JPH09275079A - 半導体製造装置 - Google Patents

半導体製造装置

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Publication number
JPH09275079A
JPH09275079A JP8079733A JP7973396A JPH09275079A JP H09275079 A JPH09275079 A JP H09275079A JP 8079733 A JP8079733 A JP 8079733A JP 7973396 A JP7973396 A JP 7973396A JP H09275079 A JPH09275079 A JP H09275079A
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JP
Japan
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semiconductor wafer
manufacturing apparatus
semiconductor manufacturing
semiconductor
wafer
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Application number
JP8079733A
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English (en)
Inventor
Junji Kusakabe
純二 日下部
Yoshinori Kureishi
芳憲 暮石
Tadashi Kamata
正 鎌田
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 傷などを発生させることなくイオンまたは電
子の照射時の半導体ウエハへの帯電を確実に防止する。 【解決手段】 イオン注入装置に設けられたプラテン8
は、静電クランプする半導体ウエハWよりも外周が少し
小さい円形状の絶縁部10と、絶縁部10の外周部に設
けられたアルミニウムなどの中空円柱形状の放電リング
12とにより構成され、放電リング12は半導体ウエハ
Wの外周部よりも1mm〜3mm程度大きい肉厚となっ
ている。放電リング12は電気的に接地アースされ、放
電リング12の端面と絶縁部10の表面は同一となって
いる。イオン注入時、照射されたイオンが持つ電荷PD
は半導体ウエハWの主面から放電リング12に放電し、
半導体ウエハW主面の帯電を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造装置に
関し、特に、イオン注入装置における半導体ウエハへの
帯電防止に適用して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】イオンまたは電子を半導体ウエハに照射
することにより、所定の処理を行う半導体製造装置とし
ては、たとえば、注入したい元素をイオン化し、電磁場
によって運動エネルギに加速して試料へ注入することに
よって、その物性を制御するイオン注入装置がある。
【0003】本発明者が検討したところによれば、イオ
ン注入装置に設けられた半導体ウエハを保持するための
保持板、いわゆる、プラテンには、半導体ウエハを固定
する方式として、たとえば、プラテンに誘電層を設け、
プラテンと半導体ウエハの間に電圧を印加し、発生した
クーロン力で半導体ウエハを吸着する静電クランプが用
いられている。
【0004】また、このプラテンの所定の位置には、接
地アースに接続されたタングステンカーバイト製などの
導電性のコンタクトピンが設けられ、載置された半導体
ウエハの裏面と接触させることにより放電を行い、照射
されたイオンが持つ電荷の帯電を防止している。
【0005】なお、この種の半導体製造装置について詳
しく述べてある例としては、株式会社工業調査会、19
95年12月4日発行、大島雅志(編)、電子材料12
月号別冊「超LSI製造・試験装置ガイドブック<19
96年版>」P35〜P39があり、この文献には、イ
オン注入装置の構造や特徴などが記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
な半導体ウエハのクランプ方法では、次のような問題点
があることが本発明者により見い出された。
【0007】すなわち、半導体ウエハに形成されている
絶縁膜が、半導体ウエハとプラテンに設けられたピンと
の間に介在することにより放電現象が発生してしまい、
その放電現象によって半導体ウエハの裏面に傷などが発
生し、半導体ウエハの割れや結晶欠陥などに起因する歩
留まりの低下ならびに製品不良を生じる恐れがある。
【0008】本発明の目的は、傷などを発生させること
なくイオンまたは電子の照射による半導体ウエハの帯電
を確実に防止することのできる半導体製造装置を提供す
ることにある。
【0009】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0011】すなわち、本発明の半導体製造装置は、半
導体ウエハにイオンまたは電子を照射して所定の処理を
行う処理室に設けられ、半導体ウエハよりも小さい外周
よりなり、半導体ウエハを保持する円柱状のウエハ保持
部と、当該ウエハ保持部の周縁部に半導体ウエハと接触
して設けられ、少なくとも一部が半導体ウエハの周縁部
から半径方向に突出して半導体ウエハに帯電する電荷を
放電させる導電性材料よりなる電荷放電手段とにより構
成される載置手段を設けたものである。
【0012】それにより、コンタクトピンが不要とな
り、半導体ウエハに傷を付けることなく処理中の半導体
ウエハ主面に帯電する電荷を確実に放電することができ
る。
【0013】また、本発明の半導体製造装置は、前記電
荷放電手段が、半導体ウエハよりも外周の大きい中空円
柱形状よりなるものである。
【0014】それにより、半導体ウエハに帯電している
電荷を効率よく放電することができる。
【0015】さらに、本発明の半導体製造装置は、前記
電荷放電手段の導電性材料が、アルミニウムよりなるも
のである。
【0016】それにより、半導体ウエハへの汚染を低減
させながら帯電している電荷を効率よく放電することが
できる。
【0017】また、本発明の半導体製造装置は、前記電
荷放電手段の表面にシリコンよりなるコーティング層を
形成したものである。
【0018】それにより、半導体ウエハへの汚染を一層
低減させながら帯電している電荷を効率よく放電するこ
とができる。
【0019】さらに、本発明の半導体製造装置は、前記
電荷放電手段の前記導電性材料が、グラファイトまたは
導電性有機材料のいずれかよりなるものである。
【0020】それによっても、半導体ウエハへの汚染を
一層低減させながら帯電している電荷を効率よく放電す
ることができる。
【0021】また、本発明の半導体製造装置は、半導体
ウエハの周縁部から突出している前記電荷放電手段の長
さが、1mm〜3mmよりなるものである。
【0022】それにより、半導体ウエハへの汚染を一層
低減させながら帯電している電荷をより効率よく放電す
ることができる。
【0023】さらに、本発明の半導体製造装置は、前記
電荷放電手段における半導体ウエハの周縁部から突出し
た先端部の高さが、半導体ウエハの裏面の高さ、裏面と
主面との間の高さまたは主面の高さよりなるものであ
る。
【0024】それにより、半導体ウエハへの汚染を低減
させながら帯電している電荷をより効率よく放電するこ
とができる。
【0025】また、本発明の半導体製造装置は、前記ウ
エハ保持部が、半導体ウエハを保持する表面に誘電体膜
が設けられ、半導体ウエハとウエハ保持部との間に電圧
を印加して、半導体ウエハを静電的に保持する構造より
なるものである。
【0026】それにより、誘電体膜が設けられたウエハ
保持部であっても、半導体ウエハに傷を付けることなく
処理中の半導体ウエハ主面に帯電する電荷を確実に放電
することができる。
【0027】以上のことにより、半導体装置の歩留まり
ならびに信頼性を向上させることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0029】(実施の形態1)図1は、本発明の実施の
形態1によるイオン注入装置の構成説明図、図2は、本
発明の実施の形態1によるイオン注入装置に設けられた
プラテンの外観図、図3は、本発明の実施の形態1によ
るプラテンの断面図、図4は、本発明の実施の形態1に
よる半導体ウエハに帯電した電荷を放電するプラテンの
説明図である。
【0030】本実施の形態1において、注入したい元素
をイオン化し、電場によって運動エネルギを与え加速し
て試料へ注入し、その物性を制御するイオン注入装置
(半導体製造装置)1は、たとえば、円筒形のアークチ
ャンバの中心に設けたフィラメントから出る熱電子によ
ってガスをイオン化するイオン源2が一方の端部に設け
られている。
【0031】また、イオン注入装置1には、イオン源2
の近傍にイオン源2で必要とされるガスが収納されてい
るガスボンベを格納するガスボックス2aが設けられて
いる。
【0032】さらに、イオン注入装置1は、分析管、電
磁石および分析スリットから構成され、イオン源2によ
って発生されたイオンの内、目的とするイオンだけを選
別する質量分析器3がイオン源2と接続して設けられて
いる。
【0033】さらに、イオン注入装置1には、たとえ
ば、セラミックの短管と円盤状の電極とを交互に配置し
てつなぎ合わせた加速管4が質量分析器3と接続して設
けられており、この加速管4によって質量分析器3を通
過したイオンビームが所定のエネルギまで加速される。
【0034】また、イオン注入装置1は、イオンビーム
を試料である半導体ウエハまで輸送するビームライン系
5が設けられており、このビームライン系5は加速管4
と接続されている。
【0035】そして、このビームライン系5は、イオン
ビームを集束させるために四重極レンズなどの静電レン
ズが用いられているビーム集束系5aならびに集束され
たイオンビームの走査を行い、均一な注入を行うビーム
走査系5bにより構成されている。
【0036】また、ビーム走査系5bは、2組の平行平
板電極と、その2組の平行平板電極の間に設けられたV
電極から構成されている。
【0037】次に、イオン注入装置1には、半導体ウエ
ハの搬送およびイオン注入処理を行うエンドステーショ
ン6が設けられており、このエンドステーション6は、
前述したビームライン系5と接続されている。
【0038】また、エンドステーション6は、半導体ウ
エハにイオン注入処理を行う処理室である注入室6aな
らびにイオン注入処理前の半導体ウエハを格納するロー
ドキャリア、イオン注入処理後の半導体ウエハを格納す
るアンロードキャリア、半導体ウエハの搬送を行う搬送
系などからなるウエハカセット部6bにより構成されて
いる。
【0039】さらに、イオン注入装置1には、イオン源
2、質量分析器3、加速管4、ビームライン系5ならび
にエンドステーション6の注入室6aを真空引きする油
拡散ポンプなどの真空ポンプ7が設けられ、たとえば、
質量分析器3の所定の位置に設けられた排気口と接続し
て設けられている。
【0040】また、エンドステーション6における注入
室6aとウエハカセット部6bとは、エアーロックなど
によって分離されており、ウエハカセット部6bは大気
中に設けられている。
【0041】次に、注入室6aには、半導体ウエハを搬
送する真空内搬送系および静電クランプなどによって半
導体ウエハをクランプするプラテン(載置手段)8が設
けられている。
【0042】また、プラテン8には、図2に示すよう
に、イオン注入処理時に半導体ウエハに均一な注入を行
うためにプラテン8の駆動制御を行うアーム9が設けら
れており、このアーム9は、プラテン8の近傍に設けら
れたドーズモニタファラデーなどで計測されたビーム電
流に基づいて制御が行われているリニアモータなどの駆
動用モータによって駆動されている。
【0043】そして、プラテン8は、図2、図3に示す
ように、クランプされる半導体ウエハWよりも外周が少
し小さい円形状の、たとえば、アルミナなどの絶縁物か
らなる絶縁部(誘電体膜)10が設けられ、この絶縁部
10の中に、静電クランプ用のアルミニウムなどからな
る扇状の電極11が埋め込まれている。
【0044】また、電極11が埋め込まれた絶縁部10
は、それぞれ扇形状であり、それら絶縁部10を、たと
えば、アルミニウムからなる外枠に組み込むことによっ
て半導体ウエハと同様の円形を形成している。さらに、
複数の絶縁部10により形成された円形の大きさは、半
導体ウエハよりも数ミリ程度外周部が小さくなってい
る。
【0045】さらに、それぞれの電極部10には、クラ
ンプ用の電源部と接続されており、所定の周波数の交流
電圧が印加されている。
【0046】そして、これら絶縁部10、電極11なら
びに前述した電源部によってウエハ保持部が構成されて
いる。
【0047】また、円形に形成された複数の絶縁部10
の外周部には、たとえば、アルミニウム製の中空円柱形
状からなる導電性の放電リング(電荷放電手段)12が
密着して設けられており、この放電リングは、たとえ
ば、半導体ウエハの外周部よりも1mm〜3mm程度大
きい外径となっており、放電リング12は電気的に接地
アースに接続されている。
【0048】さらに、放電リング12の高さは、電極1
1が埋め込まれた絶縁部10の厚さと同じに形成されて
おり、放電リング12の端面と絶縁部10の表面は、同
一面となっている。
【0049】そして、これら絶縁部10の表面および放
電リング12の端面に半導体ウエハが載置されることに
なる。
【0050】また、絶縁部10の裏面ならびに放電リン
グ12の他方の端面は、たとえば、アルミニウム製の固
定台13が接続して設けられ、前述したアーム9に固定
されている。
【0051】さらに、イオン注入装置1には、装置の運
転やイオン注入の条件などの管理ならびに制御を行うコ
ンピュータ制御部14が設けられており、このコンピュ
ータ制御部14により、イオン注入装置1の全ての制御
を司っている。
【0052】次に、本実施の形態の作用について図1〜
図4を用いて説明する。
【0053】まず、イオンが生成され、半導体ウエハま
で輸送されるイオン源2、質量分析器3、加速管4、ビ
ームライン系5ならびにイオン注入が行われる注入室6
aが真空ポンプ7により所定の真空度まで真空引きされ
ると、エンドステーション6のウエハカセット部6bに
おけるロードキャリアから搬送系によりイオン注入され
る半導体ウエハがエアーロックを経て注入室6aの真空
内搬送系に搬送される。
【0054】そして、半導体ウエハは、注入室6aに設
けられた真空搬送系によってプラテン8まで搬送され、
その後、半導体ウエハは前述した交流電圧が印加された
プラテン8上で静電クランプされる。
【0055】次に、アーム9を制御することによって、
半導体ウエハがクランプされたプラテン8をイオン注入
が行われる所定の位置まで移動させる。
【0056】その後、イオン源2から発生されたイオン
を質量分析器3、加速管4、ビームライン系5、ビーム
集束系5aならびにビーム走査系5bにより加速、集束
してイオンビームを生成し、そのイオンビームを所定の
方向に走査させながら均一なイオン注入が行われるよう
にアーム9および前述したプラテン8の裏面に設けられ
た駆動用モータを制御してプラテン8を走査し、クラン
プされた半導体ウエハに均一なイオン注入が行われる。
【0057】ここで、イオン注入時には、図4に示すよ
うに、照射されたイオンが持つ電荷PDがプラテン8に
固定された半導体ウエハWの主面に帯電することになる
が、半導体ウエハWの主面および外周部近傍にはイオン
ならびに2次電子によるプラズマからなる表面導電層が
形成され、電位の低い放電リング12に向かって(矢印
で示す方向)電荷PDの放電が行われるので、半導体ウ
エハW主面の電荷PDの帯電を防止することができる。
【0058】また、放電リング12は、前述したように
半導体ウエハの外周よりも1mm〜3mm程度大きい外
周となっている。
【0059】これは、放電リング12の外周が半導体ウ
エハWの外周よりも1mm程度よりも小さいと、真空搬
送系の搬送精度のずれなどによって部分的に放電リング
12の外周部が半導体ウエハWの裏面の内側に隠れてし
まうことによる放電の効率低下を防止するためである。
【0060】また、放電リング12の外周が半導体ウエ
ハWの外周よりもが3mm程度よりも大きいと、イオン
ビームのスパッタリング効果により放電リングがスパッ
タされ、半導体ウエハが汚染されるのを防止するためで
ある。
【0061】そして、イオン注入が終了すると、プラテ
ン8は、アーム9によって注入前の所定の位置に移動さ
れ、真空搬送系によって半導体ウエハWが搬送され、エ
アーロックを経てウエハカセット部6bの搬送系に搬送
される。
【0062】その後、この搬送系によってイオン注入処
理後の半導体ウエハを格納するアンロードキャリアに半
導体ウエハが格納される。
【0063】それにより、本実施の形態1によれば、プ
ラテン8に放電リング12を設けることにより、半導体
ウエハWの裏面に傷などを発生させずに、イオン注入時
の半導体ウエハWの帯電を防止することができる。
【0064】また、本実施の形態1では、放電リング1
2(図4)の端面は絶縁部10(図4)の表面と同じ位
置の高さとなっていたが、たとえば、図5に示すよう
に、半導体ウエハW(図4)の外周部よりも大きい部
分、すなわち、半導体ウエハWの外周よりも1mm〜3
mm程度大きい部分を半導体ウエハWの主面部分と同じ
またはそれ以下の高さに形成し、半導体ウエハWの外周
部に接する部分に半導体ウエハWの外周部と同じ程度の
曲面、いわゆるRを付けた放電リング(電荷放電手段)
12aを設けるようにしてもよい。
【0065】この場合、半導体ウエハWの主面と放電リ
ング12aにおける半導体ウエハWの外周よりも1mm
〜3mm程度大きい部分の距離がより短くなるので、半
導体ウエハWの主面に帯電した電荷PDをより放電させ
やすくなる。
【0066】また、本実施の形態1においては、放電リ
ング12(図4)をアルミニウム製としたが、この放電
リング12の材料を、たとえば、グラファイトまたはポ
リエーテルエーテルケトン樹脂などの導電性有機材料と
することにより、半導体ウエハW(図4)の汚染をより
低減させながら良好に半導体ウエハWの電荷を放電させ
ることができる。
【0067】(実施の形態2)図6は、本発明の実施の
形態2によるイオン注入装置に設けられたプラテンの断
面図、図7は、本発明の実施の形態2による半導体ウエ
ハに帯電した電荷を放電するプラテンの説明図である。
【0068】本実施の形態2においては、図6に示すよ
うに、イオン注入装置1(実施の形態1、図1)のプラ
テン8に設けられた放電リング12の表面に、たとえ
ば、シリコンからなるコーティング層15が形成されて
いる。
【0069】このコーティング層15は、たとえば、プ
ラズマ溶射によりコーティングが行われ、そのコーティ
ング層15の厚さは、コーティング層15が放電リング
12から充分剥離しない程度であり、たとえば、10μ
m程度〜100μm程度となっている。
【0070】また、同様に、コーティング層15が形成
された放電リング12には、電気的に接地アースされた
配線が施されている。
【0071】そして、図7に示すように、イオン注入時
に半導体ウエハWの主面に帯電した照射されたイオンが
持つ電荷PDを前述した表面導電層によって電位の低い
放電リング12に向かって(矢印で示す方向)放電し、
半導体ウエハW主面の電荷PDの帯電を防止することが
できる。
【0072】また、放電リング12の表面にシリコンに
よって形成されたコーティング層15により、照射され
るイオンビームのスパッタリング効果による放電リング
12のアルミニウムのスパッタを防止できるので半導体
ウエハWの汚染をより低減することができる。
【0073】そして、イオン注入が終了すると、プラテ
ン8は、アーム9によって注入前の所定の位置に移動さ
れ、真空搬送系によって半導体ウエハが搬送され、エア
ーロックを経てウエハカセット部6bの搬送系に搬送さ
れ後、この搬送系によってイオン注入処理後の半導体ウ
エハWを格納するアンロードキャリアに格納される。
【0074】それにより、本実施の形態2によれば、プ
ラテン8にシリコンによるコーティング層15が形成さ
れた放電リング12を設けることにより、半導体ウエハ
Wの裏面に傷などを発生させずに、イオン注入時の半導
体ウエハWの帯電を防止し、且つ半導体ウエハWの汚染
を一層低減することができる。
【0075】また、本実施の形態2でも、放電リング1
2(図7)の端面は絶縁部10の表面と同じ位置の高さ
となっていたが、たとえば、図8に示すように、前述し
た半導体ウエハWの外周部に接する部分に半導体ウエハ
Wの外周部と同じ程度の曲面を付け、半導体ウエハWの
外周よりも1mm〜3mm程度大きい部分を半導体ウエ
ハWの主面部分と同じまたはそれ以下の高さに形成した
放電リング12a(図5)を設け、この放電リング12
aの表面に、シリコンなどによってコーティング層15
を形成するようにしてもよい。
【0076】この場合、半導体ウエハの主面と放電リン
グ12aにおける半導体ウエハWの外周よりも1mm〜
3mm程度大きい部分の距離がより短くなるので、半導
体ウエハWの主面に帯電した電荷PDをより放電させや
すくなり、コーティング層15によって半導体ウエハW
の汚染を一層低減させることができる。
【0077】以上、本発明者によってなされた発明を発
明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は
前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を
逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでも
ない。
【0078】たとえば、前記実施の形態1,2における
放電リングと低エネルギの電子を半導体ウエハに供給し
て中和させるエレクトロンフラッドガンとを併用するこ
とによっても半導体ウエハに帯電した電荷を良好に放電
することができる。
【0079】また、前記実施の形態1,2では、放電リ
ングを中空円柱形状としたが、この放電リングは、中空
円柱状以外でもよく、たとえば、図9に示すように、放
電リング12bの一部分だけが半導体ウエハWの周縁部
から半径方向に突出するように形成されていれば、良好
に半導体ウエハに帯電する電荷を放電させることができ
る。この場合も、放電リング12bは、電気的に接地ア
ースに接続されている。
【0080】
【発明の効果】本願によって開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0081】(1)本発明によれば、半導体ウエハを載
置する載置手段に電荷放電手段を設けることによって、
コンタクトピンを用いずに半導体ウエハに帯電する電荷
を半導体ウエハの主面ならびに裏面にダメージを残さず
に半導体ウエハ外周部から放出させることができる。
【0082】(2)また、本発明では、電荷放電手段の
表面にシリコンによるコーティングを行うことにより、
半導体ウエハへの汚染を一層低減させながら帯電してい
る電荷を効率よく放電することができる。
【0083】(3)さらに、本発明においては、電荷放
電手段をグラファイトまたは導電性有機材料から形成す
ることにより、半導体ウエハへの汚染を一層低減させな
がら帯電している電荷を効率よく放電することができ
る。
【0084】(4)本発明によれば、上記(1)〜
(3)により、半導体ウエハにおける傷の発生を防止で
きるので、半導体装置の歩留まりならびに信頼性を向上
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1によるイオン注入装置の
構成説明図である。
【図2】本発明の実施の形態1によるイオン注入装置に
設けられたプラテンの外観図である。
【図3】本発明の実施の形態1によるプラテンの断面図
である。
【図4】本発明の実施の形態1による半導体ウエハに帯
電した電荷を放電するプラテンの説明図である。
【図5】本発明の他の実施の形態による半導体ウエハに
帯電した電荷を放電するプラテンの説明図である。
【図6】本発明の実施の形態2によるイオン注入装置に
設けられたプラテンの断面図である。
【図7】本発明の実施の形態2による半導体ウエハに帯
電した電荷を放電するプラテンの説明図である。
【図8】本発明の他の実施の形態による半導体ウエハに
帯電した電荷を放電するプラテンの説明図である。
【図9】本発明の他の実施の形態による放電リングの平
面図である。
【符号の説明】
1 イオン注入装置(半導体製造装置) 2 イオン源 2a ガスボックス 3 質量分析器 4 加速管 5 ビームライン系 5a ビーム集束系 5b ビーム走査系 6 エンドステーション 6a 注入室 6b ウエハカセット部 7 真空ポンプ 8 プラテン(載置手段) 9 アーム 10 絶縁部(誘電体膜) 11 電極 12〜12b 放電リング(電荷放電手段) 13 固定台 14 コンピュータ制御部 15 コーティング層 PD 電荷 W 半導体ウエハ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イオンまたは電子を半導体ウエハに照射
    することにより、所定の処理を行う半導体製造装置であ
    って、前記半導体ウエハに所定の処理を行う処理室に設
    けられ、前記半導体ウエハよりも小さい外周よりなり、
    前記半導体ウエハを保持する円柱状のウエハ保持部と、
    前記ウエハ保持部の周縁部に前記半導体ウエハと接触し
    て設けられ、少なくとも一部が前記半導体ウエハの周縁
    部から半径方向に突出して前記半導体ウエハに帯電する
    電荷を放電させる導電性材料よりなる電荷放電手段とに
    より構成される載置手段を設けたことを特徴とする半導
    体製造装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体製造装置におい
    て、前記電荷放電手段が、前記半導体ウエハよりも外周
    の大きい中空円柱形状よりなることを特徴とする半導体
    製造装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の半導体製造装置
    において、前記電荷放電手段を形成する導電性材料が、
    アルミニウムであることを特徴とする半導体製造装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の半導体製造装置におい
    て、前記電荷放電手段の表面にシリコンよりなるコーテ
    ィング層を形成したことを特徴とする半導体製造装置。
  5. 【請求項5】 請求項1または2記載の半導体製造装置
    において、前記電荷放電手段を形成する導電性材料が、
    グラファイトであることを特徴とする半導体製造装置。
  6. 【請求項6】 請求項1または2記載の半導体製造装置
    において、前記電荷放電手段を形成する導電性材料が、
    導電性有機材料であることを特徴とする半導体製造装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の半
    導体製造装置において、前記半導体ウエハの周縁部から
    突出している前記電荷放電手段の長さが、1mm〜3m
    mであることを特徴とする半導体製造装置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか1項に記載の半
    導体製造装置において、前記電荷放電手段における前記
    半導体ウエハの周縁部から突出した先端部の高さが、前
    記半導体ウエハの裏面の高さ、裏面と主面との間の高さ
    または主面の高さであることを特徴とする半導体製造装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれか1項に記載の半
    導体製造装置において、前記ウエハ保持部が、前記半導
    体ウエハを保持する表面に誘電体膜が設けられ、前記半
    導体ウエハと前記ウエハ保持部との間に電圧を印加し
    て、前記半導体ウエハを静電的に保持する構造よりなる
    ことを特徴とする半導体製造装置。
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