JP2019096459A - フラットパネルディスプレイ製造装置 - Google Patents
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Abstract
Description
製造工程の具体例としては、不純物を導入するためのイオン注入工程や回路パターンをパターニングするための露光工程、薄膜を成膜するための成膜工程等が挙げられる。
そこで、従来からプラズマを利用してガラス基板の電荷を除電することが行われていた。
ガラス基板に対して加工処理が施される処理室と、
前記処理室へのガラス基板の搬入出経路を成す搬送路とを備え、
前記処理室と前記搬送路とは真空雰囲気下にあり、
前記搬送路を構成する真空容器の外壁面に、前記真空容器の内側に向けて前記ガラス基板の除電に用いる電子を放出する除電装置が接続されている。
前記除電装置は、
導入されたガスの電離により、室内にプラズマが生成されるプラズマ室を備えていて、同室内から前記ガラス基板の除電に用いるプラズマを放出するものであることが望ましい。
前記除電装置は、
前記プラズマ室から前記搬送路へプラズマを輸送するためのプラズマ輸送路を有し、
プラズマの輸送方向に垂直な切断面において、前記プラズマ輸送路の切断面が前記プラズマ室の切断面よりも小さいものであることが望ましい。
前記プラズマ輸送経路には、プラズマの輸送方向に沿った磁場が形成されていることが望ましい。
前記プラズマ輸送路の外周には、輸送路内にカスプ磁場を生成する永久磁石が設けられていてもよい。
前記プラズマ輸送経路には、輸送路開閉用のバルブが設けられていることが望ましい。
前記搬送路において、前記ガラス基板の側方から前記プラズマ輸送路を通して前記ガラス基板へのプラズマの供給が行われることが望ましい。
具体的には、ガラス基板Sは、大気ロボットR2で基板収納室4から真空予備室2に搬送される。その後、ガラス基板Sは、中間室3の真空ロボットR1で真空予備室2から処理室1の基板支持機構6へ搬送される。
基板処理の後、ガラス基板Sは破線X2で示される矢印の搬送経路で収納室4に搬送される。
本発明では、中間室3を構成する真空容器の外壁面に接続された除電装置Oを用いて、ガラス基板Sに帯電した電荷を除電している。
これに対して、本発明の除電装置Oでは、除電装置Oから供給されたプラズマをもとにガラス基板Sの除電を行っているので、中間室3内に不活性ガスを充填しておく必要がない。このことから、本発明の除電装置Oは、高真空下(例えば、10-4Pa台)での使用が可能となる。
また、電位計5を取り付ける位置は中間室3の床面や真空ロボットR1のロボットハンドに取り付けておいてもよい。さらには、中間室3以外の部屋に取り付けることや電位計5を複数個取り付けておくこと等、様々な構成が考えられる。
除電装置Oは、中間室3を構成する真空容器の外壁面に絶縁板11を介して取り付けられている。この除電装置Oの主要部は、電子とイオンからなるプラズマPが生成されるプラズマ室13とプラズマ室13で生成されたプラズマPを中間室3側に放出するプラズマ輸送路12で構成されている。
プラズマ室内でのプラズマ生成や除電装置からのプラズマPの放出を容易にするために、除電装置Oは、図示されるフィラメント電源Vf、アーク電源Va(印加電圧は数十ボルト)、引出電源Ve(印加電圧は数十ボルト)を備えている。
プラズマの輸送方向において、一方あるいは両部材の径が変化する場合には、上述した切断面の比較は各部材で切断面がもっとも小さいところで行われる。
なお、上述したプラズマ輸送路12を設けることは必須ではなく、これを省略してプラズマ室13を中間室3に直接接続するようにしてもいい。
例えば、ガラス基板Sに対して成膜処理がなされる場合、膜の性質として負に帯電しやすいものであれば、電位計5によるガラス基板Sの電位は負電位として計測される。
図3(A)では、ガラス基板Sの側方からプラズマPを照射している。この構成であれば、プラズマPがガラス基板Sの上面と下面の両面に回り込むので、両面を一挙に除電することができる。
この点から、図3(B)のように、ガラス基板Sの両側からプラズマPを照射するようにしてもよい。
ただし、除電対象とする面がガラス基板Sのいずれかの面だけで済むのであれば、除電対象とする面に対向する位置からプラズマPを照射すればいい。
一方、静電気放電等の問題を確実に解決するならば、ガラス基板Sの両面を除電しておく方が望ましい。
ただし、図2の構成例に示す引出電圧Veの電位が数十ボルトであることから、ガラス基板Sがプラズマ中のイオンや電子で帯電したとしてもガラス基板Sの電位はせいぜい数十ボルトとなる。この帯電電圧は、剥離帯電によるガラス基板Sの電位が数キロボルトにも及ぶということからするとわずかなものであり、これが原因として静電気放電問題等が引き起こされる可能性は低く、ガラス基板処理の歩留まりに影響を与えるものではない。
例えば、成膜装置のようなマルチチャンバ方式の装置であってもいい。また、個々の装置をシリーズに結合したインライン方式の装置であってもいい。
本発明の構成では、真空下でのガラス基板Sの搬送路を成す真空容器の外壁面に除電装置Oが接続されている構成であれば、いかなるフラットパネルディスプレイ製造装置にも応用できる。
電子のみを供給するか、プラズマPを供給するかについては、例えば、電位計5での計測結果をもとに適宜選択してもよい。
また、熱電子を放出する構成として、フィラメントに代えて、板状のカソードとフィラメントの組み合わせた傍熱型カソードやホーローカソードを採用してもよい。
例えば、図3(A)の構成において、除電装置Oが紙面上下方向や紙面奥手前方向に並べられていてもよい。また、複数の除電装置を1つのユニットとして取り扱うようにしてもよい。
O 除電装置
S ガラス基板
B 磁場
V バルブ
3 中間室
5 電位計
12 プラズマ輸送路
13 プラズマ室
15 コイル
Claims (7)
- ガラス基板に対して加工処理が施される処理室と、
前記処理室へのガラス基板の搬入出経路を成す搬送路とを備え、
前記処理室と前記搬送路とは真空雰囲気下にあり、
前記搬送路を構成する真空容器の外壁面に、前記真空容器の内側に向けて前記ガラス基板の除電に用いる電子を放出する除電装置が接続されているフラットパネルディスプレイ製造装置。 - 前記除電装置は、
導入されたガスの電離により、室内にプラズマが生成されるプラズマ室を備えていて、同室内から前記ガラス基板の除電に用いるプラズマを放出する請求項1記載のフラットパネルディスプレイ製造装置。 - 前記除電装置は、
前記プラズマ室から前記搬送路へプラズマを輸送するためのプラズマ輸送路を有し、
プラズマの輸送方向に垂直な切断面において、前記プラズマ輸送路の切断面が前記プラズマ室の切断面よりも小さい請求項2記載のフラットパネルディスプレイ製造装置。 - 前記プラズマ輸送経路には、プラズマの輸送方向に沿った磁場が形成されている請求項3記載のフラットパネルディスプレイ製造装置。
- 前記プラズマ輸送経路の外周には、輸送路内にカスプ磁場を生成する永久磁石が設けられている請求項3記載のフラットパネルディスプレイ製造装置。
- 前記プラズマ輸送経路には、輸送路開閉用のバルブが設けられている請求項3乃至5のいずれか一項に記載のフラットパネルディスプレイ製造装置。
- 前記搬送路において、前記ガラス基板の側方から前記プラズマ輸送路を通して前記ガラス基板へのプラズマの供給が行われる請求項3乃至6のいずれか一項に記載のフラットパネルディスプレイ製造装置。
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