水蒸気を外部に漏出させることによるフロー電池1の発電性能の低下が起きにくい。
[正極構造体]
図2は、第1の実施形態に係る正極構造体の一例について説明する図である。正極構造体20は、箱形状またはポケット形状を有する部材である。正極構造体20は、成形体30と、成形体30を収容する集電部材80とを含む。
成形体30は、活物質を含む。活物質は、例えば、ニッケルを主成分とする粒状体である。ここで、「ニッケルを主成分とする」とは、活物質を構成する各種成分のうち、ニッケル元素が最も多く含有されていることをいい、活物質のうち、好ましくは50質量%以上、特に90質量%以上がニッケル元素であってもよい。
活物質は、ニッケル化合物またはニッケル金属を含んでもよい。ニッケル化合物は、例えば、オキシ水酸化ニッケル、水酸化ニッケル、コバルト化合物含有水酸化ニッケル等が使用できる。また、活物質は、例えばマンガン化合物またはコバルト化合物を主成分としてもよい。マンガン化合物は、例えば、二酸化マンガン等が使用できる。コバルト化合物は、例えば、水酸化コバルト、オキシ水酸化コバルト等が使用できる。正極構造体20が後述するフロー電池の正極に使用される場合、電解液6が分解される酸化還元電位の観点からは、活物質はニッケル化合物を含有してもよい。
また、成形体30は、導電体を含有してもよい。導電体は、活物質と集電部材80との間の導電性を高め、充放電時に生じる正極2でのエネルギー損失を低減する。導電体は、例えば、炭素材料または金属材料などの導電性材料で構成される。汎用性の観点からは、導電体は、例えば、炭素材料である。炭素材料としては、例えば、黒鉛、カーボンブラック、グラファイト、カーボンフェルトなどが使用できる。また、金属材料としては、例えば、ニッケル金属が使用できる。また、導電体は、例えばコバルト金属またはマンガン金属、あるいはそれらの合金であってもよい。
また、成形体30は、バインダを含有してもよい。バインダは、成形体30が有する活物質同士、導電体同士および活物質と導電体とを結着させて成形体30の保形性に寄与するとともに、集電部材80との密着性を高める結着材である。バインダとしては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリ塩化ビニル(PVA)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)など、耐アルカリ性および絶縁性を有する樹脂材料で構成される。
上記したような活物質、導電体およびバインダの混合物を混練し、加圧して成形することにより、成形体30が得られる。必要に応じて、活物質、導電体およびバインダの混合物に水またはアルコール等の液体を添加し、成形後、乾燥させて成形体30を作製してもよい。
次に、集電部材80について説明する。集電部材80は、例えばニッケル金属またはニッケル合金で構成された板状の部材で構成される。集電部材80は、成形体30の厚み方向に互いに向かい合う第1部材40と第2部材60とを含む。成形体30は、第1部材40と第2部材60との間に収容される。
第1部材40は、連通部42と固定部41とを有する。連通部42は、成形体30が収容された正極構造体20の内部と外部とを連通させて正極構造体20の内外に電解液6の移動が可能となる部分である。固定部41は、第1部材40の周縁部において、第1部材40と第2部材60との固定に供される領域である。以下では、第1部材40および第2部材60についてさらに説明する。
図3は、図2のA−A断面図、図4は、図3の部分拡大図である。連通部42には、第1部材40の内面40aと外面40bとを貫通する複数の貫通孔43が設けられている。内面40aは、第1面の一例であり、外面40bは、第2面の一例である。
また、貫通孔43は、第1部材40と第2部材60との間の収容部50に収容された成形体30側に突出する突出部44を有し、全体として略円錐状または略円柱状に形成されている。貫通孔43の突出部44は、成形体30に接触しており、電解液6(図1参照)を介した成形体30と第1部材40との間の電荷の移動を円滑にすることができる。なお、図3、図4に示した例では貫通孔43の端部45および貫通孔63の端部65は成形体30に接するように配置されているが、これに限らず、成形体30の内部に埋設するように配置されてもよい。
また、第1部材40の内面40aと成形体30との間には空間51aが設けられている。これにより、第1部材40は、内面40aが成形体30と接触する接触領域R1と内面40aが成形体30と非接触の非接触領域R2とを含むこととなる。このように非接触領域R2を有する正極構造体20によれば、非接触領域R2に電解液6(図1参照)を進入させることで電解液6と直接接触する成形体30の割合が増加し、拡散起点が増えることにより、成形体30の内部への電解液6の拡散が良好になる。なお、ここでいう電解液6の拡散は、電解液6中のイオンの拡散を含む概念である。空間51a中に進入した電解液6は、成形体30に形成される図示しない空隙および貫通孔43を介して正極構造体20の外の電解液6との間で[Zn(OH)2−のやり取りを行うことができる。
ここで、第1部材40の内面40aと成形体30との間の最大幅d4は、例えば10μm以上50μm以下とすることができる。また、空間51aと貫通孔43との間には成形体30が存在する。すなわち、貫通孔43の周縁に位置する内面40aは、非接触領域R2である。非接触領域R2が存在することにより、その周囲において電解液6の拡散が良好になるため、必ずしも各貫通孔43同士の間の全ての部分に非接触領域R2が存在しなくてもよい。各貫通孔43同士の間において、非接触領域R2が存在する割合は、5割以上、さらに8割以上、特に9割以上とすることにより、電解液6の拡散が良好になる。
図3、図4は断面図であるため、1つの貫通孔43の周縁に、2ヶ所の非接触領域R2が示されている。平面視した際、1つの貫通孔43の周縁に、3ヶ所以上の非接触領域R2が存在してもよい。また、貫通孔43を囲むように非接触領域R2が存在してもよい。貫通孔43を囲むように存在する非接触領域R2は、連続的に存在してもよいし、離散的に存在してもよいが、連続的に存在すれば、電解液6の拡散がより良好になる。
また、X軸方向、すなわち成形体30の長さ方向に隣り合う貫通孔43間における、内面40aに沿った接触領域R1の長さ(d1+d3)は、内面40aに沿った貫通孔43間の全長L(=d1+d2+d3)の1/4以上である。このように接触領域R1および非接触領域R2を設けることにより、電流密度が例えば0.03〜0.05A/cmといったいわゆる高レートでの充放電においても高いクーロン効率を達成することができる。特に、接触領域R1の長さ(d1+d3)を、貫通孔43間の全長L(=d1+d2+d3)の3/4以下とすると、電流密度が例えば0.005〜0.01A/cmといったいわゆる低レートでの充放電において高いクーロン効率を達成することができる。さらに、接触領域R1の長さ(d1+d3)を、貫通孔43間の全長L(=d1+d2+d3)の1/2以上3/4以下とすると、例えば正極構造体20内での副反応により発生する酸素を正極構造体20の外部に速やかに排出することができる。
図5は、非接触領域の有無によるクーロン効率の相違について比較する説明図である。図5中、「高レート」は、電流密度が0.03〜0.05A/cm、「低レート」は、電流密度が0.005〜0.01A/cmの範囲で充放電をそれぞれ行った場合を示したものである。また、「接触率」とは、図4で説明した(d1+d3)/Lに相当する。図5に示す例では、正極構造体20の任意の10ヶ所を断面観察して得られた(d1+d3)/Lの平均値を「接触率」とした。
図5に示すように、「高レート」および「低レート」のいずれにおいても、非接触領域R2を有する方が、非接触領域R2を有さない場合よりも高いクーロン効率が得られた。
図3に戻り、第2部材60には、内面60aと外面60bとを貫通する複数の貫通孔63が設けられている。複数の貫通孔63は、例えば成形体30を挟んで複数の貫通孔43と向かい合うようにそれぞれ配置することができる。また、貫通孔63は、成形体30側に突出する突出部64を有し、全体として略円錐状または略円柱状に形成されている。貫通孔63の突出部64は、成形体30に接触しており、電解液6(図1参照)を介した成形体30と第2部材60との間の電荷の移動を円滑にすることができる。なお、図3に示した例では貫通孔43の端部45および貫通孔63の端部65は成形体30に接するように配置されているが、これに限らず、成形体30の内部に埋設するように配置されてもよい。
さらに、第2部材60の内面60aと成形体30との間には空間51bが設けられている。これにより、第2部材60は、内面60aが成形体30と接触する領域(接触領域)と内面60aが成形体30と非接触の領域(非接触領域)とを含むこととなる。このように第2部材60が非接触領域を有する正極構造体20によれば、非接触領域に電解液6(図1参照)を進入させることで電解液6と直接接触する成形体30の割合がさらに増加し、拡散起点が増えることにより、成形体30の内部への電解液6の拡散がさらに良好になる。空間51b中に進入した電解液6は、成形体30に形成される図示しない空隙および貫通孔63を介して正極構造体20の外の電解液6との間で[Zn(OH)2−のやり取りを行うことができる。なお、詳細な説明は省略するが、X軸方向、すなわち成形体30の長さ方向に隣り合う貫通孔63間における、内面60aに沿った接触領域および非接触領域の長さは、第1部材40側と同様に規定することができる。
図6は、図2のB−B断面図である。図6に示すように、第1部材40は、Y軸方向、すなわち幅方向の両端46で折り曲げられた折曲部47を有している。また、第2部材60は、Y軸方向、すなわち幅方向の両端部に側縁部61を有している。第1部材40の固定部41と折曲部47との間に第2部材60の側縁部61を挟み込み、さらに固定部41と折曲部47とを外側から挟みこむようにして加圧すると、第1部材40と第2部材60とが固定される。ここで、収容部50のY軸方向の幅w2は、成形体30のY軸方向の幅w1よりも例えば1mm大きくすることができる。このように、収容部50の幅w2を規定することにより、収容部50と第2部材60の内面60aとの間に電解液6が進入可能となることで電解液6と直接接触する成形体30の割合がさらに増加し、成形体30の内部への電解液6の拡散がさらに良好になる。なお、図示は省略するが、正極構造体20の長手方向においても。同様の手法により第1部材40と第2部材60とを固定することができる。また、第1部材40と第2部材60との固定は、図示した例に限らず、例えば溶接であってもよい。第1の実施形態の第1部材40では、連通部42と固定部41とが、それぞれ連続した部位となっているが、他の形態にしてもよい。例えば、固定部41にも、貫通孔63を設けて、固定部41の一部あるいは全部が、電解液6の移動が可能となる連通部42となっていてもよい。
また、第1部材40および第2部材60は、成形体30の幅方向の端部、具体的には収容部50の外側に空隙52,53を有する。このとき、空隙52の面積S1および空隙53の面積S2の合計が、例えば0.2mm以上0.5mm以下となるようにZ軸方向、すなわち成形体30の厚み方向に空隙52,53を有するように第1部材40および第2部材60を配置することができる。これにより、空隙52,53に電解液6(図1参照)が進入することで電解液6と直接接触する成形体30の割合がさらに増加し、拡散起点が増えることにより、成形体30の内部への電解液6の拡散がさらに良好になる。なお、空隙52,53は、どちらか一方のみ有していてもよく、空隙52,53を有さなくてもよい。
図7は、空隙の有無によるクーロン効率の相違について比較する説明図である。図7中、「高レート」、「低レート」は、図5の説明と同じである。また、「空隙有り」は、正極構造体20の任意の10箇所を断面観察して得られた面積S1,S2の平均が0.2mmの場合の結果を示したものである。
図7に示すように、「高レート」および「低レート」のいずれにおいても、空隙52,53を有する方が、空隙52,53を有さない場合よりも高いクーロン効率が得られた。
次に、フロー電池1における電極間の接続について説明する。図8は、フロー電池1の電極間の接続の一例について説明する図である。
図8に示すように、負極3aおよび負極3bは並列接続されている。このように負極3を並列に接続することにより、正極2および負極3の総数が異なる場合であってもフロー電池1の各電極間を適切に接続し、使用することができる。
また、上記したように、フロー電池1は正極2を挟んで互いに向かい合うように配置された負極3a,3bを備える。このように1つの正極2に対して2つの負極3a,3bが対応したフロー電池1では、正極2と負極3とが1:1で対応するフロー電池と比較して負極1つ当たりの電流密度が低下する。このため、第1の実施形態に係るフロー電池1によれば、負極3a,3bでのデンドライトの生成がさらに低減されるため、負極3a,3bと正極2との導通をさらに低減することができる。
なお、フロー電池1では、合計3枚の電極が、負極3および正極2が交互に配置されるように構成されたが、これに限らず、5枚以上の電極を交互に配置するようにしてもよく、正極2および負極3をそれぞれ1枚ずつ配置させてもよい。また、図8に示すフロー電池1では、両端がともに負極3となるように構成されたが、これに限らず、両端がともに正極2となるように構成してもよい。
<第1変形例>
図9は、第1の実施形態の第1変形例に係る正極構造体の一例について説明する図である。図9に示す正極構造体20Aは、第1部材40が、突出部44の一部が切り欠かれた切欠部441を有する貫通孔43を有することを除き、正極構造体20と同様の構成を有している。このように、貫通孔43が切欠部441を有することにより、貫通孔43の端部45との間に成形体30を有さないわずかな空間442が形成され、充電時の副反応により、正極構造体20Aの内部で発生する酸素を効率よく正極構造体20Aの外部に排出することができる。また、切欠部441を形成することにより不要となった突出部44の一部を切除せずに折り曲げた爪部443を設けることにより、貫通孔43の保形性と第1部材40の導電性とを維持することができる。なお、切欠部441の形状は図示したものに限らず、例えば爪部443を有さなくてもよい。
<第2変形例>
図10は、第1の実施形態の第2変形例に係る正極構造体の一例について説明する図である。図10に示す正極構造体20Bは、貫通孔43,63の形状が異なることを除き、正極構造体20と同様の構成を有している。
図10に示すように、貫通孔43は、突出部44aを有する第1貫通孔43aと、突出部44bを有する第2貫通孔43bとを含む。突出部44aは、成形体30の厚さ方向に第1長さを有し、突出部44bは、突出部44aよりも成形体30の厚さ方向に長さL1だけ短い第2長さを有する。また、第1貫通孔43aおよび第2貫通孔43bは、成形体30の長さ方向および幅方向に交互に配列されている。なお、第1貫通孔43aおよび第2貫通孔43bの配列は、成形体30の長さ方向にのみ交互に配列されてもよく、幅方向にのみ交互に配列されてもよい。
一方、貫通孔63は、突出部64aを有する第3貫通孔63aと、突出部64bを有する第4貫通孔63bとを含む。突出部64bは、成形体30の厚さ方向に第3長さを有し、突出部64bは、突出部64aよりも成形体30の厚さ方向に長さL2だけ短い第4長さを有する。また、第3貫通孔63aおよび第4貫通孔63bは、成形体30を挟んで第2貫通孔43bおよび第1貫通孔43aとそれぞれ向かい合うように配列される。
このように、突出部64aの長さが異なる貫通孔43,63をそれぞれ配置することにより、貫通孔43,63の外部から第1部材40または第2部材60からの深さが異なる成形体30の広い範囲にわたって電解液6の拡散がしやすくなる。また、成形体30と貫通孔43,63との接触面積が増大し、成形体30から貫通孔43,63を介した第1部材40または第2部材60による集電性能が高まる。
ここで、長さL1,L2は、図3に示す外面40bから外面60bまでの間隔の1/4以上とすることができる。長さL1,L2は、同じであってもよく、異なってもよい。
<成形体の変形例>
図11は、第1の実施形態の変形例に係る成形体の一例について説明する図である。図1に示す成形体30Aは、集電部材80(第1部材40または第2部材60)と向かい合う成形体層31,33と、成形体層31,33よりも密度が大きい成形体層32とを含む。成形体層31,33は、第1成形体層の一例である。成形体層32は、第2成形体層の一例である。このように成形体層32よりも集電部材80に近い成形体層31,33の密度を小さくすることで、電解液6中の[Zn(OH)2−の拡散性を高くすることができ、例えば高速充放電の際にも[Zn(OH)2−の供給不足による拡散抵抗の増加を防ぐことができる。成形体層31〜33の密度は、例えば構成成分の添加率を変更することで調整することができる。なお、成形体層31,33の密度は、互いに同じであってもよく、異なっていてもよい。また、成形体層31〜33の厚さt1〜t3は、例えば要求される拡散性能等に応じて適宜設定することができる。例えば、成形体層31,33の厚さt1,t3は、成形体層32の厚さt2よりも小さくしてもよく、大きくしてもよい。さらに、厚さt1,t3は、互いに同じであってもよく、異なっていてもよい。
<第2の実施形態>
図12は、第2の実施形態に係るフロー電池の概略を示す図である。図12に示すフロー電池1Aは、図1に示す発生部9、供給部14、配管15,16、に代えて、供給部14a、配管15a,16aを備えることを除き、第1の実施形態に係るフロー電池1と同様の構成を有している。
供給部14aは、配管16aを介して筐体17の内部から回収された、粉末7が混在する電解液6を、配管15aを介して筐体17の下部に供給する。供給部14aは、流動装置の一例である。
供給部14aは、例えば電解液6を移送可能なポンプである。供給部14aの気密性を高くすれば、粉末7および電解液6を外部に漏出させることによるフロー電池1Aの発電性能の低下が起きにくい。そして、筐体17の内部に送られた電解液6は、第1の実施形態に係るフロー電池1と同様に、各電極間を上方に流動する間に充放電反応に供されることとなる。
このように発生部9を有しないフロー電池1Aにおいても、電解液6中のカリウム成分および亜鉛成分の含有量を調整することにより、負極3と正極2との導通を低減することができる。
なお、図12に示すフロー電池1Aでは、配管16aに接続された開口が、各電極の主面と向かい合う内壁10b、すなわち反応部10のY軸方向側の端部に設けられているが、これに限らず、X軸方向側の端部に設けられてもよい。
また、図5に示すフロー電池1Aでは、供給部14aは、粉末7が混在する電解液6を筐体17に供給するとしたが、これに限らず、電解液6のみを供給することとしてもよい。かかる場合、例えば配管16aの途中に、粉末7が混在する電解液6を一時的に貯留するタンクを設け、タンク内部において電解液6中に溶解する[Zn(OH)2−の濃度を調整することとしてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
上記した各実施形態では、電解液6中に粉末7が混在されているとして説明したが、これに限らず、粉末7を有しなくてもよい。このとき、電解液6中に溶存する亜鉛成分は、飽和状態であってもよく、飽和状態よりも低い濃度であってもよい。さらに、電解液6は、過飽和状態となるように亜鉛成分を溶存させたものであってもよい。
また、上記した各実施形態では、隔膜は正極2の厚み方向の両側を挟むように配置されるとして説明したが、これに限らず、正極2と負極3との間に配置されていればよく、また、正極2を被覆していてもよい。
なお、供給部14,14aは、常時動作させてもよいが、電力消費を低減する観点から、放電時には充電時よりも気体または電解液6の供給レートを低下させてもよい。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
1,1A フロー電池
2 正極
3,3a,3b 負極
6 電解液
7 粉末
8 気泡
9 発生部
9a 吐出口
10 反応部
14,14a 供給部
20,20A,20B 正極構造体
30,30A 成形体
40 第1部材
41 固定部
42 連通部
43,63 貫通孔
44,64 突出部
50 収容部
60 第2部材
80 集電部材

Claims (16)

  1. 活物質を含む成形体と、
    前記成形体と向かい合う第1面および前記第1面とは反対側に位置する第2面を貫通する複数の貫通孔を含む集電部材とを備え、
    前記集電部材は、前記第1面が前記成形体と接触する接触領域と前記第1面が前記成形体と非接触の非接触領域とを含み、
    前記成形体の長さ方向に隣り合う前記貫通孔間における、前記第1面に沿った前記接触領域の長さは、前記第1面に沿った前記貫通孔間の全長の1/4以上である
    ことを特徴とする正極構造体。
  2. 前記成形体の長さ方向に隣り合う前記貫通孔間における、前記第1面に沿った前記接触領域の長さは、前記第1面に沿った前記貫通孔間の全長の3/4以下である
    ことを特徴とする請求項1に記載の正極構造体。
  3. 前記成形体の長さ方向に隣り合う前記貫通孔間における、前記第1面に沿った前記接触領域の長さは、前記第1面に沿った前記貫通孔間の全長の1/2以上3/4以下である
    ことを特徴とする請求項1に記載の正極構造体。
  4. 前記貫通孔は、前記成形体側に突出する突出部を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の正極構造体。
  5. 前記貫通孔は、前記突出部の一部が切り欠かれた切欠部を有することを特徴とする請求項4に記載の正極構造体。
  6. 前記複数の貫通孔は、前記成形体側に突出する突出部が前記成形体の厚さ方向に第1長さを有する第1貫通孔と、前記第1貫通孔よりも前記突出部の前記厚さ方向の長さが短い第2長さを有する第2貫通孔とを含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の正極構造体。
  7. 前記第1貫通孔および前記第2貫通孔は、前記成形体の長さ方向および幅方向に交互に配列されることを特徴とする請求項6に記載の正極構造体。
  8. 前記集電部材は、前記複数の貫通孔を有する第1部材と、前記成形体を収容する収容部を介して前記第1部材と向かい合う第2部材とを含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の正極構造体。
  9. 前記第1部材および前記第2部材は、前記成形体の幅方向の端部に前記成形体の厚み方向に空隙を有するように配置されることを特徴とする請求項8に記載の正極構造体。
  10. 前記第1部材が有する前記複数の貫通孔は、前記成形体側に突出する突出部が前記成形体の厚さ方向に第1長さを有する第1貫通孔と、前記第1貫通孔よりも前記突出部の前記厚さ方向の長さが短い第2長さを有する第2貫通孔とを含み、
    前記第2部材は、前記成形体側に突出する突出部が前記成形体の厚さ方向に第3長さを有する第3貫通孔と、前記第3貫通孔よりも前記突出部の前記厚さ方向の長さが短い第4長さを有する第4貫通孔とを含むことを特徴とする請求項8または9に記載の正極構造体。
  11. 前記第1貫通孔および前記第2貫通孔は、前記成形体の長さ方向および幅方向に交互に配列され、
    前記第3貫通孔および前記第4貫通孔は、前記成形体を挟んで前記第2貫通孔および前記第1貫通孔とそれぞれ向かい合うように配列されることを特徴とする請求項10に記載の正極構造体。
  12. 活物質を含む成形体と、
    前記成形体と向かい合う第1面および前記第1面とは反対側に位置する第2面を貫通する複数の貫通孔を含む集電部材とを備え、
    前記複数の貫通孔は、前記成形体側に突出する突出部が前記成形体の厚さ方向に第1長さを有する第1貫通孔と、前記第1貫通孔よりも前記突出部の前記厚さ方向の長さが短い第2長さを有する第2貫通孔とを含む
    ことを特徴とする正極構造体。
  13. 前記集電部材は、前記複数の貫通孔を有する第1部材と、前記成形体を収容する収容部を介して前記第1部材と向かい合う内面および前記内面とは反対側に位置する外面を貫通する複数の貫通孔を含む第2部材とを含み、
    前記第2部材が有する前記複数の貫通孔は、前記成形体側に突出する突出部が前記成形体の厚さ方向に第3長さを有する第3貫通孔と、前記第3貫通孔よりも前記突出部の前記厚さ方向の長さが短い第4長さを有する第4貫通孔とを含むことを特徴とする請求項12に記載の正極構造体。
  14. 前記成形体は、前記集電部材と向かい合う第1成形体層と、前記第1成形体層よりも密度が大きい第2成形体層とを含むことを特徴とする請求項1〜13のいずれか1つに記載の正極構造体。
  15. 正極および負極と、
    前記正極および前記負極に接触する電解液と、
    前記電解液を流動させる流動装置と
    を備え、
    前記正極が、請求項1〜14のいずれか1つに記載の正極構造体を含むことを特徴とするフロー電池。
  16. 亜鉛を含み、前記電解液中を移動可能に混在する粉末をさらに備えることを特徴とする請求項15に記載のフロー電池。
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