JP2019112281A - 貼り合わせ基板のスクライブ方法 - Google Patents
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Abstract
Description
まず、図1並びに図7(a)に示すように、マザー基板Mを挟んで対向するように上下に配置された第一、第二のカッターホイール3a、3bを用いて、マザー基板Mを構成するCF側基板1とTFT側基板2のそれぞれに対し、X方向の分断予定ラインに沿って第一、第二のカッターホイール3a、3bを圧接してスクライブすることにより各基板にスクライブラインS1を刻む。次いで、図7(b)に示すように、第一カッターホイール3aでCF側基板1に端子領域形成用のスクライブラインS2を形成する。スクライブラインS1は基板の厚み方向にクラック(亀裂)ができる程度の切り込みで形成され、後工程で基板を撓ませること等により分断する。スクライブラインS1から分断されたマザー基板Mは、図3に示すように、それぞれ4つの単位製品領域を含む短冊状基板M1となり、スクライブラインS2で分断されたCF側基板1の端部は、端材Eとして除去されて端子領域Tが露出される。
なお、端子領域Tは、上記のように単位製品の一辺のみに形成される場合のほかに、図5(a)のように左右両辺に形成される場合や、図5(b)のように隣接する2辺に沿ってL状に形成される場合、あるいは図示は省略するが、単位製品の3辺に沿ってコの字状に形成される場合もある。
これにより、第一基板をスクライブする第一カッターホイールも基板の終端で瞬時に退避するため、第二カッターホイールが退避したあと、第一カッターホイールの停止時間中に第一基板の終端にのみ負荷がかかり続けることがなくなって、第一基板並びにマザー基板全体の変形も抑制することができる。
図1は本発明のスクライブ方法を実施するためのスクライブ装置の一例を概略的に示す斜視図である。このスクライブ装置は、加工対象となるマザー基板Mを吸着して保持する水平なテーブル4と、このテーブル4を挟んで互いに対向するようにしてテーブル4の上方並びに下方に配置された第一カッターホイール3a並びに第二カッターホイール3bとを備えている。テーブル4は、図1のY方向に沿って所定間隔をあけて前後に分割されており、この間隔内に第一カッターホイール3a並びに第二カッターホイール3bが位置するように配置されている。
同様に、端子領域Tのない第一基板(CF側基板)1においても、第一基板1の終端位置の近傍N1までは第一カッターホイール3aを第一基板1の表面に平行な走行ライン16に沿って移行させ、第一基板1の終端位置の近傍N1から第一基板1の終端位置までは第一基板1の表面から徐々に、かつ、わずかに離れるように走行させる。そして、第一基板1の終端位置に達すると停止時間ゼロで瞬時に垂直方向へ退避させるようにする。具体的には、第一基板1の終端位置より例えば10μm内側に位置する近傍N1より第一カッターホイール3aが第一基板1の表面から離れはじめることで、確実に第一基板1の終端位置において停止することなく垂直方向へ退避することが可能である。
このように第一基板1をスクライブする第一カッターホイール3aも基板の終端位置で瞬時に退避するため、第一カッターホイール3aの停止時間中に第一基板1の終端にのみ負荷がかかり続けることがなくなって、第一基板1並びにマザー基板M全体の変形も抑制することができ、端子領域Tの破壊や先走りをより確実に防止することができる。
また、このとき、第一カッターホイール3aと第二カッターホイール3bとが、同時にマザー基板Mから退避するように、言い換えれば、第一カッターホイール3aが第一基板1の終端位置に達すると同時に第二カッターホイール3bが第二基板2の端子領域Tの終端位置に達するように、スクライブ条件を設定することが好ましい。これにより、第一カッターホイール3aと第二カッターホイール3bがマザー基板Mの終端で瞬時に退避するため、マザー基板Mにかかる負荷が不均一にならず、マザー基板M全体の変形も抑制することができる。
制御部12は、スクライブレシピSDに基づき、テーブル4による基板の吸着保持、モータ10によるスクライブヘッド6、6の移動、昇降機構による第一、第二のカッターホイール3a、3bの昇降動作等、基板に対する加工処理動作全般の制御を行う。スクライブレシピSDには、例えば基板の厚み、端子領域の幅、使用されるカッターホイールの直径並びに刃先の種類、端子領域部分でのカッターホイールの走行距離などがスクライブ情報として記述され、制御部12に記憶されている。
入力部13は、オペレータがスクライブ装置に対して種々の操作指示やデータを入力するためのインターフェースであり、オペレータによりこれから実行しようとするスクライブ加工に適合したレシピの1つが選択されると、制御部12がこれを読み込むことで、スクライブレシピSDに記述された内容に基づいてスクライブ処理が実行される。
表示部14は、処理メニューや動作状況を表示するためのものである。
また、上記実施例では、第一カッターホイール3aの停止時間中に第一基板1の終端にのみ負荷がかかり続けることがなくなる。これにより、スクライブ終端時における第一基板1並びにマザー基板M全体の変形も抑制することができ、端子領域Tの破壊や先走りをより確実に抑制することができる。
例えば、本実施の形態においてはマザー基板Mがテーブル4上にCF側基板1が上面となるように配置されているが、TFT側基板2が上面となるように配置されてもよい。この場合、第一カッターホイール3aをテーブル4の下方に、第二カッターホイール3bをテーブル4の上方にそれぞれ配置することになる。
M1 短冊状基板
M2 単位製品
P 端子領域の根元部
T 端子領域
1 第一基板(CF側基板)
2 第二基板(TFT側基板)
3a 第一カッターホイール
3b 第二カッターホイール
4 テーブル
11 コンピュータ
12 制御部
Claims (3)
- 第一基板の端縁部の一部が切除されて第二基板の端縁部に端子領域が形成されている貼り合わせ基板を、互いに対向する2つのカッターホイールを用いて前記端子領域の方向へスクライブすることにより基板の上下面に分断用のスクライブラインを加工する貼り合わせ基板のスクライブ方法であって、
前記端子領域を有する前記第二基板をスクライブする第二カッターホイールを、前記端子領域の終端位置の近傍に至るまでは前記第二基板の表面と平行な走行ラインに沿って移行させ、前記端子領域の終端位置の近傍から前記端子領域の終端位置までは前記端子領域の表面から徐々に離れるように走行させ、前記端子領域の終端位置に達すると停止時間ゼロで瞬時に端子領域から退避させるようにした貼り合わせ基板のスクライブ方法。 - 第一基板の端縁部の一部が切除されて第二基板の端縁部に端子領域が形成されている貼り合わせ基板を、互いに対向する2つのカッターホイールを用いて前記端子領域の方向へスクライブすることにより基板の上下面に分断用のスクライブラインを加工する貼り合わせ基板のスクライブ方法であって、
前記第一基板をスクライブする第一カッターホイールを、前記第一基板の終端位置の近傍に至るまでは前記第一基板の表面と平行な走行ラインに沿って移行させ、前記第一基板の終端位置の近傍から前記第一基板の終端位置までは前記第一基板の表面から徐々に離れるように走行させ、前記第一基板の終端位置に達すると停止時間ゼロで瞬時に前記第一基板から退避させ、
前記端子領域を有する前記第二基板をスクライブする第二カッターホイールを、前記端子領域の終端位置の近傍に至るまでは前記第二基板の表面と平行な走行ラインに沿って移行させ、前記端子領域の終端位置の近傍から前記端子領域の終端位置までは前記端子領域の表面から徐々に離れるように走行させ、前記端子領域の終端位置に達すると停止時間ゼロで瞬時に端子領域から退避させるようにした貼り合わせ基板のスクライブ方法。 - 前記第一カッターホイールと、前記第二カッターホイールとが、同時に前記第一基板および前記第二基板の前記端子領域から退避することを特徴とする請求項2に記載の貼り合わせ基板のスクライブ方法。
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