JP2001217301A - 基板搬送装置および基板処理方法 - Google Patents

基板搬送装置および基板処理方法

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JP2001217301A JP2000028720A JP2000028720A JP2001217301A JP 2001217301 A JP2001217301 A JP 2001217301A JP 2000028720 A JP2000028720 A JP 2000028720A JP 2000028720 A JP2000028720 A JP 2000028720A JP 2001217301 A JP2001217301 A JP 2001217301A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 予備室4、ロボット室6内での異物のマスク
7への付着を抑制する基板搬送装置と方法の提供を目的
とする。 【解決手段】 基板搬送装置20は、密閉容器なるロボ
ット室6と、密閉容器なる予備室4とからなり、ロボッ
ト室6と予備室4とはゲートバルブ2で繋がっている。
ロボット室6はゲートバルブ1にて電子ビーム描画装置
本体30と接続される。ロボット室6内には、予備室4
から搬送されるマスク7を載置するステージ12を有す
る移動可能な真空ロボット5が設けられる。予備室4に
は、マスク7表面の電位を計測する表面電位計9と、マ
スク7表面の帯電を除電する除電装置10とが設けら
れ、表面電位計9と除電装置10はそれら装置の動作を
制御する制御部11に接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面が処理される
基板を搬送する基板搬送装置および基板処理方法に係
り、特に表面に所望のパタンが描画されるマスクなどの
基板を、描画が行われる電子ビーム描画装置内へ搬送す
る基板搬送装置および基板処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば半導体装置の製造においては、石
英基板上に各種パタンが形成されたマスクパタンを光で
ウェハ上に転写するリソグラフィ技術が利用されてい
る。このマスクパタンを形成する手段として、電子ビー
ム描画装置が用いられている。
【0003】電子ビーム描画装置は、真空中に配置され
た電子銃から放射される電子ビームを所望の形状に成
形、縮小し、任意のパタンデータに従って偏向、照射を
繰り返して、マスク上にパタンを形成していく。
【0004】近年、半導体装置の高集積化が進むに伴っ
て、半導体装置を構成する各種パタンが一層微細化・集
積化されており、微細化・集積化に伴いパタンデータも
膨大な量となっている。このパタンサイズが小さくなれ
ばパタンデータ量は増加する。即ちパタンは高密度化
し、電子ビーム描画装置のスループットは遅くなること
が予想される。
【0005】ところが、電子ビーム描画装置自体の性能
を向上させることは容易ではないため、マスクの歩留ま
りを向上させることが考えられる。即ち、パタン欠陥を
少なくし良品マスクを増すことで、マスク生産システム
全体のスループットを確保するということである。
【0006】電子ビーム描画装置でマスク基板にパタン
を描画する前、感光剤が塗布されたマスク基板上のビー
ム露光部に電子ビームの影となるゴミ等があると、その
影の部分が未露光部となってパタン欠陥を発生させるこ
とになる。
【0007】このパタン欠陥は、描画後に現像・エッチ
ングを行ってパタンニングし、欠陥検査装置によって、
欠陥の場所や欠陥の数等を知る。欠陥検査装置の情報を
元に、パタン欠陥部が少ない場合には修正装置を使って
パタンを修正することも考えられるが、多い場合には修
正にかかる時間や再度欠陥検査を行う時間がかなりかか
るため、パタン欠陥を有するマスク基板を不良品マスク
とし、再度マスクを製作する場合もある。
【0008】従って、効果的に歩留まりを向上させるた
めには、マスクとなる基板上に感光剤を塗布した後、電
子ビームでパタンが描画されるまでの間に、ダスト等の
ゴミが露光部に付着しないようにする必要がある。
【0009】ゴミとして考えられるものには、空気中を
浮遊する埃や塵等に加え、人間がマスクを取り扱う際に
剥がれ落ちる皮膚等の有機物や装置の摺動部等から発生
する金属粉があげられる。
【0010】そこで従来は、マスク生産のための装置が
設置されるクリーンルームのクリーン度をクラス100
(0.3[μm]のダスト100個/m)程度からク
ラス10(0.3[μm]のダスト10個/m)以下
にまで向上させて対応してきた。
【0011】また、感光剤が塗布されたマスクを異物検
査装置にかけて、マスク表面にゴミが無いことを確認し
た後、さらに描画装置にマスクをセットする前に、斜め
からマスク描画面に光を当てて異物が無いことを確認す
る斜光検査などを行い、マスクに感光剤を塗布した後に
ゴミが付いていないことを確認していた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】近年、ウェハ上に0.
15[μm]以下のパタンが必要とされている1GDR
AM相当の半導体装置においては、ウェハにマスクパタ
ンを転写する際に例えば4分の1に縮小して使用するた
め、必要となるマスクのパタンサイズは0.6[μm]
以下となる。
【0013】そのため、クラス10(0.3[μm]の
ダスト10個/m)では不十分であり、クラス1
(0.1[μm]のダスト10個/m)からクラス
0.1(0.1[μm]のダスト1個/m)程度の環
境が必要になる。
【0014】この環境を実現させるためには、局所クリ
ーン化技術がある。これは、従来のクリーンルーム全体
のクリーン度を向上するという思想ではなく、対象とな
る最小限の環境だけをクリーンに保つという考えで、電
力や消耗品などのランニングコストを考えても非常に有
利である。
【0015】また、より高感度・高精度の異物検査装置
を使用して、人間が介在する斜光検査等の作業を排除す
ることにより、異物がマスクに付着する可能性を極力少
なくすることが可能となる。
【0016】しかしながら、電子ビーム描画装置は、真
空中でマスクを描画する必要があるため真空化と大気化
とを繰り返す予備室を備えており、さらに外部からの振
動を排除するために除震装置によって切り離されてい
る。
【0017】従って、予備室と外部マスク供給・回収装
置との間を局所的にクリーン化することが難しいため、
外部のマスク供給・回収装置からマスクを予備室に運ぶ
間に、感光剤が塗布されたマスク描画面に異物が付着す
る恐れがあった。
【0018】また、マスクを予備室に搬出・搬入する間
に予備室内に異物が混入して、予備室を所望の真空状態
にする際に予備室内で舞い上がって、マスクの描画面に
付着する恐れがあった。
【0019】そこで、特開平11−274035号公報
に記載されているような試料の搬入搬出方法及び試料の
搬入搬出支援装置が提案されている。
【0020】ところが、真空排気の際、空気の流れとマ
スク表面との間で摩擦が生じて、真空排気後、マスク表
面が帯電する。マスク表面が帯電した状態で真空中を搬
送すると、真空容器の内側壁面に付着している微少なパ
ーティクルや、真空内での摺動箇所から発生する摩耗分
が吸着する恐れがあった。
【0021】そこで、本発明は上記従来の問題点に鑑み
てなされたもので、マスクにパタンを描画する電子ビー
ム描画装置本体に、特にパタンが描画される面に異物を
付着させることなくマスクを搬送する基板搬送装置及び
方法の提供を目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の基板搬送装置は、表面が処理される基板
の搬入・搬出が可能であり、内部空間を排気することが
可能な容器と、前記容器に設けられ、前記内部空間を排
気しながら、前記容器内に搬入された前記基板表面の電
位を除電する除電部とから構成される。
【0023】次に、本発明の基板搬送装置は、表面が処
理される基板の搬入・搬出が可能であり、内部空間を排
気(大気化・真空化)することが可能な第1の容器と、
前記第1の容器に接する第1のバルブと、内部空間が真
空化されている処理室に接する第2のバルブとを有し、
前記第1の容器から前記第1のバルブを開閉して前記基
板を搬入し、この搬入された基板を前記処理室に前記第
2のバルブを開閉して搬出する、内部空間が排気されて
いる第2の容器とからなる基板搬送装置において、前記
第1の容器に設けられ、前記内部空間を排気する際に、
前記第1の容器内に搬入された前記基板表面の電位を除
電する除電部を有することを特徴とする。
【0024】次に、本発明の基板処理方法は、表面が処
理される基板を、第1の容器に搬送する工程と、前記第
1の容器内を減圧にする工程と、前記減圧する工程中
に、前記基板表面から除電する工程と、前記除電する工
程の後、前記第1の容器に接続される第2の容器に前記
基板を搬送する工程とを有することを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の構成
を図面を参照しながら説明する。
【0026】図1乃至図3は、本発明の基板搬送装置の
第1実施の形態を示すものである。
【0027】図1は本発明の第1実施の形態の一部切欠
断面図であり、基板搬送装置20は、密閉容器であるロ
ボット室6(第2の容器)と、密閉容器であるロードロ
ック室として機能する予備室4(容器、第1の容器)と
を有しており、ロボット室6と予備室4とはゲートバル
ブ2(第1のバルブ)によりつながっている。ゲートバ
ルブ2が開放状態にあればロボット室6と予備室4とは
連通し、閉鎖状態にあればゲートバルブ2によって各容
器は隔離されている。尚、ロボット室6内は動作中、常
に真空状態であり、予備室4は排気系(図示しない)を
有して必要に応じて大気圧下と真空状態とを選択でき
る。
【0028】ロボット室6のゲートバルブ2が設けられ
る面と対向する面に設けられるゲートバルブ1(第2の
バルブ)は電子ビーム描画装置本体30が密着されてい
る。ゲートバルブ1は電子ビーム描画装置本体30内を
真空状態に保持している。ここで、ロボット室6は電子
ビーム描画装置本体30が動作中は常に真空状態である
ことから実質的に同程度の真空状態に保持されており、
予備室4のバッファとしてロボット室6が設けられてい
る。
【0029】ロボット室6内には、予備室4から搬送さ
れるマスク7(基板)を載置するステージ12を有する
真空ロボット5が設けられる。真空ロボット5は、所定
の方向に移動可能であり、予備室4からのマスク7を電
子ビーム描画装置本体30に設けられるマスクを載置す
るステージ(図示しない)に搬送する。
【0030】真空ロボット5は、真空中でマスク7をハ
ンド12上によって固定し保持する。真空ロボット5の
駆動源となるモータ13は、ロボット室6外部に設けら
れ、機械的に真空ロボット5と接続されている。
【0031】予備室4のゲートバルブ2と対向する面に
はゲートバルブ3が設けられ、ゲートバルブ3よりマス
ク7の受け渡しが行われる。予備室4内でマスク7は、
ステージ(図示しない)に載置されている。
【0032】また、図2は予備室4内のマスク7近傍の
側面図であり、マスク7表面の一部と接触する接点部8
が予備室4内に複数設けられる。接点部8は、マスクを
接地させるためのアース用の接点となる。接点部8は、
予備室4内に載置されたマスク7に、ばね(図示しな
い)などによって付勢され接触し、マスク7と導通する
ことが可能となる。接点部8の先端部は、マスク7と導
通が確実にとれるように断面形状が三角形をし、マスク
7と接触する面が斜辺(斜面)となっている。
【0033】また、予備室4には、マスク7表面の電位
を被接触に計測することが可能な位置に表面電位計9
(電位測定部)と、マスク7表面に帯電している電位を
除電可能な位置に、帯電したマスク7表面から電位を除
電する除電装置10(除電部)とが設けられる。表面電
位計9と除電装置10とは、各装置9、10の動作を制
御するための制御部11に電気的に接続され、制御部1
1は予備室4外部に設けられる。ここで、表面電位計9
は、必要に応じて設置可能であり、除電装置10のみが
予備室4に設けられても良い。
【0034】尚、予備室4とロボット室6と電子ビーム
描画装置本体30には、内部の真空状態(真空度)を測
定する手段と、内部の空気を抜くポンプなどの真空引き
装置が設けられている。
【0035】このような構成からなる第1実施の形態の
動作について図3のフローチャートを参照して説明す
る。
【0036】基板搬送装置20から電子ビーム描画装置
本体30へマスク7を搬送する場合(工程(1)から工
程(13)まで)と、本体30から予備室4外部に搬送
される場合(工程(14)から工程(17)まで)と、
について説明する。
【0037】(1)ゲートバルブ2が閉鎖され、予備室
4内が大気圧であることを確認する。
【0038】(2)ゲートバルブ2が閉鎖された後、予
備室4内が大気圧であれば、ゲートバルブ3を開放して
予備室4内へ、ロボットアーム(図示しない)を用い
て、マスク7を搬入する(搬送する工程)。
【0039】尚、ゲートバルブ2が開放状態であれば閉
鎖し、予備室4が大気圧でなければ内部をリークさせて
空気を引き入れ大気圧にした後、マスク7を予備室4内
へ搬入する。
【0040】(3)ロボットアームにより予備室4内の
ステージ(図示しない)にマスク7が載置された後、ゲ
ートバルブ3を閉じる。
【0041】(4)2つの接点部8をマスク7と接触さ
せて導通をとる。この時アース用に設けられた2つの接
点部8により、接点部8間の抵抗を抵抗測定器(図示し
ない)にて測定して、所定の抵抗値以下であることを確
認する。尚、具体的には、接点部8は、マスク7の基板
17とレジスト膜15との間に形成されるクロム層14
に接触する。
【0042】マスク7が所定の抵抗値以下となれば、次
の工程(5)に進み、所定の抵抗値以下でない場合は、
接点部8によりアースされることで所望の抵抗値以下と
なるまで待機する。
【0043】(5)予備室4内の排気を行い減圧する
(減圧する工程)。
【0044】(6)排気され真空化されている間、少な
くとも一回は表面電位計9にてマスク7表面の電位を測
定する(電位を測定する工程)。電位測定は、任意のタ
イミングで複数回行っても良い。
【0045】(7)測定された電位は、制御部11に送
られる。制御部11では、測定された電位と予め設定さ
れた基準電位とを比較する。測定された電位が基準電位
よりも高ければ、予備室4内が排気されている間に、基
準電位以下となるよう除電装置10に対しマスク7の除
電を行うよう制御部11から指示が出る(除電する工
程)。
【0046】除電装置10は、一対の電極からなり、こ
の電極間に所定電圧が印加されることで放電を起こす。
この放電によって生成されるプラズマ、イオン等がマス
ク7に衝突することによって、マスク7の除電を行う。
【0047】ここで、予め設定された基準電位は、大気
圧下でマスク7が予備室4内に存在する塵などの不純物
を実質的に付着し得ない電位を指し、実質上マスク7の
表面電位が「+」の場合は基準電圧は「+」の値であ
り、マスク7の表面電位が「−」の場合には「−」の値
をとる。ここで、マスク基板7表面電位を基準電圧以下
にするということは、マスク基板7表面電位の絶対値を
とり、その絶対値が、基準電位の絶対値以下(以内)で
あることを言う。また、基準電位は、マスク7に塗布さ
れるレジストの種類によって異なっており、複数の基準
電位が制御部11に記憶される。
【0048】除電装置10は、予め記憶されているレジ
ストの種類によって異なる基準電位以下となるまで動作
し続け、除電装置10が動作中は表面電位計9がマスク
7の電位を測定し続け所定の値以下となれば自動的に停
止する。また、測定された電位が基準電位以下であって
も、使用者が除電が必要であると判断した場合には電位
計9を操作し所定時間、除電装置10を動作させること
も可能である。またレジストの種類が記録されていない
マスクに対しては、除電装置10を動作させないことも
可能である。
【0049】(8)除電終了後は、ゲートバルブ1が閉
じていることを確認して、閉じていればゲートバルブ2
を開放する。ゲートバルブ1が開放状態であれば、ゲー
トバルブ1を閉じて、ゲートバルブ2を開く。
【0050】(9)ゲートバルブ2が開放された後、ハ
ンド12によって、マスク7が予備室4からロボット室
6に搬入される(基板を搬送する工程)。ハンド12が
設けられるロボット5はモータ13により駆動力が与え
られる。
【0051】(10)マスク7がハンド12によって把
持されロボット室6内の所定位置に移動した後、ゲート
バルブ2が閉じられる。ロボット室6内の真空度が電子
ビーム描画装置本体30の真空度と実質的に同程度にな
るまで、真空引きを行う。
【0052】(11)ロボット室6が電子ビーム描画装
置本体30と実質的に同程度の真空度に達した後、ゲー
トバルブ1を開放して、ロボット室6から、ロボット5
を駆動させて、電子ビーム描画装置本体30内部へマス
ク7を搬出する。
【0053】(12)ロボット室6から搬出後、ゲート
バルブ1を閉じ、電子ビーム描画装置本体30で、マス
ク7に所望パタンの描画が行われる。
【0054】(13)描画終了後は、ゲートバルブ1を
開放し、ハンド12で処理後のマスク7を把持してロボ
ット室6内へ搬入する。
【0055】(14)マスク7のロボット室6への搬入
後、ゲートバルブ1を閉じて、ゲートバルブ2を開放
し、予備室4にマスク7を搬出する。
【0056】(15)予備室4に搬入されたマスク7
は、ゲートバルブ2が閉じられ、ゲートバルブ3が開放
された後、予備室4外部に、ロボットアーム(図示しな
い)により取り出される。
【0057】(16)処理後のマスク7が予備室4から
取り出され、マスク7を収納する収納ケース(図示しな
い)内に載置された後、新たな未処理のマスクを予備室
4内の所定位置へ搬入する。工程(1)へ戻る。
【0058】以上述べたような第1実施の形態では、マ
スク7表面(レジスト膜15)の描画面に真空排気時に
生じる静電気による異物(パーティクル)等の付着を、
除電装置10によりマスク7表面から電位を取り除くこ
とにより抑制し、マスクの信頼性を向上させ、生産性を
向上させることができる。
【0059】次に、本発明の第2実施の形態の構成につ
いて図4を参照して説明する。
【0060】尚、第2実施の形態において、第1実施の
形態と同一構成要素は同一符号を付し、重複する説明は
省略する。
【0061】第2実施の形態の特徴は、マスク7の代わ
りにマスク7の表面よりも「+」の電位に帯電する物質
から形成される治具19を搬送し、予備室4、ロボット
室6、電子ビーム描画装置本体30の内壁に付着してい
る異物を取り除くことである。
【0062】図4は、第2実施の形態の一部切欠断面図
であり、治具19もしくは治具19の少なくとも一部分
は、レジストが塗布されたマスク7表面よりも「+」の
電位に帯電する物質か実質的に同程度の電位に帯電する
物質が用いられ形成されている。
【0063】具体的には治具19は、石英ガラスや例え
ばナイロン(商品名)等のポリアミド系の合成高分子、
またはアルミニウムからなり、その大きさはマスク7と
略同寸法である。
【0064】このような構成からなる第2実施の形態の
動作について説明する。
【0065】治具19の予備室4、ロボット室6、本体
30への搬送は、マスク7の所定処理回数(枚数)ごと
に少なくとも1回行うことも、使用者が必要な場合に動
作させても行うこともできる。尚、治具19の搬送は、
好ましくは電子ビーム描画装置本体30の動作開始時に
少なくとも一回行うことである。
【0066】(1)ゲートバルブ2が閉鎖され、予備室
4内が大気圧であることを確認する。
【0067】(2)ゲートバルブ2が閉鎖された後、予
備室4内が大気圧であれば、ゲートバルブ3を開放して
予備室4内へ、ロボットアーム(図示しない)を用い
て、治具19を搬入する。
【0068】尚、ゲートバルブ2が開放状態であれば閉
鎖し、予備室4が大気圧でなければ内部をリークさせて
空気を引き入れ大気圧にした後、治具19を予備室4内
へ搬入する。
【0069】(3)ロボットアームにより予備室4内の
ステージ(図示しない)に治具19が載置された後、ゲ
ートバルブ3を閉じる。
【0070】(4)予備室4内の排気を、真空度が実質
的にロボット室6と同程度になるまで行う。
【0071】(5)ゲートバルブ1が閉じていることを
確認して、閉じていればゲートバルブ2を開放する。ゲ
ートバルブ1が開放状態であれば、ゲートバルブ1を閉
じて、ゲートバルブ2を開く。
【0072】(6)ゲートバルブ2が開放された後、ハ
ンド12によって、治具19が予備室4からロボット室
6に搬入される。ハンド12が設けられるロボット5は
モータ13により駆動力が与えられる。
【0073】(7)治具19がハンド12によって把持
されロボット室6内の所定位置に移動した後、ゲートバ
ルブ2が閉じられる。ロボット室6内の真空度が電子ビ
ーム描画装置本体30の真空度と実質的に同程度になる
まで、真空引きを行う。
【0074】(8)ロボット室6が電子ビーム描画装置
本体30と実質的に同程度の真空度に達した後、ゲート
バルブ1を開放して、ロボット室6から、ロボット5を
駆動させて、電子ビーム描画装置本体30内部へ治具1
9を搬出する。
【0075】(9)ロボット室6から搬出後、ゲートバ
ルブ1を閉じ、電子ビーム描画装置本体30で、所定時
間、治具19を待機させる。
【0076】(10)待機終了後は、ゲートバルブ1を
開放し、ハンド12で処理後の治具19を把持してロボ
ット室6内へ搬入する。
【0077】(11)治具19のロボット室6への搬入
後、ゲートバルブ1を閉じて、ゲートバルブ2を開放
し、予備室4に治具19を搬出する。
【0078】(12)予備室4に搬入された治具19
は、ゲートバルブ2が閉じられ、ゲートバルブ3を開放
し、予備室4外部に、ロボットアーム(図示しない)に
より取り出される。
【0079】(13)治具19が予備室4から取り出さ
れ、治具19を収納する治具収納ケース(図示しない)
内に載置された後、新たな未処理のマスクを予備室4内
の所定位置へ搬入する。搬入後は、第1実施の形態の工
程(1)へ戻る。
【0080】以上述べたような第2実施の形態では、予
備室4、ロボット室6、電子ビーム描画装置本体30内
で、各室内内壁に付着する異物を真空引き時に発生する
静電気力で治具19に吸着させることにより、各室内の
クリーン度を向上させることができる。よって、各室内
を搬送されるマスク7へ付着するおそれのある異物の付
着を抑制し、マスク7の信頼性を向上させることができ
る。
【0081】尚、本発明は上記実施の形態には限定され
ず、その主旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施でき
ることは言うまでもない。例えば、表面電位計の測定
は、マスク表面の電位が測定できれば、マスクが接点部
によりアースされ、予備室が所定の真空度に排気された
後に行ってもよい。また、除電装置は、マスクから除電
することができれば、予備室内の真空排気を行う前に、
もしくは行う前から動作させても良い。また、基板搬送
装置は電子ビーム描画装置本体に接続されているが、基
板表面を処理する上で基板表面に異物の付着を抑制する
必要がある装置であれば、気相成長装置や蒸着装置など
に接続され実施することもできる。
【0082】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、基
板表面へのパーティクルなどの付着を抑制し、基板の信
頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の基板搬送装置の第1実施の形態の一
部切欠断面図。
【図2】 本発明の基板搬送装置の第1実施の形態のマ
スク近傍の側面図。
【図3】 本発明の基板搬送方法のフローチャート。
【図4】 本発明の基板搬送装置の第2実施の形態の一
部切欠断面図。
【符号の説明】
1、2、3 ゲートバルブ 4 予備室 5 真空ロボット 6 ロボット室 7 マスク 8 アース用接点 9 表面電位計 10 除電装置 11 制御部 12 ステージ 13 モータ 14 クロム層 15 レジスト膜 19 治具 20 基板搬送装置 30 電子ビーム描画装置本体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平野 亮一 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 Fターム(参考) 5F031 CA07 FA04 FA07 FA12 GA35 JA45 MA27 NA08 PA21 5F056 CB40 DA30 EA12 EA16

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面が処理される基板の搬入・搬出が可能
    であり、内部空間を大気化・真空化することが可能な容
    器と、 前記容器に設けられ、前記内部空間を排気しながら、前
    記容器内に搬入された前記基板表面の電位を除電する除
    電部とを具備することを特徴とする基板搬送装置。
  2. 【請求項2】表面が処理される基板の搬入・搬出が可能
    であり、内部空間を排気することが可能な第1の容器
    と、 前記第1の容器に接する第1のバルブと、内部空間が真
    空化されている処理室に接する第2のバルブとを有し、
    前記第1の容器から前記第1のバルブを開閉して前記基
    板を搬入し、この搬入された基板を前記処理室に前記第
    2のバルブを開閉して搬出する、内部空間が排気されて
    いる第2の容器とからなる基板搬送装置において、 前記第1の容器に設けられ、前記内部空間を排気しなが
    ら、前記第1の容器内に搬入された前記基板表面の電位
    を除電する除電部とを具備することを特徴とする基板搬
    送装置。
  3. 【請求項3】前記容器に設けられ、この内部空間を真空
    化する前に、前記基板と接触して前記基板の電荷を取り
    除く接点部と、この内部空間を真空化する際に少なくと
    も一回、前記基板の表面の電位を測定する電位測定部
    と、を具備することを特徴とする請求項1に記載の基板
    搬送装置。
  4. 【請求項4】前記第1の容器に設けられ、この内部空間
    を真空化する前に、前記基板と接触して前記基板の電荷
    を取り除く接点部と、この内部空間を真空化する際に少
    なくとも一回、前記基板の表面の電位を測定する電位測
    定部と、を具備することを特徴とする請求項2に記載の
    基板搬送装置。
  5. 【請求項5】前記除電部は一対の電極からなり、この電
    極間での放電によって、前記基板表面の電位を基準電位
    以下に除電することを特徴とする請求項1または2のい
    ずれかに記載の基板搬送装置。
  6. 【請求項6】表面が処理される基板を、第1の容器に搬
    送する工程と、 前記第1の容器内を減圧にする工程と、 前記減圧する工程中に、前記基板表面から除電する工程
    と、 前記除電する工程の後、前記第1の容器に接続される第
    2の容器に前記基板を搬送する工程とを有することを特
    徴とする基板処理方法。
  7. 【請求項7】前記減圧にする工程中に少なくとも1回、
    前記基板表面の電位を測定する工程をと有することを特
    徴とする請求項6に記載の基板処理方法。
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